【人】 ]『運命の輪』 クロ―僕とあの子― [初めてあの子に出会った時の感情はぐちゃぐちゃで自分にもわからなかった。一気に押し寄せてきたもの。 驚き。怒り。嘆き。恐怖。 悔しさ。苛立ち。諦め。 浮かんでは消え、また浮かぶそれらに困惑し、自分でもどうしたいのか、どうしたらいいのか、わからなくなって。ただ呆然と立っていることしか出来なくて。 向こうも何かを感じ取ったのか、すぐに走り去っていった。>>0:639] (319) 2022/12/15(Thu) 13:17:06 |
【人】 ]『運命の輪』 クロ[皆に優しくしたいのに、シトラにだけは近づくのを躊躇してしまう。それが何なのか。 洋館で学ぶうち、「運命の輪は節制に殺された」という教えを知る。死の間際に、色んな感情が頭をよぎったのだろうか。自分はそれを覚えているのだろうか。 しかし別に、自分はあの子には何もされていないのだ。 シトラから危害を加えられたわけじゃない。 なのに、姿を見るだけで、一言で言い表せない感情が湧きあがる。どうしたらいいかわからなくて、こちらからも距離を取ってしまっていた。] ………… [泣いていたり、悲しそうにしている所を見かければ、頭を撫でてあげたい気持ちも湧く。しかし、昔、村に居た頃のように拒まれたら怖い、という気持ちもあった。>>0:607 前述の感情も合わさってもう更にごちゃまぜで持て余す。] (320) 2022/12/15(Thu) 13:18:56 |
【人】 ]『運命の輪』 クロ…………。 [けれど、シトラの誕生日には、きちんと羊のぬいぐるみを用意していた。正直苦手だけれど、嫌い……とまでは、思っていない。多分。それに、一人だけあげないのは余計に溝が深まりそうで。] ねぇねぇ羊さん。 僕は泣いているあの子を撫でられないんだ。 だから、僕の代わりに慰めてあげてほしいのさー。 [自分色の黒にするのは憚られ、羊の色は問答無用で白。彼女を撫でる代わり、白羊を存分になでなでして。 意を決して迎えた彼女の誕生日。 小脇にモフモフを抱え、決戦へと挑んだ。] (321) 2022/12/15(Thu) 13:20:24 |
【人】 ]『運命の輪』 クロ……はい。 [そっと差し出す、白い羊。>>0:639 色んな感情を心の下の方に押し込めて、「プレゼントを渡す」「誕生日を祝う」それだけを考えるようにした。 シトラも驚いている様子。今まで距離をとってきたのだ、当然か。緊張していたが、何とか任務完了して、内心で息を吐いた。 もう少し、もう少し。 前世なんか知らない、僕だけの感情を。] あ……あんまり泣かないでよね。 [どうにか絞り出した言葉は、慰めのつもりなのに、メソメソするのを直せと非難しているようにも聞こえたか。] ……おめでと。 [そうして、そそくさとシトラから離れてしまったのだった。**] (322) 2022/12/15(Thu) 13:22:45 |
]『運命の輪』 クロは、メモを貼った。 (a50) 2022/12/15(Thu) 13:31:49 |
【人】 ]『運命の輪』 クロ─現在:玄関ホール ─ [マドカが優しい笑顔を向けてくれる。>>369 君がいれくるから大丈夫だと、僕は思う。 笑顔の裏で、自分の言葉がわからないと思われていることなど知る由もなく。>>370 叶うなら、世界は壊れないでほしいと、自分と同じだと言って欲しい気持ちはあった。 けれど] (373) 2022/12/15(Thu) 19:51:03 |
【人】 ]『運命の輪』 クロ…………。 [嬉しいという気持ちはわからなくもない。 新しい世界、というものにも興味はあった。 だが、自分が今居る世界を破壊してまでか、と問われると躊躇してしまう。 けれど、マドカはさらりと、クロの大好きな笑顔で、そういう運命だったのでないか、と告げたのだ。>>372] さだ、め…… [証の一部に「運命」の名を持つ少年は、繰り返した。] (374) 2022/12/15(Thu) 19:53:24 |
【人】 ]『運命の輪』 クロ……そっか。 それが、君の幸せなんだね。 [ゆっくりと立ち上がり。] 僕……僕は……、わかんなくなっちゃった。 色んなことが起こりすぎた。 ……ちょっと、一人でじっくり考えてくるね。 [マドカの手をそっと握った。 傍にいてくれてありがとう、と礼の代わりに。 特に誰にも引き留められなければ、玄関ホールを出ただろう。**] (375) 2022/12/15(Thu) 19:55:02 |
]『運命の輪』 クロは、メモを貼った。 (a57) 2022/12/15(Thu) 19:56:20 |
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