239 【身内】ミッドナイト・カマイユ【RP】
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視点:人 狼 墓 恋 少 霊 九 全 管
月が姿を変え、新たな一日が始まった。村人は集まり、互いの姿を確認する。
葉月が無残な姿で発見された。
伝承は真実だった。異形の刃を持つ魔物“人狼”は、確かに存在するのだ。
もはや村人たちに猶予は無い。早く人狼を見つけ出し、処刑しなければ。罪のない者を処刑してしまう事もあるだろうが、それも村のためにはやむを得ない……。
楽観
人狼なんているわけないじゃん。みんな大げさだなあ。
誰かが死んでしまったのも部外者の仕業だよ。人狼なんているわけない。
だから処刑だなんて、そんな物騒なことはやめようよ。
[ 自分で裾を捲くり上げて、恥ずかしさと
戦いながら淫靡に腰をくねらせて、声を漏らして ]
俺も好きだよ、触るのも
触られるのも、
ん、もっと?いいよ
[ 触られるのが好きだと告げるから
もっと、と貪欲に望まれてる気になって
丹念に、そこを吸い出して。
ぷっくりと膨らめば、かり、と歯を立てて。 ]
俺がやらしいこと言うと、
恥ずかしそうにするでしょ
それに、ぎゅって締まって………
[ しまった、と思ったときには少し遅かった。
今日は、入れないとそれは固く決めている。
けど、ぎゅっとナカで抱きしめられる感覚が
瞬時に思い出されて、ずくん、と腰が疼いた。 ]
もう何度も聞いてるのに
恥ずかしいの?
[ それをごまかすように、問いかけたと同時
くらいに、ぐっと肩を掴まれて、甘えるように
頬がすり寄ってくる ]
ぁ、ンッ、ぅ……、
[好きに好き、を返したはずなのに。
更に好きを重ねられて、弱く首を揺らす。
些細な違いが伝わらなくてもどかしい。
瞬けば潤んだ瞳のせいでまつ毛に露を移しながら]
ぁ、ぅッ、ちが、くて……ッ、
[硬い歯で扱かれるように刺激されれば
また、ぴくん、と肩を震わせながらも、
一拍置くようにはく、と呼吸を紡いで。]
[口にもしていないのに伝わったみたいに
ぢゅうと強く音を立てて吸い上げられたら尖りは
既にぴんと立ち上がって肌よりも色濃く色づいていた。
腕を下ろせば、持ち上げてフリースがずり落ち
生地が擦れることすら敏感になる。]
そ、れは、言われると意識する、から……
[言葉にされるのは確かに羞恥が浮かぶ。
と、言った矢先から情事の最中をまた口にして、
ことを想像したのは彼も一緒だったのだろう。]
ッ、
ぁん
っ……、ッ!
[言葉と共に彼の腰が僅かに上下に揺れ、
まるで突き上げられているみたいに動いたから
一際甘い声が洩れて、思わず口を手で抑え、]
〜〜〜〜〜〜〜っ、
何度言われても恥ずかしいものは、
恥ずかしいです……っ、
[喘ぎを誤魔化すみたいに
いつもより声を大きくして赤面しながら応えただろう。]
[そんな一幕を経て。
結局、崩折れるようにしなだれた身体は彼を求めている。
誘う声に、こく、と浅く頷いた。
彼のスウェットもずらせば既に兆しを見せていた。
自身で反応しているのだと分かって
少し面映ゆくなりながらも愛しさが込み上げる。]
ン、……こう……、?
……っぁ、は……、ッ、ん、
[乞われるままに脚を広げて
身体を彼に寄せるようにすれば
ぬる、と互いのものから溢れた先走りが刀身を滑り。]
[互いが興奮していることを理解らせるみたいに
彼の手が自身の手を刀身へ導いて、竿ごと握り込まれる。
掌の内の熱さと、
手の甲に重なる彼の手の熱さを受け止めながら、]
ぁッ、だめ、……これ、きもち、くてッ、
……ぁ、ぁんッ、……、は、
ん、ぅッ、
……っふ、 ぁ
[逆上せ上がった声はすぐに彼の唇に覆われて、
口腔に掻き消えていく。
くちゅくちゅ、と掌から伝わる水音と、
口内を掻き回す水音が重なって、とろ、と脳が蕩ける。
気がつけば夢中になってキスをして、
飲み下せない唾液が、口端から溢れていた。**]
[ 快楽に震えながらも、違うと口にする
のを見て、僅かな時間、舌を唇を動かすのを
止めて、見上げるように、彼を見る。
はく、と呼吸を紡いだ後 ]
うん、
[ 続けられた言葉に、返事だけを返した。
触れられるのが好きだから、気持ち良い。
その言葉の前提には、互いだから、という
項目が必要不可欠である。 ]
[ それを伝えようとしてくれたことも、
体現するように、熱を上げていく体も、
伝わってほしい切なさが瞬きと共に
こぼれ落ちるのも、分かっているよと
伝わっていると、教えたい。
俺が好きだから、こうしているこうなっている
だけじゃなく、君が俺を好きでいてくれるから
指先で触れられるだけで、呼吸が乱れて
相手を感じてしまうから気持ち良くなれる、と。 ]
好きだよ、那岐くん
[ とくとくと、脈打つの心臓の音。
肌を通して聞こえるそれを、宝物を抱えるように
大事に、抱き寄せる。
音が跳ね、乱れる。
羞恥と欲と、その奥には
どうしようもなく、他の誰でもなく、
たった一人、俺だけを愛してるからだと、
主張するように、生きてる音で忙しい。 ]
意識してるなら、俺は嬉しい。
[ 何度口にしても意識はしてしまうし
恥ずかしいものは恥ずかしいらしい。
その慣れなさがまた、愛おしいから ]
嫌いじゃないでしょ
[ また少し、意地悪を言うみたいに
口にしてしまう。 ]
恥ずかしそうにしてるの、みると
こうなっちゃうんだよね。
めちゃくちゃ、クる。ここに。
[ 誤魔化そうとしたのは、触れられてる訳でも
ないのに、もうそんなにしたの、と思われるのが
癪だったから。なんだか悔しくて。
けれど、その動きに何かを思い出して。
甘い声を上げてくれるなら、話は別になってくる。
――今日はしない、のに擬似行為をして
しまうあたり、会えない時間が相当堪えて
いるらしいと一人、胸の内で笑いながら。 ]
うん、そう
上手、
[ やがて、こう?と脚を広げ、
身を寄せ合うようにすれば、熱が触れ合う。 ]
ん、俺もだめだな
気持ち良い、
[ 逆上せる声が耳に近く、よりぞくぞくと
快感が競り上がってくる。 ]
――ン、
[ ねだるとすぐにそれを受け入れて
開かれた唇に噛み付いて、じゅる、と
口内で舌を絡ませる。
その音だけでまたくらくらしてくるから
困りものだ、口の端から垂れた唾液を
獣のように舐め取って、飲み下し、
露出した舌を吸い上げると、
熱を孕んだ視線が、絡み合う。 ]
気持ち、良いね
[ 問いかけのようで、独り言のような
それは今にも蕩けてしまいそうなほど、
あまく。* ]
[好きだと伝えて、
同じ答えが返ってくるのはどれくらいだろう。
口数が足りない拙い言葉でも
少しは伝わったのか、抱き寄せる手と共に
もう一度、最初と同じ言葉が返ってくる。]
……ん、
[頷くように浅く、首を揺らして
ちう、と吸い付くようなキスを頬に、口端に落とした。
愛おしいと思うから唇で、掌で触れたくなる。
触れた部分から足りない言葉の分だけ伝われば良い。]
[水音がだんだん加減がなく立ち始める。
夢中になって舌を絡めて、吸い上げられて喉が震えた。]
っ、ぁ……ふ、ぅ、ン……ッ、ん
んンッ、……っ、
[気持ちいいと確認する声に、薄目を開けて。
舌を突き出したまま、感じ入るように目を細め、
頷く暇すら惜しむように、また唇を合わせて。
擦れ合う熱がどんどん張り詰めていく。]
[それでも、もっと、と思ってしまうのは
いつも与えられる中への刺激が足りないからか。
前を擦り合わせようとする間にも、
きゅう、と後孔が疼くみたいに締まるから。]
……ぷ、ぁ……ッ、……
ん、ッ……ぅ、ぁッ、は、……
め、っ
……
[浅ましいと思いながらも彼の太腿で、
刺激を与えるようにお尻を擦り付け
また、意味の為さない否定を口にして。]
[ 先走りが潤滑剤の役割を果たすおかげで
手を早めても摩擦は少なく、滑りが良い
自ずと、高めるように手の動きは早まっていく。
どちらの、とも付かないそれを塗りつけるように
すると、にちにちと水音は尚、響くように大きくなる ]
ふ、……… んん、
[ 膨張率が上がり、張り詰めていく自身のそれと
彼のそれ、触れるだけで、限界が近い事を
悟れば、なおのこと。
気持ち良いね、それに頷いたのも
視界の端に捉えているのに、 ]
[ 太腿に、弾力の良い尻の肉感が伝われば
それは間違った認識ではないことを、知る。
本音を言えば、今すぐにでも指を突き入れて
かき回して、ぐちゃぐちゃにほどいたその狭い場所に
押し入りたい。けれど、そうはしないと決めたから
ここは、お預けにしてもらう他無い。自分も、そして彼も。
膝を揺らせばその振動が彼にも伝わっただろう
それ以上、は後日に取っておくとしても、
反応が返れば、ゆるくまた膝を揺らして ]
ン、いいよ、イって
大丈夫、
[ 限界を訴える涙に彩られた言葉を聞けば
己も急速に、限界へ到達するのを感じる。
炬燵布団を汚してしまっても、一向に
構いはしないのだが、炬燵を見る度思い出して
心地よさよりも、気まずさは遠慮が勝つと、
寂しいから。
濡れた髪の水分を僅かに吸ったタオルを
二人の性器を覆うように、隠すように
被せてやる。 ]
これで、汚れない いつでもいいよ
……ん、ぁ 俺も、イきそう
[ ぎゅ、と眉間に皺が寄る。
もういつ奔流してもおかしくないほど、
ぱんぱんに張り詰めたそこが、触れ合う度に
熱のこもった吐息が、唇をくすぐって。* ]
[甘く誘う声に手を伸ばして、身体を支え。
疼きを訴える場所を今度は無意識ではなく
意図的に刺激するように押し上げられて、]
ン
、ぁッ、ぁ っ……
[細く啼いてぶるっと身を震わせた。
一度だけじゃない、ぐ、ぐ、と腿で押されて
その場所を教えられて、羞恥だけではなく
快感に浮かされた熱が瞳を滲ませていく。]
[擦り合っている彼の剛直がぐんと勢いを増す。
彼も興奮しているのだと分かって、
その先を思わせるような行為に、は、と熱を零し]
ぁ、ンッ、……だ、
め、揺らさ、ないでッ、
……ア、
ぁ
ッ、んっ、 ゃッ、……
[膝の上でゆらゆらと身体が揺らめく度に、
自身の腰も甘く揺れて、波打ち、秘奥が切なくなる。]
[前と後蕾を同時に愛撫されて身悶える。
気持ちよくなって何もわからなくなってくる。
アルコールの混じった吐息が、彼の鼻先に掛かり、
酔いで上手く力の入らない手で、弱く肩を掴む。
いいよ、と促す声に、ン、んっ、と短く応え
だめだと分かっていながらも止められない腰を
堪らずに揺らして、快楽を求め。]
……はっ、ぁ、ぁッ、……イ、くッ……、
け、ぃと、ッさ、も……で、ちゃ……、
──ッ!
[ぎゅう、と肩を掴む手に力が入ると同時、
強く瞳を閉じて、ビクンッと膝の上で跳ねる。
ぴゅく、と勢いよく吹き出した白濁が
彼の手に捕らわれた自身の手を汚していく。*]
[ 今日はそこまでしないと分かっていながら
疑似行為を続けた事で、そのかすかな快楽を
的確に拾い上げて、押し拡げ奥を突かれる感覚を
覚えている体が、ぶるりと震え細く、啼く。
だめ、と言いながら腰を揺らす彼に、 ]
欲しくなっちゃうね?
[ 余韻を残すみたいに、言うのは、
この次を、いつなのか、と待っていて
欲しかったから。
――ついでに、少し焦れて欲しかったのも
あるかもしれない。単純な下心故に。 ]
[ 気持ち良くて蕩けた声が、顔が、
連鎖するように、こちらの理性を溶かすから
求められるままに、擦り上げて、
弱い箇所をぐり、と握り込んだ。 ]
ン、いいよ
俺も、………、は、
[ ぎゅうと強く肩を掴まれたと同時、
目を失せて、敏感な体がひくんと跳ねる
その衝撃を受け止めて、
ついでにぴゅく、と手の中で、
性器が跳ね、熱い迸りを感じた後、
自身の精を受け止めたその手を借り受けて ]
出る
、――……
く、 ッ
[ 少し遅れて、びゅる、と数度に分け、
彼の手を汚していく。浅い呼吸を数回繰り返して ]
ふーーー………、
[ 大きく息を吸い、吐いて。
くたりとした体の間にある、タオルで
ざっくりと、体を拭き取ってから
快楽を与えるためではなく、
ただ抱きしめるために腰に腕を回して ]
気持ち良かった、
疲れちゃった?
[ まだ熱っぽい唇で、やさしいキスを贈る。* ]
[欲しくなるかと問われたら、素直に
こくこくと首を縦に揺らして頷いただろう。
揺らぐ身体を支えるために肩に添えた右手も、
昂りを握るように抑えられた左手も、
漏れ出る喘ぎを抑えることができないでいる。]
んッ、……ぅんッ……、
[涙を浮かべて、まだ湿り気を帯びた髪が
頷く度にぱさぱさと束になって揺れる。
見つめてくる瞳に気づいたら、
濡れた瞳で見返し、熱い吐息をついたのも束の間、
く、と喉を詰めて、達して。]
[熱を吐き出す解放感にクラクラする。
ふ、と力が抜けていく身体を抑え込まれて
握り込まれていた彼の手も力が籠もり、
苦しそうな声が聞こえたと思えば、
掌に広がっていく熱さが、彼も達したのだと伝える。]
……────ぁ、
[互いの吐き出したものが手の中で混ざり合って、
どろりと零れ落ちていくのを、
惚けた顔でぼうっと見つめていた。
彼が零したものを少しだけ、
もったいない、と思いながら。]
[肩で息をして、暫し惚けたまま。
汚れた掌を見つめていれば、
彼に手を取られ、タオルで拭き取られていく。
互いにまだ下肢だけを晒した状態のまま、
腰を引き寄せられれば、ン、と小さく残り香のする
吐息を零しながら、大人しく腕の中で彼と顔を見合わせた。]
……ン、きもちよかった、
けど、まだ……寝たくない、
[唇を受けながらも、とろんと瞼が落ちてくる。
朝から働いていたせいか、一気に押し寄せてくるように。
心とは裏腹に、身体は疲労を訴えていた。*]
[ まだ情事の色が濃い空気の中、
寝たくない、と言いながらも、疲労している
であろうことは、明白で。 ]
ベッドで続き、する?
ふふ、ごめん。さすがに冗談。
体、綺麗にしたら
ベッドでもう少し、充電させて。
[ 気持ちよさそうにキスを受け止めて、
蕩けかける瞼につい、そんな冗談を口にして
しまったけれど、しばらく互いのぬくもりを
堪能した後、完全に寝落ちしてしまう前に、
ホットタオルで、体を拭って、
眠気に負けつつある彼の体をベッドに
横たえる。自分も歯磨きをし終えると
寝具に横たわった。 ]
| 年末さ、うちで待っててほしいな 日を跨ぐ前には、帰ってくるから。
大丈夫、アフタートークもなし、だから 出番が終わったらすぐ、帰れる手筈に なっているから。
[ 上瞼と下瞼が離れるのを嫌がっても 少しだけ、そのような会話をしただろう。 ]
年が明けたらすぐ、鍋にしよう 実はコンロはもう買ってある、
土鍋は、昨日注文して――………
ふぁ、 ん、 もう無理かな おやすみ、 ――………* (0) 2023/12/29(Fri) 21:56:45 |
| ―― 年末大型特番・舞台袖 ―― おめでとう、そして 俺を起用してくれて、 夢を追いかけ続けてくれて、ありがとう [ 感極まって舞台袖で、うさぎもかくや というくらい泣きまくった、目が真っ赤な某アーティストには この後、アフタートークが待っているというのに。 いつまで経っても感動が引かないらしく スタッフに、かなり控えめに、 "トークにも着いてきてもらえませんか" などと言われたが、 ] 俺って、 子守 で呼ばれたんですかね [ そう笑いかければ、スタッフの間で笑いが起こる。 子守、という言葉選びが余程恥ずかしかったのか 彼は、大丈夫だと豪語してステージへ向かっていく ] (1) 2023/12/29(Fri) 21:57:41 |
| 立派ですねぇ 少年のときから、彼のような人に 憧れを抱かれていたのはとても光栄です
[ だがその十五秒後、彼は多くのテレビカメラに 捉えられたステージで、再び大号泣をする羽目に なったのだから撮れ高は上々と言えるだろう。 ] (2) 2023/12/29(Fri) 21:57:51 |
| [ サプライズゲスト、シークレットゲスト 呼ばれ方は様々あるが、 秘密であることが最大の売りであるのだから トークやら締めやら、打ち上げやら には顔を出さない方が美点が高い、のを 良いことに、さっさと着替え、シャワーを済ませ タクシーに飛び乗った。 その中で、 ] なんだかんだ見てたのかよ [ トークアプリに届く、友人からのメッセージ >>1:n2は 大事な友人の晴れ舞台を、見ていました と言わんばかりに届く。 ] (3) 2023/12/29(Fri) 21:58:11 |
| 『大昔子役の頃に共演したから少しだけ』 『お前大晦日だってのに、怒り狂ってるなよ』 『悪いね、皆の紺色うさぎは今夜俺のものです』
[ そんな内容を送りあっていれば、 タクシーの運転手から、到着しました、と 声がかかったか ]
お忙しい中ありがとうございました。 またお世話になりますから、取っておいてください
[ ぱたり、タクシーのドアが閉じる。 足早にエントランスを抜け、オートロックを解除し、 エレベーターに乗り込んで。
………階段駆け上がった方が早かったんじゃ? と、思ってしまうくらいにはきっと、ハイになっている。 ] (4) 2023/12/29(Fri) 21:58:26 |
| ――……ただいま!!
画面越しに、惚れてくれた?
[ バイクに乗っているときと、仕事がうまくいった後、 それから君に会いに行くとき、
俺の心は少し、少年に還る。 ]
あの場でなんにも言わなかったけど 心臓ぶち破れるかと思った………、
[ コートも脱がないまま、恋人を抱きしめて ようやく、全てが終わった、というように 深く長い、ため息をついた。* ] (5) 2023/12/29(Fri) 21:58:39 |
[揶揄ような声に、んー……とぐずるように小さく唸り
唇を離したら、そのまま肩口に頭を乗せて。
離れがたく思う気持ちと、襲いくる睡魔と戦う。
その間にも事後処理をしてくれる手に身を委ね
大人しくされるがままに面倒を見てもらった。
もうその頃には半分夢現だったから、
抗う力も残っていなかったというのもある。
ベッドに移動した衝撃で、少しだけ意識が浮上する。
向き合うように横になったベッドの中で
仕事の話をうとうととしながら耳を傾けて。]
…… うん、待って、る……
[辛うじて応えられた小さな声は
彼の耳に届いただろうか。
眠りを促す緩やかな声に、再び瞼が落ちた。*]
| ── ゆくとし、くるとし ──
[三月うさぎの店はクリスマスを過ぎた後も忙しく、 年末ギリギリまで店は開いていた。 常連客も大事にすることはもちろん、 従業員も大事にしている店長なので 大晦日と元旦の三箇日だけは店舗が休みになる。
あまりまとめて休みを取れない接客業は 4日間の連休だけでも嬉しい限りだ。] (6) 2023/12/30(Sat) 4:02:30 |
| [大晦日の午前中の間には実家に顔を出し、 久々に両親の顔を見た後、 店はどうだ、とか、杏は元気かという話を聞かれ どちらも順調だと伝えた。
なら、恋人はどうだ。と聞かれて 今度は言葉に詰まる。 長らく独り身を続けていた後の 新しい恋人の情報は杏から既に伝わっているらしい。 (性別はまだ知らないようだが。)
あー……、と言葉を少し濁しつつも、] (7) 2023/12/30(Sat) 4:03:24 |
|
優しい人、だよ。 誰かの為にすぐに手を差し出せるような、 ヒーローみたいな人。
[そう笑えば、格好いい人じゃないと母ははしゃいだ。 写真を見せて、と催促する声を 久しぶりの匂いに尻尾を振り続ける飼い犬へ おいで、と促すことで誤魔化して その場はうやむやにしつつ。
いつか母たちにも彼を紹介する日が来るのだろうか。 景斗さん、犬好きだったっけ。] (8) 2023/12/30(Sat) 4:03:48 |
| [そんなイレギュラーを味わった後、 午後は年末年始をゆっくりと過ごす為に 両手いっぱいに食材を買い込んで彼の家に向かった。 待って居てほしいと言っていたけれど、 自身も共に過ごすつもりだったのもある。
その時話していた土鍋は既に届いていたから、 使う前に軽く洗って火の通り具合を確かめていた。
今日買った食材の中には、 鍋に使う具材ももちろん買ってある。 今度こそこたつに合う料理になるだろう。]
……──、
[鍋の話を聞いた夜。 子供かと言いたくなるくらいに、彼に身を任せ 世話をしてもらったことを思い出す。] (9) 2023/12/30(Sat) 4:04:33 |
| [甘やかして欲しいとは言ったけれど、 甘やかされてだめになる訳にはいかない。
小さく首を振り、いつかの失態を振り払うように。 買い込んだ食料を冷蔵庫へ仕舞い込む。
年越しそばの準備は彼が帰ってきてからにしよう。
それまでに部屋の掃除をして、 早めに風呂に入って。
子供の頃のように夜の番組が始まっても テレビに齧り付いて居られるように。] (10) 2023/12/30(Sat) 4:05:37 |
| [アーティストが次々とステージを入れ替わっていく。 ラジオで耳にしたアーティストも居れば、 初めて耳にするアイドルも居た。 まだ彼の出番は訪れていない。 不意にこたつの上に置いていたスマホが揺れる。 考えていたのが伝わったのか彼からだった。 ふ、と笑って短くメッセージ送り返した後、 再び、メッセージが届く。 それは彼と仲がいい友人からだった。 >>1:0] 『見てますよ』 『年末にテレビ見てるの久しぶりです』 『順番通りなら、そろそろですね』 ……あ、 [そんな短文を送りあった後、テレビを映した画面が届く。 今、自分自身も見ているものと同じものが映っている。] (11) 2023/12/30(Sat) 4:05:50 |
| [大きな画面いっぱいに黒の姿の彼が映る。 何度か見返した、若い頃の彼ではなく 自分自身が知っている”今”の顔をした彼がヒーローの姿で。
ブル、ブル、と手の内で通知を知らせるバイブが 揺れ続けても、暫く画面に魅入ったまま。
すぐに画面は彼を恩人だといったアーティストに切り替わる。 けれど、その後ろに彼が映り込む。 アーティストを見守るように、後ろで。 時に、衣装を翻らせて不敵に笑う姿に。]
『すごいですね、格好いい』
[彼らの出番が終わった頃にようやく遅れて。 葉月さんには返信しただろう。 ヒーローに会えた少年の心を持つアーティストを眺めながら。] (12) 2023/12/30(Sat) 4:06:13 |
| [その後も葉月さんとメッセージを送り合いながら 教えたかぼすの蕎麦の写真に微笑んだりして >>1:n1、 一年の終わりの時間が迫ってくる。 残り一時間もとっくに過ぎて、後十分程で新年 と、いったところで玄関先から慌ただしい音が聞こえた。 帰ってきたのだ、と分かる。 立ち上がり、玄関先へ向かおうとするのと 彼が廊下を過ぎるのはどちらが速かっただろう。 勢いよく飛び込んできた寒さと挨拶と共に 先程画面に映っていた煌めいた笑顔がある。] (13) 2023/12/30(Sat) 4:06:28 |
| [挨拶よりも先にコート姿のままで抱き竦められ その勢いに少し目を見張りながら、]
わ、……ぷ、ははっ、 ──おかえりなさい。
格好良かったですよ もう一度惚れ直すくらい。
[興奮冷めやらぬ様子の彼の背に両手を回して、 少し高い目線を見上げる。] (14) 2023/12/30(Sat) 4:06:46 |
|
誰が見ても憧れのヒーローでしたよ。 おつかれさまでした。
[深く長い溜息は、安堵も混ざっているのだろう。 仮面を外した彼を今は緩く、背を撫でて労うように。**] (15) 2023/12/30(Sat) 4:07:02 |
| [ 生放送での出演、とは。一回限り。 失敗が許されないという緊張感が尋常ではない。
舞台の仕事も、少しだけは経験があるが 基本的に現役時代はドラマや映画が仕事の中心だった 新米だった己は言われるがままに ではあったが、監督の納得がいくまで、 撮り直すのが当たり前で、その中で研鑽していく。
勿論予算や天候の都合上、一発撮りの事もあったが 概ねは一度くらいの失敗は誰にもあること。
――だがそれを、生放送されては堪らない。
なにせこちらはほぼほぼ隠居の身だという 自覚がありながら、"お願い"されて、 重い腰を上げた という有様だ。
その身で失敗、など許されやしないし 興醒めさせては、了承した意味がない。 ] (16) 2023/12/30(Sat) 15:48:57 |
| [ クリスマスの日の朝、眠たげな恋人に 見送られてから大晦日まで会うことは なかった。それは意図的にでもあるし、 多忙を極めたこともある。
それは仕事だから、だけではなく。 この出演をなんなら自分より、喜び 楽しみにしてくれている存在が居たからこそ 頑張れた、のは間違いない。
綿密な打ち合わせ、稽古 完璧な位置取り、体に染み付くまで 夢に見てしまうまで、繰り返し続けたお陰で 本番の反響はすごかった。
曲が終われば、出番が終わる。 最後の一音が終わった後、 一瞬静寂に包まれたと思ったら
割れんばかりの歓声が響き渡った アナウンサーから、注意が入るほど。 ] (17) 2023/12/30(Sat) 15:49:09 |
| [ 中には、リスナーも居たのだろうか 叫び声の中に「高野」は無くとも、 「漆黒」だとか「無名」だとか。 固有名詞に至らない、それでも分かる人には わかる、自分への声援が、確かに、聞こえた。 テレビの前で、またラジオを聞きながら 同じように、声を上げてくれるひとが 大勢、いる。 彼らに恥じぬ舞台であったと声を大にして 言えると思う。 帰宅したとてその高揚感がすぐには 消えず、おかえり >>14の声を聞いて、 尚強く、その体を抱きしめた。 ] (18) 2023/12/30(Sat) 15:49:23 |
[ 勢いのまま、ただいま、おかえりの
と枕詞が着くには、熱っぽい口づけを
繰り返す。
外気に触れて冷たくなっているであろう
唇は、君の熱を奪うように、熱くなっていく。
キッチンからは彼が丹精込めて作ったであろう
料理の良い匂いがしている。
リビングからはつけたままのテレビの音が
僅かに漏れ聞こえている。
玄関の壁掛け時計の針が時を刻むのと
口内を好き勝手暴れるが故に漏れる水音だけが
響いて、 ]
――ン、……ふ
[ あたたまる、どころか熱を上げ始めたあたりで
名残惜しげに、唇を離した。 ]
テンション上がっちゃって、つい
[ このまま、温めて、と寝具に転がすことも
少しは頭を過ぎった。この次は、という約束も
ついでに掠めていくけれど。
明日は元旦で、今夜はまだ、長い。 ]
続きはあとでね
[ そう言って体も離すと、ゆるやかな仕草で
コートを脱いで。* ]
| [先程見ていたテレビの彼と同じはずなのに 眼の前の彼は全く印象が変わって見える。
依頼があった時は渋面を作っていたけれど、 会場で起きた歓声や、あのアーティストの喜びよう、 それに、達成感に満たされた彼の今の表情を見れば 背中を押して良かったように思えた。
準備期間には長く、時間がかかったけれど。
その分も含めたつもりで背を撫でれば、 不意にぐっと彼の腕の力が籠もる。] (19) 2023/12/31(Sun) 0:06:49 |
? ……──んッ、 ぅ、
[顔を上げると同時に唇がぶつかった。
驚きに微かに上がった声は、すぐさま舌にこじ開けられ
送り返されるように喉奥に注ぎ込まれていく。]
ン、……ん、っ、……ぅ、
〜〜、ッぁ……んんッ、……
[一瞬ひやりとした唇はすぐに温度を分かち合い、
舌を絡め取られ、口蓋を擽られ、身体が震えた。
重ね合わせる角度を変える度に呼気を逃して
声が漏れる。ゾクゾクする。]
[先程まで聞こえていたテレビの音が遠くなる。
とろ、と瞼が落ちてきて、
腰に力が入らなくなってきて、膝が落ちそうになる
──ところで、ようやく唇が解放されて。]
……っ、
は……ぁ、
[惜しむような声を漏らして、彼を見上げた。
突然の情熱的なキスに翻弄されて
まだぼうっとした頭がついていかない。
てんしょん、と彼が口にした言葉を繰り返し
じわりじわりと、大仕事を終えた興奮からだと理解して。]
[ランナーズハイ、みたいなものだったのか。と。
思えば、翻弄された自身が恥ずかしくなる。
キッチン前の通路で、齎されたキスだけで
膝が崩れそうになるくらいになったのはきっと、
彼のランナーズハイだけが理由ではないから。
すれ違いざまに続きを仄めかされる。
それは、どういう意味なのだろう。]
続きって、……、
[自然に脱いだコートを受け取ろうと手を伸ばしながら、
言いかけて、澱み、言葉を切った。
これで、聞いてしまったら期待しているみたいじゃないか?*]
[ するのもされるのも、好むらしい。
のは体感で分かった。
情事の最中も、そうでなくとも
目を細めて、幸せそうに笑うから。
今は少し驚かせてしまったせいで、
あとは口内を弄られて、それどころでは
ない故に、そういった表情は見られない。
代わりに、口づけの隙間から、
艶めいた声が漏れ、とろ、と瞼が落ちてくる
様子が見える。
心ここにあらずというように、
てんしょん、と舌足らずに繰り返し
続きを促すような声が聞こえたら ]
約束したでしょ?
うんと、気持ち良いことしようねって。
忘れちゃった?
[ くすくすと笑って脱いだコートをハンガーに
掛けると、イブの夜の約束、を口にする。 ]
今すぐ、でもいいんだけど。
そしたら朝まで離してあげられないだろうから
夕食、食いっぱぐれちゃいそうだよね
[ 体型維持のため、もあるし、
本番で満腹で体が重い、なんて無様を
晒せないから、最近食事は控えめを心がけていた
つまり、 ]
那岐くん、夕飯作ってくれてるって
思ってたからすごく、楽しみにしてたんだ
[ わりと、空腹であるので。 ]
お風呂、もう済ませちゃった?
まだなら夕飯の後、一緒に入ろうね
[ なんでも無いことのように、そう誘いかけて、
仕事着から部屋着に着替え終えると、
テレビの方へ視線を向けて、なんとなく
悔しげな表情を浮かべる。それに、
気づかれたとしたら ]
……二時間早く、帰れてたらなぁ
[ 大変子供っぽい口調で、 ]
[ さらりと口にした。
無理だろうとは思っていたが、 ]
来年は、そのつもりでいてね
[ と、新年そうそうに、煩悩塗れの約束を
一方的に取り付けると ]
あけまして、おめでとう
今年もよろしく。
[ 食卓へ着こうとしただろう。* ]
[受け取ろうと伸ばした手は空を掴むだけ。
行き場のない手を下ろしながら、
通り過ぎていく声を聞く。]
約束?
…………ぁ、……あー
[きょと、と一瞬疑問符が浮かんだものの、
後の言葉が続けば、すぐに理解はできたので。
意味のない母音を伸ばして、視線を泳がせた。
朝まで、という宣言に嘘はないのだろう。
実際にそういった日がないわけでもなかったし。
夕食というにはあまりにも遅すぎる時間。
時計を見れば長針と短針が今にも重なるところだった。
一年が、終わろうとしている。]
[テレビの中では除夜の鐘がまだ鳴り響いている。
煩悩を消すという鐘が聞こえる中で、
こんな話をしていると怒られてしまうだろうか。
キスで上げられた熱が頬をまだ赤く染めている。
いくつめか分からない鐘を聞きながら、
テレビの中のアナウンサーが新年を告げた。
部屋着に着替えた彼がくつろいで呟く声に戸惑う。
けれど。]
お風呂は先に済ませましたけど、
[年末はゆっくりする為に、早めに風呂に入る習慣がある。
けれど、今日早くに入った理由はそれだけじゃない。]
一緒に入り直すのも、いいですね。
だけど、食事も食べられてないなら、
蕎麦作りますよ、先に年は越しちゃいましたけど。
[伝えるには照れが勝り、小声で絞り出すようになった後。
入りたいなら、と顔を上げて微笑み。
ひとまず彼がお腹を空かせているのならば腕を振るおうか。]
あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。
[新年を迎える言葉を口にして、
赤く染まった顔を隠すみたいに
足早にキッチンに逃げ込んだだろう。]
[準備と行っても、蕎麦は事前に出汁を取っておくくらい。
天ぷらは時間がかかるから番組が始まる前に
揚げていた大きな海老がラップに包んである。
蕎麦の上に乗る主役だ。
コンロに乗せたままだったそばつゆに再び火を掛ける。
蕎麦だけでは足りないだろうかと、
海老と一緒に揚げたかぼちゃやまいたけの天ぷらは
後で蕎麦が出来上がる頃にもう一度
電子レンジで温めることになるだろう。
今の電子レンジは揚げ物もからりと仕上げてくれる。
便利な文明の利器だ。]
[いつもは食事を作る楽しみも、
食べてもらえる楽しみも、あるけれど。
先程口にした自身の言葉が、微かに脳裏に残っている。
彼が小さく口にした、言葉も。
蕎麦つゆが煮えて泡立つまで
小ネギを切りながら、ふと。
先程交わした、キスを思い出して。]
…………、
[そっと、自身の唇をなぞり、ため息をつく。
少しだけ炙られた熱が、身体の奥で燻っているみたいだ。*]
[ 脱いだコートを受け取るために
伸ばされた手
に、小さく首を降ったのは
ただでさえ諸々を一手に引き受けて
くれているから、このくらいは自分で。
と思ったため。
買い出しに炊事に、もしかしたら
浴室なども軽く掃除してくれているの
かもしれない。使った、というなら多分。
普段から汚さないように、散らかさないように
と意識している故に、それほど大掛かりでは
なかったのだろうが。
あれもこれも、甘えてしまっているなと
図らずとも似たような物思いを数秒。
――え、結婚したっけ。
したかもしれない
いやまだか、しよう
と物思いがふっと
遠くに飛んでいく直前、歯切れの悪い返事が返り
物思いは霧散する。 ]
なんだ、忘れてないんだね?
[ 先に済ませた
その後に続く言葉に ]
あぁ、……期待してた?
[ それは悪いことをしてしまった、とは胸中のみで
呟いて。一緒に入り直す、にはうん、と頷いた。
空腹を訴えたためか、――それとも、
何度言われても、また何度しても、恥ずかしいのか
足早にキッチンに向かっていく姿を見て、
するり、と己の腹を撫でた後、自分も
キッチンの方へ向かう。
そこでコンロに火を入れ、包丁に手を掛けるのを
見て ]
………、気が変わっちゃったな
[ コンロの火を止め、後ろからそっと両手を
制すように被さって、 ]
危ないから包丁置いて?
で、手を洗って
[ 親が子にしてやるように、重ねたままの手を
流し場に引いて手を洗わせる。手元付近に
キッチン特有の、危険がなくなったところで、
はむ、と耳朶を口に含んだ。
何がスイッチとなり、己をこう駆り立てるのか
正直な所自分でもわからないが、 ]
いつしても、良いように
準備してくれてたって聞いたら、こうなっちゃった
先に、那岐くん食べていい?
[ 問う声に甘さが滲むあたり、多分君が
何らかのスイッチを押したに違いない、とは
責任転嫁、だろうか。 ]
ここで、して
お風呂でもして、ベッドでも、しよ
待てなくなっちゃった
[ ――いつかの日、エプロンを身に着けた君を
ここで抱いた事がある、その時も、準備をしてきたと
君は言っていた。思い出せば、むく、と熱が更に
膨らんで、頭を擡げる。
ぴたり、と体が密着していれば、それに
君も気づくだろう。
そんなつもりでは無かったと言われても、
もう遅いかな、布巾でさっと拭った
手は服の裾から侵入しているし、その気にさせる
事に関しては、自信があるものだから。* ]
そ、れは。
待ってて、言っていましたから。
[コンロに視線を落としたまま、掛けられる声にハッとする。
忘れてないという確認には
そう応えることで答えになっただろうか。
なのに更に後押しするみたいに。
意地悪く聞いてくることには思わず口を噤んだ。]
……、そういう聞き方はずるいです。
[まるで自分だけが期待していたみたいに。
先程いやらしい年越しを考えていた人とは
違うみたいに軽い声が問うのを拗ねるように責める。]
[小さく響く足音がキッチンに近づく。
空腹を満たすために覗きに来たのか、待てなかったのか。
様子を覗きに来たのかと思えば、火が止められる。]
?
[トン、とネギを刻んでいた手を止めて、
振り返ろうとすれば
両脇から腕が伸びてきて小さな檻が作られた。]
え、……
[覆い被さる影が一回り大きい。
重ねられた手が包丁を離して、蛇口に運ばれて。]
ちょ、景斗さん、ごはンっ、は……、
[後ろから耳朶を喰まれて思わず声が上擦った。
既視感を覚えて、かっと一気に頬が赤く染まる。
あの時はエプロンをしていたからだと思っていたけれど、
今日はつけていないのに!]
いつしても、とは言ってないです!
……ぁッ、
[言ってない、と思う。
自身の行動に自信がなくなって思わず狼狽えた。
臀部に既に硬くなり始めているものを
押し当てられて、びくっと思わず身体を震わせた。
囁く声の甘さがベッドの中を思い出させる。
耳元でこれからを思わせる行為を口にされて
ぞくぞくと背筋が粟立っていく。]
[あの日から、考えてないわけじゃなかった。
擦り合わせた熱、布越しに刺激された箇所。
直接触れられることもなかった
いつも彼を受け入れている場所が、きゅうと疼く。
夕刻に自身で準備をしていたときも、
彼が入ってくるのを想像して
初めて、彼と付き合ったあと一人で高ぶる熱を
抑えきれずに吐き出した。
ふる、と伏したまつ毛が揺れる。
身じろぎの取れないまま、首だけを振り返らせて
微かに期待の滲んだ瞳を向けて。]
……ぃと、さん……、
[もじ、とお尻を揺らして後ろに居る彼に
自らも押し当てて、続きを乞うみたいに。*]
[ 期待して、受け入れる準備をして
俺を待ってくれていたというのに、
誘うには至らず。
期待していた、と同義の言葉を選ばれて
しれっとキッチンに向かっていく
背中が、小憎らしくも、愛おしい。 ]
ご飯より、今は君がいい
[ ねろりと、輪郭を確かめるように、
耳を舐りながら、押し当てた己の欲の形を
検めさせるように、ずり、と弾力のある双丘に
沿わせて、 ]
違うの?
[ いつしてもとは言っていないと君は言うけれど
これから何をされるのか、何をするのか、
考えてないとは、言わないだろう。
ひくひくと、僅かに揺れる体が欲するみたいに
俺の体を押し返してくるのだから。 ]
――したくない、ならやめておく?
[ 直接耳に囁き入れる言葉に、冷たさはない。
ただ、僅かに意地悪そうな声色は伝わるだろう。 ]
俺はすごく、したいけどね
期待して準備して、待っててくれた那岐くんに
気持ち良いこと、たくさん
[ 胸元まで這い上がって、突起を摘みかけた指は
触れる直前で動きを止めて、腹へ落ちていく ]
ここに、入って、
指じゃ届かないとこまで、埋まって
那岐くんの良いとこ、擦って、
[ ここ、にと臍の下を、優しく撫で回して ]
俺と気持ち良くなることしか
考えられなくなっちゃうくらい、
奥まで、いっぱい突いて。
[ いた手をするりと手元に引き戻して ]
あげたいけど
……… 今じゃないなら あとでにしようか
[ 恥ずかしいことを言わせたい、させたい
そういう性癖なのでそこはもう、諦めて貰う他ない。
やだ、と言いながら首を振って、
だめ、と言いながら感じる姿も、
それはそれで愛おしい事に変わりはない
のだけど、景斗さんが言うから応じて、
じゃなくて、君からも、したい、と言って欲しくて。
焦らしたりするの、あまり得意ではないのだけど
どうして?って泣きそうな目でこちらを見て
くれるの、たまらなく興奮するので。
しかし、問題は。
こちらももう、引っ込みがつかないところまで
来てしまっている事、だ。 ]
うん?
[ 言わせるのが先か、
なだめすかして、持ち込むのが先か。
根比べするには、根性がなさすぎることも。* ]
ふ
、……っ、
[昂りを意識させられながら、耳を嬲られる。
食べ物以外のリクエスト。
まな板に乗せられた魚みたいにぴく、ぴくと身を震わせて
いつの間にか料理人はすり替わっていた。
臀部を自ら擦り付けて訴えても、
やめておくかと尋ねるのは余りにも酷い。
言葉にしないと伝わらないのか、それとも。
言葉として欲しいのか、
音にして出すことが、恥ずかしいと知った上で
聞いているのだとしたら、相当意地悪な仕打ちだ。]
[身体の中でじわじわと溜まっていく澱みが渦を巻く。
まだ、強く刺激されたわけじゃない。
けれど、煮込むみたいにゆっくりと。]
[か細く、消え入りそうな声で言い淀む。
のが、楽しいのか、待っているのか。
胸元を掠めて降りていった手は服の上から
下腹部をすりすりと撫で擦り。]
ぁ、……ァっ、……ん、ンぅ、
[彼が届く場所を確認させるみたいに触れながら、
気持ちいいこと、を言葉で想像させる。]
[彼が中に入って、ソコを強く突き上げる様が
脳裏にチラついてそれだけで視界が滲んで、
思わず自身の服の裾をぎゅうっと握りしめて堪え。
ぴくん、とスウェットの下で熱が擡げ始める。
ふ、ふ、と内に籠もった熱を吐き出すように。
浅くなり始めた呼吸が興奮を伝える。
言葉で責めて、想像させて。
それだけで涙が滲むほどの身体にしておいて。
あとで、無情に響く声に泣きそうになる。]
[とん、と彼の胸に体を預けるように寄り掛かり、
手を伸ばして、袖を弱く引いた。]
[ いつの世も惚れた方の負けという
言葉が溢れる意味を、身を持って知る。
口に出すのが、震えるほど恥ずかしいのか
消え入りそうな声で、伝えようとするのが
あまりにも、いじらしいから。
徹しきれず、白旗を掲げることになる。 ]
――うん、 ごめん
したいって言って欲しくて、
意地悪しちゃった。
[ 待てないと、目尻まで真っ赤に染め上げ
ここに触れて欲しいと言うように、手が引かれる。
導かれるままに、そこにたどり着いたなら
短く頷いて、 ]
[ 許して、と言うかわり。
今度こそ、待ったはない。
僅かに反応している胸の尖りを、きゅうと
摘んで、同時に再び耳朶を唇で、挟む。
指の腹で尖りを押し潰し、捏ねながら、
腹に回していた手は、下着の内へ滑り込ませて ]
ほんと言うと、
俺のほうが、待てないって言ったら
呆れる?
[ まだ硬いとは言い難い陰茎を手のひらで、包み、
撫で擦る動きに合わせて、僅かに腰が揺れれば
待てない、の意味は容易に伝わってしまうだろう。 ]
[ ――という有様なので、耳を食む唇は、
首筋に落ち、腰骨のあたりまで降りる。
スウェットのウェスト部分を、軽く噛み、
太腿の当たりまで、下げる、当然のことのように
下着もまたそうやって、おろすが。
手が足りない。胸の飾りを弄る指を、
泣く泣く、こちらへ駆り立てることにして ]
……やらかい、
[ 準備をしたと報告のあった、蕾のまわりに、
吸い付くような口付けをしながら、つぷり、と
中へ指を挿し入れて、逸る気持ちを、丹念に
擦り潰して ]
久しぶりだから、ちゃんと慣らさないと
[ そう言うが、それは己に言い聞かせるような、
呟き。先程口に出した事を早く、実行に移したいが
こればかりは、相手の体を思うが故に、ゆるやかに ]
[ 感触を確かめるように、また、
ここ、と反応がある箇所をゆっくりと
追い立てるように、体の内側で指が蠢いて ]
苦しくない?もう一本、入るよ
[ それが二本に、増え今度は拡げるように、
指の感覚を開いていく。
ローションを取りに行く時間を惜しんだ分、
蕾のまわり、唾液を送り込むように舌先で突き回して。* ]
ン、……っ
[謝罪の言葉を聞き入れないように首を振り、
早く触ってほしいと言う代わりに
彼の手のひらを胸に押し付ける。
いつからこんな淫らな身体になってしまったのか。
こんな浅ましい姿を晒せば嘲笑われるのではないかと、
そちらのほうが、羞恥よりも、怖れがあった。
だけど、言って欲しいということは、おそらく。
見られても良いのではないかという気持ちが微かに芽生え。]
ぁう、ッ、……んンッ、ぁ、……
ぁ、きれない、……ッ、
待たなくて、い、ッ、から……、
さ、わって、ッ、ほし、
[一度ほしいと望めば、支えていたのが嘘みたいに
とろとろと、ねだるような願いが口から溢れだす。
導いた手が蠢き、ぷくりと膨らんだ尖りを突つき
捏ね回される度に甘い声が上がる。]
……ぁッ、一緒にするの、よわッ、ぁッ、ぁ……、
[擡げ始めた急所を握り込まれて、腰を引けば
彼の腰骨に臀部が辺り後ろに引けなくなる。
咄嗟に、シンクを掴み崩折れそうになる身体を支えて。]
[く、と快楽に身体が折れ曲がっていくのを
見計らったように唇が耳から首筋へ。
首裏から背を伝って腰元へと落ちていく。
骨が少し張った腰骨をなぞられて、ぴくんと震え、
ずるりとスウェットを押し下げられたら
外気に肌が晒されて、衣服が太腿に絡む。]
ンッ、ぅ……、ぅ、……ぁっ、
……ァ、だ
め、ッ、みないで、ッ
……ぁっ、ぁうッ、
[呟く声と共に彼の長い指が、中へと押し込まれる。
それだけ腰が震えそうなのに。
その奥まった箇所に彼の吐息が吹きかかれば
かぁ、と赤が頬から鎖骨まで散った。]
[まるで準備を確かめるみたいに、くちくちと
指を出し入れされて、舌先で足りない滑りを足されて。
膝ががくがくと、揺れてしまう。]
……は、ぁッ、……るしく、ない、けど、
ぁ、
ア
ッ! や、ッ、そこ、……っめ、
ン、ぁぅ、ッ、……ぁ、
[中を広げるようにくぱ、と空気を送られて。
ぐるりと掻き混ぜられたなら
飲み込んだ指に内壁がまとわりついて、きゅうと締め付ける。*]
[ 元々感度が悪い、わけじゃなかった
と本人も、そして俺も認識していた。
触れる熱の持ち主である自分の指が
抱いた欲と愛情のせいか、
触れられ上がる熱の感じる相手の体が
愛と欲を同じだけ覚えてくれたせいか、
肌を合わせるたびに、互いが混じり合うように
熱の蕩かし方を覚え、成長していく。
その結果、淫らな体になってしまった、のなら
こんなに、嬉しいことはない。 ]
呆れないでくれるなら、いっぱい触るね
[ いつになく、素直なねだりごとに
頬が緩んでしょうがない。
それは言葉に出さずとも、
いつも声を聞いてくれる彼には
伝わってしまうだろう。
甘い声が上がれば、尚の事 ]
俺の指、めちゃくちゃ好きになって
くれて、すごく嬉しいな。
声、ほんと可愛い、感じてる那岐くん
見てると、
[ ひくん、腰がぶつかってくる。
快楽が少し怖くて引こうとしたのだろう
支えるべきかと悩んでいるうちに、彼の両手が
シンクを掴んだので、両手は行為を続けることを
選び取る。 ]
[ みないでとはまた無茶を言う。
そんな風に思って笑ってしまったから、
吐息に声が乗り、肌にぽつぽつとぶつかった
ことだろう。 ]
やだ、見たい。
見せて、全部。那岐くんの恥ずかしいとこも、
気持ちいいとこも。せんぶ、
[ だめ、が条件反射のように出てしまうだけで
嫌ではないことは十分に、伝わっている。
けれど、今日はいつになく君が素直だから
自分も少し、饒舌になる。
苦しくないと聞けば、安心して、
ずる、とナカに指を埋めていく。 ]
だめ?ここ?それとも、ここ?
[ 押さないで、と懇願される膨らみか、
それとも奥の方か、どちらを突いても、
きゅうと、ナカがうねり、指をきゅうと締め付ける。 ]
[ そこに包まれる感覚を覚えている
熱の塊が、埋まり、押し入り、暴れたいと
おおきく、疼く。
それでも、二本の指が自由に動き回れるくらい
ほぐしてやると、入り口はふわふわと、
柔らかく指を受け入れるようになる。
ちゅぽ、と指を引き抜けば、足りない、と
訴えるように、疼くように、ひくり、と蠢いて。 ]
――………、
[ いざ、となってから思い出してしまった。
スキン、持ってきてない、と。
短い葛藤、時間にして5秒ほど。 ]
スキン、……忘れてきちゃった
でも、もう待てない、………
一秒でも早く、入りたい、
[ 終わったら、そのまま風呂へ向かうことに
なるだろうし、彼が嫌がれば急ぎ避妊具を
取りに行くことくらい、わけないが ]
このまま、入れてもいい?
[ 相手の体を思えばこそ、肌を合わせるときは
必ず着用していたのに、今日いまこのとき、
その手間を惜しむくらい、君が欲しい。* ]
[とろけそうな声がいくつも降り落ちてくる。
話している間も止まないア愛撫が、
胸を擽り、腰を撫でて快感を高めようとする。]
ふ、ぁ……ッ、
[指が、唇が滑る度にぞくぞくと肌が震え、
じわりと涙が浮かんで、シンクを掴んだ手が
カリ、と硬質な音を立てて力の加減を訴える。
触れられるのが好きになったのも、
可愛いと甘い声で言われるのも、
彼が好きだと言いながら、自身に触れるから。
羞恥は変わらず浮かぶのに、
悦ぶように身体は反応を示してしまう。]
[恥じらいで呈してしまった音も、
いやだと一掃されてしまう。
笑い、話す度に産毛を撫でる吐息が擽ったくて
ぶる、とまた弱く身体が震えを起こす。]
……ッ、ん、……ゃ、だめッ……、
っずか、し、からぁ……ッ、ぁ、
ぁ、ぁッ、……くッ、ぅンッ……
[全部を見せてしまうには、まだ羞恥が勝るから、
か細い声でゆるゆると首を首を振り揺らすのに
確かめるように、中を探る指が膨らみを押せば
チカッ、と明滅するような酩酊感を覚え、]
ぅあッ、……ぁ、ッ!
……どっち、もッ、
……、や、だぁッ……っ
[余りにも強い快感に、ずると腕が滑り落ち。]
[ぐちゅぐちゅと指が卑猥な音を立てて中を解し、
ずり落ちた手は辛うじて、添えているだけの状態で。
支えがなくなった腰が、緩やかに落ち
後孔を唇で濡らす彼の顔に落ちるみたいに
ぽて、と肌がくっついて。]
……っは、ぁ、……はぁーッ……、
[指を引き抜かれ、彼の気配がなくなれば
ずるずるとその身がシンクを伝ってぺたりと膝を着いた。
下げられたスウェットにたっぷりと塗りつけられた唾液と
溢れ出す先走りが、染みを作っていく。
もう、肩で息をつくしか出来ず。
言葉にも出来ない代わりに熱っぽい呼吸音だけが響く。]
[ぼんやりとした頭で頭上に響く声を聞く。
彼が口にした単語を理解するまで時間がかかり、
けれど、入りたいという音を聞けば無意識に
作り変えられた身体が、ずくんと疼く。]
……ッ、……、ふ
[ゆら、と重い足取りで腰を持ち上げ、
力の入らない身体を起こし
自身の手で片側の尻たぶを押さえ。]
ンッ、 ……ぃ、れて、
[羞恥に染め上げた頬を隠したまま、
愛されたそこを開くようにくぱ、と孔を広げて。*]
[ 段々と快楽に抗えなくなってきているのが
力が抜けていく様子で、分かる。
シンクを掴んでいた手が、かり、とどこかを
引っ掻く音
、恥ずかしいからと告げながらも
引っ切り無しに漏れる声と、離すまいと絡みつく中
ずるりと滑り落ちる腕、腰が緩やかに、
顔に押し付けられるように、落ちてくれば
前を弄っていた手をする、と回して
支えてやるように力を入れるが、
彼の体はぽてりと、シンクを伝って落ちていく。
一秒でも早く、その言葉に嘘偽りはない
が、ここで事を急くよりも、負担の少ない
寝具に運んでやるべきだろうか、と
伸ばしかけた手は、 ]
――ン、………狭、
[ 己で受け入れるように、腰を持ち上げ
自身の手で尻たぶを押さえ、いれてと
口にし、孔を広げて見せるという、
誘われるには満点の光景を前に、行動を変える。 ]
[ なんとも儚い理性であることか。
羞恥にの染まるその顔は見えずとも、
耳や首筋までは隠せない。
寝具に、だとか、スキンを、だとか
そういう常なら卒なくこなさなければと
思う気持ちが、その光景を前に火花みたいに
ばちん、と消えていく。
先走りでぬめる切っ先を、それでもまだ
慎重に、挿し入れて、 ]
久しぶりに、入れた
那岐くんのなか、
[ 丹念にほぐしたおかげで、亀頭から竿部分に
かけてはすんなりと、その後孔に飲み込まれていく。 ]
入り口、ふわふわしてるのに
熱くて、キツくて、吸い付いてくる……
すごい気持ち良い、
[ 半分ほどを埋め込むと、片手で腹を抱き寄せ
ゆるやかに慣らすように律動を繰り返す。
それを繰り返しながら、少しずつ奥まで
進んでいき、やがて ]
全部、入った
[ 最奥まで突き入れると、そこで一旦
律動運動を止めて、腹を抱き寄せるほうの手は
そのままに、もう片方の手で胸の飾りを、
弾き、挟む。 ]
ン、………
締まる、ッ
すぐ、出ちゃいそう
[ 久しぶりに、繋がったのだから。
もう暫くこうしていたい、けれど。
ゆっくりと、腰を引くと、 ]
ここ、那岐くんの、好きなとこ
気持ち良い?
[ 良い所に、ぐり、と当たる感触がする。
それに反応を見せられたら、
ゆっくりだとか。もう暫く、このままで、とか
言っていられる余裕も消え失せて ]
ここ、突くとぎゅってしてくれて、
………は、 俺も気持ち良い
いっぱい、してあげるね
[ 再び律動を開始したなら、もう
本能の赴くまま、というやつで。* ]
[昂りをひくつく後孔に宛がわれて、
ずぶ、と先端が割り入ってくる。]
ぁ、ぁっ、ぁー……ッ、……
[床に落ちた手が空を掻く。
長く、尾を引くような声が喉を突いて、溢れ。
深く押し入られる程にぞわぞわと粟立つような
快楽を引き出されて、ぴゅく、と先端から蜜が溢れ出る。
入れられただけで、達してしまった。
ふーっ、ふーっ、と荒い息を繰り返して堪えようとするのに
明滅感は簡単には抜けず、とろとろと先端からは
栓が壊れたかのように、白濁が散って。]
[支えきれなくなった上半身がぺたりと床に懐く。
繋がった下肢だけを高く上げた状態で、
床についた額が、チリと前髪を擦り合わせた。]
……ぁッ、おっき、ぃの、
とどいて、ッ……ぁ、ぅッ……ん、ンッ……
んぁッ、だ……め、今、
[長い刀身が最奥まで届くと、
ビリと電気が走ったような衝撃が走り抜ける。
中に入っていることを分からせるみたいに、
甘い声が響いて、クラクラする。
一緒に胸を摘まれたら、ぐずるように首を揺らす。]
ぁ、っ、ンッ、ぅ、……や、まだ、ッ……
は、んッ、……ぅ、んッ、ッ、……め、
きもち、
い、からッ、……っめ、ッ……
[相反する言葉を同時に口にして涙ながらに訴える。
気持ち良すぎてだめになる。
ここ、と確かめるようにぐり、とカリを押し付けられたら
ひぅっ、と甲高い声が跳ねて、
呼応するようにきゅうと内壁が彼自身を締め付けて。]
[中の反応で悦んでいることは伝わってしまう。
言葉で自身の身体の変化を伝えられ、
悦楽と羞恥にぼろ、と目尻に溜まった涙が溢れ。]
ぁん、ッ、ぁっ、…っく、んッ……、
あ、……ッ、ひ、……
もち、ッ、……ぁ、っ、ぁーッ、
[恥ずかしいのに、気持ち悦くて。
ぐちゃぐちゃになった頭はまともに動かなくなって。
浅く、深く、突き上げられる度に嬌声が溢れた。*]
[ 長く、尾を引くような声が、押し入る程に
漏れ溢れる。
ぐっと食い千切らんばかりに、抱き込まれたと
思ったら、腹に回した手に、ぴゅる、と
白濁が飛んできて、
危なく、自分も達してしまうところだった。
ただでさえ、ここに包まれるのは、
久しぶり、なのにこうも締め付けられると。
余裕があれば一度抜いて、少し休憩、を
持ちかける所だけど、
イキ続けているであろう体に埋まりっぱなしで
動くな、抜け、というのは中々堪える。
その上、大きいとか奥に届いてるとか伝えて
くれるものだから、中に埋まったままの
自身が、ずん、と大きさを増すのを感じてしまって。 ]
[ 続行を選ばざるを得ない、とどこか
吹っ切れたように決めてしまえばあとは、 ]
ん、ここ、擦られるの好きだね
[ 理性を手放して、獣のように、貪るだけだった。
何度も奥まで突き入れて、荒く息を付きながら
己を追い立て、 ]
ずっと、こう 、したかった
――ァッ
[ 快楽に打ち震える相手のことも、尚追い立てていく。 ]
[ そのまま再び、自身を後孔に宛てがって
ゆっくりと埋め込んでいく。 ]
ん、 また奥まで、入った
このまま、動くよ
[ 力に任せて、揺すり上げれば
乱れる表情は見せてくれたか、どうか
もし隠すようにしていたとしても、 ]
ァ イきそう
那岐、くん、キスしたい、
[ そうねだって。 ]
――っっ
[ 唇が触れるか、触れないか、その瞬間。
きゅう、と締まって、堪らず
奥深くに埋まったまま、びゅる、と
熱く、迸るのを感じ取る。 ]
[ 吐き出し切ると、まだ繋がったまま
重たい足取りでのんびりと、浴室の方へ ]
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