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![]() | 【秘】 天原 珠月 → 月島 雅空― 別れの時 ― [あの別れようとした日から幾年も過ぎた。 力の調整を心がけ、常に島のために力を蓄え注ぎながらも、アスルとの時間を諦めることはなかった。 25になるペルラはもうどこから見ても大人で。 悪戯っぽさとやんちゃさのなくならないアスルもまた30となり、見つめる者をドキリとさせる深い魅力を漂わせていた。] ……仕方ないわね。 [役目へ向かう道中。 水筒から自分で飲めるくせに頼まれて苦笑してしまった。 でも笑みには甘やかさが添えられている。 この前は照れながらそのまま水筒を口に運んであげたのだけれど、今回は――唐突に自分の口の方へ、そして含んで。] ん、…… [アスルの腕を引き、つま先立ちになる。 多少揺れても大丈夫。きちんと抱きつくから。 岩肌に映る影がそっと重なった。 ペルラが想いを込めた水が、アスルへと届いたことだろう。] (-489) 2023/03/04(Sat) 21:52:26 |
![]() | 【秘】 天原 珠月 → 月島 雅空[楽しい空の旅は終わり。 あっという間に感じるのが少しさみしくて、でも、帰り道もあるのだからといつも自分に言い聞かせる。 ふわりと抱き上げられて、頬に落ちるキス。 くすぐったげに微笑んで身体を委ねた。] うん、そうしましょう。 今回は多めに真珠も作れているから……あまり無理をしなくても大丈夫じゃないかと思うの。 [新月の夜の祈りはより力を使うことが多い。 一説によると月光の助けを得られないからというが、自らの真珠は月のような光を帯びているし、その通りかもしれない。 首から提げたガラス瓶に真珠が幾つも揺れている。 日々時間をかけて作り上げたこの島への祈りの結晶だった。] (-490) 2023/03/04(Sat) 21:52:31 |
![]() | 【秘】 天原 珠月 → 月島 雅空アスル、行ってきます。 [祈りの間はすぐ傍に居ることはできない。 太陽が沈み、空が夜の色に変わっていく頃、身体を離す。 最近新しく仕立てられた巫女装束のローブは深い青の生地に銀色の糸で細やかな刺繍がされていて、星明かりに煌めく。 そして淡くなり白にも銀にも近くなった月色の髪と、赤みが薄れ紫というよりは空色のようにもなった瞳。 湖へ裸足で踏み出そうとして、一度止まり。 珍しく振り返ると、アスルを探して――まるで祈るように自分を見つめる彼を見つけて――綻ぶように微笑む。 そうして、幼い頃と同じ。 片手を上げてひらひらと手を振ったのだ。] (-491) 2023/03/04(Sat) 21:52:36 |
![]() | 【秘】 天原 珠月 → 月島 雅空……。 [湖を、水の中を、歩いて行く。 腰ほどまで冷たくも温かな水に浸すと、瓶から手のひらに移していた真珠の粒たちを――星を散らすようにまいた。 ぱぁっと広がる光の粒。 いつもより暗い夜に、まばゆく優しい光が灯る。 祈りの言葉を紡ぐ。 いつも、夜通しそうし続ける。 ――でも、気づいてしまった。意識の片隅で。 気づいていたけれど、もう、どうすることもできない。 足の感覚が消えていく。 泡になるように、真珠が溶けるように。] (-492) 2023/03/04(Sat) 21:58:16 |
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