【人】 小泉義哉[女子は男子より早熟だ。 日アサの戦隊ものと毎日のご飯が 興味のほとんどを占めていた少年は やったぁ、とごく単純に喜んだ。>>14] それじゃあ僕は、カナおねえちゃんが たくさんたくさん おりょうりできるように いっぱいいっぱい 食べ物とってくる! [みかんのようなまんまるタンポポや うどんのような長いシロツメクサを せっせと「およめさん」のもとに運べば 思いのほかうれしそうにしてくれたから>>15 つられてケラケラと笑った。 葉っぱのお皿に乗せられるはずのシロツメクサは 予想外なことに、彼女が器用に冠にしてしまったから 食欲しか頭にない少年は、 編み込みのうどんを食べるつもりで 冠を乗せた柔らかい髪に口づけてみたり。 そうして他愛なくじゃれついていた幼少期。] (40) 2021/06/04(Fri) 6:09:24 |
【人】 小泉義哉[ほんの少し義哉よりも誕生日が早い少女が 本当のごはんを作れるようになって>>16からも親しかった。 しかし、少年が思春期を迎え、恋を理解する年頃になっても 彼女との関係は友人のまま。 親しすぎる相手にはかえって恋愛感情を持ちにくい。 ましてや、性のホルモンが体内に満ち満ちて、 思考さえも卑猥な妄想が支配するようになってくると 彼女は、その欲を向けるにはあまりにも清潔すぎた。 約束は覚えていたけれど 幼い日の口約束など、 今更蒸し返されたら彼女も困るだろう。 恋仲だけが男女の親しさでも無し、 友人としての良好な関係であり続けた。] (41) 2021/06/04(Fri) 6:11:53 |
【人】 小泉義哉[経験を重ねるうちに悟ったことがある。 男女の関係になってしまえば あとは徐々に冷められていくだけ。 だから、きっと ──── 次も、君は選ばない。 ]** (42) 2021/06/04(Fri) 6:13:15 |
小泉義哉は、メモを貼った。 (a8) 2021/06/04(Fri) 6:15:10 |
【人】 小泉義哉[やがて二人は大人になった。 幼馴染は実家の弁当屋を継いで 若いながらも切り盛りしてみせた。 対する青年には継ぐべき稼業もなければ 事業を起こすほどの負けん気もなし、 生粋の雇われ人気質。 就職難の荒波を乗り越えて食品卸業者を選んだのは 幼馴染を意識したのもあったかもしれない。 主な仕事は、食堂や弁当屋に食材の営業をかけること。 受注があれば配送もこなし、 発注忘れ常習犯の都合のいい運び屋になることも。 『もりや』の担当になれたのは幸運だった。 ギリギリに発注書を送ってくる客や 買う気もないサンプル乞食の相手に疲れると、 なんやかやと理由をつけては幼馴染のもとを訪れた。 「こんにちは」じゃなくて「ただいま」なんて おどけた挨拶をかけながら。] (62) 2021/06/04(Fri) 19:33:13 |
【人】 小泉義哉[立場こそ違えども、 一緒に働いていれば誠実な仕事ぶりは伝わってくる。] あれ、この鮭うちが卸したやつだよね? なんか安く売りすぎじゃない? [「同じの卸した別のところは、一つ千円で売ってたけど」 ──なんてよそ様の事情は、さすがに教えられないが。 「香菜ちゃん、鮭弁当ちょーだい」という 松田のじいさんの呼びかけに くるくるとせわしなく動き回りながらも 「はーい」と朗らかに対応する姿を見ていれば つい手助けもしたくなる。 ひょっとしたら、余計なお節介だったかもしれないが。] ……これじゃ利益取れないでしょ。 鮭をこれ以上安くするのは厳しいけど ちょうどホッケの大量受注があったんだ。 その分仕入れ値も抑えられたから ここにも安く都合できると思うよ。どう? (63) 2021/06/04(Fri) 19:34:26 |
【人】 小泉義哉[最初の方は、細やかなこだわりがわからずに 「コロッケ作りが楽になるよ」……なんて言って ポテト粉末を持ってきて、触感が悪くなると断られた。 卸業者として付き合っていれば さっくり揚がった黄金色のおいしさは 丁寧な手間の積み重ねで守られているのだと気づかされる。 梅干しもお新香も、いくらでも既製品があるんだし 早起きして真っ赤な目で>>0:29仕込まなくてもいいじゃん。 フライものにかけるソースだって 高い小袋つけるよりも ボトルからかけたほうがずっと安いのに 折角さくっと揚がってるから、と こだわりが歯がゆいぐらい。 だけど確かに、彼女の店で食べる弁当は 漬物一つ、揚げ物一つ、よそでは食べられなくて 彼女に肥えさせられた舌が、何度も足を運ばせた。] (64) 2021/06/04(Fri) 19:35:39 |
【人】 小泉義哉……また! >>0:16 なんかラグビーやってるとかいう男のところ行った。 俺と違って強引なのがいいんだと。 ……やっぱ、女子ってそういうもんなの? [気心知れた仲だ と思っていた から泣き言も何度か漏らしただろう。 ジューシーな唐揚げは熱々で (作り置きもあるはずなのに、 彼女はいつでも揚げたてを出してくれた) ハフハフ言いながら頬張っていれば (これだって下味にってしょうがペーストを渡したら 自分でおろした方が風味がいいと断られた) 帰るころには表情は明るくなっていただろう。 貴重な女子の意見を求めたけれど、 返事はどうだったか。 彼女は秘密主義なのか、 こちらの話は聞いてくれるものの 自分の色恋話となると言葉を濁されたこともあっただろう。 心を開いているのは自分だけか、なんて 一抹の寂しさを抱いていたのだけど。 想像力の乏しい男は ]もしも実際に彼女から相談を受けていたら どんな気持ちになったかなんて、思い当らず。 (65) 2021/06/04(Fri) 19:38:30 |
【人】 小泉義哉[二日酔いで目が覚めた。気分は最悪だ。] ……SNSなんて見なきゃよかった…… [分かっていても、心が弱っているときほど スマホに親指が吸い込まれていくのはなぜだろう。 幼馴染に話を聞いてもらっても、精神の回復には波がある。 そして、ふらりと下になびいた時に 魔が差して普段は見もせぬSNSを開くのだ。 かつての同級生が気づけば二児の親になっていたり 縁を切ったはずの元カノが 「友達ですか?」と紹介されたりして 酷い精神汚染を受けた。友達じゃない。 年に一度も会わない同級生が今どうしてるかなんて 人生において最もどうでもいい情報の一つだ。 それなのに勝手に比べて 停滞どころか後退した自分に落ち込んで 発泡酒を浴びるほどあおったのは覚えている。] (71) 2021/06/04(Fri) 21:24:32 |
【人】 小泉義哉[布団も敷かずに転がった気がするが 目が覚めた場所はベッドの中だった。 やけに大きく、枕も二つ並んでいたが 一人で広々寝ていてもむなしいだけだ。 全く見覚えのない部屋には、自分一人。 部屋の中心にはテーブルがあり ラミネート加工された紙が一枚置かれている。 ホテルによくある施設説明だ。 訳も分からぬままにぺらりと手に取ると 小さく音を立てて何かが落ちた。 拾い上げるのは後にして紙を読むと 馬鹿馬鹿しい脱出方法が簡潔に記されていた。] (72) 2021/06/04(Fri) 21:25:40 |
【人】 だって男の子だもん 小泉義哉──シないと出られない部屋? [音読しても意味が分からない。 ちょうどその時、ブブ……と音を立てて 床に落ちたもの>>72が震えだした。ローター。] …………。 [なんとなくポケットに突っ込んでしまったスケベ心は許してほしい。] (73) 2021/06/04(Fri) 21:27:03 |
【人】 小泉義哉[改めて部屋を見渡してみると、ご丁寧なことに、枕元には コンドーム 紳士の嗜みまで置いてある。 そこまで見てやっと理解した。つまりまだ夢の中なのだ。 ベッドからやたらと目につく位置に設置された鏡には 目の落ちくぼんだ青年が苦笑いしていた。 そもそも一人でどうやってナニやらすれば良いのか。] (74) 2021/06/04(Fri) 21:27:45 |
【人】 小泉義哉は 、 えぇ? 香 ── 安住……? [照明はほの暗く、部屋の隅々までは見えないが 光の刺す中心には今起きかえったばかりの香菜が 大きな目を夢のように見開いてじっと小泉を見た。 その瞳は小動物のように頼りなく揺れて 心細いのか、柔らかそうな自らの体を抱きしめていた。 いつもは清潔にまとめられた髪は無造作におろされ 剥き出しの肩に散っている。 思わず鎖骨を視線でたどれば、その下の薄い生地を 男にはない曲線が押し上げていて思わず息を飲んだ。 その衣服と呼ぶにはあまりにも頼りない布地を見れば 腰から下は布団に隠れて見えないはずなのに かけ布団の下に伸びる二本の足が 妙に艶めかしい想像を搔き立てた。 あまりにもそぐわない幼馴染の背後、その枕元に やっぱり紳士のアメニティを見つけて あまりの状況にくらくらとめまいがした。] (76) 2021/06/04(Fri) 21:30:03 |
【人】 小泉義哉[しばらく言葉を見つけられずに 所在なく視線をさまよわせていたが バスローブが二つ並んでいるのに気づくと 意を決したように彼女を正面から見据え 大股に歩みよって剥き出しの肩にかけた。] 訳が分からないけど……とにかく出口を探そう。 安住だって嫌でしょ、こんなところ [──と言ってから、果たして彼女は この部屋の説明を読んだだろうかと疑問に思った。 しかし尋ねるほどの勇気はなく むっつりと不機嫌そうに押し黙ったまま くるりと背を向けて、彼女の準備が整うのを待った。]** (77) 2021/06/04(Fri) 21:31:02 |
小泉義哉は、メモを貼った。 (a14) 2021/06/04(Fri) 22:27:28 |
小泉義哉は、メモを貼った。 (a17) 2021/06/04(Fri) 23:12:49 |
【人】 小泉義哉思うだけじゃなくて>>102、か…… [そこを突かれると痛い。 言葉にするほどの思いなどさほどなかったことを 見透かされたような気になった。 好かれればわざわざ傷つけたくもなし、 付き合ってみるもののやがて粗にも気づかれ ちくちく言われるうちに面倒になる。 振られれば悲しい。しかしそれは 慕わしい女性を失ったからというよりも 自分を好いてくれる存在に拒絶されて プライドが傷ついた、と表現する方が正しい。 結局のところ、表面的には優しげな皮をかぶっているが くるまれた本質は怠惰によって成り立っているのを 鋭い女の嗅覚で感づかれるのだろう。 一抹の後ろめたさこそあれど、 人間なんて多かれ少なかれそんなものと 内心開き直っているのがまた良く無い。 そのくせ、批判はされるのは怖いから どっしり構えることができず 卑屈さがにじみ出てしまう。] (118) 2021/06/05(Sat) 20:27:58 |
【人】 小泉義哉それは、安住みたいに? [くるくると爪楊枝をもてあそびながら聞き返した。 紛らわしいタイミングだったから 「安住みたいなまともな子」と言ったように とらえられてしまったかもしれないけれど そういう意味で言ったのではない。 彼女のように悠然と構えていられれば 確かに良い相手に恵まれるだろう。 事実、一緒に過ごしていると 肩の力がほぐれ、内向いていた心が解放されるような 人を惹きつける心地よさがあった。 だが同じようにできれば苦労はしないと 苦笑いを返した。] (119) 2021/06/05(Sat) 20:29:21 |
【人】 小泉義哉[結局気の利いた言葉は言えず 押し黙ったまま背中を向けたものの 身なりを整える衣擦れの音が生々しい。 テレビもついていない二人きりの部屋では 些細な音も妙に意識してしまって 今しがた目にしてしまった素肌を ありありと思い起こさせた。 上の空で、彼女の突っ込みを聞き漏らして 「うん?」生返事とともに聞き返そうとすると 不意に空気が動いて、肌を隠した香菜が 追い抜いて行った。 通り過ぎる際、バスローブからのぞく裸のかかとに 視線を鋭くちらっと宿してしまったが、 ごく一瞬のことだったし 彼女はドアに気を取られていたから 気づかれなかっただろう。] (122) 2021/06/05(Sat) 20:33:43 |
【人】 小泉義哉あ、別にそっちも [制止する前に音を立ててドアが開かれた。 背中越しにも明らかな動揺を見せながら 開けたのと同じ速度でぱたんと閉じる。] ………… [セックスしないと出られない部屋だそうです、 とはまさか言えず。] (123) 2021/06/05(Sat) 20:34:13 |
【人】 小泉義哉[彼女は状況が分かっているのか分かっていないのか くつろぐための衣服を固く結びあげながら くるくると思考を巡らせていたようだが やがて持ち前の気風の良さを取り戻すと 勇ましくはっぱをかけてきた。] ……まぁ、そうだね。 閉じ込められた以上、入ってきた場所があるはずだし。 出口は分かりにくく隠されてるだけかも。 [安直なAVじゃあるまいし、 まさか本当にシないと出られない部屋ではないだろう。 第一、彼女の言う通り首謀者がいるとしたら 言葉通りに従ったところで解放してくれるとも思えない。 何しろ大人二人を拉致監禁するような相手だ。まともじゃない。] (124) 2021/06/05(Sat) 20:35:41 |
【人】 小泉義哉[奮い立つ心を分けられて頷いたが 彼女が勇ましくロープの裾をまくり上げると どうにも目に毒で、不自然に目を泳がせた。 威勢のいい料理人の香菜のこと、 袖程度、暑い厨房でもよくまくり上げているのだが 良くも悪くも清潔で健全な仕事着ではなく 性の匂い立つような衣服を身にまとっていると すっと伸びる健康的な二の腕の柔らかさが 不思議に悪魔じみた誘惑を感じさせた。] それじゃあ、俺はこっちの方から探してみる。 手分けした方が早いだろうし。 なんか見つけたら呼んで。 [部屋の雰囲気に充てられて妙な気を起こさぬように 適当な口実をつけて香菜に背を向けたものの ものの数秒もしないうちに何かを見つけたようだ。] (125) 2021/06/05(Sat) 20:36:37 |
【人】 小泉義哉…… はぁ …… あのさぁ、 [凍り付いた時間を溶いたのは、男が先だった。 小さく嘆息すると、諦めたように頭を振って ずかずかと歩み寄った。 彼女が数歩下がろうとも 狭い部屋ではそう身も引けないだろう。 成長してからはついぞ無かったほど近くに身を寄せ バイブを握る手を取り、もう一方の腕は彼女の腰に回した。] (127) 2021/06/05(Sat) 20:38:53 |
【人】 小泉義哉香菜は忘れてるみたいだけど、俺も男なんだよね。 ……自分が大事なら、挑発しないでくれる? [触れた指先が、強烈な電気のように 彼女の腕の細さと、頼りない腰の柔らかさを 脳に伝えてきて驚いた。 まずい、とどこか冷静な自分が警鐘を鳴らす。 だがそれ以上に酷く乱暴な気分になっていた。 色っぽく考えないように、と意識をそらしていたのに 能天気にアダルトグッズを見せびらかす彼女が腹立たしい。 まさか成熟した肉を持つ彼女が 使い道を知らぬとは思いもよらず。 こんなのは人として最低な行為だ、と理性が叫び、 同時にどうにでもなれという投げやりな暴力性が 嵐のように胸の内に渦巻いた。] (128) 2021/06/05(Sat) 20:40:12 |
【秘】 小泉義哉 → 弁当『もりや』 安住 香菜こんなふざけた部屋に二人きりで、 バイブ持って男に声かけてさ、 香菜はからかってるつもりでも、 ……抱くよ? [玩具を握りしめた手を上から強く握ると 電源を押したのだろう、 ぶぶ、と低い唸りを上げて震えだした。 ぐ、と更に体を引き寄せれば こちらも気の抜けた部屋着のこと、 密着した腰が、既に昂った欲を伝えただろう。] (-71) 2021/06/05(Sat) 20:42:12 |
【秘】 小泉義哉 → 弁当『もりや』 安住 香菜[彼女の方がいくらか背が低く、 艶々しい髪が甘やかな香りを放つのをまともに吸い込んだ。 幼い日にその髪に口づけたことを思い出せば どうしようもないほどの切なさと罪悪感に 血の味を感じるほど強く唇を噛んだ。] (-72) 2021/06/05(Sat) 20:43:53 |
【人】 小泉義哉……ごめん。 ちょっと、頭冷やさなきゃいけないみたいだ。 [何がきっかけだったか。 我に返ったのは、ほとんど奇跡と言っていい。 白くなるほどきつく握りしめていた手を解放すると 頭を振って彼女から離れ、床に向かって謝罪した。]** (129) 2021/06/05(Sat) 20:44:25 |
【秘】 弁当『もりや』 安住 香菜 → 小泉義哉[そして、熱の篭った声が、あたしをなじる。 言われた言葉がすんなり飲み込めなくて あたしはぽかん、と口を開けて……] …………ッ、! [今自分が魔法のステッキだと思ったものが 淫具の類と気付いて、ぶわ、と総毛立つ。 普通、思わないでしょ、こんな変な形で スイッチを入れれば蛇のように蠕動する、 こんなのを、中に入れるの? でっぱり、二本あるよ? ─────いや、でもそれはともかく。] だ、い…… [だって、どうしようもなくその手は男の人の手で いつの間にかすっかり身長も体格も越され がっしりとした力と、バスローブ越しに伝わる 腰の辺りに押し付けられた熱に あたしは初めて義哉くんに「雄」を見たの。 小さい頃の綺麗な思い出には無かった、 生々しいまでの、欲を。] (-76) 2021/06/05(Sat) 23:09:30 |
【秘】 弁当『もりや』 安住 香菜 → 小泉義哉[あの時みたいに髪に口付けられて は、と唇の隙間から息が漏れる。 漠然と、この熱をあたしの中に招いて とろとろと絡み合うのを想像したら ショートパンツの奥が、じゅん、と熱を持つ。 いいよ、って期待を込めて 伏したまつ毛をゆっくり瞬いた。 まずその血の滲んだ唇を解こうと 唇を寄せて───── なんて、結局頭に描いたけれど あたしの身体は、動かなかった。 ただ、時間をかけた瞬きを、ひとつ。] (-77) 2021/06/05(Sat) 23:10:48 |
【秘】 弁当『もりや』 安住 香菜 → 小泉義哉[取っかえ引っ変えされる女のひとりにもなれず このままこの部屋で二人。 それでも恋の花のひとつも咲かせられない。 そんな終わり方なんか嫌で、 あたしは震えを殺した声で、問うの。] ねえ、どうして、さっき そのまま……抱い、てくれなかったの…… 出られたかもしれないのに。 [そんなに、嫌なの?って。 それとも、ほかに理由があるの? ベッドの上で緩やかに足を組み合わせて じっと彼の瞳を見つめて待つ。]* (-80) 2021/06/05(Sat) 23:19:21 |
【人】 小泉義哉[恋の戯れにおいて何の面白みもない朴念仁のこと 思わせぶりな駆け引きのつもりは毛頭なく 急に沈黙した>>130幼馴染を不思議そうに見やった。 「どうかしたの?」と問いかけるよりも先に ずっと店内にいた初老の男が香菜に呼びかけた。 そこそこの時間邪魔していたこともあり そのタイミングで小泉も帰ることにしたのだが 店を出ると、今しがた会計を済ませた客が呼び止めてきた。 彼は幼馴染の父親で、古くからの付き合いがあり 幼いころには「子猿どもめ」と可愛がられていたのだが 成長するにつれて小泉の方はすっかり疎遠になっていた。 呼び止められた理由が思い当らず きょとんとしていると、男は嘆息した。 「お前は悪い奴じゃないが、最悪な男だなぁ」 しみじみとした呟きが、夕刻の雑踏に紛れ込んだ。] (153) 2021/06/06(Sun) 10:10:38 |
【秘】 小泉義哉 → 弁当『もりや』 安住 香菜[重ねた指のすべすべしい調子や 指のはまるほどくびれた腹や、くるくると回る瞳の揺らぎに 淫らな予兆を嗅ぎ取って、ますます猛りが昂った。 このどこまでも清潔な香菜が 幾枚もの皮にくるんで心の底に隠している欲念を 自分の雄の力で掘り起こしてみたくてたまらなくなった。 それを他の男に任せるのが妬ましくてたまらなくなった。 長い髪に五本の指を挿し入れ、かき乱し、 思いのままに彼女を揺さぶる様を夢見ながら つやつやしく光るその髪に口づけを落とす。 すると熱い息吹で喉元を焙られて ますます彼女の胎の中に自らを捧げたくなる。 喰われるのは自分かもしれないと茫洋とした頭で思った。] (-89) 2021/06/06(Sun) 10:13:56 |
【秘】 小泉義哉 → 弁当『もりや』 安住 香菜[しかし香菜はやはり清潔で、 淫らな予兆と感じたのは小泉の思い違いでしかなく、 緊張と怯えによってすっかり体が固くなっている。 視線が交錯することはなく、濡れたように輝くまつげが 小さく、時間をかけて、揺れた。] (-90) 2021/06/06(Sun) 10:14:30 |
【人】 小泉義哉[その時、淫らな部屋の何もかもが消え失せて 神聖な境内の、穏やかな木漏れ日が降り注いだ。 穢れを知らぬままの香菜が、白い花々の冠を乗せ 照れくさそうにまつ毛を伏し、ゆっくりと瞬いて、 溢れんばかりの幸福を宿して微笑む様を、見た。] (156) 2021/06/06(Sun) 10:15:27 |
【人】 小泉義哉[手分けして探索したものの、碌な働きはできなかった。 さして広くもない密室でのこと、 性の欲望が渦巻いていても解消する術はない。 だがそれ以上に、先ほどの美しい幻想が 今度はもやもやとした蟠りとなって胸の中で重く凝る。 彼女もいつか、幻想ではなく 現実で花嫁となる日が来るだろう。 どっしりと構えた彼女のこと きっと良い相手に恵まれる。 彼女は秘密主義だから 今既に交際相手がいるのかもしれない。 自分は心から祝えるだろうか。 あの幸福な微笑みで他の男を見上げる様を 笑顔で見守れるだろうか。] (158) 2021/06/06(Sun) 10:17:15 |
【人】 小泉義哉[その時、結論の出ない問いの螺旋を祓うように 大げさな嬌声と水音が響き渡り>>134、飛び上がった。 香菜が混乱したように局を変え、そのたびに いろいろな体位で絡み合う男女(時々同性)が 大画面の迫力で映し出され ひとまずリモコンを借りて電源を切った。 枝分かれしたあれを男に対しても そのように使う猛者がいるとは知らなかった、 いらぬ見識が深まった。] まぁ……期待しない方がいいんじゃない? [ちらりと見た番組表は どれも頭が痛くなるような言葉が並んでいたから やんわりとたしなめた。 AVのタイトルやキャッチコピーって なぜか駄洒落好きが喜びそうな秀逸なものが多い。] (159) 2021/06/06(Sun) 10:17:52 |
【人】 小泉義哉[きぃんと耳の痛むような静寂が戻ってくる。 また気まずさを思い出して 隣室へと探索を移す香菜を見送った。 その時には、紙>>135のことなどすっかり頭から抜け落ちていた。 だから彼女が鼻をすすりながらも紙を持ってきたとき ぎょっとして言葉を失った。 確認の勇気も持たなかった小泉とは対照的に 香菜は真正面から向き合ってきた。] ……読んだ。 [見上げてくる視線が痛くて、ふいと顔をそむけた。 不器用な男は寄り添って隣に座ることもできず 観念したようにうなだれながら 内実では彼女の涙に酷く落胆していた。 女性の方が性行為が重いのは分かっていたが 泣くほど嫌悪されているとは思いあたらなかった。 「心配しなくても襲わないよ」とか 「ほかにも方法があるかもしれない」とか 安心させられそうな言葉はいくつか浮かんだが どれも口に乗せてしまえば上滑りしていきそうで 結局選んだのは沈黙。]* (160) 2021/06/06(Sun) 10:19:35 |
【秘】 小泉義哉 → 弁当『もりや』 安住 香菜[静寂を打ち消したのは 抑えていてもなお小さく震える言葉だった。 問いかけはあまりにも予想外で 虚を突かれてまともに見返すと 小鹿のような、まつ毛の長い、形のいい目が、 涙に美しく濡れて夕月のようにぽっかりと並んでいた。 この上なく詩的な、霊的な一瞥を与えられれば 己の浅はかな、臆病な胸の奥を丸裸にされてしまう。 自分の拙い言葉でうまく伝えられるとは思えない。 しかしその多恨なまなざしの前では 堪忍して何もかもさらけ出すしかなかった。] (-91) 2021/06/06(Sun) 10:20:10 |
【秘】 小泉義哉 → 弁当『もりや』 安住 香菜覚えてる? 結婚したら、おいしいご飯毎日出してくれるっていう、あれ。 子供の約束だから、香菜は忘れてるかもしれないけど。 あの時のことを思い出して、想像したんだ。 ……きっと素敵な、幸せなお嫁さんになるって。 なのに、その未来を、俺がこんな形で壊しちゃいけないと思った。 [「俺の」お嫁さんと言えるほどの図々しさも無ければ 「誰かの」と譲れるほど鷹揚でもない。 仮に同室していたのが香菜ではなかったら 軽い気持ちで行為に及んだかもしれない。 何しろ出るにはしなければならないという 大義名分があるのだから。 だが、脱出手段として提示されていても 香菜が相手だと、それを理由に抱くのは 間違っている気がした。] (-93) 2021/06/06(Sun) 10:21:28 |
【秘】 小泉義哉 → 弁当『もりや』 安住 香菜出るためだったとしても、抱いたら戻れなくなる気がした。 香菜から身を引くことなんてできる気がしなくて 全部壊してしまいそうだった。 ……香菜にどれだけ大切な相手がいても。 [それが、香菜と誰かの心を 五つにも六つにも引き裂く行為だとしても。 本当に、踏みとどまれるぎりぎりのところだったのだ。 情けない、醜悪な本質を告白しながら いたたまれなさに耐えきれず、「ごめん」と小さくつぶやいた。]** (-94) 2021/06/06(Sun) 10:22:50 |
【秘】 弁当『もりや』 安住 香菜 → 小泉義哉[気付かなかった、って>>160言ってくれたら まだ穏やかにいられたかもしれない。 あたしはその瞬間俯いて、 ローブの腿の辺りにぽたり、と雫を落とす。 じゃあ、どうして?って、 沈黙の中で問いかけると 長い沈黙の後、答えが返ってきた。 意味を呑み込めないまま、もう一度瞬き。 ……そう、神社の奥であたし達は夫婦だった。 偽物のご飯と偽物のベッド、 摘んできた花で飾られた、ままごとの夫婦。 でも、大きくなってみれば 現実はそう上手くいかなくて。 綺麗にお化粧する暇もなく働いて 家に帰ればくたくたで。 だから、義哉くんにも、もっと綺麗で 美人な奥さんが出来るかも、って。 でも彼が失恋報告に来る度に 内心仄暗い喜びを覚えてしまう自分も嫌で。] (-99) 2021/06/06(Sun) 13:42:20 |
【秘】 弁当『もりや』 安住 香菜 → 小泉義哉[話を謝罪で締めくくった義哉くんの手を引いて 腰掛けたベッドの隣のスペースへと招く。 大きくて、雄々しくて、だけども優しい体。 そっと鎖骨から胸板まで手を当てて、滑らせる。 鼓動は指先から伝わるかな。 それとも、あたしの手が震えてるだけかな。] あたしだって、覚えてる。 ……あの時、シロツメクサとタンポポ摘んで 結婚式をしたのも、髪にしてくれたキスも 忘れた日なんか、ないの。 [むしろ、彼も覚えててくれたんだ、って それが少し嬉しくもあって。 そんな「誰か」なんて何処にもいない。 いるとしたらあなたがいい。 そう、言いたい。 けど、あたしはまた言葉を選ぶ。] (-100) 2021/06/06(Sun) 13:42:51 |
【秘】 弁当『もりや』 安住 香菜 → 小泉義哉あたし、義哉くんになら、いいの。 [期待を込めた指先で、胸元から 臍をなぞって、止める。 ここまでして、もし彼の腕が あたしを押し倒しても あたしは決して「犯された」なんて思わない。] ……あたしはあんたしかいなくても 義哉くんには、もっと良い奥さんが 出来るかもしれないでしょ。 あたしも、その芽を摘んじゃうのが、怖くて。 [腿と腿が触れ合う。 なんて固くて逞しい身体。 誰にも渡したくない、って気持ちは まだ口には出せないけど。] (-101) 2021/06/06(Sun) 13:46:43 |
【秘】 弁当『もりや』 安住 香菜 → 小泉義哉[男の身体は、引けば女の力でも 後ろに倒せたりするだろうか。 倒れてくれても、くれなくても、 あたしはその身体を跨ぐ。 バスローブの裾から素肌が覗くけど それをいちいち直すのももどかしい。] ……あげる。全部。 [あたしの気持ちも、身体も、将来も。 安心させるように微笑んで そっと顎の輪郭を指でなぞったら 初めて、男の人と唇を重ねたい。 嫌なら、妥協を顎にひとつ。 重力に従ってたゆん、と揺れる胸元を寄せて 神社で見せたような、照れた笑いを見せようか。]* (-102) 2021/06/06(Sun) 13:53:44 |
【秘】 小泉義哉 → 弁当『もりや』 安住 香菜[一歩も動けぬままにうなだれていると 不意に手が引かれた。 導かれるまま隣に腰かければ しなやかな、器用な指先が鎖骨に触れ 硬い骨と筋肉に守られた心臓が どっくん、どっくん、強く跳ねる。 そうして、彼女は言葉にした。 五月雨が洗いすました青空が、 木漏れ日の切れ目に輝いていたあの日を。 初夏のさわやかな風を頬に受け、 むせかえるような若葉の匂いを嗅ぎながら ささやかな式を挙げた、眩いばかりの思い出を。 軽蔑を恐れる心が、指先一つではらわれていく。 あの時から体はずいぶんと成長して 背も、腕力も追い越したが 彼女の心の成熟には、いつまでたっても追いつけないだろう。] (-108) 2021/06/06(Sun) 16:21:54 |
【秘】 小泉義哉 → 弁当『もりや』 安住 香菜……ぅ、 [水に触れ慣れた、少し乾燥した、 赤剥けた、美しい働き者の手が 服の上を滑るように伝い、 この世に産み落とされた痕に触れる。 それだけで背筋が泡立った。 またあの暴力的な欲望に支配されるのを恐れたが 彼女の言葉を聞けば、期待を断ち切れず 結局、引くことも押すこともできぬまま硬直した。 無防備に触れされた部位の少し下には、 苦しいほどに彼女を求める昂ぶりが戦慄いている。 触れ合う面積が、少しずつ広がっていく。 同じ種族として命を受けながら 全く異質な形の、ふわふわした躰が ゆっくりと重ね合わされる。 後ろに倒そうとする腕は優しく 強制する程の強さは何一つ持たなかったが 抗うことを思いつかせもしない、 例えば磁力のような力を持っていた。 きっとこれを蠱惑力と呼ぶのだろう。] (-109) 2021/06/06(Sun) 16:23:14 |
【秘】 小泉義哉 → 弁当『もりや』 安住 香菜香、菜…… [男とは対照的に柔らかな躰がのしかかり 腿を挟み込むようにして跨られれば 自分が従順な馬にでも成ったかのような栄光に陶酔した。 胸前のあわいが乱れ、ほんのりと色づいた肌が露になる。 シーツに落とした手のすぐそばに、すべらかな腿が在る。 裾をひらめかせてまたがったせいでむき出しの素肌だ。 彼女が体制を崩さぬように、とっさに腿と腰を支えれば 肉の弾力が柔らかく五指を押し返した。] (-110) 2021/06/06(Sun) 16:24:27 |
【秘】 小泉義哉 → 弁当『もりや』 安住 香菜[微笑む瞳の中に、熱く燃える焔をみた。 同じ灯が、自分の瞳の中に燈っていた。] ……言ったね? [誘われるままに顎を上げながら、最初で最後の確認を一つ。 ゆるんだ首元から豊かな谷間がのぞき 今にも色づく先端が見えそうな様にもそそられたが それはまた後でじっくり見せてもらおう。 腰を支えていた手を上に滑らせ、 背中を引き寄せて鼓動を合わせた。 乳房の重みを感じながら、照れ笑いが消えるのも待たず 濡れた唇を重ね合わせた。]* (-111) 2021/06/06(Sun) 16:25:41 |
【秘】 小泉義哉 → 弁当『もりや』 安住 香菜[唇に言葉はなかなか出なかった。 ただ水の流れのような 吐息ともつかぬ声ともつかぬ熱を絡めていれば 時折湿った音と、夢見るように名を呼ぶ音が 唇の合わせから漏れた。] ハ、 ふ ……香菜、 [こく、と喉を鳴らしては、息継ぎの間も惜しんで 小さな唇を何度も奪う。 どく、どく、と幾度も脈打つ欲を タオル地越しの甘やかな胎に押し付けていたが 今は交わるより、女の肌の隅々までを丹念に味わいたかった。] (-121) 2021/06/06(Sun) 17:24:45 |
【秘】 小泉義哉 → 弁当『もりや』 安住 香菜[口づけたまま、腿を支えていた手を緩め すりすりとむき出しの太ももをさする。 時にはくすぐるように、時には柔らかく摘まみ、 そうしてしばらくじゃれ付きながら 逃げだすような気色が無いのを確認できれば 厚いタオル地の下に手を挿し入れた。 二つの尻の隆起、その片方をむぎゅ、とつかんでから 部屋着ごしにその肉をたぷたぷと揺らす。 二枚の薄皮の感触を感じながら ぷるんとした双丘の間に指を、布を沈めこんでは 指を挟む弾力にうっとりと目尻を溶かした。 つと指をさらに下に滑らせると 指先が意外な感触をとらえ、不思議そうに眉をひそめた。] (-122) 2021/06/06(Sun) 17:25:16 |
【秘】 小泉義哉 → 弁当『もりや』 安住 香菜[正体を確かめたくなった。 ちゅ、と音を立て、一抹の名残惜しさとともに唇を離すと 銀色が糸を引いて、切れた。] ……香菜……もっと、見たい…… [うわごとのようにつぶやくと、胸に抱きかかえたまま ころりと二人の体を転がした。] (-123) 2021/06/06(Sun) 17:25:57 |
【秘】 小泉義哉 → 弁当『もりや』 安住 香菜[今度は男が組み敷く番だ。 体重をかけないよう気を付けながら 両ひざで彼女の腿を挟み込み 熱に浮かされた瞳で、すっかり乱れたローブの紐を引く。 紐解けば、ただ羽織られていただけのローブは 衣擦れの音だけを残して、左右へと開かれた。 露になった素肌に、ほぅと感嘆の溜息が漏れた。 それはまだ性器と呼ぶ場所を全て覆ってはいたが 想像の余地を残しながら その下の曲線を強烈に想い焦がさせた。 布の上から尻たぶを弄んだせいで ホットパンツが割れ目に食い込んでいて それがまた香菜の清潔な印象と合わさると妙に艶めかしく くらくらとめまいさえした。 その躰の全てに、不思議な異物を感じた。 それは全く見知らぬ躰だった。 彼女がゆだねた体は未発見の神秘でも含んでいるようで これまで当たり前に包丁を握ったり、米を炊いたり、 お弁当を差し出したりしてきた躰と 同じものだとはどうしても信じられなかった。] (-124) 2021/06/06(Sun) 17:29:37 |
【秘】 小泉義哉 → 弁当『もりや』 安住 香菜綺麗だ、香菜…… [凡庸な男は、ありふれた言葉に万感の思いを乗せると、] ……だけど、パジャマ短すぎない? 簡単に脱がせちゃいそう [と揶揄うように笑って、ホットパンツの裾をなぞった。]** (-126) 2021/06/06(Sun) 17:30:11 |
【独】 小泉義哉/* 押し倒してちゅーしながら背中に手を回してブラホック外したいしその時のプツンって音を描写したい おれにされるのは嫌でもおもちゃだったらいいでしょ、アスカはオナニーしてるんだと思えばいい とか言いながらローターをアスカちゃんの陰核に押し当てたい そのまま入り口のごく浅いところにおもちゃ入れたままフェラしてもらいたいししてもらいながら頭撫で撫でしたい〜〜〜 いつもは清潔に結ばれた髪の毛が解けてるところ描写してぇ ↑太古から狙ってたシチュエーションメモ供養 (村前のやつなので香菜ちゃんがデフォルト名) (-137) 2021/06/06(Sun) 20:16:32 |
【秘】 弁当『もりや』 安住 香菜 → 小泉義哉[彼の体をまたぐと、そっと腰へ支えが回る。 ほら、ね。優しいんだ。 下着の支えのない膨らみは 抱き寄せられた身体の隙間でふに、と形を変える。 股に感じる彼の茎が、熱い。 そこだけじんと膿んだように熱を持つのが 閉じた雌花の襞に感じる。] 言った。 ……全部、あげる。 [でも、この温かな幸せは、あたしだけのもの。 よしやくんも同じ気持ちだとしても。 重ねた唇はほんの少しかさついていて ぬめる舌は蛞蝓のように滑らかなくせに、熱い。] (-139) 2021/06/06(Sun) 20:17:11 |
【秘】 弁当『もりや』 安住 香菜 → 小泉義哉[息継ぎの間に何度も名前を呼ばれる。 でも、初めてのキスに 返事のタイミングが見いだせなくて 指先で義哉くんの耳殻の輪郭をなぞった。 顬の辺りに差し込んだ指に、 あの日より硬い髪が当たる。 あの日の彼と全く違う、男の人。 なのに、どうしようもなく、欲しい。 舌先を絡める術を知らないまま 伸ばした舌先で唇を舐め返しながら もじもじと未知の感覚の訪れる股を擦る。 何度も腿へ手が這う度、 下腹がずんと重くなる。] あ、 [その手が直にローブの下に潜り込んだ瞬間 思わず声が漏れた。] (-140) 2021/06/06(Sun) 20:17:37 |
【秘】 弁当『もりや』 安住 香菜 → 小泉義哉[そんなところ、誰かに触らせたことなんかない。 日に晒されない柔らかな皮膚の感触を 薄布一枚隔てて伝えてしまう。 はくはくと身を震わせながら 甘やかな感触に悶えて、あたしは義哉くんの 胸へと火照った頬を預けた。 けれど、それも束の間のこと。 二人でシーツの海へと身を投げ出して とさり、あたしの背がベッドに預けられる。 見上げた瞳に宿る欲望の熾火に あたしはこくりと頷いて ほんの僅か、腰を浮かした。 ローブを解く手を受け入れている間 あたしは天井に描かれた牡丹の花を眺めていた。 何だか、神様への供物になった気分だ。 男を知らないこの身は全て、彼への捧げ物。 そう思えば何も不安も恐怖もない。 そんなあたしを見て「神様」が漏らした感想に あたしはくすりと笑って、その頬に手を伸ばすの。] (-141) 2021/06/06(Sun) 20:18:04 |
【秘】 弁当『もりや』 安住 香菜 → 小泉義哉だって、あんたのためのだもん。 [……とはいえ、そういうことがある、なんて 一切前もって準備しておかなかったから キャミソールはてろんてろんだし ハーフパンツも…… え、いつ買った? ] (-142) 2021/06/06(Sun) 20:18:26 |
【秘】 弁当『もりや』 安住 香菜 → 小泉義哉……仕方ないでしょ、暑かったんだもん。 [露出度の高い服装をからかわれたなら むっと唇を尖らせて、仕返しとばかりに そのルームウェアへと手をかける。 矜恃とともに解けてしまえ、と。 あたしと似たり寄ったりの薄い布の下へ 手を潜らせると、腹の起伏が指を押し返す。 もう少し上に手を滑らせれば 男の人にもある小さな突起があるだろうか。 戯れに、そこを指先でそっと摘み上げてみた。 固くて、小さい、へびいちごみたい。 指の隙間で硬さを増すのが楽しくて つい意地悪を繰り返してしまう。 もし義哉くんに咎められたら 悪戯っぽい笑みを浮かべながら聞いちゃう。] (-144) 2021/06/06(Sun) 20:18:51 |
【独】 小泉義哉/* ツマンない男が優しいだけのセックスしたらますますツマンなくて飽きられるやろとギャップで押せ押せえろえろ()狙ってたんですが可愛さといじらしさに見事にコロっといって結局優しいだけで物足りない男になりそうである (-143) 2021/06/06(Sun) 20:20:00 |
【秘】 弁当『もりや』 安住 香菜 → 小泉義哉……ほら、暑くなってくると 脱ぎたくなってくるでしょ? [だから、あたしのも全部、脱がしていい。 下着が受け止めきれなくなった愛露が グレーのショートパンツに 小さな染みを作っているのも あたしにはまだ知らないこと。 腿に力を込めて、ぎゅっと身体を抱き締めると 次の刺激を強請ろうと。]* (-145) 2021/06/06(Sun) 20:21:28 |
【独】 小泉義哉/* >> はくはくと身を震わせながら >> 甘やかな感触に悶えて、あたしは義哉くんの >> 胸へと火照った頬を預けた。 これめっちゃ頭なでなでしたいのに片手でお尻さわっててもう片方の手は腰を支えてるので撫でたら千手観音になってしまうううううう (-149) 2021/06/06(Sun) 20:35:48 |
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