【人】 1年生 工藤美郷──回想・レストランで小泉先輩と>>242── 災害やら運命やらに抗う気力は小泉先輩には無い。 そうですか。 [生きていてほしいという工藤。 生きる気力がない小泉先輩。 己の望みが彼に伝播することが無くとも、工藤はただ事実を受け入れた。 自分の思いが通じないのは、今までも当たり前のことだったから。 隠されることなく答えられた事実の、その理由は言えないらしいけれど。] では、これが最期かもしれませんね。 さようなら。 [酷くあっさりと別れを告げ、レストランを後にした。 彼が心境を微笑みの奥にしまうと決めたのなら、工藤には触れようが無いのだ。]* (260) 2022/09/11(Sun) 14:27:56 |
【人】 ??? 工藤美郷──現在・特別展前>>243>>244>>245── [選ばないことを告げられて、女は寂しく微笑んだ。 繰り返される、今は絵の中に在る工藤と共に帰る、という言葉。] ……分かっていたわ。 贋作の方が優れていても、人はいつだってオリジナルを選ぶもの。 でもね、あなたが何と言ったところで、私はあなたの言葉通りには動かない。 [それから、彼女の心を濡れた胸元に押し当てて、癒す。] あの子は自分の意思では絵から出られない。 私も自分の足で絵の中に戻ってなんかあげない。 あの子と一緒に帰りたければ、あなた自身の手を汚すしかないのよ。 [言外に覚悟を決めろ、と。残酷な事実を突き付けた。 何かを選ぶということは、何かを捨てるということ。 行動せずに先送りにすれば、どちらをも失うことになる。 誰かを傷つけてでも、事を成さねばならぬ時がある。 それは生きる者に求められる能力。生きるために越えなければいけない試練。 例え肉や魚を食べることさえできない、心優しい少女であろうとも、その試練からは逃れられないのだ。]* (269) 2022/09/11(Sun) 15:07:14 |
??? 工藤美郷は、メモを貼った。 (a88) 2022/09/11(Sun) 15:10:55 |
【人】 1年生 工藤美郷──回想・笑う松本先輩と── [笑った顔を見せることは、おそらく無い。 けれど、工藤の分まで松本先輩が笑ってくれた。 ぽつぽつと雨雫を落とすように優しく、根気よく説明してくれた。] そういう意味なら、既に泣いています。 [表情の一つも変えぬまま告げる。それから、松本先輩が映る瞳を逸らして、窓の外に向けた。 武藤先輩と香坂さんを送った魔法は、とうの昔に消えている。けれど工藤の記憶には克明に焼き付いていた。 きっと目覚めた後も、あの華やかな魔法を思い出すのだろう。 みんなを励ましたいという心に、形を与えた魔法。 何度だって瞼の裏に描くのだろう。 それが、松本先輩との最後の会話になったかもしれない。]* (342) 2022/09/11(Sun) 21:40:41 |
【人】 1年生 工藤美郷──回想・レストランで小泉先輩と── …………………。 [工藤は別れの言葉の後も、数秒の間小泉先輩を見上げていた。 望みはあくまでも望みであって、現実ではない。 いくら生還を望んだところで、誰にも約束はできない。 この不確定な世界で、確かなことが一つある。 命あるものは皆、いつかは死ぬ。 工藤はそのことを知っている。 そのいつかが、一人にとっては今この瞬間であることも。 だから、仮に小泉先輩が『必ず生きて帰る』と言ったならば、嘘を咎めたのだろう。 心を軽くするための気遣いが見えないから。 誰か一人には当たることを知っているから。 そうして、何も言わぬまま背を向けた。 これで良かったのだと、思う。]* (358) 2022/09/11(Sun) 22:40:21 |
【人】 ??? 工藤美郷──現在・朝霞さんと── [そうして朝霞が絵に腕を挿し入れるのを、女は静かな目で見つめていた。] ……私もよ。 [感謝している。アイデンティティを与えてくれた彼女に。 女の命を使って、強く為った朝霞を。 彼女の選んだ道は、平坦ではないかもしれないけれど。 朝霞の手が、眠る工藤の腕に触れる。かすれ往く景色の中で、朝霞に呼びかけた。] 私を連れて帰って。あなたの胸の内に。 あなたが迷った時、苦しんだ時、私のことを思い出して。 「私」があなたを見守って、寄り添っていると、想像して。 その想像が、あなたの力になる。私はあなたの神になるの。 [それがきっと、死と言うものだから。] (362) 2022/09/11(Sun) 22:55:49 |
【人】 1年生 工藤美郷 ──現在・そして戻った── …………。 [工藤は何も言わず、自分が出てきた絵を見上げた。 絵の中の女は、ただ沈黙していた。 一枚のハンカチを胸に押し当てて。]* (365) 2022/09/11(Sun) 22:58:22 |
【人】 1年生 工藤美郷──移動・特別展→屋上── [その後、朝霞とは少しの間一緒に美術館を回ったか。パンの絵は見たことだろう。 だが彼女にはやるべきことがある。だからすぐに別れた。 そして、工藤は屋上へと足を運ぶ。 話したい相手がいた。どこにいるのかは知らない。会えるかもわからない。 それでも、その相手を求めて、空の近くへと。]* (368) 2022/09/11(Sun) 23:04:43 |
1年生 工藤美郷は、メモを貼った。 (a122) 2022/09/11(Sun) 23:10:20 |
【人】 1年生 工藤美郷──どこかのタイミングで・黒崎先輩と── [黒崎先輩とは驚くほどすれ違った、びっくりだ。こんなにタイミングが合わないことがあるのか。>>348 だが、それでも奇跡的に一瞬だけ、あいさつ程度は話すことができた。] はい。生還しているみんなによろしくします。 [羨ましがられても、工藤は特に居心地悪そうにするわけでもなく。 生きるも死ぬも一つの命。今はたまたま工藤が生きる側に当たっただけのこと。 呼ばれたからと言って、自分が誰かの命を奪ったわけではないと、心が薄いからこそ、工藤は割り切っていたから。] はい。また会えたら嬉しい。 [よく考えたら水もメーカー指定なんだから、お酒だって飲めないかもしれないけれど。 楽しそうに酔っている黒崎先輩は、見たいと思った。]* (376) 2022/09/11(Sun) 23:20:07 |
【人】 1年生 工藤美郷──屋上・空に呼びかける── 天使さま。聞こえますか。 目覚めたら、あなたには会えないかもしれないから。 だから、ここでお話します。 [きっと迎えには来てくれるのだろうけれど、天使さまは忙しくて、お告げを落とすだけで精いっぱいで、私と話す時間なんか無いかもしれないから。 工藤は誰かの夢の中で、慈悲深い天使に呼びかける。 死を告げるために舞い降りた、ほとんどの人から厭われてしまった天使に。 けれど、一つの命を奪ったのは彼女ではない。 あくまでも倒壊してしまった、建物の一部。 建物が崩れてしまったのは、どうにもならないこと。 一つの命が失われてしまうのも、どうにもならないこと。 だから工藤は、恨むことなく、ただ静かに呼びかける。] 誰かが亡くなってしまったのは、悲しいです。 誰の命も失われないのが一番いいと、そう思います。 だけど私は今、この夢を見れたことに感謝しています…… (388) 2022/09/11(Sun) 23:53:25 |
【人】 1年生 工藤美郷[できることならば、誰の命も犠牲にせずに、心を近づけられれば良かったのだけれど。 不器用な工藤はぶつかるばかり。優しい周囲はそっとしておくばかり。 結果としては、日常の繰り返しの中では得られなかった経験を、学びを、夢からもらったから。 全てが悪いことばかりだったとは、工藤は思わなかった。 どうせいつかは自分も死ぬ。それまでの命の過ごし方を、この夢の中で得た。 誰にも当たらなければいいと思う。けれど誰かに当たってしまうのはどうしようもないこと。 工藤は、どうにもならないことを求めない。空虚な願望に潰されてしまうから。 だから工藤が天使に願うことは、ただ一つ。] (390) 2022/09/11(Sun) 23:54:03 |
【人】 1年生 工藤美郷せめて、当たってしまった誰かに、苦しむことなく死が訪れますように。 [これが、死の間際の誰かが見せた夢ならば。 工藤が目覚めた時には、その人は既に逝っている。 死者は苦しまない。もう苦しんではいないのだ。]* (391) 2022/09/11(Sun) 23:54:39 |
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