人狼物語 三日月国


224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】

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ペネロペがこっそりお散歩したようだ。

【神】 コピーキャット ペネロペ

「ハア。まあ、予想通りだ。手筈通りにな」

新たな逮捕者の名前に、一瞬、目を伏せて。

「事を急くな!手前らが猟犬でなく番犬である自覚を持て!
 再三言うぞ、ボスさえ戻って来りゃとっ捕まった奴だって、
 あの鬱陶しい目の上のタンコブさえ退かしゃあ出てこられる!
 手前らが今一番にすべき事は現状維持だ!」

いつも通り、慣れてしまいたくない一日の始まりがやって来る。
薄っすらと浮かび始めた隈はファンデーションで覆い隠して。
一介のメイドマンは『いつも通り』を指示していた。
有無も不満も言わさないような、強い語気をもって。

「連絡と報告は怠るな!動く前には上に確認を取れ!
 下手踏んだ奴からとっ捕まると思えよ!」



「拷問屋に金貸し、いよいよ手足が捥がれて来たな。
 だがまだだ。屋台骨まではくれてやるもんか」

#アジト
(G0) 2023/09/23(Sat) 21:25:32

【教】 コピーキャット ペネロペ


短い仮眠の中で見る夢。

その夢は、やはりと言うべきか、随分と静かになって。

けれど拾った声が、景色がある。

この夢に残されたものは、まだあって。
ならばやらねばならない事も、まだ残っている。
(/0) 2023/09/23(Sat) 22:57:38

【秘】 コピーキャット ペネロペ → 傷入りのネイル ダニエラ


「──こんにちは、お巡りさん!」

昨日の今日で、巡回中のあなたを呼び止める声。
とと、と。
スニーカーの靴底を鳴らして駆け寄る音。

「思ったより早くなっちゃいましたけど、この間の約束の。」

今は久しぶりの晴れ間が覗いているので。
両手に持ったアイスコーヒーのカップのひとつを差し出して、
せっかく見掛けたので、とはにかんだ。
(-26) 2023/09/23(Sat) 23:32:32

【秘】 コピーキャット ペネロペ → 傷入りのネイル ダニエラ


それから、声を潜めて。

「ルチアーノの野郎から置き土産があったか、
 或いはあんたも薄々察してるだろうが……
 残りのA,C,Aはそっちのリヴィオ・アリオストだろう」

「ま、俺の言う事は話半分で構わない。buona fortuna幸運を



「……この珈琲に免じて、
 ここだけの話、内緒にしてくださいね?」

きっとそれが、お互いの為になるから。
うわべは朗らかに笑って、他愛無い内緒話のように装った。
(-27) 2023/09/23(Sat) 23:33:19

【秘】 門を潜り ダヴィード → コピーキャット ペネロペ

それは4日目のこと。
あなたの端末にまた連絡があった。

『面会終わりました 伝言の返事です
『まだ売ってねえ。売るとしたらこれからだ』
 だそうです』

『ちょっとだけ 長居しすぎたかもしれません
 明日は様子を見ます』
(-29) 2023/09/23(Sat) 23:37:09

【秘】 コピーキャット ペネロペ → 門を潜り ダヴィード


「売るとしたらがあるのかよ」

嘆息。
父から聞いた過去の話は誇張ではないらしかった。

『了解』
『気を付けて帰れ 足跡ベタベタ付けて帰るんじゃねえぞ』

そのときは、きっとそれだけでやり取りを終えてしまった。
送り迎えなんて、もう子どもでもあるまいし。

そう思っていたのだ。
(-31) 2023/09/23(Sat) 23:44:46

【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → コピーキャット ペネロペ

呼び止められた女は、あなたの顔を見ると嬉しそうに笑う。

「わあ。本当にいいんですかあ?」

巡回中でも気にするなかれ。
どうせ最近は警察も人手が足りなくて、サボりに目を留める時間もない。

「んふふー。ありがとおございますう。」
「…ええとお、お姉さん。」

多少配慮の効いた呼称で呼び止めて。
こちらは小声に頼ることなく。


「ちょっと、家に寄っていきませんかあ?」



ぐい、と些か強引に。
女はあなたの手を、引いてでも。
(-34) 2023/09/24(Sun) 0:04:48

【秘】 コピーキャット ペネロペ → 傷入りのネイル ダニエラ


「お家ですか?」

猫被りは、あなたの言葉にぱちりと目を瞬かせてみせて。

ぐい、と手を引かれれば、抵抗なく。
気を許した猫がそうするように、あなたが手を引く方へ。

「はい!私でよければ。
 お休みですから、お邪魔させていただきますっ」

きっと、もう既に指揮系統や仕事は他へ引き継いだ後。
することと言えば、そう多くはないものだ。
(-37) 2023/09/24(Sun) 0:16:06

【秘】 渡りに船 ロメオ → コピーキャット ペネロペ

「一般人の人らも休日が増えてハッピーですもんね。
 そう聞くとやっぱりいい案かもしれないな……」

こんな話をされているとは所長代理も思っていなかろう。
それともそれも覚悟の上で行ったことならば……
いや、立派でもないか。

「器用さと手の速さだけが売りなもんで。
 平行三つで流石に限界ですけど」

「ええ? そうなんだ……」

それには少々面食らったような顔をして、
その後の発言でなぜかほっとしたような顔になった。
通常逆である。

「よし……やる気出てきたな。働きます」

真面目に言っているのか冗談で言っているのか
分からないトーンで気合を入れ直した。
ついでにまた食べたくなったので、ピザを一切れ。
(-39) 2023/09/24(Sun) 0:28:50

【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → コピーキャット ペネロペ

そうして女が連れたったのは、大通りから1本離れたアパルトメント――ではなく、アジトにしているホテル。

「最近はここから職場に通っててえ。」

なんてあなたもきっと知っている話をふわふわ語り。
がちゃりと後ろ手に扉を閉めたあと、やっぱりふにゃりと脱力した笑顔であなたに言った。

「実は、預かって欲しいものがあるんですよお」

すた、すたと女は部屋の隅、置かれたボストンバッグとスーツケースの前へあなたを誘った。
ボストンバッグを指さして、「これなんですけどお」と少し困ったみたいな笑顔で。
(-41) 2023/09/24(Sun) 0:39:00

【秘】 コピーキャット ペネロペ → 渡りに船 ロメオ


「俺ぁファミリー限定の博愛主義だからな。
 誰にも別け隔てなく平等に、捕まりゃ悲しいし
 出来の良い奴は褒めるし。
 喜んでりゃよかったなと思うし、飲める奴ぁ歓迎だ」

自分で言うと途端に怪しくなる自称博愛主義。
通常は逆であるはずの百面相には何だそりゃという顔をし、
フライドポテトを一つ、ふたつ、抓んで。

「あ"あ〜……しゃあねえ、俺も色々始末して来るか」

二本目のビールを空にした所で、
取り繕う気ゼロのおっさん臭い声と共に席を立って。
空き缶や空いた容器等の片付けもしつつ、
この突発飲み会もぼちぼち解散と相成った。
(-44) 2023/09/24(Sun) 0:44:04

【秘】 コピーキャット ペネロペ → 傷入りのネイル ダニエラ


入るまでは、そうなんですね、だとか、お邪魔します、などと
殊勝な事を言っていたのだろうが。
がちゃりとドアの閉まる音がすれば、取り繕う必要もなくなって。
ちらりと部屋の中を一瞥しながら、あなたの後をついて歩く。

「ふうん?預かって欲しい、ねえ。
 このご時世お巡りさんが持ってちゃまずいようなものか?」

ボストンバッグとスーツケースの内、
指差されたボストンバッグの方を見遣る。
中に何があるかは知れないが、兎にも角にも。
持っていると困るものというのは表情から察するに余りある。

「預かるからには返さにゃならん。
 それを預ける先が俺でいいのかね」

信頼性という意味でも、
必ず会って返せるとも限らないという意味でも。
(-49) 2023/09/24(Sun) 1:02:08

【秘】 渡りに船 ロメオ → コピーキャット ペネロペ

「……オレ、あんたのそういう所が好きですよ。
 安心できるし、信頼できる。
 やっぱ持つべきは博愛主義のセンパイっすね〜」

自分も缶を握り潰して片付け始める。
素直な言葉は本心だ。間違いなく、あなた宛ての。

「応援してます。オレも色々やる事やってきますかね」

ごちそうさまでした、と挨拶をして、
立つ鳥跡を濁さず、周囲が綺麗になればまた持ち場へと。

……この時はまだ、話題に上った後輩が
近い未来に逮捕される事を知らなかった。
(-55) 2023/09/24(Sun) 1:30:09

【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → コピーキャット ペネロペ

「…ふふ。はあい。構いませえん。」
「寧ろこれは、
あなたたち
に持っていてもらいたいものでえ。」

ボストンバッグはよく見ると、『開けずに家に置いておけ』と誰かの言葉。
けれど女は躊躇なくそれを開けて、
一瞬眉間に皺を寄せ、
中から紙を1枚抜きだした。
そうしてその上であなたにその中身を見せる。
引き摺る様子や音を見るに、どうやら物凄く重そうだ。

/*

【ボストンバッグ】
・武器弾薬
(ピストル、ソードオフ・ショットガンライフル、カービンライフル、グレネード数種、サブマシンガン、およびその弾薬─いずれもセルフディフェンス用では許可の下りない軍用弾薬使用モデル)
・ “目が飛び出る”のに十分な量の爆薬
・ 市内の地図、特に下水道や駐車場に書き込みがある
・ 車のキーがいくつか


上記がこのボストンバッグの中身になります。(原文ママ)
ダニエラもこれを、ある人から預かりました。
(-60) 2023/09/24(Sun) 1:37:56

【秘】 コピーキャット ペネロペ → 傷入りのネイル ダニエラ


「……おーおー、随分なモン持ってんな」

開けられた中身を覗き込めば、
それはそれは明らかに
あなたの趣味
ではないだろう物品たち。
確かに
自分達
が持っている方がそれらしいと思うもの。

「こんなん用意すんのはウチでも……
 あ、すげえ嫌だ。心当たりがある。」

禁制品とされるだろう武器の数々、そして特に車のキー。
それを見て一人思い浮かぶ顔がある。
一度そうと思ってしまえばなかなか振り払えないものだ。

「こんなモン持つだけのワケはあるんだろうが…
 ま、あんたがそう言うなら深くは聞かねえよ。
 ちゃあんと責任持って預かっておいてやろう。
 言われなきゃうっかり
返し忘れちまう
かもしれんがな」

むしろ、あなたにとっては返って来ない方が良いのだろう。
そのように解釈して、含みを持たせて。

「つっても流石にこれ持って歩きはキツいな……
 車回して来るわ、ちっと待ってな」

試しに持ってみれば、それは想像通りの重みで。
あなたの返答を聞けば、一度ホテルを後にして。
『預かりもの』を取りに車で戻って来るだろう。
(-65) 2023/09/24(Sun) 2:06:18

【独】 コピーキャット ペネロペ

/*
解釈も何もないわ?長文になると言い回しが変なりがち。
許してね
(-66) 2023/09/24(Sun) 2:17:23

【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → コピーキャット ペネロペ

「ふふー。そおですねえ。」

心当たりが正解かはさておき。
あなたのその態度で女は少し
安心
したらしかった。
そうしてあなたが車を取りに行く間にひとつ思案。

仕舞っていたSDチップを封筒に入れ、その表紙に文字を滑らせた。
…知る名がひとつしかないものだから、そこに記されたのは『カンターミネへ』の文字。
あなたが彼女の業務は引き継いだと言っていたし、開けて中身を確認してくれるとよいのだけれども。
そんな博打を置きながら、その封筒もボストンバッグに放り込む。

あとはあなたが戻ってきたら鞄ごと受け渡すだけ。
どうか、届きますように。
(-69) 2023/09/24(Sun) 2:40:48

【秘】 コピーキャット ペネロペ → 傷入りのネイル ダニエラ


暫しの後。
猫被りは言葉通りにホテルの前に車を停め、
あなたの部屋の扉を叩き、また戻ってきた。

「待たせて悪いな。そいじゃ……っと
 あ"ークソ重、持ってくわ」

「そんじゃ、邪魔したな。扱いには慣れてっから安心しな」

なんて、わかりきった事を言って。
猫被りはホテルを後にした。

それを隠れ家の一つへ持ち帰れば、
中身を分別する為に再度開け、検めたことだろう。
そうして見知らぬ封筒を見付ければ、
表紙に記されていたのは同僚の名前。

何だかんだと情に流されがちな男は、
きっとこれも、無視する事はしなかっただろう。
(-72) 2023/09/24(Sun) 3:04:46

【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → コピーキャット ペネロペ

あなたが名に釣られ封筒を開けて。
尚且つ中のチップのデータを確認してくれたなら。

そのチップには、『プラン』とやらが書かれている。
どうやって調べたのか留置所まわりの機密に触れうる各種情報と、
『合図があった場合、あるいは取締法が突如廃止になった場合、混乱と立場を利して脱獄を手伝うこと』という文言。

どこかの誰かが何やら大層な計画を、そのくせかなり人任せな状態で立てていたものらしい。
(-75) 2023/09/24(Sun) 3:17:20

【秘】 コピーキャット ペネロペ → 傷入りのネイル ダニエラ


データを確認したなら、
たいそうな事をする輩も居たものだと嘆息し。
そしてやはり、『やりそう』な顔が脳裏を過る。

『獄中に、何らかの混乱に乗じて
 脱獄をしようとしている輩が居る』。

少なくとも、宛先にはそれさえ伝われば十分だろう。
そう判断して、面会の算段を立て始めた。


外部からの手引きの算段も、しておいて損は無いだろうな。
(-82) 2023/09/24(Sun) 3:40:18

【秘】 コピーキャット ペネロペ → けだもの カンターミネ


面会の正式な──友人の代理という名目で──手続きを踏み、
金髪のウィッグに碧のカラコン。
薄い色付きの眼鏡をして、少し軽薄な雰囲気に。
いかにも表の仕事仲間の女、というテイで猫被りは訪れた。

あなたが面会できる状態なら、面会に引っ立てられるだろう。
けれどさて、粗末な牢獄の中、あなたは今どうしているだろう。
面会が難しそうであれば、またの機会に。



「やっほーカンターミネ、退屈な獄中生活はどう?
 元気してた?そろそろ干からびそう?
 もうあたしの名前も忘れちゃった?
アメリア
だよ〜」

「ちょっと伝言があって来たんだけど。
 何かついでに差し入れた方がいいものあった?
 あたしが看守に注意されかねないのはナシね」

面会ができたなら、看守は
ちょうど交代中
らしく、姿は見えない。
この猫被りが立ち去るまでは交代の看守は来そうにない。
賄賂でも握らせたのだろう。
(-98) 2023/09/24(Sun) 4:57:28

【秘】 けだもの カンターミネ → コピーキャット ペネロペ

視力が悪くない限り、それなりにボロボロの女が目に入る。
廊下に背を向けて床に横たわっている白衣は
よく見れば血が結構ついているし、
面倒臭そうに転がる最中明らかに痛みに顔を顰めるし。
その顔だって「は?誰だコイツ」みたいな顔を一瞬したのは
さておいても、口元は切れてるし顎は痣があるしで
かなり"やりあった"のが見て取れるだろう。

「おかげさんで退屈はしてないよアメリア。
 ご覧の状態なんでベッドの代金支払いは今度で頼むわ」

軽口のキレもいまひとつな様子。
あーいってえ、とぐちぐち言いつつ、口元を一度拭った。

「次来ることがあったら消毒液と絆創膏、
 あと湿布と鎮痛剤持ってきてくれ。
 ……んで、伝言って何?あ、待った。
 あんまり笑うような内容じゃなくしてくれ。
 今腹が死ぬ程痛いから笑ったら多分死ぬ」

どいつもこいつもおてんばな奴しかいねえな。
内心でそう思いながら、人の事は言えないな、と。
ぼさぼさの髪を鬣のように揺らしつつ、耳を傾けた。
(-99) 2023/09/24(Sun) 5:10:32

【秘】 コピーキャット ペネロペ → けだもの カンターミネ


「うーんまあ元気そうね?すこーし
メイク
は濃いけど。
 それじゃ本題なんだけど、」

声を潜めて。
牢に近付いて。
作っていた声から、あなたも聞き覚えのある、素の酒焼けた声へ。

「あんたの大事なお友達、ダニエラからの伝言だ」

「獄中に、何らかの混乱が起きればそれに乗じて
 脱獄を目論んでる輩どもが居るらしい。」

「或いは合図があるはずだ。
 どうも留置所周りの機密情報まで掴んでるみたいでな。
 何かあればそれに乗じて上手く出て来いとよ」


素の声から、また作った声へ。

「あんたのかわいこちゃんが一人で寂しいって泣いてんのよね〜。
 代金支払いの件はエッダに伝えとく。
 あと消毒液と絆創膏と湿布と鎮痛剤?
 次また来れたら…あたしちゃんが覚えてたら持ってくるわ」

シレッと無い話をし、牢から離れ、ひらりと片手を振る。
伝言はそれで終わりらしい。
(-164) 2023/09/24(Sun) 15:18:52

【秘】 けだもの カンターミネ → コピーキャット ペネロペ

「半々だよ。あー痛え。」

本題を聞けば、へえ、と唸る。

「何かあれば、ね。」
「りょーかい。助かるよ」
「まったく、無茶するな。どいつもこいつも」


なんとも。誰も信じてないって直接言ったのに、
それでもまだきちんと伝言してくれるんだから。

「そりゃ俺も泣きたくなってきたな。
 はいはい、ぼったくりは勘弁しろって言っておいてくれ。
 お疲れさん。ありがとよ。
 ……たまにはメイク落としてすっぴんで勝負したらー?
 あんたならいい線行くと思うけどー」

余計なお世話か。ごろり、また牢に寝転がった。
(-166) 2023/09/24(Sun) 15:28:03

【秘】 コピーキャット ペネロペ → けだもの カンターミネ


「はーい、勘弁してくれるかは保証しないけどね」

伝えるだけよ、とからから笑って。

「メイクは女の勝負服なのよ。
 落とすなんてとんでもない」

冗談めかしてそう言えば、じゃあね、とその場を後にする。

今はアメリアを名乗る男は、
何だかんだと情に流されやすく、
また、ファミリーに甘い人間であった。
(-169) 2023/09/24(Sun) 15:39:40

【人】 コピーキャット ペネロペ

入っていた連絡に舌打ち一つ。
やっぱり車で刑務所にでも突っ込んでやろうか。
今はできない最終手段、
もとい単なる憂さ晴らしをふと思い返しながら。

夕暮れの街を行く。
ペネロペ・ベリーニは知っている。
今この街にいつも通りなんて無い事を。
そして、それはいつかは終わるという事を。

今はいつも通りを装うのが、きっと大嘘吐きの役目だろう。

#街中
(27) 2023/09/24(Sun) 18:55:46

【秘】 コピーキャット ペネロペ → マスター エリカ


だからやっぱり、今夜もいつも通り。
たとえ仮に、客足がぱったり途絶えていたって。
バイトはあなたと一緒にカウンターに立っているのだろう。

店の扉を開けた時は、少し気恥ずかしそうに
通り雨に降られちゃって、なんて言ったりしたかもしれない。

たとえ、客足が遠のいていたって。
今はここが、
一番『いつも通り』で居られる場所だったものだから。
だから休みを取っても良いはずなのに、来てしまった。
(-208) 2023/09/24(Sun) 19:20:49
ペネロペは、いつも通りだ。
(a16) 2023/09/24(Sun) 19:21:42

【教】 コピーキャット ペネロペ


薄闇の街を行く。

本当は不安で仕方ない。
自称博愛主義は誰が逮捕されるか気が気じゃない。
逮捕された後どうしているかだって心配で、
仮に自分が逮捕された後の事だって気が気じゃない。

自分の素顔もわからないけれど、この不安は確かに自分のもので。
そんな事でわからなくたっていいのに、なんて思う。

きっと立場と肩書がなくなってしまえば、
あの連絡ひとつにだって取り乱してしまえたのだろう。
立場と肩書とうわべの顔、それだけで支えられている。

ペネロペ・ベリーニは知っている。

自分がそれほど強い人間ではない事を。
(/1) 2023/09/24(Sun) 19:38:26
ペネロペは、知っている。
(a17) 2023/09/24(Sun) 19:38:46

【秘】 マスター エリカ → コピーキャット ペネロペ

昨日に明日休むと聞いていなくて、
今日に休むとの知らせもなかったのだから、
あなたが今日ここに来ることは知れていて。

それはいつも通りのことだから、彼女もまた、いつも通りに。

ここは上等なホテルでもない。
彼女はタオルを持って雨に濡れたあなたを迎えたりはしなかった。

が、入ってすぐのところに清潔なタオルが置かれていただろう。
一言二言の挨拶の後に、「片付けておいてくれ」なんて言われたりして。


 * * *

そうして営業を始めたその場所で、息をするのはふたりだけ。
何を言うでもなく過ぎる時間はきっと居心地の悪いものでも
なかっただろうが、少々味気ないのも確かで。

口を少し開いて、暫くそのままになった彼女がそこにいた。
自分から話を振るだなんてことを、
彼女は随分と長くしていなかったものだから。

あなたは向こう数分間そのままの彼女が何か言い出すのを
待つこともできるし、あなたの方から何か話すこともできる。
(-231) 2023/09/24(Sun) 22:14:26