人狼物語 三日月国


113 【身内】頽廃のヨルムガンド【R18G】

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【秘】 死霊術師 ペトルーシャ → 錆鉄御納戸 ミズチ

「────」


単刀直入に問われたことに対して、じっ、とあなたの方を凝視して。


「……意味なんて感じない。
 ただ、在るべきだから、そうなるだけ……私はそう思っている」


「陽の気は陰に、陰の気は陽に流れる、そうして均衡は保たれる。
 さしずめ、この国の政府が陽、革命を起こす弱者が陰、なのよ」
(-236) 2021/12/15(Wed) 2:13:47

【人】 骸狩り スカリオーネ

>>+16 ペトルーシャ

「…………」

もう、2回。

「……少なくとも片方は。もう片方もじきにわかる。
 お前ほど利口な奴は存外少ないものだ。
 ……間抜けなら、そろそろ掛かるな」

言って、男は立ち上がる。それから、4歩。
出口に向けて歩いた時点で、窓の外が明るくなった。
一瞬後に、爆発音。幸い窓が壊れる事はなかった。

「行ってくる」

スイングドアが音を立てた。
(33) 2021/12/15(Wed) 2:15:01

【秘】 錆鉄御納戸 ミズチ → 迷彩掃除屋 ノアベルト

「そうだな? 火元が断たれれば、それで済むことがほとんどだ」

 今までの自分であり続けるための姿勢だった。何かを為さなければならない。その為に作られた存在だ。意義を証明し続けなければならない。ねばならないねばらない。はて、これほどその文言は使われていただろうか。


「…カガチが? それはまた絶妙なタイミングで現れたものだ。今度に礼と多少の文句を言ってやりたいな。言ったところで、そんなことを言う暇があれば、と言われるのだろうが」

 ふ、と息を吐く音がした。

「羨ましいな、ノアベルト。あー……」

「この機体は、平時であれば死霊の類の影響は受け辛い。彼らから殆ど注目を浴びないので。だが時折何某かを切っ掛けに影響を受けた場合や、死霊の蔓延る地へ向かう際などには、防護と浄化を兼ねたこの符を使うことになる」

「小生の機体は、一般的な浄化の呪文等々とは相性が良くないらしく、頼れるのはこうした事前準備程度になる」

 胸に符を一枚。魔力を込めれば燃え上がった。青い炎が、書かれていた呪言を白く焼き焦がす。炎が消えれば、白く残ったそれはほどなくして真っ黒に染まり、そして宙にとけ消えていった。

 腹にも一枚。同じように青い炎が白を残し、黒く染まってとけ消える。少々考えて、もう一枚胸に貼った。青、白、黒が同じように。
(-237) 2021/12/15(Wed) 2:32:31

【秘】 死霊術師 ペトルーシャ → 仮面の役者 フランドル

「さあ……あなたたちの全部を見聞きしてるわけでもないもの」

そっけない態度で役者気取りに対面する、付き合う気はなかった。
見聞きしていても、さほど理解もできていなかったかもしれないが。

いわば、自分はあなたたちの企みに巻き込まれたようなものだから。
憐憫を抱くことはあれど、どこかに恨み節がないとも言い切れない。

……では、彼女はどうしてあなたに、と問えば。
(-238) 2021/12/15(Wed) 2:35:28

【秘】 死霊術師 ペトルーシャ → 仮面の役者 フランドル

「取引をしたいと思って、あなたたちと」


「要求は政府に奪われた〈匙〉と〈焔喰らい〉の奪還」


「掲示するものは、革命勢力への部分的協力。
 連行されるあなたへの援助、〈焔喰らい〉の情報提供……」


「……最後のは【ホド】に向けたもの」
(-239) 2021/12/15(Wed) 2:36:13

【神】 骸狩り スカリオーネ

ヨルムガンドの夕暮れに、もうひとつの朱が差した。
都市の果てで燃えているのは廃屋の連なる場所で、
今や住む者もおらず、近寄る者もおらず。

「……やはり隠密も工作も及ばんな」

溜息交じりにそう呟いて、
昼間から酒に溺れる消防組織よりも遥かに早く現場に着いた男が一人。
野次馬すらもいやしない場所で、炎と煙に包まれて踊る影が、3つ、4つ。

「本来なら小火で煙を焚くつもりだったんだがな。
 得意な部下が今は少々場を外している。
 恨むなら都市の現状を恨め、〈屍蜂繰り〉」

倒れては炭と一緒くたに砕けていく死体と、
その内から湧き出る寄生蜂。
幾つものコロニーが火葬の憂き目に遭い、
羽音は炎の弾ける音に呑み込まれていった。

そんなとき、幾らか無事な中央の廃屋から
焼け出されるように転がり出てくる影がひとつ――
死霊術師〈屍蜂繰り〉は、悲鳴とも、
罵声ともつかない叫びをあげながら地面を転がって……いた。
今しがた、その頭を骸狩りが踏みつけるまで。

「死んでもらっては困る。
 ――"先に"吐いてもらおう、洗いざらい」

そうして未だに酷い臭いの漂う煤と泥だらけの男の胸倉を、
片手で軽々掴み上げて、火事の現場から二つの影が去っていった。
(G2) 2021/12/15(Wed) 2:37:58

【秘】 死霊術師 ペトルーシャ → 仮面の役者 フランドル

「……あなたたちの事情が変わって、
 私の掲示するものがもう必要ないと言うのなら……

 ……それでも構わないけれど」


「どう? 私としては、悪い話ではないと思うのだけれど。
 それとも、もうお仲間の所に持ち帰ることもできないのかしら」
(-240) 2021/12/15(Wed) 2:39:25

【独】 錆鉄御納戸 ミズチ

/* >>G2
 テンション上がって窓に即貼りしちゃった。
(-241) 2021/12/15(Wed) 2:41:32
スカリオーネは、下層区域に姿を消した。
(a39) 2021/12/15(Wed) 2:53:06

【秘】 灯屋 レイ → 仮面の役者 フランドル

「彼の予言の通りなら、世界も沈むでしょう。
……変わる事を黄昏と称されるならば、より良きものになる事を祈るばかりです」

滅びが訪れるのなら?それはその時に考えればいい。
カンテラの揺らぐ光が眉間の影を濃く映す。

「こちらが認識しているのは貴方と同じく『擬』態する者。
これまでの会話でもうひとりの見当もつきました。
たしかに、貴方が一番話が通じたでしょう」

どちらも腹に様々を抱えているように見える。
なんとも厄介な者達が残ったものだ。

「どう転ぶかはしれませんが、気を付ける事にします。
売るのは最後の手段にしたいんですが。
―――それで、貴方は本当にいいんですね?」

私達に告発する権が回ってくるとも限りませんと前置きをして問う。
元々これは貴方達に近しい立場だ。既に裏切っているに等しい。ならば更に裏切りを重ねるのだって。彼に手伝わせる事になるのは申し訳ないが、そう難しくはない。

ただ、貴方は彼らと親しいはずだ。それで本当に良いのかと。
(-242) 2021/12/15(Wed) 3:04:05

【人】 灯屋 レイ

>>+14 アイシャ
「いいんですよ。まだお疲れでしょう?
では、先日選んでいただいたラベンダーの花はまだありますか?香りも気に入ったので、もう少し欲しくなりました」

今日はその場で代金を支払うだろう。先日の分も合わせてしっかりと。
花を受け取ってもすぐには離れようとしなかった。

「……お腹が空いていたら、チキンはどうですか。
エドゥアルトが大きな鳥を獲ってきてくれたんです。
しっかり焼いたものもほろほろになるまで煮込んだものも、なんでもありますよ」

出てきたのはそんな言葉たち。
灯屋なりの気遣いのようだ。
(34) 2021/12/15(Wed) 3:04:55

【秘】 錆鉄御納戸 ミズチ → 死霊術師 ペトルーシャ

「では、為そうと、ではなく事を為せたとしたら。そうであれば、意味を持つとは思うだろうか?」

「陰陽思想については、小生の知るものと遠からずと思う。……お前自身は、少陰または少陽にはならないのか」

 少陰に少陽。太極図の小さな丸だ。位相を変化させる動力を持ったものたち。

「自身が何某かを為すこと、為そうとすることに意味はあると思うか? それすらにも意味はなく、在るべき故にそうなるのものと。思うだろうのか?」

「お前は今、均衡のどこにある? ペトルーシャ」

 あなたは何かを目指したいと思ってそこに在る人ですか? そう聞いている。
(-243) 2021/12/15(Wed) 3:11:20

【人】 灯屋 レイ

>>+15 ペトルーシャ【3日目】
「それはよかった。
後でこちらを舐めておくといい。口の中の傷によく効きます」

貴女の前にコロンと置かれたのは包み紙に入った飴が数個。傷に効く薬草が含まれているらしい。ちなみにミルク風味。

「いいえ。相棒がないと心細いのはよくわかります。
……あちらが押収したものをどう扱ってるかによっては、取れる手段もあります。なんとか探ってみますよ」
(35) 2021/12/15(Wed) 3:15:03

【秘】 花売り妖精 アイシャ → 百識眼 の シュゼット

すん、と鼻を鳴らす音。

「取り返す、なんて……いいのです。
 時間が経てば、いずれまた……新しいものにかわるのです。

 それに、私が犠牲になって この町が平和になるのなら……それで、いいのです」

そう思って、そう信じて。
少女は、この尋問を切り抜けてきたのです。

それでも貴女の言葉が優しくて、鼻の奥がツンと痛みます。
信頼を寄せる貴女にだけは、本音が漏れてしまいそうになって。


「はい、なのです。……っ、ぅ…」

服を脱ぐために、腕を上げるのもつらくて 小さく呻きが漏れました。
貴女のような、彼女と取引のあった人間には 部屋に転がる小瓶から薬草の匂い、それも冒険者用に効果の強くなっている鎮痛薬であることが伺えるでしょう。
今のところは、見た目より痛みが多少緩和されているようです。

「シュゼット様、の腕を……疑うことは、ないのです。
 はい、今は痛み止めを飲んでいるので……そういうものは、効きが悪いかも、くらいなのです」
(-244) 2021/12/15(Wed) 3:25:53

【秘】 残氷 の エアハート → 花売り妖精 アイシャ

 
「……そうですね」

思いを馳せるように目を閉じる。

「言って欲しかった。でも知りたくなかった。
 私の、少々特殊な異能が使える一族は、
 貴族の顰蹙を買って殺され、私は下級市民に。
 そんな奴らの血なんて、流れていて欲しくなかった。

 ……理解していますよ。彼には何の咎も無い事も。
 それでは嫌う貴族と同類、むしろそれ以上の悪だと。

 それでも、それじゃあ。と割り切れなかった。
 ……私は、私は、善人にはなれなかった。
 なにより、それを本音では悪い事と思っていない。
 そんな自分がいる事すら、もう嫌になりますよ」

理屈で理解していても、それでも割り切れない。
それができる模範的な人間もいるが、己は違った。
理不尽と自己矛盾に常に振り回されて来ている。

「……妖精?ハーフ、のようなものでしょうか」

光り輝く羽根を初めて見るような目で見つめる。
こうして対話する存在でそれを見かけるのは初めてだ。

「妖精側からはともかく、人間側からと言う事は……
 年を取るか、成長する速度が遅いのでしょうか。
 ……でも、昔は?今は、傷付かないのですか?」
(-245) 2021/12/15(Wed) 3:26:34

【秘】 仮面の役者 フランドル → 死霊術師 ペトルーシャ

 
「……取引、か」

そう、貴方達は謂わば自分達の行いの被害者だ。故に。
怨み言や報復の類か、という推測が無かったとは言わない。
貴方がそんな事に時間を割くように見えるか、と問われれば
その答えは否、ではあるのだけど。

「私個人の返答としては、構わない。
 どうせ大人しく連行されてやるのも癪だったところだ。
 ついでにあちこち探りを入れるくらいはしてもいい」

ともあれ、先ずは"蝙蝠"としての取引への返答を。
あの時、誰ぞの手を噛んでやると嘯いたのは。
あれだけは、強ち"演技"でもなかったらしい。

「さりとて、あてのない探しものなど一つで十分だ。
 君、奪われたものの行方に見当は?
 目星が付いているなら、話が早くて助かるのだけど」

奪われたもの、つまりは〈泥掬いの匙〉と〈焔喰らい〉の行方。
持ち去られたものを手掛かりも無しに探すなど無謀も良い所。
できる事なら遠慮したいものだ、とはいえ。

この蝙蝠はその無謀をやっていたのだけど、それはさておき。
(-246) 2021/12/15(Wed) 3:46:39

【秘】 仮面の役者 フランドル → 死霊術師 ペトルーシャ

 
「それから、……
 他の二人には…伝えはするが、あまり期待しない方が良い

 "野良猫"は慎重だ。又聞きの話は信用しないだろう
 "ホド"は…何を考えてるんだか、
 …いや、考えさせられているのか。
 ともあれ私にも少々測り兼ねる節がある」

二人の"共犯者"の話になれば、
淀みない語調にも少々考えあぐねるような間があった。

結局は、革命に与する者達の実態は。
きっと貴方が見聞きしたものとそう乖離したものではない。

良く言えば互いに深入りしない、悪く言えば互いに理解が無い。
そうなれば当然仕事以外、つまりは個人的な信用も薄い。
そんな烏合の衆でしかない。

「あの二人が君の提示した条件を飲むかはわからない。
 それでもいいなら、伝えるだけ伝えておこう。
 初めから、私にできる事と言えばそれくらいのものだ」

未だうわべを取り繕えど、言葉に嘘の気配は無く。
最後の言葉には、少々遣る瀬無い思いが滲んだかもしれないが。
(-247) 2021/12/15(Wed) 3:49:33

【秘】 仮面の役者 フランドル → 灯屋 レイ

 
「その程度で止まるようなら、止めてやった方が良い」

静かに、けれど明確に、淀みなく。
カンテラの光に照らされ、陰はその輪郭を確かなものにする。
或いは、不確かなものが追い遣られ、確かなものだけが残る。

──この"蝙蝠"が、彼ら共犯者と親しいのか。
それは彼らにも問わねばわからない事だ。
そして、きっと"蝙蝠"も自ら語る事は無い。


「"野良猫"は、随分な破滅願望を抱えている。
 これで少しでもこの街の崩壊が早まればそれでいいんだと。
 "ホド"は…あれは、先も言った通り
 どうにも思考や記憶に何か手を加えられているらしい」

二人の"同輩"の抱えるものには、少々思う所があるようで。
垣間見える表情は、どこか苦々しげなものだった。

「どちらも、この行いの果てに望むものがあるとは思えない。
 本来は、望みはもう少し違う形だったように思える。
 止めてやる奴が居ないというのも、残酷な話だろう」

それでも迷いは無い。きっと、ここが岐路なのだ。
少々妨げられた程度で揺らぐような信念なら、尚の事。
揺らがぬ陰は、折られる事も時には慈悲とさえ思うのだ。
(-248) 2021/12/15(Wed) 4:43:55

【人】 木偶の坊 エドゥアルト

>>23 レイ
「……貴方の手を煩わせるわけには」

「…………………そもそも、おれが
 気づかれずに狙わなければ、いけなかった」

居場所がバレてしまう狙撃手など、格好の餌食だ。
人にものを頼む身分ではないと言わんばかりに首を横に振り。
料理を目の前にフードの下の耳ごと、頭を垂れた。尻尾も。

「……うまいか…………?」

頭を垂れたまま、見上げ、尋ねる。その表情が物語っていても、いや、物語っているからか、聞いてみたくなった。

エドゥアルトも、やがておもむろにチキンを掴み食べ始める。
相変わらず無表情だったが、やはり尻尾は正直だったろう。
(36) 2021/12/15(Wed) 5:14:08

【独】 木偶の坊 エドゥアルト

寡黙なキャラ、むずかしくない?
言葉足らずを地の文で補足する必要あるし
あとお相手レス返しづらくないですか? 言葉すくないから

とおもってわりとしゃべるマンになっとる気がする
オ〜〜ン オンオン
(-249) 2021/12/15(Wed) 5:59:53

【独】 木偶の坊 エドゥアルト

あと地の文の一人称 男は 彼は じゃなくて
エドゥアルトって名詞にしちゃってるから
念窓でそのままに誤爆しそうになる
いやもう多分夜遊びの民にはバレバレだと思うんだけど

雰囲気だいじじゃん
(-250) 2021/12/15(Wed) 6:02:15

【赤】 仮面の役者 フランドル

 
「……随分、…いや…
 …俺は現状無理に動く理由は無い。
 後のことはあんた達に任せる事としよう。
 任せきりにはなるが、新参者らしいと言えばらしい有り様だ」

「言うまでもないが、向こうにあんた達の事は吐かないさ
 こっちに構わず為すべきを為すといい。
 口を噤んだところで、バレる時はバレるだろうがな…」

/*
たいへんおそくなりました。
わたくしグチャグチャお嬢様、襲撃先も襲撃もお二方にお任せ致しますわ。
正直延長が無ければ終末(オワ)ってましたわ。
ギリギリでいつも生きていましてよ…
(*3) 2021/12/15(Wed) 6:24:24

【独】 仮面の役者 フランドル

 
「……あの二人を残して大丈夫なのか?」

あの場、ものすごい空気になるんじゃなかろうか。
蝙蝠はけっこう本気で心配しています。
(-251) 2021/12/15(Wed) 6:27:46

【秘】 錆鉄御納戸 ミズチ → 灯屋 レイ

/* 🐍
(既読スタンプ)(どうして…どうしてでしょうね…)(アクションで食べには行きますありがとう〜〜チキンはいいぞ)
(-252) 2021/12/15(Wed) 8:19:30
ミズチは、一度酒場に戻った時に、彼らのやり取りを耳にした。>>36 少々思うことがあった。
(a40) 2021/12/15(Wed) 8:36:44

ミズチは、あまり酒場で姿が見られていない。昨日とはまた違った理由で。
(a41) 2021/12/15(Wed) 8:37:12

ミズチは、食事をとる頃にエドゥアルトの狩りの成果が残っているといいなと思った。杞憂で済みます。
(a42) 2021/12/15(Wed) 8:37:14

【秘】 錆鉄御納戸 ミズチ → 骸狩り スカリオーネ

「報告をすることがある」

 あなたに話を聞く程度の暇がある時、ミズチが姿を現しそう切り出した。聞く姿勢が取られれば、ミズチはそのまま言葉を続ける。通常の声よりも広がりのない音が耳に届くだろう。つまり、そういう話だ。

「政府が執り行っているはずのことに、革命派が一枚も二枚も噛んでいる。掃除屋らとチェスティーノに監視の輪を取り付ける理由を作ったのは奴らだ」

「御布令に出される者らと傾向違いがあるのも当然の話だ。政府と視点が違う者共が行っているのだから」

 ふ、と息を吐く音がした。奴らだの者共だの、ミズチが普段使わない荒っぽい言葉を使っている辺り、彼も思うことはあるのだろう。
(-253) 2021/12/15(Wed) 11:18:11

【秘】 錆鉄御納戸 ミズチ → 骸狩り スカリオーネ

「首輪には珠響玉が使われていた。魔道具は日々研究が進み進化するものだが、少なくとも以前の監視用のそれには使用されていなかった」

 珠響玉(たまゆらだま)とは、加工すると術者の思念を遠隔で受け取ることができるようになる魔石だ。簡単な術式で加工が可能で、組織内部での情報伝達用の道具に使われるのが主だが、ロマンチックな若者たちがペアリングに使用することもある程度には手が出し易い品である。


「最近、シュシュさんがスチュアート商会に大量に珠響玉の原石を卸したらしい。大旦那にやたらと要求されたとのことだ。新しく何某かを大量生産することは可能だった土台がある」

 スチュアート商会は、この街のトップシェアを誇る豪商だ。トップのスチュアートは商人組合のコアメンバーで、商人たちには大旦那と呼ばれている。彼はこの国の政府の威張った態度が気に入らないらしいという話は、スカリオーネもどこぞかから聞いたことがあるだろう。


「また、これは全く違う話になるが。狼牙亭周りで夜な夜な笛の音を響かせる者がある。複数犯の可能性はない」

「小生に全く証拠を探らせない程度に自身の痕跡を断つ意識と能力のある相手が存在する。目的は現状不明だ」
(-254) 2021/12/15(Wed) 11:20:57

【神】 斜日の夢 フランドル

 
──高所。

ふと、ヨルムガンドの街並みを、遠景を眺める事をやめて。

手摺の真下、直下を覗き込む。

近いようで遠い所に地面が見える。
地に足は付けたまま、けれど足元が不安定になるような錯覚。
吸い込まれるような、目眩くような、現実感の遠退くような。
得も言われぬ、そんな感覚。

子どもの頃から、高い所が好きだった。

二人連れ立って、街の外まで行った時の事。
小高い丘から街を見下ろした時の事を、今でも覚えている。

煙霧の晴れるような実感だった。

あの息苦しい街が、随分とちっぽけに思えたものだ。
あの路地裏だけが自分達の世界の全てではないと思えたのだ。
世界も案外捨てたものではないのかもしれないと。

だから二人で何処か遠い所へ行きたかった。
何のしがらみも無い、自分達とは何の関係も無い所に。
あの頃からずっと、望む事はそれだけだ。
(G3) 2021/12/15(Wed) 11:26:32

【秘】 錆鉄御納戸 ミズチ → 骸狩り スカリオーネ

「以上。補足を要する点はあるだろうか?」

 さて、ミズチがあなたの前に姿を現したのは、明らかに不調が見て取れたあの時以来だ。当時にはミズチがあまりに不安定でそれに埋もれてしまっていたが、今のあなたは彼の気質に変化があったように思うだろう。
 死者に触れることを生業としている者達特有のオーラ、とでも言えるようなものを僅かに感じる。そんな干渉を出来る者は限られている。タイミングとしても、ペトルーシャと何某かがあったことは察せられた。

 ミズチが特に触れる気配がないあたりは、ミズチの判断としては今回の報告に列挙することではなかったらしい。つまり、彼女は革命派とは無関係なのだろう。
(-255) 2021/12/15(Wed) 11:27:07

【秘】 迷彩掃除屋 ノアベルト → 残氷 の エアハート

あなたが付けるんですか、嫌ですやめてください。

 外れるような仕掛けにしてください、なんなら自分でつけられます」

警戒するように距離を取ろうとするがなんとも無様で。
すぐに戻ってやろうと、自分が表に出ない理由は大怪我だ、ということにしようとしながら思考を巡らせる。
おしゃべり鼠の仲間ぐらい酒場には溢れている、すぐに情報は回るだろう。

「……はあ、エアハートがとんだサイコパス野郎だなんて知りませんでした。拷問に向いてます。
 仲良くならなきゃよかった、他人ならたまにいるんですよ。
 そういう―――合理主義な人」
(-256) 2021/12/15(Wed) 11:31:37

【秘】 残氷 の エアハート → 迷彩掃除屋 ノアベルト

 
「逆ですよノアベルト。任意の際に外せるようにするため、
 多少操作してつけないと半端にロックがかかって
 逆に外し辛くなるんです。はい、いいから後ろ向いて」

仮にも政府側の首輪だから、変に弄ると怖いのもある。
そういう意味で着けるのに慣れてる奴がする方がいいと。

つまり、やはり首輪は着けようと迫られる。

「サイコパスかはともかく拷問は慣れですよ。
 その人の苦痛と思うラインを読み取ればあとは……
 まあ流れ作業です。時間をかけられない時は困りますが」

末恐ろしいことを言っている。
明らかに拷問経験のあった者の発言だ。
最も首輪は着けようとしてくるが拷問な気配はない。
いや、何か行ったが拷問までは……行ってない?
さておき、無意味に行う人間ではないのは伝わる筈だ。

「おや、今から嫌いになってもらっても?
 私は好きになってくれると喜びますよ。
 好意があるのに無関心ほど悲しい事はありませんからね」
(-257) 2021/12/15(Wed) 11:51:26

【秘】 骸狩り スカリオーネ → 錆鉄御納戸 ミズチ

「聞こう」

男は変わりなく。静かな口調で報告を待つ。
語られる事を前に、葉巻を吹かす。吸って、吐いて。

「だろうな」

と、前半の報告には知っていたというような言葉。

「珠響玉……ああ。それを商会の"大旦那"様がご所望か。
 大方政府依頼で首輪を作ったんだろう。
 だが政府連中は珠響玉に見向きもするまい。
 それに監視される側の思念など、いちいち受け取っていたら
 誰であれ脳が破裂するだろうな。
 つまりこれは"後付けの仕掛け"だ。
 ……両方から依頼を受け、気に入らん側を刺したか。
 商売の上手い事だ、大旦那様は」

また、煙を吐き出す。

「笛の音に関しては初耳だ。覚えておくとしよう」
(-258) 2021/12/15(Wed) 12:10:58