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【秘】 3839 南波 靖史 → 0043 榊 潤「そんな言い方するって事は、悪い『とされている事』をできない故の暇潰しに聞こえるけど、何か変な感じ。罪状は俺と一緒だけど、別に潤くんが楽しそうに悪い事してるイメージ、浮かばないからさ」 「……あのさ。ずっと引っ掛かって考えてた。 潤くんが好きなのは、人が苦しんでる“姿”じゃなくて、苦しんでる“理由”?無限の可能性を信じているのは、」 「君が幸福になる可能性を見出すため?」 ここで『それなら自分が幸せにできる』と即答しないといけないのに。できるのに。できないなら、不要と同じなのに。自信と言う概念すら薄かったのに、気圧されているのか、……──。 「なんで?なんで人の幸せは俺の幸せにならないの? 人が幸せなのを見ていて喜ぶのは、そんなにおかしい?」 「今、潤が言ったじゃないか。『誰のもの?』って」 「──“幸せ”は、人間のものだろ?」 迷えるだけいいと、君は思うのだろうか。 でも俺は、正しい意味での迷子にはなれないんだよ潤くん。 それでも他に道なんてありはしないから。 自分の知ってる“幸せ”の与え方を、彼が本当は肯定する事が無いのを薄々感じつつも、教えられた通りの、実際に多くの人を幸せにできた通りのやり方の行為を、そのまま捧げた。 (-28) 2021/09/24(Fri) 10:42:52 |
【秘】 3839 南波 靖史 → 0043 榊 潤「────。」 「“お前は幸せじゃない”って言う事は、」 「潤くんは。潤くんも、幸せを何も感じなかったんだよね」 貴方に告げられた言葉を聞いて、激昂する訳でも泣く訳でもなく、ただ信じられないと。昨日までの常識は、何一つ消え失せてしまって。ただ思いつめた顔をしている。 「……。言い返せる事、いっぱいあったさ。君の話の中で」 「でもそれは。俺が。俺自身が、 君を“幸せにできなかった”時点で全部無意味になる」 「前提として俺はみんなを幸せにできないといけないのに、潤くんを幸せにできないなら──在り方自体、全て崩壊するから」 「今までの俺の言葉も、信じていたものも、全部、」 「──“誰か”の代替品だったんだね」 (-29) 2021/09/24(Fri) 10:47:28 |
【人】 0043 榊 潤「――聞こえないし、呼ばれないな」 「そういうことか」 度々運営に呼び出される理由はわかっている。 ”その日”が近づいてきているからだ。 自分に渡された役職を思い出して。 餌食になった彼らの名前を見た。 知らなかった、というだけでは済まされない位置にいるのに、 何処か他人事のようで。 非日常が写っていることにめまいがする錯覚に陥った。 一番、この時期が考え込んでしまうから。 (6) 2021/09/24(Fri) 17:12:24 |
【人】 0043 榊 潤だが、"最後"に舞台を創れと言ったのは"お前達"なのに。 台本も、役者の顔も見せないと来た。 これは不具合が起きたのか、なんなのかはわからない。 彼らは、どう動いているのだろうか。 知らせが来ると思っていたがきっと見落としていたか。 直接聞かねばならないし、――この己の処遇についても話さなければいけない時が来た。 誰の気にも、止められないだろうけれど。 きっと同室者でさえ、きっと気にしない。 舞台裏でも役者をするように言われるのは、なんとも面倒くさい。 こんな時は―― 気晴らしに料理を作るに限る。 「今日の照明はピンクじゃ無いんだな」 何かを思い出しながら厨房に入っていった。 (7) 2021/09/24(Fri) 17:14:52 |
【人】 0043 榊 潤しばらくして食堂と談話室にまた、お菓子が置かれた。 皿に盛られた 黒と白のヌガー。 ホワイトチョコレートでコーティングされた甘さと、ビターチョコレートで包まれた苦みが並べられていた。 ちなみにこのヌガーをたべると、[[fortune] ]%ぐらい発情する。 効果は各々の違うようで、効かない人間もいるようだ。 理論は不明、精神的か肉体的かきっと都合のいいようにそれは解釈されるのだろう。 /*発情フリーヌガー。 (8) 2021/09/24(Fri) 17:18:02 |
榊 潤は、談話室で足を組んで座っている (a2) 2021/09/24(Fri) 17:18:15 |
【秘】 0043 榊 潤 → 9949 普川 尚久「素崎とお前が酔っている姿が見たいと話したんだ。 お堅いイメージが崩れるのを見たかったんじゃないのか? 俺も同じだが」 素人でもわかる度の強さ。強いな、と眉をしかめて。 これを素で飲まなければいけないんだろうか、他の酒と混ぜるなど方法はあるのかと思案する。 流石に、直ぐに潰れるのも、と。最低限相手と同じぐらいの水を許して貰った。 「―――では、そのように」 させたいことがないのは同じだ、といいながら。次の而今sakeに手を伸ばし、勝負の行方を見守った。 5 (-55) 2021/09/24(Fri) 17:23:19 |
榊 潤は、酒に最強に弱かった。……5?(酒の強さ) (a3) 2021/09/24(Fri) 17:38:23 |
【秘】 0043 榊 潤 → 3839 南波 靖史「悪いことだと思っていないからな、言われてやったことだ。 ……命令をされるのは好きでは無かったがあくまで親族であることとそうしなければ食事にもありつけなかった。 被害者だとは思ってはいない。向こう側のリスクで得られる行為だった、それに特に犯罪出あることを教えられなかった、俺も悪いモノだと思わなかった、それだけだ。 ――かえってくるものはあったし、それがどのようなモノかは味わされたがな」 いやなモノではあるが、それを使うのも個人の自由だろう。 破滅したいモノがして何が悪いんだ。金も何もかも払っているのだから、これは犯罪だとはまだ、自分は思っていない。 「さあ、……他人の不幸の根源がどこにあるのかわかればとは思っているな? 追求すると厭そうな顔をする奴が多い、吐き出してしまえばいいものを」 そんな戯れ言を吐いて、この話はやめだと切り上げる。 その前に、お前から受け取らねばいけないことがあったから。 (-60) 2021/09/24(Fri) 18:03:26 |
【秘】 0043 榊 潤 → 3839 南波 靖史あなたの幸せを、うけとる。 その不明瞭で確かな快楽は、誰のために捧げられた? 「だったら。」 「好きな人間からしか快楽を享受したくない、触られたくない。 お前すら見たくないと言われたら。 お前はその人間を幸福に出来るのか? する義理もない、そんな世界だ、ここは」 甘い声と、縋り付く熱に、焦がれ、蕩けた言葉。 お前の人生は、お前のためだろう。 俺を幸せにするためにじゃない、誰かを幸せにするためじゃない、そこからはじまるんだ。 (-61) 2021/09/24(Fri) 18:05:11 |
【秘】 0043 榊 潤 → 3839 南波 靖史「――…ああ、俺は、全く。しあわせ、じゃ、ない」 理性を飛ばすな、今だけは、舞台に上がるお前のために。 「“誰か”の代替品であるお前は。 確かに、靖史自身、だろう? 忘れるな。 お前は、お前だから、誰かの代わりに"も"なれるんだ」 「俺の上に乗って置いて、勝手に価値を下げるな。阿呆が」 体力が切れて、意識が落ちようとも、この目が開かなくても、言ってやる。 お前が何人にも言われてきて、何人にも言われ続ける言葉だ。 「俺の幸せは、俺が決める。 お前が、勝手に幸せを決めつけてくれるな。 ――お前もそう言い返せるようになれ」 否定できるようになれば、それはお前の幸福なんだろうよ。 (-62) 2021/09/24(Fri) 18:08:37 |
【秘】 0043 榊 潤 → 3839 南波 靖史「────。」 「"幸せ"は人間のものじゃない。個人のものだ。 誰しもが他人の不幸で笑って、他人の幸福を羨む。 それが同じになることなど奇跡に近い、他人の幸福が幸福だ? "それ"は、他人が幸福になっているのを見ていて嬉しい気になっているだけだ、高揚感、優越感だ、快楽、その他諸々だ。 "それ"は、お前自身の幸福だとは限らない。他にも存在するだろう、お前だけが得られるものが。 そうでなければ――他人と触れあわなければ一生幸せでは無いと言われている。 そんな世界があってたまるものか」 「――帰っていいか。俺の幸福はここにはない、少なくとも本を読んでいる時間の方が有意義だ」 (-63) 2021/09/24(Fri) 18:10:32 |
【秘】 9949 普川 尚久 → 0043 榊 潤「ほんならなんでつけたのさ、それ……」 二杯目、ミスティsakeに手を付けつつぼやいた。 「お堅いって言うより、情けなくなりたくないだけと違うかな… …もう、榊さんには晒してるから言ってていいけど、さぁ……」 「なんだろ、プライド高いし、普通気にしなくていいことを、 気にしてて。色んなことに矛盾だらけの自覚はあるなぁ」 語るのは酔いからではない。呟きの範囲内だ。二杯目を飲み切っても、普川は酔った気配を感じていない。 (-68) 2021/09/24(Fri) 19:43:49 |
【秘】 0043 榊 潤 → 9949 普川 尚久「……ただ、――させたいことがあるのかと聞きたくて?」 「俺は、人の不幸を見たいんじゃ無くて知りたいんじゃ無いかと問われた。だから、何か聞きたかった」 「幸せ探しのためにな」 そして二つ目の酒――日本酒に手をつけた辺りで、突然膝が砕けたように躓き、流し場に手をかける。 鈍い刺激と、冷たい感覚に疑問符を浮かべて立ち上がろうとするが、めまいがする。 これは、もしかして。もう飲めない。 「……? めがまわる……くすりを飲まされたときと似てるが、……なん、だ?」 すごい頭に疑問符浮かべてる。上手く立てない……。 (-72) 2021/09/24(Fri) 20:58:59 |
【秘】 9949 普川 尚久 → 0043 榊 潤「 幸せ探してるの? 何。そんなとこまで鏡でいるなよ。やめてほしい。 いや僕は探してるわけではないけど、分からないのは同じぃ……? しいて言うなら聞こうかなて思ってたやつひとつないなったじゃないか…… 」ハーブの独特の味がキツい二杯目はそれほど好みではなく、顔を顰めつつちびちび飲んでいた。酒に慣れていない喉が熱くなる。一杯目より度数は高そうだなぁとなんとなく思ったが、一先ずはそれだけだった。 三杯目のパライソグレープフルーツsakeに手をつけようとしたところで、相手の様子がおかしいのに気付いた。 「もうギブ? 冗談だろ。薬の時と似てるって何、媚薬? ……ああ、そういえば榊さんて麻薬周りで来た人だった。 え? 」「 いやどれにしろ弱………… ワンチャン照明で雰囲気酔いしているとかそんなことあったりしないか榊さん??」 ないです。目を閉じたらどうにかなりませんか。手を伸ばして、あなたの視界を塞ごうとする。 (-79) 2021/09/25(Sat) 0:04:47 |
【秘】 0043 榊 潤 → 9949 普川 尚久「照明で雰囲気酔い……そんな馬鹿なことがあるか」 目を塞がれてもぼんやりとして、その手を取って体重をかけてくるのがわかる。 正気はありそうだが意識が揺れている。この男この状態ならよく眠れるのでは。 「……、……。部隊は続けないと、ブーイングが来ると思うが……?」 不服そうに、眉をひそめて酒のせいか状況かはたまた両方か酷く不機嫌そうに呟いた。 (-91) 2021/09/25(Sat) 2:26:58 |
【秘】 9949 普川 尚久 → 0043 榊 潤 手を取ったなら、彼の手首の金属に指が触れたかもしれない。彼の抑制装置は手首と足首の金属の輪だ。 「そんな馬鹿なことがあった方が嬉しかったんだけどなぁーーー なかったかぁ、えーー……お水飲みます?」 具合よくならなさそう。肩を貸してから手を抜こうと、もぞもぞとした。普川の筋力は一般的な成人男性程度だ。 「……というか、舞台ってなんの話? 何かのお話でもやってる気だったの、榊さん」 続き飲んでくれないかな。ほーら起きて〜〜〜〜なぁ。なぁ。 (-101) 2021/09/25(Sat) 3:32:56 |
【秘】 0043 榊 潤 → 9949 普川 尚久「……舞台……は? 上から、誘われたから、作られたんだ……」 「あいつらは……役者で、俺達は踊らされてるだけ、だろ…。 ただの、たとえ話だ……」 続きを飲める様子もなく、あなたにすがりついたままうとうととしている。 どえやら勝負は決してしまったそうだ……。 「……それ、で? 何がご所望だ」 (-120) 2021/09/25(Sat) 10:14:47 |
【秘】 9949 普川 尚久 → 0043 榊 潤「役者よりサーカスのピエロの気分だけどな。そぉ……………」 ぺち、ぺち…、ゆさゆさ、むに、……だめそう(だめそう 「はぁ、お願い事の方は後で考えさして。 ……条件つけられてるんだもんなぁ、もう… …ほら榊さん、僕君にいれる方で動くからな」 勃たないわけでない事は、この企画中に主催側にも知られている。普川が勝っても道具で済ませるのはNGだと言い渡されていた。 ──カシャン、コトン。 何かが外れて、置かれたような音が四回ずつ。それから、あなたの両目は眼帯の上から何かに覆われた。人の形をしていないどころか、決まった形すらなさそうな流動体。ベタつかないスライムか何かが意思を持ったようなそれは、あなたを持ち上げ、普川から引き剥がした。 (-125) 2021/09/25(Sat) 14:22:39 |
【秘】 3839 南波 靖史 → 0043 榊 潤「……また親だ」 「結局みんな何だかんだ理由をつけつつも、好きになって欲しかったのかな。両親がいないから何もわからない。でも殆どの子がそれを理由にするから浮くのかな。……親が居たらもう少し、俺も変わったのかな」 少年犯罪に両親の存在が関わっていない方が類まれな筈だ。にもかかわらず、それをいまいち納得、もとい理解していなさそうな顔をしている。 只管その単語が出て来る度に、その彼らの親に対する重さがそのまま自分の不理解の重さになるようで複雑だった。 さて、この複雑の感情が『親が居ない』からに由来するかは実は別なのだが、いずれにせよ今の南波は認識していない。 「不幸の根源」 「俺、他人の事は幾らでもそう思うけど、自分の事は不幸って思った事が『一度も』ないからそれは楽しませてあげられなさそうだ。ごめんね」 そんな異常な言葉を、貴方が会話を切り上げる間際、伝えた。 ▼ (-159) 2021/09/25(Sat) 21:32:03 |
【秘】 3839 南波 靖史 → 0043 榊 潤「────……」 最中、比較的喋りながら行為を行える方だが。 この時、殆ど南波から何か返答が返ってくる事はなかった。 単純だ。“返さなかった”のではなく “返せなかった”。 だから貴方が淡々と、薄々そう来ると感じていた返答を投げて来た後に、その答えが緩やかに返されていく。『幸せか』を聞くために行為を行ったのだ。他の事に気を取られる訳にもいかなかった。 「……わからない。その子に相手がいて幸せなら、別、かも。 対象指定の詳細な定義が行われていない為、不明です。定義付ける場合は、本来の──。 ただ義理の有無は問題じゃない。俺はその相手が『みんな』とされているから、それを叶えられないなら、……」 例えば『好きな人間相手以外は』なんて問い、小学生ですら本来『みんなを幸せにしたい』なんて言い出した時点でそれらに気付くものだ。 なのにこの男はその可能性を“考えた事が無い”。 正確にはそんな存在を見た事が、これまた“一度も”なかった。その時点で環境が異常、あるいは本人の性質が人間離れしているのか。両方か。察するのは容易いだろう。 ▼ (-160) 2021/09/25(Sat) 21:35:11 |
【秘】 3839 南波 靖史 → 0043 榊 潤「俺は、…… 俺は、靖史、自身?」 そして、おかしな所で引っ掛かりを覚える。貴方の言葉の重要な箇所はそこではない。しかしながら“この前提”がそもそも異なっているのなら、 「なあ潤くん」 「──俺、“『南波靖史』自体”じゃないよ」 価値を下げたつもりが無い。嘘偽りのない真実だ。 貴方の言う事は『南波靖史』自身であれば励ましになったのだろうが、逆に言えば、この男が『南波靖史自身ではない』場合は、どうなるか。 ▼ (-161) 2021/09/25(Sat) 21:36:43 |
【秘】 3839 南波 靖史 → 0043 榊 潤「誰かの代わりに“も”、どころか。 “俺は俺しか存在しない” “役目の為に生まれた”」 「なのに役目を果たせられないから最も嫌う代替え品なのかと思って、それすら成れないと言う事で、結局そして俺は『みんなをしあわせをする』を遂行できない。何かの代用品、に……?」 先程から思考がループしている。 否定しても否定しかできない。『せいぎのみかたになれる』と諭された、なれると言われ続けていた少年が夢破れた、みたいなものに一見見えるかもしれないが、それはあくまで人間だった場合の話で。 「 個“人”ですらないんだよ 」 ──声が震える。 数刻前の時と違う震え。 貴方の言葉を“もう一人”は本当は聞いているけれど。聞いて、目を閉じているし貴方の言葉はそちらに届いているけれど。 今、この瞬間に貴方の目の前で貴方に言葉を返す『南波靖史』には届いていない。 貴方の言葉は、 “前提として人間に宛てられている”言葉だ。 それを “人間じゃない物”が受け取れるはずがない。 「潤くん、『この布を切るためにだけに作られたハサミが、切れない』って知った時、どう思う?舌打ちするだけだろ?不良品を掴んだって思うだけだろ? わざわざ『切れなく作られたハサミが可哀そうに。大事にしてあげよう』なんて、一体どこの誰が思うんだ?そんなのさ、」 「──“捨てて終わり”、だろ」 「ハサミは幸福を望むように作られていない。あるとすれば、役目を果たせた時だ。少なくとも俺は、そう感じる」 (-162) 2021/09/25(Sat) 21:44:31 |
【秘】 0043 榊 潤 → 9949 普川 尚久お前が願いを言ったら、俺の願いも言ってやろう。そんなことを言った後に、今置かれた環境が追いついてくる。 「……イヤだな」 酩酊している脳みそでも立場は理解をしたのか、不機嫌そうに呟けば目が覆われ身体が勝手に動かされた。 音だけが機敏に聞こえる環境で、ぴたりと動きを止めれば。 あなたの様子をただ黙って伺う。 「ひとつ。いつからそれは……できたんだ? 本当にここの連中は……勝手に異能を使いすぎる……怒られても知らんぞ」 (-235) 2021/09/27(Mon) 0:13:18 |
【秘】 0043 榊 潤 → 3839 南波 靖史「……大人共に呼ばれているんだ、30秒で返すぞ」 ため息をついた。たとえ話としては理解が出来る。 道具扱いをされていたのか、何なのか。 価値観の定義も暮らしで訪れた価値観も違う。 だから、言える、だから押しつけられる。 限りなくエゴイズムを、お前にたたき付ける。 それが人間である証だ。 たとえ、お前が人でないとして。 言うことはきっと同じなのだが。 「はさみを作った人間は、そのはさみが使われることを願った。捨てるためにつくったわけじゃない。 もし捨てるためにつくられたのであれば、――そのはさみは使われることを願ってもいい。それが淘汰されるかどうかなど、他人次第だ。モノがきめるもんじゃない」 「幸福を押しつける前に。 その"はさみ"は使って欲しいなら、声を上げろ。"口が付いてる"はさみなんだから、馬鹿かお前は……汚いモノでも好む者はいるさ、この場に居なくともな。せいぜい60になってから、決めつけろ」 それではご機嫌よう。そういって背を向ければあなたの元から彼は去った。希望を持たせる残酷な言葉で。根拠もない幸福を論じて。 (-242) 2021/09/27(Mon) 0:32:45 |
【秘】 9949 普川 尚久 → 0043 榊 潤「僕もいやよ」 素直な感想が口をついた。具合を確かめるように、影があなたを取り巻き蠢く。目を覆う影から、コーヒーがわずかに香ったような気がする。直ぐに消えたが、妙に印象に残ったかもしれない。 「壊してないから多分セーフだろ。キッパリ『いいよ』だなんて 言えないだろうから、明言をもらったわけじゃないけど。 ……受けがいい層にはいいタイプの異能だと思う?」 寝る時は自室でだとかの注意は受けたが、装置を外すなとは実は言われていない。不自然なほどに全くなかった。つまりはそういう事だと受け取っている。 「何のいつからを聞いているのか分からんな。 異能は生まれつきだし、装置外せたのもつけられた時からよ」 どちらについてを聞いているにしろ、最初からだった。 (-251) 2021/09/27(Mon) 1:16:31 |
【秘】 9949 普川 尚久 → 0043 榊 潤「……ああ、ヤるんにお薬、あった方がよかったりってする?」 影が器用にあなたの下半身の着衣を緩ませ、丁寧に脱がしていく。抵抗がかなわない事以外、乱暴さはなかった。 「他も何か欲しかったら言っといてな、 ヤるの以外のオプションは言ってくれたのしかつけないから」 普川は何もせず、影だけが動いてあなたに触れていた。きゅっ、ボトルの蓋が開く音。程なくしてぬめりを帯びた、小指よりも細い細い影があなたの後孔に入ってくる。 肉を押し広げるように、反応の良い所を確認するように。ぐ、ぐ、と力が込められた。 「お酒飲むと萎える人は萎えるんだっけ…… ……いいや、ぬくくするよりはもらっとこ」 調理台に寄りかかって三杯目を飲みながら、榊の穴が広げられていくのを眺める。様子を見つつ二本三本、四本五本……とあなたの中を出入りする影の本数は増えていった。 (-252) 2021/09/27(Mon) 1:17:18 |
【秘】 0043 榊 潤 → 9949 普川 尚久「なるほど……? はじめからか。 くすりはいらない、きらいなんだ、つかうの」 ああ、得心いった。 つまり俺の異能は、世間からもこの催しからも必要とされていないわけか。 ここに居る間、耳に付いた制御装置が外されるまでは、一切それは使われることは無く。使うつもりもない。 それに対して、不満も違和感も何も感じなかった。 それが、おかしいことである違和感は存在する。 俺という人間が、抑えられ、異能という特技を使えないことが不満にならないわけがないのだ。 では何故、そんな感情がなくなっているのだろう。 全く見当も付かない。 (-265) 2021/09/27(Mon) 2:06:22 |
【秘】 0043 榊 潤 → 9949 普川 尚久「――――っ、……ぁ」 快楽は無くとも視界が制限される中、ぬち、と自分が拓かれていくのを感じれば、いやでも様々なものに敏感になる。 1本、2本。異物感は、そこから増していき、3本、4本目にもなれば、流石に声を漏らさずに居ることは出来なかった。 裂けるような苦しみでは無く、圧迫感と"異物"感。入れられたことのないものが、感じたこともない感覚を伴って、己のナカで蠢いている。気持ちが悪いのに、ソコを掠めるとビリッと電流が走るような刺激が身体をむしばみ震える肌と漏れる声が、それをあなたに知らせた。 いくらか解されれば次第に後孔は緩んでくる、酒のせいで抵抗する力は鈍く、もし影に抵抗する感覚を感じられてるのならそれに。無ければ後で、彼を押さえつけていた肌に抵触した部分が赤くなっているかもしれない。 それが、本能や自発的に反抗したのか、生理的な反応で逃げようとしたのかは別としてだ。 「も、……いれる、な…ぁっ……!」 何本だ? 数えたくもない、何が入っているんだ。影の異能であることは、察している。 だから、"これ"は、何なんだ。締め付ける度に感じられる複数と、受け入れている事実が何よりも気持ちが悪い。それにゆっくりと熱く反応し始めている、己の身体に対してもだ。 (-266) 2021/09/27(Mon) 2:07:43 |
【秘】 3839 南波 靖史 → 0043 榊 潤「──そうやって。 また、空想上の『誰か』に押し付けて、 勝手に良い事を言った風にして、美談にするんだ」 「ほんと人間、面白いよね。 やってる事の本当に意味に気付いてないんだもん。 それで生きろって言ってるつもり?」 「──とどめさしてきた奴が、そう言うんだよなぁ」 曇っていた気持ちが、どこか晴れやかな気がする。 守護者を名乗り続けて、死の宣告をされることは想定外ではあったけれど。思ったよりは、何も変わらなかった。 相手が去るのを見送ってから、踵を返す。 もうここには何もない。 (-290) 2021/09/27(Mon) 12:48:28 |
【秘】 3839 南波 靖史 → 0043 榊 潤数日後。 適当にその辺を歩いてるのを見つければ捕まえて、 淡々と律儀に宣言だけしにやってくる。 「あー、今日の襲撃、潤くんになったから」 (-291) 2021/09/27(Mon) 12:50:19 |
榊 潤は、流石にその缶を開けた食堂に行きたくないと思った (a60) 2021/09/27(Mon) 13:08:18 |
【秘】 9949 普川 尚久 → 0043 榊 潤「んー……? あと三本で十だから、そこくらいで。それで指三本分程度だし」 聞き入れる気の全くないらしい発言が返された。実際そのまま、数は増やされていった。 服の上から布を隔てて。潜り込んで直接肌に。腰、腹、胸、腕や脚まで、からだのいたるところを影はまさぐり、ゆるい刺激を与えてくる。まるで恋人にするような愛撫だが、得体の知れないものに与えられているという事実が、その表現の邪魔をしていた。 「なんか、、すこぉしはふわふわしてきた……?」 ジュースみたいな味のカクテルのグラスを空けて、まだ中身の残っている榊の二杯目に手をつけた。独特の風味にちょっとしぶい顔をしたが、そういう味だと思えば飲み込めた。 影と感覚を共有しているわけではないのだろうか。それとも単純に気にしていないだけか。どれにしろあなたの抵抗のそのタイミングで、普川が特別リアクションを取る気配はなかった。抵抗しているなぁと眺めてはいるが、眺めているだけである。 「声上げたくなかったりするー?」 間延びした声の問い掛けが飛んできた。オプションは言ってくれたのしかつけないと言ったのは誰だろう。 (-294) 2021/09/27(Mon) 13:18:11 |
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