【鳴】 志隈──淡色の球体3── [どんな職業にも向き不向きと言うのはあるものだ。 無愛想な少年は命令される事に疑問を持たず、 明確な理由があるなら人を傷付ける事が出来、 兵士には比較的向いてる方だったろうか。 同じ頃に兵士になった少年達の中には、 向かないものもいた。 人の怨みに怯えて、足が竦んで動けなくなるもの。 夢に見ては憔悴し、上官の圧にも精神を削られ。 無愛想な少年は彼に、 最初、軍を辞める事を勧めたが、 逃げ出す事すら彼は無理だと泣いた。 訓練と戦場を繰り返した。 飲み会や少年達だけで話もした。 だが、友情を育んでも、 出兵する度、彼はどんどん追い詰められていった。 このままでは遠くない未来に狂ってしまう。] (=13) 2020/10/03(Sat) 21:31:19 |
【鳴】 志隈『殺す事が怖い』『上官はどうして酷い事をするのか』 『憎しみの目が忘れられない』 [その1つ1つを月の出る夜に撫でて、ぼやかした。 放ってはおけなかった。 苦しみを封じて、少しずつやり直せば、 彼は勇敢な軍人となり、認められて、 前線から離れて暮らす事が出来るようになった。 2度目の自己存在と過去の廃棄。 ]*それで友を救えたのならと言うのは烏滸がましい事だが。 (=14) 2020/10/03(Sat) 21:33:00 |
【独】 花の名 リフル/* 眠気と戦う戦士でごめん あと色々無下にしてごめん これも愛のかたちのつもりなんだけど全然うまく書けてない気しかしねぇ (-89) 2020/10/03(Sat) 21:33:34 |
【墓】 二年生 小林 友[遠くにひぐらしの声を聞きながら 影と二人、席に着く。 お互い実体があったら二人並んで 放課後の自習……みたいな感じだったのかな。 耳に息を吹き込まれたり、話し掛けられたり そんなことされてるなんて夢にも思わず 俺はペンを走らせていく。 さりさり、ペン先の回る音は一つだけ。 なのに、書きたてのインクが、 触れても無いのに すっとあらぬ方向へ尾を引いた。 相手の呼吸音すら聞こえない距離で 俺は静かにアキナに語り掛けるだろう。] (+12) 2020/10/03(Sat) 23:02:34 |
【秘】 二年生 小林 友 → 二年生 早乙女 菜月 あー俺も影なんだ…… まあ俺だけ丸見えでも すっげ恥ずかしいんだけどさ。 あ、俺名前だけじゃなくって キャラも陽キャぶってたから ●菜月の気持ちも、わかるよ。 彼女もいた事ないし、バスケ部でもない。 どう?俺のが嘘つきでしょ。 [下手くそなVサインを書き添えて。 菜月。なつき。 影は俺と同じくらいの背丈か。 女の子らしさを気にするところとか、 そのままで可愛いより、ずっと可愛い。 ……なんて、言えやしないけどさ。] (-90) 2020/10/03(Sat) 23:03:39 |
【墓】 二年生 小林 友[そう、この童話集にはハッピーエンドのが いっそ珍しい部類で。 意匠を凝らした絵本の1ページみたいな 綺麗な風景……人ならざる純粋な生き物が 人の醜さ、強欲に飲み込まれて 失意のまま物語が幕を閉じるのが多い。 人は醜い、汚い。 その世界に没入して、被害者の側に 自分を投影することで、 自分自身の汚さからは目を逸らす。 そんな楽しみ方、作者が聞いたら怒りそう。 ─────ともかく、『金の輪』も ハッピーエンドとは言い難い話。] (+13) 2020/10/03(Sat) 23:04:02 |
【置】 二年生 小林 友太郎はかなたの往来を見ますと、 少年が二つの輪をまわして、走ってきました。 その輪は金色に輝いて見えました。 少年はその往来を過ぎるときに、 こちらを向いて、昨日よりも いっそう懐かしげに、微笑んだのであります。 そして、なにかいいたげたようすをして ちょっとくびをかしげましたが、 ついそのままいってしまいました。 ─────『金の輪』 小川 未明 (L1) 2020/10/03(Sat) 23:04:24 公開: 2020/10/03(Sat) 23:05:00 |
【秘】 二年生 小林 友 → 二年生 早乙女 菜月 この話、少し怖いよね。 意味がわかると怖い話、みたいな。 この太郎くん突然死んじゃうし 少年の正体、よく分からないし。 [音もなく、宵闇迫る図書館の中 まるで追いすがるみたいな菜月の言葉に 俺はそっと口角を上げる。 例え本当は興味がなかったとしても 俺が一等好きなこの本を 菜月が愛してくれたなら嬉しいし、 楽しかったのが俺との会話なら、尚更。 俺だって他愛ない会話なんか したこと無かった……菜月と話すまで。 菜月が返事をしてくれなかったら 俺はクラスメイトにすら話しかけられなかった。] (-91) 2020/10/03(Sat) 23:06:07 |
【秘】 二年生 小林 友 → 二年生 早乙女 菜月でもね。 怖い話かもしれないけど…… [窓の外から、菜月より大きな 夜の魔王が影を落とす。] 俺、今この話が、なんていうか…… 一番しっくりくる、かな。 (-92) 2020/10/03(Sat) 23:11:55 |
【秘】 二年生 小林 友 → 二年生 早乙女 菜月 今姿は見えなくても、菜月と過ごせた時間 俺にはすごく大事なものだった。 菜月のお陰で世界が広がって、 話しかけられなかったクラスメイトにも 自分から話しかけられたり…… ううん、それだけじゃなくて 菜月の書いてくれる感想とか、絵とか 菜月の感性に触れたら、 世界は何処までも広く見えて…… 今隣にいても触れられないのが すごく辛くて、 悲しい。 (-93) 2020/10/03(Sat) 23:19:32 |
【墓】 二年生 小林 友[もちろんそんなことはしないけど。 「世界の違う」天国とやらに辿り着いては 全く意味が無いんだ……そこに菜月がいないなら。 自分でも、会ったことの無い人間に ここまで入れ込むなんて滑稽だと思う。 隣の影を覗き込むようにしても 結局その表情は計り知れないし 俺の目頭がじんと熱いのも、 きっと、菜月は知らない。 ─────ああ、夜が来る。]* (+14) 2020/10/03(Sat) 23:35:47 |
【鳴】 志隈──淡色の球体4── [ この球体にあるのは、唯アジダルの背中を見つめ続けている無愛想な男のみ。 初めてそれを知ったのは子供の頃のような気がした。 誰だったかなどは全く覚えていない。 年下で自分が可愛いと自覚している方が、 恐らく好みだと言うのも忘れた。 それから他にあったとしても、 捨て去ったものの中であれば覚えていない。 次に自覚があるのは向こうから言われた時。 少し年上の人。 戦地に向かうのを心配されるまでならまだ良かった。 だが、目元のそれに気付いたらもう駄目だった。 ついぞ、本気を向ける事も出来なかった相手。 そうして、朧気に分かる中では3人目。 大切だと思っている。 その背中に触れたくなると同時に 胸が潰れそうになった時もある。 救ってくれた相手、 出会った事で自分に変化を齎した、幸せになって欲しい人。] (=15) 2020/10/04(Sun) 0:57:30 |
【赤】 在原 治人[は……と、ひとつ息を吐き 無理矢理に笑みの形を作ると、 切なさを押し隠し できる限り、穏やかな声音になるよう 意識しながら語りかける。] ああ、いいよ。 さっきから、俺も思っていたんだ。 教会みたいなこの部屋ごと 貴方を持ち帰れたらどんなに良いだろうか、って。 連れ帰って 部屋に閉じ込めて この手で愛でてあげような。 ずっと、ずっと… [今だけでも仮初の幸せに酔わせて欲しい、と 音にすれば、 どれだけ手放したく無いのかを より深く自覚する羽目に陥った。 叶わぬ未来だと分かっているのに────… ]* (*30) 2020/10/04(Sun) 6:24:10 |
【雲】 Marguerite シャーリエ[「受け入れない」「要りません」 彼のまとう雰囲気が使用人の空気に戻っていく>>D46。 ため息だって言葉にされないから信じない。 煽ったお酒は喉を温めてとくとく胸を高鳴らせる。 ねえリフル。 私、あなたのこと特別だったんだ。 あなたが義手を無くてもいいと思うなら>>D44 身を捧げてまで王国と繋がる理由無くなっちゃったの。 中庭のように暖かい返事を期待して、 断られる怖さを打ち消すように笑った] [ 光が見えなくなって誰かに捕まった ] (D49) 2020/10/04(Sun) 6:32:44 |
【雲】 サティ家次期当主 シャーリエ[誰だかわからないけどリフルじゃないことは分かる。 小さな動きの癖が違う。呼吸の音が違う。 助けを求めた声をせき止められてもがいていた体が 知らない男の声で止まった] 『シャーリエ・サティ』 [違う、わたしはレモン、と答える隙間も貰えない。 暗闇の中ずるずると引きずられていく間、 どうして正体がバレたのかと 血の気の引いた体は抵抗を止めてしまう。] 「お嬢様ッ!>>D48」 [聞こえた彼の声に体が暖かさを取り返した。 んっ! 聞こえない返事をして、足で闇を払う。 ガツンっとテーブルを蹴り上げて、 お皿がぶつかる音を返事に追加した。 たぶん裏口から出ようとしている。 もう一度返事をしようと蹴り上げた足から 片方の靴がすっぽ抜けて暗闇に落ちた。] (D50) 2020/10/04(Sun) 6:33:40 |
【雲】 サティ家次期当主 シャーリエ[店の照明が戻るのと、私が外の光を見たのは同時だった。 私を捕まえている男は 店の裏に止めてあった藁を積み上げた荷馬車に潜り、 待っていた御者が馬に鞭を入れた。 馬が嘶きもせずに動き出す。 待って、待って。 私誘拐されてる?] [馬車の後ろには不用心にもエンブレムが焼き付けてあった。 叙勲されて平民にさせられた男のエンブレム>>D29は 乗り込んでしまった私には見えないところだったけど、 走り去るところを見れば分かっただろう。 元貴族の家は郊外に移されていたことも、 街の噂として聞けたに違いない。 プライドを損ねられた貴族が復讐を練っていたなんて 私は気づいていなかった。] (D51) 2020/10/04(Sun) 6:34:12 |
【雲】 サティ家次期当主 シャーリエ―― 荷馬車の藁の中 ―― [通りを抜けてへんぴな道を使っているのか、 道が悪くて体ががたがた揺れる。 捕まえた男は逃げるとでも思ったのか、 きつく両手を巻きつけて触ってくる。 胸部を。] ……ん゛ん! やめ…… なにして、やだあっ! [全身トリハダが立ち、気持ち悪いで頭がいっぱいになる。 抵抗すればあばら骨を殴られ、痛みに手が竦む。 その間にブラウスの上から胸部を触られ、 後ろから荒い息を吹きかけられた。 きもちわるい きもちわるい きもちわるい 人に触られるのが怖くなっていく。 頭を撫でてくれた記憶が黒い雲に覆われていく。 命の危険の前に貞操があった。 お屋敷は平和で考えるのを忘れていた。] (D52) 2020/10/04(Sun) 6:34:46 |
【雲】 サティ家次期当主 シャーリエ[荒い息の誘拐犯に弄ばれながら。 もし。このまま傷物にされでもしたら 王子は結婚を考え直すだろうか。 屋敷に戻って結婚もせず、哀れな娘として このままこの国で過ごせるだろうか。 ――あの人は哀れんで慰めてくれるだろうか。] [そういっても我慢することはできなくて、 やだやだと肘を使って体を引き剥がそうとする。 あんたなんかにくれてやるほど、私安くない。] (D53) 2020/10/04(Sun) 6:35:38 |
【雲】 サティ家次期当主 シャーリエ[がたがた揺れるのも味方に付けて、 暴れまくって犯人から身を剥がしたのは良かったけど、 藁の薄い馬車の後ろから転げ落ちてしまった。 ああ!? 戻れ!って奴の怒声を聞きながら 落ちたのはどこかの庭の池。 水に落ちて怪我はなかったけど、濡れ鼠になってしまった。 水を吸った服が重くて泳ぐこともうまくいかない。 仕方ないので顔を出して周りを確認すれば、 広い麦畑の真ん中の池が着地点だった。 農道を走っていく馬車が見えるくらいに見晴らしがいい。 追っ手が来るのなら、馬車が向かった方向からだろう。 池の岩影に隠れて震えながら、 護身用のダガーに手をかけた。 刃物の存在がバレたら反撃の手段は無くなる。 仕留めなければならない。 人を刺したことなんてない震える手で束を握る。 怖い。怖いよ。たすけて ] (D54) 2020/10/04(Sun) 6:36:49 |
【雲】 サティ家次期当主 シャーリエたすけて リフル [体温を奪っていく水から逃げることもできず、 一振りだけの反撃を頼りにきっかけを待って耐えていた。 到着したのは犯人だったか、それとも助けだったのか**] (D55) 2020/10/04(Sun) 6:37:38 |
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