【独】 サティ家次期当主 シャーリエ/* >リフル「明日夕ゆくりどうぞ」 あう、明日用事だったか間に合わなんだφ(・_・、) 間に合っても返ってくるとは限らないのでおまけも書こうφ(・_・、) (-145) 2020/10/04(Sun) 21:59:26 |
【雲】 サティ家次期当主 シャーリエ[がたがた揺れる馬車の中でがたがた震えながら、 リフルが探してくれてると疑いもしなかった。 見つけてくれるかはわからないし、 間に合うかもわからないけど、私の希望は彼だった。 屋敷に救援を出してくれる。 そしたらお父様がどうにかしてくれる。 馬車から落ちて奴らと離れられたんだから、 見つからないように池に隠れていればいい。 寒さで震えた頭はマトモなことを吐き出さない ] (D67) 2020/10/04(Sun) 22:00:01 |
【雲】 サティ家次期当主 シャーリエ[池の底は苔に覆われていて 立とうとしたら頭まで水に沈んだ。 片方しかない靴よりも、裸足の方が石の凹凸を掴めるか、と 水の底に靴を捨てた。 素足で触れる苔はぬるぬる滑って安定させてくれない。 水面をばしゃばしゃさせてなんとか岩影の水から抜け出せば、 「お嬢様」と聞き慣れた呼び名を叫ばれた>>D59] リフルっ ! [そっちを向いた私の目に映ったのは、知らない男の顔だった。 すごい速度で嫌悪感が肌を伝わっていく。 顔なんて見ていなかったけど分かってしまった。 私を捕らえたのと同じむっちりした手。 すぐ後ろで感じた、私を包んでしまう体格。 怒りと好色で目をギラつかせて、にたにた笑う髭の顔。 首に当てられたざらついた皮膚が、あの髭だったに違いない。 嫌悪があふれて喉が開かない。叫ぶこともできなくなってしまう。 その場にへたりこんでしまって、 なにがなんだか分からない涙が、濡れている頬に混じっていった。] (D68) 2020/10/04(Sun) 22:00:54 |
【雲】 サティ家次期当主 シャーリエ[私が後ろに向かって叫んだことで男は振り返る。 なにをされそうになったか思い出した体が逃げ出そうとするが、 男の目線の先に居るのは彼なんだ。 ようやく距離が詰まってなびく髪が見えて、 彼は何かをこっちに投げる。 男の頭に吸い込まれるように当たったのは……くつ? 音で聞くよりダメージがあったらしい男が怯んでいる間に、 私の目の前に頼もしい背中が現れた。] [リフルだ。 来てくれたんだ。 もうそれだけで安心して泣いているのに、 事態は収まってはくれない。 彼に向かって横に薙がれる拳に悲鳴をあげてしまう。 リフルはしゃがんでかわしながらジャケットを掛けてくれて>>D60。 隠れてて、ってどこかからナイフを取り出して構えた。] (D69) 2020/10/04(Sun) 22:01:54 |
【雲】 サティ家次期当主 シャーリエ[こわい。 こわい、こわい。 リフルが傷つくのが怖い、なにもできないのが怖い、 泣いたって後悔が消えないのが怖い。 ジャケットごと自分を落ち着けるように抱いて、 リフル!って叫んだのは彼の左腕に凶刃が食い込んだシーンだった>>D61。 恵まれた体格から繰り出された奴の刃物は、 常人より遙かに丈夫なリフルの腕にぶつかって止まる。 奴と私の間にリフルがいたおかげで、私の視界からは奴の後ろが見えている。] リフル…… リフルっ、 二人来てるっ! (D70) 2020/10/04(Sun) 22:02:38 |
【雲】 サティ家次期当主 シャーリエ[ひょろ長いのと小さいの、そしてリフルと組み合って離れた太いの。 馬車に乗れるのはこれだけだろう、とは思ったが、 ここは公共の場ではない。 この街で公共の場に麦は植えていない。 ここは誰かの庭で、呼ばないと助けは訪れないんだ。 三人に増えた奴らに圧倒されてしまいそうになる。 なのにリフルは私を庇ってくれる。 震えて縮こまっている私に、場違いに優しい声をかけてくれる>>D62] (D71) 2020/10/04(Sun) 22:03:05 |
【雲】 サティ家次期当主 シャーリエなんで、今いうの…… どうしていつも、私の思い出になっちゃうの…… [泣いているだけではなにも役に立てない。 ジャケットを握った手を無理矢理開き、 転がっている片方の靴を掴んだ。 リフルの低い声が聞こえる>>D64。 目の前で殺意を見たのは初めてだ。 こんな命のやりとりがあるなんて、知ってはいたけど解っていなかった。] [ごめんね、リフル。 いやな役目させてるね。 でも離れたいと思えないの。 ごめんね。] (D72) 2020/10/04(Sun) 22:04:32 |
【雲】 サティ家次期当主 シャーリエ[三人の間を風になってリフルが走り抜ける>>D65。 細いのは腿を、長いのは喉を、太いのは腹を。 鬼神のようになったリフルの前にあったのは三つの人だったものだけだった。 細いのは虫の息、太いのは叫び声も枯れてきた。 長いのはリフルに太刀を食らわせたところからぴくりとも動かない。 どれも残り短い命だろう。増援を考えなければいけない今、かまっている時間はない。] [私は「衛兵を呼んで!」って腹から声を出して、持っていた靴をできるだけ遠くに投げた。 それから赤にまみれたリフルと向き合った>>D66。] りふる…… ごめんね、ごめん…… [泣きはらしてうまくしゃべれない。 芝生の上に倒れていた彼と、麦の上に崩れた彼が重なって、 焦りと後悔が積み重なっていく。 隣に座って血を浴びた腕を指先で拭っていく。 そのうちに傷口に気づけば、そこから沸く血に涙を流した。 今日お酒飲みたいって言わなければこうならなかったかな。 胸元にあったリボンをほどいて、彼の右腕にまきつけるけれど、止血の役に立つのかは頼りなさすぎる。] (D73) 2020/10/04(Sun) 22:05:23 |
【雲】 サティ家次期当主 シャーリエ痛いよね、ごめんね…… [麦畑の向こうで悲鳴が上がる。誰かが事態に気がついたらしい。 奴らの増援では出さない悲鳴に、山場を越えたことを感じて、また泣けてきた。] [人混みをなだめながら寄ってきた衛兵の中には シャーリエを見たことのある者もいるだろう。 結わいたお下げをほどき、ひとまとまりの長い髪にすれば、 シャーリエに近づけるだろうか。] さらわれそうになったところを彼が助けてくれました。 輩の身元の確認と馬車の確保を。 ……いえ、 彼の救護を!はやく! [事件の大きさに驚いた衛兵が馬車ごと詰め所に連れて行ってくれて、衛生班に驚かれる。二人とも、処置の後に屋敷に戻された。 あまりに泣いたせいか、お小言は後回しに捜査がはじまったらしい。] (D74) 2020/10/04(Sun) 22:06:19 |
【雲】 サティ家次期当主 シャーリエ[そして今。 私は貴方と逢ったときと同じ部屋で 貴方と逢ったときと同じように、 寝かされた貴方を見ている。 濡れ鼠のまま看病するのは止められたので、 簡単なドレス姿に戻ってしまった。 前にリフルを見ていたときよりもずっと怖い。 リフルと過ごした時間がぜんぶ無くなってしまうようで、怖い。 ごめんね、と時々口にしてはリフルを見て、頬にふれる。 暖かいのを確認して、生きているって感じて、イスに戻る。 医療的なことは全て終わっているから、 看病とはいえないのだろうけど。 イスでうつらうつらしても、リフルが目を覚ますまで離れないつもりで部屋にこもっている*] (D75) 2020/10/04(Sun) 22:06:56 |
【鳴】 志隈──鈍色の球体3── [“故郷に帰った方がいいだろう。” 憔悴した女に施されたのはチケット1枚。 厄介者であり、当人の希望もあって、チケットがもう1枚。 元より貧困が進み、 10年以上経てば小競り合いで地域の変動、 そこは女にとって知らない一面を見せていた。 怒鳴られ蔑まれる事が無くなったのは救いだが、 病弱な女が一人生きていくには過酷な環境。 付いてきた子供は、 食べ物を探し求めて一日中歩き回ったり、 少しずつ動作で言葉の代わりが出来れば、 彼女に力を貸して貰えるようにと周りを手伝い。 夜は泣き続ける女を見守り、寝てる時には撫で触れ。 簡単な言葉がわかるようになった頃、 女が『あの国の事を忘れたい』と嘆いてるのを初めて知った。 より細くなっていく身体、 泣き濡れた頬、何時限界を迎えてもおかしくない細い糸。 平和な国よりもっと大きく丸い月を見た時に気付いた自分の能力。] (=16) 2020/10/04(Sun) 22:23:15 |
【鳴】 志隈[辛い事は忘れてしまえばいい。 向こうで暮らした事、嫁いだ事、 出会った事さえ苦しみでしかないのなら、 見なくていい。 あなたの望んだ事、唯一叶えられる事。] ──だから……笑って…ください、お母さん [彼女をそう呼ぶのは、この夜が最後だと決めて。 十六夜かけて祈り続ける。] (=17) 2020/10/04(Sun) 22:23:21 |
【鳴】 志隈[月の晩が終わり、朝日が昇る。 酷い頭の痛みに少年は固い床に頭を押し付け。 代わりに顔色がよく見えるあの人が目を覚ます。] 『…あら、あなたはだれ?』 [自分を映す目から翳りが消えていた。 成功を知るが、その先を考えておらず、 問いかけに咄嗟に口をついたのは名前。] シグマ。…シグマだ。 [彼女は向こうの国の言語に不慣れだった。 夫が最初に名乗った苗字を、婚姻しても愛しげに呼んでいた。 ──忘れて欲しくなかったのは、家でも自分でもなく、 彼女が男を愛した証。 弱い子供の顔をしたら思い出してしまうかもと、 言葉を変えて素っ気のない色を出す。 一番最初だけはこの名を示す相手の模倣。 貴女は具合の悪い所を助けてくれた恩人だと、 日常生活の協力を申し出ながら、 少年は青年へと変わっていき、離れていった。]* (=18) 2020/10/04(Sun) 22:23:27 |
【独】 アクスル/* >>*0 美蝶の羽化とか可憐とかしぬ しんだ 人間に興味のなかったありはらくんの目に そんな風に見えるなんて。。。。 >>*1 チャペルを標本箱に見立ててるの本当すき(N回目 >>*2 > きっと拘束を解いたが最後 > 羽ばたいて > 手の届かぬところへ > 飛び去ってしまうのだろう。 アクスルの方にもとんでもなく食い込んでるのに 気付いてないのがもう、もう、 本当そういうところだぞ!!!! ありはら沼深いよーーずぶずぶ…… (-148) 2020/10/04(Sun) 22:23:46 |
【独】 アクスル/* >>*4 羽化を強引に手伝う、って表現が好きすぎる 願う、じゃなく希う、なのも…… 頼んでるだけじゃなくて心からの希望って感じがする >>*10 > これまで標本にしてきた > 数多の虫たちの心なんか気に掛けたこともなかったのに > 貴方が今、どんな気持ちでいるのか > 気になって仕方なくなる。 んなゃーーーーーーー(悶え転がってる) > 知りたいと願う反面 > 深く刺さって抜けなくなりそうで > 知るのが怖い。] 刺さってよ;;;; こっちはもうめちゃくちゃ深く刺さってるし 胸にも二本刺さってる あと挿して欲しい (-151) 2020/10/04(Sun) 22:32:54 |
【独】 アクスル/* いやしかしありはらくんは セックスのセの字も知らなさそう そこがいい 挿す挿さないとかの問題じゃない そこに居てくれるだけでいい 尊い すきぃ>< (-152) 2020/10/04(Sun) 22:34:38 |
【人】 Marguerite シャーリエ―― 船をこぐ ―― お姉さま お怪我ですか? [花壇の前に立ったお姉さまが右腕を押さえている。 バラの手入れでトゲに割かれたのだろうか。 血の色はバラよりも赤く痛々しい。] <いたいのいたいの とんでいけ> [昔お姉さまがしてくれたように、 傷に手をかざして撫でて、空に放つ。 子供じゃないんだからって笑われてもやめない。] いたいと悲しくなるでしょう。 お茶も美味しくないもの。 <いたいのいたいの とんでいけ> <かなしいのかなしいの とんでいけ> [とんでけって見上げた空は作り物めいた真っ青な空。 とばした痛みや悲しみは空に浮かんで雲になる。 雲を見つけたラッコが寄ってきて、 気持ちよさそうに泳いでから、雲を両手に抱えて齧っていた*] (34) 2020/10/04(Sun) 22:42:47 |
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