サティ家次期当主 シャーリエは、メモを貼った。 (a20) 2020/09/28(Mon) 23:12:05 |
【人】 二年生 小林 友「いいとも、なんでもかまわない。 神様のお授けなった子供だから、 大事にして育てよう。 きっと大きくなったら、りこうな、 いい子になるに違いない」 ─────『赤いろうそくと人魚』 小川 未明 (136) 2020/09/29(Tue) 0:54:45 |
【人】 二年生 小林 友[バスケ部の面々にアイスを奢られ帰ったあの日。 家に帰るなり、出迎えた母さんは ぎょっとした顔で俺を見た。] 「やっだアンタ!目が真っ赤! なに、どしたの。」 [小太りの腹に押されてぱつぱつになった エプロンで手をふきふき、 俺の顔を覗き込もうとするものだから 俺はいやいやと首を振って逃げた。] おふくろには関係ないだろ! ……別に、なんもないったら。 [いや本当は今日は人生で一二を争う トンデモ現象に遭遇したのだけれど。 それを母さんに言ったところで 信じて貰えないだろうし……それに 心配症の母さんは多分、もっと別なことに 気をもんでいるに違いないのだ。 ほら、部屋に行こうとする俺の前を塞ぐように 視線をさ迷わせながら、忙しなく手を揉み合わせ] (137) 2020/09/29(Tue) 0:55:16 |
【人】 二年生 小林 友「…………本当に、何も無いの?」 [この、目。 慈しみ溢れるこの目を向けられると 俺はもう、何も言えなくなる。 昔っから、そう。 彼女は、自分の息子がいじめられてやしないか それを健気に心の内に留めてやしないか 心配で心配で仕方ないのだ。 安心して、母さん。 あんたの息子はいじめられてない。 今日も陽気で心優しい連中に囲まれて ソーダアイスを食ってきたところ。 あんたの息子がこんなんなのは、 いじめのせいとかじゃ、全然なくて ただ、あんたの息子がダメなだけ。] (138) 2020/09/29(Tue) 0:55:46 |
【人】 二年生 小林 友[それを、ぶちまけられたらどれだけいいか。 結局、その日も俺は沈黙を選択して 母さんを半ば突き飛ばすように自室に籠って ─────ふと、図書館から持ち出した あの本のことを思い返すんだ。] ……やっべ、手続きなんもしてね…… ………………あー、まいっか。 [どうせ日陰に生きるもの。 ここに「図書館からの無断持ち出し」の前科が 加わったところで、一体なんだというのか。 本を捲って、あのクソダs……いや、 キッチュな便箋を探すと、 それは変わらず本の間にいた、が。] (139) 2020/09/29(Tue) 0:56:17 |
【人】 二年生 小林 友[だから、返事を書いたんだ。 顔を見れば声も出ないくせに、 人かどうかも分からない相手になら こんなに嬉々として筆が取れるのかって 自分でも意外なくらい。] (141) 2020/09/29(Tue) 0:57:12 |
【置】 二年生 小林 友 へえ、タメじゃん! 図書館はいつも俺一人だったけど…… この本、他に誰も読まないと思ってた。 所謂、ハピエンものじゃないし。 俺も、絵があるのも好き。 けど、この本は写実的っていうか…… 読んでるうちに頭の中に風景が浮かぶんだ。 そう、初めてなんだ。 じゃあ……………… (L6) 2020/09/29(Tue) 0:58:13 公開: 2020/09/29(Tue) 1:00:00 |
(a21) 2020/09/29(Tue) 4:26:58 |
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