人狼物語 三日月国


113 【身内】頽廃のヨルムガンド【R18G】

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【人】 仮面の役者 フランドル

 
「へえ」

かつん、金属製の踵を鳴らして掲示板の前に立つ。

「──よそ者は何処でも煙たがられるらしい。
 …ツケが回って来たかな、色々と。

 まあいいさ、観客がそういった筋書きをお望みとあらば。
 この三文役者は絞首台にだって上がるのさ」

芝居がかった調子は常よりもやや静かなもの。
けれどある種の死刑宣告を受けてなお、
役者騙りは役者を気取るらしい。

「とはいえ顔は勘弁して欲しいものだなぁ…」
(0) 2021/12/12(Sun) 21:24:23
フランドルは、前日連行された死霊術師の事を思い返した。顔はまずい。
(a0) 2021/12/12(Sun) 21:24:58

【人】 仮面の役者 フランドル

 
「や、どう考えてもふんだくられるだけふんだくられて
 『約束はしていない』なんて言われるオチだろう、それは。
 どうせろくでもない目に遭わされるなら、
 せめて誰ぞの手くらいは噛んでやりたいものだなぁ」

与えられるかもわからないお慈悲を乞うよりも、
多少手傷を負ってでもやり返してやりたい質らしい。
政府の者に聞かれていれば自身の首を絞めそうな発言と共に
死霊術師の言に大仰に肩を竦めて見せた。

「まあ、"たまたま目に付いた"んだろう。
 嫌疑を掛けられる理由なんて、大抵はそんなものさ。
 しかしどうにもこの街の人間は
 人の顔を狙うのが好きらしいからなぁ…」

この役者、よくよく様子を見ていた者ならば
つい先日も顔に真新しい傷を拵えていたと知っているはず。
やっぱり顔は無事では済まないかも。
(3) 2021/12/12(Sun) 21:49:28

【人】 仮面の役者 フランドル

 
馬鹿な事をしたよ、お前は


ぽつり、呟いたのは誰に対してか。
この場に居る誰かに宛てたものとも限らないけれど。
そして、それが誰かに拾われるとも限らない。

「──『不幸せなのは我々だけではないようだ。
 この世界という広大な劇場は、我々が演じている場面より
 もっと悲惨な見世物を見せてくれる。』」

「願わくば、カーテンコールは笑顔で迎えられるよう。
 哀れな役者は、次の場面に期待するとしよう」

長台詞の後に、かつん、金属製の踵を一つ鳴らして。
役者騙りは一度部屋へと戻って行った。
(6) 2021/12/12(Sun) 22:58:42
フランドルは、悲劇のままで終わるつもりは無い。
(a5) 2021/12/12(Sun) 23:03:41

【独】 仮面の役者 フランドル

/*

『不幸せなのは我々だけではないようだ。
 この世界という広大な劇場は、我々が演じている場面より
 もっと悲惨な見世物を見せてくれる。』

個人的引用メモ。言うまでもなく、シェイクスピア。
(-32) 2021/12/12(Sun) 23:51:43

【秘】 仮面の役者 フランドル → 残氷 の エアハート

「……ああそうだ、俺は俺だ
 この忌々しい血があって、あの家に見捨てられて
 あの息苦しい街で、暗い路地裏でそれでもお前と生きてきた」

瞼を下ろし、変わる事のない事実を苦々しく吐き捨てる。
結局の所は、互いに望まぬものだとしても、この血が無ければ。
皮肉な事に、きっと貴方と出会う事も無かったのだろう。

「どんなに認め難くても、
 
結局はそれら全ての上に今の俺がある。

 
事実は変えられない。その何れが欠けても今の俺は無い。


 …結局、消し去るなんて事はできやしないんだ。
 だからせめて、この血も生まれも関係の無い所に行きたかった
 ……そうでなくとも、他の誰が俺をどう扱おうと
 お前の中で変わらず在り続けるなら、俺は、…」

貴方の中で、"ただのフランドル"のままで居られたなら。
それが何処であろうと良かった。
自ら望む居場所はただ貴方の傍らだけだ。最初から最後まで。

「──ハーディ?」

不意に、ふつりと不自然に途切れた言葉に視線を上げて。
様子がおかしいとは初めから感じていたが、これは。
この豹変ぶりは、喩えるなら、何かに上書きされたような。

──フランドル・スキアーという騎士は。
貴方と並び立つ為なら、正道を外れたやり方も厭わなかった。
それはたとえば、幻術──精神に干渉する術も例外でなく。
(-36) 2021/12/13(Mon) 0:30:02

【秘】 仮面の役者 フランドル → 残氷 の エアハート


当然、"そういった手口"を使う側の思考は想像に難くない。
そして、外部から人を意のままに操ろうとする時。
完全なる上書き、まったく異なる意思を植え付けるよりも
元あるものを都合良く偏向させる方がずっと手っ取り早い。
何より合理的だ。誰だってそうするだろう。

つまりはそういう事なのだろうと予想は付く、が。

「…ああくそ、…
 そうだよ、俺はお前が居なきゃだめなんだ
 お前の意思決定に縋らなきゃ生きる事も死ぬ事もままならない
 昔からそうだった。お前だってよくわかってるだろ」

言葉のみで揺さぶりを掛けるには限度がある。
上から他の術を仕掛けてロジックエラーを引き起こしてやるか、
或いは一発ぶん殴るにはご丁寧に掛けられた枷が邪魔だ。
打つ手が無いわけではないが、急いて事を仕損じるくらいなら。

「だから、
"それがお前の意思なら"

 俺が受け入れない理由は、何も無いんだよ」

素肌に触れる外気と、それから。
ぶち撒けられる液体に内腿が僅かに震えて、けれど。
その後は、身体の力は抜いたまま。
(-37) 2021/12/13(Mon) 0:30:56

【秘】 仮面の役者 フランドル → 灯屋 レイ

 
「ま、何のかんのと皆上手くやってるようじゃないか。
 身軽な冒険者ゆえの余裕、というのもあるのだろうけど…」

そう、何だかんだと言いはしても。
ぱっと見、あの酒場の人々はそれなりに上手くやっている。

何かと世話を焼くのは勿論の事だけれども。
貴方のように、決して踏み込み過ぎない距離を保つ事も。
各々の気遣いの形は違う。心地良いと感じる距離感も。
それを互いに折り合い付け合って、その上にあの場がある。
しがない役者騙りはそんなふうに思っている。

「…ふむ。」

そうして、貴方の言葉に一つ。
納得とも何とも付かない息を零して。
揺れるカンテラの灯りに一度視線を遣って、それから。

「──ある者は、この街への憎悪から。
 ある者は、捻じ曲げられた思想の下に。
 そしてある者は、革命そのものに心は無い。」

「それが今この街の裏で動いている者達だ。
 勿論、彼らがその全てではないだろうが。
 …君の期待に適うかと言えば、少々難しいだろうなあ」

"科白"を読み上げれば、少々困ったように笑って。
貴方が降り掛かる火の粉を払う力を持たないように、
三文役者もまた、これくらいの事しかできはしないのだ。
(-51) 2021/12/13(Mon) 2:48:54

【秘】 仮面の役者 フランドル → 埃運び オーウェン

 
「そうかい」

言葉を待つ、暫しの沈黙の後。
貴方の答えを聞き届けた後、かつん、もう一度踵を鳴らし。

「なら、やはりそう遠いものでもないらしいな。
 
お貴族様と下賤の民の合いの子。

 "不義の子"もまた、上には捨てられ下には疎まれる。
 君は君で私は私だ、何も同じというつもりも無いが。
 考えようによっては、同輩とも言えなくはないだろうさ」

声色は、変わらず世間話のようなもの。
同類への情を滲ませる事も、腫れ物に触るようにする事も無く。
ただ事実を事実であると提示しているだけ。

同情や仲間意識が欲しいわけでも、与えたいわけでもない、が。
知らないよりは、知っていた方が行く納得もあるだろう。
何より一方的に明かすというのもフェアではないと思うわけだ。

「まあ、そこらは仕事には持ち込まないけれどもね。
 結局私はよそ者、この街にも君にも大した思い入れは無い。
 こうして敢えて問うたのも、
 君がこんな危ない橋を渡るって事に納得が欲しかっただけ。」

「望むらくは。
 せめて君が生きている間にここが崩れる事を願っておくよ。
 その後に君が、こことは何の関係も無い
 何処か遠い所で生きていけたなら、もっと良い」
(-54) 2021/12/13(Mon) 3:30:41

【独】 仮面の役者 フランドル

/*
ねえ〜〜〜また優しい狼になってない?
なあフランドル〜もっと無情になってくれや〜

周りが良い子すぎて冷たくする理由が無いねんな。
こっち寄りならまあ仲良くしといた方がええやろし…
みたいな顔しよるねお前 墓下がそんなツラだよ 生意気だね
(-55) 2021/12/13(Mon) 3:36:18

【独】 仮面の役者 フランドル

/*
そういや死神お嬢様がレイ殿なら
もしやもう既に狼バレしてる?秘話の時空内ではバレてないけど
わりい〜ッ オレ、狼〜ッ 諜報のはずがこんな事に
(-59) 2021/12/13(Mon) 4:30:35

【独】 仮面の役者 フランドル

/*
ん?いやまあ仮定の話ですね…
でもま秘話した相手を占うの みんなやるよね わかる〜
(-60) 2021/12/13(Mon) 4:32:02

【秘】 残氷 の エアハート → 仮面の役者 フランドル

 
「でも現実問題、もう私達出会ってるんですよ。
 確かにその血がないと私達は出会ってなかったし、
 今のフランドルではなかったでしょう。でもね?

 それ、全部“今”に至るまでに必要だっただけで、
 
別にその血、“今後”にはもう要りませんよね?」


『結局、消し去る事なんてできやしない』

貴方のその言葉を明確にこの男は否定する。
先程意識が変わる前も似たような事を言っていたし、
一度激昂していた時も主にこの話をしていた。

それほど気にしていた、は勿論あるだろう。
が、その場合この人格までそれを言い出すのは余程だ。

──裏を返せば、余程のこれを変える方法を。
現実的か否かは別に、何かを考えていたのかもしれない。

 ▽
(-61) 2021/12/13(Mon) 4:38:20

【秘】 残氷 の エアハート → 仮面の役者 フランドル

 
「……まあ、この件については、
 今は実は以前よりは乗り気じゃないんですよね。
 なので今は置いておきましょう」

軽く露出している足の付け根辺りをぺちりと叩く。
覚悟を決められたと言うか、受け入れられたというか。
それを求めていた筈なのに、実際にそう殊勝な態度を
取られると、つまらないなと思わずぼやいた。

「それでは契約書にサインをと、言いたいんですけども。
 私への情じゃなくて勧誘も受け入れちゃいましょうよ」

何を言おうが、精神状態がどうだろうが。
結局この男がエアハート本人な事には変わりなく。
そうして幾度も身体を重ねていた相手だ。

離れていた期間での“尋問慣れ”もあるだろうが、
それとは別に準備をせずとも諸々の準備もすぐに終わる。
久しぶりなら尚更、皮肉だろうが。

 ▽
(-62) 2021/12/13(Mon) 5:05:29

【秘】 残氷 の エアハート → 仮面の役者 フランドル


「って、言葉で言っても聞きませんよね?
 これでも尋問ではありますので痛くしますが」

確かに先程、多すぎるくらい乱雑に粘り気のある液体を掛けられていた。が、逆に言えば“それだけ”だ。
指を入れて慣らすと言う行為も一切行われないまま、まだ反応もしていないであろう貴方の陰茎に刺激を与えだす。

──当時より、随分と。ただ触れるだけなのにその手淫が妙にうまい事と、その意味に貴方は気づいただろうか。
いずれにせよ、イかせるまではせず先走りが指を汚した時点で手を止めて、汚れた指を丁寧に、見せつけるように舐めとる。

それから一度ベッドを降りて、そんな状態の貴方を放置したまま、悠長に鎧を脱いで、下に来ている薄い上下の衣服だけで戻ってまた上に乗る。ズボンを僅かにだけ降ろして、貴方の片足を持ち上げてから既に勃ち上がっている自身を貴方の後孔に当ててから、あ。と呟く。

「被虐趣味に目覚めて貰っても構いませんよ?」

言うや否や、そのまま一息に奥まで貫いた。中に注いでいた液体が、ごぽ、と音を立てて溢れるが、それ以外貴方の体内に異物が入る事を緩和してくれるものは何もない。
(-63) 2021/12/13(Mon) 5:05:45

【独】 仮面の役者 フランドル

/*
あれ?アッ……オレ擬狼だから占われてても
狼バレしてへ……あれ?人間人外判定を偽装するわけだから
役職がわかる系の占いには普通に狼バレするのか?
あれ?どうなってんだろうこれ わからんになってきた
(-73) 2021/12/13(Mon) 7:51:10

【秘】 仮面の役者 フランドル → 残氷 の エアハート


不要となった血筋を葬り去る方法。

殺す。絶つ。奪う。
様子が変わる前後に発していた、不穏な言葉。
推測や憶測は幾らでもする事ができた。

けれどその何れも望むものではなかった。
もしもそれができるほどの力を得たというのであれば。
しがらみとなるものは、何もかも、あの街に捨てて。
そうしてただ、何処か遠い所へと行きたかったのだ。

二人で、何のしがらみも無い所へ。
たったそれだけの事が、こんなにも難しい。
(-74) 2021/12/13(Mon) 9:05:03

【秘】 仮面の役者 フランドル → 残氷 の エアハート


そんなどうにもならない想いとは無関係に"尋問"は進む。

騎士だ何だと言っても結局は男なのだ。
そうして陰部に触れられれば嫌でも身体は熱を持っていく。
けれど貴方の様子に、その手付きに何も思わないわけがない。
だから素直に快楽ばかりは受け取れなくて。
蟠る遣る瀬無さにただ唇を噛み、顔を背けて快楽に耐えていた。

貴方が一度上を退き、戻って来てもそうしていたんだろう。
とはいえ、ぐ、と押し当てられたものには流石に戦慄した。
──ろくな前戯も無しに?冗談じゃない。
口答えをしようと口を開き、

「──は、 ぁ" あ、ぐ ぅ"っ、 」

無理矢理に押し入る圧迫感には堪らず苦痛の喘ぎを漏らす。

強引に、内側から内臓を押し上げられれば当然息が詰まる。
意に反して身体は強張って、冷や汗が滲む。
殆どえずくように浅く呼吸を繰り返せば、
それに合わせて露出した腹部が頻りに上下した。
熱いんだか寒いんだかもうわかりやしない。

「ッ……は、…くそ、しっかり興奮してんな、変態」

とはいえ悪態はしっかり吐いてやった。
お望み通りに«What You Will»。こっちの方が燃えるんだろう。
(-76) 2021/12/13(Mon) 9:06:09

【独】 仮面の役者 フランドル

/*
お望み通りに«What You Will»
『十二夜』の副題。もう一生シェイクスピア引用人間になろうかな
(-75) 2021/12/13(Mon) 9:08:53

【人】 仮面の役者 フランドル

>>+5 三日目 アイシャ

貴方が花を受け取ったなら、
こちらもカーテシーに応えるように恭しく一礼をして。

「……私の生き方、か。
 期待に応えられるよう努力はするが、さて…」

顔を上げて呟いたのは、何とも曖昧な言葉だったけれど。

貴方から受け取った花を確かに携えて、
そうしてその日は部屋へと戻って行ったはず。

──黄色のラナンキュラス。
それが持つ意味も、それそのものも。
"影"を名乗るこの役者には、少々眩しすぎるものだとしても。

今はまだ、私物の少ない役者騙りの部屋に。
この日、捨てられないものが一つ増えたんだろう。
それはきっと、確かな事。
(11) 2021/12/13(Mon) 9:58:01

【赤】 仮面の役者 フランドル

 
「さて、随分遅くなってしまったが…
 この分ならホドも上手くやったと見て良いな」

「問題は、次だ。
 俺は未だ取り立てて吊るし上げるべき輩を見付けてはいない。
 身動きも…正直なところ、取りづらいな、これじゃ。

 だから任せきりにはなるが、
 あんた達が出ると言うなら任せる。
 とはいえ行けと言われれば従うまで。それくらいだ」
(*0) 2021/12/13(Mon) 10:13:36

【秘】 残氷 の エアハート → 仮面の役者 フランドル

 
「……っ、きっつ、……もう少し緩められません?」

だってこれは"尋問"なのだ。貴方に快楽を拾わせる必要はない。本当はそのまま動いてやっても、と思うくらいなのだが、流石にこちらが苦しくない程度にと言うのがある。

「…ふは、サービスで言ってくれてます?それ。
 変態というなら、過去から今まで身体を重ねた回数分、
 抱き合いましょうか。何回か覚えてます?私はもう
 忘れましたけどつまりそれくらいすればいいですよね?」

己も無謀なのは理解して、貴方に向けてわざと大袈裟なため息をついた。ろくに息もできてない癖に、しっかり生意気な口を返してくれるサービスには笑ってしまったが。

それはそれとして完全に萎えてるだろう貴方の陰茎に手を伸ばして、再び擦り上げ、時に亀頭部分も親指でぐりぐりと緩急を与えて刺激する。先ほどの半端なものとは違い、焦らす素振りもない、確実な快楽だ。

……それと並行して、容赦なく空いてる片手は貴方の腰を引っ掴み、ギチギチの腹を押し上げるそれを無理矢理ゆっくりと抜き差しする動きもつけてくるのだが。こんな無理矢理な"慣らす“が何処にあるのか、言われても仕方ない。無論、意に関しないだろうが。
(-98) 2021/12/13(Mon) 18:26:55

【秘】 埃運び オーウェン → 仮面の役者 フランドル


「フゥ〜ン。私情を挟むような奴なら真っ先に斬り捨てるのを考えるところだった。
 ああそうだ。でも、おたくみたいな奴がいるってことも、俺がいま革命に与している理由にはなる。

 感情からくるものではあるけど、それは哀れみだとかそういう話じゃなくて……行動原理に基づいたものだ」

事実として提示したように、
その事実で突き動かされる者もいる。
決して情を挟んだわけではない。当たり前の話だ。

「普段なら踏み込むなだの言ってやるとこだけどな、
 信用に必要ってんならしかたない。いらない不信感が無くなるなら俺にとっても有益だし。

 ……お前の幸運や未来は祈ってやらない。
 だから勝手にしろ。俺は、そうするから」
(-101) 2021/12/13(Mon) 20:00:05

【独】 仮面の役者 フランドル

/*
初日から気配は感じてましたけどもね。
こういう返しをしてくるのはもうお前なんだよな。
オレ達、またいつもの距離感だよ……
(-103) 2021/12/13(Mon) 20:25:14

【秘】 灯屋 レイ → 仮面の役者 フランドル

「そうかもしれません。
少なからず、『普通』からはみ出した者も多いですから」

根本や境遇が似ている者が多く、互いに見過ごせないのかもしれないのかもしれない。
互いに距離を測って近づいては、傷つかないようそっと離れる事を繰り返している。
この灯屋も、たぶん。ここのそんな雰囲気が心地よかったのだ。

「―――」

声を、言葉を、静かに聞く。
表情に浮かんだ感情は、落胆だ。勝手に期待して、勝手に失望した。ひとつ息を吐いて、浮かんでいた感情を消す。

「そのよう、ですね。
他ならぬ貴方がそう言うのならば、そうなのでしょう」

灯りが揺れる。陰影が濃くなる。月の瞳が貴方を見据える。

貴方はどれですか、フランドル。


憎悪するほどこの街に強い想いがあるでしょうか。
思想を捻じ曲げられたと自覚しているでしょうか。
革命ではない何かに心奪われているのでしょうか。

……答えずとも構いません。我々……私は、協力らしい協力もできないでしょうから」

―――その言葉の通り。
翌日貴方の名が貼られても、これには何もできないのだ。
(-107) 2021/12/13(Mon) 21:17:23

【秘】 仮面の役者 フランドル → 残氷 の エアハート

 
「だ、れの せいだよ、ッ……」

はくはくと浅い呼吸を繰り返し、その合間に減らず口を叩く。
被虐趣味は無いし、自分で自分を痛め付ける趣味も無い。
つまりは身体を力ませるだけ損なわけで、とは言っても。
理屈では理解していても身体が言う事を聞くとは限らない。

「はッ、は …最ッ悪、だ
 ぅ"、…罵られて善がるなよ、救 えない、やつ」

強姦じみた、というより事実殆ど強姦ではあるものの。
そのように扱われ、当然というべきか萎えていた自身も、
明確な快楽を与えられれば再び芯を取り戻して。
それと同時に腰を掴まれ、無理な抽送に腹の中を嬲られる。
ずり、と中で動く度に内臓を引き摺られるような心地がする。

「なんだ、っぁ"、えらく目に 掛けてくれる、じゃないか
 そ、んなにするほど、ハ、俺の事好きか、よ
 そうでもなきゃ、 革命軍ってのは、っ 随分、暇らしい…」

少々底意地の悪い事をされる事はあれど、
こうまで乱暴にされる事は以前は一度としてなかった。
その差が溝が、どうしようもなく昏いものとして胸の内に蟠る。

それでも性感帯を擦られれば身体は嫌でも快楽を拾う。
減らず口を叩く中に、徐々に上擦った吐息が混じり始めた頃。
(-110) 2021/12/13(Mon) 22:10:58

【秘】 仮面の役者 フランドル → 埃運び オーウェン


「私情だけじゃあ生きていけないし仕事も成り立たない。
 けれど私情抜きでは前にも後ろにも進めない。
 一貫した信念の根底にあるのは結局は私情なんだろう。
 それが悪い事とも思いやしないが、なあ。

 まったくもって、この世というものは生き辛い
 この街に居ると、どうにもそう思わされる。」

誰に言うでもなく、殆ど独白のように長台詞を咏んで。

「──言われずとも。
 どっち付かずの
"卑怯な蝙蝠"
は、自由にやらせてもらうさ」

これもきっと、貴方のそれとそう変わりない。
たとえ、その結末が寓話的なものであったとしても。
互いに"勝手にする"だけだ。初めから、ずっと。

「さて、長話も何だしそろそろ招かれざる客はお暇しよう。
 君がこうして幾らか腹の底を明かしてくれた分、
 これからは──仕事の上では、君の事を信用できそうだ。

 ではね、未知なるオーウェン«Unknown»。
 "野良猫"に宜しく頼むよ」

役者騙りはいつも通り、堂々とした笑みのまま。
席を立ち、一度、ひらりと手を振って。
そのまま貴方の部屋を後にして行くだろう。
(-112) 2021/12/13(Mon) 22:35:41

【秘】 仮面の役者 フランドル → 灯屋 レイ

 
「──ああ、ようくご存知頂き……残念だ。」

陰が差す。
貴方と同じに息を吐くように、ぽつり、一人科白を零し。
陰を名乗る男は、真っ直ぐに見据える月と相対する。

「改めて自己紹介させて頂くとしよう。
 私は路地裏の陰のフランドル«フランドル・スキアー»。
 内部告発を行うつもりも無く、けれど革命に乗る気も無い
 けれど革命軍に身を置く、どっち付かずの
"卑怯な蝙蝠"
だ」

「革命に心は無い。あの立場は都合が良かったというだけだ。
 …ああ、君にとっては最も忌むべきものかもしれないな」

革命に心は無く、自らの利益の為に属しているのなら。
それは、この街を良い方へ向かわせるどころか。

「他ならぬ自分の目的の為に、他者を踏み台にしている。
 この街の構造とそう変わりないのだからね」

強い灯りを灯せば、陰もまた色濃いものとなる。
逆もまた然り。
この陰もまた、この街の底に揺蕩う薄闇を形作る一つだった。

一つ違うのは、決してこの街に帰属する事は無いという事だ。

これでは寓話的な末路も頷けるというものだ。
そんな事は承知の上で、それでも。
全てを擲ってでも、追い求めてやまないものがあったのだ。
(-113) 2021/12/13(Mon) 23:12:09

【秘】 残氷 の エアハート → 仮面の役者 フランドル

「……は、ッ、……救われますよ、
 貴方が救ってくれないなら、
 きっと革命軍が救ってくれる。貴方も」

それを幸せそうに語る目に生気はない。
その目は正常に何もかもを認識していない。
今こうなったのも、ただ救うと言う単語に反射的に反応したからにすぎない。

「貴方が好きなのは私でしょう?」

「残念ですが"私の時と違って"随分と忙しいんですよ。だから、すみませんね?あの時は何週間も構ってもらっていたんですけど、今は酒場の人員と御布令もあって今日一日中くらいです」

貴方なら気づいてしまうだろうか。
何の手本もなしに、本来のこの男がこのような行為を行える訳がない。つまり、"当時されたことをそのままなぞっている"のだと。意味する事なんて、そこまで辿り着けば簡単に解けると。

そんな、自身の事情など知ったことではない男は、少しずつ時間をかけるにつれて抜き差しがキツくても広範囲までできるようになった頃、散々勝手知った貴方の体内の性感帯を念入りに擦り上げ始める。

手で行う手淫もやめやしない。ただ、貴方が達しそうになるなら、それは行われない。快楽を直に与えている手自身が、もどかしさで止まる位置で手を離す。──あくまで中の動きを良くする為であり、貴方が男として達するのはこれ以降もひたすら焦らされ続ける事になる。 ▽
(-116) 2021/12/14(Tue) 0:56:47

【秘】 残氷 の エアハート → 仮面の役者 フランドル

 
「私の時は貴方がいませんでしたけど、
 今は私がいますから。ね、フランドル。
 寂しくないようにしてあげますね」

言葉と行動が支離滅裂だ。
それでも精神干渉に造詣があるなら、本来の感情の歪んだ発露であり、今もこの男はこれが本当に革命軍と貴方の為になると信じている。それを嫌でも理解するだろう。

献身的な言葉。欠片も笑わない目。
笑うのに放つ言葉と行為は暴虐でしかない口。

その日、貴方がいたらその一つでも変わったのかは、
もう永遠にわからない話だ。

性感帯を虐め続け、更に前立腺まで当たる位置まで動くようになると、そこを狙って何度も小刻みに揺らして突き立てる。抉ろうとし続ける。前ではいかせてくれないのに、後ろならば許すと言ったように、記憶で何度も貪った身体を、今も食い散らかしていく。

貴方が達するまで、いや、貴方が達した後も、貴方が根を上げるか、今日が終わり朝が来て昼を過ぎるくらいまで、ずっと繰り返されるだろう。
(-117) 2021/12/14(Tue) 0:58:10

【秘】 灯屋 レイ → 仮面の役者 フランドル

「擬態がお上手ですね。……では、こちらも。
冥府の主の名ヘルを騙る者。
護るべきものを失った最後の守人ウォード
墓守改め灯屋、レイ・ウォードの名で通っています。
―――ならば私は、蝙蝠にもなれないナニカでしょうかね」

告発するつもりはない。されど革命に直接手を貸すわけでもない。自身の手を汚さぬまま、自身の望みを『彼ら』に託した。
卑怯にもなれなかった傍観者。

「えぇ、私も残念です。
わざわざ事を起こすぐらいですから、ひとりぐらいは……この街を憂いてくれていればと思っていたのですがね」

どうもそうではないようだ。
そればかりか街の惨状には頓着がないらしい。
灯りの見えない先を見ようとするように、目を細める。

「貴方の心はこの街ではなく、何処にあるのですか?」

―――ふと、元騎士の顔が浮かんだ。
あの日、貴方が声を荒らげた相手。
なにかを隠していた様子の青年。
彼と、関係はあるのだろうか?
(-124) 2021/12/14(Tue) 2:09:54