【独】 夜のみなしご 千夜一夜《ミルフィーユ》 (-0) 2018/12/09(Sun) 23:18:41 |
【人】 “委員長” アナベル― 聖・フェニックス・スター学園 ― [とある地にある学園。 その学園は表向きは普通の学び舎であった。 特徴と言えば、普通の学園よりも設備が良いと言うことぐらいか。 特に、門扉や周囲の塀は大変頑丈で。 一説によれば、かっては軍の施設だったとか。 或いは、貴族の屋敷をそのまま寄付されたとも噂されている。 ……尤も、真相はそんな理由では無い。 裏では異能者のコミュニティとしての施設。 そう言う面で見れば、学園と言うのは実に体裁が整っているのだ。 社会とある程度の接点を持ちつつも。 此方側の都合で、関わりを調整も出来るのだから。] (10) 2018/12/09(Sun) 23:18:52 |
【人】 “委員長” アナベル[その点から見れば。 大変頑丈な外観は、要するに有事の際はそのまま要塞になると言う事で。 普通の学園よりも遥かに恵まれた書庫も。 或いは研究施設も。 本当に大事なモノを隠すためのものだった。 先人曰く、木を隠すならば森の中。] (11) 2018/12/09(Sun) 23:19:17 |
【人】 “委員長” アナベル――始まろうとしているわ。 [校舎の隅。 一人、天を見上げる少女。 “委員会”の一員たる彼女は識っていた。 これから起こる――月蝕。 それが果たしてセカイに何を齎そうとしているのかを。 周囲にはいつの間にか。 異能者の気配が立ち込めていた。 そんな中、彼女は皆に笑いかける。] (12) 2018/12/09(Sun) 23:21:02 |
【人】 “委員長” アナベル全ては手筈通りに。 [その場に姿を現しているのは彼女だけなのだが。 言葉はしっかりと届いている事は明らかだった。 だから彼女は続けて告げる。] 行ってらっしゃい。 貴方達に闇の祝福を。 [彼女の言葉に呼応するように。 周囲に居た気配は次々とその場を去って行く。 一つの言葉を残しながら。] (14) 2018/12/09(Sun) 23:22:42 |
【人】 まつろわぬ白の神子 マシロ―― 神喰一式村・火鳥神理教本部 ―― [かつて日の本に降り立った神子によって設立され、 現在、その信者数は数十万とも数百万とも呼ばれる 日の本の一大宗教団体『火鳥神理教』。 その本部があるのが、 富嶽の裾野に位置する神喰一式村。 ほんの数日前まで教祖や幹部たちと 共に数千人の信者たちが暮らしていたその村は、 今は人ひとりいない死と灰の里と化した。 この村ばかりではない。 富嶽近郊に位置していた数多の市町村及び、 そこに暮らしていた数十万の人々は一斉に 富嶽の山体崩壊に巻き込まれ、火砕流と土砂、 そして天から降り注がれた灰に飲み込まれていった] (16) 2018/12/09(Sun) 23:23:13 |
【人】 “委員長” アナベルさーて、私は。 普段の生活に戻るとしましょうか。 [今はまだ。 此方の生活だって悪くは無いのだ。 授業をさぼりがちな図書委員長。 今はまだ、その仮面を被ったままで。*] (17) 2018/12/09(Sun) 23:23:38 |
【人】 まつろわぬ白の神子 マシロ[そんな死と灰に覆われた教団本部の建物内部。 教祖と幹部のみが立ち入ることを許された、その場所に 一人の少女が佇んでいた。 否、佇むという表現は正確ではない。 ごく薄い単衣のみを纏ったまま、 彼女は宙にその華奢な体躯を浮かびあがらせていた] ……ごめんね、教祖《おとうさま》。 [しょんぼり、叱られた子供のような顔をして、 少女はかつて教祖と呼ばれた老人の骸に手を添える。 既にこと切れて枯れ木のように朽ちていた老人の身体は、 瞬く間にぼろぼろと地面に落ちて灰と化した。 床に転がる幹部たちの亡骸も同様。] (18) 2018/12/09(Sun) 23:25:37 |
【人】 まつろわぬ白の神子 マシロ……でも、あなたたちがいけないのよ? 自分たちが何を『神』として祀り上げていたのか。 それを知ろうともしなかったのだから。 [呟く声に応える者はいない。 否、そんな者は最初からいなかったのだ。 此岸に生まれ落ちたその瞬間から、 少女の声に耳を傾ける者など、この世界には存在しなかった。 ……たった一人を、除いては ] (19) 2018/12/09(Sun) 23:27:05 |
“委員長” アナベルは、メモを貼った。 (a1) 2018/12/09(Sun) 23:28:07 |
【人】 まつろわぬ白の神子 マシロでも、最後に素敵な贈り物《プレゼント》を貰ったわ。 おじいさまたちったら、こんな可愛い身体を、 生贄に用意してくれたのだもの。 [ふわふわと地面から浮きながら 薄衣の裾を掴んでくるり、身体を回す。 床に転がる躯や灰がなければ、 愛らしい少女がはしゃぐ、 なんとも微笑ましい風景だったに違いない。 元は自分に用意されたものではない。 教団関係者たちが『神』と呼び崇めていた者のために 用意された生贄の少女。 教団の信者の娘か、或いは何処かから攫ってきたのか。 此方としてはどうでもいいけれど、 ――幽かに『力』のようなものを感じる。 精々、利用させてもらうとしよう] (20) 2018/12/09(Sun) 23:28:15 |
【人】 まつろわぬ白の神子 マシロさよなら、おとうさま。 そしてさようなら、 わたしが生まれ育った牢獄《ふるさと》。 [教団本部の建物を出て。 ふと、空を見上げた。 見上げた先に在ったのは かつて『霊峰・富嶽』と呼ばれたもの。 その名残のみが、ただ、ただそこに佇んでいた。 かつて日の本の内と外の民とを魅了した、 白雪を纏う美しい霊峰はもはや此処にはなく。 崩壊によって山肌の大半は失われ、無残な爪痕ばかりが目立つ。 その上空に―――月は、視えない] (21) 2018/12/09(Sun) 23:29:09 |
【人】 まつろわぬ白の神子 マシロ――さぁ、いきましょうか。 あの空に輝く月が視えるところへ。 わたしの運命が至る場所へ。 [たとえそれが、 三千世界を越えたその先に在るとしても。 わたしはきっとそこに辿り着く。 それが、わたしの運命《さだめ》であり、 生まれてきた理由《わけ》であるならば。]** (22) 2018/12/09(Sun) 23:29:34 |
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