人狼物語 三日月国


75 【身内】星仰ぎのギムナジウム【R18G】

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【人】 小さな心 サルガス

>>73 昼過ぎ メレフ
「……がんこ、なんだもんな。ぼくも、そうみえるのかもしれないけれど。
 ぼく、あんまりだれかに話すの、とくいじゃないんだ。……お兄ちゃんだもの」

 いつでも、一人きりで頑張ろうとしていたのは、それが自分が立っていられる理由だから。
 口にしてしまえばそこから瓦解してしまいそうで。
 話し始めるまではさらに随分時間が掛かった。どうしても、誤魔化してしまいたいように。
 黙りこくっていれば背中に隠していられるのではないかと、状況は拮抗していた。
 それがずいぶんと続いて、埒が明かなくなってしまってから、ようやく口を開いた。

「……教員棟を、さがしてみてたんだ。
 こんなにたくさんいなくなったから、一人くらいは見つかるかもしれないと思って。
 森の中にひとをかくすのは、たいへんだから、そっちじゃないかなってかんがえたんだ」
(75) 2021/05/30(Sun) 2:33:35

【人】 小さな心 サルガス

>> 中庭 ルヘナ
 握り返された手を取る。少し体温の高い指が、柔らかく力を込めた。

「ああ、……なんだろう。ゆるしてくれるんだなって、思ったかもしれない。
 これからのことが。いまここにいる君がどこにもいってしまわないよう。
 がんばるよ、ぼく。もうだれも、なんかいも、だれかをとられてしまったりしないよ」

 触れ合うことができるのか、不安に思っていたのは少年も同じだった。
 何も出来ず、連れて行かれるのを是としてしまった有象無象の一人に過ぎない自分を。
 また手をとってくれたことを、とてもとても大事なものだとして。
 手繰った手は、そこにある形を確かめるようにきゅうと握った。
(76) 2021/05/30(Sun) 3:03:08

【人】 小さな心 サルガス

>>3:77 昼頃 メレフ
「そんなことは、ないよ。メレフだって、みっつしか違わないもの。
 このなかで、きみたちは忘れがちかもしれないけれど……ここにいる子は、みんなこどもなんだ」

 年長者が年少のこどもの面倒をみるような環境では、それが一つの社会になる。
 けれどもここの子供たちがどれほど功を成しても、外で一人前と見做されるのは難しい。
 店は持てないだろう。剣は勝てないだろう。屋号を受け継ぐなら家の事から始めなければ。
 ここがとても特殊な空間だということを、市井のこどもは知っている。

「うん、それで。あいている窓があったから、雨樋をのぼってのぞいてみたんだ。
 中はまっくらでよく見えなかったけど、ひとかなにかがいるみたいにみえた。
 こんなひるまに、暗くしてるのに。

 ……そしたら指をすべらせて、落ちちゃったんだ。なんとか、なったけど」

 シャツのボタンを少し動きの滞る指で外す。本当は普段の動きをするのも大変だ。
 横倒しのまま肩をはだけると、肩から胸にかけて巻かれた包帯が見えた。
 右肩から背中にかけては、薄皮一枚剝いたかのように赤と、青との入り交じる痣ができている。
 疲労骨折や気胸を危惧して、強く固定しているのだろう。
 それから、それとは関係なく。鎖骨から胸の下部までかけて、定着しきった傷が一本。
 けれどもそれ以外に目立った傷はない。転ばされ、けつまずいたものはあるかもしれないけれど。
(78) 2021/05/30(Sun) 9:28:44
サルガスは、知らない生徒に声をかけられました。
(a87) 2021/05/30(Sun) 14:44:53

【独】 小さな心 サルガス

 いなくなった彼らが何をされたのかは、わからない。
 けれども噂だけは漏れ伝ってきた。少年は、よく益体もない話を聞かされていたから。
 とっ捕まえて、脅しのような言葉を浴びせられながら、見ないふりの生徒の噂をされる。
 見ないふり、触れないふりをされてはいるけれど。
 それらの噂が広まるということは、口さがない人々の舌先にのぼるということ。

「そこで、みたの? うん、いいよ。しゅくだい、もっていってあげるね」

 自分を便利に使う者は多い。だからそれを逆手に取るのも、容易いことだ。
 両手いっぱいの紙束は、知らない誰かの者。その中に何があっても、みなわからない。
 だれかが彼らを罰するならば、だれかが彼らを傷つけるならば。
 自分が、自分だけが。彼らを、弟たちの如き子供たちを守らなくてはならない。
(-371) 2021/05/30(Sun) 14:52:14
サルガスは、ひなたを抜け、日の落ちかける教員棟へと入っていきました。
(a88) 2021/05/30(Sun) 14:52:42

小さな心 サルガスは、メモを貼った。
(a91) 2021/05/30(Sun) 15:30:33

【独】 小さな心 サルガス

 夕刻のうちに入り込んで、そのまま空いた部屋の中にこっそりと忍び込んで。
 夜になるまで、じっとちぢこまって、待っていた。月がすっかり上がるのを。
 明かりがついて、それが消えるまで。人が寝静まってしまうまで。
 部屋に運び込んだ食べ物をいっぱい食べて、お腹がすかないようにした。
 今度は、今日は、夜まで動けるようにした。

 友達を守るため、彼らの力になるため。
 もう、一人では動かない、彼らと手をつなぐために。
その矛盾には気づいていない。

 自分が、彼らを守ろう。また、みんなで食卓を囲む明日の朝を見るために。
(-387) 2021/05/30(Sun) 16:36:17
サルガスは、深夜の教員棟を走り出しました。
(a92) 2021/05/30(Sun) 16:36:39

【独】 小さな心 サルガス

 暗闇の中の教員棟は、けれどもまだ明るかったり、監視の目があった。
 だから、見つからないように動くのはひどく大変で。シーツを被ってわからなくはしていたが。
 それが、一切を防ぎきれるかはわからない。泳がされているだけかもしれない。
 それでも、小さな影は探している。

「(これだけ多くの人に手を下すことができるなら、痕跡は残っているはずだ。
  それがなにかまではわからなくとも、うごめいている兆候ならば、或いは)」

 細い望みを託しながらも廊下を下って、音のない部屋を覗き込んで。
 奇妙なものを見つけはした。医療器具のようで、そうではない、いびつなもの。
 けれど。どんなに聡い子供であれど、医に長けてはあれど。
 ビルゼンの子供はその違和感をはっきりとわかってやることができない。
 それを、確かめようとしたところで。

『お前、何をしている!』

「――!」
(-405) 2021/05/30(Sun) 18:01:09
サルガスは、深夜の教員棟で知らない大人に見つかりました。
(a97) 2021/05/30(Sun) 18:01:59

サルガスは、走り回って逃げています。
(a98) 2021/05/30(Sun) 18:02:15

【独】 小さな心 サルガス

 駆ける。駆ける。捕まってしまわないように。
 逃げる。逃げる。告げられてしまわないように。
 子供の足は大人には勝てないけれど、小回りは利くし、体力もある。
 それに、とくとくと高鳴る小さな心臓は、いっぱいの血を全身に送る。
 運動は、苦手ではなかった。やらせてもらえないだけだ。
 それは家でもここでも、変わらなかった。
 貴重な検体の一つであることに変わりはなかったかもしれないが、丁重には扱われた。
 それも、だれそれに比べて特別にだなんて、しっかりとした基準ではなかったけれど。

 走って、走って。袋小路に行ってしまわないよう、撒ける場所を必死で探して。
 とうとう、逃げのびきれずに棟の外までも飛び出してしまった。
 裏手の道を走って、ひとけのない広場まで出て。
 真ん中まで走ってきたところで、しかしとうとう、大人の手は届いてしまった。
(-408) 2021/05/30(Sun) 19:01:30
サルガスは、大人に追いつかれてしまいました。
(a99) 2021/05/30(Sun) 19:01:58

【秘】 小さな心 サルガス → 空回る思い メレフ

>>3:78
/*
ボンカレーです。お忙しいところすみません!
こちらの会話について、いかがいたしましょうか?
秘匿で継続するか、それともこちらで中断かけて終わらせた方がよろしいでしょうか?
一応方針についてだけでも、せめてお教えいただけるとありがたいです……!
(-409) 2021/05/30(Sun) 19:03:49

【秘】 空回る思い メレフ → 小さな心 サルガス

/* 個人会話時間使うマンなので帰宅してパソコン前に座ったら返そうと思うておりました…!
返す順序はちゃめちゃになっており申し訳ないです!(このまま表で継続でも大丈夫ですかね…!?秘匿行った方がいいですか!?
(-412) 2021/05/30(Sun) 19:08:46

【秘】 小さな心 サルガス → 空回る思い メレフ

/*
了解です! こちらも確認入れずにほっときぱなしだったので送らせていただいた次第です!
表で20時切断ということでしょうか、こちらはそれでも大丈夫です。
了解です、よろしくおねがいします!
(-413) 2021/05/30(Sun) 19:17:19

【独】 小さな心 サルガス

「いや……いやだ、いやです、やめてください!」

 大人の力には敵わない。掴まれた腕を、うまく振りほどくことも出来ない。
 必死になって振り払おうとするにも、シーツをしっかりと掴まれてどうともできない。
 そうこうしているうちに引き剥がされた白の下から、丸みのある面が顕になった。

『……お前は、中等部の……! 不審な動きがあったと聞いていたが……。
 こちらへ来なさい、先生達の元へ連れて行ってやる。
 大人に逆らい、探りを入れること。それが何を招くのかを、教えてやる!』

 獣面を表し、歪んだ優越感が手を伸べる。それから逃れるように身を捩った。
 暴れて、手をつねって、絶え絶えの息で必死に抵抗する。
 ここで捕まったら何もかもが終わってしまうということを、よくよくわかってしまっている。
 そうしたら、誰が彼らを守れるというのだろう?
 自分だけではない。多くが、信じてくれているのに。それを落胆させてしまいたくない。
 自分は、兄なのだ。このギムナジウムにおいて誰の兄でもなくても。
 見上げ、助けを求めるものがいるのに。そこでくじけてしまうことなど、許されない。
(-415) 2021/05/30(Sun) 19:24:38

【人】 小さな心 サルガス

>>93 昼過ぎ メレフ
「……けれど、いちにち、いちにちと状況が変わっていくのだもの。耐えられないよ。
 メレフだって、ぼくの立場だったなら、そうするのじゃないかな。
 ぼくは……メレフになにがあったのか、知らない。話したいとおもうまで、聞かないよ。
 けれど、ぼくだったなら。やはりきみと同じように、多くに働きかけようとするだろう」

 見えないもの、聞いていないこと。互いに、秘匿していること。
 それを程度問題で比較することなどできやしないが、それでも、漠然とわかるのは。
 自身がくじけそうになっても、手折られても、自分たちは止まらないだろうということ。

「これは、ぼくの病気のほう。ほら、ここにきた子たちは、なにかしら抱えているでしょう。
 ぼくは、これ。生まれつき、心臓が人よりもずっと小さいんだって。
 だからそれを治すために、なんどか手術をしているんだ。ほかにも、投薬や検査とか。
 ……そのおかげで、むかしに言われていたよりもたくさん生きれてるのも、ほんとうなんだ」

 ギムナジウムへの不信を抱えきれてしまえない理由。
 それは、確かな成果だった。小さな体に、確かに真の意味での恩恵は果たされている。
 逆に言えば、それがなかったらもっとたやすく、不信を武器に敵意を抱えられていただろうか?
(97) 2021/05/30(Sun) 19:32:28
サルガスは、ネズミのような心臓をとくとくと鳴らしている。
(a104) 2021/05/30(Sun) 19:35:03

【置】 小さな心 サルガス

"明日、また明日、また明日と、
時は小きざみな足どりで一日一日を歩み、ついには歴史の最後の一瞬にたどりつく、
昨日という日はすべて愚かな人間が塵と化す死への道を照らしてきた。"

「いやだ――いやだ!」

 手を振り払う。叩き落とす。無我夢中になって、必死の力で振り払った。
 ここで捕まるわけにはいかない。いかないのだ。かれらに何もしてやれていないのに。
 連れて行かれることに怯るかれら、連れて行かれ傷ついたかれら。
 その手、その腕に、託すものひとつなしに、終わってしまいわけにはいかない。
 暴れた腕は、足は。夢中になって、大人の体を打ち払い。とうとうバランスを崩させた。
(L19) 2021/05/30(Sun) 19:37:57
公開: 2021/05/30(Sun) 19:50:00

【置】 小さな心 サルガス

「、」

『あ、』

"その祈りは上天に達し、
慈悲のお耳にあらしとなって吹き荒れて、
すべての罪のお許しを。
皆みな様がよろず罪からの許しを願われるように、
ご寛容のほど願います。"
(L20) 2021/05/30(Sun) 19:40:15
公開: 2021/05/30(Sun) 19:55:00

【人】 小さな心 サルガス

>>100 昼過ぎ メレフ
「……シェルタンに? ……それは、ぼくは……聞いていいこと?
 きみが、だれかに知られたくないとおもうのなら。それは、むりしなくていいんだよ。
 きみからみたらぼくはきっとちいさい年少者だろうけれど……ときどき、わがままを言っていいんだ」

 絞り出すような言い様に、単純にわかったと返すことはできなかった。
 いいかな、と一言だけ確認をとって、横顔に手を伸ばす。
 相手がそうしたように、ほとんど触れるかどうかもわからない手が、ぽんと叩いた。

「ぼくがびょうきのこどもでなければ、もっと激情のままにうごけたかもしれない。
 でも、だからって、ぼくは苦しんでいるこどもたちに、がまんしろなんて、言わないよ。
 だいじょうぶ。きみが戦うなら、ううん、きみが立ち止まっても。
 そのさきで、ぼくはまだだれかを守るために、たたかっているだろうから。

 だから、いいんだ。きみは、きみの思うように、やるべきだ。
 立ち止まってもいい。振り返ってもいい。それでも、きみは、きみだから」

 薫風は窓から薄っすらとそそぎこみ、曇天を透かした陽光が差し込む。
 転げたままの体は、言葉ほどには強かではなく、たよりないと笑ってしまえるかもしれないが。
 それでも。少年の瞳は、折れた様子ではなかった。
 触れた皮膚から、静脈から。とくとくと小動物のような鼓動が、血の流れを伝えている。

 それはまだ、多くが起こる前。昼の陽光の下の、はなしだった。
(102) 2021/05/30(Sun) 19:54:08
サルガスは、知らない大人を教員用の井戸に突き落としました。
(a107) 2021/05/30(Sun) 19:55:25

サルガスは、浮かび上がってくることのない体を、見えなくなるまで見つめていました。
(a108) 2021/05/30(Sun) 19:55:48

サルガスは、          。
(a109) 2021/05/30(Sun) 19:56:07

小さな心 サルガスは、メモを貼った。
(a111) 2021/05/30(Sun) 19:59:20

 




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