人狼物語 三日月国


42 【突発完全RP村】実になりてこそ、恋ひまさりけれ【誰歓】R18

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【人】 空腹な迷い人 レックス

[ 絞り出すように、微かに聞こえた声は
 魔女にしては、酷く切なげで、妙に胸の奥をざわつかせた。

 瞳を瞬かせて、誰もいないのに
 つい視線を周囲に巡らせてしまう。]

  (今、なんて?)

  『館に来る者が誰か、私は既に知っているわ
   彼らが来るのは、偶然ではないの

   そこにあるのは、ただ――――"
必然
"
   お前だけは、その"必然"の中にいないのよ

   だから、"ゲーム"に参加する前に死なれては困るの
   せいぜい、生き延びて、我が時計館にいらっしゃいな』


[ 先程の音が嘘のように、
 毅然と、そして、相変わらず愉しそうに
 
 くすりくすりと、嗤う声だけを響かせて、
            やがて、声は聞こえなくなった。]

  条件って……なんだろう
  死んで、運よく生き返ったとして…
 
(129) 2020/09/13(Sun) 22:25:38

【人】 空腹な迷い人 レックス

 
  
――――生き返った僕は、本当に"僕"なのかな


[ 呟いた声は、誰に届くこともなく。
 
             静けさの中に融けて、消えた**]
(130) 2020/09/13(Sun) 22:25:41
[お菊はずっと巫女として私に仕えていてくれたからね。
 その強い霊力ゆえ、
 神子以外の生き方が出来ない子だった。

 もしかしたら、
 外の世界に、人の世に、憧れた日もあったやもしれぬ。
 
ついぞ聞き出す事もできなかったが。


 ならば今のエリサは自由なのだ。
 人の生活も、神との縁も持つ稀有な子。
 そんなエリサからまた私が人の世の自由を奪う、など。

 
 嫁にするのだと、
 神域に連れ去り人としての生を捨てさせるのと同じ事。

 それが――、今の。
 しかも、力も弱まった私がしていい所業なのか。
 分からなかった]

[「龍神さま」「おりゅうさま」「里神様」――、
 様々に人々から呼ばれ、信仰された。
 だが、真の名をついぞ人に明かす事などなかった。

 それは私に生涯尽くしてくれたお菊とて例外でなく、
 
呼んでほしいと乞うた時にはもういない。


 そう、例外ではないと――、
 ・・・・・・
 思われている、が]

 
[一度深く沈んだ意識が浮上していく。
 それと共に、むくりと反応するものがある。

 半ズボンの前立てを押し上げ
 窮屈さを訴えてくる其れは
 ごく一般的な女性にはないモノだ。]


   (ああ、……処理するか……)


[目を閉じたままもぞもぞ、
 自分で掛けた記憶のないシーツの下で身動ぎ
 下衣を寛げ、小さな掌でそっと握り込む。

 溜まるものはいつかは出さなくてはならない。
 生理現象で反応した時に
 処理してしまうのが合理的だとして
 ルーチンワークに取り入れたのはいつの事だったか。]
 

 
[黒のマニキュアを塗った伍本の指が
 熱を育て、硬く反り返らせる。

 こうして自分で弄っていると
 IQが200ほど落ちている気がして
 余り好きではないのだが
 溜めてしまうと知的活動に集中出来なくなるから
 もっと嫌だった。]


   
……ぁ、ン……、ふ……ッ



[何でボクはかわいい女の子なのに
 こんなモノが生えているんだろう――、
 そう思いもするから、処理に伴う快楽は認めがたい。
 故に、目を閉じたままの顔には
 不本意、と太字で大きく書かれていた。

 表情が苦しげだったからであろうか、
 見ていたものが起こそうという思考になったのは]
 

 
[それから青褪めた。
 赤くなったらう青くなったり忙しい。

 そうだよ、彼が居たんだよ。
 なのにボクったら、オナニーなんかして……]


   〜〜っ、つ、次の仕事だよ
   ホラ、これ処理して……っ


[シーツを捲って、
 フツウの女の子にはないモノを見せた。

 やけくそだった。

 ……それにいまの彼なら
 フツウじゃないものを見せられても
 変だと罵る声を持たないから。**]
 

[バターを手渡した時、ちょっと思っちゃった。


 「これ食べて、由人、なんて言うのかな」なんて。

 この先、生きていく気もなかったくせにね。]

[また来たいわ。


 ……なんて、言ったら笑われちゃうかしら。
 いいえ、アタシ自分で笑っちゃうわね。]


[ ひとに何か作ってもらうって
いつぶりだったんだろう。

まだ口に入れてないし、
ココットの中身はきちんと成形されてもいない、
不格好なただの白い塊だったけど、
それでもそれが、たまらなく嬉しかった。]
 



[ また来たいな、と

口から出かかったのを止めた。
……笑えそうにはなかった。]

 




    尊龍様……!





  [  わたくしは 巫女でした。
       わたくしは 生まれて、死ぬまで巫女でした。

    けれど 最期に望んだものは

    “この地の栄華でもなく、繁栄でも安寧でもなく”


   ― あなた様に 再び出会う こと でした ―



    それが 里の衰退を呼び 
    信仰の力を失ったあなた様の力が 
    弱まる事に繋がると知って なお  


    どうしようもないくらい 
    なりたかった “女の子”の願いを 込めました。

    あなた様は 嘘つきのわたくしを、私を
    どう思いましょうか ]




   [  輪廻の果てに
      わたくしの巫女の力を失っても
      
お菊

      私という存在の全てを喪ったとしても ]




  [   それでも 

           それでも 

わたくしは

                 私は 



あなた様に 再び出会えることを 






             望みました 

 
 




  [  ―――ここはわたくしと、あなた様にとって
        とてもとても繋がりの深い地。
 
    だから ひとつだけ 私の罪を 

             貴方へ聞いてほしいのです ]




   [  これは お菊の意思では なく  ]

【人】 空腹な迷い人 レックス

[ 漸く飢えの波が治まって、顔をあげた。

 はぁ、はぁ、と浅い呼吸を繰り返して、
 机に縋るように身体を起こせば、
 先程のナポリタンが目に入る。

 ゆっくりと、数度深呼吸をしてから、
 再び、フォークを手に取った。]

  すっかり冷めてしまったけど……美味しいや

[ 冷たいけど、美味しいと感じた。
 ソーセージを口にすれば、腹が満たされるのを感じる。

 少しずつ、少しずつ、
 普通の食事で満足できるようになればいいのに

 だけど、少しずつでは間に合いそうもなかった。
 きっと、近いうちに自分はあの子を喰っていただろう。

 許されないことで、仕方がないことで
 それでも、そんな未来を迎えたくなかったから

  ――優しい鬼になりたかった


 胸の内で、そんな願いを抱きながら、
 自嘲の笑みを浮かべた。]
(209) 2020/09/14(Mon) 21:01:45

【人】 空腹な迷い人 レックス

 
  …………本当に、良い鬼なら、
  人の目に触れるところには出てこないのだけどね

  
(210) 2020/09/14(Mon) 21:01:47

【人】 空腹な迷い人 レックス

[ 何処かの物語の主人公が言っていた。
 "人前に出てこないゴブリンだけが、いいゴブリンだ"と

 鬼も一緒だ。
 人前にでてこない鬼こそが、良い鬼なのだろう。

 それでも――――…]

  ひとりぼっちは、寂しいんだ

[ 人との争いで、父は死に。
 人に見つかり、母は死に。

 自分は、それでも生きることを選んできた。
 一人で、お腹を空かせながら、闇の中でひっそりと

 一人になってから、1年、2年、3年。
 最初の頃は、野山の動物を狩って生きていた。

 だけど、寂しさに、孤独に耐えきれなくて。
 人に化けて、村に住んでみた。
 戦災孤児と偽って
――偽りでもないが


 だけど、見た目が変わらないことを
 訝しんだ村人に殺されそうになった。]
(211) 2020/09/14(Mon) 21:01:51

【人】 空腹な迷い人 レックス

[ 次に、その村から、ずっと遠い町に今度は潜り込んだ。
 孤児はたくさんいるから、そこでは上手く潜り込めた。

 だけど、孤児仲間が襲われているところ
 鬼の力で助けてしまった。

  ――『騙したのか、この
バケモノめ
!!』


 今でも憶えている。
 助けてやったのに、罵られて、石をぶつけられて
 ――――拒絶された

 人間と一緒に生きるのは、やはり無理なのだと思った。]
(212) 2020/09/14(Mon) 21:01:53

【人】 空腹な迷い人 レックス

[ それから、10年、20年
 長い時間を一人で生きてきた。

 襲ってくる人間を殺しては喰って、腹が減っては、喰って
 食事をした後は、それでも罪悪感でいっぱいだった。

 男を喰った、女を喰った、子どもも喰った。
 ――襲ってきた父親を殺して
 ――周囲に知らせようとした母親を殺して
 ――たった一人残しては可哀想だから、子どもも殺した


 仕方がなかったんだ。
 生きるためには、仕方がなかった。

  ごめん、ね……ごめんなさい……


 美味しい食事に涙を流しながら、謝っていた。
 そんな時に、やってきたのが白鬼だった。

 近くの山小屋に、鬼と共存を目指している娘がいると
 そんな話を急にされた。
 自分が食べているものなど、目にも入っていないかのように

 そんな酔狂な奴がいるなら、会わせてくれと言った。
 食べてやろうかと思ったが、白鬼にとっても大事なようで
 
  
同族であろうと殺す。

 
 というような目で見られたのを覚えている。]
(213) 2020/09/14(Mon) 21:01:55

【人】 空腹な迷い人 レックス

 
  鬼の養父とでも言うのかな……

[ 父親のような顔をした白鬼を思い出して、
 くくくと喉の奥で笑った。

 昔のことを思い出しながら、食べていれば
 いつの間にか、皿は空になっていた。]

  ごちそうさまでした

[ 手を合わせて、小さく呟いてから、
 個室を出れば、周囲の本棚に目をやった。

 よくよく見れば、ここにある本は読めるようだ。
 見たことない文字なのに、
 意味は理解できるというのは不思議な感覚だ。]

  こ、凍れる?

[ ふと目に留まった本を手に取ってみれば、
 そこには、人狼の娘の物語が描かれていた。]
(214) 2020/09/14(Mon) 21:01:58

【人】 空腹な迷い人 レックス

[ 愛しいと想ったものを、食べたいと思ってしまう少女。
 彼女にとって、食べるということが最大の
愛情表現
だった。

 初めて、自ら欲して食べたのは、初恋の少年。
 だが、それをきっかけに、彼女の両親は死んだ。

 両親は、村の人間には手を出さないこと、
 代わりに村を襲う連中を退けることを約束して、
 この村に住んでいたというのに、
 幼い娘は知らずに契約を破ってしまったのだ。

 その日から、彼女が新たな村の守護者になった。

 優しい獣になりたいと願いながら、
 人間と共存したいと願いながら
 それはきっと無理だと、――諦めながら

 しかし、そんな日々も
 人間側の裏切りにあい、終わりを迎えた。

 愛しい友人を食べ、初めての仲間を得て、
 仲間を守るために、自らを差し出した。

 本当は、人間と一緒に生きたかったのに
 大好きな子たちと一緒に生きたかったのに

 その願いは、諦めて。


 仲間のことを、大好きな子たちのこと
 彼らの幸せを願って、死んで逝った。]
(215) 2020/09/14(Mon) 21:02:00

【人】 空腹な迷い人 レックス

 
  ……僕は、こんな風に諦めたくないから
  だから、願いを叶えに行かなきゃ

[ たとえ、それが悪魔に魂を売るようなことであろうと
 
 この願いだけは叶えたい。
 あの子との約束を守りたい。

 ぱたりと、本を閉じて、静かに瞳を閉じた。
 じわりと胸の奥に広がる熱を感じていた。

 愛しいという想いを、力に変えて進もうと]
(216) 2020/09/14(Mon) 21:02:02

【人】 空腹な迷い人 レックス

  
  
  『あはははははははははは!!!!
 
   いいぞいいぞ! その調子だ!!
   そのまま、一人くらい、
   喰ってから戻ってくればいい!!』


  
(217) 2020/09/14(Mon) 21:02:04

【人】 空腹な迷い人 レックス


 
 
[ 耳障りな嗤い声は、聞こえないふりをした**]
 
 
 
(218) 2020/09/14(Mon) 21:02:06
[お菊、お前はいつも他人の幸福の為に生きすぎたのだ。
 最期くらい己の願いを言っても罰は当たるまい。

 その願い。
 他ならぬ私も願った事。

 里の繁栄も、安寧も、案外と神抜きでもなんとかなるものだ。
 人とはそうした強かなもの。
 私の力が弱まったとて、世に在り続けられるなら構わない。


 本当に幸せにしたいと願う人間はただ一人。
 ならば、私はその人間の事だけ考え生きればいいのだ。
 ――そう、最初から簡単な事だったのだ]

 




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