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【秘】 摘まれた花 ダニエラ → 歌うのが怖くとも カンターミネ…一緒に。 うん、とまた頷いた。 でも。言って、どうするんだろう。 それで、何か変わるんだろうか。 そう湧くのは女の場合、仕方がないことだった。 突然の喪失ならばとっくに識っていた。 それだって乗り越えてきたはずだった。 だからこの場合、信じたのはやはりあなたの言葉だったように思う。 手当のされたこの手に直接口付けが触れずとも、そこには熱がともるようではあったから、それだけをただ、頼りにしていたのだと思う。 手招きに応じて、敷かれた毛布の上へ。 ぺたりと座り込んで、あなたへ手を伸ばす。 やけに控えめな甘え方だった。それでもそうできたのは、きっと幸なことだった。 横たわって、目を閉じる。いつものようにすぐに眠れそうにはない。 瞼の裏には、ずっと同じ人の顔が流れていた。 幼子が、いつだって心の中にいる。 でもその幼子は、『 』に甘えることだけが本当に下手くそだった。 (-286) 2023/09/30(Sat) 8:49:53 |
【秘】 月桂樹の花 ニコロ → リヴィオ「大丈夫だよ、あいつらは。」 此処に来ていても、来ていなくても 話をしていても、していなくても。 同じ言葉が、男からは返ってくる。 もう彼らは上手くやれるから。 そこに己は関係ない。いや、関係ない側に置いて欲しい。 A.C.Aに身を置く時に既に決めていた事だ。 大切ではあるが、手を離れて欲しいからこそ、なのだろう。 「むしろ今の俺に、あいつらは関わるべきじゃない。 余計なもんが降り掛かりかねんだろ。」 何を選ぶにせよ、どうするにせよ、だ。 「そうか。適当にもう暫く、な。 警察…は続けなさそうだよな。やっぱり辞めるのか?」 きっとルチアーノが何か言ったのだろう。 少なくとも死ぬ気が今はなさそうであることにホッとする。 緩みそうになる本音を、そっと抑え込んだ。 (-287) 2023/09/30(Sat) 9:15:58 |
【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 幕の中で イレネオ「っ…!?」 それは、一瞬のことだった。 読みを違えて受け身に走っていた身体は 容易に引っ張られて、その勢いのまま、机の角へ。 バキッ 鈍い音が、胴から響く。 1本は確実に折れ…周りの数本も罅くらいはいったか。 もしくはまとめて折れたかもしれない。 息が漏れ、衝撃から遅れてやってくる激痛に まともな受け身も取れずに床に叩きつけられるだろう。 「あ゛、がはっ、ああああっ!」 胸を抑え、蹲る。 脂汗が滲み、止まらない。 一時だけ、その口は言葉を失うだろう。 そして、抵抗する余地も今少しは、ない。 (-289) 2023/09/30(Sat) 9:27:30 |
【独】 マスター エリカ/*>>0:178 #m_ヴィンセンツィオ 歩調のゆったりさと気軽さいいな。秋の夕暮れに合うねぇ。 > この街の特産の花は一年に何度も白い花を咲かせる。 特産の花はなんだろう、イタリア国花のデイジーかしら。 > 長く咲き続ける花が、次々と開花するので、長期にわたって庭を彩ります。 成程ね、ありがとうグーグル先生。いや違う花だとしても教養〜〜〜〜〜!! 花の特徴を知っていてこの表現になるのはセンスがおよろしいんよ。SUKI (-294) 2023/09/30(Sat) 10:04:21 |
【秘】 リヴィオ → 月桂樹の花 ニコロ「……いいことを教えてあげよう、ニコ。 大丈夫だと、そう決めるのは君じゃない」 何を思うであれ、アリーチェの姿を見ていた男は、 あれを大丈夫などと口にしたくなかった。 だから話せ、そう言っている。言わなければならない。 「上手くやれるから話さなくていい、それは違う。 だからこそ、話をしておくべきだって言ってるんだよ」 と、そこまで言って男は右手をぶん!と横に振る。 避けなければ君の頭にヒットする予定だ。 ついでに言うと痛み分け、男も自らの傷で顔を顰める。 その場合はかなりの間を置くのだが。 「………あぁ、そうか。それなら俺が彼らに話しかけるか。 今の俺は本当に無敵だよ、何せ肯定されまくってるからね。 A.C.Aだった俺を肯定する甘い人間が多いんだ」 困ったものだね。そう口にする男の口調は柔らかいものだ。 上手くいかないなと何度思ったことか。 「で、警察を辞めるかどうかだったか。 …もうとっくに辞めてるよ、有給届と叩き付けてきた」 真っ当に警察をやってきた男は、 去り際に真っ当ではない辞め方をしてきたらしい。 当然色々とあったがどうせ、この腕では暫く働けそうにもないのだ。 (-298) 2023/09/30(Sat) 10:32:51 |
【秘】 オネエ ヴィットーレ → favorire アリーチェ「不思議な諜報ルート……?……わっびっくりした。」 テレビのチャンネルみたいにころっと表情が変わった 貴方に驚いて声をあげて。 昔だって、交流会の時には1日お泊りしたりしたのだし。 だったら一緒に住むのも大丈夫かな、と思ったのだけれど。 やっぱりもう大人だし、そういうのは嫌なのかしら?と 首をかしげて……… 「……あら!ふふ。よかったわ。 帰っても誰もいない生活ってちょっと寂しかったのよ。 疲れて帰った時にアリーチェが出迎えてくれたら、 アタシ、今よりもっと頑張れちゃうわ♡」 もちろん、貴方の帰りが遅くなった時は ちゃんと出迎えてあげるからね、とウィンクして。 一つ屋根の下、きっと色々なこともあるだろう。 ……乙女の貴方には少し、大変な日々となるかも。 「それじゃあ、退院したら貴方の荷物を運び出さないと。 アタシのお家も片付けて……素敵なお家にしましょうね。 何か要望があったら遠慮なく言ってね。アタシだって」 「アリーチェの……愛する家族の味方なんだから。」 手を伸ばしてよし、と頭を撫でようとするヴィットーレは、 やっぱり昔と変わらない。 貴方にとってはきっと少し物足りないくらいに。 これがその心持ちを変えるにはやっぱり…… "3つ"の重荷を下ろす必要があるのだろう。 きっとこれから、長い戦いになるはずだ。 (-299) 2023/09/30(Sat) 10:33:16 |
【秘】 corposant ロメオ → 口に金貨を ルチアーノ「や」「う……」「は? ズル……何?」 ぐう、と色々を噛み殺した声。 言葉の合間合間に挟まるのは返事にも満たない、 口の中だけで完結したもごもごとした言葉。 急にそんな事を言うのもずるいし、 あの日を引き合いに出すのもずるい。 あれはあの日の頼み事の通りにしただけで、 あの時だけだと自分に言い聞かせてきたのに。 恋でもない、愛でもない、けれどただ本当に好ましかった。 確かに期待をしたのだ。 所有してくれるかもしれないと思ったのだ。 尊敬していた。信頼があった。心を許していた。 この人の頼みなら本当に何でもできると思っていた。 だけど自分から手を伸ばせない。人畜生にその権利はない。 せめて道の行く末がどうか善きものになるようにと、 自分はずっとその手伝いをしていようと思っていたのに。 「……遠慮ぉ…………?」 喜んでいる筈なのに、 きっと自分は今随分苦しそうな顔をしているんだろう。 ▷ #ReFantasma (-300) 2023/09/30(Sat) 10:41:49 |
【秘】 L’ancora ロメオ → 口に金貨を ルチアーノ「そんなの」「そんなの許されるんならしませんよ」 「そんな事もさせませんよ、 あんたが居なくなんのが嫌でこっちは、」「……はあ」 噛みつくみたいにそう言って、深く息を吐く。 都合よく誰かの岸辺にある船のようなものでいたかった。 これからもきっとそう在る事は変わらない。 けれど、錨を降ろすのはここがいい。そうしていいのなら。 心の裏側を焦がされるような後ろめたさは今は無かった。 きっと自分がこのままでいいからだ。 これはあの時とはまた別の『許し』だった。 「……欲しがっていいなら」 「そうします。遠慮なく」 裏切るだなんて、可能性の欠片もこれには元より無い。 波の音がやけに遠く感じた。 #ReFantasma (-301) 2023/09/30(Sat) 10:45:33 |
【秘】 月桂樹の花 ニコロ → リヴィオ「そりゃどういう… あだっ!? 」言葉を返す前に、頭に貴方の右手がヒットした。 思わず、という様子で頭を抑えるその表情は 何とも訝し気な様子だ。 この男は、頑張る、と前を向いたアリーチェしか知らない。 止めるなよ、と足を踏み出したテオドロしか知らない。 だから大丈夫だ、と思っている。 右手の薬指に、目線が落ちた。 ネイビーブルーはまだ、そこにある。 「ちょっと見ない間にそんなことになってるのか。 馬鹿だなぁ…首謀じゃないとはいえ 街中を混乱させた法に従った奴らだってのに。」 苦笑いが零れ落ちる。 「分かった、分かったよ。 後でちゃんと様子を見に行く。 けど、ままならねえな。」 「お前じゃないが、俺も消えるつもりで居たってのにさ。 そんな風に言われたら、おじゃんだ。」 貴方の前では、ただのニコロでも許されるだろうか。 (-302) 2023/09/30(Sat) 11:31:40 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 月桂樹の花 ニコロ「精神的な方だな、怪我もして余計に弱る。 お前に会うときも格好つけたがる、 それが上手くできないと落ち込む、完全に悪循環だ」 どうして自分たちの気にかける彼が落ち込むのか丁寧に説明をする。 理由なんて詳細にはしらないのだ、それでも表面で見えることだけでもある程度の推測はできて。 「破滅云々はしらんが、俺がそうだからよーくわかる。 こういうときは一人がいい。 だけど、……誰かに来てくれると救われる。 そして少しでも自分の事を好きなやつの声が聞けるだけで前を向ける。 お前が、絶対あいつを離さないってんなら。 早く怪我を直して引っ張れるぐらいになってやれ。 無理やりじゃないぞ、全部同意でな。 ……お前は俺の幼馴染になんとなく似てるからアドバイスだがー」 「簡単に幸せや生きがいを与えられると思わんことだ。 自分が幸せになって、迷わなくなってから、 ようやく他人に幸せを与える余裕ができる。 それができないなら背伸びせずに一緒に歩け、以上。行くぞ」 そういって貴方の痛むであろう体を無理やり持ち上げる。 薬のせいでおかしくなってるかはしらないが、運び出さなければ意味がない。 肩を貸すか、歩けもしないのなら背負って外に向かおうとするだろう。 (-303) 2023/09/30(Sat) 11:48:34 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ>>-282 >>-283 「悪くは、ない……いや……。 今思えば本当にお前以外見てなかったのが恥ずかしいんだ。 子供の頃は全部お前優先にしてたから……」 その頃から向けている感情は変わらない。 大事なひとつ下の幼馴染、歳の違いなんて気にしないで。 一緒にいられるために周りの媚を売れた、文句を言ってくるやつの排除もした。 その時から貴方に対する感情はとっくに歪んでいた。 愛でも恋でもなくて、きっと純粋な友情ではなくて、それでも失いたくないものだった。 「まあまあ……守られてるぞ。というか隠されとる。 厳格に気にしてるのは俺より上の立場のやつだ。 下の輩はすこーしだけ緩いんでね」 今の地位を保っていたのも、貴方との交流を咎められないためもあった。 血の掟を交わしてしまえば自分はきっとそれに従うようになる、 貴方に会うなと言われるのまでは良い、殺せと言われたらどうすれば良い? そんな日が訪れてしまうぐらいなら、きっと自分は此度の騒動のような大事を起こさないと言い切れないのだ。 世界と貴方を天秤にかけて釣り合わせることが出来る。 今はそれが落ち着いているからこんなに穏やかでいられるけれど。 ▼ (-304) 2023/09/30(Sat) 13:20:38 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ「…… 俺はマフィアだからなあ 」愛してる、誰にも言えないと思っていた言葉。 あなたにかけられたとき、そのままそっくり返せると思った。 あの牢屋で揃いの首輪をつけられて、 確かにその言葉に懐かしさと切なさを抱いてしまったから。 何だってできる。 死ぬことだって別に怖くない。 貴方が幸せであれば、それだけでいい。 これは我儘なのか? 俺はいくらでもし続けていたいのに。 終りが来るその日まで、穏やかに笑っていたいだけだったのに。 (-305) 2023/09/30(Sat) 13:21:48 |
【魂】 口に金貨を ルチアーノ>>-304 >>-305 「……エル」 貴方を誰かに渡したくなどない。 とうに、恋愛感情など抱いていないが。 なんであんな奴に大切な幼馴染をやらなくちゃならんのだ。 それなのに、どうして、 これ が大切だと思ってしまうのだろう。この手を離されてしまう、きっと約束以外の心は遠ざかる。 真に俺の手から零れ落ちていくのだと思い知らされる。 「……」 好きだから、貴方が望むものがわかってしまう。 本当に、俺は、誰かの傍にいるだけで何かを奪ってしまう人生を送ってきた。 それでも歩いて進んで、知るものかと。自分の為に生きてきた。 罰をくらうというのなら、今日今この瞬間なのだと思っている。 身体を改めて離せば、 貴方へと紙袋に入っていた小さな包を一つ渡した。 そこには何の変哲もない片方のレンズが割れた眼鏡が入っている。 「見舞いだ、受け取れ」 その声は冷たく。 貴方が望むような幼馴染の声ではなかったかもしれない。 (_4) 2023/09/30(Sat) 13:29:35 |
【秘】 リヴィオ → 月桂樹の花 ニコロどういうも何も詳しい話はしてやらない。 何も出来なかったことを悔いる気持ちは知っているが、 その奥底、確かな思いまでは分かってやれない。 だけどそれは、そう思うのは君だけじゃないってこと。 最後に見た姿が確かさなのか。 それを言うなら、俺がA.C.Aでなければ君は "いつも通り"の俺に大丈夫だと言うんだろうな。 まぁこれは、持たざる者としての妬みだろう、きっと。 痛みに顔を顰める間、そんなことを考えていた。 「……人間っていうのは案外、そういうものなんだろう」 ふと、彼女と語った出来すぎた未来を思い出す。 形は違えど、これもまたその未来なんだろうな。 「それに、それなら俺に道を作らない方が良かったな。 そういう甘さが、未来に繋がっているんだよ。ニコ」 『兄』として、『巡査部長』として、 『いいおまわりさん』として、 そのどれかでいろと頼んだ覚えは一度だってないんだ。 後悔したくないのなら迷わずそれを選べ。 選ぶのは"君"で、"君"がどう在りたいかが答えだった。 …あぁ、勿論。"全部受け入れる"とは言わないけどね。 (-306) 2023/09/30(Sat) 13:40:20 |
【秘】 アリソンに捧ぐ鐘 黒眼鏡 → 幕の中で イレネオばづん、と何かを貫く音がして、 ばちゅ、と粘り気のある水音が響いた。 「が、あ、は、は、ああああああああッ!!」 獣のような咆哮が響いて、ぼだぼだとした液体をまき散らしながら男がのけ反る。 涎をまき散らしながらごろごろと床を転がり、喘ぐように息が何度か、途切れる。 それでも、過剰なほどに分泌されたアドレナリンが 哄笑を引き起こし、留まることもなくは、は、はという甲高い音がこだまする。 「い、いっで、でええ、ははははは、いってぇ、なあ、あああぁ、ははははは!!」 「おい、警っ、官としての、仕事だぞ、早くしろよ、治療だよ」 「ああ、痛ぇ、なあ、ははは、ほんっと、仕事できねえなぁ、お前、助かる、──――」 がなるように声をまき散らしながら。 ぼたぼた、ぼたぼた。 涎か、あるいはぐちゅりと潰れた水晶体か、その判別もつかないものが床に落ちる。 そのままぐしゃり、と男の巨体がつんのめるように倒れ込むと―― ──哄笑も、言葉も止まる。 口の端から泡を吹いて、アレッサンドロは気絶していた。 (-307) 2023/09/30(Sat) 13:48:46 |
【妖】 新芽 テオドロ「口さえ利けるならできる仕事は幾らでもありますから、 幸いにも税金泥棒になることはなさそうだ」 悪逆の限りを尽くしてくれたとはいえ親しかった、 因縁深い警部の話になれば、ほんの少し渋い顔をして。 余罪の追求に関する話を幾つか述べた後に、 彼を打った下手人の捜索が行われ始めていることも語る。 その方針について口利きできないわけでもないが、今はそこまで言う必要もあるまい。テオドロ・アストーリは兎も角、この警部補は何も知らないのだから。 「尊重を身に着けたのは良い傾向だな。 この調子で俺の不機嫌を悟ったときに、 いつでも離れられる心掛けをしていてほしいものだが」 少なくとも今は言うほど機嫌が悪く無さそう。 それよりも並べられた食事を見て、「これが怪我人の食事か……」と苦笑をしつつも賞味を楽しみにしている。 「俺の目の前で独り芝居をしないでほしい。 そっちに滑らせるくらいはできるから、 ちゃんとこっち宛に乾杯をしてくれ」 ここで無理を言っても仕方ないことは分かるから、譲歩案を提出する。暫くは強く出られなさそうだ。 ($4) 2023/09/30(Sat) 14:30:53 |
【鳴】 夜明の先へ ニーノ>>=7 気遣いを感じる言葉には『ありがと〜』と嬉しそうな声、もちろん企みにも気が付かないままだ。 そうして猫については…… 『え?飼ったの?やだーってしてたのに。 あはは、そっか、でもならよかった。 遊び相手になるかも、なー』 足元で丸まってる白い毛玉に話しかけてから、それなら問題ないかと一安心。 じゃあこいつも連れてくなとそれだけを伝えて、電話を切ることだろう。 まだ人々の活気は遠い街中を伝えた通りにのんびりと歩いていく。 ようやく会えるなあ、とか。どういう心変わりがあったんだろうなあ、とか。 考えながら歩みを進めていれば、目的地までは案外すぐだった。 いつぞやもお泊まりをした貴方の家の扉前。 左の指先を伸ばしチャイムを鳴らす、ピンポーン。 「ろーーにいーーー」 ついでに子供みたいに呼びかけながら。 (=8) 2023/09/30(Sat) 14:56:13 |
【秘】 夜明の先へ ニーノ → リヴィオ以前だったらかっこいいを届けた後はそうだろうと言わんばかりに頷いていた貴方が、少しそわつく様を見ればなんだか微笑んでしまった。 咳払いも誤魔化しだと伝わってしまって、さらに笑みは深まっていたことだろうか。 ベンチ上では大人しく問いの返答に耳を傾けている。 最後までを聞き届けてから、目を細めて見上げる顔はやっぱり微笑んだまま。 「そっか、ならオレとお揃いだ」 「オレもさ、警官やめないといけなくなったんだけど……じゃあ戻りたいかって言われたらそうじゃなかった。 何がしたいも、何がしていきたいもわからない、でも……」 「── 自分の道を、歩いてみたい 」耳にしたばかりの言葉たちは、簡単に自分のものとしても形作ることができる。変な感じだ、だけどそれがうれしい。一人ではないようで。 「……ねえ、オレたちって本当に似ているのかも。引き取られた先に振り回された同士ってやつ、せんぱいもきっとそうでしょう?」 「がんばってきたんだよね、その中でオレにかっこいい姿もたくさん見せてくれてた。 ……だから今もさあ、やっぱりせんぱいってすごいなって思うんだ。せんぱいがそうしてくれていたから、立つための勇気を貰えたオレがここにいる」 「ずっと感謝してる。 ……改めて、ありがとうを伝えたかったんだ」 "大丈夫"を幾度繰り返したことだろう。手渡してもらえたおまじないは絶えず胸の内にある、きっとこの先も。 (-308) 2023/09/30(Sat) 14:57:21 |
【秘】 夜明の先へ ニーノ → 路地の花 フィオレ名を呼ぶ声を聞けば弾かれたようにそちらへと顔を向けて。 「──ねえさん!」 珍しくこちらから両腕を伸ばし、駆け寄ってきてくれた貴方をぎゅうっと強く抱きしめることだろう。 伝えたいことがある、言いたいことがある。その為に呼んだくせに。 言葉はすぐに出てこなかった、ただ細い肩に顔を埋めて。 「…………フィオねえ……」 その存在を噛み締めるように、そのぬくもりを確かめるように、もう一度呼んだ。 抵抗がなければ少しの間そのままでいて、とはいえその内にはちゃんと顔を上げ貴方を解放することだろう。 「……あはは、話がしたくて呼んだのに、会えたの嬉しくて全部吹き飛びそうになっちゃった。ごめんね」 「ええと……あのさ。 オレ、家を出たんだ。それでその内、街も出ようと思ってる。 色々あって……なんていうか、ニーノは死んだことになって、それで今後はフレッドとして生きていこうと思うんだけど。 死人が歩いてたらマズイからそのへんのね、調整、それから自分探し……?うん、とりあえずそんな感じで」 「だからねえさんともちゃんと落ち着いて会いたかった。 ……急に、いろいろごめん」 ひとまずは随所奇妙なところがあっただろう理由の説明をして、とりあえずの貴方の様子を伺っては表情を覗き見る。 (-309) 2023/09/30(Sat) 14:57:56 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ>>-304 >>-305 >>_4 「……ちゃんと気づいていればよかったな」 そうしたらこんなすれ違いなんて、最初からなかったろうに。 あの頃は純粋に幼馴染を慕っていたのだと思うけれど、重い感情に不快感を示すことなどきっとなかっただろうと思うし。 今思えば、初恋はラーラではなかったのだ。 ラーラを好きになって、想いを告げた日。 「私はルチアーノが好き」だと言われ抱いたのは、ラーラに対する嫉妬心だった。 ラーラに振られることよりも、ルチアーノを取られる事が、嫌だった。 それは友情の域をゆうに超えていると指摘できるほどに。 「ふぅん。 そういえばルチアはまだ血の掟は結んでないんだったね」 それをきちんと守って初めて上に上がれるというのなら、本当は自分たちは会わないほうが良いんだろう。 でもそんな事、出来ないよ。 もう疎遠だった頃みたいには戻れない。 あなたがずっと無事であるように手を回して、見守っていたいと思っている。 あなたの心が、悪いものに囚われてしまわないように。 ▼ (-310) 2023/09/30(Sat) 15:52:35 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ>>-304 >>-305 >>_4 >>-310 「なにそれ、わかってるよ」 あなたがマフィアであることは、ちゃんと。 でもこの時、まだわかってなかったんだ。 あなたの愛の重さもまた、とっくに歪んでしまっていたんだって。 すれ違った重すぎる心は時に、鋭い刃になって互いを傷つけ合う。 けれども。 その原因を作ってしまったのは、紛れもなく、何も知らなかった愚かな自分だ。 ▼ (-311) 2023/09/30(Sat) 15:53:43 |
エルヴィーノは、不思議そうにその紙袋を見た。 (a30) 2023/09/30(Sat) 15:54:07 |
【魂】 花浅葱 エルヴィーノ>>-304 >>-305 >>_4 >>-310 >>-311 「見舞い……?」 冷たい風が、互いの髪を揺らした。 手渡された小さな包をしげしげと見つめて、「あけても良い?」と聞いてみる。 駄目だなんて言われることはないから、左手で苦心しながら包を開いてみれば、そこには―――――― 壊れた、丸い眼鏡。 レンズが片方割れてしまっていて、それが新品の物でないことは誰にだってわかる。 ヒュ…… 乾いた息を吸った。 吸ったけれど、まるで酸素が入ってきていない、気がする。 だって、脳裏に浮かんだのはあの。 ギラギラと輝いた、金の瞳で。 「な……で……。 これ、は……っ、どうし、」 目の前に居る幼馴染は、マフィアだ。 聞かずとも何が起きたかなんて―――――― わかってしまう 。「あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!!!」 (_5) 2023/09/30(Sat) 15:58:20 |