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【人】 ツァカリ[彼は届く食事の匂いを褒めてくれて、 高い鼻をかわいらしく動かしていた。>>14 仕事に集中していた時の彼は遠かったが、 近くに来てくれたことに幸せを感じ微笑む。] ああ [手を洗ってくるというのに頷き、一人テーブルに戻る。 持ってきた荷物から馬乳酒入りの羊の胃袋を取り出した。 遊牧民にとって一般的な 液体の保存容器であるそれには 街で買った氷系の魔術符を貼り付けて、 中身の冷たさと鮮度が保たれるようにしてあった。 馬乳酒は野菜を殆ど摂らない自分達にとって 貴重な栄養源で、度数が低く子供から大人まで飲む。 発酵がどんどん進んでしまうから 夏から秋にだけ飲めるものであったが 符のおかげで冬にも持ち越せた。] (21) 2021/12/03(Fri) 9:15:17 |
【人】 ツァカリ[二つのカップに、乳白の馬乳酒を同じだけ注ぐ。 酸っぱくて癖があるが、 身体のためなのでそこは我慢して頂こう。 口に合わないようなら明日町に野菜を買いに行くか。 今日はパントリーを覗かなかったけれど、 彼も何か買っておいてくれたかも知れない。>>5:11 馬乳酒のあとの二杯目には、葡萄酒をと考えている。 これも余り度数は高くないが、香辛料と薬草入りで、 疲れているものには眠気を齎すものだ。 彼はどうも、仕事に熱が入りすぎて 彼自身のことを蔑ろにするきらいがあるので 飲ませて早々にベッドに入れてしまおうという魂胆だ。 尤も、アルコールが得意でないなら、 馬乳酒だけでも十分酔ってしまう可能性はあるけれど。 食べたあとまた仕事に戻るなんて言わせない。] (22) 2021/12/03(Fri) 9:15:57 |
【人】 ツァカリ[暖炉の近くの床にしゃがみ込み、 柔らかくなったチーズをナイフで切って、 小ぶりなパンに塗りつけた。 長細いフォークに刺して、暖炉の火でパンを炙る。 チーズのこんがり焼けたところと とろぉ……っと溶けたところが仲良く同居したパンを 金属製の小皿に載せて、それぞれの席に置けば、 シンクから来た彼と並んで座ろうか。] これは羊肉の串焼き パンについてるのは山羊の乳から作ったチーズ そしてこれが馬乳酒だ 馬の乳から作った酒で、栄養を補うために子供も飲む 口に合うと良いのだが [一つずつ簡単な説明をして、カップを手に取った。 上等なものだからぶつけずに 軽く持ち上げるだけの乾杯をして、馬乳酒を口に含む。*] (23) 2021/12/03(Fri) 9:17:26 |
【人】 ダアト[青の中の乳白色を 少し揺らしてから口に含めば 経験したことのない、不可思議な風味が広がっていく。 しゅわっとして 酸っぱいのに、少し苦くて… こくん、と飲み込めば 喉を通る時は ひんやりとしているのに ほんのり高揚するような感じ。] 初めての味です。 これは、よく飲まれるのですか? [訊ねているうちに、 なんだか、もっと欲しくなってしまって もう一度カップを傾ける。 ふた口目の方が さっきより美味しくなっているのが不思議で、 更にもうひと口、 舌の上で転がすように味わってから 飲み下せば、体に染み渡っていく気がした。]* (29) 2021/12/05(Sun) 10:45:08 |
【人】 ツァカリ[身体が温まっているから 良く冷えた馬乳酒を飲めば 食道を降りていくのがよくわかった。 訊ねられれば>>29、 カップを置きながら隣の彼に眼差しを向けた。 質問をしてきた彼の唇は離し難いかのように 青き飲み口に寄せられたままだ。 気に入って貰えたのだろうか? その様子にふふと微笑って、答える。] ああ。定住民と違い、野菜が手に入りにくい。 不足するビタミンやらミネラルやらを補うため、 夏から秋にかけて沢山飲む。 本来この時期には飲めないが、 町で買ったこの符のお陰で持って来られた。 魔法とはまこと便利なものだな。 [この符、の所でテーブルの上の容器を 人差し指でツンと突いて見せた。 その手は次に、大皿へと運ばれ、串を一本掴む。] (31) 2021/12/06(Mon) 17:12:14 |
【人】 ツァカリさあさ、簡単なもので悪いが 他の品も冷めないうちに食べてくれ [食べ方を示すように、 串を動かし、白い歯で肉をひと口齧り取って見せた。 咀嚼し、喉の尖りを上下させ、嚥下を終えるまでの間——、 否、終えても、翠のふたつは彼に向けられたまま。] (32) 2021/12/06(Mon) 17:13:39 |
【人】 ツァカリ[彼が自分に倣って串を手にするのなら、 その様子が何より楽しいもののように眺めている。] よく飲むのかと訊かれたが 貴殿は我々の暮らしに興味があるのか? 俺は、ダアト殿自身に興味があるぞ [赤い舌が周りについた脂を舐め取り、唇は弧を描いた。*] (33) 2021/12/06(Mon) 17:15:23 |
【人】 ダアト[それに、 魔法のことも便利だと言ってもらえて>>31 なんだか誇らしい気持ちになった。 見慣れぬ水筒には>>21 何の素材が使われているのか?とか そこに貼られている符の仕組みは 魔法石の粉をインクに混ぜて固着させたものか? 氷龍の鱗を薬液で溶いて書いたものか? もしくは…? 職業柄、気になることはあるけれど、 何よりも、こういったものを 遊牧民である彼が 日常的に利用しているという 先進性に目を瞠った。>>0:22>>0:23>>0:24 (本当に、すごい人だな…) どんどんと興味が膨らんでいって 今にも弾けそうだ。] (36) 2021/12/07(Tue) 9:34:40 |
【人】 ダアト[結局、素直に 言葉通りに受け止めて 自分も真っ直ぐ、返すことにした。] 私も、です。 私の興味も、 遊牧民としての暮らしに対して、ではなくて… ツァカリ様がどんな風に暮らして 何を思って生きてきて どうやって 今のような誰からも一目おかれる人になられたのか、とか 貴方を形作ってきた 色んなことを知りたいと思っていました。 2週間前にお会いした時から、 ずっと。 [余計なことまで伝えてしまった気もするけれど もう口の中に戻っては来ないから、 重く、悪く、変な風に 受け取られないことを願いつつ、 気恥ずかしさと、照れの入り混じった笑みを向けた。]* (41) 2021/12/07(Tue) 9:48:59 |
【人】 ツァカリ[馬乳酒は癖のあるものだが 彼の口によく合ったらしい。>>35] それは嬉しいことを言ってくれる [彼は痩身>>4:23で、見るからに栄養が足りていなかった。 だが夏季に白い食べ物、冬季に赤い食べ物と、 年単位で身体の調子を整えている我々の食事を 素直に出しては、胃腸に負担を掛けかねない。 だから時期外れのものも持参した訳だけれど、 こんな風に気に入って貰えたなら そうした甲斐があるというものだ。 魔法石のときといい、 彼の喜びを正直に表現してくれる所を とても好いと感じる。 ……彼の手の間に置かれるカップには>>34 モヤモヤしたものを感じなくはないけれど。 そこはなんとも、居心地が良さそうに見えるから。] (42) 2021/12/07(Tue) 11:18:55 |
【人】 ツァカリ[さあさと、馬乳酒以外の品を勧めるときに 意地悪な気持ちがなかったと 言い切れるだろうか。 あまり触れたくない話題だ。 羊を喰らうと彼の視線を得て>>37 食器に勝ったような気分になったのは秘密だ。 食べた肉を追うように視線が降りてゆき 大きく開いた胸元まで見られたのは少し、 こそばゆい気持ちにもなったが。 ともあれ、羊の串焼きもまた、 彼のお眼鏡に適ったようだ。 とろけた声色に鼓膜を揺すられて心地がよい。>>38] ああ、羊の肉は特に美味い [我々の中でも人気が高いのが羊だ。 天然の草だけを食んで育つから、臭みがないのが良い。 だが肯定し、串に残る次の肉も口にしながら……、 それだけではない気がしていた。] (43) 2021/12/07(Tue) 11:19:56 |
【人】 ツァカリ[遊牧の際、昼食は一族総出で作り、全員で食べるが、 朝夕は、その残りものや簡単に作ったものを 家族ごとに張った幕屋の中で食べる。 親も伴侶もなければ、独りで過ごす時間となる。 それを孤独と感じたことはなかったけれど、 こうして彼ととる食事の時間は、 かけがえのないものに思えた。 ────楽しい。と。 そう思えるのだ。] (44) 2021/12/07(Tue) 11:20:22 |
【人】 ツァカリ[どの言葉も光栄で面映くなったが、 二週前からずっと、……とは。>>41 あんなに仕事の虫で、外の音も聞こえなくなる彼が、 他の者のための仕事をしながら、 己のことも、片隅にでも置き続けてくれたということか。 ……喜びが溢れてしまう。] ……う、む。そんな風に想って貰えて嬉しい [酔ったわけでもないのに頬をほんのり赤く染めて 話し初めは吃ってしまった。 否、酔っているのかも知れない。 彼が真っ直ぐぶつけてくれた語彙の海に溺れそうだ。 軽く咳払いして、言葉を続けようとする。 彼の言葉は、単に一人の人間に対しての興味とも取れる。 己もまだ、正しく意味を伝えていないから。] (47) 2021/12/07(Tue) 11:22:12 |
【人】 ツァカリ俺も、知りたい 貴殿が何を思いどう生きてきたか これまでのすべてとこの先のすべて 一つ残らず 精神性だけではない 、、 ……ここの柔らかさ、滑らかさ、……温度 ここ以外も……、 俺は、ダアト殿のすべて知りたいのだ [手を伸ばし、拒まれなければ、 ここと言いながら 唇の輪郭の外側を親指でそぉっと撫ぜた。 唇自身には決して触れず。 その先は恋人以上だけが知るべきだから。 依頼人としてでも、友としてでもなく、 男と女が愛しあうのと同じように想っている。 ──自分の口にした興味は、そういう意味だと伝える為に。 彼を見つめる瞳に、熱が籠る。*] (48) 2021/12/07(Tue) 11:23:52 |
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