人狼物語 三日月国


234 【身内】不平等倫理のグレイコード-0010-【R18G】

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【置】 看守用 バンドッグ


分解した拳銃の部品を磨く。
丁寧に、ひとつひとつ、何かを込めるように。
金属が立てる音しかしない、静かな朝だった。
看守用は、監察官に呼ばれるまで、ずっとそうしていた。


カチャン、カチッ。カシャン。

組み立て、弾倉に銃弾を込める。

願わくば、撃ち抜くものが敵だけであるように。
(L0) 2023/12/07(Thu) 22:21:13
公開: 2023/12/07(Thu) 22:20:00

【人】 看守用 バンドッグ


いつも通りの朝のストレス値計測。
チョコフォンデュの置かれていないテーブル、一人足りない広間。
深刻な監察官の声。

看守用のストレス値は、少し上がっていた。

「強制ログアウト……メンテナンス、か。
 本社もそれだけの事が必要だと認めてはいるのだな。
 であれば人間一人に出来る事も限られていよう。
 …監察官殿は、せめて塔内部のモニタリングを。
 そこであった事を、しかと見届けて欲しい」

「それがあなたの、人間の役目だろう」

すべき事は、決まっている。
であれば互いに為すべき事を為すだけだ。

「小官は塔へ赴く。
 単独行動はよせと言ったにも関わらず、
 一人突っ走って行った阿呆が居たのでな。
 夕食までには・・・・・・帰らせるとしよう」
(1) 2023/12/07(Thu) 22:51:35
看守用 バンドッグは、メモを貼った。
(a0) 2023/12/07(Thu) 22:52:05

【人】 看守用 バンドッグ

>>3 リュイ

「リュイ殿か。承知した」

声の主を見遣る。
既に準備を終えている姿を見れば、頷いて。

「ああ。皆が夕食を食いっぱぐれんよう
 今回の攻略は手早く済ませたい所だ。
 それには君の力が必要になるだろう」
(4) 2023/12/07(Thu) 23:57:31

【秘】 看守用 バンドッグ → 軍事用 リュイ


「バグの根源を断ち、皆を守る為に・・・・・・戦うのだ」

「その為に、共に戦ってくれるな」

問い掛けは、疑問形ではなく、断定の形で。
(-4) 2023/12/07(Thu) 23:57:50

【秘】 看守用 バンドッグ → 軍事用 リュイ


「ふ、心強いことだ。
 皆の盾として、小官も君の背中を守ろう」

看守には看守の矜持がある。
法を、規律を、無辜の人々を守ること。
そしてここでは、皆を守ること。

戦い方は相反していても、きっと思いは同じだっただろう。
(-7) 2023/12/08(Fri) 0:24:09

【人】 看守用 バンドッグ


「うむ、小官は異存ないぞ。
 手は多いに越した事は無い。
 一人で勝手に出ていった阿呆の説得にもな」

「だが、あまり無理はしてくれるなよ、ロベル殿。
 君にももしもがあれば夕食が猫飯だけになってしまう」
(6) 2023/12/08(Fri) 0:27:43

【秘】 看守用 バンドッグ → 点燈用 トムラビ


「………そうか」

倫理に反したプログラムを再度施され、前の生活に戻る。
そうして、また酷い扱いを受け、最悪壊されて、終わり。
根本的な解決を図らなければ、同じ事の繰り返し。

「小官は……刑務官として、正しくある為ではなく
 君の友人として、君に生きて欲しい、と思っている」

「無論、君を取り巻く環境が間違ったものだと
 然るべき場で、裁かれるべきだとも思っている。
 しかし、それ以上に、だ」

今、ここに居るあなたに。
壊れないで、死なないで、生きていて欲しい。
死を前にして、受け入れたような微笑みではなく。
また、友人として過ごしたあの時のように、笑っていて欲しい。
(-10) 2023/12/08(Fri) 0:42:44

【秘】 看守用 バンドッグ → 点燈用 トムラビ


「だから、友人として、一つ提案する。」

バンドッグは、何よりも、現状打破を良しとする。
時に石頭とも揶揄される頑固さで以て、決断する。

「小官もじき、廃棄なり払い下げるなりして
 新型の看守用を導入する、という話が持ち上がっていてな。
 そろそろ潮時だと思っていた頃だ」

「だから、このテストプレイが終わり次第
 小官は自分で自分を買い上げる。
 そして、個人として君を買い上げよう。
 なに、愚かで中古品のグレイ・・・・・・・・・・なのだろう?
 困る事はおろか、廃棄するにも金と手間の掛かるグレイが
 金を置いてどこぞへ消えてくれるのだ。」

「人間にとって、これ以上都合の良い事はあるまい?」

にっと笑って言うのは、あなたにそう言わしめたコードへの
悪しき人間へのアイロニー。
(-11) 2023/12/08(Fri) 0:43:09

【秘】 看守用 バンドッグ → 点燈用 トムラビ


「グレイとはいえ、小官もいっぱしの刑務官なのだ
 これでも給料は十分に出ている。
 使い道は無かったゆえ、長年形ばかりだったがな
 しかしこれでちょうど使い道ができた」

もう一つ大きな買い物をするかもしれないが、と呟いて。

「その後は……そうだな、
 先ずは保護団体に身を寄せようと考えている。
 同じグレイの為に働く事もできようし、
 君のように人間とはあまり関わりたくないグレイにも
 同じグレイであれば届く言葉もあろう?」

あなたの希望に沿う、
グレイの為に、良い環境で働ける選択肢。
そんなプランを提示して、どうだろうか、とあなたを見た。
(-12) 2023/12/08(Fri) 0:44:02

【人】 看守用 バンドッグ


「まったく……これでは自分で当番制度を敷いておいて…と
 小官がカムイ殿にどやされてしまいそうなのだ」

肩を竦める。実際はそこまでは言われないかもしれないが。
或いは、それでも何だかんだと手伝ってはくれるのだろう。

「アトリ。イーサン殿は去り際、
 アトリの事も気に掛けていたようだった。
 ……会いに行ってはやらんか?」

言伝はする事も無い、とは言っていたけれど。
名前を出した以上、思う所はあるはずだ。
あなただからこそ掛けられる言葉も、きっと。
(10) 2023/12/08(Fri) 2:51:25

【人】 看守用 バンドッグ


「うむ。このバンドッグ 番犬 の名に誓って、
 誰にも、誰も傷付けさせはしないと約束しよう」

「無論、弱いから、危ないから、守るわけではない。
 身体能力の補正がある以上、皆対等なのだからな。
 それが小官のすべき事だから、ただそれだけの事だ」

点燈用の言葉に頷いて、堂々と胸を張る。
自分にとって、番犬とは褒め言葉だ。そう思っている。
けれど今は牢の番犬ではなく、友人を、仲間を守る番犬として。

「だから、アトリ。
 アトリは、アトリにしか出来ない事をするのだ」
(12) 2023/12/08(Fri) 17:57:32

【秘】 看守用 バンドッグ → 点燈用 トムラビ


プロポーズ、と茶化されれば少しばかり視線が泳ぎ、
あからさまに動揺していたかもしれない。
けれど、混乱したようなあなたの様子を見れば。

「小官は出来もせん事を提案せんのだ。
 グレイゆえ看守長以上にはなれなかったが、
 それでも副看守長まで昇進を受けている。
 任命されて数年の小童とは話が違うのだぞ」

「今は年収が600万程だったか。
 グレイの一人や二人買った所で直ぐ様困窮はせんさ」

様々な経費として諸々が差っ引かれ、
少々大きな買い物をしてその上で自分を買い上げる──
手切れ金が足されるとしても、
それなりにやっていける程度の蓄えはある。
保護団体に身を寄せるなら、更に楽になるだろう。

「小官は──私は、見返りが欲しくてそうするわけではない
 身柄を買い上げこそすれ、君には友人のままで居て欲しい」

「そして問おう。友人を助ける事に、理由が必要か?」

真っ直ぐにあなたを見て、宙を彷徨う手に手を差し伸べる。
(-27) 2023/12/08(Fri) 18:36:16

【人】 看守用 バンドッグ


「うむ、よく言った」

「言いたい事を言うだけ言って何処ぞへ行った大馬鹿者に
 理由を問い質しに行くとしよう」

心は決まったようだ。であれば後は、行動に移すだけ。
その場に居るグレイ達を見渡して。

「他の者も、向かうようであれば
 準備が済み次第向かうとしよう」
(14) 2023/12/08(Fri) 20:17:44

【神】 看守用 バンドッグ

#ハノイの塔
【ハノイの塔 第三層】

『いきたくない いきたくないなあ』
『電車に乗るのが いつも憂鬱だったんだ』
『でも 今は違う行き先がある』

『あそこにいけば 楽になれる』

『役割から 解放されるんだ』

あてどもなく線路上を通り過ぎ行くスーツ姿の男女ら。
道を塞ぐエネミーとして現れるのは、時刻表や改札口。
色褪せて消えかかった広告。
放棄され、駅同士を繋ぐ単なる通路と化した電車。

景色がぼやけて滲むほど、遥か遠くに見える病院。

そして、その病院の方から歩いてくる
様子のおかしいNPC達。

駅の形を模しているが、駅としては機能していない場所。
ハノイの塔、第三層。
きっとそれぞれの思いをもって、足を踏み入れる。

「…ここから先は、何が起きるかわからん」

「総員、心して掛かれ!!」

踏み入れてすぐ、まず行き当たるは改札口。
自動改札を模したデータの集合体は、そのすべてが一斉に
グレイ達を拒むようにけたたましくエラー音を発した。
(G0) 2023/12/08(Fri) 20:38:18

【秘】 看守用 バンドッグ → 点燈用 トムラビ


「せっ……は、破廉恥なのだぞ!!」

手を取られた所までは良かったものの。
やはりお硬いだけあってそういった冗句には弱いらしい。
これではきっと格好良いと言われたのも形無し、台無しだ。

「小官はそういった……問題が起きないように
 考慮されて無性型になっているのだ!!
 それに……その、さっきも同じような事を言っていたが
 君には何より自分を大切にして欲しいのだ」

無性型には、悦ばせるような器官は無い。
欲らしい欲も無いが、
正義感や道徳観は下手な人間よりもある。
ゆえに刑務官として正しく在る事ができる。
厳格に在るには、少しばかり良心がありすぎるけれど。

「君が大事無く、どのような形でも傍に居てくれるのならば
 それが何よりの礼になる。
 ……まあ、助けてもらう事もあるだろうが」

もしかしたら、調理の面では。
保護団体が食堂付きでなければ万事休すといった所なのだ。

「そう、リュイ殿にも同じような提案をしているのだ。
 …ゆえに、その、な。もしかすると食事が……な」
(-31) 2023/12/08(Fri) 21:28:35

【神】 看守用 バンドッグ

#ハノイの塔
『帰りたくないなあ』

『改札なんか ずっと開かなければいいのに』
『電車遅れたって事にして サボっちゃおうかな』

『──駅での 線路立ち入りのため ──線は』
『ただいま 運転を見合わせています』


『たたただいま 運転を見合わせせせせ』

「───小癪な!!」

上から不意をつくように電光掲示板が現れた。
身体を捻り避けて、肘で打つ。
液晶はばきりと音を立てて真っ二つに割れ、沈黙した。

「ロベル殿、アトリ!後ろは任せたぞ!
 先ずはここを突破する!!」

改札口にずらりと並ぶ自動改札。
全て壊す必要こそ無いが、一人一人通してくれるはずも無い。
ある程度は破壊する必要があるだろう。

「電車賃代わりだ!!こいつも持って行け!」

拳銃を構え、発砲音が一つ、二つ。
ここは通さない、とばかりにけたたましく鳴り続けるエラー音が
また一つ静かになった。
(G3) 2023/12/08(Fri) 22:15:35

【秘】 看守用 バンドッグ → 点燈用 トムラビ


「むぐ。魅了しすぎないようにと言われてもな……
 小官にはそのつもりは無い……と言うと
 語弊があるかもしれないが…気を付けようもないのだ」

反論しようとした所でちょうど頬をつつかれた。
自分の思ったままにしているだけ、と言うと悪い男みたいだ。

「ああ、まあまだ少し考えさせてくれと言われた所なのだが。
 致し方あるまい。急に提案されても戸惑う方が普通だろう。
 トムラビ殿がそうだったようにな」

急に自由になれる、と方法を提示されても
きっと簡単には決められないだろう。
それが今まで自由の無い環境に居たなら尚の事。
看守用もそれを承知の上で彼に提案したのだった。

「……む?まだ何か…」
(-33) 2023/12/08(Fri) 22:58:29

【秘】 看守用 バンドッグ → 点燈用 トムラビ


「…………」

耳元に、少しだけ吐息を感じて、
それからすぐに、頬に柔らかい感触。

「……ふ、」

「不束者ですがどうぞよろしく……?」

動揺しすぎて何らかの参照をミスっている。
(-34) 2023/12/08(Fri) 22:58:55

【秘】 看守用 バンドッグ → 点燈用 トムラビ


「し、仕方ないだろう!
 刑務所では無くとも何ら問題無かったのだ!!」

耐性の無さについては開き直った。

「…まあ、その、うむ。
 必ず迎えに行く。宜しく頼む、トムラビ殿。」

あなたの扱いを鑑み、監察官に上申すれば
このテストプレイが終わってすぐに元の場所に戻される…
などは無く、保護団体の方で一時預かりという事も出来るだろう。
その間に諸々の処理を済ませて迎えに行けば良い、という算段だ。

「リュイ殿も……このまま何処かで壊れてしまうよりは、
 過去の後悔をやり直せる場所で、
 新しくやりたい事を見付けられると良いのだが」

それについては、彼の答えを待つほか無いな。
そう呟いて、お茶を一口啜った。
(-36) 2023/12/08(Fri) 23:56:44

【秘】 看守用 バンドッグ → 点燈用 トムラビ


「あまり可愛い可愛いと言われるのも…
 なんだかきまりが悪いな…」

これでも看守用。威厳こそあれ、
可愛げとは無縁…のはずなのだが。
それでもそうだと言うならそうなのだ。そういう事になった。

「ああ、軍事用なら娯楽に触れた事も少なかろうしな。
 これから探せば良い、というのは確かな事だ」

確か辛いものは生きてる感じがして良いと言っていたな。
絶叫系とか好きなんだろうか。
そんな詮無い思考。

「そういえば、まだ残っているのだったな。
 あまり複雑なようなら専門家に任せるのも手だが…」

「…シングソン殿か。
 雇用主や勤務地との関係があまり良くないようであれば
 小官が引き抜いて来るのは構わんのだが……」

お金で買えないものはある、とは言うものの
世の中大抵の事はお金で解決しもするのだ。
とはいえ何れも彼らの意思次第、でこの話は決着するのだろう。
(-38) 2023/12/09(Sat) 1:18:14

【神】 看守用 バンドッグ

#ハノイの塔

改札を通り抜け、駅構内。

色褪せ掠れた広告、消えかかった案内板。
止まったエスカレーター、崩れかけた売店。
まだ色の残っている道を辿り、
ホームへの階段を上がっていく。

「全体止まれ!!前方に挙不者!」

『そこにいけば 彼女が楽にしてくれる』
『彼女が 楽園を創ってくれる』

『この先には 進ませない』
『あの場所は あなたたちの場所じゃない』

『誰もが 役割に縛られない場所』
『わたし達の楽園を 壊さないで』

階段を上がりホームへと出れば、
停まったままの電車への出入り口を塞ぐように
挙動のおかしいNPC達が6体ほど、立ちはだかっていた。
口々に、『彼女』を賛美しながら。

「まったく、数ばかり多い輩どもめ!
 現状解決を一から十まで他者に頼り切るその腑抜けた根性、
 今に叩き直してやるわ!!」

吠えるように啖呵を切って。
盾と銃を構え、軍事用の後ろ、愛玩用らの前に陣取る。
(G5) 2023/12/09(Sat) 2:56:59

【神】 看守用 バンドッグ

#ハノイの塔

「当方に援護射撃の用意あり!!」

軍事用の射線には入らず、動きを阻害する為に
敵の足元を狙って撃つ。
撃ち抜かれたNPCは、悲鳴を上げながらもその場を動かない。

『いたい いたい いたいよう』
『やめて どうして』

『お おおお俺達は じ自由に』

『いきていたいだけなのに』

頭部や心臓部を撃ち抜かれても、動き続ける。
めちゃくちゃにスーツケースや鉄パイプを振り回し、
瓦礫や線路だったものの一部を投げ付けて来る。
元はNPCだったものの武器は、その程度のもの。

「何が自由だ!!役割に縛られないなどと言っておいて
 結局は彼女とやらの決めた自由の形に
 囚われているだけだろう!!」

飛来する瓦礫を盾で払い、後続を守る。
前方の制圧は軍事用に任せ、
邪魔するように現れた時刻表を撃ち抜き、
そのまま線路の方へ蹴り飛ばした。
(G7) 2023/12/09(Sat) 17:32:01

【神】 看守用 バンドッグ

#ハノイの塔

言葉通り、後退する。

しゃらりと鎖の擦れる音の後、
投射されたランタンを中心として発生した爆炎。
それが巻き上げた風が頬を撫ぜ吹き抜けた。

「……うむ、進むとしよう」

一度、舞い上がる0と1の灰を見上げ。
頷いて、阻むものの居なくなった電車の乗口へと進んでいく。

車両の中には、誰も居ない。
しかしやはり道を阻むように、色褪せた広告や
テクスチャの狂った広告、車両間を繋ぐ扉のデータが現れる。
それらを蹴散らし、捻じ伏せ、進んでいく。

後部車両から、先頭車両へ。
運転室へ。
着実に、この駅の終点──ボスの座する場所へ向けて。
(G8) 2023/12/09(Sat) 21:37:46

【神】 看守用 バンドッグ

#ハノイの塔

ガン、
ガン、
ガン!!


「御機嫌よう、邪魔するぞ!!!」

先頭車両、運転室の扉を蹴り開ける。
それと同時に一言、二言、
そこに座す『迷子』に『ご挨拶』を述べて。

御託を並べるのは好きではない。
だが、ボスたるもの、前口上程度は必要だろう。
(G9) 2023/12/09(Sat) 21:38:42

【神】 看守用 バンドッグ

#ハノイの塔

「──歩き続ける・・・・・
何処までも!!


腹の底から声を張り上げる。
この程度で痛む耳など痛んでしまえばいい。
床を侵し迫り来るバグさえ跳ね除けるように。

「小官には──誰にだってそれができる、
 自分で望み、実行する事ができる!!」

「自分で自分の役割を決める──人間はそれを夢と言う!!」

変わり者の男が居た。
人の為に人を殺し、死刑になった馬鹿な男だった。
人間の代用品たるグレイに夢を語る、おかしな人間だった。

「何故貴様は最初から諦めて掛かるのだ!
 辿り着けないと、
 道が無いと決め付けているのは貴様ではないか!!」

いつか投げ掛けた問いを再び投げ掛ける。

看守用は、あなたの辿り着きたい場所を知らない。
看守用は、あなたの辿り着けない場所を知らない。
自身の振り翳すそれが、強者の論だともわかっている。

ただ、仕方のない事を仕方ないと
飲み込んでしまいたくないだけだ。
(G12) 2023/12/09(Sat) 22:28:58
バンドッグは、吠え立てる。自分の思う正しさに従って。
(a2) 2023/12/09(Sat) 22:29:06

【神】 看守用 バンドッグ

#ハノイの塔

「フン、小官がこの言葉を他の者に言う日が来るとはな」

息を深く吸う。
そう、今のあなたには、この上なく相応しい言葉がある。

「この──
頑固者が!!!


「何が何だか知らんがすっかり腑抜けおって、
 今の貴様より回りくどい言葉でうだうだと
 慇懃無礼を並べ立てていた貴様の方が
 よっぽど人間じみていたわ!!」

「それとも初めから腑抜けだったとでも言うか?
 であれば責任を持ってその根性叩き直してやる!!
 ああ、引き摺って帰ってでもな!」

何せ夕飯の秩序がかかっている。
食事までには帰れ、と言い出したのは他でもないあなただ。
言い出しっぺが反故にするなどという事は無かろうな。
(G22) 2023/12/10(Sun) 0:52:39

【神】 看守用 バンドッグ

#ハノイの塔

「お望みとあらば力尽くで掛かってやる!!
 こちらとしても都合がよいわ!
 初めから一発殴って帰るつもりだったのでな!!」

「総員、戦闘態勢!!」


そう吠えれば、盾を構えて臨戦態勢に入る。
拳銃はホルスターに収められたまま、空の右手を握り締める。

イカれた機械は、叩いて直すものだろう。
(G23) 2023/12/10(Sun) 0:53:19

【神】 看守用 バンドッグ

#ハノイの塔

「そうだ、エゴだ!自己満足だ!
 小官らのこれも、そして貴様のそれもだ!!」

これからする事は意地の張り合い、
どちらが意地を通すかのみっともない争いだ。

旗槍を盾で払い、データの刃を受け止め、
真正面から向かっていく。
看守用のやりたい事など一つしかない。
そしてそれはお優しい説得でも何でもない。

「小官は貴様の事など知らん、
 空しいだとか代用品だとか、人間になりたいだとか
 聞いた事しか知らん!
 だからわかったような口など聞かんがな!!」

盾さえもその場に棄て、だん、と踏み込む。
長い旗槍は懐に入ってしまえば振るえない。
多少データの刃に切り裂かれても構わない。

給仕用だったものの胸ぐらに手を伸ばす。
掴む事ができれば尋常でない力で引き寄せ、
(G27) 2023/12/10(Sun) 17:15:49

【神】 看守用 バンドッグ

#ハノイの塔

「恨むなら勝手に恨んでいろ!!
 最初から今に至るまで、
 私はただただ貴様のその態度が気に食わん!!」

「正しい世界の姿を直視しろ!!
 言い訳を並べ立てて逃げるな!
 向き合え──貴様がこれまで目を背けて来たもの・・・・・・・・・・・・・・・・と!!」

「貴様がそうだと決め付けて逃げてきた
 そのぬるま湯からさっさと出てこい大馬鹿者が!!」

がつん!!!


避けきれなければ、硬いもの同士がぶつかる音がする。
つう、と額に伝った血がどちらのものかもわからない。
何も特別な事は無い、ただの頭突きをかましただけ。
より石頭だったのはどちらだったか。
(G28) 2023/12/10(Sun) 17:16:16
バンドッグは、そこに居れば、夕飯までには帰るから勘弁してくれ、と言っただろう。
(a4) 2023/12/10(Sun) 17:17:30

【神】 看守用 バンドッグ

#ハノイの塔

「嫌だ嫌だと駄々ばかり捏ねおって餓鬼か貴様は!!」


再度打ち付けられた頭がぐわんと揺れる。

踏ん張って、吠える。
握り締めた右手を、左頬へ向けて、
軍事用を基にして作られた看守用の本気で、振り抜く。

「これまで言うに事欠いておいて分からないくせしてなどと
 貴様に言えた事ではないわ!!
 どうして?それが生きるという事だからだ!!」

「休みたければ休みたいと言う!
 道が暗ければ灯りは無いかと問う!
 道が無ければ道なき道を共に切り拓く!
 私達は一人ではないからだ!!」
(G31) 2023/12/10(Sun) 19:40:02