人狼物語 三日月国


132 【身内RP】穏健なる提案【R18G】

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面と向かって話してるわけじゃない。
無機質な文字しか伝わらない。
今どんな顔をしているかなんてわからない。
もし、目の前に居たら。
その表情の遍歴を目の前で眺めていたなら、青年は───

───それはそれは嬉しそうに、笑ったことだろう。

『うん、ばいばい。』

通信の切れる表示。
端末をぽい、とすぐそこに投げ、ベッドに体を倒した。

「…また一人になっちゃった。」

どこかに出かけようかな、なんて考えながら。
青年は青年の日々を過ごしていくのだった。

【人】 清掃員 カミクズ

>>134 ユス

「ひん………」


表情の変化に乏しいこの学生が、きょとんとするほどか。
あまりの自分の取り繕う技術の低さに、
べちゃべちゃのクラゲは鳴いていたとか、ないとか。

「……そうですか…
 あ、でも、理由はちょっとわかるかもしれません。
 小さい頃の思い出って、
 誰と行ったとか、その前にどんな理由、経緯があったとか。
 そういうエピソードがあるから特別に感じるもので…
 や、一概にそうだってわけじゃない、ですけど」

清掃員は、あなたの事は何も知らないから。
だから結局の所、実に無責任極まりない事しか言えなくて。
それが人によっては気に障るかもしれないという事に、
いつもいつも、口に出してしまってから思い至って。
慌てて両手を振って張るのは、手遅れの予防線。

「だから、ええと、そう。
 今、一人で、ぽんと海に放り出されても。
 思ったより感慨がないのは、問題というか。
 ええと、その…しょうがないのかなって…」

あの、自分は、そう思うんですけど。
そう付け足す頃には声は蚊の鳴くようなものになっていた。
(135) 2022/02/22(Tue) 4:03:17

【人】 清掃員 カミクズ

>>136 フカワ

端末に位置情報が送られて、幾許か経った後。
待ち人はバカ正直に息せき切ってやってきたようだった。

「ぜえ…はあ…お、お待たせしましたフカワさん……
 ま、待ちくたびれてないです…?大丈夫…?」

盛大に息を切らしていても貼り付いた笑みは変わらずで、
なんというか、変な所で器用な男だ。

あとはいつもの格好に上着を羽織って、手袋をして。
掃除用具は当然お留守番、それ以外はいつも通り。
ヘルメットは持って来たらしい。
車のエンジン音?よく聞こえませんでした……
(137) 2022/02/22(Tue) 5:30:25
カミクズは、ノーヘルはまずいと思う程度の正気は残ってた。
(a59) 2022/02/22(Tue) 5:31:23

【人】 清掃員 カミクズ

>>138 フカワ

「そ、そうですか?なら良かったです…
 あ、予習は良いですね。映画なら楽……
映画?


もしかして:アクション映画?

「そういうものでしたっけ……?」


あらゆる前提が変な気がする。
どうか教習所での日々を思い出して欲しい。今からでも。
今からするのは教習所での日々をかなぐり捨てる行為でした。
もう全部ダメかもしれません。

「……ま、まあいっか…
 
最悪虚無の方に突っ込めば致命傷だけで済みますから…


あなたがバイクに跨った後。最悪も最悪の想定をしながら、
恐る恐る後ろにその後ろに座って、控えめに…
控えめじゃ死ぬかも。
そう思い直してちゃんと腕を回した。

こんなに近くに誰か居るのは久し振りだな、なんて思いながら。
(139) 2022/02/22(Tue) 6:24:29
カミクズは、努めて言葉を飲み込んだ。
(a62) 2022/02/22(Tue) 6:26:02

【人】 清掃員 カミクズ

>>140 フカワ

「……こ、これ…
 初めてにしては結構…いい感じじゃ、ないですか…!?」

車体が二人を乗せ、冷たい風をきって走り出した、暫く後。
風の音もあって、あなたに聞こえていたかは定かじゃないけど。
今はつい先ほど飲み込んだ言葉も忘れたように、
こそりと上げた声はちょっとだけ弾んでいた、かも。

実の所ニケツで乗せてもらうのは、というか乗るのも初めてだ。
この清掃員の愛車は中古の軽ワゴンだから……

ともあれこの調子なら明日の朝日は拝めそう。
まだちょっと不慣れなバランス感覚に戦々恐々としてるけど。
多分。きっと。何事もなければ。
(141) 2022/02/22(Tue) 7:28:21

【人】 清掃員 カミクズ

>>143 フカワ

「えっま、待ってください、なんか速……音……あの……
 
あの、フカワさん!?フカワさん……フカワさん!?

 
止ま……え!?フカワさん!?


なんということだ。
もしやきみ、ハンドル握ったら豹変する感じの質だったのか。
いやむしろこれは普通にはしゃいでるだけなのかな。
他人事のような思考が巡っている。──あ、これが走馬灯か。

そんな事を思っている間に無限の彼方へさあ行くぞ。
ウキウキニケツ部がドキドキ道交法違反部に早変わりだ。
これからハチャメチャ自損事故部になるんですけど。

「ああああああなんかそんな気はしてましたしてたんです!!!
 一思いに行きますよぉ!!!せーのぉ!!!」


もう半ば通り越して8割くらいやけくそだ。
残りの2割は、あきらめ。
(144) 2022/02/22(Tue) 8:50:43

【人】 清掃員 カミクズ

>>144

「わ〜〜〜〜ん!!!!!」


せーので投げ出された先、緑の……芝生……っぽい所……?
とりあえずコンクリートよりマシそうな所にごろごろごろ!!!
頭や胸を打たないように咄嗟に腕で庇って、
衝撃はある程度いなしたから大丈夫、大丈夫?

「〜〜〜〜ッ、ったぁ……」

あ、ダメだ。あちこち痛みがじわっと遅れて来た。
腕大丈夫かなこれ。あんまり大丈夫じゃないかも。
でも流石に折れてはいないじゃないかな。そんな感じです。
こんな事になっても表情は笑みの形のままだった。
(145) 2022/02/22(Tue) 8:51:49

【人】 清掃員 カミクズ

>>146 フカワ

丈夫さと笑顔だけが取り柄ですから……

 9連勤……徹夜明け……フカワさん、お仕事厳しいんです?
 あ、寝ちゃってもいいですけど…運びますから…」

自分、後片付けするって約束しましたし。
脱ぎ捨てたヘルメットをパーティクルに分解したのちに、
そう言いながらどっこいしょと立ち上がって、はて。

「……?怪我?そんなぱぱっと治るものでしたっけ?
 基本的に数日しか使わない合議場で、
 治療が必要になるような事って想定されてないはずですから。
 だから治す仕組みはわざわざ用意されてないというか…
 なんか、そんなだった気がします。今は違うかもですけど」

半ばうわ言のようなあなたの疑問に、
清掃員は、あっけらかんとそんな答えを返した。

「あ、痛みは軽減できますよ。湿布貼っておきましょうね」
(147) 2022/02/22(Tue) 10:19:43
カミクズは、速度制限標識、立てておこうかな。ふとそんな気持ちになった。
(a68) 2022/02/22(Tue) 10:51:32

【人】 清掃員 カミクズ

>>149 フカワ

「えっと、自分は身体しんどいのは慣れっこですから…
 あ、はいわかりま……
え、頭大丈夫ですか!?

 あっいや、違くて!脳震盪!脳震盪の心配をしています!」

まずい。デリ欠がうつったかもしれない。こんなはずでは。
それはそれとして。
頭を打った相手に配慮して主張する声は控えめだし、
ふらつく様子を見れば支えもしただろう。よいしょっと。

「…あれ、繁忙期……じゃなくて、休む人が多い…ですか?
 うーん…職業柄かな、自分の所はあてにならないですね…」

そして一度素通りした疑問を遡り、少し考え、また放流する傍ら、ぽんといつもの帽子を出して被り直した。
ぼろぼろの服に無傷の帽子がなんともちぐはぐだ。

「あ、普通の怪我の治し方でしたか!
 そっちを知らないのもなんだか不思議な感じですけど…
 とにかく殺菌、消毒、患部を下手に動かさない!
 これさえ守れば少なくとも悪化はしませんよ、安心!」

言葉の通り、清掃員はさほど怪我が堪えてはいないらしい。
或いは単に、受け身が上手かったのかもしれないけど。
一緒に医務室行きましょうか、なんて呑気に笑ってるくらい。

それは空元気のようにも見えるかもしれないけど、
本当の所は誰にもわからない。ただ、
白む空から差し込む陽射しには、一瞬憂鬱そうな顔をして。
ああ、朝が来てしまったなあ、なんて内心思ったんだろう。
(152) 2022/02/22(Tue) 12:10:27

【人】 清掃員 カミクズ

>>150 フカワ

「え……
け、軽トラ…?

 正直自分、あの時あんまり周り見れてなかったんですが…
 軽トラかぁ……」

その帰りがけ、ふとそんな話を振られて。
自分達はギリギリ…やや強引に緊急回避ができたけど。
軽トラは、できないのでは。
そんな事を思って、見知らぬ誰かの無事を切に祈った。

「……あ、そうだ…あの、ええと。
 フカワさん、楽しかったですか?」

それから、ふと聞きそびれていた事を思い出して。

「正直、自分は結構楽しかったんです。
 ああやって誰かと一緒に何かするのって、久し振りで。
 結局最後は事故って終わり方になっちゃいましたけど…」

「でも、楽しかったなって思います。
 だから、ええと…ありがとうございました。」
(153) 2022/02/22(Tue) 12:11:58

【人】 清掃員 カミクズ

>>161 ユス

「……へ、え、ええと…
 
へぇっ!?
べ、別にそんな感謝される事でも…
 
あ……あったのかな……?


あなたの言った事はつまり、思い出がないという事。
自分のしていた想定が随分とハッピーなものだった事に気付いて
しまった、とまた冷や汗が滲んで。そうこうしている内に、
不意に頭を下げられて、あからさまに狼狽えた。

「…あ、あの、ユスさん。
 もし嫌じゃなかったら…次は、誰かと来るといいですよ。
 二人で海を見たり、砂浜歩くだけでも、きっと何か…
 何も思わない、って事は、ないんじゃないかなって…」

「そ、それまでに綺麗にしておきますから!」

例によって言い終えてから、
砂浜はまだすっかり片付いたわけではない事を思い出して。
思い出したようにごみバサミとごみ袋を持ち直した。
(175) 2022/02/22(Tue) 20:13:32

【人】 清掃員 カミクズ

>>164 >>165 フカワ

「……そうですか」

その返答を聞いて、ふ、と。
浮かべた笑みは、いつもとは少しだけ違うもの。
穏やかな安堵の色。

「それは、よかった。」
(178) 2022/02/22(Tue) 20:42:24

【人】 清掃員 カミクズ

>>164 >>165 フカワ

「………あは、は…命知らずな人、多いですね
 無事みたいで、よかったですけど」

一転、随分と悄気げた様子で。
へなへなと笑って、
その傍らに同じく届いた違反者仲間からの連絡に返事をした。

えっ、ま、まだ上があるんですか…!?

 や、あの、嫌ってわけじゃなくて、でもあの…
 怪我しても怒らないですけど、
 できるだけしないようにしましょうね…」

二人仲良く痛み分けなのだから怒るも何も無いのはそうで。
やっぱりちょっと寝ますか、着いたら起こしますよ。
きっとそんな事を言いながら二人でその場を後にしたはず。
盛大な事故現場だけを残して……
(179) 2022/02/22(Tue) 20:43:58

【人】 清掃員 カミクズ


「ねむい……身体痛い……しんどい………」


慌ただしい朝を過ぎて、時刻は昼前かその後か。
満身創痍の清掃員はあっちへふらふら、こっちへふらふら…
理由は大体自己責任、自業自得の極みです。

「……あれ、そういえば…」

恐らくある程度の検閲はあれど、
ここにも外部の情報を閲覧できる施設がある。
それは知っていて、多分あの図書館がそうなんだろうな。
そう思って、はたと首を傾げた。

「…どこまで見れるんだろ?」

別に、知りたい事があるわけじゃないけど。
(189) 2022/02/22(Tue) 23:51:28
カミクズは、何となく図書館に入って、適当な項目を開いた。
(a78) 2022/02/23(Wed) 1:17:19

カミクズは、……あ、この映画はどこかで見たような…
(a79) 2022/02/23(Wed) 1:17:37

【人】 清掃員 カミクズ


「…………」

どこかで見たような映画のワンシーンが目についた。
どこかで、どこなんだろうな。

つい数時間前、ダメージを軽減する為に
コラテラルダメージを負った腕が痛む気がする。
実際はしんどいというか、厳密にはだるいだけなんだけど。
なんでだろうな。不思議だな……
(191) 2022/02/23(Wed) 1:32:54
カミクズは、その後、なんか……ネコチャンとか……ニュースとか見て時間を潰し、一度寮に戻る事にした。
(a82) 2022/02/23(Wed) 2:48:18

【人】 清掃員 カミクズ


自室に戻る道すがら。
一角を大改装されている食堂を通りがかり、二度見して、……
いや元からこうだった可能性もあるな……。

そんな事を思ったとか、思わなかったとか。

何せ食堂の事なんてこれまで意識していなかったし、
ここで食事をとろうなんて考えた事もなかった。

「……まあ、別に、お腹空かないし。食べなくてもいいか…」

食事を面倒だと思う質だから、必要ないのは有り難いと思う。
肉は、あんまり得意じゃないし。
(192) 2022/02/23(Wed) 2:55:10
カミクズは、自室の床に転がって、ゴミみたいな気持ちになっている…。
(a92) 2022/02/23(Wed) 14:05:29

【人】 清掃員 カミクズ

>>199 ユス

「あ……は、はい!機会があれば、ぜひ…
 …次は、良い思い出になるといいですね」

自分との時間が、ほんの些細なものになるくらい。

続きは敢えて飲み込んで、
一礼してその場を後にするあなたにぎこちなく手を振った。

それから、海岸の清掃活動に戻ろうとして。
ふと足元に視線を落とせば変わらずクラゲが溶けている。
夏の名残の、その死骸。
(211) 2022/02/23(Wed) 14:44:36
カミクズは、クラゲを掴む事は諦めて、消去した。
(a93) 2022/02/23(Wed) 14:44:48


「…………」

ぱた、ぱた。

結果の出る時間が、合議の続きが。
正真正銘、自分達の意思で誰か一人を選ぶ時間の始まりが。
少しずつ迫っている事が、どうにも落ち着かなくて。
散らかった部屋で、メッセージログを何度も開いては、閉じて。

『エノさんは』

『この制度の事、どう思ってますか』

『返信、なくても大丈夫です』

逃避の果てに送ったのは益体もないメッセージ。
言葉の通り、返答は、なくてもよかった。

青年はといえば、落ち着いたものだった。
趣味の絵に没頭して、されど別に逃避というわけでもなく。
言うなればそう、時間つぶしのような気持ちで。
筆を滑らせていた。

端末が震え……今は近くに人がいるから、メッセージを網膜の上に映し出す。
前回の経験から、随分VR上で様々な操作ができるようになっていた。

『それは。』
『いいか、悪いかってこと?』
『まぁ、なくていいなら無い方がいい制度だよね。』

死にたくないと思う人がいて。
死んで欲しくないと思う人もきっといる。
突然訪れる平等な死を、肯定できる人は果たしてどれほど居るのだろう。

『辛くなっちゃった?』
『取り留めのないことでも、話したら楽になるよ』

2回も選ばれてしまった君を可哀想、だと思ってるから。
せめて支えになってあげられればいいなと思った


清掃員は、特別この合議場に馴染んでいるふうでもなくて。
細かな仕様はうろ覚えだし、機能の事をど忘れする事もある。
それらは演技ではない。伏せるべき点は伏せているけれど。

前回の事を忘れたいのかもしれない。
なのに本当に忘れたい事ばかりが今も心の底に重く沈んでいる。

『今が特別辛いわけじゃなくて』

憂鬱なのは、いつものことだ。

『この制度の事、この制度で自分が死ぬかもしれない事』

『エノさんはどう思ってるのかなと思って』

『独りで死ぬのは寂しい、って言ってましたけど』

『怖くはないんですか』

一人で死ぬのは寂しいし怖い。
寂しいけど怖くはない。
寂しくないけど怖い。
それらはきっと、どれも有り得る事。だから敢えて問う。

青年には何も忘れたい事がない。
死んで悲しいなと思えるほど理解できた人もいなかったし。
それより前の、日常生活でも何も困ったことはなかったし。
心の底に何もない、ぬるま湯の風呂のような人生だった。

『うーん。』
『これは俺なりの考えだけれど。』
『死ぬのが怖い人って、未練がある人だと思う。』

それは例えば、もっと何々がしたかった、だとか。
あの人と一緒に居たかった、とか、遊びたかった、とか。
アイドルのライブに行きたい、とか、ドラマの続きが見たい、とか。
そういう、"生きて何かしたかった"から、それが出来なくなる死が怖いのだと、思ってる。

『怖くないよ。』
『生きてやりたいことがないから。』
『寂しいけどね。』

寂しいけど怖くはない。
それが青年の答えだ。
恐怖を感じるほど、未来を見据えた人生じゃなかった。

『君はどう、カミクズくん。』
『怖い?』


清掃員の人生は、平凡なものだった。
特別得難いものを得たわけではないし、
特別苦労をするような事もなかった。

ただ、人並みに恵まれていて、
人並みに幸せで、
今はそうではないだけ。

『怖いですよ』

『でも きっと後悔するから、生きているのも怖いんです』

『そうやって、やりたい事もないまま惰性で生きてる』

惰性。
今生きている理由を言葉にするなら、これが最も正しくて。
生きてやりたい事はない。やり残した事もない。
ただ漠然とした、意識の喪失、その根源的な恐怖に怯えている。

『前回を経て、自分が生きていてよかったと思うこともなくて』

『エノさんは、生きていてよかったと思うこと、ありましたか』

『生きていて、嬉しかったこと、ありましたか』

『へぇ、やりたい事がないんだ。』
『意外だな。』
『だって、理由を付けて家族から離れたいくらい、一人暮らしがしたかったんだよね。』
『一人じゃないとしたい事が出来ないからだと思ってた。』

なにかをしたいから。
そのために一人暮らしがしたかったのだと、思っていた。
そうじゃないというなら。
家族と離れる事
そのものが理由だったのだろうか。
果たしてそれは、どんな事情なのだろうか。

『ないよ。』

君の質問には、すぐに返信が来る。

『元から無かったんだ。よかった事、嬉しい事。』
『だから生き延びた後も当然なくて。』
『何もないまま、今日まで来ちゃったよ。』
『だから、まぁ』
『死んでた方が楽だったかも、とは少し思うね。』

1回目を生きて帰ってきたときの周りの反応も。
腫れ物を触るかのようで、今までもそうされてきたのだけれど。
より一層に距離を置かれたようで、寂しかった。
死が齎す負の感情より、生きて得る虚無の方が多い。
だから死ぬのが、怖くない。
そんな感じだ。


ほんの少し、言葉に迷うような間の後に。

『逃げたかったんですよ』

家族の問題からか、自分の問題からか。
或いは、それ以外の何かか。
どうとでも取れるような、曖昧な答えだけを返した。

実際の所は、本当にくだらない理由だと自分でも思う。
それでも自分には耐えきれなかった。今だってそうだ。
逃げる事しかできなかった。それが全てだった。

「…………」

死んでいた方が楽だったかもしれない。
これまで何度も思った事で、ここでも何度も思った事。

自分とあなたのそれは、細かに分析すれば
本質的にはやや異なるものかもしれないけれど。
それでも、そのように思うのだな、と思った。

『それでも』

『誰かに理解されるまでは、生きていたいんですよね』

『何から?』

躊躇う事もなく、理解の刃を振るう。
その曖昧さを許さないとでも言うように。
理解のためなら、何も省みないとでも言うように。
ずけずけと、踏み入る。

死んでいたほうが良かった。
全く思わない人間は、相当幸せだ。
誰かを、間接的にとはいえ殺して生きることは。
心からそう言えないくらいの負担で。
最も、青年は。
あまりそこを悩んだりはしていないが。

『そうだね。』
『俺の唯一つの夢だから。』
『できれば叶えたいよ。死んだら敵わない。』

それもある種の、未練だろうか。


その考えに至る、それまでの道筋がどんなものであっても。
生きる事の空虚さが、生きる事の喜びを上回る事もある。
必ずしも生き永らえる事ばかりが幸せとは限らない。
そう考えられるあなたなら、その問いに答えても
きっと態度を変える事は無いのでは、なんて。

なんてのは、自分がそういうふうに思っていたいだけなのかな。

『兄の居なくなった空白から』

『自分では、兄の代わりになれなかった事実から。』

イネイブラー。
所謂アダルトチルドレン、その類型の一つ。
それになろうとしてなれなかった、夢のあと。
それと向き合う事から逃げた。たったそれだけの話だ。

『そうですね 死んだらきっと、叶いません』

『明日、来年、10年後。
 誰しも同じ考えで居続ける保証なんて無いんです』

『人は常に変わり続けるものだと、自分はそう思っていて』

『ああ、でも、死で変化が止まるなら、それでいいのかな』


「………時間、…そろそろかな」

ふ、と。
空を見れば、もう随分暗くなっていて。
そろそろ合議の場へ向かった方が良いのかもしれない。


『時間、そろそろですね』

『裁判場で、また。』

君の答えを聞く。
失った空白。代わりになれなかった。
推察できることはある。
なるほど、と一つ頷いた。

『そっか、残念だったね。』

淡白な返事、は、文章だから。
端末の向こうで、青年は一人部屋で。

恍惚の顔をしていた。


それは君の事情がどうとか、そういうのじゃなくて。
ただ、そう、君を一つ理解できたから。
衣服を一枚脱がすかのように、君の心を薄着にできたから。
それが嬉しくて、理解することと理解されることは紙一重だから。
部屋で一人、笑っていた。

『理解者と一緒に死んだらさ』
『そこで変化が止まるのかな。』
『だったらそれが一番だよね。』

そうありたいな。

『うん、また後でね。』

もう時間か、と通信を切る。
この顔の色が戻ったら、自分も向かうとしよう。

【人】 清掃員 カミクズ


無様に自室のベッドから落ち、ごみのような気分に浸り……
それから幾つかメッセージをやり取りして。
一度解いた髪を纏め直してから、清掃員は裁判場へと向かった。
既に陽は沈んで、随分暗くなった頃の事。

向かって、でも、何となくすぐに入る気にはなれなくて。
そのまま暫く裁判場の外観をぼうっと眺めていた。

今日手に持っているのはごく一般的なほうきと、
大きめの──所謂鉄道ちりとりというやつ。
(247) 2022/02/23(Wed) 19:58:29
カミクズは、結局仮眠に失敗したので、寝不足だ。
(a109) 2022/02/23(Wed) 19:58:54

 




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ナツメ
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カイ
1回 残 たくさん

 

ハナサキ
1回 残 たくさん

 

犠牲者 (3)

ミィ(2d)
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ヒメノ(3d)
0回 残 たくさん

 

ユス(4d)
3回 残 たくさん

俺はお前のもの

処刑者 (5)

カミクズ(3d)
0回 残 たくさん

おやすみなさい

アクタ(4d)
3回 残 たくさん

埼玉

ツルギ(5d)
5回 残 たくさん

俺はお前のもの

フカワ(6d)
5回 残 たくさん

 

エノ(7d)
10回 残 たくさん

死にたくないよ

突然死者 (0)

舞台 (2)

ユメスケ
3回 残 たくさん

泡沫、黄昏に消ゆ

メイサイ
2回 残 たくさん


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