人狼物語 三日月国


225 秀才ガリレオと歳星の姫

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【秘】 エウロパ → ユスティ



   その言葉一つに、どれだけ救われただろう。
   不安を吹き飛ばす君の言葉が嬉しくて
   ぱぁっと明るい表情になって。


   「想像力……あんなことできたらいいな、って
    考えてみたらいいのかな。」

  
(-87) 2023/09/27(Wed) 12:40:57

【秘】 エウロパ → ユスティ



   やれるまで練習すれば、いつかきっとできる。
   この考え方は今の私も持っている。
   今の私の根幹にはユスティがいるの。
   惜しみなく伝えられた魔法の扱い方を 
   推さなかった私が理解するには
   かなりの時間がかかったし
   付き合ってもらった練習も、
   あまり良くない結果が続いてしまった。

   眠る魔力を引き出すには
   私は幼すぎたのかもしれない。


 
(-88) 2023/09/27(Wed) 12:41:38

【秘】 エウロパ → ユスティ



   
いつか君と二人で魔法を使いたい。



        ユスティに教えられるうちに
        その想いばかり強くなっていく。
        それでも、君の前で成功を見せられない。


  
(-89) 2023/09/27(Wed) 12:42:28

【秘】 エウロパ → ユスティ



   君の教えが実った結果、
   大きな軋轢を生むくらいなら。

   一生、失敗していればよかったんだ。


   
(-90) 2023/09/27(Wed) 12:42:51

【秘】 エウロパ → ユスティ



   ユスティが頑張っているのは私も知っていた。
   ユスティならきっと大丈夫だよ、なんて
   
無責任な言葉だったね、今にして思えば。


   嫌味でも何でもなく、
   心からの言葉だったのに
   私が手にした招待状はその言葉を
   君にとっての嫌味に変えてしまうんだ。


  
(-91) 2023/09/27(Wed) 12:43:20

【秘】 エウロパ → ユスティ



   天才なんかじゃなくていい。


      普通の女の子として
      君の傍に立てるなら、なんだっていい。


         ……贅沢なことじゃないはずなのに。


  
(-92) 2023/09/27(Wed) 12:43:54

【秘】 エウロパ → ユスティ



   「私もトカリスに行けるんだ。
    だから、これからも君の傍に居たいな!」


  
(-93) 2023/09/27(Wed) 12:44:30

【秘】 エウロパ → ユスティ



    自分が置いていくことになるなんて考えてもない。
    今日はただ、喜びを分かち合う日のはずだったのに。


  
(-94) 2023/09/27(Wed) 12:44:57

【秘】 エウロパ → ユスティ



   私が望んだはずの未来への招待状は
   一瞬で絶望に変わってしまう。


  
(-95) 2023/09/27(Wed) 12:45:17

【秘】 エウロパ → ユスティ



    「―――――、どうしたの?」


   うずくまってしまった君に慌てて駆け寄り
   大丈夫?って声をかける。

   私の言葉が原因だと分かっていながら
   放っておく事なんて出来るはずがない。

  
(-96) 2023/09/27(Wed) 12:45:50

【秘】 エウロパ → ユスティ


   
   嘘なんかじゃなかったんだ。
   本当に、今までは魔法が使えなくて
   君が根気強く教えてくれたから
   やっと、成功したんだよ、って。

   眠っていた魔力を目覚めさせたのは君なんだ。
   君がいなければ魔法使いにはなれなかった。


  
(-97) 2023/09/27(Wed) 12:46:19

【秘】 エウロパ → ユスティ



   私は知らない。
   溢れてしまう自分の魔力が
   ユスティの魔法を手伝っていたなんて。


   私は知らない。
   魔法の成功、が大事なんじゃなくて
   自分自身の力で成功させたいと、
   ユスティが思っていることなんて。


  
(-98) 2023/09/27(Wed) 12:46:45

【秘】 エウロパ → ユスティ



   
成功が失敗に変わる。


         
喜びが悲しみへと変わるのは一瞬。


  
(-99) 2023/09/27(Wed) 12:47:15

【秘】 エウロパ → ユスティ




    
記憶が、黒く塗りつぶされていく。



  
(-100) 2023/09/27(Wed) 12:47:43

【秘】 エウロパ → ユスティ



   「……どう、したの?

    ユスティ、おこってる、の……?」


  
(-101) 2023/09/27(Wed) 12:48:10

【秘】 エウロパ → ユスティ



   どうして、喜んでくれないの?
   どうして、変わってしまったの?


  
(-102) 2023/09/27(Wed) 12:48:24

【秘】 エウロパ → ユスティ



   「ユスティもトカリスに行くんだよね?
    これからも、一緒だよね……?」


  
(-103) 2023/09/27(Wed) 12:48:52

【秘】 エウロパ → ユスティ



   
問いかけに返事は返ってこない。

   
   思い返せば、ユスティが推薦を手にしたと
   一言も聞いてないのに、手にしたのだとばかり
   あの時は信じ込んでいた。

   それが、どれほど残酷なことだったのか
   私には想像することしかできない。
   痛みを真に知っているのはユスティだけ。


  
(-104) 2023/09/27(Wed) 12:49:31

【秘】 エウロパ → ユスティ



   次の日、いつもの場所に行っても
   大好きな人の姿はなく。


   
嫌われてしまったんだ、と思った。


   手に握られたスターチス。
   君に渡したいと思ったのに
   君が選んだのは拒絶だったから。


          
渡すことも出来ないまま。


  
(-105) 2023/09/27(Wed) 12:50:42

【秘】 エウロパ → ユスティ




   
―――――また、ひとりぼっちだ。



  
(-106) 2023/09/27(Wed) 12:51:20

【秘】 エウロパ → ユスティ



   うずくまって泣きじゃくる少女の心に
   反応するかのように周りの温度が下がっていく。
   天まで悲しみに共鳴するかのように
   雨が降り注いで、服が濡れる。

   いつしか心地よい川のせせらぎは聞こえなくなり
   冬でもないのに流れる水はすっかり凍り付き
   降っていた雨は雪へと変わる。

   涙さえ凍り付き、寒さに少女が倒れてしまっても
   魔力が尽きるまで季節外れの雪は降り続ける。


  
(-107) 2023/09/27(Wed) 12:51:56

【秘】 エウロパ → ユスティ



   異常な魔力を感知した誰かが
   少女を見つけたときには、
   雪こそ降りやんでいたものの
   あたりは真冬のように寒いまま。
   
少女は寒さで死ぬ寸前だった。


        手に握られたままのスターチスは
        寒さにしおれ、凍り付いてしまっていた。


  
(-108) 2023/09/27(Wed) 12:52:39

【秘】 エウロパ → ユスティ



   辛うじて助かった少女は
   どうしてあんな場所にいたのか、
   どうしてあんな魔法を使ったのか
   聞かれても答えることが出来ない。



    
「…………おぼえて、ない。」



   
大切な人に、何を言われたんだっけ。

   
なんとなく、悲しかった気がする。

   記憶を塗りつぶして心を守ろうとした結果。
   原因不明の魔力暴走だけが、残ってしまった。


  
(-109) 2023/09/27(Wed) 12:53:23

【秘】 エウロパ → ユスティ



   魔法が成功した、って伝えたかっただけなのに
   その成功体験は、大切な人を傷つけてしまった。


   初めての成功が大失敗に変わったから、
   魔力制御が上手くいかない。

 
   成功が失敗に変わることを
   無意識にずっと恐れている。


   成功すればするほど好きな人から遠ざかるなら
   成功なんて要らない、その気持ちが。


  
(-110) 2023/09/27(Wed) 12:54:27

【秘】 エウロパ → ユスティ



   私の身を危険にさらし続けているのだと。
   私自身が知ることはできない。

          拒絶されたあの日の記憶を
          塗りつぶしてしまったから。**


  
(-111) 2023/09/27(Wed) 12:55:37

【独】 エウロパ

/*
成功を求めてるユスティと成功なんて要らないと思ってるエウロパ……
(-112) 2023/09/27(Wed) 16:38:12

【人】 エウロパ


   
   私たちが分かり合うには
   言葉を交わすことなのに。

   私の聞き方が悪いのか
   私の理解が足りないのか。

   言葉を交わそうとしても上手くいかない。
   君の心がわからない。
   わかりたいと思うのに。

           
わからせてほしいのに。


  
(115) 2023/09/27(Wed) 16:52:10

【人】 エウロパ



   
嫌われてないんだって思いたい。

   
でも、嫌われてるんだと思う。


   私の行動なんて全部迷惑かもしれない。
   
   本来なら怒りを買うかどうかじゃなくて
   君が今怒ってるというのなら謝らずにはいられない。
   ただ、それだけのことなんだ。


  
(116) 2023/09/27(Wed) 16:53:23

【秘】 エウロパ → ユスティ


   
   自分自身が危険なだけなら
   魔力制御なんて簡単に覚えないだろうけれど
   君にまで危険が及ぶのだと、
   そこまで考えを回すことが出来たなら
   話は違ってくるのに。

   君がそこで躊躇わないから。
   当たり前のように危険を冒すから
   大丈夫なのだと思ってしまう。


  
(-113) 2023/09/27(Wed) 16:53:48

【秘】 エウロパ → ユスティ



   だから、君の行動に甘えてしまうんだ。

   こんな時じゃなくても触れていたいのに
   こんな時じゃなければ触れられない。
   
   求めるように抱きついても
   気づかないふりをされてしまうのが寂しい。
   ただの応急処置、でしかないのかな?
 
         君の心はやっぱり分からないまま。


  
(-114) 2023/09/27(Wed) 16:55:11