人狼物語 三日月国


52 【ペアソロRP】<UN>SELFISH【R18G】

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【人】 終焉の獣 リヴァイ




[鼓膜を揺らすのは、遅すぎるくらいの愛の懇願。大きく見開かれた片目の澄み渡った凍土が激しく揺れ、隠し切れぬ動揺を明らかにしていた。
……些か物騒な赤い糸を繋げた激しさに朦朧とした意識をなんとか奮い立たせようとしても、微笑まれた相手の視界には蕩けた表情を隠すことができない己の情けなさが映し込まれるのみ。]



           …………どうして、私なんか、
           
(怪物なんかいたところで、)



[思わず零れ落ちるのは、純粋な疑問。
その答えを聞く前に、終わりに近づく身体は冷たい床の上に頽れていこうとするから───反射的に相手を抱きとめ、包み込んで。
ゆっくりと正座するように腰を下ろしたその膝へ、頭を降ろさせようとする。]

 
(57) 2020/12/12(Sat) 8:08:09

【人】 終焉の獣 リヴァイ



(……ぽた ぽた と。
 その頬に流れゆくのは、枯れたと思っていた涙。
 冷ややかな頬を伝えば、温度を徐々に失う相手の顔に
 水滴を立ててしまうから、絶えず指先で拭っていた。)



[………今からずっと昔。
幼馴染を喰らった日からだった。
どんなに慕われようと、ひとの関わりは自然と薄れていった。
自身の友好関係など、信頼関係など、誰かの蜘蛛の巣から零れた糸を伝っていたものに過ぎなかったのだ。


 ( ”弱い”自分の代わりに、”智慧”を身につけた。
   身につけても、私は─── 弱虫で、臆病者だ。
   全てを守れるだけの力も 救える力もなかった。
   だから、 「選んで」 「棄てた」。

    修羅を歩む孤独な道が正しいのだと信じて。 )


────……大事なものなんて、選べるものじゃないのに。
    その先は、何よりも恐れる孤独があるだけなのに。]


 
(58) 2020/12/12(Sat) 8:08:29

【人】 終焉の獣 リヴァイ



[力尽きたあの子を抱き上げてから気づいた。
私は呪いなんて要らなかった。
ただ、大切な誰かが苦しんでいるなら、
その悲惨な苦痛に苦しんでいるのなら。

    ────…… 傍で寄り添い、支えたかっただけ。
      互いにひとりぼっちになりたくなかっただけ。]



    ………傍に、いてくれるのか?
    これからも、ずっと……私の隣に。


[今も舌先に残り続ける甘ったるさの味の源を辿ろうとすれば、漸く彼の意図がわかった気がして───叶わなかったはずの自身の悲願が届いたような、不思議な暖かさが広がって。浮かべたのは泣き笑い。

指し示されるはずのなかった“自分を持ったままの終焉”を約束された安息感だけが、この心を静かに満たしていた。]

(返事なんて必要なかった。
 返される内容さえも察しがついてしまう問いだから。
 もう孤独に震えることも、泣き叫ぶこともない。
 死の向こう側に至ってもずっと、寂しくないという事実が
 揺らぐことなく目の前に差し出されているだけ。)


 
(59) 2020/12/12(Sat) 8:08:50

【人】 終焉の獣 リヴァイ



[プロポーズにも似た短い言葉に、乙女のように応えることは自分らしくもないだろうから。
ほんの少しだけ……死の間際に、痛みを我慢してほしい。
全てを奪われたあの夜の仕返し。火傷だらけの身体には、彼の所有印が未だ色濃く全身に残っていたはずだから。]


[相手に覆い被さって、その喉元を引き裂かぬ程度に食らい付く。
口づけのお返しとしては少々野蛮な噛み跡をひとつ、そこにくっきりと浮かばせて───それが懇願への返事の代わり。
此奴は永遠に自分の獲物だと言わんばかりのマーキング。]


[遅効性の毒薬がその身を激しい苦痛の末路へと誘うまで────あと少し。
死に向かうには寒すぎる季節の訪れを告げるのは、割れてしまった窓から降り注ぐ雨から変化した───……*]


 
(60) 2020/12/12(Sat) 8:15:17
 
[焦るような声を上げてから、あっという間だった。
 強く吸い付かれるのと同時

 
ドクン!


 死んじゃうんじゃないかってくらい
 ものすごく大きな
 心臓の鼓動みたいなのが来て]



   
あっ、 んああっ……!!




[おしっことは違う
 なんかドロっとした熱い塊みたいなのが
 溢れ出る感覚があって、

 それが、
 今まで感じた事のない
 めちゃめちゃに強烈な快感で。]
 

 
[だけど、その余韻に
 浸れるような状況じゃなかった。

 また、
 胸がギュッて痛くなるような
 真昼くんの、あの
 消えちゃいそうな儚い微笑みが見えて、

 それから、その後は────…]
 

 

[後悔の嵐だった。]

 

 
[夜端のヤロウが言った”持て成し”の意味。

 こうなることが分かってて
 真昼くんは、オレを身代わりにさせまいと
 懸命にしてくれたんだってこと。

 何も分かってなくて
 ただただ気持ちよくなってしまった
 自分の浅はかさ。

 全部、全部、理解できた。
けど遅かった。遅すぎた。

 

 
[ぐちぐち、と
 汚いモノが真昼くんの体を引き裂くのを
 至近距離で見せつけられて

 悔しさが、憤りが
 目から零れ落ちてくる。]



   
………ぅ、 …………っく、…




[殺しきれない嗚咽が
 キツく噛んで血の滲んだ唇の奥で、鳴る。]
 



   (オレも、あいつらと
    何にも変わらないじゃないかッ!

    助けるなんて言ってたくせに
    自分勝手に気持ちよくなって
    真昼くんをあっさり生贄に差し出して、…

    最低だ、最悪だ、ッ

    オレも、アイツらも皆、死ねばいい!!)


                         ]

 
[蟀谷が痛くなるくらい泣き腫らして
 視界が狭くなっても
 睨み付けることを止めなかった。

 視線で殺せるなら
 全員、焼き殺してやったのに。
無力だった。

 

 
[ふたり、残された教室。

 青臭い匂いも
 残された水風船も
 意味を伴ってしまえば、吐き気を催す代物だ。

 そして、自分もまた同じものを
 彼に飲ませたんだと思えば、殴り倒してやりたくなる。
 なのに、痺れた腕では
 拳を固く握ることすらままならない。]



   真昼くん… ごめん、 ごめんね…

   オレ、あいつらと同じだった。
   ほんと最低だ、
   死ねばいいと思うよ、

   ……けど、
 
   このまま死んだら、ただの犬死になる。
   あいつら全員 殺してからだ。



[憎悪の滲む低い声が
 冷たい教室の空気を震わせた。]*
 

 
[枯れた声が地を這い鼓膜を震わせる。
 深い後悔の一部が伝わってくるようだった。

 最中も、そちらを見ずとも
 伝わってきていた。

 僕が持つ前に諦めた憤り、殺意が。

 君も彼らと同じだと思った。
 ――だけど、違うと思っていい?

 手足の縄を解いてあげた指先を
 残る跡へとそっと伸ばし、優しくさする。]
 

 
[君は感じなくて良い筈の
 痛みに触れて苦しんでいる。

 心も、身体も。

 解放してあげるべきだろう。
 きっと、そうした。]
 

 
[ 僕に人の心があったのならば。 ]
 

 

   ────…ダメだよ、空澄くん

 

 
[僕は引き止める。
 君が見せてくれるかも知れない未来に期待して。
 ……そう、どこまでも身勝手に。]


   僕のそばに、いてくれないの
   そんなことをしたら

   僕はまたひとりになっちゃう……

   空澄くんは、僕といてくれなきゃダメ


[放っておかないという
 君の言質を利用する。

 ……今日の奴らだけじゃだめなんだ。
 この先僕を傷つけうる全てから
 守ってくれなきゃ。守り続けてくれなきゃ。]
 

      
共有者

[ 君は僕のものだから。** ]
 

【人】 終焉の獣 リヴァイ



[私は自分勝手な復讐心で数多の敵と同胞を殺し、狂い果てるべき定めの“ひとでなし”だった。

  (こんな私を怖がらない。
   こんな私を拒まない。
   あまつさえ、こんな私の願いを叶えようとした。
   いつまでもばかで愚かだと思うが────……、)

でも、お前が私に向ける気持ちを、漸く理解できた。

(2人寄り添い眠った夜が穏やかだった訳も、
 餞別を渡す名残惜しそうなかんばせも、
 甘く抱かれた夜に触れる優しい手つきも、

     ……いまなら全部、納得がいく。)

────────……… だから、「噛んだ。」
                (応えた。)]


 
(61) 2020/12/12(Sat) 9:46:39

【人】 終焉の獣 リヴァイ




  (『────……傍に居てくれ、リヴ。』)
  (「……何処にも行けぬと知っておろうに。」)



[大切なものを傷つけてはならないと知っていたのに。
死に向かう痛みを増やすだけだというのに。

百獣の王には、その生き様に相応しいくちづけを。
(いつまでも自分から祝福を送れないまま、)
その喉に自己主張の少々激しい其れを残してしまったのは、

   地獄までの一本道で出会うための目印代わりと
   ─────指切りの代わりだったのかもしれない。]

 
(62) 2020/12/12(Sat) 9:46:58



[雲隠れした月明かり。その隙間から光が差し込まれるのが見えた。
朦朧とする視界の中で、自身が最初に手を下した傷だらけの姿が歩いてくる。
「迎えにきたよ」と弱々しい手が差し伸べられた気がしたから、腕を伸ばして────……]


              ………………噫。


[ゆっくりと、その手を下ろす。
腕の中の赤い髪を、傷つけないように梳き下ろした。]


 



  ………君が許してくれても、
  私は君の元へ行く資格なんてないんだ。
  何より君の友人が許してくれないだろう。
  
(私はひとごろしなんだから。)


     ……それに、此奴を放っておけない。
       傍にいてやらないと安心できん。
       独りぼっちは、寂しいからな。
     
(寂しいのは一体どっちなのか。)



[輝くステンドグラスが見下ろしている。
嵐の前触れのように心地よい空気に包まれた世界の中で、死にゆく彼を包み込んでいた。
優しい手先で幼児にするように頭を撫でながら、自分の生命のカウントダウンを刻んでゆく。]

  

【人】 終焉の獣 リヴァイ



[───手先の痙攣と共に、苦痛は不意にやってきた。]

[体制を崩し、胸を押さえて倒れ伏した時。彼はもう逝った後だったろうか。
どちらであれ、冷たい床に投げ出してしまった事実に焦り、びたんびたんと暴れる腕を動かして、その手を繋ごうとする。
その行動が叶ったと同時、呼吸が大きく乱れてきつく痕ができるほどに握りしめてしまった。

同胞に飲ませたのは睡眠薬が入ったもの。
生命を奪う毒薬にしては長時間の苦痛を味わわせる配合にしたのは、敢えて自分のものだけ情け程度の眠りを与えなかったのは、……全てを見え透いていた過去の自分から非道な手段しか辿れない未来の怪物へ送る罰。

うまい呼吸の方法を忘れ、瞳孔が閉じるのを忘れ、急激に三途の川を渡り始める体はすでに限界だった。]


(寒い。苦しい。……その筈なのに。
 息絶えて既に体温が失われている此奴の手が温かいから、
 何故だか笑みが溢れてくる。

 涙でぐしゃぐしゃで、ひどい顔をしながら、笑った。)


 
(63) 2020/12/12(Sat) 9:47:58

【人】 終焉の獣 リヴァイ



[痺れに苦しむようなか細い吐息を溢して、呻きを流す。

「ヴィル。」


徐々に神経まですり減らされれば、滅びを迎える肉体が与える苦痛を感じることも無くなる。
通りが良くなった喉を震わせて、1人の名前を呼んだ。]


   夢で未来を、見たことがあるんだ。

      
黄泉

     …彼処は昏くて..寒くて…….
         …怖いばかりで、...何もない。
         まるで今の季節のようだ。


[紅鏡の気配に、少しばかり眉を寄せる。
もう片方の腕を床に這わせるように動かして───冷たい身体を抱きしめ直した。]



   
(64) 2020/12/12(Sat) 9:48:15

【人】 凍土 リヴァイ





     だから、

     ……お前の傍にずっといるさ、ヴィル。
     お前が私を求める限り、
     私を拒んだりしない限り ……永遠に。


(呪いが解けた御伽噺の人物のように、
 甘ったるい言葉を……らしくもなく吐き出す様は、
 怪物の性から解放された、普通の少女のままで。)





   
(65) 2020/12/12(Sat) 9:50:15

【人】 凍土 リヴァイ



[思い返せば彼の名前を呼んだことがなかった。
甘味の取りすぎを咎めるときも、口喧嘩をするときも。
……身体を重ねたあの夜の時だって。
卒業時に形式めいて叫んだフルネームは呪文のようなもので
相手のことを思って発したことなんて一度たりとも。

         お前は私を置いていくのだと思って
         その身に縋り付くような恥を晒して
         お前に何れ来る暗い未来をおもって
         どす黒く回る心を抑えられぬ時も。

孤独に震える末路は自分だけの秘密で
感じていた体温も何れは離れていくものだと……
毒薬を与えたくらいで何も変わりやしないのだと、勘違いしていたのかもしれない。]


   
(66) 2020/12/12(Sat) 9:50:36

【人】 凍土 リヴァイ





 (お前は、こんなにも私のことを想ってくれていたのに。)



 
(67) 2020/12/12(Sat) 9:50:55

【人】   リヴァイ





       
『死んでもこの手は離さないでくれ』

    ....... もうすぐ、この感触を頼りに逝くから
                待っていてくれ。



  
(68) 2020/12/12(Sat) 9:51:47

【人】   リヴァイ



[それきり、女の唇が開かれることはなかった。

魔性を失った朝焼けも間近な空の中、宵闇が手を招いている。
初雪が2人の上を白いシーツのように覆って仕舞えば、まるで互いに寄り添い眠っているように見えるのかもしれない。

苦痛に顔を歪ませ、喉をかきむしった痕跡こそあれど、
その表情は憑き物が取れたように穏やかで、少々上品な笑みを讃えてこそいた。]

 
(69) 2020/12/12(Sat) 9:52:04

【人】   リヴァイ



[……もう、辛いことは何も感じなくなった。
冬の到来を知らせる新雪も、美しさを感じるばかりで気にならなくなった。
だけれど今はやっぱりひどく寒いから、最後まで寄り添っていても許されるだろうか。]


    
“  もう2人、何もかも分け合えるから  ”

  (この冬の寒さでさえも、2人だけの秘密にしよう。)**

      


   
(70) 2020/12/12(Sat) 9:53:24
 




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