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【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン[ エリクソンは、自国から 電子六弦を5本持ち込んでいた。 予備用もあるが、一番の理由は楽器毎に 調弦と木材を変えているためだ。 調弦を変化させ、第六弦の開放弦を その曲の"核"となる音に一致させると、 弾きやすさが段違いなのだ。 また、音の"鳴り"を最も左右する 電子六弦の本体部分の木材は 演奏する曲調や、メインに奏でる音域に応じて、 品種を慎重に選んで設計されている。 ] (66) 2020/09/21(Mon) 19:32:06 |
【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン[ 調弦自体は、舞台上で変えることも 出来ると言えば出来るが、 やはり曲と曲との間に間が空いてしまうのは 避けたいことであった。 エリクソン達に与えられた持ち時間は40分。 一曲の尺はさほど長くないため、 自己紹介>>3含め、数曲は演奏出来る。 今回の目的は、『演奏力を評価されること』ではない。 自分らが1から創り上げた楽曲、歌詞、演出、 全てを総合して観客たちにぶつけ、 圧倒させることが唯一の目的。 したがって、持ち時間40分をどれほど 濃密なものにし、観る者達を釘付けにするか が一番の課題なのだった。 調弦する間も惜しい。] (67) 2020/09/21(Mon) 19:32:43 |
【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン[ 宿は、宿泊者用以外にも、 一般利用者向けに大小いくつもの 練習室を解放しており、受付の前には 今からでも予約をしたいという音楽家たちで ごった返していた。 エリクソン達6人はそれを横目に見つつ、 音楽祭招聘の返事をした直後に王室から送付 されてきた推薦状 (第三王子リジィのはからいだと いうことを、コンセールカリヨン出身のメンバー・ 四弦担当のディミトリエから聞いた) を片手に、何の苦労もなく宿一番の 貸し切り専用の大ホールに入場する。] (68) 2020/09/21(Mon) 19:33:12 |
【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン―宿の地下・貸し切りホールにて― [ まずは持ち込んだ荷物をほどこう。 荷車から、アタッシュケースを大きくした様な箱を 引っ張りだし、フタ部分を下においてミを取り外す。 中には手のひら程の大きさの機械が 規則正しく並べられている。 スイッチを押すことで音像を変化させられる 位相変換器・位相増幅器・波動増減器・調和複写器・ 踏板。 演奏しながら調音が可能な、自動調弦器。 それらを組み合わせて、アタッシュケースのフタに 貼り付けているのだ。 そのまま持ち運べるし、 機械を1から組み直す必要がなくなるため便利だ。 すぐ隣には、予め持ち込んでおいた キャスター付きの棚のようなもの―ラックという― があり、そこに手際よく送電線を繋いでゆく。 棚の中には、分厚い書物を横倒ししたような形をした 平たい金属の箱がいくつも積み上げられており、 そこからも送電線が何十と伸びて、 また更に別の、大きな4つの黒い箱へと繋がっている。 これが音を鳴らす装置だ。 ] (69) 2020/09/21(Mon) 19:35:15 |
【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン[ 電子六弦は、それ単体ではシャカシャカとした 貧相な金属音しか出ないが、 本体に埋め込まれた磁気コイルが弦の振動を検知し、 その信号がアタッシュケースの機械たちを 通って演奏者の任意の音像に変えられ、 ラックでそれを増幅、 最後に4つの黒い箱に送られ、 全く違った『音』に生まれ変わって発せられるのだ。 機材を正確に繋ぎ、 単調だがスキルアップに不可欠な運指練習を 繰り返し行ったのち。 エリクソン達6人は、直前の打ち合わせと 通し練習を開始した。 ] … …… … [ 練習は滞りなく進む。] (70) 2020/09/21(Mon) 19:36:28 |
【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン――申し分ない。このままの勢いで本番に 持ち込もう… [ そう、思った矢先だった。] ビシィッ!!! ヴヴッ……ヴヴヴッッ……!! [ 突発的な痛みが右の大腿部に走ったと同時に、 六弦に繋いだ4つの箱が不快な爆音をあげたのだ。] (71) 2020/09/21(Mon) 19:39:34 |
【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン[ 普段から爆音慣れしたメンバー達も さすがに驚いたようで、 はっとして演奏をやめ、エリクソンを見る。 まさかと思って、弾いていた電子六弦の裏側を見る。 裏側には、弦の張力の均衡を保つために、 3本のバネが付いていた…のだが。 それが今…ものの見事にはじけ飛んでる。 ついでに第1弦と第6弦も切れてしまっており、 楽器から無様に垂れ下がっている有様だ。 不運にも、壊れた電子六弦は、 弦が一本一本独立した形式ではなかった。 これで正確に仕上げた調弦はすべて狂ってしまった。 それに問題がもう一つ。 弦の変え自体は大量に持っているが、 まさかバネがはじけ飛ぶとは… バネの換えが、今、手元にないのだ。 ] (72) 2020/09/21(Mon) 19:40:08 |
【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン[ 助けを求めるように、 同じく弦担当のヨハン、ディミトリエを見る。 しかし二人とも不安に翳った表情で 首を横に振るだけだった。 ] わ、わかった。すまない。 俺が自力で換えのネジを探してくるから、 お前らはいつも通りで練習を続けてくれ。 決して焦んじゃねーぞ。 必ず、必ず見つけてくるからな。 [ 仲間達にそう言い含めて、貸し切りホールの外へ出る。 1階に上がり、ロビーを抜け、 すっかり太陽が昇って 明るくなった外に躍り出た。] (73) 2020/09/21(Mon) 19:44:21 |
【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン―楽器工房へ― [ そのまま楽器屋のありそうなメインストリート へ向かって、あてもないままに走って行く。 色々な場所を探し回り、 15分ほど経っただろうか。 気づけば小さな楽器工房の前に立っていた。>>0:22 何を専門にした工房なのか… そんなことを考える余裕すら、今はない。 息も絶え絶えに、倒れ込むかのように店に入る。 しかし…六弦奏者の希少なこの国で、 この楽器の修理を出来る者は、 もしくは所見の楽器のリペアを行える腕利きは この工房にいるのだろうか? ]* (74) 2020/09/21(Mon) 19:48:15 |
鋼鉄の六弦奏者 エリクソンは、メモを貼った。 (a11) 2020/09/21(Mon) 19:52:17 |
平台の宮廷楽士 メイレンは、メモを貼った。 (a12) 2020/09/21(Mon) 19:53:07 |
鋼鉄の六弦奏者 エリクソンは、メモを貼った。 (a13) 2020/09/21(Mon) 20:52:07 |
【人】 平台の宮廷楽士 メイレン─回想・2年前 花屋─ [私にとって今回のお忍びは 周辺地域のおばちゃまそっくり!に 変装していたつもりが>>0:62まさか 装いからバレバレな模様だなんて>>35 お花の魅力にすっかり夢中だった私には てんで気付かなかった私なのでした。 気付けたら気付けたで次こそはバレないように!と 変装に熱を入れようとして ファラリスに怒られたでしょうから これで良かったのかも?] (75) 2020/09/21(Mon) 21:26:00 |
【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[花々の声が聞こえる訳ではないので>>35 ワンピースの艶やかな色合いや生地のしなやかさに 賞賛の吐息をつかれていたとは これまた全く気付きませんでしたけど>>35 店内を見て回ることにご許可をいただき ゆっくりと花々を見回して感じる生命の息吹の素晴らしさ。 それで口を突いた言葉が先ほどの言葉なのだけど>>0:63 店の方と思われる方は、微笑み控えめに頷くと 丁寧にお礼を仰ってくださったわ。>>35] (76) 2020/09/21(Mon) 21:26:20 |
【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[でも、まさか私がお花を眺めている時……>>0:64 お花達もまた私達を観察していたなんてね!>>36 もし知れてたらこれまた素敵!と思ってたのに。 白いマーガレットの花と、>>0:64 花弁の露に映し出された色とりどりの花達。 そのマーガレットが小さくメロディを紡ぎ出し 歌のように空気をふるわせ、空に溶けていく様。 勿論知らなかったわ、だけど] ────素敵ね。 [私の言葉は趣に対してだけど、 お花にそう声を掛けたタイミングは丁度 メロディが終わったタイミングなものだから お花からすればメロディ…… 歌を褒められたように聞こえるかも。 もしかすると私の浮かんだ旋律は>>0:65 マーガレットが紡いだものを 無意識に感じ取っていたのかもしれないわね?] (77) 2020/09/21(Mon) 21:26:45 |
【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[(私は気付いてないけれど) すっかり心を許してくださった花々の魅力に>>36 惹かれてしまった私が注文した花束。>>0:65>>0:67 一瞬驚いたような反応でしたから>>37 やっぱり無茶な注文したかしら、と思ったのだけれど 拒否されず引き受けられた時には「ありがとう」と にっこり笑って花束が出来上がる光景を眺め] (鮮やかな手つきね) [まるでお花達と対話をするかのように>>37 (実際に対話していた、とは知らなかったけど) 花々を選んでは包み始めていく。 橙と黄色のカレンデュラは元気でピンと 背筋を伸ばした子供を思わせるような 鮮やかな橙や黄色で、春らしい暖かさを感じさせる グリーンと白の花が全体を引き締めてるように見えて。] (78) 2020/09/21(Mon) 21:27:26 |
【人】 平台の宮廷楽士 メイレン ────素敵っ!!最高だわ! [花束が出来上がり、仕上がりを尋ねられると>>37 手を叩いて興奮しながらそれはもう 子供のように「想像を遥かに超えた仕上がりだわ!」 「さすがね!」と口々に褒めそやし] 『メイ、お店の中で騒いじゃ駄目よ』 [とファリーことメイドのファラリスに>>0:61 嗜めるような声で叱られてしまったのだけれど。 ちなみにだけどお店の方の態度には 何も不躾には感じなかったわ。>>58 楽士には口数が少ない者も それなりに多いから慣れてるし、 お花の様子と花束からかなりの腕だってことは 私視点一目瞭然だったから。>>0:30] (80) 2020/09/21(Mon) 21:28:29 |
【人】 平台の宮廷楽士 メイレン あなたはまるで奏でるように 花束を作っていくのね。 お花の素晴らしさも勿論だけど、 あなたのセンスも手付きも腕前も 実に鮮やかだったわ。 まるで花々の魅力を奏でる奏者みたい。 [音楽を奏でるものなら理解出来るかも知れない、 曲を奏でる時「どうすれば曲の良さが引き立つのか」 「ここをこうすればもっと格好良くなるのではないか」 いろんなことを思いながら、奏でる音と対話して 自分の演奏を作り出していく過程を。] ……あなたのお花や花束は、人を幸せにする花々ね。 (81) 2020/09/21(Mon) 21:29:20 |
【人】 平台の宮廷楽士 メイレン あらやだ、私ったら話し込んじゃって。 お代をお支払いするの忘れるところだったわ! この花束、お幾らかしら? [金額を提示されたなら、 それよりも2割多めに差し出して] 多い分はお花達の輝きと あなたの腕前へのチップとでも思って頂戴な。 [そう言ってお釣りを受け取ろうとせず 「どうもありがとう」と言って花束を抱え お店を後にしようとすることでしょう。] (84) 2020/09/21(Mon) 21:30:23 |
【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[もしお店の方が私の手に注意を向けてたら、 こんなことに気付けるかもしれないわ? 私の手が女にしては大きくて、 指もすらりと細く長いけど 手の甲は同年代のご婦人達に比べれば 不自然なほどに筋肉がついて 爪先も真っ直ぐで指先の皮も厚く 節が妙に骨ばっていることを。] (85) 2020/09/21(Mon) 21:30:53 |
【人】 平台の宮廷楽士 メイレン─回想・2年前 伯爵邸─ ごめんなさいね、妹のおうちに着くまで 後もう少しだからちょっとだけ我慢してくれる? [お花が萎れないように気を配りながら そう花束のお花達へ語りかけ お忍びなのでバスに乗り、妹が嫁いだ伯爵邸へ。 バスの人々も口々に花を褒めてくれたわ。] ……着いたわ。 [先触れの使者を出していたせいか、 それともお忍びでもバレバレだったせいなのか あちらの使用人は私に気付くとすぐに中へ入れてくれた。] (86) 2020/09/21(Mon) 21:31:07 |
【人】 平台の宮廷楽士 メイレン 『メイレンお姉様! すっかり御髪も白くなられましたね!?』 馬鹿ねえ、鬘よ鬘。 [鬘を取って見せれば見覚えのある髪色に からからと笑って案内してくれた妹のリベル。 伯爵家は仲睦まじい夫婦と噂に聞いていたけど その寵愛ぶりが実によく分かるお屋敷だったわ。] リベル、これ。ちょっと早いけど誕生祝い。 『わあ……ありがとうございます! 瑞々しい生命力に溢れた花々ですわね…… ここまで溌剌とした印象の花は見たことありませんわ』 ────やっぱり貴方分かるのね、流石だわ。 (87) 2020/09/21(Mon) 21:31:38 |
【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[私はリベルに道中で見つけた花屋のことを 事細かく説明した。 花好きの妹は興味深げに耳を傾けていたわ。 その後伯爵家の使いが定期的に花を買いに来たり 妹がお忍びで買いに来てはお代より多めに払って 『多い分はお花達の輝きと あなたの腕前へのチップと思って頂戴な。』なんて 私と一字一句同じ言葉を告げたりするのだけれど、それは余談。] (88) 2020/09/21(Mon) 21:32:17 |
【人】 平台の宮廷楽士 メイレン改めてリベル、誕生日おめでとう。 そして──領地にいた時から、 リーズリー伯爵に嫁いでからも 私に色々と工面してくれて……本当に有難う。 (89) 2020/09/21(Mon) 21:32:43 |
【人】 平台の宮廷楽士 メイレン 幸せにね、誕生日に於いても。 これからの人生も。 [姉として心から願う、妹の幸せ。 優しい貴方がこれからも多くの人に囲まれ 幸せに笑ってくれますように。]* (90) 2020/09/21(Mon) 21:33:02 |
【見】 病弱貴族 アメリア[ この国、コンセールカリヨンは 音楽の止まない国として知られている。 小さな頃から聴いて育ったそれらへの感情は もちろん、愛しさが大きいが。 ほんの少しだけ、暗い気持ちがないわけでもなかった。 ]今日はコンペの日、だったわね。 [ 贈られた花は窓際に活けられている>>0:87 まだ若いから行っておいでと押し出した従者は 今頃どうしていることだろう。 徐々に太陽が天上を目指している。 気温が安定した頃、誰かを伴って外に出てみようか。 窓から眺めることできる人垣に 羨ましそうな目を向けながら。 準備をするために鈴を鳴らした。 ]** (@0) 2020/09/21(Mon) 21:35:02 |
【独】 平台の宮廷楽士 メイレン/* あら?アメリア様は途中参加の方かしら? 爵位が分かれば私も絡みやすいのですが、 まあ様子を見て見ましょう。 (-21) 2020/09/21(Mon) 21:40:59 |
病弱貴族 アメリアは、メモを貼った。 (t0) 2020/09/21(Mon) 21:43:08 |
病弱貴族 アメリアは、メモを貼った。 (t1) 2020/09/21(Mon) 21:58:34 |
【人】 楽器リペアマン ティグレ ―― ここは小さな楽器工房 ―― [ 女の子が手に取ったバイオリンは じいさんの手仕事で作られたものだ。 じいさんも父さんも弦楽器の職人だ。 その楽器は宮廷楽士にも愛用されている。 ただアタシは知ってる。 2人は自分の好きな楽器を 自分勝手に作っているだけということ。 注文を受けることもなく、 ただ作ったものを愛してくれる人を待つ。 そんな2人がティグレは憧れだった。 ただティグレに その技術が継承されることはなかった。 ] (91) 2020/09/21(Mon) 22:26:00 |
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