7734 迷彩 リョウは、メモを貼った。 (c16) 2021/09/25(Sat) 1:01:45 |
7734 迷彩 リョウは、メモを貼った。 (c17) 2021/09/25(Sat) 1:02:07 |
【墓】 7734 迷彩 リョウ>>+29 >>+30 「別に誰の体でもいい。 ……ああいや、今より小さいのはヤダな。 今より大きい体なら、誰だっていいんだ」 椅子に背を預け、僅かに遠くなった画面を眺めた。 「もしこの身体を着替えたくなっても、 カガミンとカガミンの友達には手を出さない。 約束するよ」 少年の言い分を信じるなら、相手は誰でも良いのだろう。 わざわざ知人友人に恨まれる人間を選ぶメリットもない。 (+32) 2021/09/25(Sat) 1:03:08 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 7734 迷彩 リョウ「必ず助けられるかは分からない。俺は一番大切なものを見つけたから、俺はそれを最優先に動く。 それに助けられるかもそもそもその時の状況による。俺では力になれないことだってあるだろう」 無責任に貴方の心を明るくさせる言葉でも吐けばよかっただろうか。一瞬思案したが、やはり出来なかった。期待させて裏切る方が不誠実で、より彼を傷つけてしまうと思ったから。 「…………でも」 頭から貴方の額へと手を滑らせる。労るようにそろりと一度撫でて、ゆっくりと横から覗き込むように顔を近づけた。 「お前が姿を見せ、声を上げてくれたなら。 そして俺の目に映り、俺の耳に届いたなら。 ──俺は、貴戸高志は、お前をいない者扱いなんてしない。そう約束しよう」 小指を立てた手を貴方に差し出した。指切りの仕草だ。 (-106) 2021/09/25(Sat) 5:15:48 |
【墓】 7734 迷彩 リョウ>>+33 カガミン その笑顔を見れば、目を細める。 少年は友人関係に疎い。それよりも、利害関係の方がずっと単純だ。 貴方との関係は、無知な少年にも分かり易い。 「よかった〜。皆さぁ……あ、母さん以外だけど。 身体が違うだけでオレだって信じてくれないんだもん。 でもカガミンなら大丈夫だね。またすぐ友達になれる」 心底安心した、という口振りで笑い続ける。 が、問い掛けには目を丸くする。 笑顔が消え、数秒間の無言。質問の意味をすぐに理解できなかったらしい。 「……うーん?どうだろ。 どっちも……みたいなこと言われたかも。 身体調べた時にオッサンたちが色々話してたけど、 何言ってんのかよくわかんなかった」 恐らく。 貴方は、人格について尋ねたのだろう。 しかし意図を測り切れなかった少年からは、ズレた返答が返ってきた。 ひとつの身体にひとつの人格。 この少年の中で、それは当然であり、前提であったから。 (+40) 2021/09/25(Sat) 7:48:38 |
7734 迷彩 リョウは、メモを貼った。 (c18) 2021/09/25(Sat) 7:49:07 |
7734 迷彩 リョウは、メモを貼った。 (c19) 2021/09/25(Sat) 7:49:31 |
7734 迷彩 リョウは、メモを貼った。 (c20) 2021/09/25(Sat) 7:49:54 |
7734 迷彩 リョウは、メモを貼った。 (c21) 2021/09/25(Sat) 7:50:12 |
【秘】 7734 迷彩 リョウ → 4432 貴戸 高志貴方の冷淡にも思える言葉に、少年は安堵し、喜んだ。 自分に関係無いことなのに。 他人の気持ちを、こんなに嬉しいと思ったのは初めてだった。 緩む口元を隠しながら、相槌を挟む。 「うん、……うん」 貴方の手が額を滑る間、気持ち良さそうに目を閉じていた。目蓋の裏にかつての日々を見る。 目を開けた。 「……ふふ。うん、わかった。 ちゃんとツッキーにごめんなさいって、言うね」 布団から一本の腕が伸びる。 傷ひとつ無く、指先も荒れていない、綺麗な腕だった。 「あのね。 別に、助けてくれなくて良いんだよ。 自分のことは自分でやる。もう失敗しない。自分の夢は、自分で叶える」 貴方の小指に、少年の小指が触れる。 「だから、」 指が絡む。 (-118) 2021/09/25(Sat) 9:54:14 |
迷彩 リョウは、指切りをする。……小指に込められた力は、指切りにしては少し強かった。きっと、不慣れなのだろう。 (c22) 2021/09/25(Sat) 9:56:31 |
【墓】 7734 迷彩 リョウ>>+41 カガミン 「なんにも……?」 砕かれた言葉を、さらに咀嚼する。 少年には常識というものが欠けていて、自分の知識は全て常識だと思っている。 息の仕方を教えるのが難しいように、無意識下の行いを説明するのは難しい。 「元の人には戻らないよ。 だから母さんは殺されるんじゃないの?」 それは即ち、殺すことと同義だ。 貴方の想定とこの少年の前提はすれ違ったまま、 しかし少しだけ噛み合ってしまう。 「えっとお……んー、アンパンのアンコだけ食べて、中身をクリームにしたら、それってもうアンパンじゃなくね? それってもうクリームパンじゃん?ってオレは思う」 少年なりの例え話であるが、不可逆的なものであることを伝えたいらしい。 (+43) 2021/09/25(Sat) 14:15:55 |
【秘】 7734 迷彩 リョウ → 1117 闇谷 暁先月発行された週刊誌だ。 しかし所々切り取られ、閲覧できない記事がある。 裁判を間近に控えているというのに、 迷彩親子に関する詳細な記事だけが無い 。あったとしても、号外記事の内容と概ね同じだ。 ……それでも、探し続ければ。 とある評論の一部に、目的の名前が見える。 検閲から漏れたのだろう。 (-126) 2021/09/25(Sat) 14:32:36 |
【秘】 7734 迷彩 リョウ → 1117 闇谷 暁【週刊新世界】[現代異能倫理] (中略) 迷彩母子のケースも類似している。 被告の息子は世界的に見ても希な異能、又は障害だ。 息子(Aとする)は骨と皮膚を持たずに生まれたことが、●●クリニック院長S氏の遺書にて明らかとなっている。 S氏は内臓だけで生まれたAを、死産により命を絶った赤子の中へ入れた。 もしもこの時S氏が何も処置していなければ、Aは間違いなく絶命していただろう。 これを生まれてすぐに死ぬべきであった淘汰と見做すか、医療行為とするか。 どちらにせよ、S氏の処置を否定する倫理は存在していないと同じ医者として私は考える。 (中略) 彼ら親子はこうしてこの世で出会ったわけであるが、彼らの人生は大よそ差別と貧困に満ちていたと推測する。 人工皮膚の移植、人工骨の生成、人工筋肉の移植。それらを成長する度に行えば、当然費用は嵩むだろう。 行政の支援が得られないのならば、自ずと手段は限られてくる。 彼らに人道から外れるなと諭すことは簡単だ。 では、彼らの生存権はどうやって保障されるのだろうか。 社会保障の限界は、もう訪れている。 (-128) 2021/09/25(Sat) 14:35:20 |
【秘】 7734 迷彩 リョウ → 1117 闇谷 暁(中略) 科学の進歩により異能と障害の区別は概ね可能になったが、境界線というものは必ず存在する。 知的ボーダーという言葉が未だ存在するように、区別をする以上、境界線は続いていくのだ。 使用者及び被使用者に有益な能力を異能とする風潮は、これを後押ししているだろう。 我々には、自身の異能を制御する義務がある。その制御が難しい場合の社会保障は我が国にも存在する。 では保障が無く、自身や家族の協力のみで制御が難しい場合でも、この義務は全うすべきか。 当然保障が実現するならば、全て解決する。 しかしただでさえ圧迫している国家予算の中から、研究費用、及び保障費用を捻出するのは、あまりにも空想的であると言わざるを得ない。 (中略) 異能進化説 (注釈:異能は人間の進化であるという説) がある。もしこれが正しいとすれば、彼らは淘汰されるべきなのだろうか。 それとも我々は、机上の空論の実現を目指すべきなのだろうか。 (-129) 2021/09/25(Sat) 14:40:08 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 7734 迷彩 リョウゆびきりげんまん。 嘘ついたら…… …………きっと、針千本すら生ぬるい。 あんな質問をするということは、過去に似た経験をしたのかもしれない。 再び同じことをしてしまえば、二度と人を信じられないような傷を彼に与えてしまうだろう。そのことを思えば、針千本の苦痛など己の罰にしては軽すぎる。 「……そうか。迷彩はひたむきな強さを持っているな。羨ましいくらいだ。 俺はお前の夢を詳しくは知らない。だが、俺と俺の大切なものの前に立ちはだかる事がないのであれば応援しよう。 仮令それが、人から指差されるようなことだとしてもな」 小指を絡める。 貴方が込めた力と同じくらい強く、きつく小指を折り曲げた。貴方がその内側で何を抱いているかは分からないけれど。 (-133) 2021/09/25(Sat) 15:50:22 |
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新