人狼物語 三日月国


81 【身内】三途病院連続殺人事件【R18G】

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視点:


【赤】 諦念 セナハラ

ニエカワ! 今日がお前の命日だ!
2021/07/04(Sun) 21:00:00

【独】 諦念 セナハラ

アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
(-0) 2021/07/04(Sun) 21:00:47

【独】 諦念 セナハラ

昨日のニエカワくんとメイジくんの秘話ログ、絶対見るからね………
俺の罪でもあるから…
(-3) 2021/07/04(Sun) 21:06:29

【人】 諦念 セナハラ

きつい消毒液の臭いを纏った男が、重い足取りで歩いている。
目指す先は己が寝泊りをしている宿直室だった。

老いとは恐ろしい。
できる事は増えているはずなのに、
できない事はそれを上回る速さで増えていく。

未だやるべき事は残っている。
しかし一度、身体を休めたかった。
(0) 2021/07/04(Sun) 21:17:20

【秘】 被虐 メイジ → 諦念 セナハラ

これはあなたが準備を終えて手術室へ戻ってきた頃──
メイジは、ニエカワを前にただ茫然と突っ立っていた。

「──……セナさん、薬は飲ませておいたよ。
 ちゃんと眠ってるみたい」

メイジは、薄らと笑みを浮かべながら振り返った。
目だけが、笑っていない。

友達は、一度己が手にかけようとして、
結局やめてしまった。
余計に苦しめるだけだと。

彼はまだ、眠っている。


/* ニエカワくんとのロール、たぶんきりのいいとこまでいったので、……独断で殺しまではしてないことをお知らせしておくわ
(-10) 2021/07/04(Sun) 22:06:02

【秘】 諦念 セナハラ → 被虐 メイジ

「……そう、ですか。安心しました」

それは薬が効いている事に対してか、
貴方が殺めなかったことに対してか。
眠るニエカワを抱き抱えると、手術台へ乗せる。
ポケットから取り出したのは、古いラベルの薬だった。
英語で書かれた機械へ薬を仕込み、管の付いたマスクを口元に被せていく。

「ここのツマミで濃度の調節ができます。
 色々書いてありますが、最大にすれば大丈夫です」

どうせ殺すのだから。
感情を殺した、冷たい抑揚の言葉を連ねていく。
──が、ふと。

「もしメイジくんさえ良ければ、ですけど。
 きみの頭を撫でても良いですか?」

柔和な声が、貴方の鼓膜を揺らした。

/*
お疲れ様よ、ほんとに……!!
(-13) 2021/07/04(Sun) 22:34:03

【独】 諦念 セナハラ

私は今慌てて吸入麻酔薬の歴史を調べていました

日本だと昭和25年っぽいですね 
田舎の病院にあるかは微妙なとこです
(なので輸入品のお古ということにした)
(-14) 2021/07/04(Sun) 22:36:02

【秘】 被虐 メイジ → 諦念 セナハラ

あなたの一挙一動を、手術台へ乗せられるニエカワを
知らない機械を、古いラベルの薬を、管のついたマスクを

突っ立ったまま、瞬きもせずに、眺めている。
感情のない説明にただひとつ、首だけで頷いて

「……え?」

やさしげな声にはっと目が覚めたように
丸くした目が瞬き、あなたを見上げた。

「いいけど……なんで?」
(-15) 2021/07/04(Sun) 23:18:27

【秘】 諦念 セナハラ → 被虐 メイジ

「……はは、なんででしょうね」

渇いた笑いが手術室に響く。本当はわかっていた。
大きな手がそっと貴方の頭に乗る。
包帯の巻かれた箇所を触れないように。
隠れているかもしれない痣を刺激しないように。
撫でるというよりは、なぞるような力加減だった。

「よく、頑張りました」


どうかこの慈愛にも似た想いが伝わらない様にと、願った。
そんな資格は、自分に無いのだから。
(-16) 2021/07/04(Sun) 23:36:25

【秘】 被虐 メイジ → 諦念 セナハラ

メイジは、ぴくりともせず、大人しく撫でられていた。
もう、頭を撫でられるような子どもではないけれど、
……ないけれど、どうしてだろう、視界がじわりと滲んで
ぷつりと糸が切れたように、ほろほろと零れる。

「……あ……」

あなたの手つきがやさしいからだろうか。
囁かれた言葉が耳に入ったからだろうか。
メイジにはよくわからなかった。

「……………おれ……、……」


俯いて、消え入りそうな声でつぶやく。
それはうまく言葉にはならず、
メイジは、すがるようにあなたの白衣を掴んだ。
(-24) 2021/07/05(Mon) 6:34:59

【秘】 諦念 セナハラ → 被虐 メイジ

「……良かった。
 もう泣けないのかと、思ってました」

今手術台に横たわる彼にも、
ほんの少し前、同じ事をされた。
掴まれた白衣を振り払う事はなく、今度は背中を撫でる。

「人を殺す事は、……怖い事です。
 悲しい事です。悔しい事です。つらい事です。
 その気持ちにね、嘘は吐かないでほしくて。
 ここを出た後、また人を殺めない為に。
 一度傷付ける事に慣れると、
 感覚が麻痺してしまいますから」

きみの父親のように。
言外にそう滲ませて、男は自らにも言い聞かせた。
(-28) 2021/07/05(Mon) 11:15:43

【秘】 諦念 セナハラ → 被虐 メイジ

/*
調理実習が終わった後時空として、
干しアユミさんを表で配ってくるわ。
食べるか否かはお任せするわよ!
(-30) 2021/07/05(Mon) 11:18:57

【人】 諦念 セナハラ

宿直室で一眠りした後のこと。
男は、調理室にいた。
調理台には
干し肉が並んでいる。
一夜干しのようだ。

弱火でじっくりと焼いていく。
塩と胡椒と、何かの焼かれる匂いが漂った。

/*
察して……
(3) 2021/07/05(Mon) 11:29:50

【独】 諦念 セナハラ

もうやりたい事やりきれた


ありがとうございます
(-31) 2021/07/05(Mon) 11:37:47

【秘】 諦念 セナハラ → 発熱 ニエカワ

/*
ちなみに、このお肉は干しアユミさんよ。
まだアナタじゃないから安心してほしいわ(?)
(-32) 2021/07/05(Mon) 11:40:10
セナハラは、懐かしい臭いに顔を顰めた。
(a0) 2021/07/05(Mon) 11:40:52

【独】 諦念 セナハラ

ギャハハハハハハハハハハ
お肉は美味しいなあ!!!!!
(-33) 2021/07/05(Mon) 11:44:02

【秘】 発熱 ニエカワ → 諦念 セナハラ

*/
今ニエカワ死体はどんな状況ですか?
(-38) 2021/07/05(Mon) 11:54:47

【独】 諦念 セナハラ

>>4

絶対遺書か何かでしょ!?!?!?!
(-39) 2021/07/05(Mon) 11:58:40

【秘】 諦念 セナハラ → 発熱 ニエカワ

*/
最終的にはバラして同じことになるわ。
時間が無さそうだったので、
ニエカワくんを殺した後って体でお肉を配ってます!
メイジくんとのロールが一段落したら、狼窓でニエカワくんの調理実習をする予定よ……
看取ったのは狼二人ってことになるかしらね……
(-41) 2021/07/05(Mon) 12:03:45

【独】 諦念 セナハラ

>>+2

イーーーーーーーーーーーン
ウッウッ…………………
ゴメンヨオ……ゴメンヨオ………
(-42) 2021/07/05(Mon) 12:44:09

【独】 諦念 セナハラ

>>+3

アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!
(-43) 2021/07/05(Mon) 12:53:49

【独】 諦念 セナハラ

ア~~~~~~~~~~~ア^^^^^^^^^^^^
(-44) 2021/07/05(Mon) 12:54:24

【独】 諦念 セナハラ

ウオエエアアcッカ
(-45) 2021/07/05(Mon) 12:54:39

【独】 諦念 セナハラ

ウッウッ………………………………………
(-46) 2021/07/05(Mon) 12:55:03

【人】 諦念 セナハラ

>>5 【肉】

「ああ、丁度良かった。洪水で猿が流されて来てましてね。
 この状況ですから、みなさんで食べようと思うんです」

三途村近辺の山に猿はいない。

この村に詳しいなら、違和感を抱けるだろう。
尤も、言うとおり遠くから流されて来たのかもしれないが……、
運良く病院周辺に辿り着く確率は低いはずだ。
(6) 2021/07/05(Mon) 13:24:00

【人】 諦念 セナハラ

>>6

──味見、します?


その上この天気の中、いつ外に出たというのか。
少なくとも男が雨に濡れた姿は、貯水槽の時以来目撃されていない。
冷静に考える余裕があるなら、直ぐに気付けるだろう。
(7) 2021/07/05(Mon) 13:27:00

【人】 諦念 セナハラ

>>8 【肉】

焼けたばかりの肉を一切れ、菜箸で掴む。
小皿に載せると、手掴みで口に放り込んだ。

「……ん、
こんな具合だったかな


硬いらしく、何度も咀嚼している。
焼き終えた肉を皿に並べていった。

「窓辺にいたら見かけましてね、遠くに流される前にと
 一人で取りに向かったんですよ。
 傷む前に調理してしまいたかったので、
 その後直ぐ僕だけで刻んでしまったんです」

綺麗に薄く切られた物もあれば、歪に切られた物もある。
部位ごとに切り方を別けているのかもしれないし、
切った人間が二人いるのかもしれない。
(10) 2021/07/05(Mon) 14:27:27

【秘】 被虐 メイジ → 諦念 セナハラ

背中を撫でられる感覚に少し安らぎを覚えた
それはなんだか、遠いようで、懐かしい。
あなたの肩に額を押しつけて、嗚咽する。

「…………うん……」

泣くのはずっと我慢していた。
たぶんそれは癖のようなもので
今の自分にそうする資格もないと思っていたし
一度泣いたら駄目になりそうだったからだ。

「……オレさ、………リョウに嘘ばっか吐いちゃったな……
 なにが、約束だ…………なにが友達だよ………」


しばらく、手術室に静かな嗚咽が響いていた。

まだやることはある。
やがて、息を吐いて、ごしごしと涙を拭う。
…………自分がそうすると選んだことだ。
(-54) 2021/07/05(Mon) 14:54:41

【秘】 諦念 セナハラ → 被虐 メイジ

「うん、僕も、……彼に、嘘吐いちゃいました」

出かける約束をした。卵焼きを作ると言った。
叶わない未来だと知りながら。
涙を拭った貴方の頭を、もう一度撫でてから手を離す。
あの日壕の中で笑った父の気持ちが、今ならわかる気がした。

「────始め、ますか」

それは、冷たく
あろうとした
、抑揚の無い声だった。
(-58) 2021/07/05(Mon) 15:27:24

【赤】 諦念 セナハラ

心拍数を示す線が動かなくなった。
計測を止め、手術台の上部にある照明を点ける。
ブリキのバケツを幾つか持って来ると、台の下に置く。

「……まずは手足から外していきましょうか。
 関節にメスを入れると、すんなり切れます。
 包丁や普通の刃物では上手く切れないので、
 必ずメスを使ってください」

鈍く光る銀色が、まだ温もりの残る肌に触れる。
──が、ふと気付いたのか、

「…………」

白い三角巾を遺体の顔にかけた。

人間だったものを小さくしていく姿は、やはり手馴れている。
切り口を下にしてバケツに入れていく。
血が吹き出るというよりは、滲み出るといった表現が近いだろうか。
死んだ生き物は激しく出血しない。
(*0) 2021/07/05(Mon) 15:41:59

【赤】 諦念 セナハラ

「概ね食べられます。
 しかし内臓は傷みやすいので今回は避けます。
 ……申し訳ないですけれど」
 
手足を切り終えれば、後は胴体を残すのみとなる。
胸にメスを入れようとして、ぴたりと手を止める。
特に吐く人間が多い段階であることを、思い出したからだった。

「ここから先は他の動物と似てますね。
 骨を折るようにして広げて、臓器を取り出して、」

どうせ吐いた所で、胃は空だろう。
……むしろ、そうしてほしかった。
そしてここから逃げ出してほしいと、未だに思っている。
胸の皮膚を切ると、血だらけの手で包丁に持ち替えた。
(*4) 2021/07/05(Mon) 21:08:13

【赤】 諦念 セナハラ

包丁で狙いを定め、肋骨を折るように切っていく。
……たとえ貴方が吐いたとしても、泣いたとしても、
手を休めることはないだろう。

「……っ、」

両開き戸を開けるように、力を込めて肋骨を開いた。
内臓を取り出し、バケツに落としていく。
暫くすれば、以前貴方が見たような──食肉の姿になる。
(*5) 2021/07/05(Mon) 21:09:43

【秘】 諦念 セナハラ → 被虐 メイジ

/*
そういやこれ……どっち死ぬ?
とりあえずアタイのこと噛み先にしといてくれると助かるわ。
もしかすると表で誰か殺してくれるかもしれないけど…
(-79) 2021/07/05(Mon) 22:14:42

【秘】 被虐 メイジ → 諦念 セナハラ

/* アタイはどっちでもいいわ……なんかアンタは襲撃するまでもなく吊られそうな予感がするけど……わかったわ……
(-80) 2021/07/05(Mon) 22:20:34

【秘】 諦念 セナハラ → 被虐 メイジ

/*
わ か る

いや吊り先の誘導のつもりではあったけど!
せっかくだから殺されたさそうな人も探しておくわ…
(-81) 2021/07/05(Mon) 22:25:53

【赤】 諦念 セナハラ

金属音に一瞬手を止めるが──、直ぐに再開する。
作業が残っていれば、無理にでも手伝おうとするだろう。
そう考えて後の作業を急いだ。

「……慣れちゃだめですからね、こんなものに」

皮を剥ぐ。骨を外す。脂を削ぐ。

「今の気持ちを忘れないでください。
 でもこの景色は忘れるように、努めてください」

白衣は袖口を中心に、真っ赤に染まっている。
なるべく何も考えないように、無心で手を動かした。
(*7) 2021/07/05(Mon) 23:03:42

【赤】 諦念 セナハラ

粗方終えてしまうと、大きなブリキのバケツを取り出した。
蓋を開けて、骨や内臓を中に入れていく。

「…………ごめんなさい、」


生首の耳元で、小さく呟いた。
それを白いシーツでそっと包み、
名残惜しそうに、バケツの中へゆっくりと置く。
蓋をしてしまえば、贄川涼という子供だと判断できる物はもう見えなくなってしまった。

……残す作業は、
隠蔽
掃除ぐらいだろう。
(*8) 2021/07/05(Mon) 23:06:26

【赤】 諦念 セナハラ

「馴れたというよりは、馴らしたというか。
 その為に医者を目指しました」

それはあの客人に問われたものの、答えられなかった“理由”だ。
簡素な戸棚、その一番下を開ける。
同じような作りのバケツが、もうひとつあった。

「僕は忘れられなかったので、
 この光景を日常にしようと思ったんです。
 そうすれば、悪夢ではなくなるでしょうから」

眠る赤子を起こしてしまわないように。
そんな手付きで、優しく、隣に新たなバケツを置いた。
ゆっくりと戸を閉めれば、手術台の血や脂を丁寧に拭き取っていく。

「……今日の所はこれくらいにしましょう。
 ここから先は先日もやりましたから、
 見なくてもわかるでしょうし。切って糸を通すだけです」
(*10) 2021/07/06(Tue) 0:28:22

【人】 諦念 セナハラ

>>+7

男は霊的な存在を知覚できない。
貴方がいることも知らず、“贄川涼”のカルテを眺めていた。

生きてさえいれば、可能性はあった筈だ。
その可能性を手折ったのは、自分だ。
共犯者を唆したのも、自分だ。
(15) 2021/07/06(Tue) 10:34:59
セナハラは、手術道具の在庫を確認した。
(a4) 2021/07/06(Tue) 10:37:30

セナハラは、麻酔と縫合道具が見当たらないことに気付いた。
(a5) 2021/07/06(Tue) 10:38:04

セナハラは、もう人を せない。
(a6) 2021/07/06(Tue) 10:40:34

【人】 諦念 セナハラ

>>+8

誰かが触れた気がして、振り返る。
……誰もいない。
風かとも思ったが、窓は閉め切っている筈だ。

「……」

不自然に消えた道具を確認すれば、宿直室へ向かった。
(16) 2021/07/06(Tue) 12:17:17

【独】 諦念 セナハラ

>>+9

アンタ……もしかして恋未練…!!??
違うと言ってくれ 頼む
(-103) 2021/07/06(Tue) 13:43:35

【赤】 諦念 セナハラ

「……、……感謝されるような事ではないですよ。
 何て物を食わせたんだ、と怒る人もいるでしょう」

吊るされていた干し肉を下ろし、糸を外していく。
先日作った彼女の肉が、白い皿に盛られていった。
そして新たな肉を薄く切り、糸を通し、塩と胡椒を塗し、吊るしていく。

「優しい大人はこんな事を──……いや、」

自分に生きる術を教えた父は、優しかった。
優しい大人だと、今でも思っている。
(*14) 2021/07/06(Tue) 14:11:32

【赤】 諦念 セナハラ

「……うん。ありがとう、ございます」

貴方がそんなつもりで言ったのではないとわかっているが、
それでも、自身の父親を認められたような気がした。

「メイジくん。きみはきっと、優しい父親になれます」

「宿直室に、手紙を置いておきます。
 ……封は開けちゃだめですよ。
 それをここから出たとき、外の大人に渡してください」

手術台の照明を消した。
赤黒い肉が乗る皿を持ち、扉へ向かう。
(*15) 2021/07/06(Tue) 14:11:59

【独】 諦念 セナハラ

ニエカワくん〜〜〜〜〜
ピクニック行こうねえ〜〜〜〜〜〜〜〜………
万が一俺が生きたら取り憑いてくれ 連れて行く
死んだらあの世でピクニックしような
(-104) 2021/07/06(Tue) 14:16:49

【人】 諦念 セナハラ

>>+9

宿直室の扉を開き、乱雑に靴を脱いで畳に上がった。
紙と封筒、そして古い万年筆を取り出し、卓袱台に置く。

「……ふぅ」

長く息を吐いた。
久々に使う為か、それとも古いからか。
ペン先は少し錆びていた。

『此手紙を讀んだ方へ』

慣れない万年筆で綴っていく。
(18) 2021/07/06(Tue) 18:06:13

【秘】 諦念 セナハラ → 発熱 ニエカワ

『全て私が脅し關わらせた事です。』

少し考えてから、再び筆を動かす。

『彼の御父上に金を借りてゐました。』

質に入れる物も無いのに、金を貸す人間はいないだろう。
気付いてから、新たに文を書き足していく。

『出世拂ゐとゐふ話でしたが催促をされ、
 返すあてが無ゐのでやむなく殺めました。』

どうやら遺書を予め書いておくつもりらしい。
(-111) 2021/07/06(Tue) 18:06:54

【秘】 諦念 セナハラ → 発熱 ニエカワ

『食糧が足りなゐ中、私は嘗て彩帆で食べた肉の味を思ひ出しました。
 だうしても死ぬ前に再度味わひたゐと思ひ、明治君を脅したのです。』

『私が殺し、彼に處理を手傳わせました。
 つまり彼は壱人も殺してなどゐません。』

殺した名前を書こうとして、やめた。
もしかすると、まだ増えるかもしれないのだから。
飢えは恐ろしく、人を等しく狂わせる。

『大變申し譯無く思つてをります。
 私の命だけでは拭ゑぬ罪とは思ゐますけれども、
 明治君は被害者と云へませう。
 だうかご容赦くださひ。』
(-112) 2021/07/06(Tue) 18:07:37

【秘】 発熱 ニエカワ → 諦念 セナハラ

「…………セナハラさんは、やっぱり優しいなぁ…」

これは遺書。
セナハラさんがこちら側にきてくれたとき、
殺人の罪を、自分一人で全て背負い込むための優しい嘘。

「俺……セナハラさんのそう言うとこ、好きだよ…」

姿も見えず、言葉も届かない今の方が素直に口にできた。
(-113) 2021/07/06(Tue) 19:50:52

【人】 諦念 セナハラ

>>18

……文末に自身の名前を書き加えた。
親から貰ったものはこの名前と、この身体だけだ。
封筒に入れ、蓋を糊で閉じる。

その封筒を卓袱台の中央に置き、宿直室を後にした。
──囁かれた言葉も知らぬまま。
(19) 2021/07/06(Tue) 19:58:01

【独】 諦念 セナハラ

ア〜〜〜〜〜もしかしてさぁもしかしてさぁ
“片想われのわざき”名乗るべきなん?
(-114) 2021/07/06(Tue) 20:09:17

【人】 諦念 セナハラ

>>20 >>21 【肉】

「ハルミさんとメイジくんもどうですか?
 少し硬いので、よく噛んでくださいね」

薄い肉と、大きな肉。
両方を皿に載せて、調理台の上に置く。丁度、ロクの手前だ。

猿肉なので
、少し癖が強いですよ。
 水は用意しておいたので、辛かったらこれで流し込んでください」

新たに二つの皿を取り出し、焼いた肉を置いていく。
この村周辺に猿がいないことは、村人なら誰もが知っている。
しかし。
人間は流されやすい生き物であることを、男は知っている。
(24) 2021/07/06(Tue) 21:16:21

【人】 諦念 セナハラ

>>27 ミロク

ニエカワ、と聞けば僅かに目が開いた。
が、直ぐ元通りの柔和な笑顔に戻る。繕う事には慣れていた。
言語が通じなくとも、
笑顔でいれば殺されることはない。

そう身体に染み付いている。

「時間は大丈夫ですよ。
 ……そんなに人目を気にするような伝言なんです?」

少し、体は強ばっていただろうか。
遺言にも等しいのだから当然だ。
(28) 2021/07/06(Tue) 22:30:01

【人】 諦念 セナハラ

>>29 ミロク

「……確かに暫く、彼の姿は見ていませんね。
 何故殺されたという発想になったのかは、気になりますが」

男は霊魂の類を信じない。
それは医者としての思想ではなく、
そうであってほしいと願う個人的な思いだった。

「まさか“お話し”って彼としたんですか?」

こんこん、と。
返事を聞く前に、診察室の扉を小さく鳴らす。
“中に入れ”と促しているのだろう。

「……どうも、あなたは気が滅入っているようだ」
(30) 2021/07/07(Wed) 0:19:58

【独】 諦念 セナハラ

くっそ〜〜〜〜〜
後で話すことあるってそういう事かよお!!!!!!!!!!
霊感太郎がいじめてくるよ〜〜〜〜〜〜〜〜〜エンエンエン
(-132) 2021/07/07(Wed) 0:24:52

【秘】 商人 ミロク → 諦念 セナハラ

診察室に靴の音を鳴らしながら入った。
一切の警戒はしていない。


「気が滅入ったとは、面白いことを言いますね。
 あなたが、殺したのでしょう。
 咎めませんよ、都合が、よかったのでしょう」

淡々と、静かに告げる男の瞳には感情が伴っていない。
わかっていた、―――最も早く女子供が犠牲になっていくことぐらい。
一番弱くて、体力を使わず、陥れやすい存在だと。


そしてこの男は霊体というものを皆が見れると勘違いしている。
誰もそれを指摘してくれなかったものだから。


『約束…破ったら針千本だよ』

 そう、ニエカワさんはおっしゃられていました。
 どんなお約束をしたんですか?」
(-149) 2021/07/07(Wed) 7:30:25

【独】 諦念 セナハラ

アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
(-151) 2021/07/07(Wed) 8:16:33

【人】 諦念 セナハラ

>>33 >>34 【肉】

フジノの告げる“いただきます”に合わせ、自らも肉を食べた。
男の聴力は、
誰かの
小さな足音を拾わない。
今この調理室に在る音は、生活音と肉が焼ける音だけだ。
肉を口にする子供達を見て、僅かに肩の力を抜いたが──。

「……大丈夫ですよ。
 
僕もハルミさんも、食べたでしょう?


屈んでメイジの背中を摩る。
声色は柔らかいが、どこか状況にそぐわない言葉だった。
(36) 2021/07/07(Wed) 8:18:24

【独】 諦念 セナハラ

骨折った音しませんでした?
(-155) 2021/07/07(Wed) 9:13:55

【秘】 諦念 セナハラ → 商人 ミロク

「…………は、」

約束。
彼と自分しか知らない筈の話に、目を見開いた。

もし僕が忘れても、ニエカワくんが忘れないでしょう?


「…………。何、言ってるんですか。
 巫山戯るのも大概にしてくださいよ、ねえ、」

きっと、生前二人は話したのだろう。
そうに決まっている。そんな筈はない。
けれども声の震えが隠せなかった。
(-171) 2021/07/07(Wed) 11:45:10
セナハラは、診察室の壁を力任せに叩いた。一拍遅れて、手が痺れるように痛む。
(a9) 2021/07/07(Wed) 11:48:47

【秘】 諦念 セナハラ → 商人 ミロク

甘い卵焼きを作るという、些細な約束だ。
その時は彼を殺すだなんて、考えもしていなかった。
お互いが生き延びるのは難しいだろうと、内心思いながら指切りをしたのだ。

弁当を持ってピクニックに行くと約束した時には──決めていた。
確実に守れないと、知っていた。

「ぁ、貴方、何がしたいんですか。
 どうして笑ってんですか。──
なあ!!


殺人を指摘された事よりも、
ニエカワと交わした約束を指摘される事の方が、
男にとってはずっと重い。
(-172) 2021/07/07(Wed) 11:49:32

【秘】 商人 ミロク → 諦念 セナハラ

「笑って、いましたか?
 不器用なんですよ、表情を作るのは。

 今、悲しんで良いのか怒って良いのか。
 許して良いのかわかりません。

 でもあなたの立場だったら私は、
 ――きっと彼を殺していました、文句が言えません」

男は高熱の少年と縁が深いわけでも無い。
ただ、少し話しただけの浅い関係だ。
だからこそ、あなたに何も怒りの感情を向けられない。
ただそこにあるのは興味と、少年への憐れみだ。

「私は知りたいだけです、あなたの目的と、
 ニエカワさんの行方を。

 彼と取引をしたんです。
 商品が手元に無いのは可哀想ではありませんか?
 一緒においてあげたいんです。
 彼がなけなしのお金で掴もうとした夢ですよ。

 それに答えたいと思うのは当然じゃ無いですか」
(-173) 2021/07/07(Wed) 12:15:53

【秘】 諦念 セナハラ → 商人 ミロク

肩で息をしていた男は、俯いたまま僅かに呻く。
漸く上げた顔は、憔悴しきったものだった。
何かを言おうとして、……口を噤む。
そんな事を数度繰り返し、漸く声にした。

「……。そこまで言うなら、どうぞ」

重い足取りを隠しもせず進む。
扉を開けると、肩越しに貴方を見た。

「見る方が、早いでしょうから」

男の後ろをついて歩けば、手術室に辿り着く。
(-175) 2021/07/07(Wed) 12:33:13

【秘】 商人 ミロク → 諦念 セナハラ

「……もっと後悔していないと思っていました。
 口減らしなんて、いくらでも」

手術室にやってくる、すぐにはピンとこず、
少年を連れ込んだ場所だろうかと扉が開く様子を見ていた。

「そうだ、セナハラさん。私、……
明日死にます。

 理由は死ぬように望まれたからです。
 だから、食事もいりません私以外の皆さんに配ってあげてください。あなたも、随分我慢をさせているでしょうから……衣類だけでも必要であれば寄越しましょうか? お古で良ければ、ですが。」
(-179) 2021/07/07(Wed) 14:29:39

【秘】 諦念 セナハラ → 商人 ミロク

「……貴方は何があっても、生きたい人だと思ってました。
 衣類も、うん。大丈夫です。
 大分、僕も死にたくなってきましたから」

男は貴方と取引をしていない。
どんな人間か、大して知らなかった。
次に殺すなら貴方だろうかとも思っていたぐらいだ。

「後悔なんてね、ずっと、……ずっとしてますよ。
 朝起きて、夜眠るまで。
 四六時中、後悔と自責の念でいっぱいです」

手術室の扉が開かれた。
(-183) 2021/07/07(Wed) 15:27:21

【秘】 諦念 セナハラ → 商人 ミロク

まず目に入るのは、吊るされた肉切れ。
机には塩や胡椒といった調味料が置かれていた。
そして僅かに、硫黄のような、酸味のある異臭がする。
戸棚の一番下を開け、大きなブリキのバケツを引っ張り出した。

男は貴方に見せるように、バケツの蓋を開ける。
……中には、骨や内臓が詰まっていた。
最上部に贄川涼の頭部が置かれている。
少年の首は、割れ物を扱うかのように布で包まれていた。

室内の異臭が強くなったが、出所はこの一つではないらしい。
戸棚には、もう一つ蓋をされたバケツがある。
(-185) 2021/07/07(Wed) 15:31:19

【秘】 諦念 セナハラ → 被虐 メイジ

/*
投票先って決まってるかしら?
なんかさ……恋未練の気配がするのよ
誰とは言わないんだけど
自由に墓下から投票させてあげたくてね…
アンタさえよければミロクに入れたげて頂戴。
アタイはミロクセット済みよ。
あと、墓下行ったあと秘話できないかな〜って思ってるわ。
墓下行ったら、アタイ殺すロールする?
自殺ルートも想定内だから、無理はしないでほしいわ…!
(-188) 2021/07/07(Wed) 16:02:39

【秘】 商人 ミロク → 諦念 セナハラ

「はい、はじめはそうでした。
 ここにいる皆さんを殺してでも生き残ろうかと。
 ですが取引をしてしまいましたから。

 まさか私の命が欲しい人が現れると思うでしょうか?
 ―――嫌な誘いではありませんでしたので、乗りました」

どこか満足そうな表情をしている男は、
目の前に広がる光景に一瞬だけ眉をしかめて目を細めた。

「後悔をしているのならば、
 生きようとしている彼らに譲りませんか。
 一秒でも長いその人生を
 有意義に暮らしてもらえるように手伝いませんか?

 気乗りしなければ結構です。
 私の生きるより必要なことが、そうなっただけでした」
(-189) 2021/07/07(Wed) 16:06:41

【秘】 商人 ミロク → 諦念 セナハラ

バケツの中身を見た。驚きこそすれど、察しはついてしまい。
喉の奥にせり上がる酸を吐き出す前に言葉が出てきた。
まだ、耐えられる。あり得ない話では無かっただろう。
あの技師もいるのだろうか――そう心のどこかで思いながら。



「私の死体があがったら肉には……流石に出来ませんか。
 知らせる必要があるので、隠れて死ぬつもりは無いんです。

 ニエカワさんの一部は貰っていってもよろしいでしょうか。
 そうですね――歯か骨でも。

 お墓を作ってあげたいんです。こんなところ狭いでしょう?」


あなたを責める言葉は少なく、だが誘う言葉はまるで悪魔のように心の隙間に入り込んでくる。
男は、客を見る目を養ってきた、今まで、ずっと、ずっとだ。
目的がある人間と無い人間を見極めるのが酷く得意だった。
(-190) 2021/07/07(Wed) 16:09:18
セナハラは、2階に上がると顔を顰めた。
(a11) 2021/07/07(Wed) 16:23:15

セナハラは、この匂いを知っている。
(a12) 2021/07/07(Wed) 16:23:29

【神】 諦念 セナハラ

>>G0 >>G1

少年と少女の悲鳴が響き渡った後。
荒々しい足音と共に、部屋に駆け込んだ。

「何があっ、……、」

視界に映ったのは、黒に移り変わり始めた赤。
何があったのか直ぐに理解できなかった。
しかし、何が在るのかは直ぐに理解できる。
懐かしささえ、感じているのだから。
(G2) 2021/07/07(Wed) 16:25:24

【神】 諦念 セナハラ

>>G2

「……。部屋から離れて下さい」

予想はしていた。
だからこそ驚愕しなかったし、冷たい水を飲んだような心地がした。

「できれば、一階にいてください」

彼らに見せたい光景ではない。
死も、血も、肉も、本当は──、

「……早く。ここは僕がやりますから」
(G3) 2021/07/07(Wed) 16:26:17

【秘】 被虐 メイジ → 諦念 セナハラ

/*
恋未練、わかるわ(わかる)。
ミロクおじさんには投票セット済みよ!!

もちろん殺すわ!!!死になさい!!!!!!どうせ死ぬならこの手でやりたいきもちが高いわ・・・アタイメイジ、アンタのこと殺したくなさのほうが高いけど・・・・・・殺してって言われたらきっとできるわ・・・・・・・・・・・・
(-195) 2021/07/07(Wed) 16:31:07

【秘】 諦念 セナハラ → 被虐 メイジ

/*
その言葉を待ってたわ!!!!ありがとう!!
じゃ日付け変わってから、よろしくね……Love…
(-196) 2021/07/07(Wed) 16:37:11

【秘】 諦念 セナハラ → 商人 ミロク

「……、……変な人ですね。気が狂いましたか」

戦場を見た人間の精神は壊れてしまう。
壊れたものは直せない。それが現代医学の結論だ。

「でも、ええ。
 その誘いを魅力的に感じる僕も、気狂いでしょうね」

自決を選ぶ人々を大勢見てきた。
あの時、崖から飛び降りる勇気も無く。
万歳と叫ぶ声に、耳を塞ぐしかなかった。
(-197) 2021/07/07(Wed) 16:39:54

【秘】 諦念 セナハラ → 商人 ミロク

「この時期の肉は腐敗しやすいんですよ。
 ……気持ちだけ受け取っておきます」

骨はともかく、歯を渡す気にはなれない。
今頭部から引き抜く気には、どうしてもなれなかったからだ。
……これ以上死者を痛めつけるのは嫌だった。

「で、彼と取引した商品というのは?
 彼を起こしておくのは忍びない。
 手早く済ませてくれませんか」

言いながら中身を漁り、血に濡れた骨を一つ差し出す。
背骨のひとつ、上から二番目。
喉仏とも呼ばれる、骨上げで最も丁重に扱われる骨だ。
(-199) 2021/07/07(Wed) 16:49:39
諦念 セナハラは、メモを貼った。
(a14) 2021/07/07(Wed) 17:26:24

【神】 諦念 セナハラ

>>G5

駆けつけたもう一人の声に顔を上げるが、すぐ遺体に向き直った。
首の縫合痕を見る。
施術者が素人であることは明らかだった。

「……ん、あれ」

左の耳朶に気付く。ピアスだった。
この建物にピアスを使う人間は一人しかいない。

ベッドのシーツを剥がし、そのまま胴体を包んでいく。
顔を覆う所で、ふと作業を止める。
子供達が立ち去るのを待ってから、小さく呟いた。

「貴方の、ですよね」


遠慮なく首を動かし、頭部の左側がよく見えるようにする。
(G6) 2021/07/07(Wed) 17:42:53

【秘】 商人 ミロク → 諦念 セナハラ

「私、気が狂っていました?」

はじめて言われました、と言わんばかりの。
思い当たることはあるが、もしかしたらこれは元からの気質だ。

「もしくは、倫理観が欠如していたのでしょう」


・・・・・
・・・


「取引の内容は―――秘密です。
 こればっかりは、信用問題に関わりますから。

 彼がトウキョウに行くための、手段でした。
 使われることは、なく、大切にしまわれていました。
 "場所を教えて貰いました"から。
 その商品と一緒に埋めに行きます。

 ふふ、何処にしましょうか。
 ああ、確か、小さな壺が商品に残っていました。
 さーびすぐらいいいでしょう、そこに詰めて
 ――どこにやりましょうかね」

まるでご褒美を貰えたかのように嬉しそうに手を赤で染めれば、
用が終わったと言わんばかりに立ち去ろうとする。

男にはまだやることがある。いや、本当はこれ以上、
ここにいられなかっただけかもしれなかった。
(-207) 2021/07/07(Wed) 18:37:13
セナハラは、かつて父も同じ気持ちだったのだろうかと、二人の子供を見ながら考えた。
(a17) 2021/07/07(Wed) 20:36:58

セナハラは、広げた調理器具を片付ける。余った肉はまた明日、誰かの糧になるだろう。
(a18) 2021/07/07(Wed) 20:41:24

【秘】 諦念 セナハラ → 商人 ミロク

骨を手渡せば、そっとバケツに蓋をする。
静かに戸棚へ戻す手付きは、眠る赤子を扱っているようにも見えるかもしれない。

「仕事なら仕方ない、と言わざるしかないですね。
 埋めるなら、うんと深く掘ってください。
 その内鹿や猪が戻ってきて、掘り返してしまいます」

東京に行く為の手段と言われても、
男には一体何なのか思い当たらなかった。
物品でなんとかなるものならば、既に彼の親が買い与えているだろう。
現実主義者の男は、考えるのをやめた。

「……倫理に関しては、僕も大概ですから」


まるで逃げるように立ち去る背中を、感情の無い瞳が映していた。
(-221) 2021/07/07(Wed) 20:42:53

【秘】 遊惰 ロク → 諦念 セナハラ

>>G6
 こちらへ向けられた頭の左っかし、
 死人の耳朶に光る小さな石をジッと見て。
 吸い寄せられた様にそこから目を離さぬまま、

「そうだなァ」

 と、相槌と肯定の合間みたいな返事をした。
 それから、不意に右手を伸ばす。
 開いた穴から一筋、血の流れた跡に触れ。
 こびりついた赤茶色を剥がす様にカリ、と爪で掻く。

「この兄サンのモンだよ。
 ……その前は、おれンだったけども」

 商人は金銭以外を対価としては受け取ろうとしなかった。
 いっそ、頑ななまでに。
 その事は恐らく、貴方も知っているはずだ。
(-222) 2021/07/07(Wed) 20:43:22
 




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