人狼物語 三日月国


28 【恋愛RP】星降る宴の必然を【R15】

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【人】 無口な使用人 ジゼル


[ ゆきのやへ向かう途中、広場を覗く。
まさか今日もつけてはいないだろうけれど、見慣れたタコヤキ屋台の側を通るときには、ぴょこんと飛び出した獣耳がないか無意識のうちに探してしまった。


そして目にする、不思議な二人>>144


一人は確か、なんどか孤児院で会ったことがあるイブさん(子供たちはイブのすけー!なんて呼んでいるっけ)だとわかったけれど、そのイブさんと手を取り合って(?)歩いているシルクハットの男性には見覚えがない。]


(メイク…かしら)


[ お祭りだもの、メイクをしている人がいたって不思議じゃない。
私だって昨日は…と、あの妙ちくりんな被り物を思い出した。


けれど奇妙なことに、と言っては失礼かもしれないが、そのシルクハットの男性の白粉ベースのメイクは妙に美しく映えていて、思わず足を止めてじっと見つめてしまった。]*
(145) 2020/05/17(Sun) 11:12:15

【人】 無口な使用人 ジゼル


[ シルクハットのその人がちらりとこちらを振り返った。>>153 ]


  
 不思議な人…


[ 遠いどこか異国の人のようでいて、それでいて感じる、どこか懐かしいようなそのたたずまい。


いつもなら、不躾にじろじろ見つめてしまったことを恥じて、視線を外して頭を下げてその場を離れるのだけれど、それではその帽子の鍔に触れて会釈をしてくれたその人に失礼な気がして、

スカートの裾をつまみ膝を折って、丁寧なお辞儀をした。]*
(163) 2020/05/17(Sun) 13:24:25
無口な使用人 ジゼルは、メモを貼った。
(a59) 2020/05/17(Sun) 17:26:49

【人】 無口な使用人 ジゼル


[ 貴女も、お時間あれば如何ですか?>>182


不思議なその人は、そう言った。
突然話しかけられたことも驚いたけれど、懐から出したその手から、白い何かが飛び出して、それが鳥だと気付いた時には私の肩にとまっていて、さらにその鳥の嘴には花が咥えられていて

もうなにがなんだかわからないままぽかんとしていた。]


あっ……待ってください、イヴさん。
このたこ焼きの御礼が出来ていません。
何処かで腰を据えませんか?>>182



[ そうイブさんに声をかけるその人は慌てているようで、声をかけられたイブさんもなんだか慌てた様子で立ち去ってしまって、いったいなにがあったのだろうと少し心配になった。


その時、頬にふれた、小さな感触。
肩に優しく止まっているその鳥が、私の頬をつついていた。
近くで見れば嘴にはクチナシ。好きな花だった。]*
(197) 2020/05/17(Sun) 18:25:32

【人】 無口な使用人 ジゼル


[ 何をどう話しかけようか、その言葉のきっかけすら見つけられないままに、彼が手にしていたタコヤキを一口で口に入れたのを見ていた。]


 (…あ、タコヤキ…ひとくちで…)


[ あぁ、と思う間もなく、彼は帽子の鍔をギュッと下に引っ張った。少しだけ、肩が震えているように見えた。]>>190


(熱かった…のかしら)


[ タコヤキの熱さは誰より良く分かっている。
思わず水筒にお茶を入れて、差し出した。]


大丈夫ですか?
*
(199) 2020/05/17(Sun) 18:35:26

【人】 無口な使用人 ジゼル

[ 助かりました、御嬢さん、と言いながらもまだ息が少し乱れているその人は、私に気を遣わせてしまったと感じたのか、流れるような口調でタコヤキが悪い訳ではないと話す。


その口調は滑らかで耳に心地よく。
相槌をうつことも出来ずただその人を見つめていて。



ふと、熱さで出た涙のせいか、彼のメイクが乱れてしまっているのを見つけた。
恐々、ハンカチを差し出そうとした時。


彼が帽子の鍔を引っ張って、たった数秒。
シルクハットが元の位置に戻った時、メイクはすっかり元のように美しくなっていた。]


(…えっ…)*
(207) 2020/05/17(Sun) 21:28:21

【人】 無口な使用人 ジゼル


[ ぽかんと口を開けたまま、ハンカチを渡そうとした動きも止まってしまった私に、その人は、



申し遅れました、優しい御嬢さん。
ぼくは旅の道化師でマッドといいます。
この様に簡単な『手品』も嗜んでおりますよ。
命を救って頂いた恩もありますし、是非御礼を。>>202



と、帽子をとって一礼する。


優雅な振る舞いの片方の手にはタコヤキが乗っているままになっていて、ほかほかと湯気が立ち昇るのを見て、そこで初めてふうっとちからが抜けた。]


私も、もう2度も泣かされてしまいました。
タコヤキ、とっても美味しいのですけれど。



名乗ることも忘れてようやくそう口にしたら、なんだかおかしくなって笑ってしまった。]*
(208) 2020/05/17(Sun) 21:34:35

【人】 無口な使用人 ジゼル


ジゼル、と申します
ユンカー家で、使用人をしています



[ と改めてお辞儀をする。自然な笑顔が出て、自分でもホッとした。


お礼をしていただくようなことではありません、それに素敵なお花を頂いて、光栄です


なんて告げようとして、手にしたクチナシに目をやれば、



  
ふと思い出す、幼い頃の思い出。




街で出会った、道化師さん。
不思議な不思議な、たくさんのその手品。
それは魔法なの?とキラキラした目で聞いたのは誰だったかな。

あの道化師さんは、マッド、という名前では無かったような気がするけれど。]*
(213) 2020/05/17(Sun) 21:48:02
[長い1日が終わった。
晩餐会も無事に終わり、湯浴みを済ませて、
女子会というものをしよう。
ユウェルは薄い翡翠のワンピース、
フィオーレは薄桃色のワンピースを着て、
ユウェルのためのサロンで3人で。]

ねぇフィオーレ様?

”どうされました?


ムーティ様とご結婚は?

”次の春に……!
ドレスを、調整しておりまして……”


”すっごく可愛いんだから!
フィオーレの美人度をさらにあげちゃうわ”


”ビ、ビアンカさん!


あら、具現化を敬称つけて呼ぶなんて……
本当腰が低いのね…

”ほぉんと、不思議な子よねぇ……”


[他愛もない話で盛り上がる。
お菓子と紅茶を摘んで、恋に服に食べ物に。
話題は尽きない。
なのに、時間は来てしまう]

無口な使用人 ジゼルは、メモを貼った。
(a65) 2020/05/17(Sun) 21:52:07

”マイプリンセス、おやすみの時間だよ?”


まぁ……

”フィオーレ、俺らも寝るぞー”


“はぁい!”

[ユウェルとフィオーレの反応は
真逆というほどではないが、差があるように見えた。
ユウェルは駄々をこねるように、
“まだダメ?”とシュテルンポレールに尋ね、
フィオーレは擦り寄るように、
“明日は何をしましょう?”とムーティジェンティーレに尋ねた]
”ダーメ。
兄さんたちも寝なきゃいけないから、
僕らも……ね?”


”明日は顔見せがあるだろ。
それが終わったら、ユウェルとシュー待ち。
で、夜は街に行く。”


“はいっ!陛下も、許してくださって良かったですね!”

確かにぃ。お父様とお母様も、快くよ!
珍しすぎるわ!!!

”僕らがいるからだよ?”


”抜け出したりしなきゃ、簡単に許されただろ”

【人】 無口な使用人 ジゼル

【もちろん魔法だよ…すごいでしょう…】

『ええ、とってもすごいわ!マシューは魔法使いなのね!』


『…マシュー?どうして泣いているの…?』




[
    
これは、私の記憶?
それとも、なにかで読んだお伽話?

それなら何故、目の前にいるマッド・リヒターまで泣いているように見えるのだろう。]



ぼくの手には2食分のたこ焼きがありまして。
どうぞ、手伝って頂ければ光栄なのです。>>231


[ 帽子の鍔を瞳の位置まで下げたマッドから、差し出されたタコヤキをそっと受け取る。



…また会えて嬉しいわ。マシュー。


そう小さく呟いた。]*
(238) 2020/05/17(Sun) 23:48:31
[夜になり、やっと落ち着いた王族は、
素直に寝ると言ったり、
湯浴みとマッサージを所望したり、
着替えを急いでと頼んだり。
三者三様だった。

その様子を見ていたフィオーレとムーティジェンティーレは、
本当に街に降りるのか、なんてシュテルンポレールに聞いたとか。]

“大丈夫。僕が飛びっきりの魔法かけてあげるよ”

”お前そういや…変化魔法お得意だったな”


そうなのですか?知らなかった…

“とりあえず、フィオーレの近くにいるなら
私が守ってあげるわ”


”まぁ、俺らが剣持ってると怪しまれるし…
そうなっても仕方ない。
フィオーレと、ユウェルはお互い側にいろよ”


分かりました!ビアンカさん、よろしくお願いします。

”可愛いフィオーレの頼みなら喜んで♡“

[ビアンカは、フィオーレ中心に半径2メートルまでなら
保護対象として守り抜く。
彼女自身が、フィオーレの魔法。
故に、フィオーレが願うことは全て叶える。

先かな魔法にかけられたテールエールデ次期国王夫婦。
フィオーレの綺麗なロングの金髪はショートの黒髪に。
くりっとした二重の瞳は、たれ目気味に。
そして何より、豊かな胸はボリューム抑えめに。

ムーティも、金髪ショートは紺色ミディアムに。
少しだけキリッとしていた瞳はぱっちり一重に。
そして何より、身長がプラス10センチくらいに。]

”えっ……まじかよ……”


”フィオーレが、フィオーレじゃなくなった…?”


まぁ!動きやすいです!!

“よかったよかった。後は、ユウェルっと”

[ふふんっと鼻歌を歌っているシュテルンポレールも、
兄も一緒だった金髪ショートがオレンジセミロングに。
瞳はあえてそのまま、翡翠色で。
身長は寧ろ10センチほど減らしただろうか。

青年とも少年とも取れる人物に、大変身。

そんな3人の元に、この期間最高に笑顔のユウェルが戻ってきた]

【人】 無口な使用人 ジゼル

[ 宝物のようにそうっとタコヤキを抱き抱え、せっかくの綺麗な礼服の袖で顔を拭う彼を見つめていた。>>270


あぁ、今こそさっき渡しそびれたハンカチを渡せば良かった、と思ったけれど、白く汚れてしまった袖はなんだかとても…美しく眩しくて。]



"ただいま。ジゼル。"



[ と、
そう振り向いて、微笑むその顔は。




   
 あぁ、やっぱり、あなたでした。]
(274) 2020/05/18(Mon) 7:58:08

【人】 無口な使用人 ジゼル


[ 映画や本で見たように何もかも気にせず駆け寄って抱きついて…などという訳にはやっぱりいかなくて。


抱き抱えていたタコヤキを手近なベンチにそっと置いてから、]



おかえりなさい、マシュー・ド・リヒテンシュタイン様。



[ と、白く染まった袖ごと、手を取った。


大人になったことを見せられるといいな、と考えるけれど、涙が浮かぶのは止められなくて、それでも無理矢理笑顔を作ったものだから、多分あの時と同じ、子供のようだったと思う。]*
(275) 2020/05/18(Mon) 8:03:28

【人】 無口な使用人 ジゼル


[ 成長するにつれ自分にも、その時に王室で起こっていた大層な事件の詳細は見え聞こえてきた。
噂好きな近所の夫人たちのおかげで、事件のあらましは、なんとはなしに理解して。



マシュー、と名乗ったあの人が、実は騎士団参謀総長であり、そして" 国宝泥棒の逆賊マシュー・ド・リヒテンシュタイン "であったということ。



それでも、あの時。
母をも亡くして、本当の一人になってしまった自分の前に現れた、まるで魔法使いのような"マシュー"。]
(276) 2020/05/18(Mon) 8:04:41

【人】 無口な使用人 ジゼル

[ いいえ。あの人がそんなことをするはずがない。



   
だって、あんなに優しくて、
           悲しい顔をしていたのだから。



    
『ねぇマシュー、また会える?また魔法を見せてくれる?』




[ そうすがるように聞いた私に、彼はなんと答えたのだったか。



心の奥にしまいこんで、しっかりと鍵をして、見えないほどの海底に沈めたその思い出が次から次へと湧き上がり、溢れ出るのを止められずにいた。]*
(277) 2020/05/18(Mon) 8:07:15

【人】 無口な使用人 ジゼル

[
   
けれど、ふと。


あぁ、そうだ。

もし、彼がマシュー・ド・リヒテンシュタインその人なのであれば

そうして想像に難くない危険をおかしてまでこのタナバタに、この国を訪れたのなら。


恐らく彼には
   
]



お会いになければならない方が、いらっしゃるのではないですか?



[ そう言って、ゆるり微笑んだ。]*
(278) 2020/05/18(Mon) 8:11:03
無口な使用人 ジゼルは、メモを貼った。
(a82) 2020/05/18(Mon) 8:14:39

ジゼルは、>>277 誤 一行目、いいえ、のあとに『何の理由もなく』を挿入してください
(a85) 2020/05/18(Mon) 11:25:27

【人】 無口な使用人 ジゼル

未だ時間はあります。
あれからの事、"私"が居なかった10年間の事……貴女の話を 聞きたくなりました。お付き合い願えませんでしょうか?>>293



記憶にあるそれと比べると、少し緊張しているような彼の声が、それでも心地よく耳に届く。

呼称がぼく、から私、に変わっていることに気づいたら、もう堪えきれず涙が溢れた。



握ったままだった彼の手をそっと離して、カーテシーを。

背筋を曲げて、膝のあたりまで頭を下げた、最敬礼を捧げて。]*
(294) 2020/05/18(Mon) 15:12:29

【人】 無口な使用人 ジゼル

[…大人ぶった振る舞いが出来たのはここまでで、すぐにまたその手を取った。


未だ少し余裕があると言う彼の時間を1秒だって無駄にしないように、腰を下ろす場所を見て探す。


小さな子供のように、見つけたベンチに彼を引っ張り、少々強引に座るよう促したけれど。


そこには先程置いたままのタコヤキが所在無さげに佇んでいて、マシューが困った顔で笑う。


あ…慌て過ぎてしまったわ…と気恥ずかしい思いで、いまだ立ち昇る湯気のタコヤキを見たら、やっぱり私も吹き出してしまった。]*
(295) 2020/05/18(Mon) 15:17:35

【人】 無口な使用人 ジゼル

[ 人を困らせるほどにはもう熱くないタコヤキを改めて二人で食べる。


私の話と言っても、彼がいなかった10年の間には、さほど話したい事が無くて、]


王都から漏れ伝わるあなたの噂話を聞いたこと。

毎週のように、あなたと最後にあった場所に来ては優しい魔法使いさんを待っていたこと。

そしていつしかそこで出会った、少々騒がしい友達アデルのこと。

使用人とは名ばかりで、養女のように自分を扱ってくれるユンカー夫妻のこと。


[ そんなことをぽつぽつと話す。
いつの前にかその声が、決して大きくは無いにしても常人と同じくらいに聞き取り易いものに変わっていたことに、自分では気付いていなかった。]*
(316) 2020/05/18(Mon) 20:00:56

【人】 無口な使用人 ジゼル

   
[
   
そして、今年のタナバタ祭りのこと。
こちらは次から次へと言葉が繋がって。


大切な大切な友人ノアのこと、星読みの学生ハニエルとの出会い。

同じようにタコヤキを食べて涙目になっていた、優しいそばかすの機関設計士さん。

犬耳を付けた騎士さん。と、ちょっとドキドキした経緯。

妹のようなルーシュと一緒に、その犬耳を買ったお店のこと。

大好きな駄菓子屋さんと、お名前も聞けずにいる銀髪のお孫さん。

孤児院で時々会うイヴさん、広場のお花屋さんに、営業時間のよくわからない仕立て屋さん。

異国のお姫様のような美しい女性。

楽しみにしていながらまだ見られていない、タナバタの舞。

すれ違うたびにその目を奪われる、騎士団の女性。


…あの
妙ちくりんな
可愛らしい魚の被り物を被って、踊ったことを話せば、隣の彼はどんな顔をしただろうか。]*
(317) 2020/05/18(Mon) 20:06:00
”ユウェルはね、問答無用でこうね”



[着替えてきたユウェルは、間髪入れずに姿を変えられた。
髪は茶髪のロングに、瞳は黒。
そして身長がシュテルンポレールと同じくらいに。
瞳を輝かせて、シュテルンポレールに抱きついたけれど、
とりあえず急ぐよ、と離されてしまった。

国王と王妃は、夜市に行ってもいいけれど、
月が真上にのぼるまで。と条件を出していた。
故に、少し焦っていた]

これは、なんということなの…

”なんか、怒ってる?”


”ううん。あれは、喜びすぎて感情が分からなくなってるだけ”


みて!あの可愛らしい舞を!

“とても、素敵ですね!”

私と歳が近そうね……もっと近くで見たいわ。

”ダーメ。時間がないから、
ご飯買って、とりあえず見て回るよ”


えぇ……

”あとで、踊ってたのが誰なのか聞けばよくね?”


それだ。そうと決まれば、何食べる?
これも美味しそう……

“こっちも……!”

[日頃の鬱憤を食に向けるかのように、
ユウェルはあれもこれもとお願いをして、
男性陣がそれの支払いと荷物持ち。
熱いものを持つのはそんなに苦ではないものの、
これを誰が食べるというのだろう]

[月がてっぺんに来るまでの時間、
4人は思いのまま楽しんでいる。
その中で、全くもって楽しくなさそうな、
今殺せと言わんばかりの顔をしている男が1人]

はー……僕も、僕もフィオーレたちと、
お祭りもう一回行きたかった!!!

“行けばいいだろ……”


でも、今日はお前と飲むって決めてたからなぁ

“楽しんでいたか?”


あぁ、凄く。……ホント、勿体無い。

”…………よく、きたよ。
彼は、いい政治をするだろうさ。”


元王位継承第1位に言われるなら、いいか。

【人】 無口な使用人 ジゼル

しっかりと"ココだけ"見ててね。>>323



[ 彼の見せてくれる不思議な"魔法"。
ぽつり、寂しそうに佇むタコヤキが、シルクハットに入れた彼の手から出てくるなんて!!]


いったいどうなっているの…??!



[ 驚くよりほかにすることがない私に、にやりと笑うその不敵で、自信に溢れた輝く瞳。



   
 あぁ、本当に。


私はこの魔法使いさんに、ずっと思いを寄せていたんだ。]*
(338) 2020/05/18(Mon) 22:10:50

【人】 無口な使用人 ジゼル


[ ずっと、このままでいられたらどんなに。]


……

ふいに流れる静寂。
タナバタ祭りも終わってしまうのだ。


つ、と見上げた空にはいつの間にか、宝石のようなたくさんの星。




   
さっき、出会った人々の話をしたときに、わざと避けた方のこと。


ベランダにお出ましになったシュテルンポレール殿下と、ユウェル王女。


星を見つけたとおっしゃっていた王女様。



   
   
 行かなくて、良いのですか。


小さくそう問えば、彼はなんと答えたのだろう。]*
(340) 2020/05/18(Mon) 22:15:22
[今年の儀式は、違う神殿にて行われていた。
一神官となったソールにとっては、
誰かに話を聞かなければ何も分からない。
故に、旧友はこの時間を使った。
酒を片手に、彼を訪ねる。
シュラーフェンは、かなり悩んでいた]

僕が、お前をこうしてしまったからなぁ……
こっちの生活はどう?

”気が楽だよ。ちょっと大変だけど”


そう。……ここは、いつになる?

”3年後くらいかな。”


そう遠くないな。……なら、その時はまた来よう。

”来るな……”


いやぁ、お前の神官ぶりを見ないと気が済まないからな。

”嫁と来い。婚約者とは来るなよ”


……

ツィートローネ…………僕の可愛い婚約者……

[ソールは、釘の差し方を間違えたかもしれないと、
思いながら、肩をぽん、と叩くほかなかった。
シュラーフェンの、歪んだ愛情を注がれる相手は、
かなりかわいそうだな、と思うほかない]

”あー…………なんだ…手紙くらいは、
書いてやってもいいぞ……”


おー…………ツィーってば、
本当…腰が低すぎて、つらい……

”当たり前だろ……
お前の婚約者の方に同情するわ”

お兄様!!

[知らない誰かが、懐かしい呼び方をする。
ふと、見てみれば、本当に知らない誰か。]

ユウェルです。……あっ、恥ずかし…………

“ごめんごめん、ここならもういいかな…”

[4人いた、知らない人物たちはよく知る人物に。
来るなと言いたいのに、いえない。

ただ、一言

「ごめん」

と言って、その場から立ち去ろう」

”ま、待ちなよ。僕らは明日帰るから。
フィオーレももう怖がってないよ”


[彼女の兄にも、そして新しい婚約者にも、
許しを得て、6人で話そうか。

星の許しを得て、一瞬だけ。
昔のように、話をさせてくれて

ありがとう。]

【人】 無口な使用人 ジゼル



  祈っていて。『魔法』は"実在する"って。
  そして、信じてて。必ず私は帰って来ると……。



   
ずっと、祈っていました。『魔法』は実在する、と。

   
ずっと、信じていました。必ずあなたは帰ってくると。



手に残る、【星の飾り】。
見つめれば、止まらない嗚咽。



ねぇ、私の魔法使いさん。

待っています。ずっと。
あつあつの、タコヤキを用意して。]*
(372) 2020/05/18(Mon) 23:51:47
 




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