【秘】 木峰 夏生 → 木峰 海斗[ 同じ家に住んでるのだから、立ち上り 鼻腔を撫でていくのは当たり前に自分と同じ シャンプーの匂い。 普段と変わらないはずなのに、ずいぶん久しぶりに 近い距離で吸い込んだ空気に混じるその匂いは 容易く理性を擽る。 あ、この野郎風呂入ってきやがった、と じり、と胸の奥が鳴いた。 小さい頃は、毎日一緒に風呂に入ったし、 俺の布団に潜り込んでくることもしょっちゅう あったのになぁ、なんておっさんくさいことを思う。 いつからかすっかり消えてしまったそんな日常、 こっそりお前が布団に来てたなんて、知るわけない。 知っていたら、きっと理性なんてぶっ飛んで、 お兄ちゃんのお兄ちゃんが実家で暴発しちゃって 家族会議案件(下手すりゃ警察沙汰)だったはずなので 知らなくてよかったとは思う。 (-79) 2021/07/03(Sat) 17:49:23 |
【秘】 木峰 夏生 → 木峰 海斗[ 腕の中、大人しく髪を撫でさせてくれた海斗が、 珍しくもごもごと口籠る。 宝石みたいな綺麗な瞳が、ゆらゆら、揺れて。 ─── そんな顔、誰に見せようとしてたんだよ。 また、ぢり、と燻る胸の奥。 ばっ、と振り払われた手の感触。 両手で押し返す腕の力は、やっぱりそんなに強くない。 ぎりぎりと睨む視線を真正面から受け止めて、 海斗の言葉を、ただ黙って聞いていた。 ] (-80) 2021/07/03(Sat) 17:50:33 |
【秘】 木峰 夏生 → 木峰 海斗[ 厳しい視線が、わざとらしい笑みに変わって、 誤魔化すような明るい声になって、 ようやく口を開く。 長年無理矢理押さえ込んでいた理性の蓋が、 じりじりとずれて開いていく。 ] ……一個ずつ、いこうかな。 [ 昔、宿題を教えていたころの声色に似たそれで。 ] (-81) 2021/07/03(Sat) 17:51:41 |
【秘】 木峰 夏生 → 木峰 海斗俺は、お前がしたいって言うなら喜んで。 揶揄ってると思って殴りたいならどうぞ。 で、年上の包容力……は、我ながら まぁまぁあると思ってて、 お前は充分歳上キラーです。 [ ここまで言って、一度言葉を切る。 胸に押しつけられた手に、上から重ねるように 指を沿わせて絡めた。 そのままその手をするりと自分のTシャツの下へ 連れて行く。 直に、掌に響くだろうか。 痛いほどの、鼓動が。 (-82) 2021/07/03(Sat) 17:53:10 |
【秘】 木峰 夏生 → 木峰 海斗別の楽しみ方、でも、構わねぇけど、 ゲームして過ごしたいって言うならそれでもいい。 ……おれは、お前に嫌われてると思ってた。 そういうふうに接してきたから。 [ 海斗がどこを向いていても、 俺は海斗から視線を外さなかった。 ] だから、もし、もしな、 お前が、俺を必要だって、 そう言ってくれたんなら、─── (-83) 2021/07/03(Sat) 17:54:39 |
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新