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【人】 小泉義哉[その時、淫らな部屋の何もかもが消え失せて 神聖な境内の、穏やかな木漏れ日が降り注いだ。 穢れを知らぬままの香菜が、白い花々の冠を乗せ 照れくさそうにまつ毛を伏し、ゆっくりと瞬いて、 溢れんばかりの幸福を宿して微笑む様を、見た。] (156) 2021/06/06(Sun) 10:15:27 |
【人】 小泉義哉[手分けして探索したものの、碌な働きはできなかった。 さして広くもない密室でのこと、 性の欲望が渦巻いていても解消する術はない。 だがそれ以上に、先ほどの美しい幻想が 今度はもやもやとした蟠りとなって胸の中で重く凝る。 彼女もいつか、幻想ではなく 現実で花嫁となる日が来るだろう。 どっしりと構えた彼女のこと きっと良い相手に恵まれる。 彼女は秘密主義だから 今既に交際相手がいるのかもしれない。 自分は心から祝えるだろうか。 あの幸福な微笑みで他の男を見上げる様を 笑顔で見守れるだろうか。] (158) 2021/06/06(Sun) 10:17:15 |
【人】 小泉義哉[その時、結論の出ない問いの螺旋を祓うように 大げさな嬌声と水音が響き渡り>>134、飛び上がった。 香菜が混乱したように局を変え、そのたびに いろいろな体位で絡み合う男女(時々同性)が 大画面の迫力で映し出され ひとまずリモコンを借りて電源を切った。 枝分かれしたあれを男に対しても そのように使う猛者がいるとは知らなかった、 いらぬ見識が深まった。] まぁ……期待しない方がいいんじゃない? [ちらりと見た番組表は どれも頭が痛くなるような言葉が並んでいたから やんわりとたしなめた。 AVのタイトルやキャッチコピーって なぜか駄洒落好きが喜びそうな秀逸なものが多い。] (159) 2021/06/06(Sun) 10:17:52 |
【人】 小泉義哉[きぃんと耳の痛むような静寂が戻ってくる。 また気まずさを思い出して 隣室へと探索を移す香菜を見送った。 その時には、紙>>135のことなどすっかり頭から抜け落ちていた。 だから彼女が鼻をすすりながらも紙を持ってきたとき ぎょっとして言葉を失った。 確認の勇気も持たなかった小泉とは対照的に 香菜は真正面から向き合ってきた。] ……読んだ。 [見上げてくる視線が痛くて、ふいと顔をそむけた。 不器用な男は寄り添って隣に座ることもできず 観念したようにうなだれながら 内実では彼女の涙に酷く落胆していた。 女性の方が性行為が重いのは分かっていたが 泣くほど嫌悪されているとは思いあたらなかった。 「心配しなくても襲わないよ」とか 「ほかにも方法があるかもしれない」とか 安心させられそうな言葉はいくつか浮かんだが どれも口に乗せてしまえば上滑りしていきそうで 結局選んだのは沈黙。]* (160) 2021/06/06(Sun) 10:19:35 |
【秘】 小泉義哉 → 弁当『もりや』 安住 香菜[静寂を打ち消したのは 抑えていてもなお小さく震える言葉だった。 問いかけはあまりにも予想外で 虚を突かれてまともに見返すと 小鹿のような、まつ毛の長い、形のいい目が、 涙に美しく濡れて夕月のようにぽっかりと並んでいた。 この上なく詩的な、霊的な一瞥を与えられれば 己の浅はかな、臆病な胸の奥を丸裸にされてしまう。 自分の拙い言葉でうまく伝えられるとは思えない。 しかしその多恨なまなざしの前では 堪忍して何もかもさらけ出すしかなかった。] (-91) 2021/06/06(Sun) 10:20:10 |
【秘】 小泉義哉 → 弁当『もりや』 安住 香菜覚えてる? 結婚したら、おいしいご飯毎日出してくれるっていう、あれ。 子供の約束だから、香菜は忘れてるかもしれないけど。 あの時のことを思い出して、想像したんだ。 ……きっと素敵な、幸せなお嫁さんになるって。 なのに、その未来を、俺がこんな形で壊しちゃいけないと思った。 [「俺の」お嫁さんと言えるほどの図々しさも無ければ 「誰かの」と譲れるほど鷹揚でもない。 仮に同室していたのが香菜ではなかったら 軽い気持ちで行為に及んだかもしれない。 何しろ出るにはしなければならないという 大義名分があるのだから。 だが、脱出手段として提示されていても 香菜が相手だと、それを理由に抱くのは 間違っている気がした。] (-93) 2021/06/06(Sun) 10:21:28 |
【秘】 小泉義哉 → 弁当『もりや』 安住 香菜出るためだったとしても、抱いたら戻れなくなる気がした。 香菜から身を引くことなんてできる気がしなくて 全部壊してしまいそうだった。 ……香菜にどれだけ大切な相手がいても。 [それが、香菜と誰かの心を 五つにも六つにも引き裂く行為だとしても。 本当に、踏みとどまれるぎりぎりのところだったのだ。 情けない、醜悪な本質を告白しながら いたたまれなさに耐えきれず、「ごめん」と小さくつぶやいた。]** (-94) 2021/06/06(Sun) 10:22:50 |
【秘】 弁当『もりや』 安住 香菜 → 小泉義哉[気付かなかった、って>>160言ってくれたら まだ穏やかにいられたかもしれない。 あたしはその瞬間俯いて、 ローブの腿の辺りにぽたり、と雫を落とす。 じゃあ、どうして?って、 沈黙の中で問いかけると 長い沈黙の後、答えが返ってきた。 意味を呑み込めないまま、もう一度瞬き。 ……そう、神社の奥であたし達は夫婦だった。 偽物のご飯と偽物のベッド、 摘んできた花で飾られた、ままごとの夫婦。 でも、大きくなってみれば 現実はそう上手くいかなくて。 綺麗にお化粧する暇もなく働いて 家に帰ればくたくたで。 だから、義哉くんにも、もっと綺麗で 美人な奥さんが出来るかも、って。 でも彼が失恋報告に来る度に 内心仄暗い喜びを覚えてしまう自分も嫌で。] (-99) 2021/06/06(Sun) 13:42:20 |
【秘】 弁当『もりや』 安住 香菜 → 小泉義哉[話を謝罪で締めくくった義哉くんの手を引いて 腰掛けたベッドの隣のスペースへと招く。 大きくて、雄々しくて、だけども優しい体。 そっと鎖骨から胸板まで手を当てて、滑らせる。 鼓動は指先から伝わるかな。 それとも、あたしの手が震えてるだけかな。] あたしだって、覚えてる。 ……あの時、シロツメクサとタンポポ摘んで 結婚式をしたのも、髪にしてくれたキスも 忘れた日なんか、ないの。 [むしろ、彼も覚えててくれたんだ、って それが少し嬉しくもあって。 そんな「誰か」なんて何処にもいない。 いるとしたらあなたがいい。 そう、言いたい。 けど、あたしはまた言葉を選ぶ。] (-100) 2021/06/06(Sun) 13:42:51 |
【秘】 弁当『もりや』 安住 香菜 → 小泉義哉あたし、義哉くんになら、いいの。 [期待を込めた指先で、胸元から 臍をなぞって、止める。 ここまでして、もし彼の腕が あたしを押し倒しても あたしは決して「犯された」なんて思わない。] ……あたしはあんたしかいなくても 義哉くんには、もっと良い奥さんが 出来るかもしれないでしょ。 あたしも、その芽を摘んじゃうのが、怖くて。 [腿と腿が触れ合う。 なんて固くて逞しい身体。 誰にも渡したくない、って気持ちは まだ口には出せないけど。] (-101) 2021/06/06(Sun) 13:46:43 |
【秘】 弁当『もりや』 安住 香菜 → 小泉義哉[男の身体は、引けば女の力でも 後ろに倒せたりするだろうか。 倒れてくれても、くれなくても、 あたしはその身体を跨ぐ。 バスローブの裾から素肌が覗くけど それをいちいち直すのももどかしい。] ……あげる。全部。 [あたしの気持ちも、身体も、将来も。 安心させるように微笑んで そっと顎の輪郭を指でなぞったら 初めて、男の人と唇を重ねたい。 嫌なら、妥協を顎にひとつ。 重力に従ってたゆん、と揺れる胸元を寄せて 神社で見せたような、照れた笑いを見せようか。]* (-102) 2021/06/06(Sun) 13:53:44 |
【秘】 小泉義哉 → 弁当『もりや』 安住 香菜[一歩も動けぬままにうなだれていると 不意に手が引かれた。 導かれるまま隣に腰かければ しなやかな、器用な指先が鎖骨に触れ 硬い骨と筋肉に守られた心臓が どっくん、どっくん、強く跳ねる。 そうして、彼女は言葉にした。 五月雨が洗いすました青空が、 木漏れ日の切れ目に輝いていたあの日を。 初夏のさわやかな風を頬に受け、 むせかえるような若葉の匂いを嗅ぎながら ささやかな式を挙げた、眩いばかりの思い出を。 軽蔑を恐れる心が、指先一つではらわれていく。 あの時から体はずいぶんと成長して 背も、腕力も追い越したが 彼女の心の成熟には、いつまでたっても追いつけないだろう。] (-108) 2021/06/06(Sun) 16:21:54 |
【秘】 小泉義哉 → 弁当『もりや』 安住 香菜……ぅ、 [水に触れ慣れた、少し乾燥した、 赤剥けた、美しい働き者の手が 服の上を滑るように伝い、 この世に産み落とされた痕に触れる。 それだけで背筋が泡立った。 またあの暴力的な欲望に支配されるのを恐れたが 彼女の言葉を聞けば、期待を断ち切れず 結局、引くことも押すこともできぬまま硬直した。 無防備に触れされた部位の少し下には、 苦しいほどに彼女を求める昂ぶりが戦慄いている。 触れ合う面積が、少しずつ広がっていく。 同じ種族として命を受けながら 全く異質な形の、ふわふわした躰が ゆっくりと重ね合わされる。 後ろに倒そうとする腕は優しく 強制する程の強さは何一つ持たなかったが 抗うことを思いつかせもしない、 例えば磁力のような力を持っていた。 きっとこれを蠱惑力と呼ぶのだろう。] (-109) 2021/06/06(Sun) 16:23:14 |
【秘】 小泉義哉 → 弁当『もりや』 安住 香菜香、菜…… [男とは対照的に柔らかな躰がのしかかり 腿を挟み込むようにして跨られれば 自分が従順な馬にでも成ったかのような栄光に陶酔した。 胸前のあわいが乱れ、ほんのりと色づいた肌が露になる。 シーツに落とした手のすぐそばに、すべらかな腿が在る。 裾をひらめかせてまたがったせいでむき出しの素肌だ。 彼女が体制を崩さぬように、とっさに腿と腰を支えれば 肉の弾力が柔らかく五指を押し返した。] (-110) 2021/06/06(Sun) 16:24:27 |
【秘】 小泉義哉 → 弁当『もりや』 安住 香菜[微笑む瞳の中に、熱く燃える焔をみた。 同じ灯が、自分の瞳の中に燈っていた。] ……言ったね? [誘われるままに顎を上げながら、最初で最後の確認を一つ。 ゆるんだ首元から豊かな谷間がのぞき 今にも色づく先端が見えそうな様にもそそられたが それはまた後でじっくり見せてもらおう。 腰を支えていた手を上に滑らせ、 背中を引き寄せて鼓動を合わせた。 乳房の重みを感じながら、照れ笑いが消えるのも待たず 濡れた唇を重ね合わせた。]* (-111) 2021/06/06(Sun) 16:25:41 |
【秘】 小泉義哉 → 弁当『もりや』 安住 香菜[唇に言葉はなかなか出なかった。 ただ水の流れのような 吐息ともつかぬ声ともつかぬ熱を絡めていれば 時折湿った音と、夢見るように名を呼ぶ音が 唇の合わせから漏れた。] ハ、 ふ ……香菜、 [こく、と喉を鳴らしては、息継ぎの間も惜しんで 小さな唇を何度も奪う。 どく、どく、と幾度も脈打つ欲を タオル地越しの甘やかな胎に押し付けていたが 今は交わるより、女の肌の隅々までを丹念に味わいたかった。] (-121) 2021/06/06(Sun) 17:24:45 |
【秘】 小泉義哉 → 弁当『もりや』 安住 香菜[口づけたまま、腿を支えていた手を緩め すりすりとむき出しの太ももをさする。 時にはくすぐるように、時には柔らかく摘まみ、 そうしてしばらくじゃれ付きながら 逃げだすような気色が無いのを確認できれば 厚いタオル地の下に手を挿し入れた。 二つの尻の隆起、その片方をむぎゅ、とつかんでから 部屋着ごしにその肉をたぷたぷと揺らす。 二枚の薄皮の感触を感じながら ぷるんとした双丘の間に指を、布を沈めこんでは 指を挟む弾力にうっとりと目尻を溶かした。 つと指をさらに下に滑らせると 指先が意外な感触をとらえ、不思議そうに眉をひそめた。] (-122) 2021/06/06(Sun) 17:25:16 |
【秘】 小泉義哉 → 弁当『もりや』 安住 香菜[正体を確かめたくなった。 ちゅ、と音を立て、一抹の名残惜しさとともに唇を離すと 銀色が糸を引いて、切れた。] ……香菜……もっと、見たい…… [うわごとのようにつぶやくと、胸に抱きかかえたまま ころりと二人の体を転がした。] (-123) 2021/06/06(Sun) 17:25:57 |
【秘】 小泉義哉 → 弁当『もりや』 安住 香菜[今度は男が組み敷く番だ。 体重をかけないよう気を付けながら 両ひざで彼女の腿を挟み込み 熱に浮かされた瞳で、すっかり乱れたローブの紐を引く。 紐解けば、ただ羽織られていただけのローブは 衣擦れの音だけを残して、左右へと開かれた。 露になった素肌に、ほぅと感嘆の溜息が漏れた。 それはまだ性器と呼ぶ場所を全て覆ってはいたが 想像の余地を残しながら その下の曲線を強烈に想い焦がさせた。 布の上から尻たぶを弄んだせいで ホットパンツが割れ目に食い込んでいて それがまた香菜の清潔な印象と合わさると妙に艶めかしく くらくらとめまいさえした。 その躰の全てに、不思議な異物を感じた。 それは全く見知らぬ躰だった。 彼女がゆだねた体は未発見の神秘でも含んでいるようで これまで当たり前に包丁を握ったり、米を炊いたり、 お弁当を差し出したりしてきた躰と 同じものだとはどうしても信じられなかった。] (-124) 2021/06/06(Sun) 17:29:37 |
【秘】 小泉義哉 → 弁当『もりや』 安住 香菜綺麗だ、香菜…… [凡庸な男は、ありふれた言葉に万感の思いを乗せると、] ……だけど、パジャマ短すぎない? 簡単に脱がせちゃいそう [と揶揄うように笑って、ホットパンツの裾をなぞった。]** (-126) 2021/06/06(Sun) 17:30:11 |
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