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【赤】 探偵 キエ……… …… … 「………嗚呼、そういうことか。真相なんて随分と呆気ないものだね。 見る夢というのも存外楽しかったが これから忙しくなりそうだ。そうだろうリーパー君?」キエは騒がしい協力者へ微笑う。 夢が醒めるのはいつだって唐突だ。どんな夢にも等しく終演は訪れる。 (*1) 2021/10/15(Fri) 22:03:48 |
【人】 探偵 キエ「おやおや随分と豪勢な食事だ。今日は何かのパーティーかなァ。僕ら新入りの歓迎会かね」 キエは長机の方から満漢全席を物珍しそうに眺めている。どうやら見たことはあるらしく海苔に適当な具材を巻き始めた。 (16) 2021/10/15(Fri) 22:04:18 |
【赤】 探偵 キエ次に視線の見えない男、仮面を持つ男、探し求める女。キエはそれらに目線をやれば目を細めた。 「それとこの囁きが聞こえる君達………そう、この館に永くいるらしい君達さ」 「ーーーーどうか見逃しちゃあくれないか。従うしかない弱い立場の僕らを哀れんでくれると嬉しいねェ?」 (*2) 2021/10/15(Fri) 22:05:20 |
キエは、円卓の方を見て笑った。 (a1) 2021/10/15(Fri) 22:05:43 |
【秘】 座長 トラヴィス → 探偵 キエ伏せた瞳を開いて、そこへ貴方をしかと映す。 何か言いたげに唇を薄く開き───閉じた。 ふい、と視線を逸らせば、 豪華な男からは、もう貴方を見る事は無いだろう。 (-19) 2021/10/15(Fri) 22:35:20 |
キエは、テラが浮いている仕組みが気になる。 (a14) 2021/10/15(Fri) 22:37:50 |
【秘】 探偵 キエ → 座長 トラヴィスその動作を不干渉を示すと解釈し小さく頷いた。言葉がない以上キエは都合の良いように考えるだろう。 「……もしもの時はよろしく頼むよ? 僕らの邪魔をすれば館の主殿も黙っちゃァいないだろう。 でも協力するなとも言われてないんじゃあないか? もし疑われた時はそうだなァ、庇っておくれよ」 この館で選ばれた者が発する特有の囁き声がトラヴィスの鼓膜に届いた。 (-20) 2021/10/15(Fri) 22:44:44 |
【人】 探偵 キエ「しかしだねェ、こんなに賑やかなら音楽があるとより彩があると思うんだが。どうかなァそこの吟遊詩人さんよ。新入りの僕らに一曲くれやしないか?」 キエは数日間の間探索をしていただけではない。使用人や招待客への聞き込みで、長く滞在する者が誰か程度の把握はしていた。 (36) 2021/10/15(Fri) 22:52:47 |
キエは、広間の隅で酒を飲むミズガネを見た。 (a20) 2021/10/15(Fri) 22:53:02 |
【秘】 座長 トラヴィス → 探偵 キエこの場では、言葉を発せない。 貴方の声が聞こえている事実は、周囲に知られるべきでは無い故に。 ……首を横に振る。 嗚呼、動作だけでは己の真意は伝わらない。 もう一度だけ、口を開く。 「庇う程の価値を、君が私に示したまえよ。」 (-27) 2021/10/15(Fri) 22:58:06 |
【秘】 探偵 キエ → 座長 トラヴィス「……トラヴィス君は夜伽がお好みだったね。今夜は僕でどうだろうか。なァに、君さえ良ければ寝物語でも構わない。 君、本当は只々眠りたいだけなんじゃあないかと思ってねェ?」 揶揄うような声色でキエは囁いた。価値を示そうというつもりなのだろう。 (-30) 2021/10/15(Fri) 23:07:18 |
キエは、トラヴィスへ微笑みかけた。 (a29) 2021/10/15(Fri) 23:18:00 |
【秘】 座長 トラヴィス → 探偵 キエ夜伽が好み。──小さく頷く。 今夜は僕でどうだ──小さく頷く。 本当は只々眠りたいだけ──……… さあ、どうだったか。 もう思い出したくもないよ。 けれど捨てられないものがある。 頷くさまは、貴方へ肯定を示したつもりだが 貴方がどう受け取るかは、貴方次第。 (-34) 2021/10/15(Fri) 23:26:57 |
【赤】 探偵 キエ「やる気充分で僕ァ嬉しいよ。僕も頑張らせてもらうとするさ。探偵が犯人っての、陳腐だけど単純で面白いだろう?」 キエはそんな協力者へ朗らかに告げた。今宵はゲイザー、否リーパーに任せるつもりのようだ。 「なあリーパー君。僕ァ探偵としても楽しみたいんだ。だから遊んで来てもいいかい?」 (*4) 2021/10/15(Fri) 23:27:19 |
【秘】 探偵 キエ → 座長 トラヴィス「 …それじゃあこの後で 」愉快さが滲む声は遠くなりやがて聞こえなくなる。キエの視線がトラヴィスを見ることは暫くないだろう。 いつかはわからないが陽の沈まぬ此処では時刻など大した意味を成さない。 (-40) 2021/10/16(Sat) 0:03:14 |
【独】 探偵 キエところでさ〜〜〜偉そう感出てる?どう? 普段は温厚だけどたまに統治者の顔が出るイメージでやってます ゆるふわ皇しつつキメるときはキメていきたいねェ (-47) 2021/10/16(Sat) 0:13:19 |
【秘】 座長 トラヴィス → 探偵 キエきっとこの後、貴方が一人になる頃合い。 貴方の元へ使用人が近寄り、 トラヴィスの部屋の場所を教えるだろう。 それが何時だとしても、部屋の主はそこに居る。 貴方の都合の良い時間帯に訪れると良い。 (-48) 2021/10/16(Sat) 0:17:55 |
【独】 探偵 キエちなみにキエに性欲が無いのはマジなのでこれからどうしようね タチしかできんぞこれ いやできるの? 現場のキエさん道具とかわかる? (-51) 2021/10/16(Sat) 0:26:03 |
【赤】 探偵 キエ礼を告げ相槌を挟みながらゲイザーの話を聞いた。“邪魔をしない”ことに関しては「勿論さ」と笑った。 「そりゃあ良い。ああして下手に出てるのも油断を誘う為だろう? 中々手馴れているねェ」 「僕も頼れる探偵としての立ち位置を固めたいモンだ。折角だ、一人目をどんな風に誘ったか後で教えとくれよ。始めから答えを知ってるなら推理なんて容易いだろう?」 (*6) 2021/10/16(Sat) 0:45:52 |
【赤】 探偵 キエ「僕ァ探るのは好きだが考えるのは嫌いなのさ。ずるができるなら其れに越したこたァないだろう? 嗚呼楽しみにしているとも。沢山遊べる様に色々と考えておくよ。 そうだなァ、最初の1人がいなくなってから一寸した催し物を考えてるんだ。勿論僕らが動き易くなるような内容にするからね」 「中身が纏まったらまた教えるよ。きっと楽しい宴になる」 くく、とキエは小さく喉を鳴らした。 (*8) 2021/10/16(Sat) 1:53:37 |
【赤】 探偵 キエ「きっと館の主様も探偵と殺人鬼の組み合わせを見てみたかったのかなァ。そうでもないとこんな偶然有り得ないよ。まあ、『愉しみ』は違えど今暫くは夢の饗宴といこうじゃあないか」 囁きが途絶えてからキエは告げられた名前を下の上で転がした。この声が聞こえる観客達へ向けて、胸中で事足りる思考を敢えて口にする。 「ミズガネ君が言っているらしい妙な事と彼が何か調べている可能性。ふゥむ、確かに気になるな。しかしそれを此方が一方的に知っている以上有利なのは現時点で僕らだ。…特に僕ァまだ彼の捜査網にかかっていないからねェ。 いざとなったら2人には囮になってもらおうか。 ーーーくく。朗報だねェ、 怪しげな人物がもう二人もいるよ 」キエは愉悦を享受すると一度瞬きをした。そして一種の静寂が訪れる。 … …… ……… (*11) 2021/10/16(Sat) 10:50:42 |
【秘】 探偵 キエ → 座長 トラヴィス広間を出た直後使用人に呼び止められた。トラヴィスの部屋の位置を聞けば短く礼を告げた。向かう途中で厨房を通り中庭を歩き、目的地を知っているというのに使用人達へトラヴィスの部屋の場所を尋ねる。 こうしてたっぷりと“トラヴィスの部屋へ向かうキエ”の姿を見せた後、漸く部屋へ辿り着いた。 「やあやあお待たせしたね? 随分と広いものだから迷ってしまったよ。 ーーーーそれで、夜伽と寝物語のどちらがお好みかな」 キエの頭には館の地図ができているので迷うことなど無い。それに予想がつかないトラヴィスではないだろう。 部屋の主に断りも無くベッドへ腰を下ろす。 「この姿は変えられるんだ。君は男女問わず誘うだろう、どちらが良いかね? 嗚呼そうそう、申し訳ないが無性にはなれないんだ」 (-78) 2021/10/16(Sat) 11:14:42 |
【独】 探偵 キエいや〜楽しいなあ♡狼になって良かった♡ ていうか妙に手に馴染むと思ったらこれやったことあるよ 犯人役の探偵を書いた経験がものすごくある 具体的には多分10万字程 (-79) 2021/10/16(Sat) 11:16:32 |
【独】 探偵 キエちなみに入村が遅れたのはただ単に遅れただけですね〜。 村の準備とかしてたら入村ロール書くの遅れちゃった ユピテルが来たので慌てて書きました (-80) 2021/10/16(Sat) 11:17:40 |
キエは、トラヴィスの部屋へ向かった。 (a42) 2021/10/16(Sat) 11:31:53 |
【人】 探偵 キエ>>88 ミズガネ 「……? おかしな事を言うのだねミズガネ君。神隠しなんざ誰だって巻き込まれたくない悪夢に決まってるだろう。余計な詮索をしなくたって犠牲になる可能性はあるというのに、君ァ自分が犠牲にならないと知っているようだ」 キエは喉を鳴らして笑った。 「それでは探偵キエからも忠告をひとつあげよう。 その物言いはまるで君が犯人であるかの様に見えるよ。 きっと君は味方を必要としていないが敵が欲しいわけじゃあ無いだろう? だったら怪しまれる様な事は言わない方がいいねェ。しかし君の事がもっと気になってしまったなァ、自由にするのは危なさそうだ。なあミズガネ君、怪しい人物を野放しにするのは良くないと思わないか。そこでだ、 僕の助手にならないかい? 」 (90) 2021/10/16(Sat) 12:52:28 |
【秘】 座長 トラヴィス → 探偵 キエ部屋の主は、貴方の姿を認めれば 目元を緩めて迎え入れた。 「そうか。 複雑に言付けつもりは無かったのだけれどね?」 広間を出てそこの道を曲がってすぐ。 比較的すぐに辿り着けるよう、簡潔に伝えたつもりだった。 貴方の行動を、言葉を気にしつつも、その通りに受け取る。 それに興味がない──否、貴方達の物語が、他人事だと認識している。 何かに巻き込もうと言うのならば、勿論その限りではないけれど。 「では、寝物語で。 夜伽よりも、架空の話が好きなんだ。 仮にも座長を名乗るからね───意外だろうか? 姿は……君の好きにすると良いよ。 自室だと思って、楽にしてくれて構わない。」 ベッドの上、貴方の隣へ腰を下ろす。 性別が変えられると聞けば、 興味深そうに貴方の頬へ手を伸ばし、添えた。 (-88) 2021/10/16(Sat) 12:58:05 |
【秘】 探偵 キエ → 座長 トラヴィス「座長殿を満足させられるかはわからないが頑張らせてもらおうか。この姿は気に入っていてね、だったらこのままにしようかなァ」 頬に添えられた手に自分の手を重ねると、一度トラヴィスの紫水晶を見る。キエは緩くその手を剥がしてからベッドに寝転がり隣を軽く叩いた。 寝物語というには寝ていなくてはならないということかもしれない。只キエ自身が横になりたかっただけという可能性もある。 「では美しい話にしようかな。男と女の深い愛を描いた話さ」 (-94) 2021/10/16(Sat) 13:26:41 |
キエは、何者かによって捨てられる煙草の空箱を興味深そうに眺めていた。 (a45) 2021/10/16(Sat) 13:38:21 |
【人】 探偵 キエ>>94 ミズガネ 「本当に在るかどうかを探るまでが僕の役目さ。 “無い”という事を証明するまでは事象の有無などわからない んだよ、ミズガネ君。君ァ初めて見る鳥を、其れが飛ぶ鳥か飛ばない鳥か直ぐ判るのかね。…ほうら、飛び立つまで観察しないとわからないだろう? この鳥を追い掛け回して本当に飛べないのか確かめるのが探偵さ」 キエは舌打ちをされても気にしない。 「楽で責任の無い仕事だから誘ったんだがねェ、残念だ。しかし気が変わったら直ぐ言いたまえよ、不味くなった酒だって代わりに飲んであげよう」 ミズガネの苛立ちを察せない程キエは疎くない。判った上で言っている。 (97) 2021/10/16(Sat) 14:03:53 |
【独】 探偵 キエ<ぱっと思いつくのはおはる君あたりなんだがねェ。本物ポルティ君の可能性だってものすごくあるし…まだ謎のままにしておこうじゃないか (-102) 2021/10/16(Sat) 14:26:11 |
【秘】 探偵 キエ → 酔吟 ミズガネ「なあ君、本当は暴かれたいんだろう? 詩人を辞めたのではなく休業すると言って、そのくせ堅琴は肌身離さずまるで縋るように持ち歩く。大切ならば金庫にでも入れて鍵をかけてしまえば良いのに。 まるで“理由を問うてくれ”と言っている様なものじゃあないか。それなのに随分な言い草だねェ、もっと喜びたまえよ」 キエは帽子の下にだけ聞こえる大きさで呟いた。 (-105) 2021/10/16(Sat) 14:50:18 |
【秘】 酔吟 ミズガネ → 探偵 キエエメラルドグリーンが少しだけ見開かれる。 「……ッ、煩い、黙れ、黙れ、黙れ……っ! 知ったような口を利くなよ探偵。喜べるものか。人の領域にぬけぬけと踏み込んでくるようなお前なんかに!」 帽子によって影の中に隠れたそれは一瞬驚いたようにしたものの、すぐに憤り或いは怯えに似た何かで燃やされてしまった。 (-113) 2021/10/16(Sat) 15:11:41 |
【秘】 座長 トラヴィス → 探偵 キエ「へえ」 貴方の隣へ腕を立てて、そのまま横───ではなく、真上へ覆い被さる。 綺麗な金色の前髪が垂れ下がり、瞳にしかと貴方だけを見下ろし映す。 「深い愛の話、か。 君が語る話ならば、それはそれは面白いんだろう。 けれど、嗚呼、あまり恋愛には興味が持てなくてね。 君の身体を暴きながらでも構わないかな?」 貴方の衣服へ手を掛ける。 もしも拒まれるならば、強く力を込めて抵抗が難しくなるよう組み敷くだろう。 「生憎、絵本をせがむ子供のように大人しく待てそうにない。 君へ対する、私の中の価値が上がるんだ。 返事は肯定しか認めないけどね。」 さて、男は最初からどちらも強請るつもりだったのか。 真実は、貴方にだって暴けないだろう。 (-141) 2021/10/16(Sat) 18:45:26 |
【秘】 探偵 キエ → 座長 トラヴィスキエは金色の天蓋を見るや可笑しそうに喉を鳴らす。拒む様子は見られない。ボタンを外せば柔らかい胸元が晒され、さらに視線を下げれば腰はなだらかな曲線を描いている。今は女の身体であるようだ。 「随分と強欲だねェ、ならば始めからそうだと言えば良いのに。隠された君を覗けるなら僕ァ何だって構わないのさ」 深層は隠されているからこそ味わい深いとキエは考える。真相を秘めた紫水晶を見つめ返すと指の腹でトラヴィスの頬を撫でた。 …キエは架空の男女について語り始めた。 枕元に座る男と仰向けに寝る女の話だった。顔色も良く死にそうにないのに女は“自分はもう死にます”と言う。男はその言葉を信じた。 「女はこう言ったのさ、“私が死んだら埋めて下さい”とね。而も“また逢いに来る”とも続けたんだ。生まれ変わりってやつさねェ。 …只その生まれ変わりには100年かかるらしい。それでも男は二つ返事で待つと言った」 その頃にはもうキエの肌は殆どが晒されているだろう。恥じらう様子もなくトラヴィスの襟元へ手を伸ばし頸に触れる。素肌を求めているかの様に。 (-153) 2021/10/16(Sat) 19:52:39 |
キエは、紫水晶を見て愉しそうに笑っていた。 (a52) 2021/10/16(Sat) 19:54:04 |
【赤】 探偵 キエ……… …… … 「やあやあリーパー君。仕事をしながらで構わないから耳だけ貸してくれたまえ。 催しなんだが内容が纏まったよ。君はハロウィンという祭を知っているかね? 簡単に説明すると仮装をした人間が菓子を求めたり悪戯をして歩き回る催しだ」 何処かからキエの喜色に満ちた囁き声がする。 「これならば君が普段では考えられない場所にいても“祭の準備をしていた”と言えば済むだろう? 悪くないんじゃあないかね」 (*12) 2021/10/16(Sat) 19:58:57 |
【独】 探偵 キエ【チキチキPL予想:1日目】 テラ 誰!?!?!?!?!?!?!?! ポルクス うう〜〜ん?消去法でやいさん? ゲイザー こっちがベル記(本物) キンウ 無垢さん…? ミズガネ ポルティさんここしかなくねえ? ゾズマ これおはるさんかもしれん チャンドラ あわっこさんでしょこれは アマノ ことりさん説濃厚 ユピテル もちぱい??? (-155) 2021/10/16(Sat) 20:19:04 |
【神】 探偵 キエ「 ♫ ♪ 」 広間の一角で、橙や黒の紙を鋏で刻んで飾りを作っている。紙の南瓜に黒の紙で目と鼻と口を貼り付けた。隣のテーブルには南瓜や蕪が並んでいる。 数人の使用人が野菜の中身をくり抜いては厨房に運んで行った。何かの準備をしているのだろう。 (G0) 2021/10/16(Sat) 21:31:55 |
【秘】 座長 トラヴィス → 探偵 キエ「はは、隠していないよ。 君に見せるどの私も、等しく私さ。 あまり深追いし過ぎると若死にするよ、 君の好きなお話の登場人物みたいに、さ。…………」 貴方が紡ぐのは、愛し合う男女が死に別れて、挙句にわがままで百年も待たせる話。 なんと男は馬鹿正直に姿も声もないそれを百年も待つらしい。 待てる訳が、無いだろ。 ……退屈でしかなかった。 「───、」 微笑んで語る貴方の笑顔が、それを美談だと言外に示す。 美しい、深い愛だと。 じゃあ、待てなかったら、それは醜いものだと? 甘える様に頸に触れる貴方の手を叩き落として、 お返しに、貴方の首へ手を伸ばし、爪を立てる。 戯れの一種とも取れる程度の力加減。 けれども柔肌を纏う今の貴方にとっては、充分危険な行為だとも。 男の手は離れない。意識がここに無いと言っても過不足ない。……貴方が咳き込むなり、苦痛を訴えるなどしなければ。 (-157) 2021/10/16(Sat) 21:32:11 |
【秘】 探偵 キエ → 座長 トラヴィスキエは変わらず話し続けた。 ──否、先程よりも愉しそうに。 「そして。女はとうとう死んでしまった。 男は約束通り、その女を土に埋めた」 弧を描く唇から紡がれるのは美談。大衆が涙を流し感動する、愛の物語。 手を叩かれたことも、爪を立てられていることも意に介さない。 食い込む爪からは、喉を震わせる柔らかい声色が伝わるだろうか。 「男は待ち続けた。しかしだね、そんな男にもちらと “もしや自分は騙されたのではないだろうか” ……って考えが浮かび始めたのさ」 心此処に有らずといった様子の男を見上げたまま、目を細めた。 愛おしいのだ。 そんな感情を抱え込む哀れな人間が。 (-161) 2021/10/16(Sat) 21:52:27 |
キエは、やはり変わらず笑っていた。 (a56) 2021/10/16(Sat) 21:52:46 |
【独】 探偵 キエ多分なんだけど、これ匿名でポルターガイストしてるのおはるさんじゃないか? 句読点の位置がね〜、明治〜戦前における文豪っぽい (-163) 2021/10/16(Sat) 22:12:32 |
【秘】 座長 トラヴィス → 探偵 キエ「うるさい、」 腕に力が籠る。 「うるさ、い」 爪先がめり込む。 「うる………さ、」 どうしたって貴方の話は止まらない。 きっと痛いのは貴方の筈なのに、ずうっと自分の胸の奥が痛む。 ぐるぐる、思考が渦巻いて、 閉じ込めていた感情が内側から揺さぶる。 うるさいうるさいうるさい、うるさい! やめろやめろ、やめろ、騙されてなんかいない。 事情があったんだ、そんな訳ない、よっぽどの事が起こったに違いない、じゃあどうして自分の前から消えた? どうして、 どうして……… 貴方の首を締め上げる手が、そうしてついにシーツの海へ落ちて ぱたりと金色が項垂れ、貴方の胸に顔を埋めた。 「……………やめてくれ」 (-166) 2021/10/16(Sat) 22:28:23 |
【秘】 探偵 キエ → 座長 トラヴィス「……」 「……」 「……、」 「……っふふ、はははは!」 真上に在った筈の宵闇は、いとも簡単に沈んでしまった。 それが可笑しくて、愉しくて、 美味しくて 、キエは喜んだ。爪痕の残る喉が、ころころと戯れのように笑う。 「いいのかい? これからが面白い所だと言うのに。 でも仕方がないな、高慢な君が頭を下げているのだから。 これを揶揄うのは良くないねェ?」 金糸を指で梳く。しかし触れるのは髪ばかりで、肝心の頭にはちっとも触れなかった。 トラヴィスから擦り寄らない限り、頭を撫でる事にはならないだろう。 「おお、よしよし。 何か辛いことが在ったんだねェ、夢に没頭する程に。 僕ァね、それがいっとう食べたくて堪らないのさ。 ────なァ、トラヴィス君」 半月の形をした唇を一度、舌が舐めた。 (-168) 2021/10/16(Sat) 22:49:41 |
【秘】 探偵 キエ → 座長 トラヴィス「 君の悪夢を見せてみろ。 「そうしたら止めてやってもいい。」 「────意味が、わかるね?」 それは微睡みへの誘い。 受け入れるだけで訪れる、深い深い悪夢への切符。 (-169) 2021/10/16(Sat) 22:50:58 |
キエは、美味しいものが好きだ。 (a62) 2021/10/16(Sat) 22:53:08 |
【赤】 探偵 キエ「勿論僕の方で進めさせてもらうさ。信用も得る必要があるからねェ、名前を売るには丁度良い。そしてここからが本題さ」 「僕の調べによると死体は神隠しに遭い易いみたいでね。きっと殺せば消えるのだろうが……もしも消えなかった場合は君が第一発見者になりなさい。 悲鳴でも上げてくれれば僕が駆けつけるさ。得意だろう? 犯行の痕跡がある場所も教えてくれると助かるよ。君が戦果を見て欲しいなら参加者を其方へ誘導するし、隠したままにしたいなら其方から遠ざけよう」 (*14) 2021/10/16(Sat) 23:08:33 |
【独】 探偵 キエちなみに今トラヴィスに話してたのは夢十夜の第一夜です。 夢にまつわる話を他の子にもしていく予定なんですがストックが足りません いや千夜一夜は資料として読む手軽さじゃないんだよ どうすっかね……設定的に実話は絶対に話さないので、PLの知らない分野だから難しくなる (-173) 2021/10/16(Sat) 23:32:15 |
【秘】 探偵 キエ → 酔吟 ミズガネノックの音がした。 「やあやあ取り込み中にすまないね。使用人達が怯えてしまっているよ、近所迷惑は辞めてくれないか? 夢見でも悪いなら添い寝してあげるけどねェ」 (-184) 2021/10/17(Sun) 0:19:41 |
キエは、騒がしい部屋のドアをノックした。 (a70) 2021/10/17(Sun) 0:20:33 |
【秘】 座長 トラヴィス → 探偵 キエ貴方の言葉に、何の反応も示さない。 笑い声に、暴力を振るわない。夜の帳は下りきった。 ただ、貴方の温もりを求めて擦り寄る。 頭部に指が当たれば、それを求めてより近くへ、より側へ。 そうして大きなベッドの上。 両の腕を広げる事もなく、貴方へ縋り付くようにぼんやりと瞳を閉じる。 ──瞼が下がりきる頃、こくりと男の頭がひとつ揺れた。 ふわり、 微睡みの中で、 毎晩一人になると思い出してしまう過去の事。 貴方の胸の内でならば、 それを無理やり掻き消さずとも良いような そんな不思議な心地がして、 記憶の欠片をひとつひとつ、拾い上げるように それを紡いでいく。 → (-187) 2021/10/17(Sun) 0:33:40 |
【秘】 座長 トラヴィス → 探偵 キエW君も舞台に上がらないかW 私をただの人から舞台人へと生まれ変わらせたのは、 そんな一言だった。 幼い頃から、舞台が好きだった。 暇さえあれば小遣いを貯めて、劇場へ足を運んだ。 小さな椅子に座って演劇鑑賞する……その全てが好きだった。 箱庭で生きる人々が、紡がれる物語が。 赤い段幕が降りきって、しんと静まり返ってから、 箱庭の過去や未来へ想いを馳せるのが。 中でも、歌い謳われ、踊り踊られ、 スポットライトを惜しみなく浴びて、舞台の中心で数多の人生を演じ、 歓声をその身に受ける一人の舞台人に───いつの間にか私は魅了されていた。 ……私は、どんな瞳で彼を見上げていたのだろう。 ある時、舞台の上に居た君は、いとも容易く私の手を引いた。 君のその一言を聞いて、ひとつ頷くまでに、時間は掛からなかった。 → (-188) 2021/10/17(Sun) 0:37:27 |
【秘】 座長 トラヴィス → 探偵 キエ 普通の幸せ、当たり前の感情、それらを躊躇いなく捨てて、私は舞台に生きた。 彼と共に、起床から寝床に入るまでの時間を稽古に費やした。 初めて役を──『物語の住人の人生』を与えられた日。 恵まれた体躯、どこまでも伸びる声、類稀なる容姿。そこに努力が加われば、必然とも言える結果。 台本は擦り切れて書物の形を保たなくなって、3度剃り直してもらった。 稽古に使っていた靴は何度も底が破れて、財布を痛めつけた。 そんな些細なことはどうでも良くて、彼と舞台に立てる事が嬉しかった。 舞台の中心──0番に彼。 その隣の1番に、私。 観客の視線が、感情が、全てが私達に浴びせられて、あれ程の高揚感を覚えたのは『トラヴィス』の人生では初めてだった。 煌めく君へ手を伸ばす事は、何よりも満たされて、幸福な日々だった。 またある時、どちらからともなく、私達はこう言った。 W私達の劇団を作ろうW ……これは、そう、過去の記憶。 今となっては、 悪夢 の第一章。貴方の手の温度だけが、私を酷く優しく包み込む。 もう一度、それを求めて擦り寄った。 (-189) 2021/10/17(Sun) 0:38:42 |
【秘】 酔吟 ミズガネ → 探偵 キエノックへの返事はなかった。 神経質そうな男の代わりに、何かが聞こえる。 「っひ」「ぅ、あ」「なに、ゃ、め」「ぁ、あ、あ」「たす、け」「ぃ」 「あ」「あ」 「あ」 ▽ (-222) 2021/10/17(Sun) 2:01:03 |
【秘】 酔吟 ミズガネ → 探偵 キエ次に貴方の耳に聞こえてくるのは、何か大きな物音。 衣摺れの音だとわかるなら、男が倒れたことも想像付くはずだ。 扉は鍵がかかっていない。神経質そうな男なら鍵をかけ忘れる事などないのに。 (-223) 2021/10/17(Sun) 2:01:28 |
【独】 探偵 キエところで今回は片想いから逃げ切れるかもしれん 片想いしそうなの、もう消去法でゾズマくらいだものな 白チャあったら絡みに行こ〜 (-252) 2021/10/17(Sun) 6:58:42 |
【秘】 探偵 キエ → 座長 トラヴィス観客席の何処か。 箱庭の何処か。 台本の何処か。 「……希望を持ってくるのはいつだって絶望だというのに。人という生き物は永遠に懲りないねェ」 其れら全ての何処かに、キエはいた。 其れら全ての何処かから、キエは眺めていた。 「太陽を見れば目が焼ける。 月を目指せば墜ちていく。 しかし星々は互いに手を取り合う事などできやしない。 流れ星が優しい筈が無いだろう。彼らは自らを砕き、大地を抉る事しかできないのだから」 まだだ。 此れはオードブルに過ぎない。 メインディッシュは此れではない。 幸福な日々を横目に、喉が鳴った。 「だが、しかし、けれど──── 身を焦すからこそ、人は追いかけてしまうのだろうね?」 この先に待つ結末を薄らと描きながら、キエは只微笑んでいた。 (-255) 2021/10/17(Sun) 8:12:58 |
【赤】 探偵 キエ「プライドなんてものは無い方が快適だと思うがねェ? あんなものが在るから人は望むものさえ掴めず…さらには手放してしまうのさ。 しかしだからこそ人は夢想してくれる 、有難い事だよ」キエは溜め息混じりに笑う。 「もしも死体が消えなかったら…そうだねェ、悲鳴を上げるのは祭が始まって少し経ってからが良いな。和やかな空気が一変した方が其れらしいと思わないかね? しかし他の誰かに見つけさせれば君の望む表情だって見れるだろうし其処は任せよう。きっと菓子を求めて歩き回ってくれる人がいるし、菓子を配ってくれる人もいるだろうから」 (*16) 2021/10/17(Sun) 9:37:08 |
【秘】 探偵 キエ → 酔吟 ミズガネ躊躇なくドアノブを捻り部屋に入る。 背後で内鍵を閉めれば何処かしらで倒れているミズガネへ歩み寄る。どんな姿だとしてもキエは眉一つ動かさないだろう。 「おやおや鍵も閉めないなんて不用心だねェ、らしくないじゃないか。助けを求めている様だから来てあげたよ、感謝しなさい」 (-256) 2021/10/17(Sun) 9:50:48 |
キエは、ポルクスとアマノの方を見て肩を竦めた。 (a75) 2021/10/17(Sun) 10:01:34 |
【独】 探偵 キエこれレイプ後だよな〜 寒そうだし向こうから抱いてって言うまで焦らしたろ! その場合はちんちん生やしますか いや欲しいって言われてから生やした方がそれらしいかね どうですか現場のキエさん (-257) 2021/10/17(Sun) 10:33:30 |
【置】 探偵 キエ★ハロウィンパーティーのお知らせ★ 皆ハロウィンという祭を知っているかい? お化けの仮装をして “トリックオアトリート!” …と言って、菓子をくれなかった人には悪戯をしても良いという素敵な祭さ。 僕を含め新顔が増えた訳だし、客人達や使用人達に僕らの顔を覚えてもらう良い機会になると思う。そして滞在期間に関わらず皆の親睦が深まれば嬉しいね。 仮装する側か菓子を配る側か決めて参加しておくれ。 簡単な仮装と菓子を用意するから僕に話しかけると良い。当日は中庭にいるよ。 何か質問があれば僕の処へおいで。 主催 キエ (L0) 2021/10/17(Sun) 10:46:31 公開: 2021/10/17(Sun) 12:00:00 |
キエは、広間の壁や掲示板に貼り紙を貼って回っている。 (a76) 2021/10/17(Sun) 10:47:38 |
【秘】 酔吟 ミズガネ → 探偵 キエ男は部屋の真ん中で倒れていた。 貴方が広間で見たことある通りの格好のままだ。ほんの少し乱れがある程度で、何か暴行を受けたと言う様子はない。竪琴はそのすぐ傍に転がっている。 貴方がもし男に触れるのであれば、或いはもう一度声をかけるのであれば、男は意識を取り戻す。 触れた場合貴方は気付くだろうか。 男は凍死寸前まで体が冷え切っている事に。 仮に服を剥いだとしても、凍傷のようなものは何処にも見当たらない。けれどきちんと脈はある。呼吸も正常。 ただただ、その男は冷たいだけだ。 (-265) 2021/10/17(Sun) 12:10:46 |
【秘】 座長 トラヴィス → 探偵 キエ 言葉を吐けば、行動に移すまでに、時間は掛からなかった。 稽古の合間にアルバイトを詰め込んだ。 少しでも多く働いて、目標の為の資金とした。 互いに朝は起こし合い、夜は泥のように眠る日々だった。 大きな夢を抱いた私達にとって、何も苦痛にはならなかった。 数年の時を移して、夢は現実となった。 私と君の名前を少しずつ取り合って、それを劇団の名前とした。 座長は二人。演出家を兼ねた私と、脚本家を兼ねた君。 これらは何度も何度も、君と語り合って決めた。 君の紡ぐ物語をいちばん魅せる演出を考えられるのは私だし 私の演出を最大限に引き出せるのは、君の脚本だった。 すぐに役者も裏方も集まって、旗揚げ公演を表明した。 私と君が作る箱庭の、大きな一歩となる物語。 主演は君で、準主演は私。 人生の全てを、惜しみなく注ぎ込んだ。 この公演が必ず成功すると信じていた。 私達の未来は明るいものだと、疑っていなかった。 そうして迎えた、公演の初日。 ……結論から言うと、君は現れなかった。 (-266) 2021/10/17(Sun) 12:27:47 |
【赤】 探偵 キエ「日時って…おかしな事を言うねェ、ここに時間の概念など存在しないというのに。まあこれから慣れていけば良いけれども」 来館時期は大差ないがキエは此の世界の理に馴染んでいた。現実で生きる為に必要な常識が無いのかもしれない。 「“襲撃”かァ、君が決めたのなら其れで良い。 しかしゲイザー君の本性が君なのかと思っていたがどうやら違う様だね。異なる人格であるらしい」 (*20) 2021/10/17(Sun) 13:18:34 |
【秘】 探偵 キエ → 酔吟 ミズガネ「おやおや此れは…第一発見者という奴かな? 困るねェ、僕が怪しまれてしまうじゃないか。おいミズガネ君、起きたまえよ」 何故かキエはミズガネが死んでいない事を確信していた。片膝をつきミズガネの肩に触れると冷たさに首を傾げる。動揺は少しもしていない。 「ん〜…? 生きた人間はもっと温かい筈だがね。何とも不思議な状況だ」 (-270) 2021/10/17(Sun) 13:25:20 |
キエは、刻の流れが存在しない此の館では自分が“当日”と思えば“当日”になると考える。 (a78) 2021/10/17(Sun) 13:33:18 |
【秘】 酔吟 ミズガネ → 探偵 キエ「……ぅ、あ……? なに、なんだ……僕、は…………」 貴方の胸中もつゆ知らず、男は意識が引き上げられる。 青白い顔は何かをされたと言うより単なる恐怖によるものだ。ゆっくりと瞼の下から姿を見せたエメラルドグリーンは焦点が定まっておらず、何が起きたかよく分かっていないことを物語っている。 「さむ、い……さむい…………」 吟遊詩人はうわごとを溢す。貴方の手から伝わってくる温度は男もまた感じ取っているようだった。 (-272) 2021/10/17(Sun) 13:55:49 |
【秘】 探偵 キエ → 酔吟 ミズガネ「そうか、寒いか。何か恐ろしい事でも在ったのかね」 キエは溢れた言葉を受け取らなかったような返事をした。ミズガネを心配する素振りは何処にも見られない。 その証拠に わざと 触れた手を離した。「 ……で? (-273) 2021/10/17(Sun) 14:16:34 |
キエは、優しくする理由が無いので触れていた手を離した。 (a79) 2021/10/17(Sun) 14:21:14 |
【秘】 探偵 キエ → 座長 トラヴィス「良いねェ、こうした下積みが無くては。まるで夫婦の様な二人じゃあないか」 賑やかな公演初日、まだ客のいない客席の上を歩く。身軽な動作は夢の中だからだ。 誰に対するでもなく、キエは独白を口にする。 「しかし此れは僕が常日頃思う事なんだが……。 何故 悲劇と喜劇の導入は同じ なのだろうね。カレーとシチューみたいにさ、途中までは何方に成るか判らないのは良くないと思うなァ。心構えというのは君達に必要だろう?」観客席が徐々に埋まり始めると、キエは舞台裏へ現れた。天井近くに吊るされたスポットライトに腰掛け、トラヴィスを見下ろしている。 「ほら、こうやって。 ……期待してしまうじゃないか」 (-276) 2021/10/17(Sun) 14:43:30 |
【秘】 座長 トラヴィス → 探偵 キエ誰よりも早起きして、劇場へ足を運んだ朝から カーテンコールが終わっても、舞台の照明が全て消えても、 君の姿は一度もここには無かった。 心血注いだ物語は、───まあ、何とかはなった。 所々おかしい部分は隠し切れなかったが、 どうにか千秋楽まで駆け抜ける事は出来た。 初めてそこに立った0番のテープは、酷くくすんで見えた。 君を探しながら、私は一人で座長と呼ばれ続けた。 君が残した脚本は役者から観客、全ての───否、私以外の人を夢中にさせた。 私は閉じた瞼の裏に、 中心で煌めく君を想像しては掻き消すように目を開いて、 君の居ない箱庭を見据え続けた。 もがくように、これまで以上に全てを演劇へ注いだ。 有名な賞を貰った。誰からも祝福された。 そうして演劇の何もかもが、苦痛になった。 知らなければ良かったとさえ思う、 飢えて渇き、注げば注ぐほど満たされない日々。 ───また、ある時。 なるべくして、限界が訪れた。 → (-277) 2021/10/17(Sun) 14:57:48 |
【秘】 座長 トラヴィス → 探偵 キエW数年前──とある劇団から座長が消えた。W ぱったりと姿を消し、行方不明。 その真相は誰も知る術がない。 他人の悪夢を覗く、無神経な者でもなければ。 W劇団は暫く低迷の後、現在は軌道に乗り直してきたらしい。W 誰かが残した、大量の台本。演出プログラム。 暫くはそれらを頼りに踏ん張って立て直したそうだ。 ───そうして、微睡みから醒めていく。 薄く瞼を開いて貴方を見た。 未だその意識は、 夢 と夢 の狭間にある。そばにいて 「 、」 貴方の胸の中で、言葉にならない声をぼやいた。 (-278) 2021/10/17(Sun) 15:01:56 |
【秘】 酔吟 ミズガネ → 探偵 キエ「ぁ……」 血の気を失った白い指が離れていく手を追いかけようと持ち上がる。 寒い。行かないでくれ。僕を置き去りにしないでくれ。 貴方の手、熱を求めていた手は、中途半端なところで止まってしまった。近いタイミングで瞳に光が戻ってくる。 「……ッ」 彷徨っていた手が着地したのは転がっていた帽子だった。体を反転させて帽子を乱雑に掴み、緩慢ながらも身を起こす。 「…………おい、探偵。どうして欲しいか聞かれたから答えてやる。 この謎を解き明かしてみろよ。金とか、俺が払えそうなものなら報酬だって払ってやる」 力を込めた指先が帽子に皺を作った。体温のないそれは、いくら触ったところで指を温めることなどないと知っていながら。 (-279) 2021/10/17(Sun) 15:11:01 |
【秘】 探偵 キエ → 酔吟 ミズガネ逃さないと言わんばかりに視線は手の動きを追った。指先が帽子に触れるのを見れば退屈そうに目を伏せる。 「……。」 (-287) 2021/10/17(Sun) 16:44:14 |
【秘】 探偵 キエ → 酔吟 ミズガネ「 ーーーー言ったね? しかしある一言を耳にすれば直様目を見開いた。キエは両手を広げ胸を張り悦びを示した。 「報酬を払うのならば是非とも協力しよう! 嬉しいなァ、君からそんな言葉が聞けるとは思わなかったよ。僕ァ金なんざ要らないね、そんな物では手に入らない品が欲しいんだ! 探偵キエは全身全霊を持って君に巣食う謎を解き明かしてみせよう。僕から求める報酬は只1つだけだから君にだって支払える筈さ」 その両手を“来い”と命令するかの様にミズガネへ差し伸べる。 (-290) 2021/10/17(Sun) 16:45:03 |
【秘】 探偵 キエ → 酔吟 ミズガネ「 君の悪夢を見せてみろ。 「そうしたら明かして やっても いい。」「ーーーー意味が、わかるね?」 それは微睡みへの誘い。 腕に収まるだけで訪れる、深い深い悪夢への切符。 (-291) 2021/10/17(Sun) 16:46:00 |
【秘】 探偵 キエ → 酔吟 ミズガネ/* 承諾する場合、悪夢のソロールを当方まで秘話でお届け下さい。最初から最後まで一度に届けるか、反応が欲しい箇所で区切るかはお任せします。 キエはミズガネさんの悪夢の中を歩き回り、勝手に感想を述べ続けます。キエの存在を知覚しても構いません。 満足すればキエは夢から起こすでしょう。 (-292) 2021/10/17(Sun) 16:46:27 |
【秘】 酔吟 ミズガネ → 探偵 キエ /* ハローアタシよ。一つ質問だけど、このキエが覗くことになる悪夢は例の犯人によるミズガネの身に起きた事件に関する事かしら。それともそれとは関係ないキャラの背景に関することかしら。 (-297) 2021/10/17(Sun) 17:14:35 |
【秘】 探偵 キエ → 酔吟 ミズガネ/* ミズガネさんが見るであろう、 ミズガネさんが“悪夢”だと思う、 ミズガネさんに関する事柄であれば、 例の事件に関する事でなくとも構いません。 (-299) 2021/10/17(Sun) 17:20:00 |
【赤】 探偵 キエ「なら祭の最中にでも会いに行くとするか。 尤も、その時はゲイザー君を宥める事になっているかもしれないがね。健闘を祈るよ」 そうして、奇妙な囁き声は小さくなっていった。 … …… ……… (*22) 2021/10/17(Sun) 17:44:31 |
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