人狼物語 三日月国


81 【身内】三途病院連続殺人事件【R18G】

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セナハラ! 今日がお前の命日だ!

【人】 焦爛 フジノ

ミロクの死体を、見つけて。
どれぐらい時間が経っただろう。

フジノは部屋でひとり、硬いベッドの上。
雨風の音はだいぶ、収まった。
……それを差し引いてもここは、こんなにも静かだっただろうか?
昨日、あの部屋には何人集まったっけ?

腹の膨らみを撫でながら。
フジノはぼんやりと窓から外を見つめた。
(2) 2021/07/08(Thu) 1:14:10
フジノは、今日も生かされている。
(a2) 2021/07/08(Thu) 1:34:58

「……、……」



瞳を開けた。双眸は紅に染まっている。
目が醒めたのは外だった。

雨がふりしきっていて、"肩が濡れる"。

此処は、あのとき  の死体を見つけた場所だ。




「死んでも、魂が残るとは言いようだ。
 生者と死者の違いがこんなところにあったなんて。
 体験しないとわかりませんでした、今ならわかります。

 これが、
命の重さ
ですねぇ?」




男は肩を濡らさなくなった。
いつの間にか腕の中で眠っている黒猫を抱え、
一歩病院へと歩き出す。

「さぁ、取引を続けましょう」

取引を終えていない。

「孤独〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!」

「……あはは……なーんちゃって……」

「…………」
「…………………」

メイジは、ひとり手術室にあった椅子に座り込み
膝を抱えて蹲った。


メイジは、ふと顔を上げた。
それは誰かがいるような気がしてそうしたのか
ただなんとなく顔を上げたのか
ただ何もないところを見つめている。

「…………」

走っている。

霞む意識の中、何かから逃げていた。
しかしどうにも足が重く、思う様に進めない。
一歩踏み出す度に、泥中の意識が浮上していく。
逃げなければ殺される。
逃げなければ生きられない。

────そういえば。

──何から、逃げているのだろうか。



足を止める。
見慣れた廊下と、少し弱まった雨が窓から見えた。

ここは三途病院だ。敵などいない。
銃声も聞こえないし、戦闘機だって飛んでいない。
その筈だ。
一体何故、何を、恐れているのだろう?

セナハラ

貴方が足を止めると、ペタ…ペタ…と背後から足音が聞こえる。
聞き覚えがあるはずだ。
貴方を慕う少年の足音……生きている時は、仕事中の貴方の後ろをよくついてきた。

……ペタペタ……ペタペタ

段々と近づいてくるその足音は背後で止まるだろう。

タマオに、  を渡すように頼んだ。

「オレさあ、駄菓子屋で働いてるって言ってたじゃん?」

「あれね、ウソなんだ」
「でもねーそういう、子供が喜びそうな
 店に行ってみたかったのはホント」

「ほんとは、ちっさい工場でさ、雑用してるんだ。
 良いか悪いかっていったらね、悪いと思う。
 人使いは荒いし、電話番とかなんて一生したくない。
 親父よりはマシだからなんとかやってた
 もしかしてオレって親父に感謝すべきかな?」

「君はあんまり外の世界を知らないみたいだったから
 オレのせいで夢を壊したくなかったんだ」

「ごめんね、嘘ついて」

つらつらと、懺悔のようなただの独り言だった。


「あと他に嘘ついたことあったかな?」
「……癖になってんだよね。嘘つくの」

「──、──……」


ぶつぶつ、つらつら、独り言を言っている。



「──あ。ミロクさんも解体しないと食べ物なくなっちゃうね」

「せっかく、死んでくれたのに」

 ニエカワ

ペタペタ。
……ペタペタ。

足音の主を、知っている。間違うはずがない。
ひとつおかしなことがあるとすれば──、
この足音は、もう聞こえない筈であることか。

男は己が死んだ事を、まだ理解できずにいた。

「……、……っ」

兵士が背後に立っている時より、
銃口をつきつけられる時より、ずっと恐ろしい。
恐る恐る、そうっと、振り返る。
視線は当然のように、数寸下へ向いていた。


振り向いた先には……
何もいない。

 セナハラ

「──ねぇ」


至近距離、正面から少年は呼びかけた。


「ここだよ、セナハラさん」

 ニエカワ

「────ッ!?」


声にならない悲鳴と共に、正面へ顔を向ける。
生前と変わらぬ姿の少年がそこに立っていた。

「……な、ぁ、なんで、」

思わず一歩、後退る。
そんな筈はない。
貴方は間違いなく、この手で殺したのだから。

男は死後の世界を信じない。
霊魂の存在を否定する。
そうでもしないと、気が狂ってしまうから。

【人】 焦爛 フジノ

ひたひたと足音を立てながら病院の中を回る。
初日は、人がたくさんいると、思ったのに。

いつの間にか、人はどんどん消えていた。
あの嵐の中、他に行くところなんてないはずなのに。

皆どこへ行ってしまったのだろう?

「……だれか、いないの?」

ぽつりと零した言葉は雨風の音にも消されず、静かな部屋の中に響いた。
(4) 2021/07/08(Thu) 21:55:47
フジノは、誰かにとても軽い返事をされた気がした。かる〜い。
(a3) 2021/07/08(Thu) 22:09:53

 セナハラ
「……………なんで…?」

貴方が後退るたび、その距離を詰めるように一歩前へと進む。

「会いに来たんだよ、セナハラさんに……」

その頬に触れようと手を伸ばした。
痩せた細い子供の指が素肌に触れようとしている。

会いたかった……

「もう、やらなくていい?」

「やらなくていい?」

「…………最近、人を殺すことばかり考えてた」

これは、少し前。
まだ男が命を落とす前。

病院の裏手にスコップを持った男の影が一人。
スコップの影がもう一つ。

深く、深く穴を掘っていました。

少し離れたところにも、もう一つ、穴が掘られました。

一つの穴には小さな骨と薬の入った陶器の壺。

もう一つの穴には黒猫の遺体を入れました。

壺の中には、ニエカワの骨が入っていました。
もう一つ、ニエカワの夢が入っていました。

黒猫はタオルに包まれていましたが、
埋められれば次第に土にかえるでしょう。

どちらも弔う為に、作られた、お墓でした。

技師の墓は、ありませんでした。
知りませんでした、知ろうとしませんでした。
彼女はきっと、どこかに、行ってしまったんでしょう。

ニエカワ

痩せた細い指の腹が、頬に触れる。

「……ぁ、」

その瞬間、思い出した。
喉に触れる指を。首に回された子供の掌を。
脚から力が抜けていく。崩れるように座り込んだ。

「ごめッ、……ごめんなさ、ごめん、なさぃ」

きっとこの子供は、復讐をしに来たのだ。
叶わない約束をした自分を。
殺した自分を。
かつて喰らい殺した人々も、
こうして自分を呪っていたに違いない。

「……ゆるして、」

まだ雨の降りしきる中、濡れない男はその地面を見下ろす。
しゃがみこんで、手を合わせて。
目を細めればどこかに"彼ら"の気配を感じた。

まだ病院のどこかで、誰かを待っているのだろう。


「ああ、結構無事ですね。
 かなり深く掘りましたし、……突然掘り出す人も、
 墓荒らしする不届き者も獣ぐらいで。大丈夫かな」


同時に誰の墓かかも皆にはきっとわからない。
ここに残る彼らになら知らせてもいいかもしれないが、
今だと外に出てきてしまうかもしれない。
骨があったことが知られてしまうかもしれない。
あの肉が"人"であったことが知られてしまうかもしれない。

……しばらく秘密のお墓としよう。
この病院によくいた猫も一緒に埋めた。
多分、寂しくないだろう。


「もう二度と口を聞けないと思っていたんですけど…。
 せっかくまだいられるのなら、
 最期ぐらい見届けようと思います。

 さて、一体人の魂の寿命はいつまででしょうか?」

セナハラ
「……なんで、あやまるの…?」

温度のない掌で両頬を包む様にしてこちらを向かせる。

「……俺を殺したから?
 身体をバラバラにしたから…?
 先生の肉を食べたから…?
 嘘ついたから…?」

貴方の罪を並べ立てる様に一つ一つ問いかけた。
少年に悪意はない。
ただ貴方の事が知りたいだけだ。

ニエカワ

止まった筈の心臓が悲鳴を上げる
気がした

胃が中身を絞り出すように痛んでいる
気がした


「……っ、怒ってる、ん、でしょう?」


罰が当たったのだ。
定めに流され、嘆いていれば良かったものを。
人の手で命を選んで、自ら人の道を踏み外して、
……抗ってしまったから。

「な、……何でも、する、からッ…………」


目を逸らせない。
何の力も込められていないのに、
顔に触れる手を振り払う事ができなかった。

「……、許して、ください」


震える声で、唇で、赦しを乞う。


「怒ってないよ…… ──でも」

あの優しくて大人なセナハラさんの怯えた表情に心の奥底が疼く様な感覚が這い上がる

「セナハラさんのその顔……可愛い……」

目を細め、柔らかく微笑んだ。
その笑みがどこか妖しげなのはこの少年の本質か死人だからか

「ねぇ…何でもしてくれるってホント……?
 “コレ”は嘘じゃない…?」

ニエカワ

大人として振る舞う余裕など、とうに無くなっていた。
何を言われたのか、理解する前に口が動く。

「ぅ、うそじゃない。……ほんと、本当だから、」

震える手で縋るように、貴方の服を掴む。
その笑顔が、ただ恐ろしかった。

        
刺し殺そうと思った。

──最初は、身を守ろうと刃物を取った。
本当は、話がしたかっただけだった。


けれど、暴力に屈するばかりだった無力な少年に
確実に、急所を狙う力なんてなかった。
逃げるのに十分な傷だったことなんて、気付ける頭脳もない。

   
父親

ああ、脅威がまだ動いている、息をしている。
また"狼"が牙を剥いて来る。

──次は殺されるかもしれない!


ぼろぼろの壁際に寄り掛かる男
刻まれたふたりの子の名と数字。
かつては、幸福の記憶が染みついていたであろうボロ家

恐怖の感情に支配された少年は、牙を剥いた。
……動かなくなるまで、恐怖が、消えるまで。
この手で、首を絞めて、息の根をとめてやった。

もう誰もいない空っぽの空間。

この嵐と共に沈んでいくことを、願った。

「……よせばいいのにね」

セナハラ
「……じゃぁ…、じゃぁさ……」

耳元にそっと唇を寄せて、内緒話をするように囁きかける。

セナハラさんが欲しいな
……
 ずっとずっと…俺の傍に居てほしい……」

縋るように掴む手が愛おしくて……優しく、宥めるように頬を撫でた。

「セナハラさんが俺のものになってくれるなら、
 全部全部……
許してあげる
……」

別に最初から怒ってなんかいない。
貴方に恨みも持ってない。
でも、"許す"という口実で貴方を自分のものにできるなら、それでもいいと思った。

ニエカワ

──許してあげる=B

囁かれた瞬間、気付けば頷いていた。
その言葉の、本当の意味もわからないまま。

「ずっと、いる……、います。
傍に、います


安易に終わりの無い約束を交わした。
視界が霞み、涙が頬を伝っていく。
許されるという安堵から溢れたのか、恐ろしいからなのか、
……何もわからなかった。

 セナハラ

約束
だよ……」

そのまま、ぎゅっと貴方を抱きしめた。

セナハラさん……大好き……



死後漸く望みが叶うなんて、皮肉以外の何物でもないが、少年は幸せだった。

「…………」

だれかが、傍にいたような気がした。
以前感じた悪寒はない。根拠もない。
ただ彼のことを思い出していたから
そう思い込んだだけかもしれない。

メイジは、ふいに立ち上がって
干されていた"肉"をかき集めて、その場を後にした。

【人】 焦爛 フジノ

>>6 ロク
くるりと、振り返る。
ここ数日で聞き慣れた声。見慣れた姿だ。

貴方が視界の外でした行動の意味など、少女に知るすべはない。
ただ貴方がいた事、返事が来た事に安堵したような表情を浮かべただけだ。


「おはよう、ロクさん。
……他の人は、見なかった?」

皆どこに行ったのだろうと、がらんとした病院内を見回す。
昨日、ミロクがあんな事になったばかりだというのに。
(7) 2021/07/09(Fri) 22:10:34

【人】 焦爛 フジノ

>>8 ロク
そう、と短く答えた。
……姿が見えない人々が、どうなっているのか。
薄々想像がついているのかもしれない。

「うん。探しに……あっ」

ふと思い出したように顔を上げ、ちょっと待っていてほしいと一旦離れる。
戻ってきた時、手の中には貴方が先日フジノにかけた上着があった。

「上着、ありがとう、ございました。
……あの時は、何もできなくて、ごめんなさい」

貴方の気後れするような雰囲気も気にせず、
気を遣ってくれてありがとうと告げ、上着を返しただろう。
(9) 2021/07/09(Fri) 23:39:38
ニエカワ

抱き締められても、温もりなど少しも伝わってこない。
そこにあるのは交わしてしまった約束と、
剥き出しの好意だけだ。
何故好かれているのか、男にはちっともわからなかった。
だからこそ、恐ろしい。

「──……はい。
約束
、です」

恐る恐る、背中に手を伸ばす。
この約束を手放してしまえば、
自分は永劫許されなくなると思った。

約束をした。

 セナハラ

背に回される手には同じように温度はない。
けれど心が温かくなるような感じがした。

約束をしてくれたから、自分は彼を信じていよう。

セナハラさんは“大人”だから、また約束を忘れてしまうかもしれないけれど、その時はまた思い出させてあげればいいだけだ。


「(──やっぱり…、セナハラさんにはお嫁さん……いらなかったね)」

【人】 焦爛 フジノ

>>10 ロク
「ううん……あのままだと、ずっと、ただ見てるだけで何も、動くこともできなかった、だろうから。
ロクさんのおかげで、落ち着けたし、助かった、よ」

ぴくりと肩が一度跳ねたが、それだけだ。
反射的に身構えてしまうのはどうしようもないけれど、貴方がフジノに向かって挙げた手をそのまま振り下ろす人ではない事を、わかっているつもりだ。

「そう、かな。そうだと、いいな。
……ひとりだと、寂しい、ものね」

腹をそっと撫でながら呟くように言う。

会話している内に、調理室から先日と同じ匂いが漂い始めただろうか。 >>5
(11) 2021/07/10(Sat) 11:22:15

【人】 焦爛 フジノ

>>12 ロク
おとなしく撫でられる。
またこの感覚には、慣れない。いつか慣れるだろうか?

「そう、だね。
 ……お腹が空いたままだと、生きられないもの」

腹を軽く擦り、貴方と共に調理室へ向かっただろう。
(13) 2021/07/10(Sat) 12:32:42

【人】 焦爛 フジノ

>>5 >>13 【調理室】
そうして、二人は調理室へやってきた。
先日と同じ匂い。焼かれている肉は余っていたものだろうか?
焼いている人間は、先日と違う。

「……今日は、メイジが焼いてるんだ、ね」

先生はどこへ行ったのだろう。
室内を見回した。姿は、見えないように思う。
(14) 2021/07/10(Sat) 12:40:25
メモを貼った。

これは、誰かが遺体を見る少し前の手術室──

メイジは壁際に座り込んだまま動かない男と
結構な時間、寄り添っていた。
悲しみに暮れていたのか、動く気力がなかったからか。

「やっぱ起きないや」

当然だ。己の手で殺したのだから。
やがてそれにも飽きたのか、気だるそうに立ち上がり
ずるずると遺体を手術室の中央まで引きずっていた。

「………重い」


持ち上げて、仰向けに手術台に寝かせた。
だらりと投げ出された手を胸の前で合わせる。

「………………重たいよ」


消え入りそうな、忌々しげな声が
腐敗臭のただよう手術室にむなしく響いた。

【人】 焦爛 フジノ

>>16 【調理室】
昨日焼いていた先生は、どこへ行ったのだろう。
……いいや。どこ、だなんて。聞かなくても、答えてもらわなくとも、どうなっているかはなんとなく、わかってしまう。
なら、この病院で生きているのはきっとこの三人だけなのだろうと、わかってしまった。

「……そう、だね。それもある、かな」

膨れたお腹を擦り、頷く。
食べられるものは食べておかないと、いけない。

それが何の肉であるか、まだ確証を得てはいないけれど。
(18) 2021/07/10(Sat) 18:00:54

【人】 焦爛 フジノ

>>17 【調理室】
どこにあるか知っていると、聞いて少しだけ顔を曇らせた。
……後で、探しに行かないと。

『見つけて』あげなければと、思った。
きっと昨日見たような惨状を目にするだろう。

それでも、そのまま放っているのは気が引けた。
その惨状をメイジが抱えている状況も、嫌だと思った。
(19) 2021/07/10(Sat) 18:05:53

【人】 焦爛 フジノ

>>20 >>21 【調理室】
「うん。大丈夫。いただく、よ」

受け取り、いただきますと呟いて口に運ぶ。
すべては食べきれないけれど、乗せられた分はしっかりと食べていく。
これが何の肉であろうと……この後、その見当がついてしまっても。
食べて生にしがみつかねばならない。
フジノが抱えるいのちは、フジノひとりのものではない。
(22) 2021/07/10(Sat) 22:16:03
メイジは、用事がある時以外は、ずっと手術室にいる。
手術台の上でずっと、突っ伏して
返事も帰ってこない抜け殻に話し続けていた。
少年は死後の世界があるなんて知るはずもない。

……だからこそ、友達にも嘘を吐き続けた。
なにも知らないままでいてほしかった。


「セナさん、雨と風弱まってきたんだ
 ……もうすぐ帰れるかな。助けなんてくるのかな」

これはどこかの時間。
死んだ男は、手術室で自分の死体と少年を見つめていた。
聞こえないと知りながら、返事をし続ける。

「きみは何も悪くないんですよ」

以前のように頭を撫でようとして、
己がさせたことを思い出せば、手を下ろした。

「いつか、助けがきますから」

どうせわからないのだから、撫でてもいいとわかっている。
しかし、そんな資格は無い。

「……」

いや、自らそれを捨てたのだ。
──貴方は良い子だから。
──自分の我儘に付き合ってくれると、信じていた。

「ありがとう、」
「ごめんなさい」


あのとき伝えたかった二つの言葉を、小さく呟いた。

【人】 焦爛 フジノ

>>23 >>24 【調理室】→【手術室】 
「ごちそう、さまでした」

食べ終えればそう言って手を合わせた。
ロクの片付けを手伝い、メイジの後に続いて歩き出す。

進むにつれ、異質な匂いが鼻をつき始めた。
それは手術室へ入ると一層強くなり……視線を奥に向ければ、変わり果てた医師を見つけた。

今日は、叫ばなかった。
ただ悲しげにその場の人々を見つめた。
(25) 2021/07/11(Sun) 2:17:27
「セナさんがいなかったら
 ……誰がオレを助けてくれるの……?」


そうして呟く背中は、ただの小さな子供のようだった。

「……あはは……もうそんな子供みたいなこと
 言ってられないよな……。
 もうひとりだ、オレ。家族はみんな死んじゃったり
 出ていったり、いなくなっちゃったから」

「自分でやったんだ」

実の父親も、──優しい父親がいたらと夢見た人のことも。

「最後、なんて言おうとしたのかな」

ふいに思い出す。考えてもわかるはずもない。
メイジには何も見えない、聞こえない。
だから、ずっと目の前の遺体だけを見つめている。

「死んだら、どこにいくのかな」

「やっぱ地獄かな? 悪いことしたもんね」
「楽になれないかもね」

「オレのこと、実はどっかで見てんのかな
 ……それはそれで、いやだな」

「オレも死んだらおなじとこ行けるかな
 悪いことしたからさ」

思い浮かんだ言葉を脈絡もなくぽつぽつ。

【人】 焦爛 フジノ

>>28 >>29 【手術室】

貴方達をじっと、黙って見つめている。
メイジが“悪いこと”をしていた事は、本人から聞いた。
……ロクは『誰の骸』から聞いたのだろう?

フジノに人外の声は聞こえない。
姿も見えない。
そこには物言わぬ肉の塊があるだけだ。

―――あぁ。
あの『肉』達は、そういう事だったのかも。

やっと思い至って。
そっと、腹を撫でた。
(30) 2021/07/11(Sun) 13:54:46
あの日、彼を黒猫を抱え見送った。『無事に帰ってきてくださいね』

焦爛 フジノは、メモを貼った。
(a6) 2021/07/11(Sun) 16:30:59

焦爛 フジノは、メモを貼った。
(a7) 2021/07/11(Sun) 16:31:17

フジノは、きっと。肉の正体がわかっていても、口にしていただろう。
(a8) 2021/07/11(Sun) 16:32:25

ロクと話をしている。結構、かなり、ながく、ずっと。

「頭から焼きついて離れないんだ」

バラバラになっていく手足や、開かれる胸、鮮血
赤黒い内臓、砕かれる骨──頭だけになった、人間の姿が。
人を刺して、肉を切る、感触が──

この手で、脈打っていた鼓動を止める瞬間が。

忘れろ、と言われたことは覚えている。
忘れられる日なんて、来るだろうかと今は思う。

胸が痛い、頭が痛い、とうの昔に治ったはずの傷が疼く
メイジは、よく怪我をする少年だった。

幸せだ。

幸せが何よりも恐ろしい。

【人】 焦爛 フジノ

>>33 >>35 【手術室】

フジノはやはり、黙って聞いていた。
どうせ全てを知ることも聞くことも、できないのだろう。
ただ、ここで何が起こったか。
彼らが何をしたか。
自分がどう加担したか。

それらの断片を生きている間、抱えるのだ。
それが生かされたフジノに唯一できることだから。

「……メイジ」

名を呼んで、貴方の傍らにしゃがむ。
丸くなった背を優しく……少しぎこちない手つきで、撫でただろう。
貴方が落ち着くまで、大丈夫だと思うまで、何度でも。
(36) 2021/07/11(Sun) 20:57:46
 




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