人狼物語 三日月国


225 秀才ガリレオと歳星の姫

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【人】 エウロパ




   「……そういうものなの?
    だって、共同で何かを作る、とかあるでしょ?

    何かが足りないなら誰かに借りるのは 
    別に悪いことじゃないと思うんだけど……。」

 
(143) 2023/09/28(Thu) 21:52:42

【人】 エウロパ



   一人で成し遂げなければ成功じゃない、のかな。
   意味がない、のかな。

   
……そもそも、成功ってそんなに大事なのかな。


 
(144) 2023/09/28(Thu) 21:53:07

【人】 エウロパ



   多分、ユスティはおかしくないんだろうけれど
   私にはよく、分からなくて。


  
(145) 2023/09/28(Thu) 21:53:20

【人】 エウロパ



   私の傍に居たくないのかなって。
   私が、嫌われてるのかもって少し思ってた。

   でも、そういうわけじゃないのなら。>>135
   ……どうして前みたいに話せないんだろう。


 
(146) 2023/09/28(Thu) 21:53:37

【人】 エウロパ




   「
……すぐお腹すくんだ、私。

    なにか……んーー、じゃあユスティも一緒に!
    ほら、ユスティもお腹空いてるでしょ?
    もうこんな時間だし!」

 
(147) 2023/09/28(Thu) 21:53:59

【人】 エウロパ



   こんな時間まで付き合わせたのは棚に上げて
   ユスティの手を取ると
   行こう?って笑いかけるんだ。

   
え、自分だけ帰る?
帰らせないよ???



   「私はねー、ホットドッグ食べたいなー
    チーズいっぱいかかったやつ!

    ユスティは?何食べるの?」


   繋ごうとした手は
   ユスティが離さないならそのままにして。

   購買の方へと歩いていく。
   星空を見上げながら、ふと足を止める。

  
(148) 2023/09/28(Thu) 21:54:39

【人】 エウロパ



   「ユスティはさ……。

    他の女の子が今日の私みたいに
    倒れそうになったら……同じこと、する?」


  
(149) 2023/09/28(Thu) 21:55:09

【人】 エウロパ



   君は優しいから、放ってはおかないと思って。
   でも……もし今日と同じこと他の子にもするなら
   やっぱりあの時のはただの応急処置で。

   意識してたの、私だけってことになっちゃう。
   それは……いやだな…………。


   
   他の子に同じように接してる君は見たくない。
   考えると、もやもやする。


  
(150) 2023/09/28(Thu) 21:55:42

【人】 エウロパ



   返事は返ってきたかな。
   どっちにしても、また歩き出して。


   「……あ、ホットドッグ売り切れ?!?!
    えーーー……どうしよう……。

    
ツイてないな……。」



   購買に着くなりお目当ての物がないとわかると
   がっくりと肩を落として
   そのままうずくまってしまうのだった。*

 
(151) 2023/09/28(Thu) 21:56:19

【秘】 エウロパ → ユスティ


***


   私が学園トカリスに入学してすぐの頃。
   まだルームメイトとも仲良くなってなくて
   頼れる友達が一人もいなかった頃の話。

   その日はグラスに水を満たす授業があって。
   上手くできなかった私は放課後に
   空き教室でグラスのふちを叩いては
   水を出そうとしていた。 

  
(-119) 2023/09/28(Thu) 23:15:15

【秘】 エウロパ → ユスティ



   「みんなどうやってるのーーーー。」


   授業では水を出そうとするたびに
   グラスが粉々に割れてしまって上手くいかなかった。
   出来なかった人は自分で練習するように、と
   言われたから、ため息をつきながら練習していた。
   ……でも、一向に上手くいかない。

  
(-120) 2023/09/28(Thu) 23:15:37

【秘】 エウロパ → ユスティ



   W魔法のコツは想像力なんだ。W

   幼い頃に聞いた言葉を思い出して
   杖に意識を向けながら水を思い浮かべる。

   ユスティと一緒に練習していた時は
   川のせせらぎが聞こえて来たっけ。


   
……なんて、考えてしまったせいなのか。


  
(-121) 2023/09/28(Thu) 23:16:05

【秘】 エウロパ → ユスティ



   いつの間にかグラスから特区に溢れた水は
   机を濡らし、足元まで水がしたたり落ちる。


   「え、出来てる……??
    
でもこれどうやって止めるんだっけ?!


 
   止めないと、そう思っても
   焦ってるからなのか、止まらなくて。
   むしろ水の勢いはどんどん増していく。

 
(-122) 2023/09/28(Thu) 23:16:54

【秘】 エウロパ → ユスティ


   
   服どころか教室の床まで水浸しにして
   それでも私は魔法を止めることが出来ず。


   
「だれかー!!これとめてーー!」



   もう誰でもいいから止めて欲しい。
   そんな気持ちで叫んでた時かな。

           君が来てくれたのは。*

  
(-123) 2023/09/28(Thu) 23:17:32
村の設定が変更されました。

【人】 ユスティ



   「バ………。ゴホン。素直すぎるのも考えものだね。」

(152) 2023/09/29(Fri) 23:34:55

【人】 ユスティ



   危うく馬鹿と言いかけた。
   何とか耐えた自分を褒めてやりたいと
   ユスティは気を取り直す。

   氷になにか嫌な思い出でもあるのか。
   エウロパの表情は暗い。

   昔、森の中だけ季節が変わった
   あの時のこととなにか関係があるのだろうか。
   考えたところで仕方がないのだが。


   この勉学と魔法の技については
   エウロパという少女はまだまだ謎が深い。

   きっと未熟さの中に眠る信念のような芯を
   ユスティが知ろうともしないせいだ。


(153) 2023/09/29(Fri) 23:35:12

【人】 ユスティ



   「どうかな。

    いるかもしれないし、いないかもしれない。
    でもボクたちが真実に辿り着けるのはまだ先だ。」


(154) 2023/09/29(Fri) 23:35:27

【人】 ユスティ



   勉強範囲ではない話に食いつかれても困るのだが、
   興味を否定する行為は学びにおいては毒になる。

   本当なら歳が十になる頃には看破すべき
   ステージのはずなのだが、
   まだ到達していないのならば合わせる他ない。

   誰かの力を借りるの悪いことじゃない、などと
   救われない正論を言われて顔を顰めるのは
   エウロパのステージの話とはまた別のことだが。



(155) 2023/09/29(Fri) 23:38:14

【人】 ユスティ



   「仮に力を借りたり、助け合ったり
    そうやって大きな物事を達成する時には

    携わる人同士の力がある程度
    釣り合っていなければダメなんだ。」


(156) 2023/09/29(Fri) 23:38:35

【人】 ユスティ



   「例えばキミの力を借りて
    ボクがなにか難しい術を成功させたとしよう。

    キミとボクが同じくらいの力なら
    協力し合ったと誰が見てもわかる。

    でも今キミの力を借りるボクをみたら


          皆はボクの事をなんて言うと思う?」


(157) 2023/09/29(Fri) 23:39:36

【人】 ユスティ



   「正解はね。

         虎の威を借る狐、だ。」


(158) 2023/09/29(Fri) 23:40:14

【人】 ユスティ



     「虎のキミには分からないだろうけどね。」


(159) 2023/09/29(Fri) 23:42:03

【人】 ユスティ



   ユスティはそれ以上を語らず暗に告げる。

   エウロパとの間で協力など成立しない。
   だからキミにしてもらうことなど何も無いのだと。

   決して相入れることなどないし
   狐は狐としかつるめない。

   その国境を改めて示しながら
   どこか侘しげにため息をついた。


(160) 2023/09/29(Fri) 23:42:57

【人】 ユスティ



   突如としてユスティに電流走る。
   やはりエウロパはただで帰す気がないらしい。

   本当は自室で簡素な食事でも作ろうと
   だからエウロパの誘いには乗れないと
   そう言おうとして口篭った。

   「私もユスティのご飯食べたい!」
   と言われる未来しか見えない。

   それだけは本当に勘弁して欲しい。


   どうにかして断る理由を考えていると
   エウロパに手を取られた。

   男なら嬉しいはずの女の子からお誘い。
   だが当の本人にとってはまるで手錠だ。


(161) 2023/09/29(Fri) 23:43:59

【人】 ユスティ



    「……分かったから手を離してくれ。

           ボクはコロッケでも食べとくよ。」



(162) 2023/09/29(Fri) 23:44:37

【人】 ユスティ



   魔力の分流は肌同士の接触により起きる。
   触れれば触れるほど分流の地点は増え
   より多量の魔力を伝達できるものだ。

   しかしエウロパの量は異常であり
   手を繋ぐだけでも支障が出かねない。

   ごめんと謝りながら手を離しながら
   どうして自分が謝っているのかと戸惑っていると
   何を想ったのか、エウロパの足が止まった。



(163) 2023/09/29(Fri) 23:45:32

【人】 ユスティ



   「あそこまでするのはキミだけだが?」


(164) 2023/09/29(Fri) 23:46:04

【人】 ユスティ



   あそこまでしないと魔力を抑えられない人など
   ユスティの中ではエウロパを置いて他にはいない。



(165) 2023/09/29(Fri) 23:46:34

【人】 ユスティ



   静かに答える。しかしユスティには分からなかった。
   その質問はエウロパにとってなんの意図があるのか。
   自分が仮に他の人に同じことをしたとしても
   それが処置でエウロパも同じやり方を知っていたら
   きっと同じことをするのではないか。

   そこになんの差があるというのだろうか。


(166) 2023/09/29(Fri) 23:47:14