人狼物語 三日月国


224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】

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視点:


ペネロペがこっそりお散歩したようだ。

【人】 Il Ritorno di Ulisse ペネロペ


うっっせ!!
ふざけんなバカ!!
 俺の耳までやる気か!?」

天地も地獄の底を引っ繰り返したみたいな騒音の中。

せっかく迎えに来てやってんのに、と
ハンドルを握りぶつくさ文句を垂れ。
『家族』を迎えにやって来た車は警察署の前で停まる。

譲り受けた車に、託された『預かり物』。
全部が借り物の男を乗せて。
(8) 2023/09/26(Tue) 22:14:02

【人】 Il Ritorno di Ulisse ペネロペ

>>18 黒眼鏡

「おう、bentornato おかえり 大馬鹿野郎」

正面から堂々と、散歩でもするみたいに歩いてくる姿に、
車の窓を開けて騒音に負けないくらいの大声でがなる。
それでも最初に言う言葉は『おかえり』だと決めていた。

「俺ァ『家族想い』だからな!!わざわざ来てやったんだ
 『家』に帰る足が要ると思ってな!」

いつも通りの傲慢は、踏ん反り返らん限りの勢いで。
(20) 2023/09/26(Tue) 22:35:35

【人】 Il Ritorno di Ulisse ペネロペ

>>22 黒眼鏡

「そりゃ大変、上司の教育が悪かったみたいだなあ?」

乗り込んでくるや否やのご挨拶には軽口で。
叩かれた肩はすぐに竦められた。

「ろくでもない事仕出かす気しかしねえ前フリだな。
 はいよ、しょうがねえな。一つ貸しな」

車を再び発進させれば、あなたの店まで最短距離で。
その後はちゃあんと指示通りに動くだろう。
(24) 2023/09/26(Tue) 22:52:05

【人】 Il Ritorno di Ulisse ペネロペ

>>25 黒眼鏡

「は?
嫌だね。

 地獄の果てまで行っても取り立ててやるわ」

裏社会の人間など皆平等に地獄行き。そう思っている。
だから地獄まで行けば取り立てられる。簡単なお話だ。

「はいはい、言われるまでもねえよ。
 心配すんな、手前の犬くらいきっちり躾けてやらあ」

どん、とそう厚くもない胸を叩いて。
そんじゃあな、そう言ってドアは閉じられる。

きっと別れはずいぶんとあっさりとしたものだった。
(26) 2023/09/26(Tue) 23:06:58

【秘】 Il Ritorno di Ulisse ペネロペ → 門を潜り ダヴィード


あなたをどこぞで拾って車内に詰め込んで。
それからアジトを離れ、
隠れていろと言われた手前隠れ家の一つへと。

そんな移動中の車内でのこと。

「見ないうちにずいぶん
男前
になったなあ?ダヴィード」

腫れた頬を横目に見て、不意に。

「こういう生き方をするって事がどういう事かわかったろ」

「お前は今岐路に居る。
 そのツラ見るにどうしたいかも、もう腹が決まってんだろ」

どうするかではなく、どうしたいか。
マフィアとして生きていくか、それとも違う道を選ぶか。

頬を腫らして、けれどどこか晴れ晴れとした顔で。
あなたは確かにそうしていた。
ならばきっと、答えは決まっているのだろう。

ちらりと横目に見た端末の中では、
情報チームの頭がようやくお帰りになるとの事だった。
(-42) 2023/09/27(Wed) 21:37:55

【秘】 Commedia ダヴィード → Il Ritorno di Ulisse ペネロペ

乗れと貴方に言われれば何処へと問うまでもなく、息をつく暇もなく。
とりあえず乗り込んでそれからどこに行くんだろうと考える。
男はいつだってそういう風に生きてきた。

「ええ。勲章・・が似合うようになったでしょう?」

こういう生き方。
暴力と血に塗れたいずれ必ず地獄へと至る道。
男は神に祈らないが、それでも己の生き方が神の愛に背く生き方であることは理解していた。

「俺はノッテファミリーのダヴィードです。
 これまでそう生きてきたし、死ぬまでそう生きる」

――ああ、やっと伝えられた。
だからそれは「こうありたい」という希望ではなく、「そう生きる」という決意として表された。
いつか貴方に頭を下げ、アジトの門を潜った日に、捨てた希望だったのに。
こうして言葉に出来るようになるまでには短くない時間が必要だった。
(-47) 2023/09/27(Wed) 22:46:52

【秘】 Il Ritorno di Ulisse ペネロペ → Commedia ダヴィード

>>-47
「おう、着いたら後で箔も付けてやるよ。
 湿布と消毒液って名前のな」

泣いて後悔したって、もう引き返せやしない。

──この門を潜る者は一切の希望を捨てよ。
一度その門を潜ってしまえば、神も法も助けてくれはしない。
神も法も助けてはくれない者の居場所。

この世界には、神も法も手を差し伸べないものが、
場所があるから。だからそれがある。

「───ふうん、そう。」

返答は短いものだった。
既に決意された事に、御託は必要無いと思ったからだ。
故にこの後に続くのは、単なる確認でしかなく。

「そんなら、こないだ言った事は忘れてないだろうな?
 自分の命には、行動には、自分で責任を持て。
 これまでも、これからも、お前の命はお前のもんだ。」

「使い方を決める権利はお前だけが持ってる。その上で、
 ノッテに、ボスに、俺達に胸張って誇れる
番犬
になれ」

「わかったな、Cucciolo子犬ちゃん

曰く、男は犬が好きだった。
自分がどれだけ姿形や振る舞いを変えても、見付けてくれるいきものだから。
(-51) 2023/09/27(Wed) 23:22:52

【秘】 Commedia ダヴィード → Il Ritorno di Ulisse ペネロペ

>>-51

うげ。

 ……あんまり沁みないやつがいいです」

そうしてまた、無理なことを言った。

一切の希望を捨てて進んだから、今の幸せがある。
その幸せが薄氷の上にあって、いつかぱちんとはじけて消えてしまうようなものであっても。
それを守ってくれた人間がいるから、自分はぬくぬくと温められていたと気付いてしまったから。

「覚えてますとも。俺は、俺がしたいことをします。
 俺の大好きな、大切な人たちを言い訳にしなくても。
 死ぬほどやりたいことがあったんです、ずっと」

「だから――
 
 これからもファミリー帰る場所のために働きますよ」

Bau bauバウバウ、と小さな鳴き真似が口から洩れた。
思ったよりは似ていた。

愛する家族の姿形がすこしばかり変わったからと言って、間違える犬はいない。
だってそれは、『貴方』なのだから。
(-55) 2023/09/28(Thu) 0:35:12

【秘】 Il Ritorno di Ulisse ペネロペ → Commedia ダヴィード

>>-55

「そいつは無理な相談だな」

なんとも薄情なこたえを返して、笑う。

斯くして、一切の希望を捨てた後に残ったのは
決意と幸福のかたちであった。

たとえそれがどんなに儚いものであろうとも、
たしかに今そこにある事には変わりない。

そして、それを守ろうとする者が居る事も。

「良い返事だ」

そう言ったのはあなたのこたえにだか、鳴き真似にだか。
何れにせよ、確かな事は。


勲章に箔が付けば、それはきっと
忘れられない思い出になるだろうということ。
(-59) 2023/09/28(Thu) 2:26:34

【秘】 Commedia ダヴィード → Il Ritorno di Ulisse ペネロペ

>>-59

いやだあ、と情けない声が上がった。
そんなことを言っても治療行為に抵抗など出来るはずもなく、ぎゅっと眉間に皺を寄せて耐えることになるのだろう。
ずるずると座席からずり落ちながらそんな未来を予想した。
本当に嫌だ。


「ん」

いつもより数段気の緩みきった返事を添えて、決意表明は終わり。
あとは貴方が車を走らせるままに外の景色を眺めていることだろう。

忘れられない思い出は、忘れたくない思い出にもなった。
この幸せと痛みを抱えて、子どもはまたすこし大人に近づいたのだった。
(-75) 2023/09/28(Thu) 9:31:24

【独】 Il Ritorno di Ulisse ペネロペ


「マ〜〜〜ジで
ろくでもない事
しやがった、あのクソ親父」

アジトに『カチコミ』が掛けられた後。
仕事用の端末に矢継ぎ早に入る連絡を見て、
猫被りは盛大な溜息を吐いていた。

「はいはいはいはい箝口令箝口令、
 戻ったらまず立て直しからだとは思ってたが
 仕事増えたじゃねえか覚えてろよマジで……」

ぶつくさと言いながら各所へ根回しをしていく。
余計な混乱を広げるなと箝口令を敷く。
この『ろくでもない事』がこれだけで終わるはずもない。

何せ報復を与えられるべき下手人は、
今はすっかりと行方を眩ませてしまったのだから。
(-115) 2023/09/28(Thu) 21:07:50

【秘】 Il Ritorno di Ulisse ペネロペ → Commedia ダヴィード


『お祭り』の日の夜が明けて。

きっと日もとっぷりと傾きかけた頃。
そこまであなたが寝過ごしていたって、誰も咎めるものは居ない。
寝転がったまま、ぼんやりとしていても。

隠れ家は静かなものだった。

「ダヴィードー、ダヴィード起きてっかあ〜?」

「飯行くぞ飯!ずっと家に籠もってんじゃカビ生えるわ
 後の事は一旦全部後回しだ」

一応の家主がいつも通りにやって来るまでは。

端末が床に落ちていてもお構いなし、
あなたを叩き起こしてでも連れて行くだろう。
何せきっと、昨日の夜からろくに食べていないだろうので。
(-134) 2023/09/28(Thu) 23:22:22

【秘】 Commedia ダヴィード → Il Ritorno di Ulisse ペネロペ

>>-134

はたして男は、昨日の夜からブランケットを被ったままカウチの上から動けずにいた。
気を失うように眠りに落ちて、目を覚ましてからも隠れ家の窓から入る光が色を変えていくのをただ見ていた。

おきてます、と答える声もどこか掠れている。

「めし……」

思い出したかのようにぐぅ、と腹が鳴る。
のろのろとブランケットをはぐって立ち上がり、靴を履く。
昨日は一仕事を終えてからそのまま隠れ家に来たので、服装は問題ないだろう。
腹が減るのも、今この時にそんなことを気にしている自分がいることも、なんだか冗談のよう感じられた。

「どこ、いきます?
 腹にやさしいのがいいな」

ついぞ隠れ家を出るまで、端末の方は見なかった。
見ないようにした。
(-142) 2023/09/29(Fri) 0:38:07

【秘】 Il Ritorno di Ulisse ペネロペ → Commedia ダヴィード

>>-142

どんな時であっても、腹は減るし明日は来る。
滑稽とも思えるほど当たり前に世界は回っていく。

「休みの連絡入れるついでにアマラントでも行くか。
 どうせしょぼくれたり他所行ったりで
 忙しくて行けてないだろ、お前」

これは根拠もない決め付けだ。
とはいえ慌ただしい数日だった事には間違いない。
一人で慣れない場所へ行く機を窺うには少し不自由な程度に。

「酒のあて以外に普通の飯もあるし……
 シチュー、よく作ってたんだと。
 腹にも優しいし傷にも沁みにくい、ちょうどいいだろ」

車は出さず、徒歩で向かう。ただ歩くだけでも、
何もせず助手席に座っているよりかは幾らかましだろう。
そのような考えがあってのことだった。
(-147) 2023/09/29(Fri) 1:26:19

【秘】 Il Ritorno di Ulisse ペネロペ → マスター エリカ


『今日はお仕事はお休みします』

『お客さんとして行きたいので』
『知り合いも連れて行きますよ』

歩きながら、簡潔なメッセージを送信した。
(-148) 2023/09/29(Fri) 1:26:44

【人】 Il Ritorno di Ulisse ペネロペ

>>-142 ダヴィード

表通りからは離れた路地の一角、隠れ家のような入り口。
石の階段を下ると、落ち着いた色の木の扉がそこにある。
下げられたプレートには『OPEN』の文字だけ。

 
 カランカラン

扉を開けばドアベルの音が店内に響く。
暖色の控えめな明かりの下、
カウンター席に着けば、さっそく注文を。


「マスター、シチューとパンを二人分お願いしますっ。
 あと、コンクラーベも!」

注文するのは、あなたが以前話していたものと。
比較的沁みにくいだろうノンアルコールカクテルがふたりぶん。

具沢山のシチューと、ライ麦100%の食事パン。
注文したものがカウンターに並べば、
猫被りは休日の一従業員の顔をして表情を綻ばせた。

「どうですか?美味しそうでしょう!
 マスターの作るシチュー、
 私も一度食べてみたかったんですっ」

#バー:アマラント
(62) 2023/09/29(Fri) 1:27:58

【秘】 Commedia ダヴィード → Il Ritorno di Ulisse ペネロペ

>>-147

『世界が終わったような』気分になったって腹は減るし眠くもなる。
そんな当たり前に傷つく歳ではなかったが、代わりに両親のことを少しだけ想起した。何故だろうか。

「うーん、その通り。
 ごはんだけでもって聞いて行きたかったんですけど。
 もう……すぐにはちゃめちゃになっちゃったし」

忙しかったのは本当。迷惑を避けて近寄らなかった面もあるだろうが、わざわざ言うほどではない。
いつぞやに三人で話した時は、まだいつも通りが続いていたから、いつだって行けると思っていた。

「あ〜〜、シチューいいなあ。俺シチュー好きです。
 お手製さいこーだしあったかいし、うれしくなるし……」

外で貴方と二人で歩いているというのに、子どもの口調はいつもより砕けたもののままだった。
会話の中身も無に等しい。
口も足もちゃんと動く。
生きている。
貴方と食事に行けるのは嬉しい。
貴方の企みはしっかりと効果を発揮したようで、当たり前がひとつずつ取り戻されていく。
(-172) 2023/09/29(Fri) 7:52:38

【人】 Il Ritorno di Ulisse ペネロペ

>>-172 >>63 ダヴィード

「Buon appetito!
 冷めない内が食べ頃ですよっ」

食事前の挨拶をして、シチューをひとさじ。
具材の旨味と甘みがふわりと広がる優しい味。
しっかりとした食事パンの食べごたえも、夕食にちょうどよく。

「Buono! …そういえば、
 実は近々マスターに料理を習おうと思うんです」

「最初に習うのは、このシチューで決まりですね」

なんて笑って、シチューをもうひとさじ。
いくらか食べ進めた頃に、カクテルのグラスを傾けた。

「それはそれとして。
 来年来たら、今度は一緒にお酒を飲みましょうねっ。
 成人祝いはここでさせてもらってもいいのかも」

来年。あなたが18歳になれば、
ノンアルコールでないカクテルで乾杯ができる。
そんなまだ先の未来の約束も勝手にしてしまって。

残暑も過ぎて、外は徐々に涼しくなっていく頃。
バー:アマラントは今日もいつも通り。
穏やかであたたかな時間が過ぎていく。

#バー:アマラント
(79) 2023/09/29(Fri) 19:26:18

【人】 Il Ritorno di Ulisse ペネロペ

>>80 ダヴィード

Certoもっちろん!」

実際のところ、この男の『趣味』は多岐に渡る。
取り繕った顔の数だけ趣味があり、
料理を趣味とした事もあれば苦手なふりをした事もある。

ともすれば、以前にも手料理を振る舞った事があるかもしれない。
けれどそれとこれとはまた別の話。

「ふふー。感想聞くのが楽しみです、どっちも」

料理も、お酒も。

18歳になったあなたに似合うのはどんなカクテルだろう。
幸いにして酒には詳しいものだから、いくらでも選択肢はある。

初めて飲むそれが、良い思い出になるように。
それから、あなたの成長ぶりを楽しみにして。

#バー:アマラント
(81) 2023/09/29(Fri) 21:33:41
ペネロペは、約束をした。
(a18) 2023/09/29(Fri) 21:34:00

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → Il Ritorno di Ulisse ペネロペ

>>5:-513

「知るか、お前には聞きたいことが沢山あったんだ。
 だけどなあ、聞くよりも調べてやった方が、
 "嫌な顔"が見れると思ったんでね」

楽しげな様子なのには少し首をかしげたが、
本当に嫌な様子は見えないので内心はほっとしていた。

「そうだな、覚えてる分を除けば今後も
お前の名前
だけは覚えておこう。
 そろそろ女の名前を覚えるだけで手一杯だったところだ」

全てが貴方自身なのだろう。
そして見えないそこにも貴方がいる。
それをしっかりと自覚できればもう不安なものはない。
いくらでも探してみせるし、いくらでも覚え続けてやる。
人は変わるものと変わらないものがある、
それがちょっとオカシイのが目の前の奴というだけだ。

「大盤振る舞いだな? どうした、今度槍でも振るのか。
 終わったらカンターミネとも食事をする出所パーティーでもする予定なんだ。
 さっさとこの優秀な情報通が解放されるのを待っていてくれよマイハニー」

貴方が自分に向ける感情も自分が貴方に向ける感情も、
何かと比べれば些細な者で、それでもかけがえのない唯一のもの。
逃がそうとしなければ、執着もそこそこに。
犬とはまた違う方法で、猫らしい男は貴方を見つけ続けるのだろう
(-313) 2023/09/30(Sat) 16:26:06

【神】 Il Ritorno di Ulisse ペネロペ

>>G7 ルチアーノ

「我らがカポ殿はずいぶん財布の紐が緩かったらしいな?
 ま、元からカネだのブツだのばら撒くたちではあったか」

もちろんそれは支出であって、浪費ではなかった。
今回のこれも同じ事だろう。
それを受けて周りがどう動くかも含め、
何もかもが計算ずくで行われたこと。

「せっかくの祭りだってんならついでに祝日にして
 俺達にも休みをくれてやって欲しいもんだね」

「あーあ。あーあーあー。どーすんだよこれ。
 人的被害も物的被害もカチコミにしちゃお遊びみたいなモン。
 その『お遊び』で俺達の仕事だけが増えたじゃんか」

件の『襲撃』で死者は出ていない。
損失だって金や時間でじゅうぶんにフォローができる範疇で。
下手人も収束していく先はアレッサンドロ・ルカーニアだけ。
それが全てを物語っている。

「お互い忙しくなるなあ、ルーカス?」

アジトに吹き込む秋風と共に。猫被りはやって来るや否や、
大袈裟にやれやれと両手をあげるポーズを取り、
溜息混じりの言葉を投げ掛けた。
(G8) 2023/10/01(Sun) 2:40:26

【神】 Il Ritorno di Ulisse ペネロペ

>>G9 ルチアーノ

「ったく、この件が片付いたら
 ぜって〜〜休みもぎ取るって決めてたのによ」

法案が撤廃されれば終わり、などという
簡単な話ではないとはわかってはいたが。
それに輪をかけて叶わぬ願いになってしまったらしい。

少なくとも、当面は。

「そりゃ大変だ。デートの時間は取れそうか?」

「俺は暫く纏まった時間は取れないだろうな。
 文句と取り立てはあのクソ親父に言ってくれや」

口ではクソ親父、とは言えど。
子どもの頃から面倒を見てもらっていたようなものだ。
少なからず恩はあるし、慕ってもいる。

それが姿を眩ませ、剰え今や『報復』の対象となっている事は
何だかんだと身内に甘い男にとって気の重い事だった。

「言う事と言えばそれくらいだ。そっちは?」
(G10) 2023/10/01(Sun) 3:32:01

【神】 Il Ritorno di Ulisse ペネロペ

>>G11 ルチアーノ

「しょうがねえな。全部投げ出したくなった時は
 手の掛かるamoreダーリンを連れ去ってやるとするか。
 何ならロメオの奴も巻き添えにしてやろう
 道連れは多いほど良いからな、抜け出して酒でも飲むか」

どうせ怠惰を望むだけで怠惰に過ごしたいわけではないくせに。
そんなふうに内心勝手な事を思いながら、
シレッと本人の居ない所で勝手に巻き添えを増やした。

「うへえ、まーだやってたのかよあいつ。しかも死んだのか。
 要らん要らん、どうせろくでもない事しかやってないだろ
 もう死んだ奴のやった事なんざ知っても何にもならん」

「あいつもなんであんなになっちまったかね」

イレネオという男とは墓地で出会してからそれっきり。
以降会う事も無かったのは幸運なのか、
或いは聞かずじまいに終わるという不運なのか。
今となっては答えのないことだ。

「ま、荒療治だが結果的には良かったんじゃねえの。
 これでお前も漸く前だけ見て生きられるってわけだ」

前だけを見るしかないとも言うが。

あなたにファヴィオ・ビアンコという上司が居た事を知っている。
それを撃ったという事は、
そこに何某かの過去の決別があったのも確かだろうから。
(G12) 2023/10/01(Sun) 5:13:13

【神】 Il Ritorno di Ulisse ペネロペ

>>G13 >>G14 ルチアーノ

「仕事一筋にはなりたくねえもんだなあ。
 真面目が行き過ぎるとどうも融通が利かなくなるらしい」

どうもずいぶん真面目に考えているらしい話に交え、
やや私怨の混ざった評価を笑い飛ばした。

良くも悪くも死者を引き摺るつもりも、
死者を嘲笑う趣味も無いが。
反面教師にくらいはしてもいいだろう。
この首のケロイドが消えるまでは。

「仕留め損ねたねえ、そりゃ残念だ。
 次はちゃあんと頭を二回ブチ抜いてやれよ。
 この世の面倒事なんざ金と弾丸で9割片が付く」

「殺ったら教えろよ。覚えてたら祝ってやる」

物騒な提案に物騒なお祝いを添えて。
淡々とした言葉には内心珍しいなと思いながら、
物騒な発言とのちぐはぐさにチェシアの猫のように笑った。

きっと互いに人間は案外あっさりと死ぬものだと知っている。
そして、それが小憎たらしい人間であるほど、
死に際はあっけないものだとも。
(G15) 2023/10/01(Sun) 6:32:44