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【人】 X『教皇』 カルクドラ── 休憩室 ── [ 神が去った翌日、まず着手したのは祈祷室の模様替え。 既に祈りを捧げることのない 元倉庫元祈祷室は、ただの休憩室と名を変えた。 信仰を止めた日から、宗教関係の品は 必要が無くなった為取り払ったが、一部を除き 資料として図書室にや展示室に寄贈した。 とはいっても変わったのはこの程度。 クロから貰った紫色の愛らしい羊のぬいぐるみも 貰い物のドライフラワーも、ゼロの私物の一部もそのまま。 神が現れ、去るまでの数日間は、文字通り驚天動地だった。 この先、何をするべきか。 考えたのは“証持ち”が平穏に過ごせる世界を作ること。 後世、痣を持ち生まれる者が現れるかもしれない。 その時に証持ちが、家族や周囲の人間が 人間らしく暮らせる道筋を整えておきたいと願う。] (438) 2022/12/25(Sun) 20:45:22 |
【人】 X『教皇』 カルクドラ[ 神が去った影響か、理解し合えたからか。 数日前までが嘘のように、 タナトスへの苦手意識は消えてなくなった。 エーリクを気に掛ける意識は勿論残ったまま。 こちらは魂関係無く、何年も共に過ごしていたからだろう。] (439) 2022/12/25(Sun) 20:46:10 |
【人】 X『教皇』 カルクドラ[ 茶葉類の補充を終え、帰り道に食堂近くを通りかかると チョコレートの甘い香りについふらりと扉を潜る。 そこにシトラはいただろうか>>64] 頑張ってるね、折角だからホットチョコレート一つ。 [ 少し前に端末で知らせがあったので、気に掛かっていたが 元気な姿で出迎えてくれただろうか。] シトラ、君には謝らないといけないことがあるんだ。 君が困って不安で泣いていた時、僕は何も出来ずにいた。 声を掛けることも出来なかったんだ。 ごめんね。声を掛けるだけでも 少し安心させられていたかもしれないのに。 [ 彼女が落ち着いている頃合いを見て、 数日前エーリクと共に泣いていた時のことを。 その時に見ているだけで何も出来なかった 不甲斐なさを詫びた。>>2:135] (440) 2022/12/25(Sun) 20:46:20 |
【人】 X『教皇』 カルクドラ[ 湯気立つ熱々のホットチョコレートが届くと、 甘さと共に温もり、日常が帰ってきた安堵を流し込む。] たまには甘いものも良いね、美味しい。 また飲みに来るよ。 この先、色々大変かもしれないけれど頑張ろうね。 皆がいるから大丈夫。 [ 男は皆が箱庭に行かないものだと自然に思い込んでいた。 故に、出会った者達にも、これからの話をしていたのだが。*] (442) 2022/12/25(Sun) 20:48:12 |
【人】 X『教皇』 カルクドラ[ その日だったか、それとも翌日以降だったか。 部屋に戻ると、一通の手紙が届いていた。 この時期に誰からだ、と疑問を抱きながら開けると>>216] …………。 [ 差出人はクロからの、 別れの手紙。 休憩室の紫の羊に目を遣り、彼の姿を思う。 自室には彼が来て一年目の誕生日に貰った 黒い羊のぬいぐるみが 翌年にも希望を聞いてくれるものだから、 色違いの紫が欲しいと頼み、一つずつ置かせて貰っていた。 この部屋で昼寝をしていた姿、珍しいお菓子があるから どうぞ、と渡した時、彼は喜んで食べてくれたかな。] (452) 2022/12/25(Sun) 21:28:00 |
【人】 X『教皇』 カルクドラ……君なら、本当に神様とも 友達になれるかもしれないね。 きっと神様、本心では寂しがっているだろうから。 ……僕が分かり合えなかった分まで 神様と楽しく過ごしてほしい。よろしく頼むよ。 [ 神に神経を逆撫ですることを言ってしまったが きっと神も寂しかったのだろう。 僕達を愛しているという言葉にも 嘘は無かったのだろう。 それを否定され、子供のように拗ねた姿を見て 当時の僕は頭に血が上っていたのもあったが 結果、悪態が最後の別れの言葉となってしまった。] (453) 2022/12/25(Sun) 21:28:13 |
【人】 X『教皇』 カルクドラ[ 今は未だ実感が沸かないけど きっと数日、数週間、数か月と日が経つに連れ 現実を感じていくのだろう。 尤も、この洋館から出る者も居るかもしれない。 僕自身、数か月後のことなど未だ分からない。 それでも────……。] 困ったな、君がいないと 洋館が随分と寂しくなってしまうだろうね。 そして……今も存在するはずの神よ。 僕達の大事な仲間をよろしく頼みますよ。 僕達は、君達の分までこの地上で生きるから。 ……と、よろしければお伝え下さい。 [ やがて、箱庭に行く者が他にもいることを 知ることになるだろう>>225。 ──真っ直ぐで真面目で、見てて心地良い『正義』。 彼もまた、信念の為に箱庭へと向かったのだろうか。] (454) 2022/12/25(Sun) 21:28:29 |
【人】 X『教皇』 カルクドラ[ 既に届かない声。 それでも神が居るのなら もしかしたら聞こえているのかもしれない。 様子を見に来ているかもしれない。 信仰心を捨てた傍から愚痴と願い事。 神に対する最後の祈りにしては、酷いものである。 それでも、彼らをお願いします、との思いは 心からの願いであることは、間違いない。*] (455) 2022/12/25(Sun) 21:29:23 |
【人】 X『教皇』 カルクドラ[ 懐かしい客が訪れたのは>>396 部屋の改装も順調に過ぎた頃だったか。] やあゼロ久しぶり。 ちょっと整理中だから汚れてるけど 物を避けて好きな場所に座ってくれるといいよ。 [ 他の人に対しての対応より、 明らかに扱いが雑に見えるかもしれない。 しかし表情は穏やかで、嬉しさが滲み出ていただろう。 これも気を許した者──悪友への対応。] そうなんだ……君が居なくなると寂しくなるね。 普段には行かない場所に遊びに行くの、楽しかったよ。 ふふ、外の世界では悪いこともイカサマも出来ないから 気を付けるんだよ。 ……まあ、大丈夫だろうけどね。 [ ベルと共に行く話は聞くことが出来ただろう。 彼女と行くならば、悪いことはしないのは分かりつつも 過去、共に賭場へ行った時のことを思い出し、 癖になっているかもだから気を付けて、と笑う。>>389] (498) 2022/12/25(Sun) 22:37:08 |
【人】 X『教皇』 カルクドラもしスティド教会行くことがあれば……。 司教にこれを渡してくれるかな。 勿論、無理に行けとは言わないし ……もしかしたら、例の崩壊時に 何かあったかもしれないから。 [ 南、更には実家の教会の話になれば 白い封筒に入った手紙を渡す。 もし渡せなければ破棄してくれても良いから、と言付けて。 他にも、南地域の観光名所や土産等も教えておいた。 田舎だから交通が不便やら、様々なアドバイスを添えて] (500) 2022/12/25(Sun) 22:37:31 |
【人】 X『教皇』 カルクドラこれは……。 うん、ありがとう。 役立つ時が来るかもしれないね。 [ 餞別のカードを受け取れば、まじまじと眺めて受け取った。 ──彼が去っていくならば、 馴染みの店にも挨拶に行かなければ、と脳裏に浮かぶ。] じゃ、気を付けてね。 君達の人生に、幸多きことを──。 [ そして悪友の旅立ちを見送った。 部屋には変わらず、置きっぱなしの彼の私物が 幾つか残ったまま。 今更だから中身を開けてみるか。 面白いものもあるかもしれないし 大事なものが残ってて、 慌てて取りに戻ってくるかもしれないからね。*] (503) 2022/12/25(Sun) 22:38:00 |
【人】 X『教皇』 カルクドラ── 回想:街のレストラン ─── [ 母親を取られた長兄、と聞くと笑う。>>433 父親じゃないのか、と。 でも母親という表現も分からなくもない。 僕にとっては、エーリクはずっと守るべき対象であり 実際、彼が泣きながら部屋の扉を叩くことが減れば ほんの少し寂しさを感じたのも事実だったから。 ──本当に母親じゃないか、 彼はまだ若く、人生も長いのだから 巣立ちは喜ぶべきなのに。] なるほど。結果的には良かったということかな。 でも、僕としては力になれず何も出来ず 申し訳なかった、って思ったのも事実なんだ。 ……そうだね。世界は広いから。 色々な場所を見て回るだけでも面白いだろうし これから、僕達が自由に出回れる日も、きっと来るよ。 [ 洋館から自由に出て、普通の人として過ごせるように。 答えを出せたかと呟いた君の疑問には、肯定で答えよう。 「だからこそ今の君が居るんだよ」と。] (518) 2022/12/25(Sun) 23:30:49 |
【人】 X『教皇』 カルクドラ僕も、君の役者としての姿を見てみたいからね。 母親に見られると恥ずかしいかもしれないけど、 そこは保護者参観のような気で、ね。 じゃあ、今度見に行こうか。 もし許しが出なければ、 またこっそりと抜け出す手もあるからね。 [ 君の夢は僕の夢でもあるから。 それに、観劇を見る君は、 普段とは違う姿を見せてくれる気がして。 思えば彼を守ると決めた初対面の時から、時も経ったもの。] (519) 2022/12/25(Sun) 23:30:58 |
【人】 X『教皇』 カルクドラ[ いつの日か、君は立派に成長し 僕が守る必要はが無くなる時が来るのかもしれない。 その時は──そこから対等な関係が始まるだけ。 形が変われど、君を大切に思っていることには違い無く この先、変わることも無いだろう。*] (520) 2022/12/25(Sun) 23:31:43 |
【人】 X『教皇』 カルクドラ── 少し先のこと ── [ 22人だった証持ちも少しずつ減っていき 洋館が広く感じることにも慣れ始めた頃。 僕もいつの日か、洋館を離れることになるだろう。 ただし、完全に関係を断つのでは無く 仕事、では無いけれど用事で出入りする程度なので 自室も、元祈祷室の談話室も そのまま置いて貰ったままではあるけれど。] (524) 2022/12/25(Sun) 23:47:04 |
【人】 X『教皇』 カルクドラ[ その時に、もう一度実家の教会へと戻り 数年ぶりに、家族との再会も果たせているかもしれない。 僕達は生まれた時から人間で 人間として生きて行く権利があるのだから。 その当たり前を実現できるように。 未来に同じ悲劇が起きないように。 ──きっと、まだ楽は出来なさそうだ。*] (525) 2022/12/25(Sun) 23:47:18 |
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