【人】 調香師見習 ノア─ 調香店『ディアス』 ─ [結局、着替えさせてもらえないまま。 だって師匠、今日はずっと───といっても まだ2.3時間だけど。私にとっては8時間くらいの体感… 店に居たのだもの。 機嫌よさげにお客様の前でも平気で頭を撫でてくるし。 私の知らない外での師匠の、気難しくて近寄りがたい雰囲気、 どこに置いて来てるのだろうっていつも思う。 師匠にとって私は弟子というよりは、きっと猫。] ──お祭り用に作ったポプリ、手にとって貰えてよかった… [残り数個になった籠を手に私は顔を綻ばせる。 ソラの木を乾燥させて薄い花びらにしたサシェは お客様に提供するものとして、私が初めて師匠に頼らず 開発から携わったもの。] …え?もうお店閉めるのです? [すぐ傍で、降ってきた師匠の声に私は瞬く。 店内に差し込む西陽に、夜が近いことはわかるが、 閉店時間にはまだ早い。 理由を聞けば、せっかく綺麗にしているのだから、 店に居ては勿体ないと言う。] (228) 2020/05/15(Fri) 0:49:38 |
【人】 調香師見習 ノア───…また、運命の相手に出逢わないとって 言うつもり、ですか……? [師匠のこの熱意はなんだろう。 私のことを考えて、なのだろうけれど、 わかってるけれど、あんまり言われると なんだか寂しくなってくる。] … そんなに師匠は私に、出て行って欲しいの……? [そうじゃない、そうじゃない。 どんなに師匠に大切にして貰っているか、 私が一番わかってる。 わかってるのに。] (229) 2020/05/15(Fri) 0:49:42 |
【人】 調香師見習 ノア─ 通り ─ [よく見えない眼で走るなんてこと、 今までしたことなかった。 通りの賑わいも朝と比べて遥かに増していて、 店の外に出た後一瞬足を止めて、 広場とは逆方向、いつも行っている丘へと足を早める。] 大丈夫です…ごめんなさいごめんなさい… [通りを抜けるまでは何人か声をかけてくれるひとも 居たけれど、私は俯いたまま謝罪を繰り返して、 ひたすら先を急いだ。 少しずつ少しずつ、道行くひとの声も気配も減っていく。 丘への一本道へと続く通りの終わり、 ふと硝子細工のお店の前で足を止めれば、 夕暮れのショーウィンドウに、 夜空のような藍色に滲む自分の影が映っていた。] (243) 2020/05/15(Fri) 2:20:04 |
調香師見習 ノアは、メモを貼った。 (a109) 2020/05/15(Fri) 3:29:08 |
【人】 調香師見習 ノアそれなら良かったです… 私は大丈夫… [男性に応えれば、女性に向きなおり口を開く。 落ち着いた所作で隣を進める女性は、 後ろの男性を友人だと思ったようで、] い、いいえ…… [続けて尋ねられたことに困ったように 誤解を訂正しつつ、眉根を下げた。*] (260) 2020/05/15(Fri) 12:40:11 |
【人】 調香師見習 ノアいえ、そんな……私のほうが後から来て 失礼を働いてしまったのですから [女性にゆるりと首を振る。>>261 星を見に来たという彼女に、 忘れていたわけではなかったけれど 師匠との色々で思考の隅に 追いやられていたことを思い出した。] ……星、綺麗なのでしょうね。 [そっと静かに口を動かせば、 見ることの叶わない景色に目を細める。 この場所で、ハニエルさんは星に触れることが出来ると 言っていたけれど。 “知る”ことで、 それが出来ると言っていたけれど。>>0:87 私はまだ、何も、なにひとつ知らない。 星のことも、師匠のことも 自分自身のことも。 ] (271) 2020/05/15(Fri) 16:05:07 |
【人】 調香師見習 ノア…私の香りが、ですか? [女性の言葉に細い睫毛を揺らせば、 結い上げられた髪に付けられていた 水晶の飾りが微かな音を奏でた。] ───…まだ見習いですが… [調香師との問いに先刻の師匠の顔が浮かんで、 震えるように目を伏せる。 私の纏う香りを落ち着くと、 そう言って貰えて嬉しいのに 今はそれと同じくらい、胸が締め付けられる。] …あ、あの、その前にお名前… 伺ってもよろしいでしょうか。 私はノア、 ノア・クラインと言います。 [女性の名前を聞いたら、控えめながらも その隣に腰を下ろすだろう。*] (272) 2020/05/15(Fri) 16:05:10 |
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