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【鳴】 琴羽の天狗 時見────それは…… 母上がそなたに伝えたのは、 この地に伝わる送り火の在り処か…… [一定の時期において あの世とこの世の境が曖昧になるこの地で、 それでも人々が暮らし続けられたのは…… 秘伝として伝え続けた送り火の角灯。 かぼちゃのランタンで 死霊を天に還していたからなのだろう。 まぁ、恐らくかつては此処まで 霊共が一致団結して大暴れは していなかったのではないだろうか。 今年は西洋の妖怪仮装のイベントという 百鬼夜行の依代にぴったりな行事を開催し、 更には琴羽というマタタビを渦中に投げ込んだ 相乗効果であった気がすごくするのである] (=75) 2020/10/27(Tue) 1:00:18 |
【鳴】 琴羽の天狗 時見[なので、恐らくは…… 猫の霊だか、猫又だか。 琴羽に取り憑いた猫が俺を襲ってきたのは…… ちらりと、自らの背を振り返る。 其処にはマントに隠れる様に一対の羽が生えていて] ……誰が、鳥だ…… [ぼそり呟いたのを最後に。 ほぼほぼ気力だけで立っていた俺は ゆっくり前のめりに倒れていったのだった] (=76) 2020/10/27(Tue) 1:12:24 |
【鳴】 琴羽の天狗 時見[ 掠れる眼差しの先、 灯火を置いた琴羽が駆け寄って来るのが見える。 さっき、もらった霊力を使い果たしてしまったと すまんなと苦笑したその声は、 果たして彼女に届いただろうか。 俺の意識は闇に落ち。 …… あぁ、だが…… 落ち葉の地面に倒れ伏したその割りに、 後頭部や口元は、まるで包まれているかの様に 暖かく て …… …*] (=77) 2020/10/27(Tue) 1:16:25 |
【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡[相手から語られる説明は目から鱗だった。 さっきまで頭に血が昇ったみたいに鈍った思考が 途端に落ち着いてぐるぐると回り始めた。 確かに言われた通りだ。 きっと拒まれたり上手くいかなかったら 『男だから駄目なんだ』と思っただろう。間違いない。 そもそも男だから嫌われるかもと怯えていたわけで。 けど拒否されなくてキスも出来ているから 当然のように興奮だってするもんだと思い込んでいた。 取り敢えずヤってしまえば何とかなると思っていた。 ゲイ相手と同じように最後まで出来るものとばかり。] 振ったわけじゃ…。 [思わず否定した言葉が尻すぼみになる。 あの時、俺は理由を言っただろうか。 相互じゃなくて手伝いだけを申し出た理由を。 改めて客観的に思い出してみたら 確かに「俺はいいや」みたいな態度だった気がしてきた。] (-96) 2020/10/27(Tue) 1:45:42 |
【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡[続く言葉にはもう「その通りです」と言うほかなかった。 俺は彼の気持ちが分からなくて悩んでいたわけだが そもそもの話、俺は分かろうと努力したのだっけか。 相手の価値観だとか気持ちを直接聞いてみるとか そんな当たり前の理解を行ってきただろうか。 してないですね、ええ。 そりゃ分からなくて当然だ。 ノンケの男はこんな風に思うのだろう、とか ゲイとはこうだったからみたいな 目の前の相手に向き合う事を全くしてこなかった。 その上で受け入れてもらってる事に胡坐をかいて ただ甘えてさらにはこうして駄々こねているわけで] …ごめんなさい。 俺、自分のことばっかでした。 葛西さんのこと、何も考えてなかった。 [言い訳もなく謝るほかない状況である。] (-97) 2020/10/27(Tue) 1:46:12 |
【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡[けどマーキングの単語はスルー出来なかった。] 待ってください!これは―― [心当たりあり過ぎる首筋の鬱血を手で隠し 慌てて食い下がろうとしたけどすり抜けられて、 台所へと向かった相手の後ろ姿を追う。 邪魔にはならず、声は届く位置で立ち止まって 釈明しようとした口が咄嗟に固まる。 言うのか、あれを。 わざわざお金払ってまで頼んだって、 そんな間抜けな細工してここに来ましたって? あまりに情けなさ過ぎる。かっこわるい。 アホだと呆れられてるに決まっている。 ………。 …そんなん今さらだったわ。] (-98) 2020/10/27(Tue) 1:46:41 |
【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡これは友達に酒驕る代わりに付けてもらった、と言うか。 葛西さんにとって俺が何なのか分かんないから 他の男の存在匂わせたらどんな反応するのかなって…。 これ気にしてくれるんなら ちょっとは気にしてくれてんのかな、とか知りたくて。 [跡が消えるように赤くなるくらい首筋を擦って 友達は女役専門だから性的な関係は全くないとか めっちゃ嫌々付き合ってくれたくれたとか、 聞かれてもないし言う必要もない情報が口を滑っていった。]* (-99) 2020/10/27(Tue) 1:47:16 |
【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司[わぁ、ちょろいなぁ。 ちょっとびっくりするくらいちょろい。 大丈夫かこいつ。 口から出まかせにあっさり流されて しょんぼりしてる犬にちょっと楽しくなってくる。 こいつに落ち度なんてきっとそれ程ないのに まんまと反省し始める様が実に爽快で小気味良い。 ほんとおまえ、なんで俺のことなんて好きなんだろうね。 この性根がばれていないからか、そうか。 やだ可哀想。ご愁傷様。 それらしい顔を作りながらも頭の中は 割と適当なことを考えていた。 罪悪感を押し付ける事への罪悪感はそんなにない。 思い通りになることへの愉悦の方が上回った。 声を上げて言い訳してる声を聞き流して ちょっと濃いめのカフェオレと、ブラックコーヒーを。 相変わらずインスタントですけどね。 ええ、俺の部屋にはこれしかないので。 下手に淹れようとするよりずっとうまいので。] (-101) 2020/10/27(Tue) 5:30:36 |
【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司繰り返しになるが。 俺としてはこれでも、そこそこ気に入ってるんだ。 おまえのこと。 けど、そんな試すような真似されたところで おまえの一番が俺でなくとも お前が望む様に動じることも無いだろうよ。 「そこそこ」だからな。 おまえのこと意識していない、って伝えた時から おまえは現状維持を狙ってきたわけで。 一緒にいて多少の情は湧いたから 「そこそこ」、な訳だ。 ここからおまえが俺と セフレになりてぇって言うんじゃなければ セックスよりも、 俺たちはもう少し言葉を交わすべきだと思うんだけど。 違うか? [暖かな湯気が上るカップをひとつ、相手の傍に置いて 自分はカフェオレを啜る。 あ、分量間違えたちょっと苦い。まぁいいか。 カップを片方置いた手で赤くなった首筋を摩る 冷えてりゃよかったが生憎真逆にほかほかなので 摩擦に赤くなった肌を落ち着かせる効果はない] (-102) 2020/10/27(Tue) 5:31:42 |
【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司 ……よかったな、「そこそこ」で。 もし俺がお前に気があれば そんな言い訳聞く耳持たなかっただろうよ。 さっきのおまえみたいにな。 レズビアンの姉の昔の親友、って言い訳。 今からでもしようか? それとも二人きりなのに他の女の話はやめる? [厳密にはバイセクシャルなのかもしれないけれど 当人がレズビアンを名乗っているから強ち嘘でもない。 さっき名前が挙がった女性はレズビアンだから 性的な関係は全くないとばかりに偽り嘯けば、 今のこいつの弁明と同じような言葉になる。 真実はさておき。] 触ろうとして手を引かれるのが悲しい、だったか? 初体験からこの歳までずっと女だけ抱いて来たんだ。 ハグなら平気でも性的に触れようとしたら どうしても男の身体に違和感覚えるのは仕方ねぇだろ。 慣れてないんだから。 おまえが女抱こうとして触れる感覚に近いかもな……。 (-103) 2020/10/27(Tue) 5:32:17 |
【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司[それ以上疵付けもしないが ちっとも落ち着かせもしない手を離して。 感覚を思い返す様にぎにぎしながらソファーに座り直す。 正直まったく覚えていないし別にそこまで何も感じない。 男の体だな、ってだけで。 経験から基く認識的に 情欲を抱く対象とは思っていないのは事実かもしれない。 そんな憶測でそれらしく取り繕う。 舌先三寸煙に巻く、ってのはこういうのを言うんじゃないか。 他人事みたいに考える。] で。ええと、なんだっけ。 デート、なんて……碌にした事はないが。 買い物行くくらいなら別に。何時でも。 映画は寝ない自信がない。 呼んだ時以外来るなと言った覚えはないし お前が呼ばなきゃ来なかったし 俺を呼びもしなかっただけだろう? 会社でボロ出さねぇなら呼び名くらい好きにしろ 俺を呼んでると分かる範疇なら応えないこともない。 (-104) 2020/10/27(Tue) 5:33:59 |
【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司[にぎにぎしてた手を開いて、指折り思い返しながら 順に簡単に答えてゆく。 その位だったか。首を傾げて確認してから 一方的に答えるばかりでなく此方からも何か問おうとして 特に興味がない事に思い至る。 どうしよう、これ以上どうしたいなんて要望ないな。] ……踏み込んで良いかの回答はそんなもんか。 んで、俺からもひとつ。 俺も……涼司、とでも呼ぼうか?おまえのこと。 [簡単に浮かれそうだなって想像してみたら なんだか楽しくて、作らずとも隠さなくてもいい 機嫌のいい笑みが口元を彩る。 どうする?って選択肢を与えてるみたいな顔をしているが 自分がそう呼ぶ気なら返事なんてどうだってよかった。*] (-106) 2020/10/27(Tue) 5:35:42 |
【独】 サラリーマン 葛西 聡/* やっべ寝落ちてたお返事来てるかなーってこうしんしたら 自分の返事がそもそもなかったはなしします? めっちゃほらーだよ。 ふぁ??!!!!ってなった。 びびった。 (-105) 2020/10/27(Tue) 5:37:32 |
【人】 在原 治人[十字を背にして立たせてみれば 青を基調にしながら 他の色味も柔らかく落ちかかり 彼の透き通るような肌や髪を優美に彩った。] ああ、 やっぱりだ…! 此処の方が良い アクスルを最高に美しく魅せてくれる場所で 結婚できるとか… 俺、 …も、やばい 興奮しすぎて、心臓 飛び出して どっか行きそ [繋いでいない方の手で 騒がしすぎる左胸をぎゅっと押さえ付けつつ、 あなたの姿を蕩けた視線で幾度も撫ぜた。]* (62) 2020/10/27(Tue) 8:44:26 |
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