人狼物語 三日月国


224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】

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【秘】 渡りに船 ロメオ → 路地の花 フィオレ

濡れた肩口を気にすることも無い。
ただ貴女の哀しみが少しでも収まるまで、
横で寄り添っていようと思っていたのだ。

居たけれど。

「───へえ?」
「なんだ。あんたのそういう声、初めて聴いたよ」

興味深げに目の色を変え、重たい瞼を少し持ち上げる。

(-425) 2023/09/22(Fri) 21:00:03

【秘】 渡りに船 ロメオ → 路地の花 フィオレ

「そうだよなあ。許せないよな」
「許せないのは当たり前だよ……。
 あんたとあんたの大事なもんは踏みにじられたんだ」
「あんたは信じてたのに。そうだよなあ……」

途端に、寄り添い方を変える。声音を変えて囁くように。


「縄張りを荒らされたようなもんだ。
 善意を装って付け込まれたんだ。
 あんたの大事な場所は、アイツの目には金鉱山か、
 家畜小屋にでも映ってたんだろうぜ……」

貴方の肩に腕を回した。悲し気なトーンを持たせた。
いやに落ち着いた声だ。


「オレもスラムには僅かばかりの恩がある。
 あんたにはやる事がある。そうだろ?」
「なあ。どうしようか」

「──オレはあんたの力になりたいんだ」


この男は明らかに貴女を焚き付けるような真似をしている。
貴女の言葉の端に感じた火種の──熱のその先を見たい。
その興味と善意を薪にして、貴女の選択を見たがっている。
余計な真似と思われても仕方が無い。こちらが怒りを買っても仕方が無い。

男は貴女の答えを待っている。
(-426) 2023/09/22(Fri) 21:04:50

【秘】 路地の花 フィオレ → 暗雲の陰に ニーノ

「ふふ、姉さんは大人になってからチーズに目がないのよっ」
「って言っても全然作り方とかは分かんないんだけど……」

アイスケーキのようなものだから、作れば一緒に食べられるだろうし。
カッサータを持って、笑顔で寄ってくるあなたの姿が目に浮かぶようだ。
今からもう楽しみで。

この世で一番なんて大きく出たなあなんて笑いながら。
楽しみにしてるからね、と笑う。
クロスタータを食べるのも楽しみだな、なんて袋を揺らして。

「頼もしいなあ。
 フレッドは立派な警察さんなんだもんね」
「じゃあ、約束」

絶対に助けてくれるはずだ。自分だってそう信じていた。
立派に成長したあなたが、何かあったら助けに来てくれるはずだと。

何かの間違いで、あなたが捕まりそうになったとしても。
その時は自分が助けてあげられると。

信じていた。
ずっと。

「なにからなにまでありがとうね、フレッド」
「貰ったもの、食べたらすぐに感想送るから。楽しみに待ってて」

にっこり微笑んで。また一つあなたを抱き締める。
また次も無事に会えますように。
(-427) 2023/09/22(Fri) 21:05:43

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 渡りに船 ロメオ

ノックに返事はなかったが扉が開けられると珈琲のような香りが漂っていた。
中に人がいる証拠だっただろうか、それ以外にも何やら人の気配はするようなしないような。

奥のもう閉じた店内まで行ってみると、昼間でも暗くなるほどの細いブラインドから漏れる僅かな陽光を浴びながら、三人がけほどのソファーに横たわるルチアーノの姿があった。
足元には未開封のクッキーの袋が何故か落ちていて、少し離れた場所にあるテーブルには冷めた珈琲がおいてあった。

「ぁー……?」

息はありそうだが、貴方を認識していないのか顔も体も上がってはこなさそうだ。
(-428) 2023/09/22(Fri) 21:07:23

【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 無敵の リヴィオ

「…あたし、ですかあ。」

問い返され、女は僅かに眉を下げる。
口元の笑みは変わらぬまま。少し、困った様子。

「リヴィオさんみたいに、人ができてないのでえ」
「捕まっちゃえって、思いますねえ」
「…だって、
許せません
からあ。」

ニーノくん。イレネオさん。
テオドロさん。ニコロさん。ヴィンセンツィオさん。
…実際に悪事を働いていたとされる上級警部を差し引いても、
きっと罪のない仲間たちが4人も牢へと送られた。


「私刑…って言っちゃえば、そおかもしれませんけどお」
「悪いことした人を裁くために、法ってあるんじゃないですかあ」

そんな理想を、語る。許されざる悪人が捕まって。そして。

「…それにい、もしかしたらあ」
「その人に逮捕された人も、釈放とかされるかもしれませんしい?」

罪なき人が元の生活に戻る、大団円。
本当にそうなったら困るのは自分だというのに。
どこかで口に出して消化してしまいたかった。…これも、紛れのない本心。


「…なあんて。流石に出来すぎますよ、ねえー。」

けらけらと、女は自分の言葉を控えめに笑い飛ばす。
どんなときでも本心を隠して笑えるのは、女の特技だった。
(-429) 2023/09/22(Fri) 21:10:31

【秘】 暗雲の陰に ニーノ → 渡りに船 ロメオ

「やった!
 料理は……オレ、あんまりできないけど。
 でも手伝うから、火の番するとか……」

好きな食べ物を、なんて考えてくれていることも知らず。
おねだりを受け容れてもらえたのなら満足気。
マスターが早速作ってくれているのをちらと眺めたが。
それもすぐに貴方へと戻して、はたりと瞬いた。

「……なんでつけてたの?恥ずかしがり屋?」

……なわけ、ないだろうなあ。
ちょっとどきまぎした自分と違って、貴方は気が付いているだろうに涼しい顔だし。

「…………うん」

そうして続く、届いていない内の次の約束への返答は妙な間が一瞬空いた。
嫌だったとかそういうものではない、でもさっき聞いたばかりだ。
自分から誘うことはそうないって。
じわり湧き上がる嬉しさに口元がどうしたって緩むから、こてん。
気にしてないみたいだしいいかって、頭を傾けて貴方の肩にくっつけていた。
(-430) 2023/09/22(Fri) 21:14:37

【秘】 pasticciona アリーチェ → オネエ ヴィットーレ

「もう、"みたいなのでも"なんておかしいよ。
 こんなに立派になったって言うのなら、
 そのお手本になった人ももっと肯定してあげてほしいな」

くすりと笑ってはいるが、心からの言葉だ。どうにもヴィットーレはたまに妙に自罰的過ぎるように聞こえる事を言うのが、どうにももどかしい。
きっと貴方がそんな事を思っているなんて知ったら、
思わずお説教でもしてしまったかもしれないくらいだ。


「ヴィットーレ……」

「泣いてもいいのよ。だっていつも、
 辛い時は泣いていいって言ってくれてたじゃない」
「わたし、ヴィットーレがずっと耐えてきたの、知ってるよ。
 だからもう一人で耐え続けなくていいよって、言いたいの」

貴方が泣いては駄目といったのは、自分達の関係を隠す時だけ。酷い事、と貴方が言っていたように、それくらい、泣くのを抑える事はアリーチェだって辛い事だと思っている。

だからそんな事を言われたら、無理やりにでも貴方との手を合わせるように押し付けてして、その手と触れ合う。

そんなに傷付いた姿であっても、まだ温かい血が貴方に通っているのが嬉しくて、その体温に触れられるのが嬉しくて。

「無理して泣かなくてもいいわ。
 でも、無理して我慢しなくてもいい」

「──自慢の家族なら、分かち合いたいもん。
 辛い事も嬉しい事も、こうして……掌が温かい事も」

自分が泣いている時、或いは泣くのを堪えた時、貴方が優しく包み込むようにしてくれたように。
──あれ、でもおかしいな。何でわたし、今、胸がちくっとしたんだろう。
(-431) 2023/09/22(Fri) 21:19:48

【秘】 渡りに船 ロメオ → コピーキャット ペネロペ

「──はい、はいはい、オレですよ〜」

向こうから近付いてくる声。ロメオだ。
貴方の声を遠くに聞きつけ、ぱたぱたとやってきた。
仕事用の伸縮性のいい黒手袋を外しながら、
髪は一つに結わえたまま。

「どうしまし……酒持ってる」
「やっぱり飲むんじゃないすか……」

貴方の姿を見つけるなり、目に留まるのは酒。

「……どうしました?」
(-432) 2023/09/22(Fri) 21:19:54

【秘】 Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ → 花浅葱 エルヴィーノ

「憂さ晴らしに来る人間がたまにいるんだ、って言っただろう。
 別に、なんとも。大したことじゃない」

大したことじゃない、なんてことはない。あってはならないことだ。
けれども男はぼんやりとした目を貴方に向けるだけで、喜色も嫌悪もどちらも抱かない。
大きな川の前で流れが過ぎていくのを待つような、どうでもよさそうな目をするたけだ。

「……ああ君には、不思議に見えるんだろうな。
 彼らは弱くて、今までこの法案のもとで無実であるかもしれない人たちを捕らえて、
 不確かな正義にあやふやなままに従わされて、自分の職分を見失いかけているんだ。
 そこに、確かな罪人が現れた、それも自分という個人を欺く形で」

訥々と語る。他人事のような口ぶりだった。
遠いものをゆったりと喩えを交えて語るような言葉は、いつかデスクの前で話した時とも変わらなかった。
一人一人を慮るかのように語る様子は、肩書きにふさわしく振る舞っていた時と違えも無い。
はだけた肌の上に骨に至るまで打ったような痣を備えていてもだ。

「君は壊れてはいけないよ、エル」

以前と何も変わらないのなら、いつから壊れているのだろう?
(-433) 2023/09/22(Fri) 21:21:59

【秘】 情報屋 エリカ → 傷入りのネイル ダニエラ

「…… 

「そうか」

目覚めて覚えているのは情報の内容だけ。
他のものを渡しても残らない。
 
そうであるから。えらいな、なんて個人の感想は口にされなかった。

礼の言葉だって聞き流していたふうだが、
受け取ったらしい空気感はあっただろう。

 パチン

そうしてひとつの結論が出れば、
別れの挨拶の間もなく夢は弾けた。
 
(-434) 2023/09/22(Fri) 21:25:13

【教】 pasticciona アリーチェ

「あら、そんな気を使っていてくれてたの?
 いいの。ペネロペが考えて決めてくれた事なら、
 どちらでも私は気にしなかったわ」

勿論見つかった事を残念だとは思いはしても、
伝えていなかった事で貴方を責める事はない。

「ふふ、疑心暗鬼になった時の考え方みたいね。
 実際当てられちゃってるから何とも言えないんだけど」

そう言って今日はスプリッツを貴方に差し出して、貴方が口をつけるよりも先にこちらが自分の分をぐいっと煽る。

「……これはただの雑談なんだけど。ペネロペはさ、
 大切な人と会話をしていて、心が痛くなる時ってある?」
(/2) 2023/09/22(Fri) 21:25:48

【秘】 情報屋 エリカ → 傷入りのネイル ダニエラ

目が覚める。
夢の続きの夢でなく、あなたにとっての現実。

傍らの預かり物は、
眠りに落ちる前と同じくそこにある。
(-435) 2023/09/22(Fri) 21:26:05

【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 法の下に イレネオ

そこからはもう、何処を触られても、何処を撫でられても気持ちが良かった。
一度堰を切られてしまえば、我慢するのは難しい。
絶え間なく与えられる疼きを逃がそうとしても、あなたがそれを許さない。

あなたは首以外のところにも噛み付いたり吸い付いたりはしただろうか。
それをしてたなら、きっと、触れた至る所に赤い花が咲いているはずだ。
指が引き抜かれるその時すら、甘い声を上げては震え、熱い吐息を漏らしてしまっている。

それでも、指の代わりに充てがわれたものを目の当たりにすれば、恐怖でひゅう、とか細い息を吸ったことだろう。
だって、さっきよりも大きい、気がする。

「ま、まっ、て、入らな」
「あ、あ、―――――――ッッ」

入るわけないと、ふるふると頭を振ったが、あなたはそれを聞き入れはしない。
意味もない静止は、部屋の中に虚しく響いた。
指とは比べ物にならない質量が、濡れそぼったそこにゆっくりと入ってくる。
ほんの少し入っただけで、たまらない圧迫感があって、自分でも出すつもりがなかった甲高い声が出て、腰がはねた。
(-436) 2023/09/22(Fri) 21:28:41

【秘】 pasticciona アリーチェ → 傷入りのネイル ダニエラ

「……今だって、仲間だったと思ってるわ。
 それは嘘じゃない。でも、
 貴方の言葉だって、嘘じゃないって思ってる。
 ……だから、わかんなくなって、」

信じてる。信じたい。
彼女は面倒臭がりで説明が不足しがちだけど、
こうして今まで一緒に笑い合った、他でもないあなたは、
心ない人物だとは、とても思えなかった。

だからこそ、何か理由があるんじゃないかと。
そんな救いのような言い訳に縋ろうとし続けている。

「…………っ」

ビクリと体が震える。
"あそこに連れて行かれたくはない"
純粋な恐怖と、自分が連行された場合に教会にかかる嫌疑。
そのどちらもが身を竦ませるには十分な威力だった。

「でも、私、貴方の事が知りたくて……」

先程は打って変わって小さくなった声は、
それでも未練たらしく響いている。
(-437) 2023/09/22(Fri) 21:34:17

【秘】 コピーキャット ペネロペ → 渡りに船 ロメオ


「おう。時間あるか?」

言いつつ片手に持った酒瓶を揺らした。
あると言えば酒飲みに付き合わされる事になるだろう。

「ん〜……まあ特別どうしたって訳でもねえよ。
 ただ向こうさんの動きが結構素直だったからな。
 耳聡いカンターミネの次は顔の広いルーカス…ルチアーノ。
 んで順番通りに行けばそのうち俺達裏方の番だろ」

「その前に飲んでおこうと思ってな。
 ついでに愚痴くらいなら聞いてやれるぞ」

そっちも働き詰めだろうしな、と。
理由は至極真っ当とはいえ、結局の所は飲む理由に帰結する。
息抜きと言えば聞こえは良いが。
(-438) 2023/09/22(Fri) 21:38:25

【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ

「警部は……壊れてると、思うんですか。――彼らが……いや、自分が」
「大したことですよ、これは。囚人に手を出す、なんて」

どこから壊れてしまったんだろう。
黒眼鏡の牢に行った時もまた、彼の顔はぼこぼこだった。
あれは確実に、牢の中に入ってからも傷が増やされていたに違いない。

自分とて、ラーラを傷つけた犯人が目の前に居たなら、我慢せずに殺してしまうつもりでいたけれど。
これを見ればなんだか無性に虚しくなった。気がする。

「罪人、だからって。そんな事に、従わないでください」
「あなたは生きて罪を償うべきであって……こんな、ただの暴力を受ける必要なんて、……どこにもないんですよ」

ずっと、あなたのことを認めて、
それなりに尊敬していたからこそ。
そんな姿は、―――見たくない。
(-439) 2023/09/22(Fri) 21:38:29

【秘】 暗雲の陰に ニーノ → 路地の花 フィオレ

「じゃあ本当にとびきりの作って持っていくから、待ってて?」

貴方の言い方が面白くって、だからくすくすと笑ってしまった。
カッサータはどれくらい作るのが難しいだろうか、今はまだ想像もできないが。
それでも大好きな貴方のためならいくらだって頑張れる。

「そう!オレもう警察だから!
 約束できるよ、まだまだ下っ端だけど」

少しぐらいは何かできるはず。
だからそのときはと、約束の一言には小指だって差し出していたことだろう。
昔からの変わらない契り方。
ぎゅっと絡めて、そうして解いて、じゃあって。
離れる前に両腕が伸ばされていた、気付けば貴方の腕の中だ。

「……へへ」
「うん。
 楽しみにしてる、フィオねえ」

其処は揺り籠同然の場所で。
恐れるものなんて何もなかったから、ぎゅうとこちらも抱きしめ返す。
子どもみたいに貴方の髪にも少しだけ頬を摺り寄せてから、名残惜しくもじきに離した。

そうして今度こそ手を振って離れていくことだろう。
もう少し夜が深くなれば雨も降り始める日のこと。
その晩に貴方は何かを食べてくれただろうか、メッセージででも感想を伝えてくれただろうか。

だとしても──そこに返るものは、何もなかったのだけれど。

[1/2]
(-440) 2023/09/22(Fri) 21:38:51

【秘】 渡りに船 ロメオ → 口に金貨を ルチアーノ

店の中は仄暗く、喫茶店でもないのに珈琲の香りがした。
人の形跡はある。しかし姿はやはりない。

「…………」

く、と店の奥を見やった。となれば向こう側に居るのか、と。
レジ袋をガサリと揺らし歩を進める。
──ブラインドが掛かった窓の近く、ソファの上。

「あ。お〜い……」
「わかりますかあ。ロメオっす」

ふ、と貴方に影を作るように覗き込む。
癖のある髪が垂れて、薄明るい陽光を透かした。

「ヘルプに来ました」
(-441) 2023/09/22(Fri) 21:39:31

【独】 コピーキャット ペネロペ

/*
オレに黒手袋というワードを見せるな!!
反射的に嬉しくなってしまう!!!!!!!!
(-442) 2023/09/22(Fri) 21:41:45

【秘】 暗雲の陰に ニーノ → 路地の花 フィオレ


────こえがする。

暗い牢越しに貴方が名を呼んでも、そこにいるのが本当に"弟"なのかはすぐに分からなかっただろう。
冷たい牢の隅、与えられた毛布に丸まって蹲る人影。
声をかけられてもぴくりと跳ねるだけで、すぐに顔を上げない。

幻聴だと思った。
だってここであなたの声を聞くはずがないから。

……それでも、その内に。
緩慢な動作でゆっくりと顔を上げる。
泣き腫らし腫れた瞼も、熱で赤らみ汗ばむ頬も、暗くて貴方にすぐ見えるものかはわからない。

「…………ね、ぇさ、ん……?」


けれど貴方を呼ばう声が掠れ切っていて。
聞き落としてしまいそうな程に弱いものだったことだけは、明らかで。

夢かもしれないと思った。
なら夢でいいとも思った。
身体を動かす、それだけで。
走る痛みに喉奥がひきつる。

[2/2]
(-443) 2023/09/22(Fri) 21:43:08

【秘】 暗雲の陰に ニーノ → 路地の花 フィオレ

/*
すみません、お待たせいたしました!
まだ最後まで状況は確定しておりませんが、とりあえずはこの程度は……といったところまで分かったのでお返事いたしました。最終的にもう少し酷くなる可能性はありますが、とりあえず、とりあえず……
どうぞごゆるりとお付き合いいただければ幸いです、ねえさん〜……
(-444) 2023/09/22(Fri) 21:43:42

【秘】 渡りに船 ロメオ → 暗雲の陰に ニーノ

「なんなら教えようか。オレの作れるもんくらいは」
「そしたらお前もオレに作ってくれるかもしれねえし……」

というのもまた冗談だが、教えるのも楽しいんじゃないかと思ったのは本当だ。しかしあわよくばいつか、貴方の作ったご飯も食べてみたくは……ある。

伊達眼鏡の理由を聞かれると、少しだけ視線を巡らせて。

「ナイショ。」

なあなあにしてごまかすことにした。
ただのパン屋が変装する義理が無いのは本当だし。
おしゃれと言い張るにはこの眼鏡じゃ無理がある。

「ふ。よかった〜」

楽しみができたわ〜、と気の抜けた声。
預けられた頭の重さに心地良さを感じて、
随分居心地のいい空間だな、と思った。

直にカウンターに置かれるグラスホッパー。
ミルキーなグリーンが揺れて、どこか愛らしい。

「…………」
「乾杯でもする?」

本当は飲み初めにするものだろうが、
なんとなく自分たちの区切りにはいいと思った。
グラスを持ち上げて、貴方に持ちかける。
(-445) 2023/09/22(Fri) 21:54:40

【秘】 路地の花 フィオレ → 徒花 テオドロ

「それならよかった。
 きっと何事もなかったんだと思っておくわ、今は」

触れられる距離にあなたがいたのなら。
その服を引っぺがしていたところだ。
そうでなくて良かったと思う。あなたにどんな顔をされていたか分からないから。

「そうね、最悪信用もなくなってしまうでしょうね。
 私は警察内部の情報に明るくないから、自浄作用って奴があるのかもわからないけど」
「……許せない、本当に」

弟のことを思う。
真っ直ぐに明るく仕事に励んでいた彼をも欺いて、ともすればターゲットにすら入っていただろうことを思うと。
はらわたが煮えくり返りそうだった。
冷静に、この後の街を考える余裕は、今の彼女にはない。
けれど。

「枯れないわ」
「もっと、もっと、綺麗に咲き続けてみせる。
 そのためにも……脅かす虫は、追い払ってしまわないとね」

胸で揺れるネックレスにキスを一つ送って、笑ってみせる。
あなたがそう言ってくれるなら、何だってできる気がした。
(-446) 2023/09/22(Fri) 21:55:01

【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → マスター エリカ

―――ぱちり。

積まれたダンボール。窓の外の夕焼け空。
幾度かの瞬きを繰り返しここが現実であると悟った女は、傍らにある2つの鞄を見た。

立ち上がる。スーツケースを、部屋の中央へ。
一瞬躊躇いはするも本当に一瞬だけのことで、意を決してそれを開いた。
中身をひとつひとつ見つめる。
夢と同じであることの確認を取るだろうか。

そして。

カサ、と最後に手にしたもの。
それを、ゆっくりと、開いた。
(-447) 2023/09/22(Fri) 21:58:29

【秘】 渡りに船 ロメオ → コピーキャット ペネロペ

時間はあると頷けば、
酒の席に自分も加わる事になるのだろう。
続く言葉には……頭を掻いて難しい顔をした。
歯痒い事だが、その通りだと思ったから。

「っぱルチアーノさん、持ってかれるんすかね。
 あの人は自分でもわかってるみたいですけど」
「あんたまで持ってかれたら声の通る纏め役が居なくなる。
 それは困る……」

「そういう事なら喜んでご一緒しますよ。
 あんたのせっかくの厚意ですもんね」

実を言えば、パッとした休憩が欲しくなっていた頃だった。
貴方のお陰で腰を落ち着けて休憩する言い訳ができたので、
ひっそりと喜んでいる。

「あんたの愚痴も聞きますよ。
 場合に寄っちゃあ、聞かなかったふりもできるんで」
(-448) 2023/09/22(Fri) 22:02:27

【教】 コピーキャット ペネロペ


「そりゃあそうさ。同じ夢のオトモダチ、だろ」

実際の所は、互いに仲良くしていれば角が立つ。
そんな身分の関係だ。とはいえ。
夢の中であれば、そうであってもいいはずだ。

「大切な人と、ねえ」

あなたがぐいとグラスを傾けるのを見てから。
差し出されたスプリッツを、一口。

「俺は博愛主義なんだ。つまりファミリー全員が大事って事。
 だから気に掛かったり腹を立てる事はあるが、
 話してて心が痛む事はねえな」

「つまりあんたのそれはそうじゃないって事だ」
(/3) 2023/09/22(Fri) 22:03:12

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 傷入りのネイル ダニエラ

「………。」

貴方の言葉を最後まで、静かに聞いた。
時折思うように目を伏せて、それでも。

「言い分は分かった。
だが、やってることはお前も同じなんだぞ。
罪もない人間を罪がある様にでっち上げ
場を混乱させて、良いように利用する。」

「それで良いのか?
正当防衛だから咎められないなんて
そんな甘い事はないって、分からない訳ねえよな。」

貴方が分かってないとは思わない。
けれどこれは、同じ仲間のよしみとしての忠告。
(-449) 2023/09/22(Fri) 22:11:21

【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → pasticciona アリーチェ

「……アリーチェさん。」
「振り込め詐欺とか、気をつけた方がいいですよお?」

信じようとしてくれる人間をただただ茶化すように。
いつかきっと口にした言葉。そのときの印象通りのあなたへ。

竦む身体でそれでもなお、甘えた言葉をいうあなたをミントブルーが映している。
笑うことしかできないから、ただただ笑みを浮かべたまま。
……純粋で、綺麗なひと。


「あー…。それなら言い方を変えましょおかあ。」
「世の中知らない方がいいこともある、…ってことですう。」

ゆらりと女は左手を持ち上げる。
小指にはマリーゴールドカラーのエナメル。
しかし少しだけ欠けていて、塗り直しもされず少し不恰好。
そんな左手であなたの髪に触れようとする。
くすりとやっぱり、変わらない笑顔を乗せたまま。

「…せっかくのきれいな髪、鉄格子の向こうでぼろぼろになるの、あたし、見たくないなあ」
(-450) 2023/09/22(Fri) 22:13:48

【秘】 マスター エリカ → コピーキャット ペネロペ

「そうだな 

返す言葉は短いもので。
鐘の、慣性での揺れが治まって一拍、二拍。

「…こうした日が珍しい、と言えるのは有難いことだと思う」

店が、と受け取った呟きがこぼれた。

なんやかやと入りびたる人がちらほらといたものだから、
閉店後でなく客足が完全に途切れたのは、
あなたが店で働くようになってからは初めてかもしれない。
彼女としては、客のいない夜に他の誰かがいるということも。
(-451) 2023/09/22(Fri) 22:23:33

【教】 pasticciona アリーチェ

「ふふ……そうね、オトモダチ!
 そんなオトモダチをもしかしたら
 置いていく事になるかもしれないのは心苦しいけど……」

きっと帰って来て見せる。とまでは、言い切りたくても言い切れなかった。
ただでさえ不思議な空間で、過酷とわかっている檻の中。
ふわふわと言葉を濁すしかない。

「……博愛主義じゃない、ってこと?
 大切な、家族、なの。昔からそれが当然で、
 それがとても嬉しかった事なのに……」

「なのに心がなんだか痛くて、少し寂しいのは、
 ちゃんと家族として愛せてない、って事なのかしら……」

少し間違った方向に捉えながら、唸る。
(/4) 2023/09/22(Fri) 22:24:52