人狼物語 三日月国


224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】

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【秘】 けだもの イレネオ → また、歌う カンターミネ

人の言葉を話して歌った貴方と対極。
男は唸った。血走った瞳で唸った。金と赤。明らかな警戒色を双眸に宿して。

肌に突き立った鋭い犬歯は肌を裂きもしただろう。
したはずだ。

手を捕えれば理性を失った力が骨を折りもするだろう。
掴ませ方が悪ければ。


男は貴方の言葉をまるで聞いていない・・・・・・・・・・・・・・・・・
男が食らった薬の効果は精力剤だった・・・・・・・・・・・・・・・・・


しかしその効果が正しく発露することもまた、ない。

この男に薬物への耐性はない。
アドレナリンによる高揚と興奮。
そこに叩き込まれた薬剤によるドーパミンとエンドルフィンの過剰放出。
それは男の身体を、精神を、内部作用を狂わせた。



 
(-201) 2023/09/24(Sun) 18:19:05

【秘】 けだもの イレネオ → また、歌う カンターミネ

   
ごぶ。



泡立った音。

男の鼻から再度の血液が滴る。滑らかに流れ落ちるその様は明らかに異常だった。そして。


「ぉ」
「え゛、」



次いで喉元でぐるる、といやな・・・音。
ぼた、ぼたと雪崩れ落ちる吐瀉物が男の口元を、喉を、服を汚した。傍にいたか、或いは組み敷いた貴方のことさえも。
貴方とこれは同じ。同じけだもの。同じ囚人同士。これとて碌な飯は食っていないのだろう、水っぽいすえたにおいが広がっていく。

綯交ぜの感情で滾る瞳が貴方に向く。
そのぎらつきは憎悪に似ていた。


────けれど、それだけ。
男の身体は、そのまま。落ちる。


回線のショートと失血による意識レベルの低下。
貴方を捕えた手にだけは未だに力が籠っていたが、
この状況ではどうにか外すのは難しいことではないはずだ。
(-202) 2023/09/24(Sun) 18:21:00

【秘】 幕の中で イレネオ → 月桂樹の花 ニコロ

やった・・・んだろう。」
「マフィアの女と交際していた。潔白とは言えない。」

情は人を狂わせる。
簡単に人に足を踏み外させる。
それくらいはこの男も知っていた。
知っているから、それを縁に貴方を嬲る。

「はは。」
「嫌だな。何を想像したんですか。」

嘲るように言う男にだって、男を好きにする・・・・・趣味はないのだ。
それでも敢えてそのようにする。顔を寄せる、手を添わせる。
さて、殴れるものなら殴ってみろと嘲弄してそのようにした。


/*
ありがとうございます。では流れのように!
ニコロくんかわいいですね。こちらも楽しんでいただけるように頑張ります。
(-205) 2023/09/24(Sun) 18:37:57

【秘】 また、歌う カンターミネ → 幕の中で イレネオ

表情、いや目を見ればわかる。
これは睡眠薬俺のじゃない!

「クソッタレ!なんで違うモンが混じってんだよ!!」

自分の薬ならここで止まっていただろうに。
だが、この効果なら。余程薬物に耐性でもないなら。
突っ込んだ拳の表面を削られながら、握りを強くする。
一滴、一滴。男に流し込む。恐らく、あなたが嫌う血と共に。
掴まれた腕が嫌な軋みを上げる。
もう数秒遅ければ粉砕骨折、下手すれば腕を失くしていた。

幸い、そうはならなかった。ヒビは間違いなく入っているし、
代償に酸性の強い体液やらはかなり浴びる事になったが。
それでも、やっと終わる。人間が床に落ちた音。
饐えたにおい。どろどろだ、血だのなんだので。
だが、ともあれ、なんとか。この場は一旦、鎮静した。
(-206) 2023/09/24(Sun) 18:58:17

【秘】 また、歌う カンターミネ → 幕の中で イレネオ

「……はぁー……」

最悪だ。汚されるのは勿論、傷だらけで。
さらにこのけだものは、下手すれば自分の話は聞いていない。
聞いてたとして覚えているかも怪しいもんだ。
だから、ここで見逃せば絶対復讐に来るだろう。
だが、ここで本当に全部を潰せば警察殺しだ。
自分の人生がメチャクチャになるのはどうでもいいが、
自分の周囲を巻き込むとなればそうもいかない。

つまり、選択の余地がないのだ。見逃すほか、ない。
最悪の一言に尽きる。せめてこのけだものが人間に戻った時、
死んでない事を天秤にかけて、頭を働かせるのを願いつつ。

「おい!見てんだろ!失血と怪我!指の切断!
 まだギリギリ壊死しないで済む!神経系が終わる前に
 とっとと拾いに来い!下らない喧嘩で死なせんなバカ共!」

カンターミネは、それ以上男を痛めつけなかった。
正直な話、両手両足くらいは破壊しておきたかったが。
『天秤』を考えると、或いは、己の正義として、
人間として、そうする訳にはいかなかった。

ガンガン!扉を蹴り、職員を呼ぶ。尋常ならざる呼び方をすれば、流石に駆けつけてくるだろう。千切れた指を男の傍に置いて、やってきた職員に捕まりながら処置を指示する。
まだ指は繋がるはずだ。リハビリは必要だろうけど。とにかく、自分よりそいつに輸血と感染治療、指の処置を。そう、ある程度必死に伝えて、ようやく、カンターミネはこの部屋を後にする権利を得た。

「……なあ、このニオイで歩くの流石に不味いだろ。
 バケツの水一杯でいいからぶっかけてくんね?」

そんな言葉を呟きながら、けだものと別れた。
(-207) 2023/09/24(Sun) 19:09:36

【秘】 路地の花 フィオレ → 幕の中で イレネオ

夜。三日月島の道路脇。
車を降りた女は、少し離れた場所で電話を始めた。

「もしもし?」
「引っかけた子が、うちのファミリーに手を出したおばかさんだってみたいで」

「うん、そう。話は聞けたから、迎えついでに後始末お願いしてもいい?」
「そんなこと言わないでよ、ちゃんとお礼も用意しとくから……」


身だしなみを整えながら、歩いている。
周りの警戒はしていない。かおる、花のにおい。

「黒眼鏡の命令?」
「それなら大丈夫よ、私から話通しておくわ。あの人私には甘いんだから」

だから、声を大きくはしていないとしても。
内容を隠したりはしていない。


/* 問題ありません、性的な暴力はしない旨も了解いたしました!
改めてよろしくお願いします〜!
(-211) 2023/09/24(Sun) 19:25:37

【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 幕の中で イレネオ

――かつん。

廊下に靴の音が響く。
ゆっくりと、あなたが居るとされる牢の前に着くと、ふぅ、と静かに息をついた。

「イレネオ? 大丈夫かい」

正義感のあるあなたが、犯罪を起こしたり、マフィアに通じていたりするなんてことは全く思っていない。
あんな法がなければ、あなたが逮捕されることはなかったはずと、そう信じてここまで来たようだ。

ちなみに、首輪のように連なったあなたの噛み跡は、当然まだくっきりと残っている。
隠そうとしても見えてしまっているそれはどうにもならないから、早々にシャツを着るのはあきらめて、タートルネックにスーツを合わせてみた。
普段とイメージは少し違うだろうけれど、仕方のないことだ。
(-213) 2023/09/24(Sun) 19:39:01

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 幕の中で イレネオ

「付き合ってたが、ただの一人の人間としてだ。
お互いに、覚悟の上でのことだ。」

それに、と続けた。

「情に流されて警察を恨んでたとしたら
A.C.Aに参加する理由はないと思うが?」

言いながら、そちらを見れば
近づく貴方、触れる手にびくりと震える。

「お前が悪趣味に走る最悪な想像をしただけだ。
っ、触るなって言っただろ!」

薬のせいでキレはないが
拒むように腕が振りかぶられて、貴方の頬へ。
(-214) 2023/09/24(Sun) 19:39:28

【秘】 暗雲の陰に ニーノ → 幕の中で イレネオ

愛国心など振り返れば抱いたことがなかった。
だからこそ男にとって、眼前の人が抱く肩書はあくまでその人の一部でしかなかった。
今もそう。だから隔たりは消えない。

「ぃ、」


ペン先が回ればまたくぐもった声が落ちて身体が跳ねる。
指先は退けられるままに離れることだろう。
その間にも注がれてゆく言葉を耳はまだ拾い上げ。
滲む視界に移る姿は普段と全く変わらなかった。
これがあの職場だったら、どんなに。


「……そ、ですか」

痛みが遠退いていたから少しばかり落ち着いていた鼓動は。
たったそれだけの刺激でまた煩く脈打ち始める。
覚悟の形をまだ知らない男が持つ限度など知れているものだ。
だからその恐怖にまた、飲み込まれてしまう前に。

「ねえ、イレネオせんぱい」

尋ねる。
これがきっと、最後の問い。

「…………オレって、警官、向いてるかな」
(-221) 2023/09/24(Sun) 20:37:27

【秘】 黒眼鏡 → 幕の中で イレネオ

「仕事熱心だねえ」

からからと笑った。
(-271) 2023/09/25(Mon) 1:08:49

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 幕の中で イレネオ

「感謝……?」

流石に拍子抜けだったのか訝しむよりは呆けるように。

「……ここは快適か、イレネオ。
 表のほうがそれはそれは自由にできると思うんだがなあ?」

ああ、一つ二つ目の前の輩に文句が言いたい可能性が出てきた。
だがこれをぶつけるには些か情報も足りなければその怒りはお門違いなのかもしれない。

男の言葉には少しの苛立ちと不満が含まれはじめた。
この牢屋内での暴行事件の一端を担っているのはこの男なのではないかと。
まだ全てを知らないのだ、それでも推測できるだけの人格は把握していたから。
(-273) 2023/09/25(Mon) 1:36:23

【秘】 法の下に イレネオ → 路地の花 フィオレ

どうしてだったかは今となると分からない。その日、男は夜道を歩いていた。

祭りがあるわけでもなければ、大きなイベントがあるわけでもない。スポーツの試合だってやっていない、ある種狭間・・の時期。
わざわざ出歩く者は決して多くない。その一人一人に、自然目を配るように歩くのは、職業柄のくせだった。

そして。
通りに差し掛かった男は、くん、と鼻を鳴らす。
​────かおる、花のにおい。


嗅覚の敏感な男は、香る匂いのもとを、正しく振り向くことが出来たんだろう。
女。電話をしている。
仕事の用らしい​────ファミリー。妙な単語だ。予感・・がする。
黒眼鏡・・・


さて。
男は立ち止まった。
その小さな異変に、貴方が気づくかどうか。もう少し話し続けるのなら、こちらもそれを聞くつもりで。
(-276) 2023/09/25(Mon) 2:06:13

【秘】 幕の中で イレネオ → 花浅葱 エルヴィーノ

訪ねた檻の中に、その男はいたのだろう。
男は壁際で膝を抱えて丸くなっていた。項垂れているようにも、眠っているようにも見えた。薄暗い照明の下で、その姿はきっと、何処か頼りないものに見えたはずだ。

かつん。

近づいてきた足音が自分の牢の前で止まったと気づき、男は顔を上げた。
そうして、それが貴方と認めると。

「……ああ。」

ふ、と。自然に笑って見せた。
次にはすいと立ち上がる。そうしてまっすぐ、貴方に正対しに向かう足取りに惑いはない。
かつん。これも靴音を立てて、立ち止まって。
いつもはない鉄柵の向こう、いつも通りの10cmの高みから、これは貴方に目を合わせた。

「先輩。」

そうする表情も、いつも通り。
……よりは、少し間抜けたような。まじまじ貴方の様子を伺っている様子で。
これはこの国の男らしくなく、ファッションに疎い男だった。
だから何かが違うとはわかっても、何が違うのかがわからなくて。
(-279) 2023/09/25(Mon) 2:18:53

【秘】 幕の中で イレネオ → 月桂樹の花 ニコロ

「どうだか。」
「悪人は大抵」
「まさかと思われるような善良な顔をしているものですから。」

そう言いながらも触れる手は止めずに、
貴方の身体が震えれば微かに目を開く。
頬へ飛んだ手はむしろ甘んじて受け入れるだろうか。
その威力がどれ程であれ、男は好きに打たせた後、その手を掴んだ。

「ははは。」
効いてる・・・・みたいですね。」

つ、と貴方の手のひらを指でなぞる。
レンズ越しの金色には笑みが浮かんでいるだろう。
恐らくは床に這ったまま、震えている貴方を見て。
(-283) 2023/09/25(Mon) 2:39:13

【秘】 幕の中で イレネオ → 暗雲の陰に ニーノ

愚問だな・・・・。」


は、と男は息を吐いて笑った。くるり、指先でペンが踊った。
それは酷く演技じみた仕草だった。この男らしからぬ、大仰な仕草。
視線の動きはペン先から貴方へ。金色は軌跡を作り、その大きな瞳を見返した。

向いているわけがないだろう・・・・・・・・・・・・・。」


ぴしゃり。そう言い切る。

「マフィアごときを慕う人間が。」
「その善悪もわからないお前が。」
警察に向いているはずがない・・・・・・・・・・・・・。」


男は、身内に甘いたちである。
身内には。では、身内でない者には。
そうでないと断じたものには、さて。
それが今、貴方の見ている顔だった。

​────男の言葉は。
もしかしたら、貴方の背を突き放し。
家族マフィアの方へと歩み出す、
僅かな一助になるものだったかもしれない。
例えそうだったとしても、
それは男の意図したものではない。


(-287) 2023/09/25(Mon) 3:09:35

【秘】 幕の中で イレネオ → 暗雲の陰に ニーノ

「そうだ。聞きたいことがあったんだ」

くるり。くるり。ペン先が回る。
誇示するように回る。
機嫌よく舞い踊る。

「お前、マウリツィオ・ベトゥッラという男マフィアを知らないか」
「ずっと探してるんだが尻尾を出さない」
「それとネロ。二人ともお前より背が低かったな」
「知らないか?」

「ああ」
「それと、誰だったか」
お前くらいの背丈の女マフィア・・・・・・・・・・・・・・

「花の匂いがする奴だ。知らないか」

回る。
誰かの、顔は。
浮かんだだろうか。
(-288) 2023/09/25(Mon) 3:10:38

【秘】 幕の中で イレネオ → 口に金貨を ルチアーノ

「そうだろうな。お前たちにとっては。」

会話はきっと噛み合わない。
男は自分を
​────正確には、自分が従う法を​────
絶対的に信じているようだった。それが何よりも正しいと思っているらしかった。
ここでの生活がいくら不便であっても。
ここでの寝床がいくら硬いものであっても。
ここでの食事がいくら粗末なものであっても。
そんなことは、この男にはさして問題にならない。
従順な犬は、飼い主の与える環境に文句を言わない。

貴方の苛立ちを、男はこの環境への苛立ちととった。
そら見た事か、と鼻で笑う。
悪人に罰が下るさまは、見ていて胸がすく・・

暴行事件なんて事実はここにはない。
あるのは、男が特命を得たということだけ。
その手段として許されているものに、暴力も含まれていたというだけ。
(-290) 2023/09/25(Mon) 3:22:51

【秘】 路地の花 フィオレ → 幕の中で イレネオ

女は少しうわついた様子だった。
事後のような頬の紅潮。そして、電話をしていることによる注意力散漫。
何かを成し遂げた後の、達成感によるものだったのだろうか。

だから、あなたの姿に気が付くことはなかった。
話を、続けている。

―――嗅覚が敏感であるならば、その花の中に。微かな薬品の匂いに気付けるだろうか。
違法薬物の匂いではないようだった。



「遊ぶにしろ、注意力を身に着けろって言いたいんでしょ?
 もう耳にタコができるほど聞いたわよ」
「しょうがないじゃない、あの人とするの気持ちよくって―――もう、何よ慌てちゃって。
 童貞じゃないんだから」


「とにかく!
ノッテ
の役に立ったんだから感謝してよね」
「じゃあ、お迎え待ってるから―――」

自慢気な声が、横を通り過ぎようとする。
誰かに聞かれているとも知らずに。
(-292) 2023/09/25(Mon) 3:36:27

【秘】 幕の中で イレネオ → 黒眼鏡

取調べの声が再び貴方にかかったのは、収容所を使った配置変更より後。男が貴方に予告めいた声を落としたその日のことだった。

逮捕者も多くなり閑散とした署内では、法に疑念を持つ声をあげることも難しくなっている。強硬派に反対する人間もいるにはいるだろうが、魔女狩りに合うことを考えれば見かけ上は大人しくしているのが賢い。負傷した囚人に対し、難儀そうに顔を顰めつつも声はかけないようなものも多かった。
貴方を扱う警察諸氏の態度はどうだったろう。
やはり特例に困惑していたか、腫れ物を触るようにした者もいたかもしれない。
どうあれきっと、彼らは貴方を無理に引き立てることはしなかったはずだ。

たかだか数日前にも目にした扉を、貴方は再びくぐることになる。
取調べ室。
先の記録機器は、再びそこで作動するのだろうか。

中央に設置された机の向こう側に、いくらか顔色を悪くした男が座っていた。
(-295) 2023/09/25(Mon) 4:45:18

【秘】 オネエ ヴィットーレ → 幕の中で イレネオ

まず感じたのは、額に濡れた感触。
何度も感じたことのあるそれは、なにをされたかなんて
一瞬で察することが出来た。
ぞわっ、と嫌悪感が身体中から沸き起こる。
憎い相手に愛情表現をされるほどおぞましい事など、
この世には存在しないのではないだろうか。

「いっ………………!」

それから、やわく少し盛りあがった唇の肉が、
プツリと音を立てて薄く切れ、まだ新鮮な赤い血が滴る。
神経の一層集まったそこの痛みは、麻痺しかけた体にも
鮮明に痛みを伝えてきた。

獣が、僅かばかりの理性で止まり。
少しの間。男は反撃をしない…………できない。
痛みによる恐怖が、腕を振り回すよりも脇を固めて
外部からの暴力に耐え忍ぶよう形をとる。
腕を開けばその分無防備になってしまう。
…………それが、怖い。

さてそうして、施される行為に。
(-298) 2023/09/25(Mon) 6:17:01

【秘】 オネエ ヴィットーレ → 幕の中で イレネオ

「ッあァァ!!ぐぅ…………!!」

手のひらにざっくり刺さる破片。
肉を、血管を、神経を引き裂き骨まで到達するガラス。
ぶしゃ、と鮮血が迸りまた床を汚す。
痛みに腕が痙攣して、あなたに握られたまま
ビクビクと魚のように跳ねる。

まともな治療を受けなければ、この手はもう
使い物にならないかもしれない。
何を握ることも、撫でることも、抱きしめることも。
きっともう出来なくなるだろう。
撫でて抱きしめたい愛する家族達を守った、その代償として。
(-299) 2023/09/25(Mon) 6:21:50

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 幕の中で イレネオ

「だとするなら、俺が認めるのは付き合っていた事一点のみだ。
他に関与した情報は何もない筈だろ。」

確かに貴方の頬を殴り飛ばしたのに
やはり、威力は足りないのか。
掴まれると手を退こうとする。

「ダフネに関する事についてはそれ以外には何もねえ。
っひ…!やめろって、言って…!」

手のひらを走る指の感覚に
ぞわぞわとして、嫌がるように身を捩るだろう。
(-304) 2023/09/25(Mon) 7:01:34

【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 幕の中で イレネオ

「そこから出してはあげられないけど……ちょっとまって」

柔らかい笑みを見て、少しだけ安堵を。
何人か牢屋に入ってる人を見たけれど、傷がある人が多かった。
あなたは大丈夫だろうかと気にしながら、牢屋の鍵を出す。

「僕がそっち行くから。
 あぁ、大丈夫、危険な人の牢屋には入ってないから安心して良いよ」

かちゃりと扉を開けて中に入る。
鍵を管理していた上司は牢の中。
男はその直属でもあったから、これくらいの特権はあっても許されるだろう、多分。
いや、みつかたら絶対に始末書ものだが。

「……ん? あぁ、これ」
「これはキミが見えるところまで沢山痕をつけるから……、これじゃないと、
か、隠れなくて
……」

10cm上の視界から、まじまじと間の抜けた視線を受ければ、気恥ずかしそうにタートルネックの襟を更に上げる。
あなたがそれを見たいと思うのであれば、襟を下ろしてみても男は抵抗をしないだろう。
(-309) 2023/09/25(Mon) 8:10:22

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 幕の中で イレネオ

「此処の何が楽しいんだか……。
 変わった宗教でもしてるのかあ……?」

思い当たったのは牢屋が好きか、この環境が好きであるかだ。
概ね後者だろうと思いつつもその執着と熱意は何処からか。
人、過去、etc。ある程度考えてみても、思いつきはしない。
ただどれかが当てはまる事実だけはありそうなことが何処となくわかった。

マフィアに所属する自分もそれの複合でボスに絶対の忠誠を誓っている。
この感情を説明しろと言われても簡単には言えないし、何も合理的ではないだろう。

「……一つ、俺の罪を教えてくれないか。
 罰する必要がある罪ってやつが何なのかも知りたい」

自分はまあ、分かる通りマフィアなんだが。
それ以上でもそれ以下でもない、と貴方に告げて緩やかに首を傾げた。

貴方の考える法は普通の秩序とはズレた物なのだろう。
だからここまで警戒された男の信条が気になったし、聞けるものなら聴きたかった。
まあ無視されてしまえばそれまでだ、ここまで話してくれたのも運良く機嫌が良くなってくれたからだと思っているから。
(-318) 2023/09/25(Mon) 11:13:25

【秘】 幕の中で イレネオ → 路地の花 フィオレ

闇色の髪を踊らせながら、貴方はこちらに向かってくる。
女の高さの声は、男には可憐よりも不快さが大きかった。
花のかおりがする。
良い香りではない。・・・・・・・・・

「失礼。」

貴方の歩みを、恐らくは言葉も止めさせたのは、そんな一言。
するりと一歩。大きい歩幅で貴方の前を遮った男の声だった。

男はそれ以外に何も言わない。まだ。
しかし、貴方が僅かでも妙な動きを見せるなら。
これはその前に貴方の腕を掴むだろう。容赦なく、軋む音がするくらいに。
(-320) 2023/09/25(Mon) 11:36:21

【秘】 幕の中で イレネオ → オネエ ヴィットーレ

男は貴方を愛していない。
ただ、男はわかっている。
こうすれば人の心と尊厳は傷つけられる。
それは本能的な知覚。蹂躙者の思考回路。
それに加えて、なんだか、とても。
弱った貴方に、くすぐられた・・・・・・ので。


ふっくらとした唇の肉が裂けるのを見ていた。
貴方が怯えから身を小さくするのを見ていた。
歪めさせて絶叫を溢れさせる口元を見ていた。
不自然にがくがくと痙攣する身体を見ていた。


「あっはは、ははは!」



男は笑った。高らかに笑った。
けだものは、弱者悪者を嬲る歓びを覚えた。

(-324) 2023/09/25(Mon) 12:14:42

【秘】 幕の中で イレネオ → オネエ ヴィットーレ

舌なめずりをした男は、そのまま。なんだか堪らなくなったように貴方の身体を掻き抱く。
貴方は暴れたかもしれない。遂に、ようやく、何とか反撃を加えようとしたかもしれない。しかし既に遅い。それらはもう、大した威力ではないだろう。
男はそれ以上何もしなかった。時間が来ていた。
だから出来なかった? 否、充分だった・・・・・


ただ血と汗と、傷口の化膿する嫌なにおいが充満している。



暫くして。
終わりを告げるノックがあるだろう。男は静かに応じ、扉が開かれる。
そうして入ってきた警官に、何か言われる前に。

こいつ・・・が。」
「意識を飛ばしかけていたので、介抱を。」

男は薄く笑って、酷く冷静にそう言ったのだと。
それも全て、全て。貴方の視界の外の話だった。
(-325) 2023/09/25(Mon) 12:15:11

【秘】 幕の中で イレネオ → 月桂樹の花 ニコロ

何もない・・・・、なら。」
「こうはなっていないはずでしょう。」

すり。
すり、と手のひらを撫ぜる指。
眠気と情欲で上がる貴方の体温。
手つきばかりは優しい。
振るう・・・だけでは意味がないのだと、学んだ。


と。
ふいに男は貴方の上に影を降らす。貴方の手を離して立ち上がれば、なぜだか椅子の位置を調整した。顔を上げてみるなら、机の極近く。正しい位置に戻すように。
さて。
次にはまた貴方の脇にしゃがみこむ。そうして、何を思ったのか。
これは貴方を抱えあげようとした。
蹲った貴方の姿勢に物足りなさを感じたか、或いは単に親切心か。それだって余計なお世話に違いないのだが。

どうあれ、抵抗することは出来なくもないだろう。男は貴方より大柄であるが、貴方もそれほど華奢ではないのだから。
(-327) 2023/09/25(Mon) 12:27:51

【秘】 幕の中で イレネオ → 花浅葱 エルヴィーノ

規則に厳しい男は、貴方の行動を見て少し怪訝な顔をしたはずだ。
しかし勝手に、なるほどと納得する。そういえば貴方の上司の管轄だ。やはり、懐に入れた相手には甘い男だった。
貴方が男を訪ねたのが彼が逮捕された当日から翌日の午前までなら、彼の様子に変わりはないはずだ。
しかしそれ以降なら、やや顔色が悪かったかもしれない。それに注視するならば、左手には包帯。


「俺は危険じゃないんですか。」

揶揄う言葉だってそれほど変わりはしない。むしろ上機嫌、或いは少し距離の近いようなそれ。
一度寝たくらいで何とやら。そういう言葉もあるけれど、男はどちらかというと、身体的な距離と精神的な距離は比例するたちのほうだった。

だからだろう。
気恥ずかしげに襟元を持ち上げる貴方の手を、男は留めて。その上から捲ってしまったのだって。
元からそう遠慮がある方ではなかったが、更になくなっている様子だ。布地の下に残る多様な痕を見れば、満足気に鼻を鳴らしてから、少し撫でた。

「……痛そうですね。」

どの口が言う、と。怒られるかもしれないが。
(-329) 2023/09/25(Mon) 12:39:09

【秘】 幕の中で イレネオ → 口に金貨を ルチアーノ

「それはお前が一番よく知っているんじゃないのか。」

淡々。言葉を紡ぐ。
貴方は悪い事をした。
それをついに隠せなくなって、この場所に来た。
それだけが真実。それだけが真理であると、男は言う。
男は悪人が嫌いだ。
ただし、ほかの人間警官獲物仕事を奪うほどに飢えてはいない。

「罰する必要のある意味も何も。」
「悪人は全て等しく罰されるべきなんだよ。」

「お前たちは一際罪深い。」
この国をめちゃくちゃにしたんだから・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

噛み合わない。きっと、ずっと噛み合わない。
それでも男は随分、真摯に答えているつもりのようだった。
聞き分けのない幼子に物を教えるがごとく。それが悪いのだ、それが悪なのだと、言い含めて覚えさせるようにして。
(-330) 2023/09/25(Mon) 12:46:57
 


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生存者 (4)

フィオレ
9回 残 たくさん

うそつき

エルヴィーノ
3回 残 たくさん

何処にも行けない

ペネロペ
7回 残 たくさん

何度でも見付けて

ロメオ
8回 残 たくさん

ひとのかたちは

犠牲者 (12)

ガイオ(2d)
0回 残 たくさん

 

エリカ(3d)
0回 残 たくさん

コバルト色を手に

黒眼鏡(3d)
47回 残 たくさん

Kovacs.

ニーノ(3d)
18回 残 たくさん

大丈夫だ

イレネオ(3d)
6回 残 たくさん

薄藍を想った

ニコロ(4d)
0回 残 たくさん

これからも一緒に

カンターミネ(4d)
1回 残 たくさん

いつでも傍に居る

ヴィンセンツィオ(4d)
20回 残 たくさん

白鳥は唄えない

アリーチェ(5d)
0回 残 たくさん

そうだ、わたしは

ルチアーノ(5d)
11回 残 たくさん

もう楽にしてくれ

リヴィオ(6d)
0回 残 たくさん

もうすこしだけ

ダニエラ(6d)
4回 残 たくさん

ほんとは、まだ

処刑者 (4)

ヴィットーレ(3d)
1回 残 たくさん

 

テオドロ(4d)
3回 残 たくさん

枯れない心を

ネロ(5d)
0回 残 たくさん

 

ダヴィード(6d)
4回 残 たくさん

また会いましょう

突然死者 (0)

舞台 (0)

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