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【独】 マリィ/* (職場でのたうち回ってる)(照れ死ぬ)(照れ屋は死んでしまう)(何故照れ屋殺そうとするか)(やばくないですか無口不器用の絞り出すような告白)(私は無理)(今とても唇がむずむずしてる)(早退したい)(帰って家で吠えたい) (-3) 2020/09/15(Tue) 12:50:32 |
【人】 マリィ[けどホテルに着いて、締め切った部屋に 二人っきりになると、普段のお喋りはどこへやら。 綺麗な内装にも、念願の温泉にも 何にもコメントも思いつかなくて。 恐る恐る、「話」について切り出したら 由人はすんなり応じてくれて アタシも対に向かい合ったソファへと そっと腰を下ろすでしょう。] …………。 [「お茶、要るわよね」って逃げ出したかった。 神様の前にいたときは由人が隣にいたけれど 今は、由人がアタシの正面。 開いた唇を、またすぐ噛み締めて。 じんわり滲んだ脂汗が、血の気の失せた頬を伝う。 何か言わなきゃ、って必死に考えるんだけど、 何から喋っていいか、全然分かんなくて。 結局、先に口を開いたのは 由人の方だったでしょう。]* (13) 2020/09/15(Tue) 17:17:28 |
【赤】 マリィ[開口一番切り出された話題に アタシは目を見開いて、微かに呻きを漏らした。 なのに、アタシが一番謝んなきゃいけない話を 何故だか由人の方が頭を下げていて アタシは何も言えずに由人の耳の裏の辺りに じっと視線を落としている。 なんでよ。 なんであんたが先に謝っちゃうのよ。 家主に嘘をついたのはアタシで、 プライバシー侵害だとか言える立場じゃないもの。 話の先が見えなくて、 でも、遮ったら、由人が何を考えてるか 知る機会がダメになる気がして。] (*6) 2020/09/15(Tue) 17:38:59 |
【赤】 マリィ[だから、黙って聞くことにしたの。 「いつ出ていくのかって思ってた」って 言われた時には流石に、ちょっと堪えたけど。 でも、ちゃんと続く真意を確かめなきゃ、 何も言えやしないもの。 自分で決めた期限を超えて 一緒に暮らしたいって気持ちのことを あんたは何度も「わがまま」だって自分で言った。 それを言うことで、アタシが困るって。 そんなことない、とか バカじゃない?とか。 色んな気持ちが、アタシの喉元を渦巻いて 何度も、息を詰まらせた。] (*7) 2020/09/15(Tue) 17:39:22 |
【赤】 マリィ[話の結びに、由人が泣きそうな顔して 微笑んだ時――――アタシは多分、おんなじくらい 泣きそうな顔しているんだわ。 アタシは、何から打ち明けるべきか テーブルの木目に視線を落としながら 何度も唇を湿した後、ゆっくり話し出すでしょう。] (*8) 2020/09/15(Tue) 17:39:51 |
【赤】 橋本 雅治……アタシ……、俺、さ。 漠然と「女の子を好きになんなきゃいけない」のが なんか違うって思って…… そのまま中学の時に、 掲示板で掴まえたおっさん相手に 体売って、小遣い稼いで……そんで、 それ、母親にばれて、家追い出されてさ。 「気持ち悪い」って。 そんでおばあちゃんちに引き取られたけど 居心地悪いのに変わりなくって、 中学出てすぐこの業界入って…… それからずっと「マリィ」として生きてんの。 (*9) 2020/09/15(Tue) 17:41:12 |
【赤】 橋本 雅治でも、ゲイ隠して生きる以上に 水商売の「マリィ」でいるの、辛くなり始めて…… だって、部屋も借りらんないの。 金があっても、出来るだけ音も立てないように 息を殺して生きても……でも、ダメだって。 それだけじゃなくて、なんも考えてないフリして 傷付いてない顔して生きるのも、嫌で。 だから、公園で由人に会ったあの夜ね…… ホントは俺、死のうと思ってた。 (*10) 2020/09/15(Tue) 17:41:47 |
【赤】 橋本 雅治だけど、あの日、由人の話聞いて、 「俺と同じ匂い」って思った。 「普通」の輪の外で、寂しい気持ちを持ってるけど それを誰にも吐き出せないまま 生きてる人かも、って。 一緒にご飯食べて、夜一緒に寝るだけの よくわかんない関係だったかもしれないけど、 自分を受け入れてくれる場所があるのって こんなに安心するんだって…… だから、シェアハウスの話、持ってこられても 全然、由人のところよりいいって思えなくって。 ……だから、由人との約束を破ってでも ずっと一緒にいたい、って思ったんだ。 (*11) 2020/09/15(Tue) 17:43:55 |
【秘】 橋本 雅治 → 環 由人[言いたいことが、まるで両手で掬った砂みたいに 頭の端からぽろぽろ零れて、うまく形にならない。 泣いていい立場じゃないのに、 目頭から鼻にかけてが、じんと熱くなって 搾りだした声は、みっともなく濡れていて。] 由人が、一緒にいたいって、言ってくれるの 俺、ホントにうれしい、はずなのに…… 俺のこと大嫌いな俺が、心の中で 「お前じゃだめだ」ってずっと言ってる。 迷惑なんかじゃない。 ずっとこの先も一緒なら、ホントに、 これ以上無いってくらい、嬉しい。 ─────どうしよ、俺、自分で 何言ってるか分からなくなってきた…… (-11) 2020/09/15(Tue) 17:53:26 |
【秘】 橋本 雅治 → 環 由人……………… …………………… [息が落ち着くまで、じっと。 木目を睨んで洟を啜っていたが、 たっぷり挟んだ沈黙の後、 俺はぽつりと絞り出すだろう。] 俺がハッピーエンドを迎えるのを、 俺がいちばん許してない、んだと思う。 ……そのくせ、由人から離れて 生きてける気も、しない。 [どうしていいか、分からないんだ、って。 心の一番柔らかい部分を晒しながら 俺はまた貝みたいに押し黙る。 「うわ、超重い」……って 頭の片隅で「マリィ」が笑っていた。]* (-12) 2020/09/15(Tue) 18:10:52 |
【赤】 橋本 雅治[俺の長くうねった話の結び、 由人が掛けてきた声に、俺は一瞬 ぎくりと身体を強ばらせた。 だけど、返事をする前に 俺の頭はぽすん、と由人の肩口に迎え入れられて ベッドで一緒に寝た時に嗅いだ由人の匂いが 鼻腔いっぱいに広がった。 ……抱きしめられてる。 そう気が付いたのは、髪を撫でる手の 優しい温かみを感じてから。] (*16) 2020/09/15(Tue) 22:25:17 |
【赤】 橋本 雅治…………そこは、さ 「俺がハッピーエンドにしてやる」 とかじゃないの……? [由人の肩口に顔をうずめたまま 俺は嗚咽混じりに笑ってしまう。 ……でも、そういう薄っぺらいこと言って 誤魔化そうとしたりしないで 真剣に向き合ってくれる由人が 好き。 こういう人だからこそ、 一緒に生きていきたいって思えたんだ。] ……ふ、ふ……俺も、 ハッピーエンドにしたげる自信なんか 全ッ然!無いけどさ……!! [由人の背中にまわした腕を、きゅ、と引き寄せて 俺は微かに肩を揺らした。] (*17) 2020/09/15(Tue) 22:26:09 |
【秘】 橋本 雅治 → 環 由人[やがて、肩を揺らしていた微かな笑いが また嗚咽に塗り替えられていく。] ……ほんとうに、離れたくない、って 言っても、いいの……? 俺、本当に離さないよ? 馬鹿だから、全部、鵜呑みにするよ? 後悔しても、知らないよ? [ひとつひとつ、由人の言葉を確かめて ようやく、安心出来たなら 俺は今度こそ、こどもみたいに 声を上げて泣いてしまうんだ。] (-26) 2020/09/15(Tue) 22:27:18 |
【秘】 橋本 雅治 → 環 由人 [本当は、聞くの、すごく怖かった。 俺の正体を知った母親は 「気持ち悪い」って逃げていった。 だから、「マリィ」として生きてる間 本当のことを曝け出してしまったら、 また皆俺から逃げてくんじゃないかって。 「マリィ」と「橋本 雅治」、 ふたつの顔を知ってる由人に 拒絶されてしまったら、俺は今度こそ 何処にも生きる場所がなくなってしまうもの。] (-27) 2020/09/15(Tue) 22:28:25 |
【秘】 橋本 雅治 → 環 由人[一頻り泣いて、縋って。 少し気持ちの波が収まったら ようやく俺は由人に答えを返せるんだ。] 例え、どんなに結末だったとしても、 ……由人が一緒に見てくれるなら、 生く。 [死にたがりと不器用くんの 波乱に満ちた恋の結末は 一人で見るには恐ろしい。 だからどうか、エンドロールまで 手を繋いで見届けて欲しいのだ。] (-28) 2020/09/15(Tue) 22:36:16 |
【秘】 橋本 雅治 → 環 由人[改めて由人の肩口から顔を上げて ティッシュで顔の汚れを拭ったら、 形容しがたい「同居人」からの進展に際して 真正面から由人の顔を見つめよう。] …………「マリィ」も、俺の一部だし すぐ切り捨てられないかも、しれないけど…… でも、俺、家に帰ってくる時は絶対 「橋本 雅治」として ……由人の、恋人として、 あんたのそばに居る。 ……約束、する。ここに、誓う。 [神様もいない、締め切った部屋の中。 願わくば君に誓いのキスを贈りたい。]* (-29) 2020/09/15(Tue) 22:37:55 |
【人】 橋本 雅治[散々泣いて、ちゃんと話して。 「その先」へ進む第一歩を踏み出す前に。] ………………お腹空かない? [どんな時でも腹は減る。 例え死にたがりの腹であっても。 ぐぎゅるる……と盛大に鳴った腹を 両手でぎゅっと押さえ付けながら 俺はおずおずと「恋人」に尋ねるのだった。]* (24) 2020/09/15(Tue) 22:42:02 |
【秘】 橋本 雅治 → 環 由人[まるでママみたいに背中を抱いたかと思いきや 独占欲をにじませたセリフを ちょっと悪い顔して言うものだから、 俺はくつくつ喉を鳴らした。] 誰もうらやまないよ。 ……ばっかだなぁ。 [なんて、軽口を叩いたくせに そんな風に思ってもらえるのが、照れ臭くって。 まだ、本音を口に出すのは少し、怖いけど いつかちゃんと「幸せだよ」って言えたなら ……それってとっても素敵だと思うんだ。] (-58) 2020/09/16(Wed) 14:38:07 |
【秘】 橋本 雅治 → 環 由人[由人が口を閉ざす限り、俺は自分が由人にとっての "救い"になってるなんてこと きっと知らずに生きてくだろう。 一緒に飯食って、一緒に狭いベッドで寝て たまに軽口叩いたり こうして旅行に行ってるだけ。 それだけのことで、あんたの救いになってるなら 俺、何度でも救ってやるよ……なんてね。 まあ、知る由もないなら、 一生こんな恥ずかしいセリフを 口にしないで済むのかもしれないけど。] (-59) 2020/09/16(Wed) 14:38:25 |
【赤】 橋本 雅治[誰にも見届けられない誓いのキスは 初めてじゃないのに、すごく、心臓がうるさくて 触れるだけの軽くて可愛いそれに ちょっと、震えてたかもしれない。] ――――由人だって。 [やわらかい髪に指を通して ほんの少し潤んだ目元にキスを落として。 こういう、ちょっとしまらないとこ。 本当に、かわいくて、いとおしくて。 頼まれたって離すもんか、って思う。] (*19) 2020/09/16(Wed) 14:38:40 |
【人】 橋本 雅治[盛大に鳴った腹の虫を笑われたものだから 何か言い返してやろうと思ったのに 運ばれてきた料理を前にしたら もう全部どうでもよくなった。 とろりと濃厚な揚げ出し豆腐から始まって 貝殻ごとホタテの半身を焼いたものとか、 大ぶりな蟹のしゃぶしゃぶとか…… いつもの食卓に出て来ないようなご馳走を前に 野暮なことを考えちゃいけない。 由人が頼んだ一品料理で 何やら凍った刺身が運ばれてきたときには 流石にびっくりしたけれど!] ルイベ、っていうんだ。 [仲居さんの説明に、しげしげとそれを眺めて。 お土産屋でよく見かけるルイベ漬けとは違って 味付もなければ、イクラもない。] (35) 2020/09/16(Wed) 14:38:56 |
【人】 橋本 雅治「炙って召し上がる方もいるんですよ」 [なんて、仲居さんから教わってみたら 行儀が悪いけど、しゃぶしゃぶ用のコンロの火で 脂ののった皮の辺りを軽く炙って食べてみる。 溶けた脂の甘味に、少し香ばしさが加わって…… うふふ、と笑いがこぼれてしまった。] これは……お酒が進んじゃうやつだ。 [口の中に残る甘みを熱燗で流し込んで 次の一枚は凍ったまま食べてみて。 逃げるように飲むお酒と違って 好きな人と楽しく飲むお酒って こんなに楽しいんだ、って。 ついつい、次に控えるイベントのことも忘れて 盃を空けてしまうのだった。] (36) 2020/09/16(Wed) 14:39:14 |
【人】 橋本 雅治……え、温泉、行かないの? [酒気で赤らんだ頬のまま、俺は由人を振り返る。 北の海鮮と美酒とですっかり上機嫌な俺は このまま由人と湯に浸かれるものだと思っていたから 思い切り口をとがらせてしまうだろう。] 男湯だよ、男湯?! 合法的に無料で男の裸見れるんだよ? イェイイェイヲウヲウパーティーじゃん! [回らない呂律のまま行ったら パーティー会場で門前払いなのだけれど。 それでも尚も「行こうよぉ」って、 ベッドに腰かけた恋人の手を引いて 酔っ払いは甘えた声を出す。 けど、この堅実な恋人が動かないと知れば パーティーへの興味も失せて。] (37) 2020/09/16(Wed) 14:39:30 |
【人】 橋本 雅治……じゃ、俺もいかない。 [由人のベッドにどさり、と腰を下ろすと ぶすくれた顔のまま体を横たえてしまうのだ。 "ママ"の姿は何処へやら。 完全に質の悪い、幼児のような酔っ払い。 ご機嫌斜めのように見えるかもしれないけれど 初めて、素のままを曝け出せる相手ができたことに 嬉しくて嬉しくてご機嫌なのだから、面倒くさい そしてこの面倒くさい酔っ払いは、 お堅い恋人が隙を見せたら 柔らかなベッドの上へと引きずり込む気満々でいる。]* (38) 2020/09/16(Wed) 14:48:46 |
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