人狼物語 三日月国


100 【身内RP】待宵館で月を待つ2【R18G】

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


テラ巫女 ユピテル(ランダム投票)
ポルクス浮遊想 テラ
ゲイザー巫女 ユピテル
キンウ探偵 キエ(ランダム投票)
ゾズマ夜の一族 チャンドラ(ランダム投票)
チャンドラ浮遊想 テラ(ランダム投票)
アマノ浮遊想 テラ(ランダム投票)
ユピテル巫女 キンウ(ランダム投票)
キエ巫女 ユピテル

処刑対象:キンウ、結果:成功

チャンドラ! 今日がお前の命日だ!

後追死:ポルクス(絆相手:チャンドラ

[犠牲者リスト]
チャンドラ

事件:幽界の歪み

本日の生存者:テラ、ゲイザー、ゾズマ、アマノ、ユピテル、キエ以上6名

【人】 死神 ゲイザー

>>3:67 三日目ゾズマ
/*露出狂したいから前日時空だけど表で見せびらかしていくわ。


リーパーは弱気な人間は嫌いだった。
まるで、どこかのノロマ女みたいで。

「あ? なんだテメエ今までの生意気さはどこ行きやがった!
 ゴメンナサイなんてくだらねェ、掛かって来──」


さくり。
内臓をやられる前に、
咄嗟に手の甲で身体を守ることができたのは。

かの殺人鬼が持つ生存本能ゆえか。
これでも捕縛を逃れて来ている身だ。

手の甲に視線を降ろす。白い掌を汚していく血。⇒
(0) 2021/10/21(Thu) 21:51:12

【人】 死神 ゲイザー

>>3:67 三日目ゾズマ

「ッ……!?」

粗野な少年から突如現れた、
まるで被虐に慣れているかのように連ねられる謝罪と弱気さ。
気を抜いた。だって、それは──。

「(こんなに気弱な振る舞いのやつが)」
「(恐怖からとは言え、人にナイフを突き立てられるものか?
  それになんだ、この態度の変わりようは)」

「(歪だ)」

「(こいつ、まるで)」

殺人鬼は、静かに。ぽつりと零す。

「……まるで」

「オレとゲイザーみたいだ」

(1) 2021/10/21(Thu) 21:54:13

【人】 死神 ゲイザー

>>3:67 三日目ゾズマ

「……ッくそボケがっ!!」


運悪く、ナイフを握っている利き手だった。
これじゃあ上手く殺せない!
おまけにこいつ相手じゃ……全然愉しくなんかない!


なんなんだよ、こいつ!
……退かなければ。

「オレの名前は『リーパー《死神》』!
 テメエの顔覚えたからな。
 いつか絶対殺すッッ! 夜道に気を付けろ……」


「バーーーーーーーーーーカ!!!!」


人が来る前にリーパーは。
テンプレートな捨て台詞を吐いて、全力で逃げ出した。
短絡的で子供みたいに幼稚。この殺人鬼は、そういうやつだ。

(2) 2021/10/21(Thu) 21:57:41

【人】 死神 ゲイザー

>>3:67 三日目ゾズマ

そうして、あなたはぽつねんと取り残された。
先程までの緊張感も消え、
嘘みたいにのどかな庭園が広がっている。

あなたはゲイザーの躰をした誰かが
殺人鬼であることを知った。

告発の為に動いたって良い。
或いは、恐怖のままに何もしなくたってもいい。
罪にはなるまい。

これからどのように行動するのかは、あなた次第だ。

……結局、ハンカチは返される機会を失った。
(3) 2021/10/21(Thu) 22:00:56
メモを貼った。

ミズガネと、他愛もない約束をしていた。

トラヴィスは、その冷たさに身震いした。
(t0) 2021/10/21(Thu) 22:07:49

――――

嗚呼
    


  死神。神隠し。     
  嗚呼 なんという不敬。なんという冒涜。

嗚呼
    


  其の不遜たるや 此処に極まりなし。

嗚呼
    


  愚かな真似を。   
  神を名告るでは 飽きたらなんだか。
 

【見】 トレジャーハンター プルー

>>3:@23 ガレット

いつもとは違う笑顔だと思った。
いつもよりも感情の表れた笑顔だと思った。

―――女はいつも通りだ。
だって、それがアタシ『プルー』なんだもの!

「……えぇ!なんでも、此処も以前夜になったらしいの。だったらまたなってもおかしくないわよね!明日とかに来るかも!

その時はさ、お酒選んでよ。
ラヴィの選ぶものなら絶対美味しいし!」

ふふふん……
と大人しく頭を撫でられて。
プルーはトラヴィスを見送った。
(@0) 2021/10/21(Thu) 22:25:51

【見】 トレジャーハンター プルー

>>@0 
「……あれ?」

「あーーーー!!
ラヴィのお願いはぐらかされたーーーー!!!」


なんでぇ・・・
とぴぇんしながら、アップルパイをもそもそ口に入れた。
甘いはずのアップルパイはなんだかちょっとだけしょっぱい気がした。

きっと、気のせいね。
(@1) 2021/10/21(Thu) 22:28:20
嗚呼
    


  嗚呼 嗚呼 嗚呼
    


  
嗚呼!!

我が金烏を
  勾引かそうなぞ!!!!!!

 

メモを貼った。

メモを貼った。

【人】 巫女 ユピテル


「おはようみんな〜。
今日の朝は何があるのかしら?」

昨日は錯乱して飛び出していったユピテルですが、
昨日の今日にもかかわらず、再び元気に戻っていました。
ミズガネと無事に会話が出来たからと言うことを知る人は他にいないでしょう。


「……雨、降ってないわよね?うーん?」

巫女は不思議そうに外を見ますか、太陽が昇っているのみ。
ですが頭痛に近いものがあるらしくこめかみに触れています。

「それに………みんな寝坊かしら?
私が早く起き過ぎちゃったかな。まばらなのね〜」

まさか、まさか昨日の今日で。昨日は一人だけで。
ここに来て『三人も実は消えてしまった』なんて。
この時のユピテルはまだ、想像していませんでした。
(4) 2021/10/21(Thu) 23:15:30
ユピテルは、朝ご飯が何かを楽しみにしています。
(a0) 2021/10/21(Thu) 23:17:13

ユピテルは、頭痛が三人の神隠しによる混線とはまだ気付いてません。
(a1) 2021/10/21(Thu) 23:22:34

クロノに言伝を頼んだときのことを思い出す。

シトゥラにノートを借りた時のことを思い出す。

アマノからもらったビスケットの味を思い出す。

ゲイザーが自分のために使用人にお願いをしてくれた、その後ろ姿を思い出す。

キエが開いてくれたパーティのことを思い出す。

ポルクスがとても心配をしてくれた事を思い出す。

テラに貰った、楽しい時間を思い出す。

館の時間が好きだった。

例え夜が来なくても。本物の月がなくても。

ただみんなの優しさに、甘えているだけだったから。

今度は自分から知りたいと、そう思ったのは、あれが1番最初。

ゲイザーは、チャンドラを迎えにいくことができなかった。
(a2) 2021/10/22(Fri) 1:01:10

ゲイザーは、ごめんね。あたしの友達。
(a3) 2021/10/22(Fri) 1:01:54

【人】 掃き溜めの ゾズマ

>>0 >>1 >>2 >>3 三日目ゲイザー

「──は、はぁ……は、は……」

詰まった息を吐き出して、浅い呼吸を繰り返す
死神の姿が見えなくなっても、放心したように立ち尽くしていた。

かさりと血の付いたナイフを芝生に落とす。少年はそれを追うように、己をかばうように抱きしめながら、座り込んだ。

「う、……」


(5) 2021/10/22(Fri) 2:54:49

【人】 掃き溜めの ゾズマ

>>0 >>1 >>2 >>3 三日目ゲイザー

「うぅ、うわあああああん!!!」


「こ、こわ、怖かったよぉ……!もうやだぁ……!なんでぇ!?ちょっとでも悪いことしたなと思ってハンカチ貸したのがいけなかったの……!?わたしが悪いの……?ごめんなさい、ごめんなさい……次こそ殺されるかも……助けて神様……!」


今までの自分の行いなんて棚にあげて。
少年はまるでただの被害者の少女のように泣き叫んだ。

「日頃の行いかなあ……でも、わたしは、掃き溜めのゾズマで……」


この館に来てからずっと、粗暴な少年だった。
ゾズマが今までどんな人間だったかと使用人にでも尋ねれば
誰からも"態度の悪い粗野な子供"と返ってくるはずだ。

幸い、この素性は今この場ではあの死神にしかバレていない。
満足がいくまで泣き続ければ、我に返ったようにかぶりを振る。

(6) 2021/10/22(Fri) 2:56:43

【人】 掃き溜めの ゾズマ

>>0 >>1 >>2 >>3 三日目ゲイザー

「……くそ……死神ってマジで殺人鬼のことかよ……なんだよアイツ、……別人みたいになりやがって……今までのは、演技だったっての?」

それはなんだかまるで──なにかを思いかけて
拾い忘れていたナイフを思いだす。血を拭って、懐へ。

「もう今日は散々だ。この館、誰かに関わるとロクなことになんねえ……
 どいつも、こいつも……!
 な…なんなんだよ……くそがよ……!」

立ち上がろうとした足が震えている。
なんとか踏ん張って地面を踏みしめる。

「ホントに今度来やがったら、返り討ちにしてやるからな……殺人鬼を殺したって、誰もオレを責めたりなんか、しねえよなあ……?」

ぎりりと拳を握る。ああでも、殺されるところだったのは
本当に怖かった、あれは演技なんかじゃない。

「オレは、力のないただの女なんかじゃないんだ……
 今まで散々虐げられてきた掃き溜めのゾズマなんだから……!」


無意識にぶつぶつと呟きながら、中庭を去る。
(7) 2021/10/22(Fri) 3:01:45
ゾズマは、最後に誰もいなくなった庭園で、死神の去った方へ叫んだ「バーーーーーーカ!!!」三日目のことだった
(a4) 2021/10/22(Fri) 3:05:02

トラヴィスは、一歩、舞台に上がった。
(t1) 2021/10/22(Fri) 6:57:36

………
……


「身勝手なもんだなァ…」

金烏の怒りを感じたキエが抱いた感想は呆れと煩わしさの2つである。

「自ら歩こうとしないのだから勾引かされた事に寧ろ感謝するべきだと思うがねェ。神は何時何処に行っても身勝手なものだ。
 気に入らないなら大洪水でも起こしたまえよ」

キエは自身を否定する手立てが限りなく少ない事を知っている。であるから敵意を向けられても感じるのは呆れと煩わしさだけだった。

「嗚呼面倒くさい、僕らだって逆らえる立場ではないというのに。
 なァ、リーパー君?」

キエは中庭での出来事を知らないが故に呑気な呼びかけをした。

メモを貼った。

メモを貼った。

/*

誤字に今気付きました。
“金烏”ではなく“日輪”の間違いです。sorry!

キエは、「おはよう」と告げた。
(a5) 2021/10/22(Fri) 11:41:18

メモを貼った。

メモを貼った。

 

そこには 誰もいません。
 

 

そこには 誰もいません。
 

 

そこには 誰もいません。
 

 

けど ナニカ はいます。
 

 

何かしらをやろうとして 何かしらを言おうとして
 

 

 
 

 

この時は、何もしませんでした。
 

 

何も、
出来ませんでした
 

 

 

 

 

ナニカ はどこかへ 行きました。
 

/*
ハローハロー、あなたのベル記(思い込み)、当方です。
デイリー匿名メモポルターガイストも出来る気分でなかった浮遊想でした。

当方、引き続き『
透明な描写
』を続けますが、本窓が見えている方は特筆がなくとも、任意の箇所を『半透明な描写』として認識していただいてOKです。

何かあれば都度聞いていただければ〜〜! とりあえず今日もLoveを振り撒いておきます、キャッキャッ  ٩(ˊᗜˋ*)و


テラは、浮いている。今日も、宇宙服はどこにも浮いていません。
(a6) 2021/10/22(Fri) 13:14:42

【置】 探偵 キエ

Mr.ホワイト



君に尋ねたい事があるんだ。
先日と同じ部屋で待っているよ


キエ
(L0) 2021/10/22(Fri) 14:19:46
公開: 2021/10/22(Fri) 14:20:00

【人】 探偵 キエ

>>
???


貼り紙を貼って暫くして先日茶会が開かれた部屋にキエはいた。テーブルには矢張り2人分の茶会の用意がある。新たな紙とペンも置かれていた。
片方は空だが既にキエのカップにはコーヒーが注がれ、加えられたミルクにより其の黒を濁らせていた。

「はァ〜………」

キエは誰かの下で働くのが初めてであるから、ある種のやり難さが拭えていない。そもそも昔から怠惰を貪り気ままに在ったキエにとって館で課せられた役割は面倒なものだ。

数個の角砂糖を水面に落とすと甘ったるいコーヒーを口に含み、
???
の着席を待った。
(8) 2021/10/22(Fri) 14:20:59
>L0

 

「 
え? なにこわ。探偵さんにこの文言で呼ばれたくなくない??
 」
 


 

「 
あ、なんかくたびれてる?? 大丈夫???
 」
 

浮遊想 テラ(匿名)は、メモを貼った。
2021/10/22(Fri) 14:55:34

「…………」

その時、リーパーは苛ついていた。
キンウという少女が神隠しされたようだけれど、
おまけに自らの名を呼んだようだけれど。

自分は関わっていないから、知ったこっちゃあない!
あとまだ話したこと無いし!

──同じ、館の協力者ではあるけれど。

「あー、イラつく!
 なァあのゾズマとかいうやつ殺そうぜ!
 
 オレが殺人鬼ってこと、バラしちまった。
 だから知っているやつを全員殺す必要が有る!
 今までやってきたオレたちなら、簡単なコトだろ?」

そうして、また襲撃の提案を行う。
今日は永劫に続くと思っている。
”館の協力者”という安寧に、罅が入ったことすら考えない。

「……それに、アイツ。オレを見ているようでムカつくし」

ゲイザーは、二重人格だ。リーパーという副人格が、夜な夜な知らぬ間に殺人を行っている。
(a7) 2021/10/22(Fri) 15:20:32

【人】 探偵 キエ

>>
???
>>8

「そうだねェ…労働は悪だなァって思っている所さ。自分のものではなく預けられた慣れないものを使ったから尚更やり難いよ」

キエの言葉は以前と比べて陰で課された立場を言外に示すものだった。以前は常に監視されている様な気がして口にできなかったが、今は其の視線をそこまで強く感じていないからだ。勿論全く無いという訳ではない。

「其の労働の最中に少し気になる事があってね。
 …君、何故チャンドラ君を寒くしたんだい?
 ミズガネ君と違ってチャンドラ君が暴言を吐くとは思えないんだけども」
(9) 2021/10/22(Fri) 15:21:20
ゲイザーは、消失した。記憶を喰らう怪物に4年分の人格を喰らわれた。残るかすかな記憶も今は眠り姫。
(a8) 2021/10/22(Fri) 15:21:28

【人】 死神 ゲイザー

【ソロール】

リーパーはその時、永い廊下を歩いていた。
ゲイザーの真似も捨てた大股な歩きは苛立ちを滲ませる。

右手には包帯。包丁で大けがしたというのが表向きの理由。

「あァ〜〜……クソボケが……。
 べつにオレが殺人鬼ってバラしたのは良い!

 知ったヤツ全員殺せば良いだけだ、オレにはそれが出来る!」

「だが……」

「何なんだよ。この心の疼きは。
 あのゾズマというヤツに会ってから胸が痒い!」

それらすべての心の機微を、
短絡的な少年は『苛つき』として処理して。
再び館をうろつき始めた。

次の殺人の計画について考えながら。
(10) 2021/10/22(Fri) 15:26:10
「オレ“たち”ねェ…僕ァわざわざ殺す必要も無いし血など流していないよ。其処は一緒くたにしないでくれないか」

キエにとって殺人とは林檎を木の根から引き抜く事と同義である。人が死ぬ事を嫌だとは思わないが歓迎もしていない。
其れでもリーパーの凶行に口を出さないのは、此の館において其れが“神隠し”という自分達に与えられた役目に繋がるからだ。

「良いんじゃないか? 君の事だから放っておいても役目とか関係無くゾズマ君を殺してしまうだろう。
 
だったら今のうちに
行ってきなさい」

キエは夜の気配を薄らと感じている。

「あ〜〜? 色々引っ掻き回してるのテメェだろ。
 オレとオマエは一緒だよ!」

リーパーにとってはそうだった。同じ悪党同士。
あなたにとってはきっと違う。

オレ利き手怪我してんだよ!!

 ゾズマの野郎にやられて……。 ナイフが握れねえ。
 毒殺? 刺殺じゃねェと意味がねェ!」

──即ち。今の殺人鬼は、無力だ。

リーパーは華奢な女ならぬ膂力を持つが、
それは脳のリミッターが動いていないということ。

あなたと違ってどうあがいても人間だ。
怪我が治るまではろくに首も絞められない。

「つまり僕に殺せと? 人間を?」

「…………」

キエは気が短くはないが長くもない。粗暴でもないが温和でもない。感情の起伏というものが乏しくもある。

しかし――……

自分の在り方を変えようとしてくるならば其の限りではない。

 
「お前が決めるな。」

 

「殺したいなら君が殺しなさい。
 利き手? 知った事か。其れが僕に何の関係があるんだい。
 刺殺? 知った事か。君の在り方を押し付けるな」

キエは不確かな存在であるが故に生死の概念を持たない。だからこそ自分の在り方を自分で定めなければキエはキエでなくなってしまう。

「………
いいね?

ゾズマは、三日目の夜、部屋に戻ったきり次の夕方まで顔を出すことはなかった。
(a9) 2021/10/22(Fri) 17:01:04

ゾズマは、目を覚ましてからずっと寒くて、寒くて、仕方がない。
(a10) 2021/10/22(Fri) 17:01:30

ゾズマは、その原因を思いだそうとしても、夢なのか現実なのか、わからなくて、けれど、
(a11) 2021/10/22(Fri) 17:01:50

ゾズマは、ひとつだけ確かなことを思いだした。
(a12) 2021/10/22(Fri) 17:02:00

掃き溜めの ゾズマは、メモを貼った。
(a13) 2021/10/22(Fri) 17:19:17

掃き溜めの ゾズマは、メモを貼った。
(a14) 2021/10/22(Fri) 17:19:49

空想 ゾズマは、メモを貼った。
(a15) 2021/10/22(Fri) 17:20:40


「…………」


「……オマエさ、ひとのこと『お前』って言えるんだな」

 
 


 
なァんだ、こいつもオレと一緒じゃん!


 

死神 ゲイザー(匿名)は、メモを貼った。
2021/10/22(Fri) 17:37:41

死神 ゲイザー(匿名)は、メモを貼った。
2021/10/22(Fri) 17:37:57

【置】 死神 ゲイザー

【ソロール】

いつかの中庭で、
ふたりは夢を見た。

ゲイザーは郊外の出身である。
ある時、都会的な少女がひとり越してきた。

彼女は閉鎖的な環境ながらも見事に馴染み、
その洗練された風体から皆の憧れとなった。
ゲイザーも憧れるその一人だった。

彼女を喜ばせたくて、誕生日パーティに手作りのパイを贈った。
ゲイザーはべつに彼女の友達ではなかったけど、
彼女と仲良しのみんなで食べてくれたらうれしいと贈った。

けれどグズでノロマなゲイザーの手作りパイなどダサいので、
翌朝捨てられていた。

ゲイザーは泣くばかりだ。
だから代わりに彼女の頭の中の、
もう一人のお友達が怒っていた。

『ひっく。ぐすん。あたし、かなしい。かなしいよ』
『なんだそいつ! お高く留まりやがって。
 オレがブッ殺してやる!』 
(L1) 2021/10/22(Fri) 17:39:30
公開: 2021/10/22(Fri) 17:40:00

【置】 死神 ゲイザー

ゲイザーはそれから暫く、パイが焼けなくなった。
ゲイザーはパイを焼くのが好きだったので、ママに相談した。

「かわいそうに。ひどいわね。
 でも、叱ってはいいけど怒ってはだめ。
 それはきっとあなたの為にならないわ」

「辛いなら、誰もが目を見張るほど
 おいしいパイを焼けるようになりなさい。
 誰もが憧れるほど素敵な、心優しいひとになりなさい」

「あなたは頑張り屋さんだから。
 きっといつか、あなたの努力を認めてくれる人がいる」

ゲイザーはそのように生きることにした。
こうして、今のゲイザーは生まれた。
(L2) 2021/10/22(Fri) 17:39:47
公開: 2021/10/22(Fri) 17:40:00

【人】 死神 ゲイザー

【ソロール】

幼いゲイザーは気弱で、
怒りや恨みを発散する術を持たなかった。
いつもストレスを抱えていた。

リーパーはそんな彼女の、たったひとりのお友達だ。
イマジナリーフレンドの男の子。
彼の役目は彼女のために怒ること。

それから幾ばくかの月日が流れ、ゲイザーは大人になった。
イマジナリーフレンドは不要になり、存在を否定された。

ゲイザーのもうひとりの人格となった
リーパーは、役目を暴走させた。

今日もローブを翻し、彼女に隠れて
夜な夜な殺人を繰り返している。
(11) 2021/10/22(Fri) 17:47:26

【人】 死神 ゲイザー

 
 
リーパーは自分を見てほしい。
 
 
(12) 2021/10/22(Fri) 17:48:18

【人】 死神 ゲイザー

 
さあ、夜が来ない待宵館に、最後の夜が来る。
君達は、君達の思うままに行動するといい。
 
(13) 2021/10/22(Fri) 17:49:52

【人】 死神 ゲイザー

>>ゾズマ

館の外の理で数えるなら、四つめの夕方ごろ。

「ゾズマあああああああ
 テメエ出てきやがれ!!!!!!」


中庭、響くのはリーパーの騒々しい声。

「殺さないから! オレとお話ししようぜ!
 オレ今ナイフ握れないし、刺殺以外は趣味じゃないし。
 パイあげるから、なっ!」
(14) 2021/10/22(Fri) 18:00:42
「そりゃそうさ、言葉を知っているからね。
 しかし其れは答えになってないなァ?」

キエは喜びを知っているし悲しみを知っている。
キエは愉悦を知っているし憤怒を知っている。
キエは感情を持たないが、喰らってきた数多の夢から確かに感情を知っている。

此れを知っているのは、只1人貴方リーパーだけだ。

「で、どうするの君。僕がやるなら相手は僕が決めるけれど」

「…………」

ぐぎぎ、と歯ぎしりの音。

「あァー……。ゾズマは”役目”に関わらず、
 オレが個人的に殺す。
 
 今晩の襲撃はオマエに任せるぜ。
 相手だって好きに決めればいい!」


 

 

 

浮遊想 テラ(匿名)は、メモを貼った。
2021/10/22(Fri) 18:58:07

 

 

「 
好きだから
 」

「 
好きだから
? 」
 

 

 

「 
知りたいって言われたから こたえただけですよ
 」
 

 

「 
それだけさ
 」
 

 

 

 

浮遊想 テラ(匿名)は、メモを貼った。
2021/10/22(Fri) 19:04:34

「では相手とやり方は僕の方で決めよう。只候補はあるが成功可否は判らないから其のつもりで。

 何となくだけど彼は館の理から少し外れてる気がするんだ。
 …まァ失敗したら館の主人のせいさ。もっと便利で強大な理を僕らに与えなかったのが悪い」

先程見せたキエの怒気はすっかり霧散し一滴も見当たらない。代わりに役目に関わらず自らの意思で殺人を計画するリーパーへの感心が隠れている。
キエは殺人を好ましく捉えないが、自ら考え決意し行動に移す者は好ましいと捉えるからだ。

「また何か在れば伝えるよ。互いに運が在ると良いねェ?

 ……いってらっしゃい、リーパー君」

キエは名前を呼ぶ。名前こそが存在を示す証拠であると考える。



……
………

【人】 探偵 キエ

>>
???
>>9
 
勿論キエにも何かが見えている訳ではない。しかし
美味しそう
だと思うから其処に居るのだと判る。

「………聞いてはいけない事だったか、もしくは機嫌を損ねさせてしまったかな。僕ァただでさえ気持ちに疎いからきちんと言葉にしてくれなきゃ判らないよ。

 Mr.ホワイト、此れはチャンドラ君から依頼された訳ではない。だから僕ァ自分の趣味で聞いているし答えるも黙るも自由さ。只ね、」
(15) 2021/10/22(Fri) 19:36:48

【人】 探偵 キエ

>>
???
>>9

「言葉にできない其の感情を誰かに知って欲しいのならば」

「言葉にできない其の感情を誰かに紐解いて欲しいのならば」

「言葉にできない其の感情を自分で知りたいと思うのならば」

 
「………僕は適任だよ。どうする?」

 
(16) 2021/10/22(Fri) 19:39:18
探偵 キエ(匿名)は、メモを貼った。
2021/10/22(Fri) 19:40:02

【人】 巫女 ユピテル

 
「だ、誰も起きて来ないわ!?もしかしてこれ、お姉ちゃんが神隠しにあってみんなを視えなくなってるー!?」


勿論そんな訳はありません。
とは言え他の面子もほとんどいないので、神隠しにあった人も、
あってない人もわからない所か、今日行われたかまだ不明です。

「朝ご飯、何か……あ、そこのお兄さん。
今日のおすすめあるかしら〜?」

呼び止めて聞いてみました。フレンチトーストfood玉子焼きfoodねりきりsweetストロベリーミルクsakeジョニーウォーカーsakeが今日のおすすめだそうです。
(17) 2021/10/22(Fri) 19:46:42

【人】 巫女 ユピテル

 
「あ、じゃあジョニーウォーカーのストレートで。
今日は卵多いのね〜。卵焼き、辛い方で貰えるかしら?」

すかさず速攻ロックですらないウォッカを即頼む時点で、
もう一部の人にはバレバレですが
お酒大好き巫女
です。

ちなみに度数は大体40度程。とてもウォッカです。
ついでに塩卵焼きだともう完全な酒の肴です。

「あ、でもみんな起きてくるなら甘いの好きな人いるかしら。
じゃあ他のも全部持って来て貰っていい?」

そんな訳でフレンチトーストと練り切りとストロベリーミルク、
そんな甘い甘いものが並びました。
やや人選ミスなのにまだ気づいていません。
(18) 2021/10/22(Fri) 19:53:00
トラヴィスは、本当はまだ怖い。けれど、
(t2) 2021/10/22(Fri) 20:29:52

トラヴィスは、舞台へと、もう一歩。
(t3) 2021/10/22(Fri) 20:30:03

【見】 舞台人 トラヴィス


かつ、かつ。
硬い靴底が、床を鳴らす音。
それは広間へ辿り着くと、一際大きく鳴らされた。


「さあさあ皆様、御立合い!」



知る人ぞ知る、とある劇団の街頭即興劇ストリートアクトが始まる合図。


「『僕はしがない吟遊詩人。
 国々へ詩を朗唱して歩くとはよく言ったもので
 夢に縋り、霞を喰い、毎晩酒に浸る……そんな日々さ。』」

よく通る声。
それは広間に留まらず、館内へ響いていく。
強く耳を塞ぐでもしなければ、小耳には挟む事となるだろう。
(@2) 2021/10/22(Fri) 20:32:40

【見】 吟遊詩人役 トラヴィス



「『昨晩のことはよく覚えていない、
 それで良いのさ、
 詩人は気ままに生きるものだ』───詩人は己に言い訳を繰り返し、
 自堕落な毎日を繰り返していた。」


瓶を掴むかのように、荒く何かを飲んでは投げ捨てる動作。
ありもしない帽子を深く被り、目線を隠す。

持ち合わせていない竪琴に手を伸ばしては、ため息を吐く。
正反対の鴉のような黒髪を掻いて、
道行く物を睨み付け、世に希望を見出していないような眼差し。

男の身なりは
それらとは正反対の煌びやかなものだが
立ち振る舞いは、
まさしく廃れた吟遊詩人を幻視させる程であった。
(@3) 2021/10/22(Fri) 20:37:42
トラヴィスは、広間から、廊下へ。廊下から、館の何処へでも。
(t4) 2021/10/22(Fri) 20:38:37

【見】 吟遊詩人役 トラヴィス



「吐き捨てるような日常の最中、詩人は一人の少女と出会う。
 パイを焼く事だけが取り柄の少女だった。
 『嗚呼、嗚呼、この子の笑顔こそが僕の人生に射す光だ!』
 けれどもそんな幸福も、長くは続かなかった。」


大袈裟で、加筆の多い即興の朗読劇。
脚本は紙切れ一枚きり。
演出は全て、男の頭の中。

舞台上から、観客席の誰もへ声が届くように。

時にすれ違う貴方の手を取って、
時に出くわした貴方の頬を撫でて、
時に貴方の背を追いかけて、その手の甲へキスをして。
(@4) 2021/10/22(Fri) 20:41:23
トラヴィスは、館中を自らの舞台へ。
(t5) 2021/10/22(Fri) 20:42:23

【見】 吟遊詩人役 トラヴィス


「『少女は断末魔だけを僕の耳へと届かせ消えた。
 僕は知っている、死神が少女を奪ってしまったと!』」


この即興劇の登場人物は当て書きだ。
詩人ミズガネ少女ゲイザー。それから、


「『どうか君達にお願いだ、
 死神が死者の国へと帰るよう、願ってはくれないだろうか?』……嗚呼、自分でどうにかしろって?」


少女の内に秘められていた死神リーパー


「仕方ないじゃないか、
 『だって僕は───
既に死神に殺されてしまっているのだから。

 僕に出来る事は、こうして透明な詩を叫ぶのみ。』」
(@5) 2021/10/22(Fri) 20:44:02
トラヴィスは、見えない誰かの想いを繋ぐ、伝達人。
(t6) 2021/10/22(Fri) 20:44:48

【見】 吟遊詩人役 トラヴィス


……舞台人が語り歩いたのは、そんな純粋な物語真実だった。


「『少女は苦しんでいた筈だ、今となっては僕には分からない、
 けれども、嗚呼───
この詩が聞こえる者達よ!
』」


託された想いを、願いを、
舞台人は屋敷中へと届ける。


「『どうか少女を、救ってやってはくれまいか─────………』」


詩人ミズガネは、少女に潜む死神にリーパーに殺された。
詩人は姿を隠された今となっても、少女の声を無視したくないと、救いたいと願い、笑顔を望んでいる。
託された螺子を巻かれたから、演じている。


汗が流れ落ち、呼吸が荒む。
演じる事は──やっぱり、どうしたって、心から楽しいと思えた。
(@6) 2021/10/22(Fri) 20:47:07
トラヴィスは、館内を一周して、広間へ。「有難う御座いました!」
(t7) 2021/10/22(Fri) 20:48:02

ユピテルは、突然広間に鳴り響くトラヴィスの声に目を瞠ります。
(a16) 2021/10/22(Fri) 21:04:16

【人】 巫女 ユピテル


「(……トラヴィス、凄い )」

ユピテルは、トラヴィスが役者な事も、
過去に座長と呼ばれる程の人であった事を知りません。

目の前で突然始まったそれが即興劇と言う特殊で台本がない
高度な芸事であることもすぐに気付かなかったほどです。

内容の、詩人と使用人と死神の事は、
本当はユピテルは死んだ筈の詩人から聞いて知っていました。

でもこの館はそうではありません。
自分以外の多くの人は真実を知りません。
ユピテルにはただ親しい人に言葉で伝えるしかできません。

けれど、
(19) 2021/10/22(Fri) 21:21:16

【人】 巫女 ユピテル


「……こんな伝え方もあったのね。
ううん。これができるのは、きっと──」

今この館の中では、真の役者であるトラヴィスだけ。
方法を知っていても、彼しか行えない方法。
そして、舞台に上がる事を拒んでいた彼を知っていました。

「──あなたも、抗って、戦ってるのね。トラヴィス」

どんな心境の変化と影響かは、何でもいいのです。
全てに恐れ、停滞を望んでいた彼が、
微かな助言をくれたものの傍観者でいようとしていた彼が、
彼自らの手と演技で、表舞台で時を進める物語を紡ぎました。

その姿が、ユピテルには何よりも眩しく見えました。
この瞬間、館は
W彼の舞台W
に塗り替わっていました。
(20) 2021/10/22(Fri) 21:22:49
ユピテルは、拍手を、
(a17) 2021/10/22(Fri) 21:23:07

ユピテルは、この音を鳴らせない人達の分まで、
(a18) 2021/10/22(Fri) 21:23:51

ユピテルは、彼の惜しみない勇気と戦いに、惜しみない喝采を拍手で送りました。
(a19) 2021/10/22(Fri) 21:24:46

ユピテルは、今まで見た彼の表情の中で、今の彼が最も好きでした。
(a20) 2021/10/22(Fri) 21:28:52

ポルクスの望みを叶えることは出来ない。それを申し訳なく思う。

夢を見る前、キエの言葉を思い出す。月はとても高い、寒いところにある。

メモを貼った。

メモを貼った。

――青草に透けて、ころりと横たわる少女がひとつ。
規則正しく上下する胸。眠っているのだろう。

ここで“神隠し”にあったものとまごう様態。

日輪に隠された。

その劇を見た。
その男を見た。
その空間を、その空間を彩る全てを見た。

「……っ」

目を奪われる。
自分が頼んだものよりも遥かに大きく、遥かに引き込まれる舞台が目の前に広がっていた。

自堕落に溺れていた心の中に、かっと熱くなるような高揚感が灯っていく。

嗚呼……嗚呼。
そう、そうだった。
己の憧れはそういう存在だった。

メモを貼った。

帽子を深く被り直して、俯く。
熱くなる心のままに泣いてしまいそうで、表情が崩れてしまいそうで。

誰に見られるわけでもないのに、そうしたかった。

「トラヴィス……ありがとう」

暫くの間、広間に立ち尽くしていた。

そこに居ない。

どこにも。誰の目にも届かない。

夢を見ていた。誰もいない、触れたいものにも触れられない、高くて寒い宙の夢。

夢から醒める。「おはよう」と、声がした。

「…………」

目を醒ましたわたしはまず、あんなにこびりついていた
寒さ
がなくなっていることに気付く。

身体を起こして辺りを見回した。
彼の姿がどこにもない。
部屋に戻ってしまったかしら、とそう思った。

「……?」

そしてもうひとつ気が付いた。
あんなに毎日お腹を空かせていたのに、その空腹感がどこにもない。
けれど夜が来たというわけではなさそう。
わたしは魔法がまだ使えない。

「……行かないと」

置き去りにしたいくつかの約束が待っている。
違和感に不安な気持ちを抱きながら、わたしはドアノブに触れようとした。

触れようとして、すり抜けた。
予想なんてしていないものだから、わたしは扉もすり抜けて転んでしまう。

廊下を、使用人が歩いていた。
使用人は、部屋の外で転んだわたしに構うことなく、廊下を横切っていく。

「​──​──え?」

何が起きたかわからなくて、すぐに起き上がることができなかった。
そうする間にも使用人、来賓、数名の往来がある。

その誰ひとりとして、わたしを見る人はいない。
背筋が凍るような心地がした。


多分また、酷い顔色をしているのだけど、それを指摘してくれるポルクスもいない。
ようやく立ち上がったわたしは、広間に向かうことにした。

莫迦ではないから、人とすれ違う度、状況を呑み込んでいく。
どうやらわたしは、誰にも見えていないみたい。

広間でわたしは彼らの姿を探す。
人混みもすべてすり抜けるから、動きやすいといえばさすがに楽観視が過ぎるかしら。

そう、わたしは冷静だった。
なぜか
ぬくもり
をずっと感じていた。
それがなければ、もっと取り乱していたかもしれないけど。

わたしは探す。
わたしに気づいてくれる人を。
少しそそっかしくて、一生懸命なお友達の姿を。
夢の中にまで会いに来てくれた、白い鴉の姿を。
いつの間にか隣からいなくなっていた、優しい、彼の姿を。
大きくてふわふわいつも浮いている、不思議な彼の姿を。

探している。広間を、中庭を、館中を。誰の目にも触れなくても、今のわたしは孤独じゃない。

ゲイザーは、観劇した。
(a21) 2021/10/22(Fri) 23:31:15

【見】 くるみ割り人形 トラヴィス


男は、観客から──客演として踏み出した舞台を、
そうして降りた。

詩人に螺子を巻かれただけのくるみ割り人形は
螺子が回り切ったら、煌めく時間はもうおしまい。


広間の、いつもの円卓の一席へ
優雅さの欠片もなく腰を下ろす。
使用人に用意させるのは暖かい紅茶ではなく、ただの水だった。

「………や、長いブランクを抱えているにしては
 悪くない演技だったと思うんだけど。
 なにぶん脚本家が素人なもので。」


ユピテルの方へと視線を向ければ、
疲労の中、はにかんで手を振った。

「ね、ミズガネの竪琴、
 私にも触らせておくれよ。」

言外に、己は詩人と意思疎通を果たしたと知らせながら。
(@7) 2021/10/22(Fri) 23:36:23

【人】 浮遊騒 テラ

>>舞台人のいる広間

  
救ってやってはくれまいか? 
“ハハッ、一体全体どう救えって言うんだい 
 


宇宙服がパッと現れて、水を差します。
ダミ声は普段よりもどこか大仰。


“死神が死者の国へと帰るよう? 
“死神様を殺してやりでもすりゃあいいのかい? 

“救いたいって願うだけで何かが変わるだなんて、 
“そんな御伽噺みたいなこと 起こるわけがあるもんかねェ! 


役者が舞台から降りているふうでも
ソレはお構いなしに騒ぎ立てます。
(21) 2021/10/22(Fri) 23:51:54

 

「 
  
適任? ふふ
 」
 

 

「 
傲慢もいいところだなァ?
 」
 

浮遊想 テラ(匿名)は、メモを貼った。
2021/10/23(Sat) 0:08:53

浮遊想 テラ(匿名)は、メモを貼った。
2021/10/23(Sat) 0:09:26

【見】 くるみ割り人形 トラヴィス

>>21

宇宙服のそれを一瞥。
0番から降りた男は、もう舞台に興味はなかった。

御伽噺空想で結構さ。
 感想、解釈は自由だからね。
 けれども………そうだな、」

ちらり、と何もない広間に立ち尽くす場所へ視線を向けて、戻す。

「───詩人に直接聞いてくれないか?
 ……なんてね。冗談だよ。
 主演俳優の解釈で良ければ、話せるけれどね。」
(@8) 2021/10/23(Sat) 0:12:32
浮遊想 テラ(匿名)は、メモを貼った。
2021/10/23(Sat) 0:13:10

 

「 
君が ──に 何を出来るって?
 」
 

【人】 死神 ゲイザー

「おいおいおいおい、ふざけやがって!」


宇宙服の彼が、至極当然の疑問を、
あまのじゃくみたいに口にする中。

当の死神は男子便所の個室で、便器を蹴った。
鮮やかな即興劇ショータイムは、使用人の、ゲストの目を奪い──

そして。リーパーすら、魅入ってしまった。
誰よりも見慣れた脚本の演技に。……あの情熱に!
あれはきっと、あの人間にしかできぬ芸当。
芸術を理解せぬリーパーだって理解した。

「聞いてねェッ! 聞いてねェよ、あんな奴がいるなんて!!」

「今ので何人オレが殺人鬼だと知った?
 それに、ミズガネの野郎」

「誰にも見えないくせにッ! 
 オレと同じ、ひとりぼっちの癖に!!」
 ⇒
(22) 2021/10/23(Sat) 0:20:53

【人】 死神 ゲイザー

『嗚呼、嗚呼、この子の笑顔こそが僕の人生に射す光だ!』
『どうか少女を、救ってやってはくれまいか』

ひとりぼっちが、二人出会ったのならば。
きっともう、ひとりぼっちではない。

リーパーは掻きむしりたい程胸が痛い。
なんだかわからないけど目頭が熱い。

リーパーはゲイザーだった。
でももう、リーパーはゲイザーじゃない。
(23) 2021/10/23(Sat) 0:25:02

【人】 死神 ゲイザー

『辛かっただろう、唯一の友達ゲイザーに忘れられて。

 苦しかっただろう、誰にも気付かれなくて。

 君は沢山の苦痛と孤独を味わった。

 だから、そう⏤⏤⏤⏤報われるべきなのさ!』」


「そうだ。……そうだ!
 オレは報われるべきなんだッッ!!」


「その為ならば何をしたって許される! 俺が許す!!
 まずはゾズマだッ!! 次はユピテル。その次にあの役者!!
 アマノ! テラ!! シトゥラ!! プルー!!
 全員殺すッッ!!」


破滅的な動機の元、リーパーは便所を出た。
行く場所もなく彷徨う。ナイフを握りしめて。

……この利き手の怪我さえなければ!
今すぐ通り魔をして回ったところなのに!!
(24) 2021/10/23(Sat) 0:34:18

【人】 浮遊騒 テラ


“おうおう お聞かせ願おうか 詩人役様? 

“どうかどうか 裏路地のゴミをつつくだけの 
“頭の悪いカラスにだって わかるように言ってくれ! 

“少女は どうしたら救われる? 

“少女が救われたなら、 
“悪者の死神は 死者の国に帰らされるだけで 
救われなくったって構わないのかい? 

  
カアカア ギャアギャア

鴉が喚くような、耳につく音 
(25) 2021/10/23(Sat) 0:50:19
ポルクスは目を覚ました。

泡沫の夢のよう。
宙に漂いながら俺は見た。

――被害者の顔をして泣く少女。


    
可哀想だ、ごめんねと思う。


――夢の中でも何かを探しさまよう夜の少女。


    
ありがとう、その温もりを手放さないでと思う。


神隠しの顛末にしては陳腐だろうか。
俺の身体は一線を画するこの空間にすら降り立てないらしい。

【人】 探偵 キエ

「……………
物は言い様だねェ


キエはソファで仰向けに寝転がりながら林檎を齧っていた。即興劇に一度意識が向いたが直ぐに興味を無くした。
誰かにとっての喜劇とは誰かにとっての悲劇で――逆もまた然り。事実も空想も視点を変えれば善悪などひっくり返ってしまう。

同一人物二重人格でも判り合えないんだもの。そりゃあ争いが無くならない筈さァ。
 誰かが笑う時必ず誰かが泣くというのに、人とは何時何処まで行っても身勝手なものだね。有り難い事だけれど」

林檎をまた一口齧れば劇の内容はもう忘れてしまった。
咀嚼音の中で、キエは玩具箱の奥底に押し込まれ忘れ去られた透明な子供の叫びを聞く。只聞くだけで何も思う事など無かった。
(26) 2021/10/23(Sat) 0:58:54

【人】 探偵 キエ

>>
???
>>15 >>16

座ったまま視線を上げて目を細め、一度瞬きをすると満足気に頷いた。視線が交わっているかなどキエの知った事ではない。

「確かにそうだね。僕もつい先日同じ様な事をしたからよく判るよ。だが君は自身に悪意が在ると思うのだね。其処も僕と違う。
 僕らは同じく理から片足はみ出した者同士じゃないかと思うのだけど、君は随分と……そう、枠に入りたがる様に見えてしまって」

声が僅かに上擦った。カップを持つ指は細く白い女のものだ。言葉の途中で性別が変わったらしい。

「僕は其処が僕の趣味を満たしてくれるんじゃないかって今期待してるんだ」
(27) 2021/10/23(Sat) 1:22:11

【人】 探偵 キエ

>>
???
>>15 >>16

見えない目を見る。
其れを見たとキエは決める


「………君、夢は見るかい?」

しんと静かな部屋に声が反響しない。

「言葉ってさァ、不便だと思わないか。言い表せない事だって在るのに言葉という音に嵌め込めば真相とずれてしまう。
 しかし言葉が無ければ人と人は意思の疎通ができないから仕方が無い事なのだろうね」

「でも人の理に従うなんて面倒だもの、
だから僕は夢を覗く
。其の方が手っ取り早いだろ?」
(28) 2021/10/23(Sat) 1:24:01

【人】 巫女 ユピテル

>>@7 トラヴィス

「あら、ブランクなんて見えなかったわ?
“悪くない”、じゃなくて“凄く良かった”!

でも、トラヴィスがそう言うなら脚本家がいた場合は
更にどうなっていたのかは気になるわね。
もっと凄いものが見れるって事でしょう?誰かいないかしら」

竪琴を抱えながらそちらに他に座る人がいなさそうち見ると
その隣に許可なく座り、先程の即興劇についてそう話します。

「おつかれさま」

言いながら、ようやく持ち歩くようになったハンカチで、
もしトラヴィスが汗をかいているなら拭おうとするでしょう。

「……竪琴?……。う〜ん、貴方なら壊さないと思うけど、
いいのかしら……弾かない?ミズガネ、何か言っていた?」

先程の演劇の内容。唐突な竪琴の話題。
勿論、急にユピテルが持ち歩くから目についた。
その可能性はゼロではありませんが、彼も会話できたが答え。
その方が納得できます。とは言え珍しく少し渋っています。

トラヴィスを信頼していない訳ではありません。
むしろ館の中では上位です。ただ、ミズガネがどれほど
この竪琴を大事にしていたか知っているから、迷います。
(29) 2021/10/23(Sat) 1:25:04

【見】 くるみ割り人形 トラヴィス

>>25

「そうだな………、」

顎を撫でる。腕を卓上で組んで、長い足をゆるりと組み替えた。

「不器用な詩人には、どちらも救うなんて不可能だから
 他の全てを捨てて、一番大切な少女を選んだんだろう。
 決して死神だけを見捨てた訳じゃない。」

自分だって、きっとそうする。
大切な者達が危険に脅かされた時。
それら以外を捨てる覚悟は─────………覚悟、は、……


かぶりを降った。
脱線している場合では無い。

「死神は……そうだな、一線を超えてしまったからね、
 因果応報。救われる可能性は低いんじゃないだろうか。
 君達は神にでも願って、死神を隠せ投票すればどうだい?」

これは詩人の意思では無い解釈。

以降の舞台に演出は加えないし、その結末は自分の知るところでは無い。
とても無責任な、たった一つの意見であった。

「けれど、この戯曲の結末は、
 君達次第で喜劇にも悲劇にも姿を変えるよ。
 舞台の上の君達よ、どうぞ悔いのない選択を。」
(@9) 2021/10/23(Sat) 1:27:04

【見】 くるみ割り人形 トラヴィス

>>29 ユピテル

「そう」

短い言葉。
代わりに表情に、喜色が余す事なく溢れている。

「居ないよ。
 私を一番輝かせてくれる脚本家は、もう私の側には。」

普段ならば、発さないであろう言葉。
他人の言葉を吐いた後だからか──それとも、この数日で貴方から受けた眼差しのお陰だろうか。
今だけは、少しばかり素直になれた。

汗を拭って貰えば、
やっと有難うと礼を言う。

「君が持っていると聞いたんだ。
 つまりそれは、その竪琴に触れても良い証左だと思わないかい?
 けれども、そうだね、壊すつもりはないよ。
 ……弦を張り替えてやるつもりさ。
 それは私にとっても必要な事だから。」

その瞳に、曇りはない。
貴方の信頼に報いることが出来ると、自信を持てる程に。
(@10) 2021/10/23(Sat) 1:39:59

【人】 死神 ゲイザー

館の協力者は言った。
 
『此処の主人による意向で消える客が決まる訳だが⏤⏤
 ある程度は此方の意思を汲んでくれるらしい。
 長くいる使用人曰く複数人に願われた結果消えた者もいたそうだ』

この場所で願いは無為ではない。
それを知るひとは数少ないだろうけれど。

リーパーは、どのような由縁あろうとただの殺人鬼だ。
無為の人々を殺害した、法で裁かれるべき人間である。

その前提の上で。
けれどここに法はない。それを決めるのはあなた達だ。
あなたの思うままに、夜の星に願うと良い。
(30) 2021/10/23(Sat) 1:51:02

【人】 浮遊騒 テラ


“は〜ん?すべてを裁く神さまの目に入らなくなっちまえば、 
“死者の国に送り返されるよりかは死神にとって 
“救いになるかもしれないって? 

“そんなもの一時しのぎかもしれないねぇ。 
“それにすらならないかもしれないねぇ。 

“ くっ くっ くっ  

“いいぜぇ、乗ってやろうじゃないか詩人役様よぉ? 
“それで死神役が救われなけりゃ、お前は惨めな道化役!! 

“もしもなにかがあって、神の御許に死神が隠されて、 
“それで救われてしまったなら!! 
“それはそれで酷い出来の劇になってしまうもんだねぇ 

“ご都合主義の大団円! 
”大衆演劇としちゃあ一流とは言えないだろう。 
“勧善懲悪ッ、世間様に求められるのはそんなモノ! 
“悪者が悪い目に遭わずして心がすくものかい? 

あはは、あははは、あっはっは!!! 


 
(31) 2021/10/23(Sat) 2:34:12

【人】 浮遊想 テラ


……まぁ拙者oreテラ はそれでいいとも思うけどね。
死神が何処かに隠されてしまうよう、願って投票して差し上げようともさ 


そうして宇宙服は、パッと消えてしまいました 
(32) 2021/10/23(Sat) 2:35:32

【見】 くるみ割り人形 トラヴィス

>>31

「道化で結構さ。ご都合主義で上等。
 芸術と愚鈍は紙一重とも言うさ。
 嘲笑の一つくらい、想定内だよ。」

男も、からからと笑った。
二人が笑い合う、それはそれは穏やかな空間だった。

「君がこうして舞台に降り立って、言葉を発した時点で、
 『興味を惹く』狙いは、既に果たされたからね。
 これで良い、私はとても無責任な主演見学さ。」

男の目的は、詩人の言葉を多くの人に伝えることであって、
少女や死神を救うなんて事は関係がなく、どうでもいい。

それの更に先──大衆に受ける事などは視野にない。
最も貴方は、それを理解した上で、
ただ引っ掻き回したくて述べたのかもしれないけれど。

それよりも無反応が一番の批判であると、男は考えている。


「また観においで。次があるならね。
 君は貴重な感想をくれた観客だから、
 その時は、とびきり良い席をご用意させてもらうよ。」

消えるそれを、見送った。
男はどこまでも穏やかに、貴方を見ていただろう。
(@11) 2021/10/23(Sat) 3:00:11
プルーは、いつも通り。
(t8) 2021/10/23(Sat) 3:08:49

プルーは、いつも通りだった。
(t9) 2021/10/23(Sat) 3:08:58

プルーは、いつも通りではないものを見た。聞いた。
(t10) 2021/10/23(Sat) 3:10:03

【人】 巫女 ユピテル

>>@10 トラヴィス

返答が短いのをユピテルは一切気にしません。
トラヴィスの表情が全て物語っていましたし、
ただユピテルは感想を伝えたかっただけですから。

「……そう、なの?…………」

けれど続けられた言葉にどうしてと尋ねていいのかわからず。
聞き返したい表情と視線だけが、貴方に投げかけられます。

勿論トラヴィスを引き立ててくれる他の作曲家は多くいても、
トラヴィスの中の脚本家はその人だけと短い言葉で理解して。
だから、問い返して良いのかすら迷っていました。

「そうなんだ。うん、持ってるよ。
それに、弦を替えるだけなら怒らないと思うもの。
きっとさっきの公演を見て、ミズガネも喜んでると思うから、
許してくれると思うわ。トラヴィスにとって必要なら尚更ね。

……でも、どうして必要なの?それともいつかのお楽しみ?」

その自信に満ちた眼差しを信じて
大切な人の大切な竪琴を手渡しました。
(33) 2021/10/23(Sat) 3:16:25

【見】 トレジャーハンター プルー

「―――」

「なんだ」

「まだ舞台に上がれるんじゃない、トラヴィス」
(@12) 2021/10/23(Sat) 3:50:36

【見】 トレジャーハンター プルー

プルーはいつも通り舞台には上がらない見物人だ

彼もそうだと思っていた。
いつも通りを望む彼はどこか、隠者のような雰囲気をしていたから。

でも、そうではなかった。
きっと望めば舞台に戻れるのだ。
今しがた、いつも通りをやめたように。
(@13) 2021/10/23(Sat) 3:51:43

【見】 トレジャーハンター プルー

停滞をやめた彼はどうするのだろう。
再び足を止めるのか、それとも。

「……」
「ま、アタシは何も変わらないわね」

願い事がまたひとつ浮かんで。
けれどもそれを振り払うように片手を振る。

そうして女はいつも通りに戻っていった。
(@14) 2021/10/23(Sat) 3:58:37

【見】 トレジャーハンター プルー

―――後、トイレ近くの廊下。

なんで殺すリストにアタシも入ってんのよぅ


聞こえた叫びに八つ当たりぃ〜〜〜と呟きながら、殺人鬼が出てくる前に女はダッシュで逃げた。
(@15) 2021/10/23(Sat) 4:02:26
「……トラヴィス。礼を言う。
 …………前のことは一生根に持つが、この恩もまたきっと忘れないだろう」

舞台人の一挙一動を見届けて、独り言つ。
皆が同じように願ってくれるか分からないからこれは賭けだ。
でも、「願えば何かが変わるかもしれない」という予感だけは男の中でほんの少し芽生えていた。
揺蕩っていた夢の底から、少しずつ浮き上がってきているのだろう。


「リーパー。俺を殺して満足したか?神隠しに遭わせてしまえば何も出来ないと思ったか?
 俺が壇上から引き摺り下ろされて大人しくしている人間だと思ったなら。

その身をもって考えを改めることだな、ご愁傷様。
自堕落に溺れる俺を動かしたのは、お前だよ」


男は身勝手な性格で、身勝手な理由で動く人間だ。
だから、どこかの宇宙服に身を包んだ男にもし問いかけられたとしても、「俺が救いたかったのは少女だから知ったことではない」と述べるだろう。
……
少女が『彼も救いたい』と願うなら話は別かもしれないが。

今その少女は、眠りについたままだ。

「本当はお前のこと、もっと知れたのならよかったんだがな」

「少女の内側に潜む殺人鬼。題材としては非常に面白い。
作家はそこからミステリでも悲劇でもなんでも膨らませるだろうし、詩人ものびのびと感情を乗せて歌い上げるだろう。

でもな……」


「すまないな」

「女を傷つけ苦しめる奴の物語など、俺は死んでも歌えない」

メモを貼った。

【見】 技術指揮 シトゥラ

トラヴィスの舞台は"美しかった"。
感想はそれだけ、そして―――。

「誰が――俺を、彼らを殺すって?」


一人見えない眉をひそめて。
ゆらりとナイフを握りしめる"彼"の声を聞いた。
この声は届かない。
己に刃を向けるのであれば
殺し
に向かおうかと思っていたけれど。

今は集中が出来ない。


何処だ、何処に行ってしまったんだ。
居なくなるなら、言ってくれよ。


何度も独り言のように繰り返されてその言葉は霧散していく。


「―――――やっぱり、本当に居なくなったのか」


彼女はずっと自分の前に姿を現さなかった。
呼んだのに、いいえ、来て欲しかったのにです。
彼女のために料理を作ると約束をしていたから。

たったそれだけでした。

彼女が消えたことに文句があるわけではありません。
(@16) 2021/10/23(Sat) 4:15:44

【見】 技術指揮 シトゥラ

「――俺が殺す前に、手を出されたのは許せないよな。
 こうなるからこんな狂った館に死神[ヒトゴロシ]は一人でいいんだ」


新調したナイフを再び懐に収める。
口元に残った血の味をまた思い出して、苦い顔をした。

何度拭っても染みが抜けない。
何度ゆすいでも口の中は鉄の味がする。
そんな幻覚。


「こんなことになるなら、早く殺しておくべきだったな」

誰をとは言わずそのまま足を進めた。
今は誰にも会いたい気分になれないし。

ああ、早く一人になれる場所を探そう。
(@17) 2021/10/23(Sat) 4:20:59
ユピテルは、知っています。
(a22) 2021/10/23(Sat) 4:23:54

ユピテルは、間接的なものを含めた殺人を、殺人者と言うなら
(a23) 2021/10/23(Sat) 4:24:26

ユピテルは、この地上の九人の内の五人は『殺人者』だと。
(a24) 2021/10/23(Sat) 4:25:45

ユピテルは、──
(a25) 2021/10/23(Sat) 4:26:42

ユピテルは、────己を含めて、五人なのを知っています。
(a26) 2021/10/23(Sat) 4:27:09

ユピテルは、だからこそ、『殺人者』だからと、
(a27) 2021/10/23(Sat) 4:28:32

ユピテルは、本当に、彼をそれだけで終えていいのでしょうか?
(a28) 2021/10/23(Sat) 4:28:59

ユピテルは、──まだ、願い先を決められていません。
(a29) 2021/10/23(Sat) 4:29:42

【人】 巫女 ユピテル

>>+11 ミズガネ

トラヴィスとの会話を終えた後、
目を閉じれば、怨嗟を吐く貴方の声が聞こえました。
その傍に寄ってきて、背中合わせになる椅子に座ります。

「あのね、ミズガネ。
今はまだ、他の人に聞くべき事を聞けていない。
だから答えはまだ変わるかもしれない。願う先だって、
貴方の意思通りリーパーかもしれないけれど、……」

「私、『あの子死神』の話も聞きたいって思ってる」

「だって、まだW死神の彼Wしか知らないわ、私。
どうしてゲイザーの中に死神がいたのか、何か知ってる?
もし理由があって、救えるのなら、救いたいと思っている。」

「あなたは、その判断をする私を許さないかしら」

(34) 2021/10/23(Sat) 4:52:22
ユピテルは、呟きます。「愛する貴方を殺した相手なのに」と。
(a30) 2021/10/23(Sat) 4:57:42

ユピテル

「……ユピテル」

男は振り向かない。貴方は自分と再会した時のように目を閉じているのかもしれないと予想はつくけれど、それでも、顔を合わせる事ができなかった。
断末魔を上げる少女を見捨てる事ができなくて、どうにか考えて動いた結果だ。後悔などしていない。
……けれど、自分だって事情を何一つ聞いていない。

「……いいや、知らない。
 俺だって、聞けるなら聞きたいさ。
 あいつに殺された瞬間はまだはっきり思い出せる。死ぬほど辛くて苦しくて、今も思い出すと怖くて仕方がないけれど」

 誰にも見えないくせにッ! 
 オレと同じ、ひとりぼっちの癖に!!


「……救えるなら、救ってやりたいよ。
 その判断をするユピテルを、俺は否定しない。許さない筈がない」

頭の奥で、かすかに聞こえた似た者同士の残滓が響いている。
殺人鬼の苦しみを完全に理解する事が出来なかったとしても、ひとりぼっちの苦しみは、自分もよく知っている。

……けれど。


「でも、もしそれで、ユピテルが危険な目に遭ったら?」

自分はユピテルのように多くの為に心を砕く事ができない。
自分は親しい者を優先する。酷く身勝手で、ろくでもない人間であることは自覚している。

「もしそれで、お前が襲われて死んでしまったら?」

「そんな考えばかりが、頭に浮かんでしまうんだ」


「お前が死んだら俺はきっとあいつを一生許せない。
 例えお前があいつを救ってくれと願ったとしても」

「俺自身が死ぬことより、お前が死ぬほうがたまらなく怖くて苦しいよ、ユピテル」

消え入る声で呟いた。「本当に、身勝手でごめん」

顔を上げる事ができない。

メモを貼った。

探偵 キエ(匿名)は、メモを貼った。
2021/10/23(Sat) 6:29:26

キエは、背中に叫ばれた言葉を思い出す。
(a31) 2021/10/23(Sat) 6:29:47

探偵 キエ(匿名)は、メモを貼った。
2021/10/23(Sat) 6:30:24

キエは、キエは気が短くはないが長くもない。粗暴でもないが温和でもない。感情の起伏というものが乏しくもある。
(a32) 2021/10/23(Sat) 6:31:22

キエは、しかし自分の在り方を変えようとしてくるならば其の限りではない。
(a33) 2021/10/23(Sat) 6:31:34

【人】 巫女 ユピテル

>>+14 ミズガネ

「ふふ、困ったわね〜。私、元は死ぬ事は怖くなかったの。
だから何でも言えたわ。だからこそ動いてくれた心だって、
今まで沢山あったのかもしれないわね」

でもそんな事言われたら、死ぬのが少し。
……少しだけ、怖くなっちゃった。
貴方を苦しめさせたくない。……それでも、


「ね、ミズガネ。貴方は身勝手なんかじゃないわ。
貴方が思う事は当然で間違ってない。嬉しいとすら思う。

それでもW死神の彼Wを知りたいと思う私だからこそ、
きっと貴方は好きになってくれたって思ってる。
このまま、何も知らずあの子を殺したら。私、それこそ、
自分もあの子も。誰も赦せなくなる。きっと耐えられない」

知ってるわ、ミズガネ。これを聞かせれば聞かせる程、
万が一の時の貴方の後悔が膨れ上がるって。
だから、私を好きになってくれてありがとうは言わないわ。
本当はもっと考えてる事もあるけど、心に秘めておくわ。
貴方に選択肢を渡さなくて、渡せなくて、ごめんね。


「でも私、慈悲深くなくて我儘で欲張りだから。
貴方がそこまで言ってくれてるのに諦めない頑固な女なの。
その代わりね、もう安易にW死んでもいいWって言わない。
泣いてくれる人がいると知って、抱えた上で行くわ」

(35) 2021/10/23(Sat) 6:54:17

【人】 巫女 ユピテル

>>+15 >>+16 ミズガネ

「無理はしない。私、絶対死なないわ」

「だから、貴方を、貴方の性格を知った上で、
こう言うね。
W私を信じてW
って」

これだけ言ってもし失敗したら、傍でいっぱい怒ってね?
なんて、本当は思ってる事は絶対怒られるだろうから言わないけど。
でも、放っておけないの、ゲイザーを。あの子を。
逆の立場なら、貴方も考えてた可能性は0じゃないって思ってるよ。


本当は抱きしめたくても、視覚がない上では叶わなくて。
貴方の語りかけがないと触れられないから、寂しいけれど。
ふふ、……わがまま通そうとしてる罰かもしれないわね。
(36) 2021/10/23(Sat) 7:03:08

【置】 空想 ゾズマ

とあるお金持ちの家に、病弱の一人娘がいました。
甘やかされて育ちました。でもお家以外ではうまく人と話せない、よく言えばおとなしく、わるく言えば内弁慶でした。

娘には、幼い頃から他には見えない友達がいました。
ふわふわで、あたたかくて、ぬいぐるみのような姿をしていて

そう まるでお話ができるテディベアのような!

兄弟もおらず、外でともだちと遊ぶことも
あんまりできなかった娘の親友でした。

だけど時がたつにつれて、娘が成長するにつれて
ある日それはみえなくなってしまうのでした。

唯一の友達でしたから、とてもとてもさみしかったのです。
ママは言いました。大きくなると見えなくなるものなのだと。
本当の友達ができたときのために助けてくれた存在なのだと

その時娘は、納得して、うなずきました。
きっといつかすてきなともだちができますようにと!
(L3) 2021/10/23(Sat) 7:09:59
公開: 2021/10/23(Sat) 7:10:00
ユピテルは、もうひとつ。あと一人、聞きたい事がある。
(a34) 2021/10/23(Sat) 7:10:04

【置】 空想 ゾズマ

だけど、娘に友達ができることはありませんでした。
病弱でみんなと同じことが多くはできなかったせい?
世間知らずだからでしょうか?
娘が引っ込み思案だったからでしょうか?
怒ると手がつけられなくなるからでしょうか?

きっと、些細なことでした。
でも、娘に、子供とってはそうじゃなかったのでしょう。
せっかく、メアリー<テディベア>がたすけてくれたのに!
やっぱり、みえなくなったのは、わたしがわるいの?

ひとりぼっちに退屈してしまった娘は
そのうち、空想を描き始めるようになりました。

自分とはかけ離れた生活をした男の子と出会う空想です。
ちょっと乱暴で、一匹狼で、だけど優しいところもある。
箱入りはちょっぴり悪い男の子に惹かれるものです。

彼はいつも窓の外をみてばかりの自分のところへ
窓から入って来てくれて。お話をしてくれて。

時々親にナイショで外に連れ出してくれます。

……空想でした。
(L4) 2021/10/23(Sat) 7:11:24
公開: 2021/10/23(Sat) 7:15:00

【人】 巫女 ユピテル

>>26 キエ

「そう。誰かが笑う時、誰かが泣く」

仰向けに寝転がるキエを、反対側で上から覗きこむ。
髪が落ちないように、軽く髪を抑えながら、
トラヴィスとミズガネと話した終えた後の娘は、
最後に尋ねる事があると、キエの前に来た。

「簡潔に言うわ。
誰かが笑い泣く事は、そこに大きく感情が発生する事となる。
……それがW同一人物Wであるなら尚更、
反転するかの様なものだから大きくなる。違う?」

「感情を食す貴方が放置するとは思えなかった」

「ねえ、キエ。貴方、ゲイザーに何か干渉しなかった?」
(37) 2021/10/23(Sat) 7:11:46

【置】 空想 ゾズマ

いつしかその空想の話は膨張していきました。

それを家族や周りの人たちに本当のように話すようになります。
あまりにも楽しそうに話すからでしょうか?
娘に甘い家族はみんな笑顔できいてくれました。
だから、娘は現実よりも空想のことばかり話すようになったのです。

けれど、外のひとたちは違いました。
空想の友達を誰にも会わせることなんてできないですから
娘はやがて
嘘吐き
と指を差されるようになりました。

嘘なんかじゃないのに、本当に存在するのに!
どうすればみんなに知ってもらえるでしょうか
そうだ、自分がその男の子になればいいんだ!

そうすれば、彼を認識してもらえますから!

思いこんでしまえば、矛盾なんてどうってことありません。
本当は男ではなくても。時々<自分>が出てしまうのも。
わざと、粗末な服を着て、剣の練習なんかもして!
そのおかげで体だってつよくなったのですから!

娘はその男の子の名前を、ゾズマと名付けたのでした。
(L5) 2021/10/23(Sat) 7:12:09
公開: 2021/10/23(Sat) 7:15:00

【人】 探偵 キエ

>>37 ユピテル

何も
? 
彼女
と話した事は殆ど無いからねェ。

 だが其の推論は正しい。酸っぱい林檎を齧った後に甘い林檎を齧ればとても甘く感じるからね。両方在ればより一層味わい深くなる」

キエは動じる事無くユピテルを見上げている。推測を肯定すれば再び林檎を齧った。

彼女ゲイザーに対する返答は此れで終いだと言わんばかりの態度だった。
(38) 2021/10/23(Sat) 7:37:38

【人】 空想 ゾズマ

毛布に包まり、ずるずると引きずりながら部屋から出てくるもの。
周囲の様子を伺いながらゆっくりと。まるで布お化けにでもなったかのような滑稽な姿だった。
パーティ会場には、これ以上ないほど目立っていた。

「わたしですか?わたしはお化け……ウソです」

「それより、寒、くて。死ぬほど寒くて……!
 お酒……飲めばあったかくなるかな……」

使用人の運んでいた酒をもらい、盛大にむせる。

「けほ。うえ、まっず……!みんなこんなまずいの飲んでんの……」

「……今日もだれかいなくなったのかな……」

だからといって、どうしていいのか、わからない。
どこからが本当で、どこからが嘘だったっけ。
こんな時でもお腹は空くから、食べ物を口にするしかできない。
ゾズマ今なんだか、貝殻にこもる生き物みたいだった。
(39) 2021/10/23(Sat) 7:40:11

【人】 巫女 ユピテル

>>38 キエ

「そう。ゲイザーは何もしてないのね。
じゃあ、残りの半分の話」

推論が肯定された。なのに彼女についてはおしまい。なら、

「ミズガネを殺して。あの二人殺したナイフの使用者の、
今騒ぎになっている、話題のリーパーに、何かした?」
(40) 2021/10/23(Sat) 7:43:59

【人】 探偵 キエ

>>40 ユピテル

「何かしただなんてまるで僕が加害者みたいな事言うねェ。

 其方に関してだって、
何も

 寧ろ僕ァ差し出されたから受け取っただけでね、何かされた方さ」

真犯人に対しての言及に訂正は入らない。此処まで広められては探偵という肩書きも役に立たないからだ。
(41) 2021/10/23(Sat) 7:52:08

【人】 空想 ゾズマ

>>14 ゲイザー……、否、リーパー

自分の中で何かが変わっても
いつもみたいに自然と中庭に足は向く。

「(怖っ)」


ゾズマを探して騒いでるやつがいる。
ああ、そうだ。ここ殺人鬼がいるんだった。
たしかに自分に刃を向けてきた。でもなんか子供っぽいやつ。
迷うように陰でうろうろしていたけれど確かに
自分は怪我をさせたのを覚えている。

ええい、もうでてしまえと前に出た。

「……な、なんだよ」

いつもこんな感じだっただろうか、少し震えるような声がでた。
(42) 2021/10/23(Sat) 8:11:17
キエは、語る。
(a35) 2021/10/23(Sat) 8:18:05

【置】 探偵 キエ

何処かの刻、中庭で寝転がるキエは猫を見ていた。此の猫が生きているか死んでいるかわからないがそんな事はどうでもいい。猫が近付きキエの指を嗅いだ。

キエは普段人格記憶ごと夢を喰らわない。更に今のキエは其処までの力を
本来ならば
使えない。
しかし一挙両得となれば考える。オマケがあるなら受け取る物だってある。

キエは脚本を好まないし用意しない。

しかし
伐採がその山の利益に繋がるなら話は別だ


キエは契約の内容を後から変える事などしないし其れは詐欺だと考える。

しかし
キエはリーパーと契約など交わしていない。


「あれは契約では無いし中身を変えたって何ら問題は無いんだよねェ。

 あんなものは只の搾取だよ…まァ自ら差し出したのは彼だし搾取じゃないけどさ。君もそう思うだろ?」

猫の顎を撫でると其れは喉を鳴らす。しかし餌が貰えないと判断したのか中庭を立ち去って行った。結局猫は手触りと温もりを提示したがキエは何も提示していない。
契約とは双方が利益を提供して初めて成り立つ概念だ。

片方リーパーしか利益を提供していないのだからあれは始めから契約などではない。
(L6) 2021/10/23(Sat) 8:19:03
公開: 2021/10/23(Sat) 8:20:00
キエは、騙る。
(a36) 2021/10/23(Sat) 8:19:19

探偵 キエは、メモを貼った。
(a37) 2021/10/23(Sat) 8:39:31

【見】 くるみ割り人形 トラヴィス

>>33 ユピテル

貴方の視線に問われれば
口元へ人差し指を当てて「秘密」と告げた。

そうして竪琴を受け取って
少しだけ躊躇ったのちに、
貴方の頭へ手を伸ばし、撫でました。

「有難う。
 さっきの舞台の公演料なんだ。
 彼の竪琴の音色がね。
 42弦、余す所なく錆びているから
 こうする他ないだろう?」

貴方にとっても大切であろう竪琴。
まるでそれの様子を以前から知っていたような口振り。
しかと手中に収めれば、びょんとそれを鳴らしてみた。
男には、竪琴から綺麗な音を奏でる事は出来ない。調律の知識が少しあるだけだった。


音を整えようと、席を立つ。
それ以上は何も言わない。
男は、この宴の終わりが近い事を、何度も見聞きして知っているから。
恐らく最後くらいは、此方から。

「……またね」
(@18) 2021/10/23(Sat) 8:40:18
トラヴィスは、キエを一瞥して………、
(t11) 2021/10/23(Sat) 8:44:49

トラヴィスは、何も言わなかった。
(t12) 2021/10/23(Sat) 8:44:56

――人はポルクスを称賛した。

    
心優しい王子様だと。

――人はポルクスを称賛した。

    
見目麗しく天才だと。

――人はポルクスを称賛した。

    
神の血を受け継いだ特別な子供だと。


そんなものは嘘だ。
俺は優しくはないし、努力をしただけで天才などではない。
ましてや神の子だなんてありえるわけがない。
俺はただの王の子であり、人間である。

全て特別な力を持って生まれた兄が受けるべき称賛だったはず。
兄が受けるべき寵愛だったはず。
死者に干渉する力というだけで忌み嫌った者たちが自分にはわからない。
我が半身は、力を持った特別な人間だったというのに。

             
片 思 い

  俺の心はいつだって 一方通行 だ。

わたしは彼を探している。

ふたりがひとりだったなら、きっとわたしたちは出会うことはなかった。

頬に触れた手と、この
ぬくもり
は似ているように思う。
だからかしら、胸騒ぎがして。
だってあなたはどこにもいない。

​──わたしはあなたになにかしてあげることができた?

あなたはわたしに優しくしてくれた。
わたしはあなたに何も返せていない。

あなたの望みは叶えられない。
わたしでは、叶えてあげることはできない。

でも。わたしがあなたにできることは、本当にそれしかないのかしら?

わたしは探す。
わたしは彼を探している。
そしてわたしは、わたしにできることを、探している。

【人】 死神 ゲイザー

>>42 ゾズマ

いつもみたいに自然に中庭に足を向けてしまったから、
チンピラ仕草をするそいつとは見事に出会ってしまった。

「あっゾズマ! はいパイ」

焼きたてのスターゲイジーパイだ。明らかに焦げてる。
妙に優しい。

「あっ、今日はちゃんと気強いんだな。
 いやあ、この間は悪かったって! ……な?
 お話、しようぜ」

前回の結果は喧嘩両成敗といったところか。
中庭に設置されたベンチにあなたを誘い、自身も腰掛ける。
顔を近付ける。

「で、さ。早速だけど。
 ……アンタ何者? あの気弱なゾズマ、何?」
(43) 2021/10/23(Sat) 10:36:29
メモを貼った。

【人】 巫女 ユピテル

>>41 キエ

「あら。W何かをするWっていい事でも悪いことでも、
どちらでも取れるじゃない?
私、別にキエに尋ねに来ただけで糾弾しに来てないよ」

実際、別に貴方への強い敵愾心等は見えていません。
ただ何かをするなら貴方とユピテルは考えていましたから。

それは貴方への好意の差などではなく、各々と話した結果、
何かしらのそれが可能な力の持ち主が貴方だけだったから。

「W差し出されたから、受け取ったW?」

あの日、少女の悲鳴が、聞こえたと聞きました。
多重人格で最も邪魔になるのは、何?それは、

「キエ、貴方が差し出されたものは、ゲイザー?」

「貴方、それをW受け取っただけWと言うなら、
まだW返すW事だって出来るんじゃないの?」
(44) 2021/10/23(Sat) 12:29:13
ようやく俺は地に足が着いた。
そこは館の外の中庭の、あまり人目につかない外れの方。

兄の残り香が……強い。

本来のそこにはないものが、この空間には確かに残されている。

薄紅色の花びらが舞う大輪の桜の木。
そして残されたおびただしい――――――血の跡が。

「これは兄さんのものではないな」

では何故だろうか。
血の跡を一瞥し、桜を見上げると、
ひらりと舞う桜が一枚、鼻の上に止まった。

――――――あ。


「これだ……」

桜の花びらから確かに漂う残り香と、兄の気配。
木に背を預けて目を閉じると、不思議と知るはずもない成長した兄の姿が映し出された。

やはり兄は、この館に来ていた。

「――――――ずるいよ、兄さん」

何に対してそう形容したのだろうか。

ただわかるのはカストルという双子の青年は、必要としあえる相手と出会ったということ。
そしてポルクスという双子の青年は、ひとり残されたということだけだった。

【人】 巫女 ユピテル

>>@18 トラヴィス

「あら、秘密ならしょうがないわ。楽しみに……わ、っ」

まさかトラヴィスがそんな事をするとは想像していません。
つい驚きの声が上がってしまいます。

「もう。お姉ちゃんより、
もっと撫でるべき子がいっぱいいるでしょう?」

言葉と裏腹に、嬉しそうに少し照れて俯いて。
WやっぱりトラヴィスはずるいわWと、
一度口を尖らせてから、ふっと緩めて微笑みます。

「……うん。もし弦が直ったら、……ううん。何でもない」

もし竪琴が直っても、これが音を奏でるか。
唯一それがわかるのは、持ち主の彼のみ。
いつか、その日は来るでしょうか。
本当に単なる勘ですが、案外そう遠くはないと信じています。

そしてW貴方からW告げられた言葉に瞬き。
彼が自分からそれを伝えられるとは、
最初の日を思い返すと想像もできなかったでしょう。
彼が言っていたW最後Wが明日とも知りません。

「……ええ、Wまた明日W!」

だから、いつも通りに屈託なく。いつも通りに明るく。
大切な人に、大切な人の竪琴を託して、見送りました。
(45) 2021/10/23(Sat) 12:56:09

【人】 探偵 キエ

>>44 ユピテル

「……………」

其れは呆れと面倒さを両方示した表情に見える。

「………君はさァ、“吐け”と言われて頷くのかい。
 
いや君なら頷きそうだなァ…。

 できる事としたい事がイコールで繋がっていたらとっくに実行しているさ」

返事は全ての質問への肯定で、結局の処“可能だが拒否する”という簡素な内容である。

「だけど君が此処へ何も考えず来たとは考えられない。少なからず僕と直接会話をして、彼らから話を聞いて、僕が善意で損を被る者だと判断した訳じゃあないだろう。

 僕の本質を見抜いたのだから気付いていないとは言わせないよ」
(46) 2021/10/23(Sat) 13:01:46

【人】 探偵 キエ

>>44 ユピテル

「対価くらい考えてるんじゃないの?」

「其れ次第だよ。もう此れゲイザーは僕のものなんだから無償で“あげる”事は絶対にしない」

“返す”という言葉を訂正しながらキエは言った。
(47) 2021/10/23(Sat) 13:02:38

【人】 空想 ゾズマ

>>43 ゲイザー

「焦げてる……」

少女の姿でチンピラ仕草するチグハグなやつからもらったパイを、なんとも言えない視線で見つめる。食えるだろうか?
ひとまず話をしたいというのなら、応じようと、ベンチに座る。
みょうに縮こまっていて、顔が近づくと気まずそうな顔で俯いた。

その質問は、昨日までのゾズマが聞いたならどうしただろう。
もう思いこむことをやめてしまった今の自分にはわからない。

「普段強がってるやつがホントは弱虫だった。
 で、終わるかと思ったけど……聞いてくれるんだ」

そして、顔を上げて、あなたを見返した。
前に泣き叫ぶゾズマを見て、自分たち──リーパーとゲイザー──みたいだと言っていたあなたを。

(48) 2021/10/23(Sat) 14:32:54

【人】 空想 ゾズマ

>>43 ゲイザー

「何って。オレのダチだよ」

"わたし"が思うゾズマはそう言ってくれる存在だ。
"わたし"が作り出しただけの"わたし"が忘れ去ったら、いなくなるだけの。そんな、存在だけれど。

「アイツは、小さい頃から空想して遊ぶのが好きだったんだ。ダチができなくてボッチだったからな」

気の強いゾズマを演じたまま、ぽつぽつと語り始めた。

「ガキの頃、本当に自分にしか見えないダチがいたことがあって、でもお別れをしたから、ひとりになったから」

「だから、そのうち自分で新しく作りだした。そして、そいつも本当にいるって勘違いしはじめた。現実と空想の区別もつかなくなったバカだよ」

「嘘吐き呼ばわりされたけど、まあ当然だよな」

「でも、どうしてもそれが気に入らなくって」
「そのうち自分さえも消してまで、そいつになろうと思ったんだ」

「それがオレ。ただの、空想の中の人間」

(49) 2021/10/23(Sat) 14:54:46

【人】 空想 ゾズマ

>>43 ゲイザー

「(って、ゾズマならこう言うかな……)」

そういって、苦笑いして、雲った空を見上げたのはたよりない少女の顔。もうこんな遊びをする歳じゃない、また狂人だ嘘吐きだ言われる前に、現実と区別がつかなくなる前に、やめたほうがいい。
(50) 2021/10/23(Sat) 15:02:50
キエは、「人間はハッピーエンドが好きだろう?」
(a38) 2021/10/23(Sat) 15:03:29

【人】 巫女 ユピテル

>>46 キエ

「そうねぇ。頷くかもしれないわね〜」

本当は、そこまで献身が強い女ではない。
ただ、そう見られてるならそれでいい。

W都合がいいWから。……だって、常に悩んでる人よりも、
『全く悩まなさそうな女』の『貴重な悩み』の方が、
あなた、興味持つでしょ?キエ。

何より、一番聞きたい事は、本当はもう聞けた。
まだゲイザーをW返せるWと言える程度に、
彼女はまだ存在しているということを。


「キエは善意で損は絶対嫌って言うわよね〜。
それは勿論理解してるわよ、お姉ちゃんも。なのでお話」

だからここからは、単純に私達が失敗して、
キエに交渉する以外の打つ手がなくなった時の保険と、
(51) 2021/10/23(Sat) 15:04:47
 

「 
ふふ
 」
 

キエは、怠惰だ。手間などかけたくないし完成を待つのが其の限度である。
(a39) 2021/10/23(Sat) 15:05:33

キエは、しかし口を開けているだけで食事ができるなら、有り難いと思う程度の損得勘定を持つ。
(a40) 2021/10/23(Sat) 15:05:48

キエは、だから片道切符の行き先を変えた。
(a41) 2021/10/23(Sat) 15:06:02

【人】 巫女 ユピテル

>>47 キエ

「でも説明がないから対価と言っても考え辛いわ。
だって、じゃあ『失敗して転んで笑われた日のこと!』
って言っても、キエ「嫌」って言いそうだもん」

ひとり、W損Wする羽目になるあなたへ、
可能なら交渉に乗る事も検討しようとしたから。

「契約前には説明が必須でしょう?
教えてくれる?どの様な物を普段貰ってるのか」

でも、あくまで可能ならよ。貴方と同じ、別に普通よ私。
ねえキエ。私、別に貴方も嫌いな訳じゃないのよ。
(52) 2021/10/23(Sat) 15:07:29
キエは、「僕へ辿り着く前に彼が消えちゃうかもしれないけれど」
(a42) 2021/10/23(Sat) 15:08:13

キエは、「誰かに横取りされるかもしれないけれど」
(a43) 2021/10/23(Sat) 15:08:26

キエは、「まァ其の時は仕方がないね」
(a44) 2021/10/23(Sat) 15:08:37

キエは、怠惰だ。自ら追う程何かを求めない。代わりは幾らでも在るのだから。
(a45) 2021/10/23(Sat) 15:09:06

【人】 浮遊想 テラ

 

「   
夢喰いか、夢魔か何かの類かい?
    
  
何であるにせよ、随分人間染みてるけども
 」
 
(53) 2021/10/23(Sat) 15:10:45

【人】 浮遊想 テラ


「 
夢、夢、夢。ふふ、夢はいいなぁ 

    
夜に眠れるみぃんなが見るの
 」

音が発されたような気がします。
気がしただけかもしれません。


「 
言葉ってさァ、不便だと思うよ? どういう理由でありこそすれ、

     
真相や真意とは違うふうに受け取られることもままあって
 」

「 
それでも──は、言葉のそんなところもいとしいなぁ 

   
──に向けて、与えようとしてくれたものだろう?
 」

ナニカ があなたに近寄ります。ゆっくり。
ナニカ があなたの頬に触れます。やさしく。
ゾッとするような冷たい、温度のない手でした。手だと思いました。


「 
ほうらキエちゃん、──を覗けるものなら覗いてみなよ。

  
眠らないと覗けない? それじゃあ、ご要望に添えないなぁ
 」


指先だと思えるものが、心持ち細くなった 
あなたの顎を軽く押し上げます。
ナニカ の口は
三日月の弧


「 
ひとりの夜って長いんだぜ? 知ってる?
 」


ナニカ は、そういえば、夢なんてものを
見た記憶がありませんでした。
(54) 2021/10/23(Sat) 15:12:26
 ポルクス

わたしはあなたを探している。
まだ自分ができることは、わからない。

それでも、あなたを探していた。
いだいた
ぬくもり
は、まだ、手元にある。

「……?」

広い中庭の隅、見たことのない、桃色の木。
わたしの知っている木は、みんな緑の葉を茂らせたものだけど。

足を止めたわたしは、そこにあなたの姿を見つけた。
まだ自分ができることは、わからない。 でも

「ポルクス……?」

木の根元に広がる赤い液。
あなたのものじゃ、ないのでしょう?
遠くで見ても分からなかったから、わたしは恐る恐るとあなたの名前を呼んだ。

【人】 死神 ゲイザー

>>50 ゾズマ

スターゲイジーパイは食べられる。
1ピースが二つ分、カトラリー付き。

あからさまに怪しいけど、毒や薬の類は入っていない。
リーパーは調理が下手だけれど、手土産に焼いてきた。

それを証明するように、
リーパーは粗暴な仕草でパイの片割れを口にする。
足を組んで、あなたの話を聞いた。

「……同じだ。けど、近くて遠い」

自分はほんものの片割れ。
あなたは、かつての友達をなぞるほんもの。

「オレも、そうだ。
 ゲイザーの頭の中のダチだった。
 でも、……棄てられて」

「ムカつくんだよ、アイツ! ギャハハ! 死んだけど。
 これ以上アイツの言いなりになるのはゴメンだ」 ⇒
(55) 2021/10/23(Sat) 15:57:34

【人】 悪食 キエ

>>51 >>52 ユピテル

「君って案外世間知らずじゃないよねェ。契約前に内容の開示を求めてきたの此処では君が初めてだよ。そして予め言っておくんだが以前伝えた通り君は“基準を満たしていない”から君の持ち物では対価にならない」

現時点でキエはユピテルをそう思っている。キエは賢者と取引をしない。彼らは
キエの望む品を持ち得ないからだ

そしてキエの好む人種というものは傍目に見ても非常に判り易い。
さらにキエは地中の奥深くに眠る謎を掘り起こす程飢えてもいない。


愁傷
苦悩
寂寥
憎悪
絶望
………此の辺り?
 僕ァ食が細いから“後一滴で溢れる程に濃い感情”しか食べないよ」

キエは『悩み多き者』が『必死に隠そうと足掻く』『毎秒付き纏う希死念慮悩み』の方が好みだ。
(56) 2021/10/23(Sat) 15:58:02
ゲイザーは、夢を見ている。
(a46) 2021/10/23(Sat) 16:00:21

ユピテル

唇を噛む。自分だって彼女の言葉に助けられた。死ぬことを躊躇わず何でも言えるその姿勢が大きな魅力であることはよく知っている。

何も言えなかった。
貴方の言う通り、今の貴方を作る全てに惹かれたのだから。
自分の言葉に決して頷かない貴方の答えに胸が締め付けられそうになって。でも、「ああやっぱり好きだな」という気持ちが浮かんだのも確かだ。


あなたの胎の中が蠢く。
どどめ色の極彩色から、逃げ回る素朴な光。

ゲイザーには聞こえている。
それらの愁傷、苦悩、寂寥、憎悪、絶望──その声が。
その中の、僅かな後悔──その声が。

あなたは周到な手段で目的を遂行する。
相手の合意ありきで行動する。
けれど、誘われたのはリーパーの方だ。
ゲイザーは何も聞いちゃいない。 ⇒

ユピテル

「ユピテル」

もう一度名前を呼ぶ。
立ち上がり、振り返る。

自分がしたいのは愛することであって束縛することじゃない。
本当はついて行って後ろから死神の彼に睨みを利かせてやろうかとも考えたけれど。
それで彼女が聞けたいことも聞けなくなってしまうのは本意じゃない。

「信じてる」


でも、それだけじゃ足りない。

「『自分がこうしたい』と思ったことをしてくれ、ユピテル。
 俺はどんな選択をしても、お前を応援しているから。

 お前が道を選んで進むことを、自分のことのように嬉しく思えるのだから」


ずっと迷って傷ついている貴方を見たが故の言葉。
言葉を重ねながら、拒まれないのなら抱きしめる。もう寒さはどこにもない。氷のような冷たさは、貴方が溶かしてくれたのだから。

我儘を通した罰で動けないのなら此方が許しを与えるまでだ。

そして、ゲイザーは。
物語のヒロインでも、守られるだけのか弱いお姫様でもない。

リーパーがゲイザーなら。
ゲイザーだって、リーパーだ。

『……さん!』


『キエさん!! 聞こえていますか!!!!』


ゲイザーは怒っている。
あなたの胎の底で逃げ回るならば、
あなたの声だって聞こえている。
語りかける寝物語も、その全てが。

『あたしあなたのこと許しませんから!!
 出してください、ねえっ!!』

『あたし、謝らなきゃいけないことがあるんですっ!』

『ミズガネさんに』

『チャンドラちゃんに』

『……リーパーに!!』

『そのどれもが、あなたのお腹じゃ成し得ない!
 リーパーと会えるのがあなたのお腹の中なら」

『あたしたち二人揃って神隠しされて、
 だれにも見えなくなったほうがずっとマシ!!』



『リーパーが頷いたからこうしたのは知ってる!』

『でもあなた、ムカつくんですよ!!』


それは正当でもなんでもない。
不当な怒りだ。

『出してくれないと
あなたのお腹蹴っ飛ばしますよ!!』

ゲイザーは、キエに反抗している。
(a47) 2021/10/23(Sat) 16:24:12

ゲイザーは、大人になって、怒りを覚えた。誰かが教えてくれたから。彼の存在はムダじゃない。
(a48) 2021/10/23(Sat) 16:24:50

ゲイザーは、謝らなくちゃいけない。みんなに。……リーパーに!
(a49) 2021/10/23(Sat) 16:27:37


あなたは自らを定義し、そして同時に人に定義される。
人と共生することで生き永らえる存在だ。
だからこそ狡猾に動く。

ゲイザーは特別だ。記憶じゃない。
確固としたひとつの人格があなたの胎に治まっている。
だから反抗を成し得た。

この館で、願いは魔力となり力を持つ。
館の魔力を無自覚に用いて、ゲイザーは外に出たいと主張する。

さて、どうなる?
これは人ならざる怪物と、最早人の形を持たぬヒトの力比べだ。

【人】 悪食 キエ

>>
???

>>53 >>54

「………」

キエは喉が鳴った。生来の欲望が形を変えて騒ぎ立てるのをじっと黙ってやり過ごす。
聞こえない音が聞こえる。
聞こえると思う


「…其の言い方だと君は眠れないの?」

温度の無い手が何故だか燃える様に熱く感じて、

「本当に? 本当に寝た事が無いんだね?」

顎を軽く持ち上げる指が何故だか
処女の細い指の様に思えて、
(57) 2021/10/23(Sat) 16:41:46

【人】 悪食 キエ

>>
???

>>53 >>54

其れを早く言ってくれ!!


とっくに忘れていた筈の歓喜がとうとう弾けた。
性を食い物にする事を辞めた時に諦めた筈のご馳走が、
食べられる筈が無いと思っていた初物が、今、今、目の前に在る!


「嗚呼勿論だとも! 眠らなくたって、眠れなくたって、此処夢の世界でなら! 僕は君に素敵な夢を………夜の長さなんて忘れる程の夢を見せてあげる!!」

キエは感情の変化に乏しい。しかし其れは本来の在り方から外れてしまったが故の本能と気質の不和から来るものだ。
されどたった今初めてキエは本能と気質が合致するご馳走を見つけた。
勢い良く立ち上がると其の儘
???
へ抱き着いた。椅子の倒れる音がしたし温度は感じないがそんな事はどうでもいい。
…キエが何かを欲し手を伸ばすなど此れが初めてであった。

「さァ、目を閉じて。大丈夫だよ、夢は恐ろしいものではないから。きっと君も気に入るよ。全身全霊をかけて僕が誘ってあげる。怖くない。対価なんて求めない。だから安心して?」

胎の底が怒りではなく喜びで煮えている。其の熱気に触れるかどうかはナニカ次第。

普段の難解な言い回しは何処にも無い。獲物を眼前にした捕食者が無防備に
???
へ腕を回していた。
(58) 2021/10/23(Sat) 16:43:18
 チャンドラ

声をかけられそっと目を開ける。
あなたの姿がわかれば、にこりと笑みを浮かべた。

「ここは不思議なところだね。
 チャンドラまで居るとは思わなかったな。
 これが神隠し……?」

花びらがひらりと舞い、二人の間に1枚、2枚と落ちてゆく。

「もう動けるようになった?
 寒くなくなったなら、良いんだけど」

 ポルクス

よかった、この赤はやっぱりポルクスのものじゃない。
安心したわたしは、少しだけ緊張を緩める。

「あなた、わたしが見えるのね。
 ……目を醒ましてから、わたしのことが見える人、ほとんどいなくて」

それが神隠しなのでしょう。わたしは頷く。

「もう、寒くないわ。
 むしろ少しあたたかいくらい。……不思議ね」

 チャンドラ

「見えるよ。不思議なことを言うね、館にいる皆には俺達が見えなくなってるの?」

未だ館に入ってない俺にはその現象がわかっていない。
けれどもこれが神隠しを経た空間だというのなら、そういうものなんだろうと納得だ。

「寒くない。……そう、それならよかった」

願いは聞き届けられたということだ。
驚いた様子も、ホッとした様子も見せることはなく。
理由を告げるつもりはないのか、静かに答えるのみだ。

 ポルクス

「ええ、その通りよ。
 誰にも見向きされなくて、最初は驚いたものだけど」

わたしは目を閉じる。
そうすると、この
ぬくもり
がより強く感じられる気がして。

「ひとりじゃないって、思えたの。
 あなたのことも、思い出したわ」

この
ぬくもり
は、あなたの掌にとても似ている。
あなたがわたしに無償でそそいだ優しさに、とてもよく似ている。

無償でしょう? あなたが言った通り、あなたの望みを叶えるならば、わたしに酷いことをするべきだもの。

「君に許されなくたって僕が僕を許すんだから其れで良いんだよ。人間は本当に身勝手だなァ…君達の都合に僕を付き合わせないでほしいね」

キエは胎の底から聞こえる声を聞き流していた。其れは自分が得意とする夢の世界待宵館にいるからこその余裕であり慢心でもあった。

“人格を喰らうのは僕も初めてでねェ。
 咀嚼に時間がかかってしまうだろうがそこは許してほしいな”


此の言葉に嘘偽りなくキエが胎に人格を収めたのは初めての事である。意思を持つ食べ物など初めて口にしたが故に胎の中から抗われた事も初めてだ。
だからこそ、此の展開をちっとも考えていなかった。
未だ“ゲイザー”に此処まで意思が残っているだなんて思っていなかった。


ぅえッ


キエは初めて吐き気を催す。

【人】 巫女 ユピテル

>>56 キエ

「あら、そうね〜他の国は知らないけれど、
世間知らずで巫女なんてやれなかったもの」

「私の心が壊れたからこんな振る舞いになった?」

「──いいえ。例えば王様は、皇帝は。使命を持つ者は。
表向きは、常に不動で在らなければならない。

その内面が本当に不動で揺るがず、流されず、
傷付かない事なんて、暴君以外はあり得ない。

むしろ国が見えているほど、世界への憂いは深まり、
表に出せぬ鬱憤が内部を日に日に浸食する」

『愁傷、苦悩、寂寥、憎悪、絶望』?


私、多分全部を包み込み、圧縮した物を持ってるわ」
(59) 2021/10/23(Sat) 17:34:45
キエは、初めて吐き気を催した。
(a50) 2021/10/23(Sat) 17:35:32

キエは嘘吐きであるし数え切れない程の嘘を吐いてきたが幾つか本当の事がある。其の内ひとつが食の細さだ。
大食らいでないからこそ此の在り方に馴染んでいる。

性でもなく感情でもない力が胎で溢れれば直ぐに許容量の限界は訪れてしまう。

「ちょ、
ちょっと
待って!


「待って、本当に待って………此の儘だと
全部出る
。君以外の感情も全部を撒き散らしてしまうよ、其れは望む処じゃあないだろ…」

此の小さな箱庭で禍根を全て零してしまえば結果は目に見えている。此れまで散々見せて来た高圧的な態度は今や見る影もない。

キエは、嘘吐きであるし数え切れない程の嘘を吐いてきた。
(a51) 2021/10/23(Sat) 17:38:50

キエは、しかし幾つか真実も言っている。
(a52) 2021/10/23(Sat) 17:39:37

キエは、昔から食が細い。其れは本当だった。
(a53) 2021/10/23(Sat) 17:40:04

【人】 巫女 ユピテル

>>56 キエ

「それでも資格、ないかしら?
その感情そのものが失われるのかとか、どうなるのかとか。
気になることはあるけど、資格がないなら意味無いもの」

「これでないなら、仕方ないから別の方法を探すわ。
時間を取らせてごめんなさいね〜」
(60) 2021/10/23(Sat) 17:41:23

【人】 巫女 ユピテル


「それはそれとして……
聞かれたの初めて!?私が!?


ちょっとみんな何やってるのよ〜!!お姉ちゃん、こんな怪しい取引しちゃダメとは言わないけど、ちゃんと前提くらい聞いてからしなさい!」


お姉ちゃんは該当者全員に聞こえるくらい大声で怒りました。
(61) 2021/10/23(Sat) 18:00:48
あのキエが、心底から焦燥している。……効いている!

「ええっ!?」


だが思わずゲイザーはその足を止める。
それが嘘じゃないのはわかった。胎動している。
このおどろおどろしい、感情のひとつひとつが。

その中にはきっとリソースとなったトラヴィスや、
ほかゲイザーも知らぬ契約を交わした
ゲストたちの記憶が混ざっている。

「そ、それは困ります……。けど、そうは言われたって!
 ……どうすればいいんですか!」

プルーは、与太時空で契約内容の確認ぐらいしなさいよバカァ!!とトラヴィスの首根っこを掴んでぶんぶんした。
(t13) 2021/10/23(Sat) 18:18:44

【人】 悪食 キエ

>>59 >>60 ユピテル

自分にだけ告げられた言葉を聞いてキエは暫し思案する。

「先ず1つ、僕ァ感情其の物ではなく人が夢を見て想像した気持ちだけ食べる。そうでもしないと枯れてしまうだろう? 僕らも其れは困るんだよ。
 そして資格に関して、此方は“今の君”には無いという返答に変わった」

食事を中断しユピテルの瞳を見上げたキエはその奥を見ようとして、
(62) 2021/10/23(Sat) 18:25:56

【人】 悪食 キエ

>>59 >>60 ユピテル

…………諦めた。

「嗚呼、別の方法を探すといい」

キエは使用人を呼び止めると無花果を持ってくるように告げる。林檎を皮ごと食べながら次の果実が来るのを待ち始めた。此れで交渉は終わりという事だろう。
尤も、ユピテル達は契約など交わさなくとも済む筈だ。
(63) 2021/10/23(Sat) 18:27:10

【見】 くるみ割り人形 トラヴィス


4日目、その日の夜。
出番を終えた客演の男は、広間の隅で竪琴を抱えていた。
使用人を呼び付けて、弦やら何やらも用意して。
言葉の通りにメンテナンスをしてやるつもりだ。

待宵館の夜は近い。
それをひとり、肌で感じながら。

抱え上げて、品定めするように琴を見やる。
……成る程、なかなか悪くない楽器だ。

紅茶でも、と使用人を探して辺りを見渡し、
ちょうど貴方と視線が合った。



「……やあ、プルー。
 使用人が見当たらなくてね、
 悪いのだけど、紅茶を頼めないか?」
(@19) 2021/10/23(Sat) 18:34:00
胎の底から1匹の鰐が浮かび上がると其の背中はゲイザーの足場になった。

「はいはい、出してあげるから大人しくしてなさい。…で、何処に出るの君」

鰐が発する声はキエのものだ。此の鰐が“キエ”だと夢を見ているゲイザーならば判るだろう。
鰐はゲイザーを乗せてゆっくりと感情と記憶の沼を泳いでいく。
………そう、沼だ。ゲイザーは人格であるから直ぐに混ざらなかったというだけで、本来胎の中は泥濘のように混ざっている。此処から特定の何かを掬い上げる事など砂浜から一粒の砂を探し当てる事に等しい。
何処かから赤ん坊の泣き声が聞こえる。


「君達が勝手に持ち込んだ魔力とやらを使わせて貰うからね。君も出られるんなら文句無いだろ?」

キエの行動は酷くあっさりとしていた。此処から出る為の試練も無ければ課題も無いが其れが“キエ”だからだ。

【見】 トレジャーハンター プルー

>>@19 トラヴィス

「ふふん。アタシに声を掛けるとはお目が高いじゃない。
いいわ。それ弄りながらちょっと待ってなさい!」

にっと笑った女はいつも通りだ。
賑やかに騒がしく調理場へ姿を消し、暫くしてポットとカップを持って戻ってきた。
手際よく紅茶をふたり分淹れて、貴方の正面に座る。

「楽器のメンテもできるの?」

角砂糖をふたつ投げ入れ、くるくると混ぜながら尋ねた。
(@20) 2021/10/23(Sat) 19:00:26

【人】 浮遊想 テラ

 

「 
ああ、なんだ、今は──の声を聞いてくれるのかい?
 」
 
(64) 2021/10/23(Sat) 19:03:09

【人】 浮遊想 テラ


ナニカ は、抱き着かれてそのまま 
あなたを抱き返して浮いています。

「 
抱き着くならやっぱり女の子の方がいいよなぁ
 」


燃えるようだなんて、そんなものはただのあなたの錯覚で。
ナニカ が与えているのは寒さ冷たさ 
分子が振動する熱量を奪って、
音も眠るような絶対零度へ連れる概念。


それもまた、此処この夢で、今だから起きていること。


「 
目をつむりましたよ、できそう?
 」

ナニカ は、
目を閉じました

あなたは ナニカ に夢を見せられません。

「 
君の発言通りの結果に辿り着けそう?
 」

ナニカ は、あなたの思い通りになりません。
ナニカ は、
あなたに期待をしていません。

「 
ど う か な  
 」

あなたのその期待は、
空振りに終わることが決まっています。


ナニカ に対して、あなたは捕食者ではありませんでした 

この夢では、どうもそうらしいですね
 
(65) 2021/10/23(Sat) 19:04:11
シトゥラは、契約内容ねえ。へえ。そう。っていう気持ち。
(t14) 2021/10/23(Sat) 19:10:22

簡単には絶望をしない。

賢者
に似て、非なるもの。

【見】 くるみ割り人形 トラヴィス

>>@20 プルー

少しだけ不安そうに見送ったが、それは取り越し苦労になった。

「うん、嗜む程度には。惚れなおしたかい?」

正面に腰を下ろす貴方を見る事はない。
真剣な視線は、琴だけに向けられている。

──ぱちん。
既に張られた弦を切り、小さな紙袋から新しいものを取り出す。

手に取った弦の先を小さく結んで、
胴側からピンに引っ掛け通す。

上部を指先でちまちま触って、引く。
それの繰り返しだ。

これが錆びていても、そうでなくても。
男はこれを42度繰り返すつもりだ。


「……あまりこの辺りの物には触れないようにね。
 混ざってしまうから。」

切る、通す、引く。

「丁度、話し相手が欲しかったんだ。
 どうだい、プルー。この数日は楽しかったかい?」
(@21) 2021/10/23(Sat) 19:28:49
チャンドラ

「俺達は死んだのかな。
 神隠しに遭った者が帰ってくることはあるようだから、生きてるのかな。
 これが死後の世界だというのなら、悪くない」

痛みも苦しみもなく死ねたというのなら、これ以上の死に方はきっとないだろう。

「けど……俺だけじゃなくて君もここにいるというのは良くないね。
 思い出してもらえたのは嬉しいけど……君は、もっと生きるべきだ」

底冷えする寒さがあるわけではないが、今、自分には一欠片の
ぬくもり
も存在していはいない。
自分の魂は兄のものだけど、
ぬくもり
だけはあなたに遺して行こうと思ったことは後悔もしていない。

そこに取引も駆け引きも欲望も、ひとつもありはしない。
ただただ一方通行の感情でしかなかった。

【見】 技術指揮 シトゥラ

>>@20 >>@21 見学席達

足音が二人の席の傍で響いた。
持ってきたスコーンを
プルー、トラヴィスの順に
だす。

ジャムは、5つほどカラフルな色合いを準備した。
料理好きの男でも流石にここまでは作っていないだろう。きっと。


隣の席から椅子を持ってくれば、プルーの真隣に置き席に着く。
そのまま彼女の肩に頭をもたれかけ、いまにも眠りそうな姿勢。
そんなシトゥラは持ってきたカップに怠惰に紅茶を入れ、
表情がわからないままあなた達の修理の作業と会話を眺めている。
(@22) 2021/10/23(Sat) 19:44:45
定義がキエを形作るとするならば、
この鰐もまた、キエの一部分なのだろうか。

ゲイザーは悍ましいアトラクションのような景色を進む。

「ま、魔力……? あたしっ、魔法使いじゃありませんし。
 よくわからないですけど……。
 わ、悪いことしないならいいですよっ!」

きっとあなたは、
”悪いことなんて滅相もない”なんて返してしまうのだろう、
そも善悪基準が人間とは違うのだから。

拍子抜けするほど簡単な脱出に、
”もっと早く声をあげればよかった”なんて思いながら。


 ポルクス

「言われてみれば。
 死んだっていう発想は、しなかったわね」

死後の世界なんてものを信じていない。
夜でないなら、わたしたちにはその権利すらない。
わたしたちは夜にしか生きられないの。

「……ポルクス。
 それはあなたは死んでもいいと、そう言っているの?」

常昼のこの館で死後の世界を信じないわたしは、自分が生きていることを疑わない。
もちろん、あなたも。

あなたの望みは知っている。
それは叶っていないと思っている。

同じくらい、叶わない方がいいとも思っている。
あなたの言葉を借りるなら、わたしはあなたに生きてほしいと思っている。

ゲイザーは、胎の中で夢を見ていた。頭の中にお友達がいた頃の夢。生きづらいけれど幸福で、安寧のあった日々。
(a54) 2021/10/23(Sat) 19:51:37



「何処にって、勿論──リーパーの中に!」


 

【人】 悪食 キエ

>>
???

>>64 >>65

キエの柔らかい肩が、腕が、胸が、腹が、腿が、冷えていく。錯覚はまだ止まない。

「……此れでも口説いてるんだけど?可愛い子猫ちゃんが誘ってると言うのに冷たいねェ。
 君さえ決めてくれればきっとできるのに…残念だ、とても」

真っ白な指先で頬
があるかもしれない
場所を撫でると抱き締める力を強めた。実際にできるかどうかなど知らないしそうであれば良いと願っているだけだ。
熱で潤む瞳を歪ませ口から冷たい吐息を漏らす。キエは寒くても死ぬ事が無いからこそ何の危機感も持たず其の儘笑っている。

「嗚呼、夢を見ないMr.ホワイトWhy to。僕は君が夢を見ないからこそ此の想いを思い出した。ずるいなァ、口惜しいなァ…目の前に在るのに食べられないなんて。
 
きっと人は此れを夢物語のようだと言うのかな


キエは此の想いもいつか飽きて忘れてしまう。夢を見ない
???
の事は覚えていても、感情の起伏が少ないからきっと此の歓喜を忘れてしまう。
???
が期待していないからこそ此の想いは直ぐ冷える。
音の眠るような静けさの中、目を閉じて目蓋越しに何かを見たと思う。

「もう少しこうしていても? 多分僕、君から離れたら冷たいのを失くしちゃう気がするから」

自分の理を持つキエは誰かに支配された事など無かったから其の時間を強請る。
そんな時間を過ごすのか、それとも直ぐに身体を離してしまうのかは
???
次第だ。
(66) 2021/10/23(Sat) 19:55:11

【見】 トレジャーハンター プルー

>>@21 >>@22 袖裏のお茶会

「こーゆーの、昔から触ってて慣れてんのよ。驚いた?
心配しなくても邪魔はしないわ」

アタシはいつでも惚れ直してるわよと返して、竪琴の上を忙しく動き回る指先を眺めていた。

「ここ数日?久しぶりに賑やかで、慌ただしかったわ。
……使用人手伝いに駆り出されるとは思ってなかったけど、あれはあれで楽しかったからヨシって事で!」

プルーにとっては、ここ数日もいつも通りの範囲内だ。
……周囲は、そうではなかったようだけれど。

「トラヴィスは、楽しかった?」

差し出されたスコーンにありがと、シトゥラと返し……珍しく此方にもたれかかってきた頭をぽんぽんと優しく撫でて。

女はそう尋ねた。
(@23) 2021/10/23(Sat) 20:09:03
チャンドラ

「わからない。
 この花弁が教えてくれたから……兄もこの館に来ていたこと、館であったこと、兄が得たもの、兄が捨てたもの」

今更捨てたものを欲しなどしないだろう。
ならば俺の行き場はどこにあるのだろうか。

「でも……一度捨てようとした命だから、あまり惜しくはないかな」

「…ん、見えた」

目的地リーパーを意識に捉えると迷う事なく速度を上げた。
キエは人を導かないし救いもしないし愛していない。されど人を大切にせざるを得ない曖昧模糊な存在だ。
人によってキエは善にも悪にも成ってしまうし、キエ自身も自ら其の在り方を選んだ。其れはキエの嫌う面倒が多く在る筈なのに選んだ道だ。
赤ん坊の泣き声が遠くなっていく。


「相も変わらずおかしな事を言うねェ君は」

 
 
「―――悪い事なんて滅相も無い。」

 

キエは、ゲイザーと共に目的地へ至った。
(a55) 2021/10/23(Sat) 20:12:14

キエは、直ぐに其処へゲイザーを落とすとさっさと帰ってしまう。
(a56) 2021/10/23(Sat) 20:12:47

キエは、ゲイザーが持ち込んだ魔力で2人を会わせた。
(a57) 2021/10/23(Sat) 20:14:32

キエは、ゲイザーが持ち込んだ魔力で崩れた自分を少し直した。
(a58) 2021/10/23(Sat) 20:14:56

キエは、残った魔力を身体の外に流した。こんな異物が在っては“キエ”ではなくなるから。
(a59) 2021/10/23(Sat) 20:16:20

【人】 死神 ゲイザー


「ぶえっ!」


リーパーは、その時思い切り転んだ。
(67) 2021/10/23(Sat) 20:17:59
ゲイザーは、虎視眈々と息をひそめている。その時が来るまで。
(a60) 2021/10/23(Sat) 20:18:41

【見】 くるみ割り人形 トラヴィス

>>@22 >>@23 舞台袖

「へえ、驚いたよ。
 プルーと言えば私の部屋を荒らす天才だからね───と、」

寄ってくる緑色。いつも通りの光景。
ささやかな反抗を感じつつ、
スコーンへありがとうと礼を述べる。

「私が彼の機嫌を損ねてしまったんだ。」

彼女へそう苦笑混じりに説明した。
琴から少しだけ手を離して、自らの衣服の首元を緩める。

……その喉元には切り傷があった。
これが、機嫌を損ねた結果。


「……そう、そう。
 楽しかったのなら何よりだ。
 やっぱり、たまには宴も悪くないね。」

貴方が楽しかったと笑えるなら、
それは男にとっても喜ばしいことだ。


続く問いに、男は─────
(@24) 2021/10/23(Sat) 20:26:41
トラヴィスは、咳払いをひとつ。
(t15) 2021/10/23(Sat) 20:26:52

【見】 舞台人 トラヴィス




「楽しかったよ。
   久しぶりに、生きた心地がしたから。」


演じることが何よりも好きな男は、
屈託のない、素直な笑顔を見せた。
(@25) 2021/10/23(Sat) 20:27:24

【見】 くるみ割り人形 トラヴィス



「けれど、
 そんな時間ももうおしまい。
 演者達彼らには秘密で、月を待とう。

 二人と過ごす時間だって、
 同じくらいに大切で、楽しいと思っているよ。」



紅茶を一口。
それからスコーンへ手を伸ばして、どの色を纏わせるか思案。
貴方達へ、オススメはどれか、と視線を向けた。
(@26) 2021/10/23(Sat) 20:30:48

【人】 巫女 ユピテル

>>+23 >>+24 ミズガネ

「────」

「……
W『自分がこうしたい』と思ったことW
?」

言われた言葉が、何度も繰り返されます。
何度も、何度も。
ずっと言われたかった言葉。


 最愛の存在はいつも『いいよ』と言います。
 でもユピテルはそれは凄く嫌でした。
 最愛でない人は巫女の使命を果たすのを望みます。
 ユピテルは、いつしか『自分がこうしたい』を

 誰にも言えなくなりました。
 誰にも言わなくなりました。


 だって、黙って従順なフリをしていれば。最期のその日、したくない事を避けられる。
 使命を放棄し、全てを止められる。


気付けば大地の巫女の心は冷えて、氷の巫女になりました。

 
──でも、
それですら本当の『自分がしたいこと』ではありませんでした。


 ▼
(68) 2021/10/23(Sat) 20:33:41

【人】 巫女 ユピテル

>>+23 >>+24 ミズガネ

 違う道があるなら、見つけたかった。
 最愛の存在の望みを、平和に叶えたかった。
 最愛でない人を、無意味と切り捨てたかった。

 それを捨てきれず、毎日毎日迷い続けて。
 だから、こんな所まで迷ってしまったのか。

 もしかしたらこの時にはもう、
 ユピテルの『自分がこうしたい』事は、

 
死にたい
か、
逃げたい
に変わっていたのかもしれません。

ユピテルは一度も『自分がこうしたい』を、
ただしく他人に、誰かに応援された事がありませんでした。

 ▼
(69) 2021/10/23(Sat) 20:34:22
 ポルクス

「……お兄さんが?」

偶然か、双子の神秘がそうさせたのか。
でも偶然にしてはできすぎていて、わたしは驚いていた。

追うものと追われるもの。
あなたとお兄さんの関係は、聞いた話ではそんなもの。
それなのに、先にこの館に来たのはお兄さんの方。
そしてあなたが追うようにここを訪れた。

とんだ運命の悪戯ね。
それともこれも、館の主の意志かしら。

「惜しくはない……あなたはそう、思うのね」

ひとつ知る。
お兄さんの影がなくなって尚、あなたを蝕むもの。
わたしが思っていたとおり、そしてあなたの話していたとおり、あなたの中のお兄さんの存在はとても大きい。

 ポルクス

「わたしはそうは思わないわ。
 命は粗末にするべきではないもの」

ひとつ知ったなら、次はわたしの番。
わたしはわたしの道徳を語る。
そしてこれはわたしだけの道徳では決してない。


「命を危険に晒しても、やりたいことがあるなら別よ。
 わたしはそれは、粗末とは別と思うもの。
 わたしはあなたに、命を粗末にして欲しくないわ」

わたしは探して欲しいと言う。
どうせなくなってもいい命なら、それを賭けてでもやりたいことを。

叶うかは、また別の話。
それでも目標のために冒険する時間は、きっと有意義なもののはずだから。

【人】 巫女 ユピテル

>>+23 >>+24 ミズガネ

「──ふふ」
W俺WW私Wはどんな選択をしても、Wお前WW貴方Wを応援しているから


「まるで、私の神様の様な事を言うのね。ミズガネ」 
Wお前がWW貴方がW道を選んで進むことを、自分のことのように嬉しく思えるのだから


「……ありがとう。もう、寒くないわ。
抱き締めてくれたのがわかるの。きっと何度でも触れられる。

館に来て、皆とお話して、貴方と触れ合って。
『自分がこうしたい』と思ったことを無意識に貫いてた。
それが今に繋がっているなら、迷わないわ」

改めて考えます。
今の、本当の『自分がこうしたい』と思ったことは──

  「       」

だから負い目なく日々を受け入れられるように、


「貴方が信じてくれるなら、私、どれほどでも頑張れるわ」
もう間違えない。こんな私に、熱と勇気をくれたから、」

  「WいってきますW」

人に、赦しは与えました。館では本心の赦しを沢山。
人に、赦しを貰えたのは、初めてでした。
(70) 2021/10/23(Sat) 20:36:09

【人】 巫女 ユピテル

>>62 >>63 キエ

「夢……そうかも。
多分私今、ずっと幸せな夢を見続けているようなもの
“元の私”にならあった。だと、納得するしかないわね〜」

自分にだけ告げられた言葉の響きが、
初日と意味を異なっている事に気付いて少しだけ笑います。
これはこれで、そう思わせる事がなんだかW楽しいWので。

「そうするわ。それじゃあ、また明日ね」

顔を上げて、何でもないいつも通りの緩い笑顔に戻ります。
ひらひら手を振って、
「教えてくれてありがとう」と去っていきました。
(71) 2021/10/23(Sat) 20:42:22

【人】 空想 ゾズマ

>>55 ゲイザー

あなたが食べるのをじっと見つめて。
真似をするように、フォークを操りパイを一口。
少しずつ丁寧に食べながら、話を聞く。

「……同じ?」

あっけにとられたように動きをとめて

「そっか、そうだったんだ。わたし以外に、はじめて会った……
 きみはもともとゲイザーの頭の中の存在で……
 
え、なんだか、すごいね……会えてうれしい……!


少女はゾズマの仮面をかぶることも、前に殺されそうになったことも忘れ、なぜか目を輝かせ始めた。
けれど、すぐに"死んだ"という言葉を思いだしてしまったのか、謝りながらおとなしくなった。

「ゲイザーが死んだ……って……ど、どうして?
 きみが殺したの?棄てられたことに、怒ってるの?」
(72) 2021/10/23(Sat) 20:51:19
チャンドラ

「ここに来ることが俺の到達点だったとしたら、何も悔いなんてありはしないんだ」

兄と分かれた魂を一つにしようと思ったことも、君にぬくもりを遺したことも。

「ここが通過点だったとしても、
 自分がやった事に悔いはないけど。
 だけど……俺は兄さんと違って、何も見つけてやしない」

半身を捨てて、手にできるものは何もない。
俺の中に空いた穴が大きすぎて、それは塞ぎようもない傷痕。

兄に返そうとしたもの全てが、きっと今の兄には一つも必要がないものだ。

「……そうだね、これから生きる時間があるのなら……
 生きる理由を探すために生きてみるのは悪くないかもしれない」

【見】 トレジャーハンター プルー

>>@24 袖裏

「ふふん。これでもアタシ、昔はいいとこのお嬢さんってやつだったのよ。使用人の真似事が好きな問題児だったけどね」

問題児だという自覚は、あった。
ここまでへそ曲げるのも珍しい、とスコーンに真っ赤なジャムを付けて口に運び……首の傷を見た。
唇の横に赤を付けたまま、顔を顰める。

「……なにそれ。誰にやられたのよ。
この前までそんなのなかったわよね?」

殺人鬼リーパーか、それとも。或いは?
……答えをはぐらかすのなら、女はそれ以上言及しない。
いつも通りはそうして保たれてきた。

「トラヴィスが楽しかったのなら、文句無いけどさ。
シトゥラに心配かけるのは程々にしなさいよね」
(@27) 2021/10/23(Sat) 20:54:56

【人】 浮遊想 テラ


「 
冷たいって思う 

  
やさしくしてはいるつもりなんだけどなぁ。

  
まぁつもりっていつでも“つもり”ですからね。


ナニカ は、異形だなんてこともなく、
案外普通に、人間の形をしています。
握手の手から窺えた通りに、
男性の特徴を持っていると思いました。
だから、あなたは ナニカの頬を撫でられました 
ナニカ も、触らせる気があったので。
ナニカ にその気がなければ、
相手から触れることは出来ません。

「 
ズルいねぇ──ってば。口惜しいかぁ。

  
ごめんね? オアズケみたいなことしちゃって


「     
罪滅ぼしでもないけれど、
      
  
そのもう少しは構いませんよ子猫ちゃん
 」

自身の存在をしっかりと確立させているあなたは、
その通り、離れてしまえばこの冷たさをなくしてしまうでしょう。


あなたは“孤高”で、
孤独
ではない。


「 
これは夢、夢、夢。
最初から、そこになんてなかったのさ
。 」


あなたの意識が 
寒さ
 に刈り取られてしまうその時まで、
この冷たい抱擁は、戯れは、続けられていたのでした。
(73) 2021/10/23(Sat) 20:56:08
トラヴィスは、シトゥラへ視線を向けた。
(t16) 2021/10/23(Sat) 20:58:03

【見】 技術指揮 シトゥラ

>>@23 >>@24 >>t15 >>@25 >>@26

深い青色のブルーベリー。
眩い紅のクランベリー。
甘さを控えめにしたバタークリーム。

「……楽しそうで何よりですね」

頭を撫でられる、この距離感が心地よい。
もう色んなものに慣れきってしまって変化なんて求めていなかったのに。
誰かへ優しさを振りまくことも刹那のものと知っていたのに。

新しい人たちは期待をさせるし、目の前の人間は変えられる。
本当に困ったことだ。

「俺も、楽しかったですが。
 流石に―――怠けているのはやめにしようとおもいます」
(@28) 2021/10/23(Sat) 20:59:49
テラは、浮いている。
(a61) 2021/10/23(Sat) 20:59:53

【見】 トレジャーハンター プルー

「……終わりって言うけど、あの『舞台』は悪くなかったわ。
ううん。最高サイコーだったって言うべき?

また気が向いたらやってよ。
アタシ、今度は最前列取っとくから」

口の横の赤を指で拭って、女は笑う。

「あら。もうアタシの願い、叶っちゃいそう?
約束忘れてないわよね。トラヴィスの目利き、期待してるから。
おつまみはシトゥラ、頼んだわ!」

勝手に話を進めた。
赤いのと黄色いのがオススメだと伝えて、まだ明るい外を眺める。

もう間もなく、宵が来る。
(@29) 2021/10/23(Sat) 21:00:01
 




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10回 残 たくさん

 

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6回 残 たくさん

 

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33回 残 たくさん

ブイブイ〜

犠牲者 (4)

クロノ(2d)
0回 残 たくさん

 

ミズガネ(3d)
42回 残 たくさん

透明に触れたい

ポルクス(4d)
11回 残 たくさん

 

チャンドラ(4d)
16回 残 たくさん

賢者では、ないの

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キンウ(4d)
7回 残 たくさん

 

ゲイザー(5d)
4回 残 たくさん

 

キエ(6d)
13回 残 たくさん

僕は僕だよ

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トラヴィス
34回 残 たくさん

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シトゥラ
19回 残 たくさん

 

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