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【人】 巫凪 桜花[結んだ手をそっと離して、隣から一歩踏み出した。 一歩、また一歩。 きびすを返して相対する。 地面に踵が、浅く軌跡を描いた] ―― 直青。 直青にとって、今の俺はなに? [抱くものは懼れではなく、願い。 唯ひたすらに父で在り続けてくれたひとの言葉が、欲しかった*] (300) 2023/11/26(Sun) 4:35:33 |
【人】 朧广灯 リヒトーヴ― ALTER EGO ― [ あの日、楽園の門を閉じてさえいれば、 何かが変わっていたのだろうか。 ……機械は決めかねていた。 他の機械と同じ『決定事項』に行き着いても。 機械による、人類への壊滅作戦が始まっても。 地球の冷却、および浄化に状況が移行しようとも。 友が、その同胞のために楽園を出て行っても。 この世界の"希望"とは、―――― ] (301) 2023/11/26(Sun) 4:49:36 |
【人】 朧广灯 リヒトーヴ『――親愛なる<もう一つの僕>よ。』 『それは機械か? それとも人類か?』 『今日も、僕たちの世界を問答しようじゃないか。』 (302) 2023/11/26(Sun) 4:50:05 |
【人】 朧广灯 リヒトーヴ[ 人類にとって『決定事項』とは、 本当に予測不可能な物だったのだろうか。 人間。機械。そして―――― もし救いを願う者がいたならば、 一体、何を叶えたかったのだろうか。 ]* (303) 2023/11/26(Sun) 4:51:26 |
【人】 朧广灯 リヒトーヴ― 羅生:楽園の果てにて ― [ 緑の水晶を通う相手は、いつになく嬉しげに見え。>>236 そうか、と微笑んだところで、 機械は己が嬉しさを覚えていることを自覚した。 何故と思考するも、答えは収束したきり。 それは、存在する筈の無い不可逆。 壮大なる不可視の解。 ……いや。空白を空白のままにすることはできない。 それは、機械が機械であるが故に。 ] ――己の存在や行動に意義が生じている限り、 すべての"己"と言う存在には常に価値が存在している。 ……己も、そう思います。 それは確かに己らの『幸福』の形であると。 (304) 2023/11/26(Sun) 5:46:07 |
【人】 朧广灯 リヒトーヴどのような姿形でも構いませんが、 強いて言うば、強かな種であると有難いですね。 楽しみにしています。あなたに再会する日を。 * (306) 2023/11/26(Sun) 5:51:10 |
【人】 朧广灯 リヒトーヴ― 楽園内:桜花と ― [ ふむ、と機械は己を振り返った。 機械の苦労と人の苦労は、恐らく箇所が異なるだろう。 例えば合理には煩いが、徒労は厭わない。 ] ……そうでもありませんよ。 出来ると分かっていることを行うのは、苦になりません。 それが得られるまでの方が大変です。 [ 故に、相手の指が手の中の果実を玩ぶ様を>>252 機械は受け入れれば、 その仕草に変化を付けて回った。 ] 己は、無粋とは思いませんでしたよ。 あなたの情動を引き出せたのであれば、 この庭を築いた甲斐があったというものです。 我々は、この庭を作り出すことは出来ますが 意味を持たせることはできません。 それは常にあなた達から与えられるものだからです。 どうぞ楽しんでください。 ……規定の範囲で、と付け足しはしますが。 (307) 2023/11/26(Sun) 6:24:08 |
【人】 朧广灯 リヒトーヴ― ■ ― 〈 草木は真白に染まり、 線引くように僅かに溶けた雪が道を示す。 冬の区画、その最果てにその梅はある。 他の場所にも梅はあるが、ここだけは特別だ。 この梅だけは、ただひとりのために。 〉 (310) 2023/11/26(Sun) 6:29:20 |
【人】 朧广灯 リヒトーヴ〈 ――このような場所では咲かない。 友は反対していた。 外界は近く、汚染は濃い。 ましてやここが冬の区画である限り不可能だ、と。 僕は笑って、友を相手にしなかった。 そうなったらもう誰も止められない。 彼らは機械で、僕は人間で、この孔雀革命の主だ。 ……いや。友だけは止められた。 だけど、そうするだけの心持ちがなかったのだろう。 渋々、小さな梅の座標をデータに記録した。 〉 (311) 2023/11/26(Sun) 6:30:19 |
【人】 朧广灯 リヒトーヴ『断言します。咲きません。』 我が友よ、君ならやってくれるだろう? 『己は常に最善を尽くした前提で言ってます。』 そうか。なら、試してみようじゃないか。 (312) 2023/11/26(Sun) 6:31:02 |
【人】 朧广灯 リヒトーヴ〈 小さな額に皺を寄せながら、友は僕を睨んだ。 いいじゃないか。お願いだよ。 そう返せば、友は己には理解不能ですと 心底呆れたように言葉を吐いた。 もっと困惑させてやりたかったな。 もう少し時間があればやっていただろうね。 〉 (313) 2023/11/26(Sun) 6:31:37 |
【人】 朧广灯 リヒトーヴ― 梅 ― [ そこには一本の梅がある。 硬く閉じた蕾を人工の雪に晒しながら、 ただ、春が訪れることを待っている。 咲かない花の意味とは何だろうか。 どれだけ世話をしようと、春が訪れなければ意味がない。 理解不能だ、とかつて機械は口にした。 今なら、何というだろうか。 ……それでも"理解不能"になるだろうか。 それ以外の言葉を当て嵌めようにも、 我が友を表すそれ以上の言葉を機械は持たなかった。 ] (315) 2023/11/26(Sun) 6:32:48 |
【人】 朧广灯 リヒトーヴ[ 世界の総量とは常に一定だ。 物事に因果が存在する限り、必ず。 思いつく限りの可能性を機械は並べ立てる。 ありったけの弱さ。それと同じだけの祈りと願い。 その全てを機械は否定しない。 捨て置くこともしない。 己の身に適う限りの全てを受け入れようとする。 それこそが、この『楽園』の原点。 故に、機械はこの『楽園』の守護者だった。 ] (317) 2023/11/26(Sun) 6:34:47 |
【人】 朧广灯 リヒトーヴ……己とは、あなたの言葉そのものです。 あなたの命令を聞き、あなたの目的に付き従う。 機械とは、道具とはそういうものです。 役目や目的は、己の心臓そのもの。 故に、明快な情報を好み、不確かな推測を厭います。 そこに我々の価値、存在意義、己の自我があるからです。 (318) 2023/11/26(Sun) 6:35:26 |
【人】 朧广灯 リヒトーヴ――だからでしょう。 あなたがこの地を去ったのは。 "あなたに付き従う道具"という役を取り上げるために。 "己の存在意義"を選ばせるために。 [ "Cogito, ergo sum" ――すなわち、"我思う故に我あり"。 機械が決めたのならば、何でもよかったのだろう。 必要な物は初めから用意されていた。 二人過ごす時間の内に、全て。 今なら分かる。友が何を視ているのか。 ] (319) 2023/11/26(Sun) 6:36:16 |
【人】 朧广灯 リヒトーヴ――"己にすべてを裏切れ"、と。 その神経ごと、己は結論を疑いたくなります。 あなたの残した庭を捨て、己が見出した役割を捨て、 世界に何の価値を果たすかもわからない何か。 誤作動、明後日の方向かもしれない予測。 ……視ろというのでしょう。己に。 存在するかもわからない選択肢、その真価を。 (320) 2023/11/26(Sun) 6:38:48 |
【人】 朧广灯 リヒトーヴ[ 機械は振り返る。 そこにあるのは背丈よりも大きな箱型装置。 積み重ねてきた、ありとあらゆる選択の記録。 コードを拾う。 この身一つで持ち出せる記録はごく僅かだ。 ――構わない。 煙に巻いては、機械を振り回す傍迷惑な言動を好み、 それでいて、この世界の救いを真実考えている。 それさえ分かっていれば充分だ。 例え、己の全てを持ち出したところで、 友の全てを推測するなど、初めから不可能なこと。 ] (321) 2023/11/26(Sun) 6:39:17 |
【人】 蕃神 雷恩[言葉にしていなかったのは己も同じ。>>292 俺が色々考えて成長していったように、君もそうであるのだろう。 だから、俺は君の言葉を聞く。 差し伸べられた手を、見る。>>293 己の手をつかむ手を、見る。 ――君を、みる。 突如、感謝とともに微笑みを浮かべる君を。 もしもを語る、君を。] ……桜花。 まずは、ありがとう。……と。 君がいたから、俺は羅生をこれ以上困らせずに済んだ。 ――君と過ごすのは、心地よから。 [君は言う。よかった、と。 少し引っかかったのは、過去形であること。 それだけなら普段のことを回想して感謝を述べているのだと そう思えたのだけれど。 ――もしもを語る君に、握った手を握り返しながら訪ねる。] (326) 2023/11/26(Sun) 6:43:00 |
【人】 蕃神 雷恩桜花。 「何かあったのか?」 俺が離れるであろうと思った何かが。 ――君が、離れるであろうと思う何かが。 [じっと、見つめる。こちらは笑みではなく 何処か不可思議といった、顔で。*] (327) 2023/11/26(Sun) 6:43:06 |
蕃神 雷恩は、メモを貼った。 (a113) 2023/11/26(Sun) 6:44:19 |
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