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![]() | 【独】 元子役 辺世 流/* ある程度読了。オスカーの人とは同村あるけど、珠梨さんは始めましてかな…お付き合いありがとうございました。 もっとも、流と珠梨さんの場合肝心なのは多分この後なので引き続きよろしくお願いします。 (-21) 2022/08/06(Sat) 12:29:16 |
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![]() | 【秘】 元子役 辺世 流 → 社会勉強 早乙女 珠梨気持ち良さの残滓に今少し心をとろかしながら、名残惜しそうに今一度キスを交わし、繋がりを解いて、一緒にベッドに横たわる。 本当に久しぶりの、人と触れ合っているという感覚。 心と肌同士の触れ合いは、こんなにもかというくらい、僕の中の乾いた部分に染み通ってきた。 寝そべりながら、両手を珠梨さんに包まれ、頬へ導かれる。 それだけで、心の敏感な部分を擽られる思いがした。 「うん。ずっと一緒にいたいよ。本当に、ずっと…」 ずっと。本当にそんなことできるだろうか。 僕の気持ちは本気でも、彼女の気持ちがそうでも。 そんな心によぎる微かな不安に今少し目をつぶり、二人して寄り添い合い、いつの間にか手を繋いだまま眠りに落ちていた。 (-33) 2022/08/06(Sat) 13:40:40 |
![]() | 【秘】 元子役 辺世 流 → 社会勉強 早乙女 珠梨[翌朝] 「はっ。」 どうやら宿泊とは言いつつ、本当に眠っていたらしい。 目が覚めた瞬間、全てを思い出し、青ざめて枕元の時計を見た。 始業の一時間半前。 「珠梨さん!!起きて起きて!そろそろ仕事の時間! えっと、朝食は…最悪ゼリー買ってこう!」 とまだ少し寝ぼけたまま叫ぶが、彼女はどこにいただろう。 ともかく二人して急いで部屋を出て、民泊に戻って身支度を整え直し、ひとなつ荘に仕事に向かう。 その日は慌ただしく終わり、何日か過ぎていっただろう。 (-35) 2022/08/06(Sat) 13:52:37 |
![]() | 【秘】 元子役 辺世 流 → 社会勉強 早乙女 珠梨[その後数日] 何日か過ぎた。その間、珠梨さんとはずっと一緒に仕事して、仕事の後は毎日とはいかないにしても、会って過ごしたりしていた。 仕事の方は、付き合っているから甘くするなんてことはできなくて、むしろ今までよりちょっぴり厳しくなってしまったかもしれないけれど。 色々な話をして、一緒に過ごして。オフの日は約束どおり近辺の案内をすることもあって。 そうこうするうちに、あの時告げた誕生日は近づいてきて、それとともに、胸のうちにある思いが強くなっていくのを感じていた。 (きちんと言わないと。) (-36) 2022/08/06(Sat) 14:00:01 |
![]() | 【秘】 元子役 辺世 流 → 社会勉強 早乙女 珠梨不安はあるけれど、ひとなつで終わる関係でなく、ずっと一緒にいたいと言った以上、いつかは避けて通れない話。 「珠梨さん。えっと……今日、いいかな。話があるんだ。 言ってなかったこと。時間がかるし、か少し込み入ってるんだけど…」 そう告げたのは誕生日前のある日の夜。 彼女が希望するなら、場所は部屋でもどこかの店でもいい。 とにかく、いつになく改まって神妙に、そう声をかけた* (-37) 2022/08/06(Sat) 14:00:20 |
![]() | 【独】 元子役 辺世 流/* とりあえず、タイミング的にはホテルの方は出て、後日の話になりそうかなと思ったのでこんな感じにしてみた。 時間はまだまだあるし、都合のいいときにゆっくりで大丈夫だよ。 (-38) 2022/08/06(Sat) 14:01:36 |
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![]() | 【秘】 元子役 辺世 流 → 社会勉強 早乙女 珠梨珠梨さんの方は、少なくともひとなつ荘での仕事中は、僕からは今までとあまり変わりないように見えた。 でも、目が合えば手を振り笑ってくれる。 僕の方もそっと手を上げて合図をしたから、結城さん以外の周りのバイト仲間達にも関係はわかってしまっていただろう。 少し気恥ずかしさが最初だけはあったけれど、すぐに新しい生活に慣れる。 こっそり民泊で待ち合わせたり、誘われてコンビニに行ったり、どちらかの部屋に行って過ごしたこともあったかな。スキンシップも、軽いものはきっと毎日のように触れ合っていたはず。 (-48) 2022/08/06(Sat) 15:52:24 |
![]() | 【秘】 元子役 辺世 流 → 社会勉強 早乙女 珠梨そうしているうちにあっという間に10日近くは過ぎて、彼女がこっそりプレゼント選びに邁進している事もあまり意識しないうちに、少しずつ夏の終わりが近づいてきた頃切り出した話は、神妙だった事もあって、彼女もなんとなく察しているようだった。 「ありがとう、珠梨さん。そのほうが助かる。」 僕の方は、うまい言い方がなかったので、引き続き珠梨さんの事をさん付けで呼んでいた。なんとなく呼び捨てにはしたくなかった。 すでに訪れたこともある民泊の彼女の部屋に通してもらい、少しの沈黙の後口を開いた。 (-49) 2022/08/06(Sat) 15:52:54 |
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![]() | 【秘】 元子役 辺世 流 → 社会勉強 早乙女 珠梨「前に、テレビに出なくなった後のこと>>1:128、聞かれて答えたことあったよね。 …本当は、あのときの話、あれで全部じゃないんだ。 僕が子役引退して、しばらく腐ってたのは話したとおりだけど。 僕の両親は僕の事に随分力入れててさ。小さい頃から、劇団入れたり、演技指導のレッスンに通ったり…色々手配してくれてたんだ。 役をもらったり、テレビに出るようになってからはかなり厳しかったな… 日焼けして、痕が火膨れになったときなんか、ものすごく怒られたよ。友達のことにも、結構口挟んできてたし。 …まあ、仕事のことを考えれば当時はそれが正解だったんだろうけどさ。」 (-57) 2022/08/06(Sat) 18:09:59 |
![]() | 【秘】 元子役 辺世 流 → 社会勉強 早乙女 珠梨「それはともかく、高校になって、子役のオファーがこなくなって引退してからさ。 無気力になってたのを見て、両親が喧嘩するようになったんだ。 僕の育て方が悪かったのはどっちのせいだとか。躾が悪いとか。 父親の仕事もあんまりうまくいってなくて、僕のギャラが生活費になってる時期も、最後の方はあったかな。 …それで、父親の方がいつの間にか家を出ていなくなって。 愛人だか作って、蒸発したらしいよ。 残った母親の方は、元々主婦だったし、パートなんかはしてたけど、再婚話とかも上手くいかなくて、酒浸りになって。 ……一昨年、家に帰ったらバスタブの中で酒飲んでる途中に溺れて亡くなってた。」 (-58) 2022/08/06(Sat) 18:17:58 |
![]() | 【秘】 元子役 辺世 流 → 社会勉強 早乙女 珠梨そこまでぽつりぽつりと語り、ようやく少し言葉を切って珠梨さんを見つめた。 「話してなかったことはこれだけ。 今は僕名義で残ってたマンションの家賃収入と、多少の貯金で暮らしてる。 万里に紹介されるまでバイトもしてなかってし、大学にも行ってない。 …子役の代わりになるものも、まだきちんと見つかってない。 そういう奴なんだ、僕は。 そのことだけは、珠梨さんには言っておかないといけないと思った。」 そう語り終えて、珠梨さんをうかがう目はきっと不安げだっただろう** (-59) 2022/08/06(Sat) 18:21:48 |
![]() | 【独】 元子役 辺世 流/* 前はFate系や邪気(目そらし)みたいなバトル村へのが多めだったんだけど、自分で建てることが忙しくなってできなくなってご無沙汰になってたので、この間のアンテナのついでという事で、飛び入り参加させてもらいました。 ジャンル抜きに、飛び入りで入れる村自体もうほとんどなくなってるからね。 ぐのさんに感謝です。 (-60) 2022/08/06(Sat) 18:40:14 |
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![]() | 【人】 元子役 辺世 流[花火の翌日 夕方] 「あ、結城さん。お疲れ様。」 かなり出てくるのがギリギリになってしまったから、朝方はそのまま仕事に入り、一日慌ただしかった。 それも理由の一つだし、もう一つは、昨日のことがまだ信じられなかったから。 まだ心の中で信じられない気持ちもあり、珠梨さんとのさりげないアイコンタクトとか会話とかで、1日経ってやっと気持ちの整理がついた。 なので、仕事終わりに結城さんを見かけたら、ようやく声をかける。彼女とオスカーの事はまだ知らず。 「この間の約束>>0:551だけど…おかげさまで、上手くいったんだ。珠梨さんに告白して、受け入れてくれた。 約束どおり報告するよ。」 何となくもじもじとしているから、何かを察するところはできたかもしれない。 「結城さんの方も、何かあったら教えてくれると嬉しいかな。 それだけ。…ありがとう。」 と伝えた** (7) 2022/08/06(Sat) 20:16:47 |
元子役 辺世 流は、メモを貼った。 ![]() (a1) 2022/08/06(Sat) 20:18:05 |
![]() | 【独】 元子役 辺世 流/* 返し、多分まとまって返せるのは22時過ぎになりそう。 姫が地雷なのはまあわからんでもないとして、万一僕が姫とフラグ立ててた場合、一体どちらの側が地雷なのかという問題がね… (-81) 2022/08/06(Sat) 21:14:51 |
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![]() | 【秘】 元子役 辺世 流 → 社会勉強 早乙女 珠梨ベッドに腰掛けて、話し終わり、じっと黙っていた。 一言だけ発して黙った珠梨さんの方に視線を向けて、伏し目がちに見つめて。 長い長い時間が経ったような気がした後、柔らかな手が頭を撫でてくれていた。 「頑張った… そう、頑張ったんだ。 きっと、本当は演技自体は別にどうでもよかった。 父さんのことも母さんのことも好きだったから、喜んでほしくて頑張って…それがたまたま演技だったたけなんだと思う。」 拳を握りしめながら俯いて声を絞り出す。 でも、珠梨さんが『ありがとう』と言ってくれたのを聞いて、彼女の方をはたと見つめた。 (-87) 2022/08/06(Sat) 22:35:04 |
![]() | 【秘】 元子役 辺世 流 → 社会勉強 早乙女 珠梨彼女が語ってくれたのは、僕への好意と、僕の言葉が嬉しかったという事。 そして、一緒にいたいと言ってくれた。 それは確かに本音だと理解できた。 微笑む彼女を見ていて、目から一筋雫が落ちた。 「ありがとう……珠梨さん。 僕がそう思ってるのは、今も変わらないよ。 何日か、珠梨さんと過ごして、本当に毎日楽しかった。 話をして、一緒に出かけて…楽しくて、珠梨さんに触れたら幸せで、もっと好きになっちゃってた。 (-88) 2022/08/06(Sat) 22:42:42 |
![]() | 【秘】 元子役 辺世 流 → 社会勉強 早乙女 珠梨「代わりになるものはまだ見つかってないけど… ちょっとだけわかったかもしれない。 両親の時にそうだったみたいに、好きな人のためだったら、もしかしたら頑張れるかもしれない。 …珠梨さんのためなら、努力でどうにかできる事なら、ひょっとしたらどれだけでも頑張れるかもしれない。 そんな気がしてきたんだ。…そんな上手くいけば苦労はないって話かもしれないけど。 だから…一緒にいたい。いてほしい。ずっと… そのためになら、何でもする…… 多分、僕は間違いなくだし、珠梨さんにも苦労かけちゃうかもだけど…」 (-90) 2022/08/06(Sat) 22:50:03 |
![]() | 【秘】 元子役 辺世 流 → 社会勉強 早乙女 珠梨頭に浮かぶのは、前に聞いた、優秀なお姉さんがもういないという言葉。 話していて、涙腺が緩んでくる。 男らしくないかな、と思いながら、珠梨さんの胸に頭を預け、しがみつくように抱きしめた。 「ごめん。少しだけ、こうしててもいいかな……」 そう話す声はきっと嗚咽の入った声になってしまっていただろう。両親がいなくなってから、誰の前でも泣いたことはなかったのに。彼女が受け入れてくれるなら、しばらくはそうしていたはずだ** (-91) 2022/08/06(Sat) 22:51:45 |
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![]() | 【秘】 元子役 辺世 流 → 社会勉強 早乙女 珠梨『わかるよ』なんて言ってほしいわけじゃなかった。 分からなくていい。僕がそう感じているという事を、 ただ側で肯定してくれればそれで良かった。 そして、珠梨さんはそうしてくれた。 困らせてしまうかなと思って、普段通りにしたかったけれど、 涙を見せても、受け止めてくれた。 「二人で、頑張ろう、か………」 この間出会ったばかりの人。なのに、その言葉は自然に胸に染み通ってきた。心のどこかで一番求めていたことを言ってくれた。 腕の中に包まれて、小さい子にそうするみたいに背中を撫でられ、泣くのはいかにも子供みたいで、女々しくて辛い。 (-121) 2022/08/07(Sun) 10:52:51 |
![]() | 【秘】 元子役 辺世 流 → 社会勉強 早乙女 珠梨でも、今だけはそうさせてもらうことにした。 いつもは甘えてもらってるんだし、今だけはは甘えても構わないだろう、と。 温もりに寄り添いながら、聞くのは珠梨さんの話。 「そっか。…珠梨さん、気品あるからさ。ちょっとだけ予想はしてたけど。……それでわかった。」 彼女がこのバイトをお父さんから勧められた理由もなんとなく。 そして、もし本当にお姉さんが駆け落ちしてしまった代わりに考えられているのだったら、その先も、あるいは。 (-122) 2022/08/07(Sun) 10:53:16 |
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