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【人】 移り気 ジェイド■コトネと 「────ん?少し、ね」 キネイの元を離れ、醜く黒ずんだ左手に包帯を巻こうとしていたら、コトネに一体何があったのだと見咎められた。ちゃんと手当てしましょうと慌てる彼女に、薬で治るものじゃないから包帯だけで良いと制止して。 「コトネは、今でも彼の力になりたい?」 小さく問う。 彼を応援するという事は、彼との別離の後押しをするという事。 彼は一人、時の流れの中に留まり続け、人ですら無くなろうとしているのだから。 「吸血鬼だって、怪我をする」 「銀のスプーンに触れただけで、この有様だ」 僕のこの手を見たでしょう?と、白く細い布で覆われた左手に視線を落とす。 昨日まで、信じてくれずとも構わないと思っていた。 所詮、ゲームの参加者だ。 勝敗決着はどうあれ、きっともう会うことは無いだろう子供達なのだし。 ──────でも、今はそうは思わなかった。 (2) Valkyrie 2019/12/30(Mon) 9:55:31 |
【人】 移り気 ジェイド「僕は、吸血鬼だ。キネイがなりたいと望む、吸血鬼」 「────他の誰でもなく、君にだけは、信じて欲しい」 訥々と言葉を紡ぐ。 「10年くらい前、雪の日に泣いていた子供は、君だったんでしょう」 賑わう街で。母親とはぐれて。 僕のコートの裾を握って、離さなくて。 だから一緒に、母親を探してやった。 子供を肩車した経験なんて、後にも先にもあれっきり。 今日よりもっとずっと寒い日だったねと、離れた窓の向こうに見える曇天をちらりと見やる。 「僕の願いは、キネイとは逆。────僕は、人間になりたい」 「もう僕は人の血を飲みたくはないし、不老不死なんて要らない」 「キネイに、人の生き血を啜って生きる道を歩んで欲しくない」 (3) Valkyrie 2019/12/30(Mon) 9:58:40 |
【人】 移り気 ジェイドもっと、冷静を務めて話すつもりだったのに。 ぽつ、と膝上に1粒水滴が落ちてしまえば、止まらなかった。 ぼろぼろと頬に冷たいものが伝っていくのを半ば呆然と受け止めながら、呟くように言葉を投げる。 「……吸血鬼、は。好きな人に好きと伝える事も、出来やしないんだ」 ああ、情けない。 こんな子供の前で、初めての涙を流すことになるなんて。* 感情書き換え:執着(-)→恋情(+) (4) Valkyrie 2019/12/30(Mon) 9:59:13 |
【赤】 移り気 ジェイドコトネへの感情は、正確には恋情とも違うんだけど。 "あの人"に重ねているのを自覚の上での「思慕」とか「憧憬」とかに近い。多分。 友情でも保護でも慈愛でも無いんだよな……とぐるぐるした結果、あえてねじ込むならここしか無いなというあれそれ……。 (*7) Valkyrie 2019/12/30(Mon) 10:04:33 |
【赤】 移り気 ジェイド(傷薬でもなく絆創膏でもなく包帯まで被さるとは思わなかったんだなあ……。) スズネは僕の中では恋心通り越して崇拝に近い対象になってる気がするけど。 こう……すごく好きな猫が居て、その猫の子供もやっぱり似てるし可愛いし手放したくないし近くで見守りたいし幸せに育ってほしいし……でも慈愛と言えるほど綺麗なものじゃなくて独占欲に似たものも抱えているし……(ぐーるぐるぐるぐる) (*10) Valkyrie 2019/12/30(Mon) 10:21:47 |
【赤】 移り気 ジェイドキネイにはひたすらに「このばかちんがー![おこ]」という思いしか無いよね現状。うん。 衣食住に困らず![びしっ]←でこぴん 美しい姉と幼馴染みに良いように世話される日々で![びしびしっ] 最大の悩みが美しさを保つこととか![びしびしびしっ] 人生舐めくさってんじゃねーぞおいこらくそ餓鬼。 ────そんな感じ? (*12) Valkyrie 2019/12/30(Mon) 10:29:51 |
【秘】 新米TC ぽきゃ → 移り気 ジェイドさぁ?どうでございましょうね? 少なくとも…退屈は紛れておりますでしょう?[ぐふふ] ダイスご提出ありがとうございますですよ! (-2) ときいろ 2019/12/30(Mon) 10:49:35 |
【赤】 移り気 ジェイド(銀はレンチンしたら火花が……あれ?出ないのか?黒くなる……のか?)(一瞬考えてわからなくなった人) …………挟まるのは文化。 文化だから問題ない。多分。 (*24) Valkyrie 2019/12/30(Mon) 18:36:52 |
【赤】 移り気 ジェイド指毛が……毛深い…… [確かにそれは少し嫌かもな、と自分の指を見下ろしてみた。うん、やっぱり少し嫌かな] (*30) Valkyrie 2019/12/30(Mon) 18:56:40 |
【独】 移り気 ジェイド「かっこいいけど胸毛もじゃもじゃ」ってことで、キネイの父上はつまりフレディマーキュリーみがあるお人なんだなって中の人は理解してるよね……。 表では言わない言えない……。 (-9) Valkyrie 2019/12/30(Mon) 19:31:31 |
【赤】 移り気 ジェイド吸血鬼でも、始祖や始祖に近しい者はいくらか強いらしいけどね。 銀であっても弾丸で身体を貫かれねば効果は無いとか、生き血を啜らずとも衰弱するだけで決して死ぬことは無いとか。 いずれにせよ、キネイが思う以上に不便な生き物だよ。 (*35) Valkyrie 2019/12/30(Mon) 19:36:41 |
【独】 移り気 ジェイド吸血鬼は浪漫だよねー。 自分が吸血鬼になったもんだからまあ設定もりもりぶっこむよねー。 ジェイドは吸血鬼にしては虚弱な人。 こう、吸血鬼としての"格"を上げるための努力(眷族増やすとか?より上質の血を求めるとか??)とか全くしてないだろうっていう。 (-10) Valkyrie 2019/12/30(Mon) 19:41:10 |
【人】 移り気 ジェイド>>10 キネイ 「お前も吸血鬼になれば、その態のままで吸血鬼になるんだろうに」 "ファファファ"でも無ければ貴族でも無いだろと嘆息する。 聡いけれど狭い世界に生きる幼い子供。 そんな彼を、"なってみないとわからない"という程度の認識のまま僕の同族にさせられる訳が無い。 「────変化を望まない気持ちは、理解できる」 なんでだろう。 腕を掴まれても、数日前に頭に触れられた時のように驚きもしなければ拒否感も沸いてこない。 「でも、吸血鬼になることは、賛同できない」 「────ねえ。ひとりぼっちになって生き続けたいわけでは、無いんでしょう?」 どこか雰囲気が似ているコトネとキネイ。 そう感じるのは、多分、背の高さや身体の細さが近しいから。 この年頃の子供は、どこか妖精じみている。 ぽすんと彼の頭に怪我のない方の手を乗せれば、猫の毛のようなさらさらした髪が指を滑っていった。 (17) Valkyrie 2019/12/30(Mon) 19:47:21 |
【人】 移り気 ジェイド「他の願いを探すんだ、キネイ」 "吸血鬼になりたい"じゃなく。 お前が幸福になれて、 コトネを不幸にはしない願い。 ────それなら僕は応援してやらない事もない。 最後の言葉は口にはしないまま。* (18) Valkyrie 2019/12/30(Mon) 19:47:40 |
【人】 移り気 ジェイド「────そうかな。もう、判らないんだ」 何かにつけ思い出すのはあの人の声。あの人の言葉。 でも、そろそろ記憶の中の顔は朧気なんだ。 彼女をかつて好きだったとして。 その顔を忘れてしまうなんて、僕は薄情すぎやしないだろうか。 「…………僕、は」 もう誰も好きにはならないよ、と言いかけたところで、両頬をぶにょりと押された。 何をと瞬く僕に、"結構好きよ"と、喜んで良いのか何なのか判らない事を告げられて。 そんな"好き"は欲しくない。 君が本当に好きなのは、明らか、あの少年だろ。 八百屋に並ぶトマトに対するみたいな そんな"好き"なんて、僕は要らないんだ。 「うん。──────それで良いよ」 君は君の信ずるもののために戦えば良い。 思い悩んでいるよりも余程に君らしいよと、僕は僅かに目を細めた。* (20) Valkyrie 2019/12/30(Mon) 20:20:16 |
【人】 移り気 ジェイド■キネイへの返事 >>19 「…………多分ね。お前の記憶にあるのなら、きっと僕らは会っている」 見た目が変わらぬゆえ、一つところに長く留まれない自分。 それでもこの国には折に触れ訪ねてきていた。 あの人が生まれ育ち、そして骨が埋まっているこの国。 あの人の面影を、血縁を求めて街を彷徨い歩いたのは数え切れない程。 「"もじゃもじゃ"になっても、僕は、人で在れる方を選ぶよ」 いつかしわしわになっても。腰が曲がっても。 だから僕は本当には、彼が恐怖するものを理解できては居ない。 彼と話していると心底それを思い知らされる。 「────僕もね、お前が羨ましいんだよ」 ────だって、お前は。 僕の持てぬ全てを持っているじゃない。 僕のその感情もまた、キネイが理解できるものでは無いのだろうし。* (23) Valkyrie 2019/12/30(Mon) 20:45:31 |
【独】 移り気 ジェイド────僕、気付いてしまったんだよね。 僕の本当の願いは、「人間になりたい」じゃなくて「吸血鬼を辞めたい」。 その願いは、カピバラの力など借りなくても、いつだって自分の力で叶えられるんだよな……。 (-17) Valkyrie 2019/12/30(Mon) 21:43:42 |
【独】 移り気 ジェイド────そして、もし、己がもっと楽天的な吸血鬼であったなら。 仮に勝負に僕が勝ったとしても、キネイを眷族にして、もし望むのならコトネも眷族にして、そして僕自身は人になるという選択肢も生まれたかもしれないけど。 僕にはそんな気、到底ないからね……。 (-18) Valkyrie 2019/12/30(Mon) 22:04:05 |
【赤】 移り気 ジェイド────そうだな。 お互い、相手が持ってるものが欲しいし、今持っているものを捨てたいんだよな。 お前の言い方で言うなら、 「僕吸血鬼辞めたいんだよね」 ということだ。 (*58) Valkyrie 2019/12/30(Mon) 22:14:59 |
【独】 移り気 ジェイド────ああ。 僕とキネイの"種族"を交換してください、って願いもあり得るのか。どちらの願いも叶えられる。 でも僕は、そんなのは嫌だ。 (-19) Valkyrie 2019/12/30(Mon) 22:16:02 |
【赤】 移り気 ジェイド────────ああ。 互いの願いを叶える道が、あるにはあるんだな。 今、気付いた。 でも気付いたからこそ、言っておく。 僕はお前を、吸血鬼にはしたくないよ。 なって欲しくない。 (*59) Valkyrie 2019/12/30(Mon) 22:18:46 |
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