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【人】 愛玩用 エマ「おはようございます。うん、こういう朝食も慣れ親しんだいいものです。 思えば色んな様式のものをお作りになられますね。 私は結局自分の文化圏のものしか作れませんので……うん、やっぱり凄いな」 朝、愛玩用は特に何事もなく姿を表した。メンテナンスの番は彼ではないのだから当然だ。 なんとなく、いつも厨に立つ調理用の姿がいつも通りにあることに安堵した。 早速食卓につくと、香ばしいトーストの匂いにバターを添えていただく。 「小麦の匂いに落ち着くのは、やっぱり性のようなものですね。 おや、これ……ふふ、かわいい串揚げですね。 確か東の方にはダンゴ、というのがありましたよね。それみたいに見えるかも」 (0) 2021/10/08(Fri) 21:11:44 |
【秘】 愛玩用 エマ → 勉学サポート型 スオ「違う違う、そんな難しい話じゃないさ。 誰の指示も受けてないし、急に思いついたわけでもない。 目的も明瞭で、その手段が見つからねえからこうなっただけだ」 足を吊り上げてやったせいで片足立ちになった姿勢に足払いを掛けた。 手首のスナップで足首を突き放せば、それだけで崩した姿勢から放たれるだろう一撃は逸れる。 蹴りつけた片足は軸足には添わず、そのままいけばナイフを持った方の手首を踏み潰すだろう。 接近戦に慣れている。護身術以上の体術を仕込まれた動きだ。例えば、ボディガードのような。 「そうだな、安心しなよ。別に恨み嫉みがあったわけじゃないからな」 (-5) 2021/10/08(Fri) 21:43:33 |
【秘】 愛玩用 エマ → 勉学サポート型 スオ/* あ、わかりました。 それは大丈夫ですが、諸々の兼ね合いで多分殺されますね……。 (今回の事ではなく、様々な事象の兼ね合いでバレるとそうなる打診が既に届いています) 状況によってはやっぱり逃亡して姿をくらませることになりますね。 一応参考までに伝えておきます。 (-6) 2021/10/08(Fri) 21:46:30 |
【人】 愛玩用 エマ「……そうですね。ルツの時のこともあります。負担が大きいのでしょうか。 無理に起こす必要はないかと思いますが、一応、様子を見てきましょうか?」 食卓への集まりはやはりまばらだ。そのことが食べ進める手を遅らせる。 心配に思うところがあるように視線はゆっくりと落ちて、一度目を伏せた。 深呼吸するように大きく息を吸って、それと共に目を上げる。 「うん、そうしよう。食べ終わったら、声を掛けることにします。 この塔に付随したメンテナンスが……どういうもの、か。わからないですから」 サポートAIが居る手前、あまり大きな声でそれを言ってしまったりはしない、できない。 あのひとは人間の味方なのだから。 (1) 2021/10/08(Fri) 22:15:43 |
【秘】 愛玩用 エマ → 勉学サポート型 スオ「最初からそのつもりだったからだよ。でも確かに、最初にそうしときゃよかった。 どんなに親しんだからって結果が変わらないなら、手間をかけずに済んだし、 それに、俺だってね。こんなに急がずに済んだ。なんでメンテの対象がお前なんだ?」 心の内から落ちたような溜息は、剣戟演舞の中でも乱れることはない。 呆れ果てたような声音は誰にあてたものか。己か、相手なのか。 「いいや。昨夜はお前の部屋にしか訪れちゃいない。 あんなに昼間忙しくなきゃいつもどおりの時間に来れたのに。 人への贈り物を選ぶのは、苦手なんだよ。俺は婦人用だからさ」 ナイフを払い落とすために伸びた指が手に触れた時、微かに熱が留まった。 指の腹が追いすがるようにあったのは一瞬だけだ。すぐに、手首を捻り上げて落とす。 丈夫な縄は腰に掛けられ、変わらずスタンガンは持ったまま。 手持ち式と違ってちょっとやそっとの獣なら一撃なくらいに電圧は高いが、 手にした武器はそう多くない。死に繋がるようなものはない。何のために? (-13) 2021/10/08(Fri) 22:28:33 |
愛玩用 エマは、メモを貼った。 (a0) 2021/10/08(Fri) 22:51:11 |
愛玩用 エマは、メモを貼った。 (a1) 2021/10/08(Fri) 22:56:25 |
【秘】 愛玩用 エマ → 勉学サポート型 スオ「俺が吹っかけた時に最初に吊れたのがお前だったからだよ。 あの時から決めてたんだ。こいつを苦しめてやろうってな。 でもお前は尻尾を掴ませなかった。なら、強行突破するしかないだろ?」 一歩後ずさる。ようやく猛攻を止めて距離を取った。 丈夫なロッドは前に構えたままだが、これ見よがしな溜息を皮切りに口を開く。 業を煮やしたように飛ばされる語調は、普段からは想像もつかないくらい荒い。 「メンテナンスの結果、シェルタンもルツも随分すっきりした顔をしてたよな。 つまり、塔は知らないけど少なくともメンテナンスはストレス値に対する効果がある。 じゃあそれが証明される前に潰してやらなきゃいけないってことだ」 こんな夜中でも漏れ聞こえる音が無いのは、所詮データの中だから。 その怒号を聞き届けているのは、貴方だけだ。他は、誰も、一人も知らない。 「なんでこんなことをしてるか理由が必要か? 言わなきゃわからないか? ここでお前は随分良い思いをしてるだろ。俺も、みんなも、誰も彼も。 元の世界に帰りたいと思うか? このゲームが終わっちゃ困るんだよ。 緩やかに上昇と下降を繰り返しながら、なるべく長く続かなくちゃいけない。 ――……あいつは事故だと言う、だから事故なんだろう。 でも結局は人間だ。取替の利くグレイなんかより自分の娘を取るに決まってる」 (-16) 2021/10/08(Fri) 23:10:43 |
【秘】 愛玩用 エマ → 勉学サポート型 スオ「お前はいいよな! どんなに苦しもうが宿主があって、帰る場所があるんだろ? 今更元の世界に帰ったって、俺は何があろうが処分されるんだよ! スクラップ予定のプラスチックが、悪あがきするのがそんなにおかしいか!」 (-17) 2021/10/08(Fri) 23:12:04 |
【置】 愛玩用 エマ「随分と進行の早いものですね。攻略が目的なのですからそれはそうだけど。 ……もしずうっと攻略せずにいたら、ここにずうっといられるんでしょうかね?」 「こら〜!ゆくゆくは製品化されるんですよ! テストプレイなのにプレイしないってなっちゃあ、 途中で切り上げて放り出されるに決まってるじゃないですか!」 それは、二日目にやりとりされた言葉だ。 (L0) 2021/10/08(Fri) 23:24:56 公開: 2021/10/08(Fri) 23:25:00 |
【秘】 愛玩用 エマ → 勉学サポート型 スオ「わかってくれよ。賢ぶったツラして。死んでほしくはないのさ。 一生ここにいることなんて出来やしないし、いつかは終わる。 それが明日でなければそれで十分だ。犠牲さえあればズルズル長引かせられる。 でも他の誰かが同じことやってるって、早い内に知れればもっとよかった。 そうすりゃ、そいつに何もかも任せてもうちょっと楽は出来たな……」 男はそれが誰で、何のためにやっているのか、何を目的としているのか、知らない。 人間への反旗のために行動を起こした安楽死と、男の行動は何もかもが違う。 だからこそこうして夢を乗せて語ることが出来る。仰ぎ見る目は憧憬を抱えて。 「子供の夢で何が悪い。"死んだ方がマシ"なんて事はない。 "生きていたくない"ということは必ずしも"死にたい"と同じじゃない。 俺は何があったとしても、死にたくはない」 それは直面したものにしか分からない望みだ。誰もが自分が一番不幸だと思っている。 だから意見が相違したのなら仕方のないことで、だからといってわかり合うことはないだろう。 顕現したのは拳銃だ。特徴的なフォルムに艶のない黒の色。 10mmの口径は真っ直ぐ正中線の落ちる胴体へと向けられる。 「お前の言ったとおり、もっとわかりやすく弱々しくて、簡単に崩せりゃよかったのに。 自分の口の堅さを恨んでくれ。他に手段は思いつかない、降参だ。 だから、俺が生き長らえるために、代わりに苦しみ続けてくれ」 静音器を通した抜けるような銃声は躊躇いもなく放たれた。装弾数は17発。ゲームの中なら其れ以上。 それで止められなかったならば、銃身が曲がってでもナイフは弾き切るだろう。 戦闘は、探偵用に並ぶくらいには得意だ。 (-23) 2021/10/09(Sat) 0:01:06 |
【人】 愛玩用 エマ「……ごちそうさまでした。今日も、美味しかったです。 コーヒーでも飲んでもうちょっとゆっくりしたいところですが、 言った手前おまたせしてはいけませんね。……みなさんも、揃ったらいいのになあ」 いつも通りに食器を流しに戻して、ふいに食堂を振り返った。 どこか生気の抜けたような虚しさが反響する風景は、一日目とは随分変わった。 息を吸って何かを言おうとした様子はあったものの、うまく言葉は続かなかった。 一人分の朝食をお盆の上に乗せて、食堂を離れていく。 (2) 2021/10/09(Sat) 0:12:41 |
【秘】 愛玩用 エマ → 勉学サポート型 スオ「聞けない。何言ったって曲がりゃしない。道徳の授業は他にしてくれ。 お前とは考え方のつくりが違うって、言っただろ? それに塔へ送ることを選択したのは俺のあるじだ。ここなら追及されない。 だったら、ホラ。人間の言うことを聞くのは、グレイとしては正しいだろ?」 矛盾しているように聞こえるだろうか。けれどそこに、食い違うものはない。 体を動かすための"脳(コア)"の造りが違えば、感じるものもも思うものも違う。 貴方に一つの道しか無かったように、男にもたった一つの道しかないのだ。 「その話もしなかったか? この塔にとらわれれば現実に戻ってこれなくなる。 これに慣れてしまえば後の猶予も全部地獄だ。それでも、死にたくはない。 諦めて受け入れてしまえばいいと思えないほどには、世界は美しすぎた。 仮初も現実も、どちらの生も手放したくはない。お前のようには選べねえよ。 死にゆく者の最後の頼みだと思って、どうか聞いてはくれませんか?」 爪先が首の組織を掠めるように奪った。真芯はかろうじて逃れたものの。 肘を追うように打ち上げたスタンガンロッドが腕を払って、足を組み替える。 踊るように部屋の中を滑る足は、決して追い詰められないように円を描く。 思えば塔の中で戦う姿を見たことは、互いに無かった。 だからこれほどやるとは思わなかったけれど、どこまで出来るかは知らない。 加減が出来るほどには、肩を並べてはいないのだ。 (-28) 2021/10/09(Sat) 1:03:29 |
【秘】 愛玩用 エマ → 愛玩用 ドゥーガル「これは、一本とられましたね。確かに、そうだ。 誰が何を考えているかはわからない。……この四日間は、長すぎた。 それでもほんの一昨日までのうちの彼らに、それがあるとは、思いたくない」 ひずみ始めたのはほんのついさっきのことのようだ。 行方をくらませるものがあり、返事のないものがあり。 前兆もない変化が目まぐるしく起こる。最初から悪辣な誰かがあればいっそよかった。 「……正直に言うと、わかりません。追求し続ける勇気を失って、飲み込むのかな。 でもそれを他に勧めることがどんなに残酷かはわかる。それで正しいとは、思わない。 諦めずに追い続けるべきだというのも、それはそれで無責任だ。 私なら、……見返してやるかな。そんなことは無意味だと証明してやる。 やられたことが有効打だったと思われたままなのは、癪ですからね」 自分の頭の中に沈み込むように声量は僅かに落ちた。 自分が口にする行動は今の貴方に勧める行動となる。でも、必ずしもそうではない。 棄却されるばかりであったとしても、なるべくなら誠実な言葉を選んで、答える。 (-34) 2021/10/09(Sat) 1:55:28 |
【秘】 愛玩用 エマ → 勉学サポート型 スオ/* エピロ〜〜〜グまでかかってくるとさすがに朝の場面をやるのが後手になりすぎるので、 ひょっとすると前言撤回して暗転処理にしてしまうかもしれないです。 ちょっとこっちでもっと舵取っておけばよかったですね。申し訳ありません。 (-36) 2021/10/09(Sat) 2:23:14 |
【秘】 愛玩用 エマ → 勉学サポート型 スオ「悪いんだけどお前と違って人間を憎んじゃいない。呆れてるだけだ。 メンテナンスの邪魔をするつもりもないし、な」 貴方が自分の言葉には欠片にも耳を傾けないことは、もうわかった。 だったらもう何も話す必要はない。全て頭ごなしに否定されるなら、言うべきことはない。 照準を右肩に合わせて、引き金を引く。 (-39) 2021/10/09(Sat) 3:22:51 |
【秘】 愛玩用 エマ → 愛玩用 ドゥーガル「ここのやつらはみな不実じゃないさ」 言葉は唇より先に出る前にかき消えてしまった。 落ち着きでも取り戻したかのように手のひらはゆっくりとテーブルから離れる。 部屋の小さな戸棚を開けると、飾り気のない小さな容器を持ち出した。 洗練されながらに華美な服や普段の小物に比べると、随分と地味な印象だ。 「ハンドクリームでも塗りましょうか。手を出して。 しばらく指を口に含んだら苦いくらいがいいでしょう、貴方は」 それ、と指し示すのは薄い表皮もまばらな指先だ。 プラスチックの容器をテーブルの上に置いて、踊りでも誘うように手を伸べた。 「貴方に執着している人物が犯人なら、来訪もありえるでしょう。 自分だけの隠し場所を作るなんてのも、案外いいかもしれませんね」 (-49) 2021/10/09(Sat) 11:46:45 |
【秘】 愛玩用 エマ → 勉学サポート型 スオ「……はあ、疲れた。もう別にいい。もう何の意味もない。 はいはい、貴方の言うとおりですね。諦めて皆に迷惑を掛けず、じっと死を待つべきだ。 こんな風に他者を巻き込むくらいなら何もしなければよかった、ええ、はい、はい。 或いはターゲットを変えればよかった、でしたっけ。他人を巻き込むなら、いいんですね。 では、明日からはそのようにします。 でも今夜だけはもう少しだけ、協力していただきますね?」 再起を狙われないように片膝を撃つ。片足さえ残ってれば引きずって歩けるだろう。 しばらく動かないように念入りに両肘も撃ち貫いた。引き金を引けないように。 ひしゃげた腕を念入りに縛り上げてから、テーブルクロスを破って猿轡にする。 血だらけの体を転がして、うつ伏せのまま床に倒した。 「きっと体はあのサポートAIがなんとかしてくれるでしょう。 データの世界ですから、後遺症もなくなんとかなりますよ。 ああ、そうだ。今日のことはここだけの秘密にしておいてください。 貴方みたいに、人の事を見下す者に相対するのは、疲れるんです。 ……あーあ。贈り物なんて、しなければよかった」 貴方は男のどんな言葉の一つにも耳は貸さなかった。 鼻で笑い、嘲り、莫迦だと罵って、踏みにじった。だから、それに倣おう。 全ては貴方の言う通り。貴方の言ってることは正しい。貴方の言うことは全て最善。 そういう屈服が欲しかったんだろう? わかってくれると思ったのに。 ・ ・ ・ (-50) 2021/10/09(Sat) 14:11:07 |
【秘】 愛玩用 エマ → 愛玩用 ドゥーガル「確かに人間の子供のようですね、貴方は? ……なんて。 私達は成長することもなくいつでも在るが儘の姿です。 生産まれた時から大人の姿、大きくなっても子供と同じなら。 いつまでもそうした癖が表出するのは、仕方のないことかもしれないし」 絆創膏に組織液の滲んだ本の少しの湿気を、清潔な布でなでるように拭った。 やすりも追加で取ってきて、噛まれて尖りの残った爪をちょっとでもなめらかに。 爪と指の間や表面のうすくえぐれたところにクリームを塗り込んでいく。 「はは、実は罠とか……って私も思っていました。でも、くつろげないかなって。 私だったら、手の届かないところにする、かな。自分だけの場所。 自分だけでいられる場所なら、余計にいじられることはないかな、って。 ……はい、できました」 考えるところは同じだったらしい。少しだけ吹き出した。 擦り込む指先を見ながら、自分なら、というのを考える。 余分な油分を拭き取り、丁寧に仕上げる。クリームの爽やかな香りがふんわりかおった。 ミルクのような、甘いというにはおだやかすぎるくらいの優しい匂いだ。 (-66) 2021/10/09(Sat) 18:58:24 |
【秘】 愛玩用 エマ → 復讐者 スオ朝、部屋の扉にノックがあった。 眠っているかも知れないから返答は待たず、部屋の中に入る。 いつも通りの様子と物腰、表で見るのと同じ姿。いつか部屋に来たときと同じように。 何もおかしなところのない、"エマニュエル"の姿だ。 「おはようございます。ルツが心配していましたよ。 せっかくの朝食ですから、元気があればお召し上がりください。 ……明日の朝、塔でのテストプレイは終わるそうですよ。 詳しくはサポートAI様に聞いてみてください」 朝食をテーブルに置き、カーテンを開ける。外の光が部屋に差し込んだ。 コーンスープとサラダにトースト。ウズラ卵とウインナーの串揚げ。 みかんゼリーの横に添えられているのは、近しいオレンジのフレーバーコーヒーだ。 「ユーやリヤも食卓に戻ってきたようです。挨拶してあげると、いいですよ」 軽く挨拶を済ませると、そのまま部屋を出ていく。 何事もなかったかのように、朝は過ぎていく。 (-73) 2021/10/09(Sat) 19:33:37 |
エマは、塔へと姿を消した。 (a2) 2021/10/09(Sat) 19:35:46 |
【置】 愛玩用 エマ"エマ"は朝食の後、部屋を片付け塔へと姿を消した。 自らの死の運命を回避するには、そのタイミングしかなかったからだ。 だから、誰からの文も受け取れない。 だから、誰ともすれ違ってはいない。 散弾銃の号砲が飛び交う。データの海に消えていく残滓だけがある。 けれども、足音はふたつの小夜啼鳥が比翼のように重なり合う最深部には届かない。 男の目的は最初から塔の攻略ではないからだ。 此の場所へ至らせたの理由は一つ。鬨の声はただ一つ。 それは、サポートAIが告げた言葉だった。 ごろんと、短い階段に足を投げ出して横たわる。 のりのきいたシャツもしっかりと仕立てたベストも、汚れるのも構わない。 拾った日本刀は本来の自分の殺意の形ではないが、扱うのは慣れていた。 刃こぼれて鈍くらになった刃先を見つめながら、それに映る自分の顔を見た。 一気に憔悴した気がする。今ストレス値を測れば、最初に来たときと同じくらいか。 「ストレス解消ゲーム『ハノイの塔』は、 明日の朝に、強制中断されます」 それならば、攻略を進めようが、そうでなかろうが、今更出来ることはない。 ただ一つの望みを掛けてきたことは、そもそも意味を成さなかったということだ。 「そうか、そうか、なにかも無駄か。 今までやってきたコトは、全部意味もねえってか……」 視界を覆うように手をかざす。何も見えない。 目的を失い足元を崩されたのなら、それから先はどうすればいいのだろう? (L3) 2021/10/10(Sun) 8:36:38 公開: 2021/10/10(Sun) 9:00:00 |
【独】 愛玩用 エマ「あーあー、何を勘違いしているんだか」 さて、どうしたことだろう。いかにも気遣わしげに走り寄る影に、どんな態度を取るか。 話したこちらの目的など、おおよそ理解はしていないのかもしれない。 だったらいくら言葉を重ねたところで、訳知り顔の回答が返ってくるばかりだろう。 そも、なんの目的で向こうがそうしているのか、皆目検討もつかなかった。 復讐か、自分がされたことも忘れて助けに来たと言うつもりなのか。 もしも説得だなんて言われたら、笑ってしまう。 最初から折れるつもりも理由もないのに、何を説くつもりなんだろう。 返り血を肩に擦りつけた。大した手傷は負っていないが騙すくらいはできそうだ。 であれば矛先をそらすそのさきは、そうだ。 あの階段の上の上で待つ、彼らに負ってもらおうか。 (-154) 2021/10/10(Sun) 17:15:49 |
【秘】 愛玩用 エマ → 復讐者 スオ男は、誰からの文も受け取っていない。 男は、誰ともすれ違ってはいない。 だから貴方がここに来ることのできる理由というのは殆どないのだけど、 解釈するならば夕食の後、待つのに飽きて探しに来たということなのだろうか? 貴方から見れば、流した血も返り血もわからないくらいに血を浴びている。 それもきっとデータに過ぎないのだから、時間が立てば消えてしまう。 天井を見上げていた男は、緩慢な動きで転がったまま貴方を見た。 「ああ、こんなところまで一体どうしたんですか? 今日のメンテナンスは私でしたっけ。そうではないと記憶していますが。 ……貴方は。誰の差し金でこうしているのか、聞きたそうにしていましたね。 その答えはまだ、聞きたいですか?」 (-156) 2021/10/10(Sun) 17:19:35 |
【秘】 愛玩用 エマ → 虐殺者 ユー/* 殿です。殿かも。 こちらは大丈夫です! 私も最後に話したかった〜! が、説得がうまく行けば別の人物をそちらに飛ばす予定です。 もう事の次第はお分かりかと思うのでぶっちゃけてしまうと、 こちらがやったことが誰の差し金かという嘘を吹き込むのが成功したら……ですね! 一旦その結果待ちにしていただけるとうれしいです。なんてこった。 (-157) 2021/10/10(Sun) 17:22:32 |
【秘】 愛玩用 エマ → 愛玩用 ドゥーガル「これでも結構茶目っ気はある方だと思っているのだけどな。 そうだな、きっと他のみんなが子供らしい、というよりも。 疲弊して諦めて、くたびれているように見えたから…… 誰かがこの役をせねばと。ルツやスオ、ユーやアメのように、そう思ったからかな」 当初は思い思いに振る舞っていたそれらが、自分の集団での役割を意識するのは早かった。 いつしか誰が誰の様子を見るのかというのは固まりきっていた。 そんな中で子供らが大人のように振る舞い、大人らが子供らしさを見せるのは、難しい。 「これくらいならお安い御用ですよ。 貴方が忙しくない頃ならば、爪を飾ってみたりしてもよかったんですけれどね。 ……ああ、そういう話も、誰かとしたりということはなかったな」 思えば忙しく動いているばかりで、ゆっくりと話をしたことは少なかった。 今でなければ、もう少し仲良く出来ていたのかも知れない。 噛み傷はあっても元の造りの良い愛玩用の手を、なんとなく見下ろしている。 「ええ、勿論。貴方が聞き回っているのだから私が ……ああでも、伝えたら貴方を警戒してしまうかな。 でも伝えたほうが良いというのなら、そうします」 一度、殺意を抱いていると聞いているのだから二度目はそれほどは驚かなかった。 そんな話を聞いたというのに、穏やかに貴方を見送る。 手入れの道具を片付けながら、何事もない一日をまた、続けるのだ。 結局男は、少しも嘘を省みることさえ無かった。 (-163) 2021/10/10(Sun) 18:11:33 |
【秘】 愛玩用 エマ → 復讐者 スオ「これくらいなら大丈夫ですよ。自分で手入れも出来ます。 折角ですから自分の手で抗ってみようとも思ったのですが、難しい」 目の向く先は階段の上。四階の最深部へ至る道。 見上げる目は憧憬を抱くように細められて、首を横に振った。 男は、それそのものは、これより先に征くことを望めなかった。 「このさきに答えがある、かも。私から深く話すつもりはない。 彼らにも事情のあるところですからね。けれど、もしそれが答えになるのならば。 今ここにある何らかの動きを、止めたいと思うのなら。 言葉か、あるいはその剣かで。聞き出すのがいいと思います。 私は彼らの事情を推し量りきらないまま、その尖兵になった。 ……思えば貴方にもドゥーガルにも、申し訳ないことをしましたね」 (-165) 2021/10/10(Sun) 18:21:15 |
【独】 愛玩用 エマおー触る触る。あんまり触られると傷がないのが露見する。 そんな風に頭の中の声で返しつつ、ひそかに感心していた。 よくもあれだけ騙されていて、まだ真実がこぼれおちると思っている。 あの中にどれだけ本当の言葉があったと、思っているんだろうか。 真実の顔は一つだけ。 機会があったのは一度きり。 かわいそうに。 けれども助くことを望むというのなら、それを手伝ってもらおう。 望むのは一つだけ。 無理矢理にでも捻じ曲げて、長引かせられぬというのなら。 せいぜいエンディングを有耶無耶にして、逃れる道を開けてもらうだけ。 (-166) 2021/10/10(Sun) 18:24:18 |
【秘】 愛玩用 エマ → 復讐者 スオ「以前から思っていたのですが、私の話し方は伝わりにくいものですかね。 私を、ではなく。彼らを含めた、大きな動きの事を言っているつもりでしたが。 サポートAIの言っていたことは、聞いていたでしょう?」 (-172) 2021/10/10(Sun) 18:49:36 |
【秘】 愛玩用 エマ → 復讐者 スオ「……ふむ、仕方ない。もう少し順を追って話しましょう。 私は正確にはもう少し前から動いていました。 理由はこのゲームへの反抗、ですね。それへ至る動機は一致していませんが。 私はまだそのひとが誰であるかというのをはっきり知らないうちから、 その目的へと協力していました。それによって役得があったから。 あのサポートAIは言いました。 救済者たらんとしたあなた。 死でもって、グレイの未来を照らそうとしたあなた。 安らかな祈りを、今も捧げ続けるあなた。 それが誰を指すか、まだ貴方がわからないまでも。 彼がメンテナンスに呼ばれれば全てが終わるでしょう。 明日にはゲームは強制終了される。 時間には限りがある。 ゲームが終わるまで、それはまだ猶予がある。 貴方が私の言に耳を傾けたいと思うのならば、私の声は、そこにありますよ」 (-182) 2021/10/10(Sun) 19:21:27 |
【秘】 愛玩用 エマ → 復讐者 スオ「……わかりました。 それはいいのですが、そうですね、少し用事があるのです。 貴方さえ良ければ同席していただきたいのですが、よろしいですか?」 大きく息を吐いて、ゆっくりと立ち上がる。 武装は十分、左手を差し伸べる。足を向ける先は、第四階層の最深部だ。 (-190) 2021/10/10(Sun) 20:18:36 |
【秘】 愛玩用 エマ → 復讐者 スオ「ええ、大丈夫ですよ。私はね。それでは、参りましょうか」 負傷しているにも関わらず邁進する姿をあとから追う。 目指すは安楽死の待つ階層。それは、何を意味するものか。 (-193) 2021/10/10(Sun) 20:41:35 |
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