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【秘】 鑑賞用 リヤ → 愛玩用 エマ【やっぱり三日目時空のやつ】 手渡されるご褒美に、それはそれは喜んだ。 こっそり行われるそのやり取りは、秘密っていう甘さも含んでいる。 内緒だね、って言いながら、薄桃色の唇の前に人差し指を立ててみたりする。 「これ、 あ …… 飴? おいし そう! すごく! わ たし、 大事に た べるね。 ああ でも、 我慢できる か ……かなあ。 食べたい時に、 た たべる。 うれしい ときに もたべて、 か ……なしいとき にも、 たべる。 ふふ ふ、 あり がとう、 エマ」 みかんが作ってくれて、貴方が渡してくれた飴。 二人分の気持ちが詰まってるみたいで、すごくすごく嬉しかった。 酸い味が喉に悪いだなんて気付かぬ侭。知らぬ侭。 きっと早速今夜、この瓶を開ける。 美味しくてたまらなくなって、ひとつぶ、ふたつぶ。 翌日、朝起きて、ひとつぶ。 ――――そして、好きの欠けた分だけ、いくつもいくつも口に放っては喉を焼いただろう。 (-11) 2021/10/06(Wed) 22:04:41 |
【秘】 鑑賞用 リヤ → 勉学サポート型 スオ【遅くなってしまってごめんなさいの 三日目時空】 「鎮痛剤。…… どこか、 いたい? わたし スオ ……が、 いたい の、 やだな。 だいじょうぶ?」 落ち着かないとまではいかないけれど、それでもやっぱり心配な色は滲む。 ゆらゆらとしてた手を止めて、くいと引っ張る。 残ったお仕事やお手伝いをしに、戻ろうって。 そうして、戻りながら、彼の言葉へ。 「…… わ たし、 ずっと 此処に、 いたいな……」 小さな声で、そう言った。 ここは現実ではない。分かってるんだけどね。 (-12) 2021/10/06(Wed) 22:08:18 |
【人】 鑑賞用 リヤ「 ! ルツ! 」 思わず がた、と立ち上がる。 なんだか元気がないように見えたけれど、……でも、姿が見られただけでも、少し安心した。 ほっとしたら落ち着きのない自分が急に恥ずかしくなってきて、 ちょっと照れたみたいに笑いながら、もう一度座った。 「ルツ、 いた…… よかった」 (19) 2021/10/06(Wed) 22:16:40 |
リヤは、何かを叩きつけるような物音に、びくんと身体をこわばらせた。 (a10) 2021/10/06(Wed) 22:19:20 |
【秘】 鑑賞用 リヤ → 勉学サポート型 スオ「 そ …… そう? そ れなら、 いい、けど、 む 無理 は、 しちゃ、 だめだか ……らね」 貴方だってきっと、わたしが無理をしたら心配してくれるでしょ。それはね、わたしも同じ。 ね、って念押しするみたいに言いながら、首を傾け彼の顔を覗き込む。 「 ……うん。 み みんな、 やさしい。 だいすき。 す スオ、 もね。 すき」 覗き込んだ侭で、へら、と笑う。 そうして話しながら歩いて、歩いて、元の場所へと二人で帰って行っただろう。 (-29) 2021/10/06(Wed) 23:20:16 |
【人】 鑑賞用 リヤ「…………、 ……る ルツ、 疲れ て、 る …… なら、 あ あんまり、 無理はだめ だからね。 わ たしだって、 おしごと、頑張るよ。 困ってる 当番 の、 ……こ、 いたら、 お お手伝いだって するよ」 そうして皆で笑ってたいな。 みんなで。 ……みんなで。 足りない仲間の姿を思い浮かべながら、朝食を済ませたら一度席を外す。 昼食のお仕事の時間が来るまで、いない子を探す時間だ。 お仕事の時間にはちゃんと戻るから、心配しないでね。 (21) 2021/10/06(Wed) 23:24:02 |
リヤは、アタナシアスを探している。 (a11) 2021/10/06(Wed) 23:25:33 |
リヤは、ユーを探している。 (a12) 2021/10/06(Wed) 23:25:41 |
リヤは、アタナシアスとユーを、探している。 (a13) 2021/10/06(Wed) 23:25:52 |
リヤは、囀りながら駆けずり回っている。 (a14) 2021/10/06(Wed) 23:26:29 |
リヤは、少しばかり焼けた喉を抑えながら、囀り続けている。 (a16) 2021/10/06(Wed) 23:29:41 |
リヤは、アタナシアスの名を呼ぶ。ユーの名を呼ぶ。 (a17) 2021/10/06(Wed) 23:30:26 |
リヤは、飴玉を二粒、一度に口に放った。そうしてまた囀り、駆け回っている。 (a18) 2021/10/06(Wed) 23:31:44 |
【置】 鑑賞用 リヤ何処を見てもいない。いない。いない。 部屋も、医務室も、拠点の中の全てを確認してもいない。 ぎゅう、と心臓の辺りが痛い。 頭の奥が、目玉の後ろが、ぐわぐわと揺れるみたいだった。 何処を探しても見つからないなら、外。 囀り続けながら流れるように拠点を飛び出て、塔の方へと駆けていく。 たったひとり。 塔の麓まで辿り着いて、高く聳える塔を見上げる。 翼をもがれた金糸雀には、余りにも。それは余りにも高く見えた。 それでも塔へと足を踏み入れよう と したのが―― やっぱり、ぴたりと足を止めた。 だって、お仕事がある。おしごとが、あるから。 捜索は、一旦中断だ。スオと一緒に、ごはんを作らなくっちゃ。 でも、ああ、 ああ、 だいすきなきみたち。 「あ あ あー…… 」 (L7) 2021/10/06(Wed) 23:38:26 公開: 2021/10/07(Thu) 0:50:00 |
【人】 鑑賞用 リヤ「 あ ァ あ ア ぁ――――――――――――― ―――!!」 それはお世辞にも綺麗とは言えない唄。 唄と言うのも図々しい声。 金糸雀を絞め殺した時みたいな金切り声。 空を劈く程の声。 塔の入り口で放ったそれは、周辺に居た弱いエネミーたちの鼓膜を破り、地に伏せさせ、無力化しただろう。 ――――…ちゃんと、お仕事を終えたら。 それから、また来ればいい。 気が済むまで大きな唄を謳ったら、金糸雀は引き返していく。 お仕事をするために、拠点へ帰って行った。 (22) 2021/10/06(Wed) 23:44:33 |
【秘】 鑑賞用 リヤ → 救済者 ユー/* めちゃめちゃめちゃめちゃめちゃめちゃに、素晴らしく良〜!!!なお仕事をお疲れ様でございます殿! 襲撃、やったー!なのですが、仕事の都合上平日まともに出来るのは大体夜の20時以降とかだったりします。 つまり、実質今夜だけ?……かもです。 リヤの予定としては恐らくこのまま探しに行くと思いますので、そこで邂逅頂けるかなあと。或いは日本国憲法第25条の理想の形があればそちらでも!にござる! カピバラ(あっさり)としては遊べるだけでしあわせ〜ござる!よろしくでござる! (-59) 2021/10/07(Thu) 7:31:26 |
【置】 鑑賞用 リヤ拠点に戻った金糸雀は、そのままとたとた小走りに厨房へ飛び込んだ。 だってなんだかいい匂いがする。 一緒にお仕事をする筈なのに、全部作ってくれちゃったのかも、って慌ててしまって。 「す す、スオ わ たし、遅くなっちゃっ た? ごめん ね、 …………………………」 飛び込んですぐ、微睡むスオの姿を見つける。 ぱちぱち、数度瞬いてからキッチンを見回す。 殆ど終わってる。金糸雀の仕事もまだあるにはあるけど、それでも、大変な部分は大体やってくれてしまった、ってわかる。 「 ス オ……」 金糸雀は彼に寄っていく。起こさないようにそうっと。 椅子に座った彼の目の前にしゃがみ込んで、彼のお膝に両腕引っ掛け、顎を乗せる。 そうしてじ、と上目に彼の顔を覗いた。 触れたら流石に起こしちゃうかな。でも、起きないようなら起きるまで、こうして寝顔を覗いているつもり。 (L10) 2021/10/07(Thu) 7:43:13 公開: 2021/10/07(Thu) 7:45:00 |
【置】 鑑賞用 リヤ「ス オ、 ただい ……ま。 ううん、 い いの。 疲れ て、いない? ぼく、 あと、 なにし…… たら、いい?」 殆どを任せちゃったね。ごめんね、とありがとう、を、拙い声で続けて言った。 結って貰った三つ編みに触れて嬉しそうに笑んで、けれどその表情はすぐ、ちょっとだけ沈む。 「す ……スオ、 メンテナンス だって。 だい、 じょうぶ? メンテナンス って、 いたいでしょ。 ぼく、 わ わたし…… も、 よく、 ね だんなさま、に ……メンテナンス、 してもらって たの。 いたい、 の 心配」 (L12) 2021/10/07(Thu) 11:29:18 公開: 2021/10/07(Thu) 11:30:00 |
【置】 鑑賞用 リヤ「ほん と? なら、 よかっ ……た。 ぐ、 ……グラタン! でき る、よ。 まかせて! 疲れ てないよ。 だいじょ うぶ」 撫でて貰えるなら、もっと元気が出ちゃう。 笑って、金糸雀はいそいそと動き出す。 結って貰った三つ編みを揺らしながら、お鍋でお湯を沸かしたり、お皿を用意したり。 スオから見たら危なっかしい所作かもしれないけど、なんとかミスはしてないよ。大丈夫。 「い たく、ない メンテナンス ……も、あるの? みんな、 痛い…… の、 がまんして、る のかと思ってた。 みんな が 受けた メンテナンスも、 痛くない ……や やつ、だったら いいな。 す スオのメンテナンス ……も、 いたくない、といいな」 (L14) 2021/10/07(Thu) 12:10:31 公開: 2021/10/07(Thu) 12:15:00 |
【置】 鑑賞用 リヤメンテナンス、 痛くない? 本当? 金糸雀が受けたメンテナンスはいつだって痛かった。 **が受けたメンテナンスも痛そうだった。 最初の頃は、全然メンテナンスなんてされなかったのにな。 旦那様がわたしにしてくれるメンテナンスはいつだって痛かった。 あのこが受けたメンテナンスもいつだって痛そうだった。 旦那様はわたしに痛いことをしたし、**にもした。 ***にもしたし、**にした。 ***も**も、人間だったのに、メンテナンスが本当に必要だったのかなんて分からないけど。 みんなが受けたメンテナンスは、痛くなかったのかな。そうならいいな。 スオが今日受けるメンテナンスも、痛くないといいな。 ユーとアタナシアスをちゃんと見つけて、それで、明日はみんな揃って朝ご飯を食べたい。 昨日はどこ行ってたの?って聞いて気まずそうにする二人を見たり、 メンテナンスなんて大した事なかったですよって言うスオを見て笑ったり、 そんな風な明日が来たらいいな。 金糸雀は、色んなことに思いを馳せて、グラタンの支度をしながら、小さな声でずうっと唄を囀っている。 (L15) 2021/10/07(Thu) 12:18:16 公開: 2021/10/07(Thu) 12:25:00 |
【秘】 鑑賞用 リヤ → 救済者 ユー/* ア!!!さっきめちゃめちゃお名前を呼び捨ててしまっていました、ごめんなさい殿…… みかんちゃんとの会話と混線しそうな気もするので、秘話を飛ばすかもしれません。帰宅次第の様子でいい感じにさせてくださいござる。 対戦宜しくお願い申し上げますうおうおうおうお!!! (-87) 2021/10/07(Thu) 14:11:59 |
【人】 鑑賞用 リヤ □す とれす値 チェ っく ここ に来てから緩やかに低下してい た数値が 仲間の欠けた 辺りで 急激に上昇。 針は振り切り 時折やや下が る程度で 依然 高数値を叩き出 し つづ け (40) 2021/10/07(Thu) 18:18:04 |
【人】 鑑賞用 リヤ「 お んせん、 ……沢山のあたた た たたかい、お湯。 みんな で、 行ったら た たのしい? アメも、 スオ も、 ルツも、 いる?」 金糸雀はグラタンを啄みながら、温泉というものに思いを馳せる。 知識として知ってはいるけど、体験したことのないもの。 あちあちのグラタンは直ぐに舌を焼きそうだから、念入りにふうふうしながら口に運ぶ。おいしいなあ。 今日のお昼当番は、わたしなのにな。 ユーにも、 アタナシアスにも、食べて欲しかったのにな。 美味しいって、聞きたかったな。 (42) 2021/10/07(Thu) 18:46:53 |
【人】 鑑賞用 リヤアナのことは、私が連れて帰ってくる。 ルツのそんな言葉に、うん、って頷いた。 彼女がそう言ってくれるのなら、金糸雀は信じるだけだ。 そうしてみんなで、温泉に行って、楽しいを重ねたい。 …――そうして食事を終えたなら、食器類をシンクに集めて、お水に浸しておいて。 後片付けは、その当番の人にお任せ。 小さなガラス瓶をひとつ持って、拠点を飛び出て駆けていく。 瓶に残る飴は、もう既に半分を切った。 (51) 2021/10/07(Thu) 21:02:46 |
【秘】 鑑賞用 リヤ → 救済者 ユー金糸雀には力が足りない。 金糸雀には力が、圧倒的に不足している。 ユーを探しに塔に赴いたって、襲い掛かってくる敵を全て倒すなんてしてたら、あっという間に夜になってしまう。 だから、今は戦わない。 金切り声のような唄 を謳うと、敵は地に伏せ動かなくなる。戦闘不能って訳じゃあない。 アーマーブレイクやら、スタンやら、そういうデバフオンパレードってだけ。 けど、それだけで十分。離脱して塔を駆け抜けて行くには、これ以上なく便利だった。 拠点に届いた貴方の通信を、金糸雀は聞いていない。 或いは聞こえていたかもしれないけれど、きっと耳の外に追い出してしまった。 何処にいるの、何処にいるの、何処にいるの。 金糸雀は手当たり次第に敵をねじ伏せ、唄を謳い、ただただ駆けていく。 一階層を抜けて、二階層へ。 謳い、囀り、跳ねるように駆けていく。 「 ゆ ユー …… !! 」 名前を呼ぶ。微かに焼けた喉が、探し人の名を高らかに呼ぶ。 ああ、だってもう二階層ももうすぐ奥にぶち当たる。 …――でも、だからこそ貴方に会えるのかな。 (-136) 2021/10/07(Thu) 21:24:51 |
【秘】 鑑賞用 リヤ → 救済者 ユー「 あ! ゆ …… ユー! み 見つ …… け た」 やっと、やっと見つけた。 今朝から貴方が居なかった事が、アタナシアスが居なかった事が、とても寂しかったから。 だから、見つけた途端泣きそうにくしゃくしゃの顔になって、 けれど直ぐに嬉しそうに破顔したろう。 駆ける足を一度止め、胸に手を置き呼吸を整えるよな仕草。 それから たた、と小走りに、貴方の方へ寄っていく。 「さ ……探し てたん、 だよ。 ユー! ユー…… も、 アタナシアス も、 朝、 居なくて…… わ わたし、 心配 し…… したの。 怪我 して、 ないよ」 貴方の様子が、余りにもいつも通りだから。 本当に、本当に安心してしまって。 何故 "こんな場所"に居るのかとか、 何故 朝居なかったのかとか、 そういう細やかな疑問を置いてけぼりにする。 両腕広げて貴方に近付き、止められなければ ぎゅ、と抱き着いてしまう勢いだ。 「…… か かえろ。 みんな、 し…… 心配 し てるよ」 (-152) 2021/10/07(Thu) 22:55:26 |
【秘】 鑑賞用 リヤ → 救済者 ユー「が、 …… ガル と? で でも、 ガルは朝ご飯、 きたよ」 ……あれ。おかしいな。朝のガルの様子はどんなだったっけ。 考えながら、ぎゅ、と貴方の身体に腕を回す。 返ってくる温もりがあるのなら目を閉じる。 貴方は甘いお菓子の香りはしないけれど、とても綺麗な香りがする。 その香りと腕に包まれながら、考えている。 「 ? や らなきゃ いけない ……事、 って、 なに? 何、 ……を、 待つの? 誰か に、 伝言? 」 金糸雀はそれを"聞いていない"。 少なくとも聞いた意識はない。 だから、貴方の言葉にはそんな風に疑問ばかりが返る。 そうして疑問を投げる序に、今朝のドゥーガルの様子を思い出した。 抱いた腕を少し緩めて、顔を上げる。 近い距離から貴方の顔を見上げる。分厚い前髪を見る。 「…… ガル、 …… おこって、 ……た ように、 見えた。 ユー ユー…… なにか、 し した?」 (-164) 2021/10/07(Thu) 23:26:13 |
【秘】 鑑賞用 リヤ → 救済者 ユー貴方の言葉を疑わない。貴方がそう言うのならばきっとそうなんだろう。 だから、そうかあ、って言って、おしまい。 それでも見上げる顔が、貴方の目を ……初めて見たね、貴方の目。 その目を見つめている。 様子を窺うとかじゃあなくて、これは心配の色。 「ゆ ユー、 かなし ……そう?」 金糸雀の手が伸びる。 叶うのならば貴方の頬に触れたがって。 気の所為ならばいいんだけれど。 金糸雀は、貴方と帰ってみんなで笑う為に来た。 ……そう そのつもりだったの。 死 だとか言う貴方の言葉に何度も瞬き、金糸雀の手も唇も、全ての動きが固まった。 (-218) 2021/10/08(Fri) 8:25:26 |
【秘】 鑑賞用 リヤ → 救済者 ユー声のトーンが落ち、表情が消え、金糸雀は刹那、リヤではなくなった。 いや、でもまた直ぐに笑う。 貴方のそばから全く離れず、笑っている。 「こ ここに、苦痛 なんて…… あ ある? ぼ ぼく、 ここ、好きだよ。 ずっと、 ……ここ に、いたい。 ユー、 貴方も、 ずっと、一緒に」 本当だよ。誰も欠けずにみんなでここにいたいんだよ。 死だなんて、そんなこと。 金糸雀は貴方を見ている。まだ囀っている。 「ユー ……ユーザネイジア それ が、 ほんとの 名前? ユー ユー………… 、 死、 は …… くるしいことでは ないの?」 (-220) 2021/10/08(Fri) 8:32:20 |
リヤは、囀っている。ずっとずっと。 (a31) 2021/10/08(Fri) 8:36:59 |
【秘】 鑑賞用 リヤ → 救済者 ユー貴方が死について話している間でさえ引っ付いて離れなかった金糸雀は、 ずっとここにいる事は出来ない という言葉に動揺して、僅かに揺れる。 背に回していた手は離れ、行き場を失くしたみたいに宙空を彷徨う。彷徨って、落ちた。 「わ ……たしは みんなと、 ずっと 此処に、 いたい」 それでもそう言うのは、我が儘であり、願いであり、祈りであり――逃避。 やだな。帰りたい。帰れない。帰りたくない。還りたい。 囀る声に、震えが混じる。 「ぼく…… わ わたし…… 死ぬ のは、 こわい。 で も、 お屋敷 に、 帰る…… のも、 ……ほん とは、こわい」 微かに震える指先が、再び貴方を捕まえたがる。 抱き締めるわけじゃなく、ただ貴方の服を、縋るように掴みたがった。 (-245) 2021/10/08(Fri) 18:29:29 |
リヤは、金糸雀 の リヤ だ。 (a32) 2021/10/08(Fri) 18:29:44 |
【秘】 鑑賞用 リヤ → 救済者 ユー「生きる のも、 こわくて しぬ のも、 こわい。 だ だから わ……たし ここに、いたいと思った。 みんな と…… 一緒に……」 かつての、自分が迎えられた当初の、あの頃を思い出すくらい楽しかったから。 貴方に縋って、俯いて、まだ囀る。 「"あのこ" み たいに な りたく、 ないの。 みんな が、 "あのこ" みた いになるの も、いや。 ユー ユー…… だれ かを…… こ ろした の?」 (-246) 2021/10/08(Fri) 18:30:09 |
リヤは、カナリヤ の リヤ だ。 (a33) 2021/10/08(Fri) 18:30:21 |
【秘】 鑑賞用 リヤ → 救済者 ユー「 ユー ユー…… おねがい か えろう よぉ……」 まだ、まだ今なら。 何も聞いていない今なら、きっと。 (-249) 2021/10/08(Fri) 18:31:20 |
リヤは、囀り続けている。 (a34) 2021/10/08(Fri) 18:31:45 |
【秘】 鑑賞用 リヤ → 救済者 ユー貴方の言う事は、金糸雀には難しい。 問題とか、治療とか、検証結果だとか。 砕いて理解するには少し頭が追い付かなくて、何度も何度も瞬きながら、ゆっくりたっぷり時間をかけた。 それでも、貴方が殺したとして羅列する名前には、 直ぐに、反応した。 みかん。ドゥーガル。アタナシアス。 みかんもドゥーガルも、朝見たよ。だから、それは確かにここだけの偽りの死だったのかな。 でも、…… 「 あ アタナシアス、 ど どこにも、いない。 し、 し しし しんだ の? ねえ、ユー ユー……」 ねえ、ねえ。 ねえ!!! 「な な なんで、 なんで 欠けさせるの? どうして? ねえ 欠ける のは だ だだ だ だ め なんだよ!!! ねえ ――――――――――!」 (-264) 2021/10/08(Fri) 20:26:41 |
リヤは、空を裂く程の金切り声を上げた。 (a40) 2021/10/08(Fri) 20:26:59 |
【秘】 鑑賞用 リヤ → 救済者 ユー貴方に縋る手に力が篭る。 ぎゅう、と強く強く、皺が寄るほどに強く握り締める。 高く高く、遠くまで届くような声をあげた金糸雀の喉は傷付いている。 けほ、と一度咳き込むと同時、少しだけ赤を吐き出した。 「ユー……」 それでも、名前を呼ぶ。貴方から、離れない。 「 ねえ、 じゃあ ぼくたちを、ころしてよ。 わ わたし の、中の だいじなもの も、ころして」 金糸雀を。この中にあるふたつのこころを。それから、仲間をみんな。 「 救われたい よ ぼくだって。 なんに も取られたくない よ。 一緒に し ……しのうよ ユー。 みんな みんなで! みんなで 一緒 じゃなきゃ、 いやだ! 」 (-265) 2021/10/08(Fri) 20:27:38 |
リヤは、金糸雀のリヤだ。喉が裂けても囀っている。 (a41) 2021/10/08(Fri) 20:28:05 |
【置】 鑑賞用 リヤリヤは、金糸雀のリヤだ。 リヤは、カナリヤのリヤだ。 今はリヤしかおらず、片割れはリヤの中に欠片だけ残っている。 リヤは、金糸雀だ。 リヤは、欠けることが嫌だった。 (L36) 2021/10/08(Fri) 20:52:21 公開: 2021/10/08(Fri) 21:00:00 |
リヤは、もう囀らない。 (a44) 2021/10/08(Fri) 20:58:40 |
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