23 【完全身内】Días preciosos【R18RP村】
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( 救いたいものには手を伸ばすこと
万が一に救えなかったとしても
何もしなければ見捨てたことを
必ず後悔してしまうから
1ミリでも可能性がある限り
絶対に最後まで諦めないで戦い続けよう
……戦い続ける為に我々は
命果てるその時まで強く気高くあろう! )
[ そう言っていたあの人は
最期は私を庇って死んでしまった
救えるならば彼を救いたかった
私を庇わねば生きていけたのではないかと
今でもそう思い続けている
誰からも慕われる様な人だった
優しくて、正義感があって……
世間的に嫌われがちな半吸血鬼にも寄り添える人
あの人の心の在り方だけは
私の心の中で、生き続けている ]
────僕の前で殺そうとするかもしれない
………こわい
お兄ちゃん、お兄ちゃん
街のほうはちょっと騒がしかったけど
多分2,3日は大丈夫だから
[本当は戦って欲しくはないけど
お兄ちゃんは救いたい人が多くて
助けられる力があるから行っちゃうそんな人]
……その子うちに残りそうなら
私がその間街のひと何とかしておくからね
[お兄ちゃんが疲れて傷ついた時に
ちゃんと帰って来られる場所
誰かを保護出来て安心させられる場所
ここが無事で良かったと
私は私を誇らしくなって胸を張るのです
誰にも傷ついて欲しくなくて奔走しにいくお兄ちゃんを
誇らしげに見送って出迎えるのが私の特権!]*
オッケー。ありがとう
街の方まで手を回してくれてたんだね
[ 吸血鬼に狙われた見習いの子が
街の人の間で噂になっている事
差し出したところでじっとしてるわけない
そんな噂をするのは馬鹿馬鹿しいと
いつもならめっ!しに行くけれど
今回は妹がやってくれていたようだ ]
怪我しているし
休める時に休むんだよ!
[ 誰かの、そして私の帰る場所
それを守ってくれる妹が居るから
私は安心して戦いに向かえる
あの子がいるから私は私として生きていられる
彼女失くしてこの場所も、私もきっと居られない ]
[ 僕にとってあの子は幸せの象徴だ
偶然であれ大人の打算であれ
あの子がいなくなってから
楽しいことも嬉しいことも、なかった
本当に僕に優しかったのはあの子とあの子の両親だけだった
あの子がいなければ僕は優しさを知らずにいただろう
────…今は思い出の中にしかいない
あの子は心配してくれて、遊んでは笑っていた。
笑っていたんだ。
]
[
憎しみだけでしか生きられなかった
幼馴染みを奪った悪鬼
態度を変えた村の人達
……贄にして故郷を奪った吸血鬼
生きている誰をも大事に想えずに
過去にしがみ付いて
優しかった幼馴染み
優しくされるほどには大事にされていたぼく
今は誰にも見向きもされやしない
今を大事にしない自分が憎くて仕方なかった
僕は僕が大嫌いで憎くて
死にたくないと叫んでおきながら
あの子に許される死に方を求めていたんだって
今更のように思い知る
憎悪しているのは吸血鬼だけだと
思い込まなければ…教会では生きていけなかった
]
『 吸血鬼への憎悪を糧にして
果たして将来ハンターとしてやっていけるのか 』
告げられることの無かった疑念は
否だろう────。
[ 僕は矢張りまだ未熟で未完成で
知ろうともしなかったのだ。
どうして実験を受けなかった時に
超常の能力を発揮したのか?
( 僕の知らない 僕のこと
今はそんなことはどうでも良かった )
]
[
────コツン
女の靴音が響くのは特務機関執務室だ。
主には半吸血鬼とハンターの管理及び育成。
半吸血鬼に関しては
特務機関内部の研究部がほとんど管轄しているが ]
悪くはない結果ね
[くすり…誰もいない場所で女は笑む
聖教会の本部に近い街の襲撃
見習いのハンターを狙う悪しき吸血鬼
ここまでは想定通りだが
研究員であるコルドが命の危機に晒されたのは最も大きい
コルドに危険が迫れば、必ず現れる。
幼少の頃に聖遺物に触れた特異なる資質の教皇
故に聖遺物の浸蝕は長く耐えている。
魂を分ける双子であるが故もあるだろうが
あの教皇は聖遺物から自らを守る為に
深い眠りについている節がある
如何にあの教皇の精神防衛を破潰するか。
如何にあの教皇の
意識
を奪い取るか。
シルビアの目的のひとつはそこにある。]
……僥倖ではあるけれど奇妙ね?
あの教皇の力は光聖である筈なのに
あの闇深き力は隠していたのかしら。
人間ならば陰と陽を併せ持つのが当然だけれど
気になるわね…。
[調査案件を増やす。
もう一つの手続きを速やかに忠実な部下へと手を回した
後は結果を待つのみだと執務机に脚を組んだ]*
[ ひとつ記憶が開かれる度に
連なる鎖の様に思い出される
グールに襲われたところを
庇ってもらったことがきっかけだった
再び目の前に広がる光景
君がグールの爪でまた怪我を負った
ずっと見ていた悪夢
あれは僕を守って死んだ人の夢だ
約束が潰えた夜の、夢だった
]
[ これはかつて君と戦っていた時に
君が使っていた力
その力と、心を引き継いで
私1人でどこまでいけるだろう
君の様にはなれないけれど
1人だけではできる事は少ないけれど
私に生きろと望んだ君が
少しでも今の私を誇りに思ってくれたなら
それだけで、剣を握る理由になる
]
[この吸血鬼に殺される
ずっと見続けていた悪夢
村の人のようにグールにもされずに
いつ殺されるかわからないままずっと日々を過ごした
漸く。ようやっと────解放された。いろんなことに
死にたくない。生きたい。まだ死ねない……!
生きたい理由が、僕にはできた
生きたいと強く願う力こそが、超常能力者の強さとなる
]
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