『頂点に立ったからには、ずっと立ち続けてやるからな!』
[ 少年紫明は、大人顔負けの聡明さ、知性の高さから
周囲の企てには気付いていた。
その上で自らの姿を二十年近く成長させ
二十代中〜後半位の容姿に留め
霜降域の混乱を自らの手で平定させ、新灯守りの座に就く。
会合でも年齢を感じさせない発言や所作、立派な態度で
中央域の職員や他の灯守りから一目置かれるようになる。
とはいえ、これはあくまで
「作り上げられた立派な灯守り様」の姿でしか無かった。
自らの才を鼻にかけた傲慢我儘少年時代は
数十年続いていた為、当時の彼を知る者は
表と裏を使い分けるその様子を見て
避ける者や対立する者も少なく無かったとか。
歳月を重ね、我儘少年も精神的に年相応の大人となり
子供時代の黒歴史を語られば、顔を覆う程に精神も成長した。
これが、大半が知っている「龍池紫明」である。]