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【人】 幻想 アリア「わあ、とっても賑わってる!」 そこに、"現実には存在しない少女"が居るとして。 彼女が"夢に望まれた存在である"として。 誰もそれに気付く事は無い。 「私、屋台見に行きたいな!」 「先に行ってるねー!」 二人に軽く手を振ってから、浴衣姿に身を包んだ少女はぱたぱたと祭囃子を駆け抜けていく。 (0) 2023/09/03(Sun) 22:02:22 |
【秘】 しもべ レグナ → ご主人様 マオ赤くなった頬も、上がる吐息も。乱れた髪も。 若草色の視線が合うのも。 愛でられるように撫ぜてくる指も。 流石にこんな状況になってしまえば、自身の中でも何かを感じずにはいられない。 「っ、……、 すきに、って」 此方も散々追いかけ回していた状況だ。 吐息は荒く、顔を真っ赤にさせ。 このままどんな願いをも叶えさせてくれるか、とも。 考えてしまうかのような。想像が過る。 けれども状況が状況だ。内心鳴っていた心臓を隠す様にして。 ▼ (-0) 2023/09/04(Mon) 0:31:53 |
【秘】 しもべ レグナ → ご主人様 マオ「だから」 浴衣の袖を通し、「先に浴衣を」 そのままあなたをコロンと回し、「着ろ!!」 貴方を起こし、整えて。そのまま帯を通す。 (-1) 2023/09/04(Mon) 0:32:42 |
【秘】 ご主人様 マオ → しもべ レグナ「んっ」 スッ「あっ!?」 コロン「もっ……」 スッ「 もっとやさしく着せんかい…… 」そこにはあっという間に、紺の浴衣を纏ったマオの姿。 すこしだけ不服そうにしながらも、乱れた髪を整えている。 「帯はすこしゆるくしてくれ……しめつけはいやじゃ」 思い通りにじっとしない気まぐれ猫気質の男が ようやく大人しく着つけられたのだった。 ▼ (-2) 2023/09/04(Mon) 4:42:58 |
【秘】 ご主人様 マオ → しもべ レグナ「どうじゃ、これで良いか?」 その場でくるりとまわって見せる。 黒髪に浴衣が合うとはよくいったものだ。 全身まとまりのある色で、いつもより落ち着いた印象。 髪の隙間から覗く若草色の瞳が、より明るく際立ち 夜空の月のようにさえ見える。 黙ってすましていれば、誰も気まぐれ我儘やんちゃ猫じじいとは 思わないんだろう。黙っていれば。 「褒美はなにが良いか考えたかの、レグナ」 着せてくれたらあげる約束は忘れない。 軽い口約束だって、マオは必ず守る。 (-3) 2023/09/04(Mon) 4:49:49 |
【独】 ご主人様 マオレグナの顔がずうっと見ていても飽きないくらい好きだ。 思わず手を伸ばして触れたくなる。 この器用な手が動かせてよかったとすら思えるほど。 特にはちみつ色のその眼が好きだ。 やれやれと、やさしい瞳をしているのを見たくてわがままを言う。 焦って泳いでるのを見たくて、からかう。 憂うように伏せられるのを見たくて、困らせる。 真っ赤になって白黒させているのを見たくて、誑かそうとする。 だから、こっちをちゃんと見ていてほしい。 そんなわがまま。 しあわせそうに笑わせる方法だけは、わからない。 家族といるレグナはいつもしあわせそうだ。 マオは家族を知らない。その違いなのだろう。 なんでもかなう理想郷でも、人の心は動かせないものなのか。 (-4) 2023/09/04(Mon) 7:55:20 |
【独】 ご主人様 マオマオには差し出せるものが、なにもない。 神仙様は与えられるばかりでなんにも持っていなかった。 理想郷ですべてがほしいと願えども そのすべてになにが入るのかなどわからない。ゆえに願えない。 むりやり差し出すならば、ひとつだけある。自身のこの身体だ。 同衾すれば長寿になれるとか、そんな御利益がある。 望んで手に入れた、この美しい身体。 (-6) 2023/09/04(Mon) 8:10:32 |
【独】 ご主人様 マオ/* 好きにしろって言われて動揺するのかわいいね。 好きにしたい気持ちあるんだ…………この気まぐれ我儘やんちゃ猫じじいを……。 (-8) 2023/09/04(Mon) 10:02:18 |
【秘】 しもべ レグナ → ご主人様 マオ「あんたが着せろと言っておいて逃げ回るからだろうが」 櫛があるなら髪を整えるのも手伝っただろうし、 帯を緩くしろと言われれば、はいはいと言いながら緩くした事だろうか。 着せ方は強引だったが、きっといい感じに整った。 ▼ (-9) 2023/09/04(Mon) 14:19:03 |
【秘】 しもべ レグナ → ご主人様 マオ「ああ。……良く、似合ってるんじゃないか。」 あなたがくるりと回れば、ひらりと浴衣の裾が揺れるのが見えた。 全体が暗くまとまっている中、覗く若草色が映え、 実際良く似合っていると感じた。 ……この猫の様な男が、綺麗な姿である事は、認めざるを得ないのだ。 「褒美……」 そう言われれば、揶揄われる予感を感じてか少しだけ言い淀む様にして。 けれども、あなたの目を見て告げる。 「……花火ってやつが、したい」 「どっかで聞いたんだよな。これからの日々が続く様に願うのなら、社近くで花火をすると良いって」 「俺も、やった事ないし……ちょっと、興味あって」 「あんたが火、嫌いじゃなけりゃだけど」 (-10) 2023/09/04(Mon) 14:19:31 |
【秘】 ご主人様 マオ → しもべ レグナ「そうじゃろう美しいじゃろう……惚れなおしたか?」 浴衣の袖をつまんで口元を隠し、冗談めいてころころと お上品な笑い声を零してみせる。 くしゃくしゃだった髪は、櫛でととのえられてふわふわだ。 目元はさぞかし機嫌が良さそうに細められている。 明日はこれを着ていくと決めた。 「……花火、か」 それがしもべのほしい褒美らしい。 あからさまにぱちぱちと瞳が瞬いて、じぃと見つめ返す。 からかうような空気は感じられないけれど、今まで欲深い人間のお願いばかり聞いていたこともあって、ぼんやりと不思議そうに首をかしげ。 「それは、わしと花火がしたいと言うておるのか?」 これからの日々が続く様に願う。 誑かすだなんだ人に言っておいて、レグナだって なかなかな甘言を吐いているような気がするのは。 己が自分のことしか考えていないせいか。 ▼ (-11) 2023/09/04(Mon) 17:09:47 |
【秘】 ご主人様 マオ → しもべ レグナ「花火はわしも好きじゃ。でかいのしか見たことがないが」 毎年祭りで上がる花火が、山の頂上からよく見えるのだ。 マオはそれを毎年のんびりとひとりで眺めるのが好きだった。 水は大層苦手だが、火は平気らしい。 「 ……わしにおねがいする褒美、それでいいのか。 同衾したいとでもいうと期待しておったのに」 冗談。耳元で囁いたくらいで赤くなるような男が そんな大胆な褒美をねだるなんて、ひとさじも思っちゃいない。 思っていないというのにわざと言うのがマオだった。 (-12) 2023/09/04(Mon) 17:12:21 |
【秘】 しもべ レグナ → ご主人様 マオ「悔しいけど否定はしねえ」 上品な笑いには、普段からそうなら手が掛からないんだけどな、等と。 整えた後はぽふぽふ、と。頭を撫でる事だろうか。 やわらかな髪の感触が心地よい。 甘言を吐いている自覚はあるのか、瞬いた瞳には、少し照れくさそうに零すものの。 確かに笑顔のまま、あなたの目を見たまま。言葉を返す。 「……そうだよ」 「意外に思ったか?」 ▼ (-13) 2023/09/04(Mon) 22:35:00 |
【秘】 しもべ レグナ → ご主人様 マオ「じゃあ、一緒にやりに行こうぜ。手持ちの奴」 大きな花火も見たことはないので、そちらはそちらで見たいとは思うのだけれど。 火が平気なら猶更。ちょっとした願掛けついでに、見た事のないものを、あなたと共有したい。それだけのつもりだ。 「 同……っ、 だからそれが誑かしてんだっての!!」案の定そんな褒美の内容を聞けば照れた様子を見せる。 そういう所が面白がられる要因の一つだとは、理解してはいるのだけれど。 照れが勝つものは勝つのだからしょうがねえだろ、というのは本人の談。 (-14) 2023/09/04(Mon) 22:35:56 |
【秘】 ご主人様 マオ → しもべ レグナ「レグナ、おまえ……」 突如、頭を撫でていたレグナの手を 獲物を狙うカマキリのごとく両手で捕まえる。 さっきまで飾り付けていた上品仕草が、吹っ飛んでいった。 流れるように、手袋の下にするりと指を滑り込ませて、ぎゅっと握ろう。 「やっとしもべとしての自覚がでてきたんじゃのう!」 挙句の果てには握った手を、すりすりと頬擦りし始める。 どうやらマオなりの喜びの表現らしい。いいことじゃ! 「意外どころか──おまえらしいのじゃ」 さらっと嘘を吐く。思わず聞き返したのは 花火なんて妹が喜びそうなものだから 家族とするのではないかと、考えたからだ。 ▼ (-15) 2023/09/05(Tue) 0:19:51 |
【秘】 ご主人様 マオ → しもべ レグナ「……いいぞ。おまえがそれで……、 後悔しないならな マオに花火なんて持たせたら、惨事が起こること請け合い── だけど今更だめといっても、もうおそい。 大きな花火もさぷらいずで見せてやろうかと、密かに考えながら。 「初心なやつじゃ。おまえのさっきの言葉のほうが よっぽど、たぶらかしというのではないのか」 一緒に願掛けのために花火をしたいなんて、マオには到底思いつかない系統の。 いつもより一層にんまりと笑いながら、レグナの瞳を覗き込む。 なんだか瞳をみつめるのが癖になっている。 「祭りが楽しみじゃ」 「明日はわしが迎えにきてやろう。いい子で待っているのじゃぞ、レグナ」 (-16) 2023/09/05(Tue) 0:41:07 |
【秘】 しもべ レグナ → ご主人様 マオ手を両手でがしっと捕まえられ、ぎゅっと握られれば少々驚いた様に「うわっ!?」と声を上げる。 そうして笑顔ですりすりと頬擦りされれば、今度はこっちが何度か瞬きをする番だ。 「……はは。そこまで喜ばれるとは思ってなかったな」 しもべ扱いにはもう慣れたものだから、 そこには突っ込まないけれど。 吐かれた嘘には、恐らく気付いていない。 そこで名前を出したのがアリアでなく、マオなのは。 何だかんだであなたに愛情を持っている証なのか。 ▼ (-18) 2023/09/05(Tue) 16:09:33 |
【秘】 しもべ レグナ → ご主人様 マオ「……覚悟はしてる」 予想できないわけがないので、それは承知の上だ。 とりあえず 火事にはならない様 気を付けないとと思った事だろうか。誑かしに関しては「そうか?」と。 自分では無自覚な方向に誑かしているかもしれない。 今度は瞳を逸らさず、そちらの方を見つめ返す。 「ああ、楽しみだな」 「……あんたにいい子でって言われるのは、何か複雑な気分だが。 ちゃんと待ってるから、時間通り迎えに来いよ?」 (-19) 2023/09/05(Tue) 16:10:16 |
【秘】 ご主人様 マオ → しもべ レグナ「人間がマオ様からほしがる褒美といったら 長寿のご利益がほしいからとか この美しさと可愛いさを堪能するため 同衾したいが当たり前と思っておったからの」 さっき期待していたのはこのせい。 仙人、もとい神仙様にはそんなご利益があるとかないとか。 求められることが好きゆえ、本人は喜ばしいことなのだが。 レグナがどう思うかは考えていない。 「おまえのお願いは、かわいいもんじゃの♡ レグナがマオ様大好きというのがわかったぞ」 相変わらず自己肯定と自尊心だけはでっかかった。 嬉しいので、もうひとつ褒美をやろう、とそっと近づき 自分の横髪を耳にかける仕草をして 頬にちゅ、触れるだけの口づけをしていった。 ▼ (-20) 2023/09/05(Tue) 17:54:51 |
【秘】 ご主人様 マオ → しもべ レグナ「では、また明日じゃ」 当日にも浴衣を着せてもらわないといけないし。 もちろん、と返事をひとつ。 マオは約束は守るが、それ以上にきまぐれだ。 夜中に窓から侵入して早めにくる確率は高い── 窓はきちんと鍵をしめておいたほうがいい。 (しめようが何とかして入っては来そうだが) ひとまず今は一旦、山に戻ることにした。浴衣のまま。 脱ぎ散らかした服を回収し、アリアに一声かけて。 「今日のお兄ちゃんは大胆だったぞ♡」という 余計な一言も添えて、帰って行くだろう。 (-21) 2023/09/05(Tue) 18:00:31 |
【秘】 しもべ レグナ → ご主人様 マオ「…… 同衾は置いとくとして。 長寿、この年ではあんまり考えたことがないからなあ……」 長生きしたいという気持ちはあるにはあるけれど、 そんな発想は思い浮かばなかったのか。 ……というか、同衾にも積極的に応じていたのかと少々複雑そうな気持ちになっているかもしれない。 「もう一つ?」 とほんの少しだけ首をかしげたところ、 頬にやわらかな感触が軽く触れて。 ▼ (-22) 2023/09/05(Tue) 21:32:35 |
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