【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 路地の花 フィオレ少しの間をおいて、 『一部はわかる、後はわからんかった』 『だが今となれば方向性はわかってきたな』 『フィオレの気に入ってたやつはどいつだったか』 全てを把握していなくとも大体はわかっている、敢えて聞いたのは己のため。 『幻滅したか?言わなかったこと』 (-291) 2023/09/19(Tue) 4:16:41 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 黒眼鏡髪触るの、好きなの?と聞いたことがあったような気がする。 だから、あなたがそうやって触る時。自分から髪を巻きつけたりしたものだ。 さらさらとした髪質は、そうしたってすぐ解けて広がったから。 「っん……あ、ぁっ…」 断続的な甘い声が、あなたの傍で響いている。 指の沈んだ秘部をしばらくそうしていると、包み込むような柔らかさに変化していく。 かといって緩いわけでもなく、中に入ったものを抜こうとすれば吸い付くような。 「ん……うん」 はあ、と息を吐いて。 少し呼吸を整えた後、押し付けられた性器に手を伸ばす。 自分の手できもちよくなってもらうのも、好きだから。 下着の上から、あなたのそれを指先で責めていく。 あなたがまだ、自分でも責めたいのなら。 好きなように体勢を変えてもいいと。 口付けの合間に、また囁くのだ。 (-292) 2023/09/19(Tue) 4:18:12 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 口に金貨を ルチアーノ『まさか』 『幻滅なんてしないわ』 『ただ、ちょっと拗ねてるだけ』 それほど気にしているわけでもない。あなたが隠していたことについては。 『警察側の…ニーノって子。それから、カポ・レジームも』 (-293) 2023/09/19(Tue) 4:20:16 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 路地の花 フィオレ「本当に愛されてんなあのガキと老害」 「片方今のうちに好感度下げておいてやろうか」 『なるほどな、概ね予想通りだ』 それぞれと顔見知りであることは知っていたし、仲のいいことも程々に。 それでも男は貴方の身の回りを隅々までは把握していない。 貴方が伝えてくれる分だけ、その知識として持っている。 『これ以上裏で起きてる事を知りたいってんなら部下でも金を貰う。 俺は少しだけ隠れた便利屋でね、関係者と話が出来た』 『だから起こることを知っていた。 こんな言い訳で信用できるかは知らんが、機嫌は直してくれ』 自分は誰かと違って突き放す方法は取れない。 だからできるだけその心が癒されていればいいと思う。 大切な人たちが居なくなってる中で傍に居る事もできない自分ですら、近いうちに慰めに行けなくなるかもしれないのだから。 (-298) 2023/09/19(Tue) 5:08:41 |
【秘】 黒眼鏡 → 路地の花 フィオレ「……、ん、……」 ぴちゃぴちゃと、滲む愛液をかき回す音がする。 肉と肉が触れ合い重なり合って、体温と鼓動が交じり合う。 浅く優しく、推し引きするよう前後していた指で、 奥底に、奥に、その刺激をさらにかきたてていく。 充血し熱を持っていく女の体を、ぎゅう、と一度強く抱きしめて。 「、フィオ」 触れられる感触に、息が弾む。 口づけの合間に意味を持たない言葉が挟まり、口づけがそれをまた塞ぐ。 手さぐりだけでお互いの性器に、体のあちこちを探り合ううち、 ベッドに敷かれたシーツがひだが重なるように乱れていく。 そこに、女の体をまた深く組み敷いて。 「……」 ──言葉は少ない。 覆いかぶさって、自分の体であなたの両足を押し開いて、 体重を深くかけながら、奥へ、奥へと沈むように。 さらりと、耳元の髪を、かきあげる感触がして── ふと、あー、と熱のこもる声がして。 「アレねえわ」 ──言葉がようやく出てきたかと思ったら、片手落ちの報告だった。 (-300) 2023/09/19(Tue) 5:53:13 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 口に金貨を ルチアーノ『ニーノは可愛い弟みたいな存在で、アレは私たちのお兄さんだったから』 『逮捕される謂れなんて、アレはともかくニーノには』 『ないはずなのに』 ずいぶん長い付き合いがあるようだ。強い思い入れがあるように感じるだろう。 『いくら?』 『これ以上、大事な人を奪われたくないの』 『ルチアーノのことも、そうよ』 『知ってることがあるなら、知りたい』 ちゃんと教えてくれるなら、機嫌を直してあげる。というのはちょっとずるいかな。 (-355) 2023/09/19(Tue) 12:11:48 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 渡りに船 ロメオアジトに顔を出さなかった日。 あなたにひとつのメッセージ。 『食事会、ありがとう』 『あの時はゆっくりお礼も言えなかったから』 『ラスクもパスタも、すごく美味しかった』 『ロメオさえよかったら、作り方を教えて欲しいくらい』 こんな状況下で送られた他愛もないそれは、いつもの彼女らしくもあったかもしれない。 (-371) 2023/09/19(Tue) 12:52:06 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 路地の花 フィオレ『仕方ない、つけておいてやる。払えよ』 そう言って公務員の給料二ヶ月分ほどのあまり安くはない金額が告げられた。直ぐに払えとは言わなかった。 『黒眼鏡はほぼあいつの自業自得だ、気にするな』 『ニーノは』 『騒動に巻き込まれる前に保護の目的で検挙された。 法の執行役として働かされているなら止めるためにもだ』 『納得しろとは言わん、だがそこに悪意はなかった。 それだけは保証してやる』 『俺はなあこうして派手に嗅ぎ回ったもんで。 もしかしたら狙われてるかもしれん、覚悟しておいてくれるか?』 (-374) 2023/09/19(Tue) 12:59:58 |
【秘】 渡りに船 ロメオ → 路地の花 フィオレ『どーいたしまして』 『作り方なら教えるよ。 あんたの時間が空いてたらいつでも』 ほどなくして、返信。 すぐに送られてきた。 『アジト来ないから心配した。大丈夫そうだな』 そう送ってから、少し間を置いて。 『何かあったら俺の事使ってください』 『頼るでも頼むでも 言われたら応えるんで』 そんなことも、付け足した。 (-377) 2023/09/19(Tue) 13:20:17 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 口に金貨を ルチアーノ「……良かった…」 返信を見て、身体から力が抜ける。 保護されたのなら、あの子が理不尽な目に遭っていないのなら、それ以上のことはない。 『本当に安心した』 『悪意に晒されたわけじゃないことが分かったから、それで十分』 『アレには、自分から聞きに行ってみるわ』 自業自得、だなんて。心当たりがないわけじゃないし。 ちゃんと揃えて払うわ、と打ち込んだのち。 最後のメッセージで手が少し止まって。 『……出来るなら、ちゃんと逃げてね。私、ルチアーノがいなくなったら泣いちゃうかもしれないわ』 約束はしてくれないだろうから、見えないところで祈るだけ。 (-378) 2023/09/19(Tue) 13:30:12 |