人狼物語 三日月国


73 【誰歓突発RP】私設圖書館 うつぎ 其漆【R18】

情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


うつぎ6票
アスター1票

処刑対象:うつぎ、結果:成功

[犠牲者リスト]
該当者なし

決着:龍人族の勝利

村の更新日が延長されました。

村の更新日が延長されました。

[腹は少し減っていたけれど
 夕飯のことにも生返事。
 時間よ止まれ、と念じるなんて
 馬鹿なことを試みていた。

 でも、それでも時間は流れてしまうから
 願うだけじゃなく手を伸ばす。
 抱きすくめた飛鳥の身体が一瞬、強ばった。
 でも、もう離そうとは思わない。]


  思うさ。
  さみしいし、時間が惜しい。
  今日という日が終わるのが、つらい。


[抱き合ったまま、鼓膜へと刻み込むよう
 素直な気持ちを口にする。
 まるで子どもみたいで恥ずかしい。
 でも、言わなきゃずっと伝わらない。]

[ぐ、と飛鳥の顔が近くに来る。
 触れるのか、と思った赤い唇は
 また離れていく。
 離れていく体温を惜しむよう
 俺の手はまだ、飛鳥の肩に置いたまま。

 さびしい、帰りたくない。
 でも、夕飯までは一緒。

 それで飲み込ませようというのが大人の理屈。
 頬にちゅ、と口付けられて
 嬉しい、の気持ちよりももっと強く
 寂しい、の気持ちが湧き上がって胸をつく。]


  俺のが我慢出来ねェよ。


[すん、と口を尖らせたまま
 ヘルメットを手渡して。

 昼にがっつり天丼を食べたから
 洒落たイタリアンでピザでもつつこう、と
 またバイクを走らせる。

 空に溶かした濃紺の色が
 じわじわ広がり、空全体を飲み込んで
 代わりにちらちらと星が瞬く。]

[背中に感じる体温が、
 何故だかひどく遠く感じて
 やっぱりさっき、
 キスしておけばよかったかな、なんて。
 でも、さっきの時点でキスしてしまえば
 後の過ぎるだけの時間を、
 ひどく辛い気持ちで過ごしてしまう気がして。

 前に来た時は美味いと思った店だったけど
 石窯で丁寧に焼いたマルゲリータは
 今日は何だか、味がしなかった。

 ピザを食べる間、何を話したろう。
 『今度』の話は、なんだか怖くて
 俺は飛鳥のことを尋ねたろう。
 若い人の話をどこまで飲み込めるか分からないが
 彼女のことを、もっと知りたくて。]

[どんなに惜しんでも、時は過ぎて
 店の外に臨む空はぬばたまの色へ。]


  ……今日は、ありがとうな。


[空になった皿を前に、に、と笑って見せようか。
 言いたいことはたくさんある。
 引き止めたい気持ちも。
 でも、今日このまま帰さない、というのは、ダメ。
 明日、明後日、ともっと一緒にいたくなる。

 送り届けるまでが、今日のデート。
 もし嫌だというのなら、家に帰るまでの
 ほんの少しのドライブを提案しよう。

 港町の灯りを眺めて、海でも眺めて
 気が済むまで一緒にいよう、と。]*


[さみしいって、聞けると思ってなかった。

 …いつもみたいに、はぐらかされるんだろうって
 もしさみしいよって言ってくれたとしても
 わたしが押して押して聞かせてっていって
 やっと聞ける言葉だと、思ってた。

 なのに、その声に冗談やしょうがない、の色は
 含まれていなくて。その腕が、わたしの体を
 優しく、それでいて力強く、包み込んで。

 ねえ、どうして寂しいの?
 美術展が楽しすぎたから、なんて理由だけじゃ
 ないっていってくれたらいいのに。
 わたしと離れたくないって、だから、
 別れの時間が惜しいって、そう、
 思っていてくれたらいいのに。

 だから、言葉にしたの。
 わたしは離れたくないって。
 だからさみしいんだって。]

 


[でもね、それに対する返答はなかったから。
 ああきっと、また怖がって、迷ってる。
 口に出すべきかどうか、悩んでるんだって
 そう思ったから、頬に口付けて、
 これで我慢するって言ったのに。]


    っえ、



[俺のが我慢できないって、なによ。
 心臓がうるさく鳴り始める。
 我慢、出来ないって何?どういうこと?
 キスしたってよかったの?

 我慢、しなくていいのに。
 我慢、なんてしてほしくないのに。
 わたしはあなたのことが好きなのよ。
 付き合ってほしいってずっといってるでしょ。
 それなのに、何を我慢するの?
 どうして我慢するの?
 それはきっと、わたしもとっても
 嬉しいことなんじゃないの?ねえ、教えてって
 そう口に出すことができなかったのは、
 彼が話題を切り替えて、ヘルメットを
 こちらに投げてよこしたから。]
 


[少し悩んで、揺れて落ちた視線をアスファルトに
 向けて唸ると、彼のバイクのエンジン音が
 人気の少ない駐車場に響き渡った。

 背中にまた、くっついて。
 だけど、行きの時みたいな全部が全部、
 しあわせな心地じゃなくて、どこか、
 まどろっこしくて、どうしてって疑問が
 頭の中を渦巻いているから。
 とん、とんと、抗議するみたいに額で叩きながら
 腕の力を思いっきり強めたりしてみた。]

 



[彼に連れて行ってもらったお洒落なイタリアンは
 店内もいい匂いに包まれて、見た目にも、味も、
 とってもいいはずなのに、「おいしいね」って
 話しかけても、どこか上の空な気がして。
 ふわふわ、地面に足のつかない会話。
 わたしのことばかり聞いてくる彼は、
 初めは興味が湧いたからかと思った
 のだけれど、たぶんそうじゃない、気がして。
 何かを避けてる、感じがして。

 最近お気に入りのコンビニスイーツだとか
 今欲しいコスメの話だとか
 友人のくだらない失敗話だとかを
 話しながらも、どこかで、なんでだめなんだろうって
 頭の中を駆け巡ってしまう。

 さみしいって思ってくれたり
 抱きしめてくれたり
 頬へのキスを許してくれたり
 …我慢できないっていったり

 好意を抱いてくれてるって思う。
 だけど、その形がわからない。
 こんなに近くに寄って行っても、
 この手を取ってくれないのは、
 この先を望んでいるわたしには、
 報われない形をしてるってことなの?]



[空になったお皿を見つめて、ごちそうさまでしたと
 手を合わせて、言われた言葉に体が強張る。


 …それは、別れの言葉、だよね。

 ぱっと顔を上げて、唇を結んで、眉を寄せて
 迷うように落ちていく。

 …帰りたくない。まだ離れたくない。
 今離れたら、ダメになってしまう気がする。

 W今度Wの話もさせてもらえなかった。
 次、会える日の話も、次、行きたい場所の話も
 ───あなたの、本音も。

 なにも、聞けてない、わたし。
 
 全然こっちを向いてくれないなら、
 いくらでも待てるって思ってた。
 振り向いてくれるように頑張れるって
 そう思ってたのだけれど。
 向いてくれて、近くに寄ってくれたのに
 また線を引かれてしまったら、わたしは、
 それを超えていいのかどうかわからない。]

 


[───超えたら、嫌われない?

 だから、言えないの。
 さっきみたいに、

 その別れの言葉が、何を意味してるのか、
 私にはわからないから。]



   ……………うん、ありがとう


[沈黙が続きそうだったから、
 わたしもお礼を言って、笑いかけた。
 だけどもう一歩、踏み出せなくて、
 そのまま、家に送り届けてもらうだろう。]

 


[西園寺の表札がかかった木製の大きな門が迎える。
 バイクから降りて、ヘルメットを外して、置いて、
 もう一度お礼を言って、見送らないと、
 いけないって───わかってるのに。

 だけど、やっぱり寂しくて。
 
 門の方には回れなくて、彼の服の裾を掴んで、
 少しだけ引っ張った。
 …それから、もう一度、引っ張った。

 唇を結んで、開いて、詰まって、飲み込んで]

 




    ───ひとつだけ、聞いてもいい?


[そう尋ねたら、そちらを見つめて。]


   我慢、できないってどういうこと?


[ぎゅ、と掴んでいた裾を握って]

 

【人】 絵描き ルナリア

 
 
  画商の彼は少しの間、
  黙って私のことを見つめていた。
  けれどすい、と目線を窓に移すと、
  あーとかうーとか不明瞭な音を吐き出す。
  
  首を傾げてその様子を見つめていれば、
  ちらりとこちらを見た彼。

  そうして、内緒話をするように
  低音の声をそっと部屋に響かせる。


   『 そいつは、恋煩いだな? 』
 
(0) 2021/05/25(Tue) 21:47:12

【人】 絵描き ルナリア



  ……私は、その言葉を聞いても
  すぐには理解出来なかった。
  余りにも、自分と縁の遠い言葉だったから。

  オウム返しに繰り返して、繰り返して。
  少しづつ頭の中にその言葉を浸透させようとして。


   「 恋煩い? 」


  今度の繰り返しは、私が? という意味。
  彼は理解したのか、そうだと言うように頷いた。
 
(1) 2021/05/25(Tue) 21:47:34

【人】 絵描き ルナリア


  
  ───

     私はあの人に、恋をしているのだろうか。

  内容を理解したからか、
  その後はなにも言及しないまま
  画商の彼は帰って行った。

  私はひとり、珍しく絵に向き合わないまま
  ぼんやりと座って虚空を見つめている。
 
(2) 2021/05/25(Tue) 21:47:56

【人】 絵描き ルナリア

  

  恋、なんてしたことがないから。
  正しく恋なのかもわからなければ
  どうしたらいいのかもわからない。

  肝心な時に彼はいないし、
  絵を描く気にもなれやしなくて。



  ……コップを握って、水を飲む。
  ぱちり、と琥珀の目を瞬く。

  私は椅子から立ち上がれば
  鞄を持って、外に出ることにした。**
 
(3) 2021/05/25(Tue) 21:51:32
[イタリアンに入ると隣の席には
 何処かぎこちない男女がいて
 何となく、見合いか何かかな、って。
 他人行儀な距離感と話題、
 それでも何とか話題を出しては
 笑い合おうとする、奇妙な空気。

 名前だけ普段と違うけれど
 きっと傍目には其方の席と
 同じ空気に見えたかもしれない。

 最近ハマったコンビニスイーツとか
 欲しいコスメとか、友達の話とか
 たくさん、知りたいことは知れたけど
 そういうのじゃない、
 俺はまだ、核心に触れようとしてない。

 取り繕っておしゃべりしても
 ダメ、なんだ。言わなくちゃ。]

[そうして提案したデートの引き伸ばしにも
 却下が下りてしまえば
 これで本当にデートのおしまいが
 すぐそこにきてしまう。

 …………いいや、きっと俺が一言
 も少し一緒にいさせてくれ、って
 素直に口にすれば良かった。

 じわり、じわり、後悔が押し寄せる。
 最後に冷やを一口、苦い想いを
 喉の奥に流し込んだら、席を立とうか。


 結局、またあの重苦しい感じのする
 綺麗に剪定された松の前に辿り着くまで
 俺は自分から切り出せない。]

[門に向かおうとする背が
 控えめにぎゅ、と引かれて
 俺は素直に立ち止まる。

 くる、と振り向くと飛鳥の唇が
 開いて、閉じて、やがて問う。]


  ─────それは、


[我慢、ってなんのことだ、なんて
 すっとぼけるのは、無しだ。

 ─────だって、飛鳥は待ってる。
 俺が言葉にしなかった先の言葉を
 いつもみたいに、
 でもいつもより揺らぐ瞳で、紡いで。]


  …………飛鳥に、言わせたくなかったのに
  どうにも臆病で、我ながら情けねェや。


[ぼりぼりと、ヘルメットに蒸れた旋毛を掻いて
 唇だけ、笑みを形作ってみせた。
 イタリアンにいたカップル未満の二人みたいに
 間を埋めるだけの空虚な笑みだった。
 そう気付いたら、首を横に振って。]

【人】 ぷにぷに グレザン

[ 初めて見る“にげん”の共通点を探すのは苦労したが、友人>>2:34の言うように、ぷにぷにたちのような形の多様性まではないようだった。

 例えばねこは、黒や白や茶色やしましまといった色や模様があるだけじゃない。もふもふの量がたくさんで長かったり、顔がぺたんこだったり、しっぽがとても短かったり。同じねこはねこでも、もっと細かく分かれている。とりもおんなじだ。
 もしかすると、“にげん”も種類がいろいろあるのかもしれない。なんて奥が深いんだ。さすが伝説の生き物。

 先っぽの数を調べたり、出っ張りの色や形をじっくり眺める。穴はあまりにも多すぎてちょっと困った。丸と先っぽはだいたい同じなのに、色違い>>2:35まである。ねこも色が違う子がいるし多分そういうやつだろう。]
(4) 2021/05/26(Wed) 7:14:50

【人】 にげん? グレザン

[ たくさんの観察を終えて、ようやく変化を試した。
 ぴょんこぴょんこ跳ねて喜んでくれる友人の評価>>2:36になんだかくすぐったい気持ちになる。ふふんと笑うと“にげん”の口が上がった。]


 最初に見た“にげん”は、出っぱりがあっただろう。
 なかまだと思ってもらえるように、つけてみた。

 おお、ここの穴か。わすれていた。
 こっちは二つ、こっちは一つずつ……
 ん? 場所がずれてるか?
 ううむ、これぐらい?


[ 友人の観察眼はたしかだ。ぴょんぴょん跳ねてぐるりと一周、二周と入念にチェックしてもらって、完成度はぐっと上がったようだ。
 かんぺき>>2:37の言葉とほっぺたをくっつける仕草に嬉しくなる。上の二本を使って友人を寄せ、友人より硬めのほっぺたでこちらからもぷにっとしておいた。この弾力が正しいのかどうかは、お店に入ったら分かるだろうか。]
(5) 2021/05/26(Wed) 7:15:18

【人】 にげん? グレザン


 よし、がんばれ。
 む、むせるな、ゆっくり、ゆっくり吸ってはこう。


[ 自分の変化を終えて、次は友人>>2:38の番だ。
 ぺたんと地面に座って見ていると、力を込めた体がぷうっと膨れていく。、やがて形作られていくのは、同じような量のもふもふを持つ、出っ張りなしの、先っぽの色違いの“にげん”だった。]


 おおお……!
 すごい、“にげん”じゃないか!

 よし、チェックだ。
 ふぅん……うーむ……

 お、こっちの先っぽの数がおおい。
 それから、ここはー、もうちょっと右だな。


[ 上の二本をぱたぱたと揺らして興奮を示す。似てはいるが、自分とも、店の中の生き物ともきちんと違う形だ。これが友人の“おりじなりてぃ”>>2:34。素晴らしい出来だ。
 不安定な二本で立ち上がると、歩く練習もかねて友人の“にげん”を見ていく。メモと見比べつつ、本数の違いや細かい調整をいくつかしていけば、ぐぐっと完成度は高まった。]
(6) 2021/05/26(Wed) 7:15:47

【人】 にげん? グレザン


 よぉし。ばっちりだ。
 これなら店の中にいても、おかしくない出来だろう。


[ 満足気に頷く。友人はいつものようにぴょんこと跳ねる。
 しかし、今必要なのは歩き方だ。しかし、二本の動かし方に慣れていない友人は、離れるままに沈んでいってしまう。おお。]


 むずかしいかもしれない……

 まずは、そうだな……
 片方ずつ、前に出す練習をしよう。

 前に出す時に、こけそうになるから、
 それを止めるみたいに、もう一本を出して……

 ……説明も、むずかしいな……?


[ 壁にもたれながら一歩ずつの練習。さっきの友人観察で多少コツをつ感だから、それを教えようとはしたが、いざ言葉にしようとするとなかなかに難しいことだった。

 それでもなんとか、ふらつく友人と一緒に歩いてみる。段々とスムーズに前に出るようになると壁から離れ、自分が友人の上の二本をつかんで、いち、に、と声をかけながら進んでもらう。何度かふたりでころんと転がってしまったが、十をこえるまでには友人もバランスを体得したようだ。

 とんとんと歩く姿は友人の頑張りの結晶だ。えらい、すごい、と誉めたたえ、傍に近寄ってほっぺたをくっつける。今度は同じぐらいの硬めのぷにり。ふたりで喜びを分け合った。]
(7) 2021/05/26(Wed) 7:16:20

【人】 にげん? グレザン

[ これで、あの店に突入する準備は整った。自分たちをさえぎるものは何もない、はずだ。
 友人と顔を合わせる。上の部分をこくんと揺らしあった。]


 よし。では、行こう。
 “にげん”の図書館、“うつぎ”へ!


[ 体の半分ぐらいの高さになった扉の取っ手に、一本を引っかける。ギイと鳴る扉を開け、店の中へと踏み入れた。]
(8) 2021/05/26(Wed) 7:16:36

【人】 にげん? グレザン

― 店内 ―

[ 柔らかな明かりに包まれた店内は、なんとも“丁度いい”大きさになっていた。不思議な音楽と匂いはどこからするのだろう。コツコツは? きょろきょろと見回すと、さっきみたいに声>>0:1が聞こえた。どきどきしながらそちらを見る。

 最初の時はほとんど頭に入ってなかったが、やはり自分たちでも分かる言葉だ。
 出ていけ、とは言われなかった。ちゃんと“にげん”に見えているのだろうか。そわそわと落ち着かないのを隠すように、こくりと頷く。]


 あ、ああ。おじゃまさせてもらう。
 ここでは、好きに本を読んでいいんだよな。


[ ええ、と返事があれば、思わず感動してしまう。このたくさんの本が自由に読める! というだけでなく、伝説の生き物とちゃんと会話ができた! という事実にだ。
 そして分からなかった部分は、小声でこっそり友人に尋ねてみる。]
(9) 2021/05/26(Wed) 7:17:12

【人】 にげん? グレザン


 紅茶は、お茶のひとつだって分かるが……
 “こーひー”はなんだろう。
 ならべて言ったから、飲み物だろうか。


[ 森でもお茶は飲んでいる。お茶の木の葉っぱを摘んできて、火にかけたりもんだりカラカラにしたりして飲むやつだ。

 しかし、もう一個の名前は聞いたことがない。幸せのかたまりのチョコも知っていた友人だ、知っているかも。
 あるいは、素直に聞いてしまうのも一つの方法だろうか。“にげん”には当然の知識で、知らないと怪しまれるかもしれないが、自分の住んでるところでは無いと言えばごまかせるだろう。きっと。

 そんな相談をひそひそとしつつ、謎がとけるかどうかはさておき、無事店には入れたのだ。この後はうきうきわくわくの図書館の冒険が待っている。

 どこから見て回ればいいのか悩む量の本と本棚を前に、まずは拠点、自分たちの机と椅子を選ぶことにした。観察中に目星はつけてある。
 カウンターから少し離れたところ。自分と友人、ふたり用の場所を確保することにした。]*
(10) 2021/05/26(Wed) 7:17:26


[すっとぼけられるかなって思った。
 だけど、今誤魔化されたらもう、進めない気がした。
 だからお願い、ちゃんと教えてって
 心の中で願っていたの。
 
 そうしたら、彼の口が開いて、それから
 情けないと呟いて、下手くそに笑うから
 眉を寄せて、そちらをじっと見た。
 …そんな顔、しないでほしくて。

 レストランで隣にいた少しよそよそしい
 カップルを思い出す。…あの2人の方が、
 まだ初々しかったような気すらした。

 私たちは、もう知っているんだもの。
 あの2人よりもきっと、近しいもの。
 それでいて、遠いんだもの。]
 


[ぎゅ、と唇を結んで見つめていたら、
 彼が首を横に振る。掴んだ手に力を込めた。

 ゆっくりと紡がれていく言の葉。
 それは、今まで彼が隠してきた心で。
 待ってた、と言われたらきゅん、と
 心がときめくように締め付けられる。
 解かれた手。もう、怖くなかった。
 広げられた腕に、寄り添って、
 わたしも彼の背中を優しく抱きしめるの。

 胸板から響く声に、黙って、頷く。
 優しく髪が梳かれる。そっと、顔だけ離して
 彼の表情を見ていたら、わたしの髪がその口元に
 近づいて、口付けられるから、そこに視線を
 落として、それからまた、上げて。

 だけど、視線は合わないし、またぎゅ、と
 強く抱きしめられてしまったら、
 見ることも叶わなくなって───それでも
 問いかけられる言葉に、拒否なんて、
 できないし、したくない、から。]
 



[背中に回した腕を一度解いて、
 その首に引っ掛けて、近づいて。]



    ───だめなわけない。


[と告げて、こちらから背伸びをして、
 口づけを贈ってしまおう。

 甘い、キスは、触れるだけ。
 彼の唇に赤が移ったのが見えたら、
 少し眉尻を下げて笑って、その頬に
 手のひらを添えて優しく、親指で拭う。

 背伸びをやめて、そちらをじっと見つめながら
 またそっとまつげを伏せたなら、
 今度は彼から口付けてくれるだろうか。
 心臓が飛び出してしまいそうなほどドキドキしてる。
 ぴったりくっついたからだから、なにもかも
 伝わってしまうような気がした。]
 




   ………颯介さん、


[いつもよりも、柔く蕩けたような
 視線をじっと投げかけて、呼ぶ。]


  ………お付き合い、してくれますか?


[あのときと同じように、はじめて、
 あなたにこの提案をしたときと同じように、
 また、わたしは問いかけて。
 静かにその答えを待つの。
 言い淀むようなら、わらって、
 今度聞きにいくねって、腕を緩めるけれど。]*

 

[欲しかった口付けが、飛鳥の方から送られて
 俺はそっと瞼を閉じた。
 背伸びしてのそれは、ほんの少し触れるだけ。

 移った赤を拭われる前に、
 もう一度、今度は俺からキスをしよう。
 もう少し深く口付けても
 良かったのかもしれないけれど、
 まるでキスの仕方も知らないような
 掠めるだけのキスだった。

 それだけでも、触れ合った身体に
 ドキドキと鼓動を伝えてしまう。
 ……これはどっちのものだろう。]

[蕩けたような甘い声で呼ばれ
 俺はほんの少し身を離す。
 もう何度も何度も言われてきた告白に
 今度はちゃんと頷いた。

 ざあ、と吹いた風が御屋敷の松を揺らす。
 彼女の祖母から出禁を食らったのを思い出せば
 ほんの少し、臆病風が吹く。
 でも、もし許されるのならば
 彼女と付き合う許しが欲しいし、
 ……あの骨董品達の評価に
 関する誤解も解きたいとも思う。]


  飛鳥の、お祖母様は特に
  いい顔してくれなさそうだけど……
  もう一度、骨董品のことも含めて
  チャンスをくれたりしないかねェ。


[だから、飛鳥にも力を貸してほしい、と
 少し眉を下げる。
 話し合いに努力するのは俺の仕事、
 そのきっかけを作ってもらえないか、と。]

[そうしてするりと身体を解いて
 バイクに跨り……ふ、と気付く。]


  そういや、俺ァ飛鳥の好きな店を
  まだ知らねェ気がすンだ。


[天丼もイタリアンも、俺が知ってる店。
 『今度』こそ、君の好きな店を
 俺にも教えてくれ。
 ─────そんな約束を取り付けようか。

 何処だっていいさ。
 ただ、ジンジャークッキーと
 カップケーキの出処には、俺は固く
 口を閉ざすだろうけれど。]*


[こくりと頷かれたそのとき、どきん、と
 心臓が跳ねて、愛おしさが溢れてやまない。
 嬉しくて、ぎゅ、とその体を思い切り
 抱きしめて「大好き」をその胸に直接
 届くように服に吸わせた。

 風が吹いた。
 ざわつく木の音から逃げるように、
 腕の力を一層、強めて。]


   ───


[帰りたくない、もっとあなたのそばにいたい。
 また来週って言わなきゃいけない?
 触れてほしい、あなたに、触れたいって
 そう、願っていたら彼の声が響いたから
 顎をピッタリその体につけたまま、顔を
 真上に向けて彼のことを見上げた。]

 



[眉尻を下げるその表情に眦を細めて]



   …おばあさま、私には弱いから。
   言っておいてあげる。
   …私の頑固さを一番知ってるのも
   おばあさまだもの。


[と口端を上げた。

 する、と解かれた腕に、寂しさを感じて、
 もう一度だけ力を込めて、緩めて、
 それから離れた。
 自然と呼ばれるようになった名前に、
 彼の方からされた『今度』の話に
 口元を綻ばせ、わたしは彼の方を見つめ]
 




   わたしの好きな店はね、

   『伽藍堂』って名前なの。


[そう笑いかけて、触れるだけの口づけを
 もう一度だけおくって、数歩下がった。]


   だから、また行くね。


[そう伝えて、寂しさを押し殺して、
 わたしは彼のことを見送るのです。

 ふかして去っていくエンジン音が、
 遠く、書き消えてしまうまで、
 その背の過ぎた場所を見つめて。]*
 

【人】 にげん? アポス

[ いつもの体はまんまるだから、よっかかるということはよくやるんだけども、体の一部をつかって体を支えると言う行動はちょっと難しい。
 体重をここにかける…。
 友人に預けた二本に体重をかけながら、下の二本を交互、交互……。こんがらがってくる。

 それでも友人の説明をフムフムと聞き、
 一本一本、ささえささえ、ちょっとずつちょっとずつ頑張った。

 ふ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜…と溜息を吐く事もあったし、
 いっそ全部跳ねて行けばいいのではと思う事もあったが、
 友人がいたから、
 そして高い高いでんせつという目標があったからこそなんとかバランスというものを体得する。
 えっちらおっちら。これでおそらくかんぺき…っ。

 どこにももたれかかる事無く、下の二本だけを交互にしながら前に進む。
 真っすぐを行ったり来たりした後は友人のまわりをぐるぐるまわった。

 褒め称える声にそうだろうそうだろうと胸を張り、どやぁと自信に満ちたりた表情を返す。表情の感覚はぷにぷにと同じでいいんだろうか。いいと信じよう。

 傍によってぷにりとほっぺたをくっつけられると嬉しくなった。
 がんばったかいがあったなぁ…。とこっちからもぐいぐいとぷにぷにした。]
(11) 2021/05/27(Thu) 4:07:58

【人】 にげん? アポス


[ そしていよいよけっせんの地へ―――! >>8


[ 扉をあけるとき、ごくりと空気をのみこんでしまった。
 見守る………。]
 
(12) 2021/05/27(Thu) 4:08:16

【人】 にげん? アポス

― 店内 ―


[ 友人の後ろについて店内へと入る。
 きょろきょろと見まわした。いいかおりといい音楽がある。すごい。でも楽器を持っているやつなんてみえない。もしかして奥にいるのだろうか。後で探してみよう。

 そうしていると話しかけられ、そわりとする。
 友人が"うけこたえ"をしていて、ふあぁ…と目を瞬かせた。
 すごい…ほんとうに"にげん"みたいだ…っ。

 そしてさらに返ってきた返事に同じように感動する。
 こんなにたくさんの本を自由に……。いやあ全部は読みつくせないだろうこの数を…。ふあぁあ…。きょろ、きょろきょろ。]

 ん!

 "こ〜ひい"は…えーと…解らない…。
 たぶん飲み物だとは思う。
 もしくは食べ物か…?

 一つずつ頼んでみると言うのは、どうだろう?
 せつめいを聞いてもいいけど、だって、だって、
 "にげん"が売ってるものだぞ…っ。
 ぜったいためしてみたくなるというものでは…っ?
(13) 2021/05/27(Thu) 4:08:49

【人】 にげん? アポス

[ ソワ〜、わくわく。
 しかし頼むにしても、今頼んでしまったら本を探しに行くまでに時間がかかりそうでは?という不安がある。お茶はあたたかいもの、というイメージがあるから、冷めることを心配しているのだ。

 ひそひそと相談をしつつ、
 結論は先ずは拠点を確保。
 そして先にお茶を飲んでから、
 本を探しに行く。というものだった。

 なにせ飲み物を飲みながら本を見ると、
 本を汚してしまうしんぱいがあるからだ。

 "にげん"ならきっと器用にこなせるんだろうな…と少し悔しい。
 もっと"にげん"をうまくやれるようになりたいと思う。]
(14) 2021/05/27(Thu) 4:09:02

【人】 にげん? アポス


 こうちゃと、
 こ〜ひい、ひとつずつおねがいします。

[ 街で買い物をする時のように、それらを頼んだ。代金は宝石だ。他にはしらないからこれが当たり前に使えるものだと思っている。
 みるくやおさとうやらいろいろ聞かれたが、もらえるものは全部貰う事にした。]


 あっえっと、ぜんぶ、ください!

[ コップを二つ持つのは至難の技なので友人といっこずつ、慎重に運ぶ。
 無事席に着いた時は、ふ〜〜〜とまた息を吐いた。]
(15) 2021/05/27(Thu) 4:09:14

【人】 にげん? アポス


 か かえた…っ!
 "にげん"の、これ、"にげん"のだぞ!
 やっぱり飲み物だったみたいだっ。

 ふしぎなにおいがする。
 ツンとするな…?

 えっこっちみるくらしい。
 透明なおさとうのみず…?すごい…!

 どっちからのもう?
 両方はんぶんこにしよう。

[ わくわくそわそわ。まずは何もいれずに一口飲むつもりで。
 勿論メモを取るのも忘れない。コップのかたちや飲み物の色。どんなかおりがするかとか、ついてきたものの絵も勿論描いた。

 そしてコーヒーのほうに口を付けた時、思わず顔をキュッとしかめてしまうのだけども、それでも"にげん"はすごいな…と噛み締めるのだった。]*
(16) 2021/05/27(Thu) 4:09:29
[このままずっと一緒にいたい。
 共に迎えた朝日の下で、
 君の顔はどんな色に染まるのか
 もっと知りたい気持ちは、ある。
 けど、嫁入り前のお嬢さんと
 会ったその日に共寝をしけこむような
 不埒を働くつもりもなく。

 時間はかかっても、
 ちゃんと納得してもらえるよう
 努力するのも大事なことか。]


  おい、あんまり虐めたらダメだぜ。


[くすり、と笑みを漏らして
 抱き寄せる腕へ最後にく、と力を込めて
 それから、離す。]

[クラブに行くのか、
 はたまた流行りのスイーツの店か、
 次の話をしようと思ったが
 飛鳥の好きな店を聞けば
 きょとん、と目を丸くして……
 それから、くすりと笑みを漏らす。]


  そいつァ、光栄。


[触れるだけ口付けを追って
 もう一度、抱きすくめて此方からキスを送る。]


  
……愛してる。



[ありがとう、とか、待ってる、とか
 言いたいことは沢山あったが、
 そういうのを全部ひっくるめて囁いた。

 そうして改めてバイクに跨り直すと
 俺は西園寺邸を跡にする。]

[ケーキ用プレートの納品に
 店を訪れた時、紅茶専門店の店主は
 カウンターの奥からにじり寄ってきた。]


  「ねえ、うまくいった?
   カップケーキ、どうだった?」


[眼鏡の奥から好奇心を覗かせてくるのを
 はてさて、どう答えたものか。
 多分恋の行方が気になっているのと
 自分の手製のスイーツがそれに一役買えたのと
 どっちも気になってる、って顔。

 「まあまあ、ってやつだ」と答えると
 「ああ!惨敗じゃなかったんだ!」なんて
 ぴょんぴょん跳ねながら嫌なことを言う。

 まだ、付き合い始めて、キスをして
 抱き合っただけ。それも、一日だけ。
 年月を重ねてそれが確固たるものになったら
 今度はちゃんと、飛鳥と一緒に来ようと思う。]

[俺の頭を読んだか知らないが
 店主はにっと笑ってみせて]


  「君がいいと思った人だもの。
   僕はその人が男の人だろうと、
   どこかの国の王女様だろうと、
   どんな人だって祝福するよ」


[そう、笑って見せたのだった。]

【人】 『伽藍堂』 江戸川 颯介

  ー 『伽藍堂』ー

[あの日を境に、俺の店の入り口を眺める頻度は
 さらに高くなっていった。
 (連絡先の交換をし損ねたせいだ)

 いつ来るか、それとももう来ないのか
 首を長くして待とう。
 この気が気じゃない時間が過ぎていくのは
 どうにも俺は「待つ」というのが苦手らしい。

 紅茶屋の店主が持たせてくれた
 パウンドケーキを傍らに。
 また飛鳥が店に来てくれたら、
 待ち時間の恨み言抜きに歓迎しよう、と。]*
(17) 2021/05/27(Thu) 9:22:48


   いじめるなんて、人聞き悪い。

   …そんなことしないよ、
   わたしの道を、認めてもらうだけ。


[そういって、もう一度抱擁を交わし、
 離れた熱に少しだけ、寂しさを覚えた。

 わたしの好きな店なんて、決まりきってる。
 だって、そこにはわたしのW何より好きなものW
 がいつだってあるんだから。

 本心を当たり前に告げただけなのに、
 彼が目を丸くして、それから笑うから、
 わたしも微笑みかけて、贈った口づけを
 追うようにまたくっつく体。

 落とされる愛の言葉にふわ、と体温が
 一度上がるような気がした。
 にへら、と微笑みかけて。]
 




   ───わたしも


[と返せば、幸福感に全身が
 満たされるのがわかった。

 どうしよう、幸せ。
 世界中に叫んでまわりたいくらい。
 この人、わたしの大好きな人でね、
 それでね、わたしの恋人なんだよって。
 諦めなくて、よかった。
 ちゃんと、あなたに向き合って、それで、
 真っ直ぐにあなただけを見つめて、
 突き進んできてよかった。
 そう心の中で噛み締めながら、
 今日はその背を見送るのです。]

 

【人】 西園寺 飛鳥





   こーんにーちはっ


[いつもより少し跳ねた声は、
 綻んだ笑みと共に蔵と同じ匂いの空間に響く。

 また冷やかし客って言われるかな?
 なんて思いながら、足を踏み入れれば、
 にっこり笑って「颯介さん」って
 確認するみたいに呼んでみるの。

 あの日のことが、夢じゃなかったって
 ほんとに、恋人になったんだって、
 確かめるみたいに。]
 
(18) 2021/05/27(Thu) 20:04:46

【人】 西園寺 飛鳥




   今日は紅茶、持ってきたんだけど…


[そう言ってそちらに近づいて行って。
 いつもより、少しだけ近い位置。
 一度、あなたの隣に腰掛けて、微笑みかけ。
 それから、そっと目を閉じてみるの。
 口づけが降ってこないなら、薄く目を開けて、
 窺うように上目遣い。それから、
 「キス、しないの?」って聞いてみるの。

 してくれないなら、私ならするまでのこと。
 ぴったりくっついて、ぎゅ、と力を込めて
 「今日は遅くなるって言ってあるから、
  ゆっくりしていっていい?」と尋ねた。

 店が開いてるのはわかってる。
 それを邪魔するつもりはないから、
 ただあなたと過ごしたいだけ。
 大人しくしてるし、店番だってしたっていい。
 許可してくれるなら、にっこり笑って、
 紅茶をやっと、手渡すだろう。]
 
(19) 2021/05/27(Thu) 20:05:01

【人】 西園寺 飛鳥



[出てきたパウンドケーキに目が輝く。
 それを見つめて、おいしそう、と呟いて
 少しばかり気になっていたことを尋ねた。]



   …ね、颯介さん、このいつも出してくれる
   お菓子って………どこの、なの?
   貰い物って言ってたけど…まさか…


[とはいいつつも女の影に関しては気にしない。
 …まあ、全然気にならないわけではない。
 こんなふうに美味しいお菓子をくれるのが、
 ほんとに女性なら彼に気があるとしか思えないから。
 ───でも、愛してるって言われたし。
 わたしは、誰が相手でも負ける気はないから。
 だから、そこのところを気にしてくよくよ
 するようなことはしないのだ。

 尋ねながら、紅茶を一口啜る。
 こくりと飲み込んで、もう一度そちらを見た。]*

 
(20) 2021/05/27(Thu) 20:05:54

【人】 『伽藍堂』 江戸川 颯介

[首を長ーーーくして待って(1)1d5日、
 飛鳥の声が入口から聞こえた時
 俺はカウンターから半身を乗り出して
 その声の主が想い人か確かめようとしただろう。
 「颯介さん」と呼ばれたら、咳払いひとつ。]


  ……いらっしゃい、 
飛鳥



[他に客もいないのに
 声を潜めて、呼ぶ。
 日を改めてみると、ああ、本当に飛鳥の
 気持ちを受け止める立場にいるんだ、って
 実感出来て、耳がジン、と熱くなる。]
(21) 2021/05/27(Thu) 22:26:10

【人】 『伽藍堂』 江戸川 颯介

[飛鳥が近くによると、微かに紅茶が香る。
 伏せられた睫毛を見下ろして
 その意図に気付いたものの、]


  おいおい、俺が紅付けて店にいたんじゃ
  もっと人が寄り付かねェや。


[そう、笑う。
 それでもキスをしようとするなら
 俺から宥めるように、鼻先へひとつ。

 閑古鳥の鳴く店だ、どれだけ居てもいい。
 けど店主が紅つけて客と戯れてちゃ
 商売になりはしないのだ、と
 ちゃんと大人の理屈を述べて。

 それに納得してくれたなら
 その手から香りのいい
 紅茶のカップを受け取ろう。]
(22) 2021/05/27(Thu) 22:27:13

【人】 『伽藍堂』 江戸川 颯介

[パウンドケーキを、黒釉の皿に載せて出すと
 飛鳥が奇妙なことを言う。
 このケーキも、あのクッキーも
 古い馴染みの作ったもので、
 あのたぬき顔は良い奴ではあるけれど
 恋仲になるのは、百ぺん死んでも御免だった。

 だから、俺には「まさか」の先が分からない。
 はは、と軽く笑いながら]


  俺が甘ェモン焼くタマに見えるかい?
  知り合いの店のだよ。


[そう流す。

 気になるなら行ってみるかい?と聞こうとして
 ふと、あいつの店を思い浮かべる。
 アンティーク屋のような店内に
 花咲くイングリッシュガーデン。
 話好きで、くるくる笑って
 紅茶占いなんかしたりして……]
(23) 2021/05/27(Thu) 22:27:39

【人】 『伽藍堂』 江戸川 颯介




  …………そのうち、な。


[カップの中から、呻く。
 飛鳥とあいつが一緒になって遊んで、
 楽しげに笑っている光景を想像すると
 俺の位置はどうやっても蚊帳の外。
 そんなの、嫌だった。
 飛鳥をあの店に連れていくのは
 もっともっと飛鳥との仲を深めてからがいい。

 そんなわがままを。]
(24) 2021/05/27(Thu) 22:28:02

【人】 『伽藍堂』 江戸川 颯介

[ところで─────]


  遅くなる、って言ったって、
  俺のところにいる、とは言ってねェだろ。


[バレたらそれこそ無理にでも
 引き裂かれてしまう気がして。
 眉を下げたまま、弱音を吐いた。

 でも、西園寺家にご挨拶にうかがうのは
 それこそ時期尚早、というやつか。

 ご挨拶をゆくゆくのイベントにするのなら
 目先の、一緒にいられる時間を大事にしたい。
 店だとこの間みたいにくっついて、キスをして
 思うがままの気持ちを伝えられない。

 笑顔のままじ、と此方を見下ろす恵比寿天に
 臀をもぞもぞ動かして、]


  早く閉店時間になンねェかな。


[なんて軽口を叩く。]*
(25) 2021/05/27(Thu) 22:34:54

【人】 にげん? グレザン

[ “にげん”らしい振るまいは分からないが、受け答えはスムーズにできていたようだ。隣からきらきらとした視線を浴びる。友人もこの伝説的な状況に感動したのだろう。

 そして“こーひー”なる謎のなにかに関してはこそりと相談する。]


 たしかに、食べ物かもしれない……

 そうだな、一つずつ。
 “こーひー”は気になる。試してみたい。
 このにおいに関わるものかもしれない。


[ 絶対試してみたくなる、という熱のこもった主張>>13には大いに頷いた。
 ここが自分たちの知るような図書館なら、利用するのに何かを求められることはないはずだ。実際、入る時も何か要るとは言われなかった。ならば宝石には余裕があり、紅茶や“こーひー”を頼んでも、きっと大丈夫なはず。

 後は本を探すまでの時間が遅れてしまう、という問題もあったが、やはりここは、頼んだものがどんなものか、を知ることを優先すべきだという結論を出した。

 よそのテーブルを見ると、手元にコップを置きながら本を読んでいる“にげん”もいたから、同時に楽しむものなのかもしれない。
 しかし、“にげん”の体に慣れていない自分たちだと、汚してしまう不安がある。レベルアップしてから挑戦しよう、と話し合って決めた。>>14
(26) 2021/05/28(Fri) 6:09:53

【人】 にげん? グレザン

[ 友人>>15の態度も堂々としていた。一種類ずつの注文も、お代の宝石を払うのもさらっと終わらせ、お目当ての二つを手に入れる。
 普段の体なら四つぐらいまではあっさり運べるが、この姿なら一個が限界だ。取っ手に先っぽを引っかけるのもなかなか難しいので仕方ない。

 落とさないように丁寧に運び、テーブルに置いた時には達成感すらあった。図書館に入り、会話も問題なく済ませ、注文して受け取るまでやり遂げた。
 その成果が目の前の、ゆらゆらと湯気の立つコップ二つ。思わずふふんと笑ってしまう。]


 ああ、“にげん”のものを手に入れた。
 やっぱり飲み物で当たりだったな。

 お店に入った時のにおいもこれだったか……
 よし、半分こしよう。


[ まずは観察。赤いのは紅茶、黒いのは“こーひー”だ。黒い方は香ばしいような、ツンとつつかれるような、なんとも不思議な匂いがする。
 メモするのも“にげん”の体では難しかったが、普段の体に戻るわけにもいかない。そして時間をかけてしまうと、せっかくのほかほかが冷めてしまう。大事なことを急いで書いて、やっと飲み物を飲むことができた。]
(27) 2021/05/28(Fri) 6:10:09

【人】 にげん? グレザン

[ まずは一緒に出してもらった砂糖やミルクを後回しに、二本でしっかり支えて、コップの紅茶を口にする。森でいつも飲むのは緑茶で、紅茶は時々しか飲まない。それでも、これが味が違うのは分かった。葉っぱや作り方が違うのかもしれない。でもこのままでも美味しいお茶だった。ほう、と息を吐く。]


 紅茶はおいしい……
 森でたまに飲むのとは、ちょっと違う味だ。

 そっちはどう、
 ……平気か?


[ ちらっと横を見ると、友人>>16のキュッとしかめた顔が見えた。ぱちぱちと瞬く。思わず大丈夫かどうか尋ねた。
 どうやら“こーひー”は変わった味がするらしい。それでも友人はまずい、とは言わなかった。一口減った紅茶と、友人のコップを交換する。どんな味なのだろう。おそるおそる、コップから一口含む、が。]
(28) 2021/05/28(Fri) 6:10:24

【人】 にげん? グレザン


 …………
 ……むう。

 へんてこな苦さだ……


[ キュッ。思わず顔をしかめてしまう。苦い。苦いが、なんと表現したらいいか分からない、不思議な、へんてこな苦さだ。
 濃いお茶とも、焼いたお魚のおなかとも、山で採れた山菜とも、お薬とも違う。口の中がじわわと苦さで包まれるのに、すんと息をすると、香ばしいような酸っぱいような匂いが混ざってくる。

 友人がまずいと言わなかったのは分かる。でもおいしいかと言われるとうーんと悩むし、いっぱい飲むのはちょっと苦労しそうな苦さだ。口直しに友人の手元の紅茶を分けてもらう。ごく、と飲むと口の中がお茶で洗われた。もう一度、ふうと息をついて友人の顔を見る。]
(29) 2021/05/28(Fri) 6:10:39

【人】 にげん? グレザン


 どうする。このまま飲めるか……?

 あ、それとも、もらったものを足してみる?
 一緒にくれたのなら、入れるのがおすすめなのかもしれない。


[ せっかくの“にげん”のコーヒーだが、自分ではあまり手伝えそうにない。友人が残りも飲むというなら素直に任せただろう。しかし、変わらずキュッと顔をしかめるようなら、砂糖やミルクを足すことを提案する。
 “にげん”が一緒にくれたのだ、もしかすると、これを足すのが“こーひー”の秘訣なのかもしれないと。

 足すことに決まれば、どちらも少しずつ注いでみることにした。真っ黒だった飲み物はあっという間に茶色になって、まるで違う飲み物みたいに見える。
 砂糖も入れたのだから苦さもちょっとは負けてくれたに違いない。さっきは友人だったからと、今度は自分が新たな“こーひー”を先に味見することになった。どきどきしながら、少しぬるくなった茶色を一口。

 含んで、ごくりと飲んだ途端、ばばっと勢いよく友人の顔を見る。]
(30) 2021/05/28(Fri) 6:10:54

【人】 にげん? グレザン


 ……!
 ぜんぜん、ぜんぜんさっきとちがう!

 飲んでみてくれ。
 ……な? ちがうだろう?

 苦いのがミルクとおさとうで引っ込んで、
 いいにおいと、香ばしいのがすっとくる。
 ええと、まろやか? って感じだ。

 これなら飲めるな!


[ 口当たりがまるで変わったことに驚き、友人に主張する。これは説明するより飲んでもらった方が早い。詳しく話すより先に、友人の前にコップを寄せた。
 今度は友人も顔をキュッとすることはないだろう。お互いに新たな味を知ったところで、その感想を話し合う。ぎゅっと握り込んだペンで、メモいっぱいに“こーひー”の違いを書き込んだ。ミルクと砂糖はすごい。]
(31) 2021/05/28(Fri) 6:11:12

【人】 にげん? グレザン

[ 紅茶と“こーひー”でメモを増やした後は、ようやく本の探索時間になった。
 一緒に見て回るかどうかは悩むところだ。迷子になるほど広いお店じゃない。もしなったとしても、テーブルに戻ってこれば平気だろう。

 ただ、相談したいことはあるかもしれない、離れすぎるのもちょっと不安な気がする、ということで、基本は一緒、離れるとしてもどちらも目が届く範囲で見て回ろう、と決めた。
 もちろん、これがきちんと守られるかどうかは、本に夢中になる程度にもよるのだが。]


 何から探す?
 こっちは、“にげん”の体についてしらべてみたい。


[自分はまず、“にげん”の仕組みについて知りたい。
 体の構造について詳しくのっている本がないか、探して回ることにした。]*
(32) 2021/05/28(Fri) 6:13:36

【人】 西園寺 飛鳥


[それはそれは小さな声で呼ばれた名前に、
 意地悪く笑って「ん?なんて言ったの?」
 と問い返してみたり。
 もう一回ちゃんと呼んでくれるまで、
 何度だって聞いてしまう。

 キスのおねだりは許可されない。
 わたしの方からしようとしたって、
 それは止められてしまった。

 ちょっとキスするくらいいいじゃんって
 紅だってちゃんと拭うからいいじゃんって
 そう言いたかったけれど、
 そういうわけにもいかないのが大人の世界と
 いうものなのだろう。
 面倒な女になりたくない。
 やっぱり合わないって拒絶されたくない。
 あなたに見合うためなら、少しの我慢くらい
 わたしはできるってところを見せるだろう。]

 
(33) 2021/05/28(Fri) 8:59:19

【人】 西園寺 飛鳥


[───ただ。
 出されたパウンドケーキがあまりに美味しそうで
 そういえばいつものW貰い物のお菓子Wの
 出所っていったいどこなのだろう、
 そう考え始めて仕舞えばだんだんと
 これがどういう意図で贈られたものなのか
 なんてところまで気になり始めて。

 甘いもの焼くタマじゃないから、
 あなたが、焼いたんじゃないから、
 だから余計に気になるんだってば!

 知り合いの店だと言われたから、
 目をすう、と細めて「どこ?」と聞いたのに
 そのうちな、なんて雑に流されていくんだもの。
 一層目は細まって、細まって。]
 
(34) 2021/05/28(Fri) 8:59:35

【人】 西園寺 飛鳥




   女のひと?


[と今度ははっきりと尋ねた。
 女のひとなら、恋人がいるって言ってね、
 ちゃんと伝えておいてよ、って続けて。
 彼がそっちにふらふら行ってしまう心配を
 してるわけじゃない。ただ、教えてくれないのは
 ちょっとだけ不満だったから、そんなふうに
 牽制をしてしまうのだ。]

 
(35) 2021/05/28(Fri) 8:59:57

【人】 西園寺 飛鳥



[───まあ、それが、男の人で、
 彼の友人で、しかもわたしとの仲を応援
 してくれていた、なんて知ったら
 驚いて、それからくしゃっと笑うだろう。
 ちょっと、照れ隠しみたいに。]
 
(36) 2021/05/28(Fri) 9:00:15

【人】 西園寺 飛鳥




   言ってないけど…


[お付き合いの話もまだしてないのに、そんなこと
 言ったらおばあさまが卒倒しそうだな、と
 頷いて、また一口紅茶を啜る。
 そう、まだ話してない。
 彼が、話してくれると思ったから。
 …でもそれってつまり、わたしと一生もう
 離れる気がないってことだよね。
 …つまり、結婚も考えてくれてるってことだよね。
 そう思えば、みるみるうちに体が
 喜びとときめきに溢れるのがわかった。

 ちなみに、遅くなる、といっておいて
 なにか詮索されたり問い詰められたりするのは
 とうの昔になくなった。
 たまに兄が半泣きで「何時に帰ってくる?」と連絡を
 寄越すときがあるけれど、あまり言うと
 わたしに嫌われるかもしれない、と
 理解しているらしく、10回中9回は我慢していると
 母が言っていたっけ。]

 
(37) 2021/05/28(Fri) 9:00:33

【人】 西園寺 飛鳥



[彼の言葉が聞こえて、そちらに目をやる。
 それからふ、と噴き出して。]


   商売人とは思えないセリフ。


[と笑いながら少し彼の方によって、
 だけどくっつきすぎだからやっぱり離れて。
 もどかしい距離感に、どこまでなら許されるのか
 わからないこの線引きに]


   …ほんと、はやく閉店時間にならないかな


[って彼に倣ってついこぼしてしまうの。]*
 
 
(38) 2021/05/28(Fri) 9:00:58

【人】 にげん? アポス

[ 普段の友人なら四つくらいいっきに持てるのに、にげんというものは難しいものだ。と移動中思う。こちらは普段から一つずつ、てっぺんに乗せて運ぶのだから、そのてっぺんを先っぽと思うともしかしてうまく行くのかもしれない。
 ふー。
 運び終えた達成感は同じく。にんまりと顔が緩んだ。友人も笑っていた。顔を見合わせて、また笑った。>>27


 お店にいっぱいかおりがあるな…。
 すごく遠くまでとどきそうだ。

 森にもってかえれたら、
 もしかして森中がこのにおいになるのではないか…っ?

[ ははあ〜とそんなことで感心してしまう。
 半分こした先、その苦さにキュッとなってしまうのだが。

 メモするのも先っぽを使うのが難しい。普段はぺたんと体にくっつけてつかっているが、この体はくっつかないから、さきっぽで"つかんで"書かなくてはならない。お絵かきレベルが78点になった。
 時間をかけたら飲み物が冷めるし、メモは飲んでからが本番なのだ。しかし飲む前でないと書けないメモもあるため、友人と共に急いで書いて、いよいよ"にげん"の飲み物だ。]
(39) 2021/05/28(Fri) 15:35:58

【人】 にげん? アポス

[ 最初に"こーひい"を飲んでいる間に友人の「おいしい」という声が届く。>>28
 なるほどそちらは苦くなかったのかと思うも、こちらのコップをすすすと友人へと渡した。むこうのコップを受け取ると、ひとくち。
 ………ほう。
 あったかい息が口からもれる。]

 たしかに。
 おいしい……。
 どことなく、甘いな…?

[ まだおさとうは入れてないよな?と机を見ると未開封のさとう水が置いてあったため、またほあ〜となった。
 口直しに紅茶を友人に渡す。ふう。とつく息の意味は解る。]


 そうだな、
 きっと、入れてみるのが"おすすめ"なのかもしれない…っ!

[ と言いながら、友人が注ぐのを見ていた。
 色が変わっていく。ほわぁ〜と声がもれた。真っ黒と真っ白をたすとこうなるのか。すごい。思わず見とれてしまったし、先程よりかおりが甘くなった気がする。
 ソワソワ…。
 友人が一口飲むとき、こちらも思わずごくんとなった。

 ばばっとこちらを見られると、ソワソワが大きくなる。。>>30
(40) 2021/05/28(Fri) 15:36:18

【人】 にげん? アポス


 …!どうだ…!

 ぜんぜん…!? そんなにも!?
 まあまてまあまて、
 いや、そんなにも…!? ありえるのか…っ!?

[ 友人の反応が大げさに見えながらも心の奥がくすぐったいソワソワに駆られる。ソワソワ。ソワワワワワ。飲んでみてくれと言われ目の前にきたコップにさきっぽを添えた。ごくり……。もちあげて……ひとくち―――…!]


 こっ…… 
これは……っ!?



[ 衝撃。本当にそんなにも味が変わってしまった。すごい。これはすごい。]


 はっ、もしや!
 これは、これらを入れて"完成"なのでは――…っ!?


[ きづいてしまったと言う顔でそう宣う。
 友人の言葉>>31には全部ぶんぶん頷いた。いつもの癖で、上半身を曲げるかたちの頷きだから、椅子に座っているとちょっと頷き辛い。]
(41) 2021/05/28(Fri) 15:36:43

【人】 にげん? アポス


 は〜……。

[ と堪能しながらも、この感動を忘れぬうちにメモへと書き込む。キュッとなんてもうしない。これはもはや、"きせきののみもの"だ。すごい。街にはあくまのたべものやきせきののみものがある。こんなこと、友人たちは知らないだろう。ふふふんと自慢げな笑みがもれてしまった。]
(42) 2021/05/28(Fri) 15:37:13

【人】 にげん? アポス

[ そうして一区切りついた後、いよいよ図書館の中で本を探そうと言う事になった。いよいよだ。わくわくとした顔は隠せない。>>32
 一緒に見て回るかは悩む、とても解る。でもできれば見る範囲はひろげたい…。しかし目の届く範囲でという言葉に大いに納得したためそれにした。

 そもそもあれだ。
 もし離れてる時に他の"にげん"に遭遇したらと思うと不安だったのもある。うまく対応する自信はあるが、それでもやはり友人が横にいるといないでは全然違うのだ。心細さとか。なので、目の届く範囲ならばどちらかに異常が起こった場合、すぐさま駆けつける事もできる。とてもいい案だと思った。]


 "にげん"のからだ!
 なるほどなっ! いいとおもう!!

 じゃあこっちは、こう、
 いきものについてる色んなものをしらべよう!

[ 目とか口とか、自分たちについているものは解るけど、それ以外は解らない。"にげん"についてだけじゃなく、ねことか、そういう動物についてのものを調べようと思う。それなら本棚も近いだろうし。
 よし。と頷き合うと本棚の方へと向かった。]
(43) 2021/05/28(Fri) 15:37:21

【人】 にげん? アポス

[ 図書館の奥で、ぽけえと本棚を見上げる。いっぱいある…。すごくいっぱいある。こんなにたくさんの本を、今まで見た事がない…。気になる背表紙がたくさんあった。]


 うおお、うおおお、うおおおおお。


[ 語彙が消え、きょろきょろと物色する。
 おいしいたべもの百選…!?ねこのしゃしんしゅう…!?しゃしん…!?いや、違う。まずは目的のものを見つけなければならない。この辺りを見るのはその後だ。後だ…!く…!
 そうしてきょろきょろと歩き回り、色んなものに目移りしながら目的の本棚を見つけると、またふわぁと声をあげた。

 ここに来るまでに歩くのにもちょっと慣れた。本をとると言う動作は難しそうだが、コップを持った時の事を思い出しながらさきっぽを動かす。そおっとそおっと。
 自分より高いところにある本を、一本を上にあげてつつつつと先っぽで引きずり出す。慎重に。失敗はゆるされない…。つつつつつ。]

 あっ、
 
(44) 2021/05/28(Fri) 15:37:42

【人】 ぷにっ アポス

[ 重さで本が落ちてくる。てっぺんにぶつかった。ぷにんと本がバウンドしたので慌てて捕まえる。ふう。とっさにぷにぷににしてしまったが、大丈夫だったろうか。"にげん"はこんなことしないだろうか。
 きょろきょろ見回すと、友人以外誰もおらず、ほ〜っと息をついた。]
(45) 2021/05/28(Fri) 15:38:32

【人】 にげん? アポス


 す、すまん…。
 よおし、気を取り直して本を…読むか…!

 あっ、気になった本を、
 先ほどのところにたくさんもって行った方がいいかな?


[ こうしてここで先っぽで支えながらもう片方でページを開くのはとても難しい事に思えたので、中身を見るより先に何冊か選んで机の上で見ようと言う提案。
 それが通ればどれにするかはムムムムと悩んだが、いくつかを同じように引き出しては受け止めて、ぽわぽわした様子で確保した席へと戻るのだった。]*
(46) 2021/05/28(Fri) 15:38:51

【人】 絵描き ルナリア

 

  街に出て何をしたかと言えば
  闇雲に彼のことを探しただけ。

  彼の名前は知っていても、
  住所なんて知ろうともしなかったもの。

  でも、そんな探し方じゃ
  当たり前に見つかる訳もなく。

  歩き慣れない街中を歩いて
  疲れた体をベッドに横たえる。
 
(47) 2021/05/28(Fri) 18:06:04

【人】 絵描き ルナリア



  答えが見つからないことが
  こんなにも自分を惑わせる。

  一体彼は、私のなんだというのか。
  

   「 ……なんで居ないの。 」


  零したのは、前にも言った言葉。
  どうしてそばに居てくれたのか
  どうしてそばに居ないのか。
  沈んでいく意識に、身を委ねて。**
 
(48) 2021/05/28(Fri) 18:06:26

【人】 『伽藍堂』 江戸川 颯介

[焼き菓子の出処をぼかして笑っても
 飛鳥はぴくりとも笑ってくれず
 目だけが、細く細く、鋭利に尖る。

 そうして、「女の人?」と聞かれて始めて
 俺は彼女の意図を察して、
 ぐふ、と紅茶を噎せさせた。]


  ……そうだな、焼き菓子焼くのが好きで
  俺と一緒で骨董品……
  アンティークのティーカップなんか集めてて
  占いや、ガーデニングなんかが好きな……

  ─────そういう男だよ。


[彼は彼で、気になる人がいるらしく
 俺達のことも「いつか一緒に来てね」とか
 言っていた、とまで言えば
 きっと誤解は解けたろう。]
(49) 2021/05/28(Fri) 18:48:56

【人】 『伽藍堂』 江戸川 颯介




  なァんだ、菓子より綺麗にやけてんな。


[飛鳥の柔い頬をつん、とつついて揶揄うと
 カウンターに片肘ついて、頬を預けた。
 「からかってるの?」なんて聞かれたら
 「バァカ、嬉しンだよ」と小声で返そう。]


  あいつが万が一にも俺の事好きとか言っても
  俺は断るよ。


[飛鳥を捨てて、靡く場所もない。
 唇を避け、額にキスを落とすと
 にっ、と笑ってみせようか。
 ちゃんと彼女の気持ちに応えるつもりがある、と
 誰よりまず飛鳥に信じてもらえるよう、
 これから共に過ごす時間を尽くそう。
 ─────そう、思う。]
(50) 2021/05/28(Fri) 18:50:08

【人】 『伽藍堂』 江戸川 颯介

[まず恋仲になって、
 ハグをして、キスをして……
 その先、と考える。

 万が一にも結婚を許してもらえなかったら?
 他に婚約者を立てられたら?
 ……また弱虫が頭をもたげたのを押し殺す。

 閉店までの時間はまだまだあるから
 万年閑古鳥の骨董品屋の主人よろしく
 離れかけた飛鳥の肩を引き寄せて]


  そうかィ、じゃあ商売人やめて
  今から俺が先生しようか。


[所狭しと物が置かれた店内の中、
 ぴ、とそれを指差し、指し示す。]
(51) 2021/05/28(Fri) 18:50:38

【人】 『伽藍堂』 江戸川 颯介



  アレぁ、柘植の櫛だ。
  椿の掘りがしてあンだろ。
  江戸時代には櫛を女性に贈るのが
  所謂プロポーズ、ってやつだった。


[苦死を共にしよう、という
 江戸らしい洒落っ気だ。
 次に示したのは、アンティークの指輪。]


  プロポーズを指輪でしていたのは
  古代ギリシアの頃。
  ……つっても、当時は売買婚。
  夫の家が妻の家に金ェ払って
  夫が妻の父親に贈る。
  言わば領収書、ってやつ。


[今はそんな慣習もなく、
 共に惹かれあって結ばれる恋愛婚は一般的。
 突然のプロポーズの歴史講座に
 ちゃんとついてこられているか
 ちら、と斜め下を見下ろして。]
(52) 2021/05/28(Fri) 18:51:00

【人】 『伽藍堂』 江戸川 颯介




  江戸より昔の日本だと……
  ほら、習ったかな。
  平安時代は和歌を読むンだ。

  …………じゃあ、問題。
  そのもーっと昔……古墳時代は
  どうやってプロポーズしてたか。


[どうかな、飛鳥。って、
 少し笑って、髪を梳きながら答えを待とう。
 正解したら、どうしようかな。]
(53) 2021/05/28(Fri) 18:51:35

【人】 『伽藍堂』 江戸川 颯介

[けれど、今は和歌も読まなければ
 櫛も贈らない。
 言葉にして、気持ちを伝えて、
 元の意味とは違う意味で指輪を贈ったり。

 ……今の俺に必要なのは、物とかじゃなく
 もっとちゃんと素直に
 自分の気持ちを伝えることか。

 悪い大人は閉店時間の10分前には店を締め
 裏手に停めた愛機へと
 また飛鳥を誘うだろう。]


  ちょっと付き合ってくれると、嬉しい。


[また夕暮れ空の下をツーリング。
 さっきの問題が正解でも、不正解でも、
 俺が君にキスがしたいのだ、と。]*
(54) 2021/05/28(Fri) 18:52:32

【人】 西園寺 飛鳥


 
[嬉しい、だって。
 やきもち、焼いたって認めたら。
 突かれた頬をそっと覆って、にっこり笑って
 だけど、我慢できなくてにへら、と緩んだ。]


   ん。だいじょーぶ、信じてるから。


[そう、もしもね、お菓子くれてたのが女の人でも
 心配してるわけじゃなくて、
 信頼してないんじゃなくて、
 ただ、彼に気があるなら、諦めてもらわなきゃ
 だってわたしがいるんだからって、
 そういう意味だったんだけど───まあいっか。
 額に落とされた口づけに、視線を向けて、
 それからそっと背を伸ばして、その頬に
 触れるだけの口づけを送る。]



   がまん、 ね


[と目を細めて、少しだけ距離を取ったのに
 今度はまた彼から引き寄せられるから、
 ここまではいいんだ、と笑んで体を預けた。]
 
(55) 2021/05/28(Fri) 22:27:21

【人】 西園寺 飛鳥




   先生?


[提案にきょと、とそちらを見つめて、
 それから指さされた場所に目を移す。
 そうして始まるのは、プロポーズの歴史。
 え?どういうこと?って疑問符を浮かべる
 頭の中とは裏腹に、心はひどく躍ってやまない。
 だって、プロポーズの話だよ?
 ───わたしと、結婚してくれるの?
 
 だから、彼がこちらを見たとき、わたしの目は
 きっときらっきらに輝いていたに違いない。
 江戸時代のプロポーズ。
 古代ギリシアのプロポーズ。
 それぞれを私と彼で想像してみるけれど、
 なんだってロマンチックでとっても素敵。
 平安時代の和歌を介してのプロポーズもいい。]

 
(56) 2021/05/28(Fri) 22:27:36

【人】 西園寺 飛鳥



[わたしは歌は詠めないけれど、
 知ってる中から彼に送るのならば、
 「筑波嶺の 峰より落つる 男女川
  恋ぞ積もりて 淵となりぬる」がいいな、
 と思いながらまっすぐ見つめる。

 すると、問題、と置かれて。
 少しだけ腰を立たせて背筋を伸ばした。]



   古墳時代…なんだろ…


[獲物を献上するとか。…いやそれって昔すぎ?
 歌を歌う!とか…平安時代に引っ張られすぎか。
 だけど、スマートフォンで調べてしまうのは
 あまりに味気ないから嫌で。
 ヒントは?なんて言いながら、彼と共に、
 時間を過ごしていた。]
 
(57) 2021/05/28(Fri) 22:27:55

【人】 西園寺 飛鳥


[閉店時間まであと10分、というところで
 彼の腰がゆっくり上がる。
 どこかにいくのかな、と思ってその背を
 一度見送ろうとすると、そのまま閉店準備に
 入ってしまうものだから、面食らった。]


   悪い大人だ


[と口端を上げて近づいていけば、裏手に回るように
 言われるから、その通り、そちらまで歩いていく。
 するとそこには彼の愛機が佇んでいた。

 素敵な誘いにふわ、と綻んだ顔。
 こくこくと数度頷いて、ヘルメットを被れば、
 あの人同じように彼の背中にぴったり寄り添って
 風を受けながら、夕焼けに染まる街の中を
 駆け抜けていくだろう。

 ぎゅ、と力を込めた腕。
 なんとなく、あの日よりも彼のことが
 近く感じられる気がして、愛おしさが増した。]*

 
(58) 2021/05/28(Fri) 22:28:09

【人】 にげん? グレザン

[ 飲み物の感想は大事だ。しかしこの体で書くのは難しく、文字がへにょんとゆがんでしまう。一応読めなくはないからよしとしよう。
 友人はというと、最初は先っぽのあつかいに苦労していたみたいだが、すぐにコツをつかんだらしい。普段>>1:12と変わらない絵の出来>>39に、メモをのぞき込んですごいなと誉めた。さすが二本でバランスを取るのも上手だっただけはある。

 そして問題の“こーひー”だ。一口の味見の結果は、思ったより苦くて困ってしまった。そこで一緒に受け取った、ミルクとお砂糖の出番である。
 コップの中の黒に白い渦巻きができて、あっという間に色が変わる。ツンとした匂いも少し収まっただろうか。見た目が大きく変わった飲み物を口に含む。

 その瞬間の驚きは真っ先に友人>>40に向かう。そわそわと落ち着かない友人へ、急いで、しかしこてんとこけてしまわないように気をつけてコップを寄せた。
 持ち上げて口をつけるところを見つめる。ごくり、思わず自分までつばを飲み込んでしまいながら、反応をうかがって、]
(59) 2021/05/29(Sat) 6:56:24

【人】 にげん? グレザン


 だろう……!!

 そうだな、そのままでは苦いものを、
 自分のちからで完成させる……

 すべて含めて、“こーひー”なのかもしれない……!


[ 二本を小さく振って興奮を伝える。黒くて苦いものが、こんなに飲みやすくおいしい飲み物に変わった。だからこそ面白く、その変化にとても驚いた。最初からミルクやお砂糖が混ざっていては、この感動はなかっただろう。自分で足すというひと手間が大事なのだと思う。

 この体験は一度しかできないとても貴重なものだ。友人と一緒にメモにしっかり書き残す。自分でよりよいものに作り上げる楽しさ。ただ飲むだけじゃないとは、なんと奥が深いものだろう。
 きっと自分たちしか知らないことだ、と思うと誇らしげな気分になる。みんなにもしっかり教えてあげられるように記録しなければ。]
(60) 2021/05/29(Sat) 6:56:36

【人】 にげん? グレザン

[ コップを空っぽにして、たっぷりメモを書いた後は、いよいよ図書館での本探しが始まった。
 作戦は、手分けしてたくさん見て回りたい気持ちと、離れるのは心細い気持ち、二つの間をとったものだ。何かあればすぐに報告しようと決め、友人と一緒に本棚へと向かう。]


 ……どこから、見よう……


[ はー。思わず口も開きっぱなしでそんな声が出てしまうほど、図書館の本はたくさんあった。通路を挟んだ向こうの本棚では、友人>>44がうおおと声を上げている。わくわく状態でも声をおさえてるところはえらいと思う。

 こちらもぼけっとせずにきちんと探さなければならない。改めて本棚と向かい合った。]
(61) 2021/05/29(Sat) 6:56:48

【人】 にげん? グレザン


 いろいろありすぎる……


[ まずは“にげん”について置いてあるところを調べないと。目当ての場所はどこか、きょろきょろと見て回る。知らない名前の歴史の本、知らない名前の伝記の本。頭に入ってこないものを通り過ぎた後、“すてきな石の見分け方”とか、“おいしい草花とは”、なんてタイトルがあってちょっと気になって見てしまう。森で取れるやつが載ってたりしないだろうか。でもあとあと。

 どこかの棚には、“毎日いいことをしなさい”とか“みんなに優しくしなさい”みたいなタイトルの本が並んでいる場所もあった。ただその本の近くに“まわりを気にせず生きなさい”とか“優しい人の裏のヒミツ”なんて本もある。むむ。なんだかややこしいエリアだ。]
(62) 2021/05/29(Sat) 6:57:00

【人】 にげん? グレザン

[ そんな変なエリアを通り過ぎてやっと、“にげん”について並ぶ本棚に辿り着いた。目の高さの位置の本を試しに一冊、先っぽで引っかけて取ってみる。

 一冊目の表紙は文字だけだ。いつもと二本の使い方が難しいが、なんとかぺらっとめくってみると、中身は全部文字だらけで、しかも知らない言葉だらけだった。棚に戻して、何冊か離れたところの“体の仕組み”というやつを取ってみる。

 今度の表紙には、図書館の中にいる生き物と同じらしき絵がどどんと真ん中に描かれていた。丸も四角も全部同じ色なのはちょっと変わっているが、色を塗り忘れたのかもしれない。多分あっている。ちょっと中身をのぞくと、中身も絵がいっぱいだ。これは勉強になりそうだと確信する。]
(63) 2021/05/29(Sat) 6:57:17

【人】 にげん? グレザン


 これはよさそうだ。
 他にもいいのは……これか?

 ふぅん、文章はむずかしそうだが……
 絵はたくさんあるし、いいか。

 そっちはどう、 ――!!


[ と、本の物色をしながら友人の方を向いたとき。
 それはまさに本がぽろっと落ちてきた瞬間>>44だった。

 あ、と叫ぶよりも早く、友人の体がぷにぷにに戻る。本はぷにんと跳ね返って、そのままぷにっとキャッチされた。ふー。こちらも辺りを見回したが、近くには誰もいなかったようだ。大きく息を吐く。見つけた本たちを一本で抱えたまま、友人の方へと寄っていく。]
(64) 2021/05/29(Sat) 6:57:28

【人】 にげん? グレザン


 ふう……キャッチできてよかった。
 痛くなかったか?

 こっちはよさそうな本があった。
 一度、さっきの席に戻って読むのがいいだろう。


[ 落とさなくて済むしな、と笑う。一本で友人のてっぺんのもふもふに触れた。ねこよりも少しもさっとした毛は、ちゃんとさっきまでの“にげん”に戻っている。
 友人がもう少し選ぶのなら一緒にいいのを探して、高い場所にあるものを取る時は手伝うことにした。顔ひとつ分ぐらい一本を延長すると取るには楽である。“にげん”はしないのかもしれないが、友人しか見てないからセーフだということにしよう。

 選びぬいた本たちをほくほくとふたりで抱え、拠点である席へと戻っていった。]*
(65) 2021/05/29(Sat) 6:57:37

【人】 にげん? グレザン


 よし。
 ぶじ、本を何冊かえらんでこられた。

 ひとまず、別々の本を読んで……
 大事な部分を見つけたら、
 メモしたり、教えあったりしよう。


[ テーブルに本を積み、お互いに一冊ずつ目の前に置いた。やはりテーブルに置くと本は開きやすい。
 早速開くのは、最初に気になった“丸も四角も先っぽも全部同じ色”の絵が表紙にあった本だ。よく見ると頭のてっぺんのもふもふまで無かったし、手抜きなのだろうか。ちょっと気になりつつ、ぺらりとページをめくっていく。

 ぺらぺらぺらり。黙っていられたのは何ページかを読む間だけだった。ばっと顔を上げると、友人の体を先っぽでつんつんとつつく。]
(66) 2021/05/29(Sat) 6:57:45

【人】 にんげん? グレザン


 おい、これを見てくれ……

 “にげん”、いや、
 “
にんげん
”の“これ”は、
 からだの一部じゃないらしい……!


[ 自分の顔の下にある黒い部分に触れつつ、開いて示して見せるのは、“にんげん”の体を描いたページだ。目や口といった分かる部位、それ以外の知らない部位についても書いてあるが、今指し示しているのはそこじゃない。
 顔と先っぽだけじゃなく、てっぺんのもふもふ以外全部同じ色。これが“にんげん”の本当の姿であり、この色のついた部分は、あと付けのパーツらしいという事実だった。

 てっきり、ねこの毛やとりの羽みたいに。それぞれが最初から持っているものだと思っていた。そうじゃないのだ。]


 もし、はずせと言われたら、とても困るな……


[ 目の出っ張りに触れながら、むむとうなる。
 ぷにぷには変化ができる。しかしあくまで全部は体であるから、取り外しは一切できない。外せと言われないことを願わなければ、と、深刻そうな顔で、この重大な事実を伝えるのだった。]*
(67) 2021/05/29(Sat) 6:58:50

【人】 『伽藍堂』 江戸川 颯介



  さて……何だろうね、飛鳥。


[原始人じゃなく、文明を築き上げようとした人らの
 恋の気持ちを伝える方法とは。
 くるくると思考を廻らす飛鳥を見て
 俺はそっと微笑み名を呼ばう。

 ヒントを求められたなら
 スマホに頼らないその度量を買って
 「今俺も飛鳥も普通にしてる事だよ」と。
 
 当てられたなら、おでこにもう一つキスを落とそう。
 どうしても分からないなら此方から正解を。]


  名前を呼ぶこと。
  ……もっとも、婚姻制度が今と違うから
  そんなに重々しいものじゃなかったらしいけど。


[でも「お嬢さん」から「飛鳥」へ
 「江戸川さん」から「颯介さん」に
 互いの呼び名を変えた今なら、少しわかる気がする。
 自分、というのをもっと相手に
 深く受け入れてもらったような……
 1歩ずつお互い近付いた感じがする。]
(68) 2021/05/29(Sat) 11:14:15

【人】 『伽藍堂』 江戸川 颯介

[さて、閉店時間10分前にふけるわるい大人は
 健全な若人からの指摘に、にひ、と笑って]


  いいじゃねェの。客来なかったろ?
  今日だけだよ、今日だけ。


[良いから行こうぜ、と手を引いて
 バイクに跨り、街へ。
 行先も告げないまま走り出しても、
 背中から回る腕の確かさには変わりがなくて。
 そこからもあすかの信頼が伝わって
 ヘルメットの中、ひとり口角を上げた。]
(69) 2021/05/29(Sat) 11:48:59

【人】 『伽藍堂』 江戸川 颯介

[バイクを走らせ10数分。
 やってきたのは、街の外れにある
 高台の公園だった。

 季節になれば夜桜を楽しむ人や
 バラ園をスケッチする人で賑わうだろうが
 空にちりばめられた星がうっすら透ける
 夕暮れ時というのもあってか、
 数組のカップルが過ぎると気を惜しむような速さで
 ライトアップされた紫陽花の小路を歩いている。]


  ……くらぶ、?とか、他にも
  飛鳥の好きな場所があるかもしれねェけど
  それも今度教えてくれや。


[今日はもう一つ、俺の好きな場所。
 喧騒のない静かな公園で
 二人きりの時を紡げたら、なんて思うんだ。

 バイクを停めたら、手を差し伸べて
 花の小路へ誘おうかと。]*
(70) 2021/05/29(Sat) 12:00:12

【人】 西園寺 飛鳥


[出してみる答えは全然当たらなくて
 普通にしてること…って言われて]


   あ、キス、とか!


[といったら違うって顔をされてしまっただろうか。
 そうしたら唇を尖らせて、「うーん」ってまた
 唸って困ったように首を傾げるのだ。
 そうしたら彼が、答えを教えてくれるから。
 キョトンとして、それから、じゃあもう、
 私たち結婚の約束してるみたいなこと?って
 微笑みかけてみたら、彼の言葉に、また、
 呼ばれた名前に、触れた指先に───]

 
(71) 2021/05/29(Sat) 18:07:23

【人】 西園寺 飛鳥



[バイクで街を抜けていけば、
 髪が靡いてふわふわ、宙に浮く。
 ぎゅっと力を込めた腕。
 高台の公園に滑り込んだ車体が止まれば、
 そっと緩めて、乱れた髪を手櫛で直した。
 
 ヘルメットを外して手渡したあとは、
 彼の隣にそっと寄り添い、その手を握る。
 ちら、と見あげて口許を緩めれば]


   …うん、でも、クラブに颯介さん
   連れてくのはやだなあ…
   ナンパされそうだもん。


[彼に連れられて、紫陽花の小路を歩いていく。
 夕暮れに染まった空に、薄く紫がかかって
 星が瞬くのがみえる。]

 
(72) 2021/05/29(Sat) 18:08:00

【人】 西園寺 飛鳥


[腕を絡めてまたくっついて、見上げて、
 キスしたいなあってその唇に目を落とす。
 けど、今そんなおねだりをしたら、
 呆れられないだろうかと思うわたしは、
 きっと前よりもずっと臆病になってる。]



   ──颯介さん


[名前を呼ぶ。]



   颯介さん


[もう一回。
 別に、なにか言いたいことがあるわけじゃない。
 ただ、呼びたいだけ。
 さっきの話を聞いて、もっともっと
 特別に思えるようになったあなたの名前を。]

 
(73) 2021/05/29(Sat) 18:08:20

【人】 西園寺 飛鳥



   颯介さんっ


[にっこり笑って、噛み締めるの。
 この喜びを、幸せを。]*

 
(74) 2021/05/29(Sat) 18:08:55

【人】 絵描き ルナリア

 

  ぱちりと目を開ければ、目の前になにかがあった。
  驚いて目を瞬く私と同じように、相手も驚いたのか
  『 おぉ 』 なんて間抜けな声を出している。


   「   、? 」


  離れて顔が見えれば、
  思わずというように彼の名前を呼んだ。
  そうして、確かめるように
  手を伸ばしてその頬に触れる。
 
(75) 2021/05/29(Sat) 19:09:44

【人】 絵描き ルナリア



  久方ぶりに見た彼の顔は、
  どこか前に見たより痩けているように見えた。
  でもそんな様子を感じさせないかのように
  柔らかい笑みを彼は浮かべる。

  ぽつん、と心の中に雫が落ち、波紋が広がる感覚。
  
  私は、彼の頬を抓れば
  そのまま横に引っ張り


   「 ……ばか、急に居なくならないで。 」
  

  そう、言葉を零したのだ。
 
(76) 2021/05/29(Sat) 19:10:07

【人】 絵描き ルナリア



  恋というものが私にはわからない。
  今まで無縁であったもの、
  きっとすぐにわかることはないのだろう。

  これが恋なのか、恋ではないのか。

  少なくとも。
  私には、彼が必要なのだと思う。
 
(77) 2021/05/29(Sat) 19:10:25

【人】 絵描き ルナリア



  真っ白なキャンバスに、
  流れる星々を感じさせるような
  イロトリドリの絵の具を塗って。
  
  真ん中にモチーフを入れたなら。
  描くのは、2匹の動物の姿。**
 
(78) 2021/05/29(Sat) 19:10:34

【人】 『伽藍堂』 江戸川 颯介

[くらぶにいってなんぱをされる俺……?
 正直、想像が出来ない。
 若人の中、浮いてしまいやしないか。
 また、隅っこでひとりぽつんとなって
 若い男から声をかけられる飛鳥を見ては
 頬を膨らませる時間を過ごしそうな。]


  でも、飛鳥の好きを、もっと知りてェ。


[紫陽花の花の間をゆっくりと縫って歩く。
 下から照る光に浮かぶ
 飛鳥の顔を覗いて、そう乞うた。
 でも、飛鳥が行きたくないなら
 もっと別なところですごしたっていい。]
(79) 2021/05/29(Sat) 20:45:47

【人】 『伽藍堂』 江戸川 颯介

[さっきの話のせいか、
 歩きながら飛鳥が名前を呼ぶ。
 何度も何度も、弾むように。

 キスのために立ち止まることも無く、
 呼ばれる度に、繋いだ手に、
 きゅ、と力を込めて返す。]


  ここにいるよ、飛鳥。


[多分あの時、飛鳥が向き合ってくれなくちゃ
 俺はここにいなかった。
 祝福してもらえない、君の未来を壊してしまう、と
 ひとりいない敵に怯えて過ごしてた。
 だから、何気ないこの時間が
 俺にはひどく嬉しくて。]
(80) 2021/05/29(Sat) 20:46:04

【人】 『伽藍堂』 江戸川 颯介

[やがて、紫陽花の道が開けて
 街の夜景が一望出来る広場へと辿り着く。

 空の星と、地上の人の営みと
 目の前がちかちかと眩むよう。]


  古墳時代には見えなかった光景だなァ。


[時代は変わって、名前を呼ぶだけじゃ
 確固として結ばれるわけじゃない。
 身分や歳の差、たくさんのしがらみに阻まれ
 結ばれない恋も、世の中には沢山あって。

 握った手の中、指先で飛鳥の掌を掃いて
 そっと腕の中へと招き入れよう。]


  俺の気持ちは…………まだ、充分に
  飛鳥に伝えきってねェと思う。
  名前を呼ぶだけ、花を送るだけ
  口を合わせるだけじゃ、まだ
  この気持ちには全然足りねンだ。


[鼓動をひとつに溶け合わせるように
 きつく抱き合ったって、多分。]
(81) 2021/05/29(Sat) 21:06:00

【人】 『伽藍堂』 江戸川 颯介

[ここにきて、他のカップル達と混じって
 二人過ごしてみて、少しずつ俺の中の
 不安は溶けていく。]


  なあ、聞いてくれ。


[言えるだろうか、飛鳥の恋人として。]


  まだ俺たちは恋仲になって浅いが、
  少しずつ、もっとお互い知り合って
  …………そしたら、改めて言わせて欲しンだ。

  俺の言葉で、飛鳥と共に行きたい、って。


[そう言ってから、これってもう
 言ったも同然かも、って気が付いて
 少し照れの滲む顔で笑った。]*
(82) 2021/05/29(Sat) 21:17:57

【人】 にげん? アポス



 ―― なん…だと……――っ !?


[ 陣取った机にて。
 友人の言葉に戦慄いた。>>67
(83) 2021/05/30(Sun) 4:27:27

【人】 にげん? アポス

[ それは何に対してか。
 "にげん"ではなく"人間"だと言う事に。
 そのでっぱりが体の一部ではない事に。
 単純にその辺りだった。大した事無いように見えるが大事な事だ。

 先ほど褒めて貰った事>>59も、そんな根本的な名称という勘違いをしていたことで帳消しになった気がする。褒められてまんざらでもなくえへんえへんと自慢げになっていたのに情けない。しかし先程の心配や手伝い>>65といい、やさしいやつだ。さすが我が友。てっぺんをもふもふなでられた時は不思議な心地がしたため、その時にそれも共有している。"もふもふされるという気持ちも体験できるのか…!"と。
 しかし正しい情報に"あっぷでえと"できるのは悪い事ではない。今は友人の正しい情報に感謝をせねば……。]
(84) 2021/05/30(Sun) 4:27:55

【人】 にげん? アポス


 そうだったのか、
 より詳しい情報を手に入れたな…っ!

 しかし、
 そのでっぱり……。
 街でみた、どうぶつの角や、
 きれいな石のわっかとかと同じものだったのか。
 うん、おしゃれだ。 おしゃれだな…っ!

[ ははぁ〜とまじまじ眺めなおしては、ウンウンと頷く。]

 つまり、友人は"にんげん"のかっこをしただけではなく、
 "にんげん"としてのおしゃれまでに手を付けていたのか…っ!

 すばらしい…っ!

[ 思わず声が大きくなりそうだったが、慌ててひそめた。しーっ。
 せんせえが、図書館は静かにするところだと言っていた気がするからだ。思い出したのは偉いと思うのでその事実を共有する。]
(85) 2021/05/30(Sun) 4:28:04

【人】 にげん? アポス


 はずせといわれたら、か…。
 その場合、こちらが注目をあつめよう。
 その間に、こう、
 先っぽにそのでっぱりのかたちを…つくって…
 目元からでっぱりをなくす…変化を…、いやリスクが高すぎる…。

 やはり、"わじゅつ"で誤魔化すのが一番なのでは…っ?
 フム、ムムムム、
 のちほど、"わじゅつ"の本を見ようじゃないか…っ!

[ きっと勉強になる。人間の持つ知識も吸収できる。いいことづくめの提案だと思う。しかしどんどん見たい本が増えてしまう。時間は足りるだろうか。図書館ということだから、貸出ができるとおもうので、何冊か借りて帰ろうと言う話もした>>1:55。]

 しかし、
 街の方へもめったに来ないだろうからな…。
 かしだし期間というものもあるだろうし…。
(86) 2021/05/30(Sun) 4:28:43

【人】 にげん? アポス

[ チラチラとカウンターを見る。するとキラキラした平たい石と本を交換していくお客がみえ、]

 !!

 もしかして……っ、
 ここ、本を買って帰れるのか……っ!?

[ だとしたら凄い事だぞ、と友人とはしゃぐ。
 そこから話し合いはどんな本を買って帰るかという話にもなり、一通り中身を見てこれぞというものを数冊買って帰ろうと言う話になった。
 今友人が借りている人間の仕組みの本は、買っていいと思っている。
 なぜなら"でんせつ"の証拠であるからだ。

 そこそこ大きいキラキラの石だったから、今残ってる宝石だと大き目の1個で1冊くらいだろうか。じゃあ6冊は余裕で買えそうだという話になった。]
(87) 2021/05/30(Sun) 4:28:54

【人】 にんげん! アポス

[ それにしても、人間はすごいな。
 先程のこーひいの件に関しても>>60、飲み物に学びを作る発想など自分たちにはなかった。なので、]

 せんせえが言ってた"いきることすべてがべんきょう"とは、
 きっとこういうことなのだろうな……。

[ そうぽつりとまた意味の分からないことを言った。
 ←※イメージ図です。]
(88) 2021/05/30(Sun) 4:29:34

【人】 にんげん! アポス

[ その後は中身を見たり、新たな本を探しに席を立ったり、
 中身を見たりを繰り返した。

 これは欲しい!という本は机の上に置き、ムムムムと悩むけれども諦めた本は元の場所へと戻しにいく。この戻すと言う作業も決して楽ではなかったが友人のサポートもあり、きちんと抜き出す前の状態に戻っているはずだ。
 うっかり上下さかさまになっている本があるかもしれないが、その時は友人がきちんと戻してくれた。感謝。]
(89) 2021/05/30(Sun) 4:29:43

【人】 にんげん! アポス

[ 図書館で過ごす時間は、それはそれは楽しいもので。
 見た事もないものの知識を増やし、はしゃぎ、共有し、返す本の内容はメモにかき、買う本を厳選する。楽しい時間だ。あっという間に過ぎる。

 友人とあわせて6冊ほどの本を選び切ったところで、ふうと息をついた。友人と目を合わせた後、こくりと首だけで頷く。この頷き方は最初に友人が持ってきた人体の仕組みが書かれている本を見て学んだ。人間には関節というものが在るらしい。これはうまく使わなければならないものだろう。

 選んだ本は最初の"人体の仕組み"を筆頭に、
 いろいろな動物を図解した本や、人間の言葉の本、
 "しゃしんしゅう"とやら、"おいしい珈琲の飲み方"、
 "―森で生きる― サバイバル初心者編"という人間の森での過ごし方を書いた本などを選んだ。

 とくに過ごし方の本は、森の中にあるもので、こういうものがつくれる!という作り方がたくさんありふあぁぁぁとなってしまったのだ。森に帰ったらぜひ試したい。]
(90) 2021/05/30(Sun) 4:29:54

【人】 にんげん! アポス

[ 一息つく。本を重ねて机に置いて、買うもの以外は元に戻し、書き終えたメモもきちんとしまった。ふー。そろそろ帰らねば暗くなってしまうだろうか。
 少し名残惜しいが、森に帰って本の内容を実践すると言う"あらたなしめい"は我にあり…っ!るんるん気分で本を持ち、カウンターへと行くと本の代金として友人が宝石を支払った。
 少しドキドキしたが問題なく購入できたので、ふぉおという顔を横でしていた。


 ギィ……、


 扉を開け外に出ると心地いい風が吹く。
 街のたべもの屋さんのおいしそうなかおりがまた届いた。]
(91) 2021/05/30(Sun) 4:30:14

【人】 にんげん! アポス


 すごいけいけんをしたな…。

[ 腕というらしい一本で抱えた本を見下ろすと、自然と顔が緩んでしまう。]

 ―― ハッ!

 そうだ!
 どうだろう、この姿のまま森へ帰らないか…!?
 いやどうだろう。
 もったいぶって、もったいぶって、
 目の前で変身する方がいいかもしれない…っ!

 どうする!?
 迷うなあ〜!
 
(92) 2021/05/30(Sun) 4:31:11

【人】 にんげん! アポス

[ そう友人と話しながら帰路につく。次に来た時にはうつぎにたどり着けないかもしれないが、本が存在しているということはうつぎも存在していると言う事だ。それに、一度いけたのだ。きっといつかまた行けるだろう。

 今はただ、友人とわくわく楽し気に話しながら夕日を背負い、もうすっかり慣れた姿で歩いていく。]
(93) 2021/05/30(Sun) 4:32:02

【人】 にんげん! アポス


[ ――― 本日の冒険は、これにて終了。しかし"みちなるせかい"はまだまだこれからだっ!ぷにぷにたちは次回もまた楽しい伝説の冒険を続けるだろう…!おしまい!]*
 
(94) 2021/05/30(Sun) 4:32:13
アポスは、我が友に親愛のぷにぷにをした! ぷにっ
(a0) 2021/05/30(Sun) 4:53:38

グレザンは、友人に親愛のぷに返しをした。ぷにぷにぷに。
(a1) 2021/05/30(Sun) 4:55:22

【人】 西園寺 飛鳥


[わたしにとっての好きをもっと知りたい、
 そう言ってくれるのが嬉しい。
 彼にとってわたしが、必要な存在として
 どんどん大きくなっていくような気がして。
 
 もっともっと、好きになって欲しい。
 わたしの中があなたで埋め尽くされているのと
 同じくらい、もっと。
 そう願いを込めて、もう一回。もう一回。
 繰り返していくW愛の言葉Wが受け取られると、
 わたしは柔らかく微笑みを向けるのだ。]

 
(95) 2021/05/30(Sun) 6:49:43

【人】 西園寺 飛鳥



[やがて、紫陽花のゲートを抜けていった先に
 広がる広場の向こう側。]



    わ、 夜景…!


[そう思わず声を上げて、駆けて行く。
 きらきら、夜空の星々が落ちてきたみたいに、
 輝く地上を見渡していると、
 隣に来てくれた彼の手をまた取った。
 ね、きれい、と落とすとその指先が手のひらを
 滑るから、びく、っとまた肩を跳ねさせて。]


   っ…びっくり、  …した…


[引き寄せられて、抱きしめられる。
 その体温に包まれて、思わず互いの間に
 置いていた腕を抜いて、背に回せば
 体がピッタリとくっついた。
 全身から響いて伝わってくる言葉。]

 
(96) 2021/05/30(Sun) 6:50:00

【人】 西園寺 飛鳥


[聞いてくれ、と言われればこくりと一つ
 頷いて、黙ってその胸板に顔を埋める、
 そうしたら、届く愛の言葉は───
 私がずっと、夢見ていた事柄で。
 共に生きたいと、2人で手を取り合って、
 未来を歩んでいきたいと、そう言われることが
 こんなにも嬉しいなんて。

 じわ、と心に沁みる。
 顔を、体を、あなたとの距離を、
 今、もうあと1ミリでも近づけたくて
 ぎゅうっと腕の力を強めた。]


   ───うん


[こく、と頷けば、もう一回。
 更にもう一回、と何度だってうなずく。
 だって、それ以外の返事はない。
 あなたと共に生きていけるならば、
 この先どんな困難が立ち塞がろうと絶対に
 離すことはしないと誓った。]

 
(97) 2021/05/30(Sun) 6:50:20

【人】 西園寺 飛鳥



[電撃がね、びりびりって通ったの。
 あなたに初めて会ったあの日に。
 目があった瞬間に、あなたに決めたの。
 どれだけ臆病だったとしても、怖がりだったとしても
 わたしにとってあなたは絶対で、
 あなた以外はいらない、っていえる。

 あなたを振り向かせてみせるって
 そう決めてたのに、どこかで少しだけ
 わたしも臆病になってしまっていた。
 でもね、歩み寄ってくれたから。
 それがたまらなく嬉しかったの。

 わたしの道を汚してしまうだとか
 狭めてしまうだとか、暗くしてしまうだとか、
 ほんとは今も彼は怖がってるのかもしれない。

 それでも、その恐怖よりもわたしを
 選んでくれた、それが事実だから。]

 
(98) 2021/05/30(Sun) 6:50:35

【人】 西園寺 飛鳥


[そう彼の服に吸わせて、力を込める。

 あなたの道もわたしが一緒に照らす。

 だから、怖がらないでほしい。
 わたしは、わたしの好きなものを、
 好きな人を、生涯を共にする人を、
 すべてを、捧げる人を

 自分自身の目で選んで、手を取った。
 それを、わたしを、信じてほしい。
 少しだけ離れて、見上げる。
 微笑みを浮かべて、背伸びをしたら、
 触れるだけの口づけを、誓いにかえて。]


   ───愛してる


[甘い声で、柔く微笑むのだ。]**
(99) 2021/05/30(Sun) 6:51:42
 




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