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【雲】 サティ家次期当主 シャーリエ[誰だかわからないけどリフルじゃないことは分かる。 小さな動きの癖が違う。呼吸の音が違う。 助けを求めた声をせき止められてもがいていた体が 知らない男の声で止まった] 『シャーリエ・サティ』 [違う、わたしはレモン、と答える隙間も貰えない。 暗闇の中ずるずると引きずられていく間、 どうして正体がバレたのかと 血の気の引いた体は抵抗を止めてしまう。] 「お嬢様ッ!>>D48」 [聞こえた彼の声に体が暖かさを取り返した。 んっ! 聞こえない返事をして、足で闇を払う。 ガツンっとテーブルを蹴り上げて、 お皿がぶつかる音を返事に追加した。 たぶん裏口から出ようとしている。 もう一度返事をしようと蹴り上げた足から 片方の靴がすっぽ抜けて暗闇に落ちた。] (D50) 2020/10/04(Sun) 6:33:40 |
【雲】 サティ家次期当主 シャーリエ[店の照明が戻るのと、私が外の光を見たのは同時だった。 私を捕まえている男は 店の裏に止めてあった藁を積み上げた荷馬車に潜り、 待っていた御者が馬に鞭を入れた。 馬が嘶きもせずに動き出す。 待って、待って。 私誘拐されてる?] [馬車の後ろには不用心にもエンブレムが焼き付けてあった。 叙勲されて平民にさせられた男のエンブレム>>D29は 乗り込んでしまった私には見えないところだったけど、 走り去るところを見れば分かっただろう。 元貴族の家は郊外に移されていたことも、 街の噂として聞けたに違いない。 プライドを損ねられた貴族が復讐を練っていたなんて 私は気づいていなかった。] (D51) 2020/10/04(Sun) 6:34:12 |
【雲】 サティ家次期当主 シャーリエ―― 荷馬車の藁の中 ―― [通りを抜けてへんぴな道を使っているのか、 道が悪くて体ががたがた揺れる。 捕まえた男は逃げるとでも思ったのか、 きつく両手を巻きつけて触ってくる。 胸部を。] ……ん゛ん! やめ…… なにして、やだあっ! [全身トリハダが立ち、気持ち悪いで頭がいっぱいになる。 抵抗すればあばら骨を殴られ、痛みに手が竦む。 その間にブラウスの上から胸部を触られ、 後ろから荒い息を吹きかけられた。 きもちわるい きもちわるい きもちわるい 人に触られるのが怖くなっていく。 頭を撫でてくれた記憶が黒い雲に覆われていく。 命の危険の前に貞操があった。 お屋敷は平和で考えるのを忘れていた。] (D52) 2020/10/04(Sun) 6:34:46 |
【雲】 サティ家次期当主 シャーリエ[荒い息の誘拐犯に弄ばれながら。 もし。このまま傷物にされでもしたら 王子は結婚を考え直すだろうか。 屋敷に戻って結婚もせず、哀れな娘として このままこの国で過ごせるだろうか。 ――あの人は哀れんで慰めてくれるだろうか。] [そういっても我慢することはできなくて、 やだやだと肘を使って体を引き剥がそうとする。 あんたなんかにくれてやるほど、私安くない。] (D53) 2020/10/04(Sun) 6:35:38 |
【雲】 サティ家次期当主 シャーリエ[がたがた揺れるのも味方に付けて、 暴れまくって犯人から身を剥がしたのは良かったけど、 藁の薄い馬車の後ろから転げ落ちてしまった。 ああ!? 戻れ!って奴の怒声を聞きながら 落ちたのはどこかの庭の池。 水に落ちて怪我はなかったけど、濡れ鼠になってしまった。 水を吸った服が重くて泳ぐこともうまくいかない。 仕方ないので顔を出して周りを確認すれば、 広い麦畑の真ん中の池が着地点だった。 農道を走っていく馬車が見えるくらいに見晴らしがいい。 追っ手が来るのなら、馬車が向かった方向からだろう。 池の岩影に隠れて震えながら、 護身用のダガーに手をかけた。 刃物の存在がバレたら反撃の手段は無くなる。 仕留めなければならない。 人を刺したことなんてない震える手で束を握る。 怖い。怖いよ。たすけて ] (D54) 2020/10/04(Sun) 6:36:49 |
【雲】 サティ家次期当主 シャーリエたすけて リフル [体温を奪っていく水から逃げることもできず、 一振りだけの反撃を頼りにきっかけを待って耐えていた。 到着したのは犯人だったか、それとも助けだったのか**] (D55) 2020/10/04(Sun) 6:37:38 |
【独】 サティ家次期当主 シャーリエ/* ちぅ……レモンのちぅ……したかった꜀(_௰_ ꜆)꜄ 面白いんだけどね!当初はデート楽しんでらぶらぶかなって思ってたからね!!テンションがおかしいんだ!ひゃほーう! このままでは犠牲者としてエニシダちゃんの隣に並んでしまう! (-100) 2020/10/04(Sun) 6:44:15 |
【独】 サティ家次期当主 シャーリエ/* >>D47ここで「お嬢様」って使用人モードに入るのずるい。 お断りされるんだ、ぶー。 押し倒して既成事実しかないのでは? (-101) 2020/10/04(Sun) 6:48:15 |
【独】 サティ家次期当主 シャーリエ/* >>D48 ここの使用人モード壊れるのすきです >>D46 後日酔っぱらってなくても言ってやるからな この日は安心したらお酒がぶり返して寝る可能性がある。 酔ってないでシャーリエ! (-102) 2020/10/04(Sun) 7:02:29 |
【秘】 使用人 リフル → サティ家次期当主 シャーリエオレは、 あなたがくれた言葉だけで十分です。 あなたの幸せを願ってます。 [他にももっと言う事はあった様に思うけれど、 今のこの状況で、ありったけの心を込めた。 これが最期の言葉になったっていい様に] (-118) 2020/10/04(Sun) 10:56:56 |
【独】 サティ家次期当主 シャーリエ/* うわあぁぁ……レーティング大丈夫?() 怖いことさせてごめんね……(・_・、) 左手大丈夫だろか…… りふるくん……ぅぅ(らっこぎゅ) (-121) 2020/10/04(Sun) 11:15:04 |
【独】 サティ家次期当主 シャーリエ/* >リフル「明日夕ゆくりどうぞ」 あう、明日用事だったか間に合わなんだφ(・_・、) 間に合っても返ってくるとは限らないのでおまけも書こうφ(・_・、) (-145) 2020/10/04(Sun) 21:59:26 |
【雲】 サティ家次期当主 シャーリエ[がたがた揺れる馬車の中でがたがた震えながら、 リフルが探してくれてると疑いもしなかった。 見つけてくれるかはわからないし、 間に合うかもわからないけど、私の希望は彼だった。 屋敷に救援を出してくれる。 そしたらお父様がどうにかしてくれる。 馬車から落ちて奴らと離れられたんだから、 見つからないように池に隠れていればいい。 寒さで震えた頭はマトモなことを吐き出さない ] (D67) 2020/10/04(Sun) 22:00:01 |
【雲】 サティ家次期当主 シャーリエ[池の底は苔に覆われていて 立とうとしたら頭まで水に沈んだ。 片方しかない靴よりも、裸足の方が石の凹凸を掴めるか、と 水の底に靴を捨てた。 素足で触れる苔はぬるぬる滑って安定させてくれない。 水面をばしゃばしゃさせてなんとか岩影の水から抜け出せば、 「お嬢様」と聞き慣れた呼び名を叫ばれた>>D59] リフルっ ! [そっちを向いた私の目に映ったのは、知らない男の顔だった。 すごい速度で嫌悪感が肌を伝わっていく。 顔なんて見ていなかったけど分かってしまった。 私を捕らえたのと同じむっちりした手。 すぐ後ろで感じた、私を包んでしまう体格。 怒りと好色で目をギラつかせて、にたにた笑う髭の顔。 首に当てられたざらついた皮膚が、あの髭だったに違いない。 嫌悪があふれて喉が開かない。叫ぶこともできなくなってしまう。 その場にへたりこんでしまって、 なにがなんだか分からない涙が、濡れている頬に混じっていった。] (D68) 2020/10/04(Sun) 22:00:54 |
【雲】 サティ家次期当主 シャーリエ[私が後ろに向かって叫んだことで男は振り返る。 なにをされそうになったか思い出した体が逃げ出そうとするが、 男の目線の先に居るのは彼なんだ。 ようやく距離が詰まってなびく髪が見えて、 彼は何かをこっちに投げる。 男の頭に吸い込まれるように当たったのは……くつ? 音で聞くよりダメージがあったらしい男が怯んでいる間に、 私の目の前に頼もしい背中が現れた。] [リフルだ。 来てくれたんだ。 もうそれだけで安心して泣いているのに、 事態は収まってはくれない。 彼に向かって横に薙がれる拳に悲鳴をあげてしまう。 リフルはしゃがんでかわしながらジャケットを掛けてくれて>>D60。 隠れてて、ってどこかからナイフを取り出して構えた。] (D69) 2020/10/04(Sun) 22:01:54 |
【雲】 サティ家次期当主 シャーリエ[こわい。 こわい、こわい。 リフルが傷つくのが怖い、なにもできないのが怖い、 泣いたって後悔が消えないのが怖い。 ジャケットごと自分を落ち着けるように抱いて、 リフル!って叫んだのは彼の左腕に凶刃が食い込んだシーンだった>>D61。 恵まれた体格から繰り出された奴の刃物は、 常人より遙かに丈夫なリフルの腕にぶつかって止まる。 奴と私の間にリフルがいたおかげで、私の視界からは奴の後ろが見えている。] リフル…… リフルっ、 二人来てるっ! (D70) 2020/10/04(Sun) 22:02:38 |
【雲】 サティ家次期当主 シャーリエ[ひょろ長いのと小さいの、そしてリフルと組み合って離れた太いの。 馬車に乗れるのはこれだけだろう、とは思ったが、 ここは公共の場ではない。 この街で公共の場に麦は植えていない。 ここは誰かの庭で、呼ばないと助けは訪れないんだ。 三人に増えた奴らに圧倒されてしまいそうになる。 なのにリフルは私を庇ってくれる。 震えて縮こまっている私に、場違いに優しい声をかけてくれる>>D62] (D71) 2020/10/04(Sun) 22:03:05 |
【雲】 サティ家次期当主 シャーリエなんで、今いうの…… どうしていつも、私の思い出になっちゃうの…… [泣いているだけではなにも役に立てない。 ジャケットを握った手を無理矢理開き、 転がっている片方の靴を掴んだ。 リフルの低い声が聞こえる>>D64。 目の前で殺意を見たのは初めてだ。 こんな命のやりとりがあるなんて、知ってはいたけど解っていなかった。] [ごめんね、リフル。 いやな役目させてるね。 でも離れたいと思えないの。 ごめんね。] (D72) 2020/10/04(Sun) 22:04:32 |
【雲】 サティ家次期当主 シャーリエ[三人の間を風になってリフルが走り抜ける>>D65。 細いのは腿を、長いのは喉を、太いのは腹を。 鬼神のようになったリフルの前にあったのは三つの人だったものだけだった。 細いのは虫の息、太いのは叫び声も枯れてきた。 長いのはリフルに太刀を食らわせたところからぴくりとも動かない。 どれも残り短い命だろう。増援を考えなければいけない今、かまっている時間はない。] [私は「衛兵を呼んで!」って腹から声を出して、持っていた靴をできるだけ遠くに投げた。 それから赤にまみれたリフルと向き合った>>D66。] りふる…… ごめんね、ごめん…… [泣きはらしてうまくしゃべれない。 芝生の上に倒れていた彼と、麦の上に崩れた彼が重なって、 焦りと後悔が積み重なっていく。 隣に座って血を浴びた腕を指先で拭っていく。 そのうちに傷口に気づけば、そこから沸く血に涙を流した。 今日お酒飲みたいって言わなければこうならなかったかな。 胸元にあったリボンをほどいて、彼の右腕にまきつけるけれど、止血の役に立つのかは頼りなさすぎる。] (D73) 2020/10/04(Sun) 22:05:23 |
【雲】 サティ家次期当主 シャーリエ痛いよね、ごめんね…… [麦畑の向こうで悲鳴が上がる。誰かが事態に気がついたらしい。 奴らの増援では出さない悲鳴に、山場を越えたことを感じて、また泣けてきた。] [人混みをなだめながら寄ってきた衛兵の中には シャーリエを見たことのある者もいるだろう。 結わいたお下げをほどき、ひとまとまりの長い髪にすれば、 シャーリエに近づけるだろうか。] さらわれそうになったところを彼が助けてくれました。 輩の身元の確認と馬車の確保を。 ……いえ、 彼の救護を!はやく! [事件の大きさに驚いた衛兵が馬車ごと詰め所に連れて行ってくれて、衛生班に驚かれる。二人とも、処置の後に屋敷に戻された。 あまりに泣いたせいか、お小言は後回しに捜査がはじまったらしい。] (D74) 2020/10/04(Sun) 22:06:19 |
【雲】 サティ家次期当主 シャーリエ[そして今。 私は貴方と逢ったときと同じ部屋で 貴方と逢ったときと同じように、 寝かされた貴方を見ている。 濡れ鼠のまま看病するのは止められたので、 簡単なドレス姿に戻ってしまった。 前にリフルを見ていたときよりもずっと怖い。 リフルと過ごした時間がぜんぶ無くなってしまうようで、怖い。 ごめんね、と時々口にしてはリフルを見て、頬にふれる。 暖かいのを確認して、生きているって感じて、イスに戻る。 医療的なことは全て終わっているから、 看病とはいえないのだろうけど。 イスでうつらうつらしても、リフルが目を覚ますまで離れないつもりで部屋にこもっている*] (D75) 2020/10/04(Sun) 22:06:56 |
【人】 Marguerite シャーリエ―― 船をこぐ ―― お姉さま お怪我ですか? [花壇の前に立ったお姉さまが右腕を押さえている。 バラの手入れでトゲに割かれたのだろうか。 血の色はバラよりも赤く痛々しい。] <いたいのいたいの とんでいけ> [昔お姉さまがしてくれたように、 傷に手をかざして撫でて、空に放つ。 子供じゃないんだからって笑われてもやめない。] いたいと悲しくなるでしょう。 お茶も美味しくないもの。 <いたいのいたいの とんでいけ> <かなしいのかなしいの とんでいけ> [とんでけって見上げた空は作り物めいた真っ青な空。 とばした痛みや悲しみは空に浮かんで雲になる。 雲を見つけたラッコが寄ってきて、 気持ちよさそうに泳いでから、雲を両手に抱えて齧っていた*] (34) 2020/10/04(Sun) 22:42:47 |
【雲】 サティ家次期当主 シャーリエ[ごめんねを山ほど聞かせて落ち着いてからも、 ベッドに寝かされている彼に話しかけている。] リフルに勲章を贈ることになったんですよ。 騎士さま。 [名誉称号なので騎士になれというものではないし、 領主から贈られる感謝状のようなもの。] この国はあなたに感謝します。 いつでも歓迎しますよ、 私の騎士さま ……起きてよ (D76) 2020/10/04(Sun) 22:44:43 |
【雲】 サティ家次期当主 シャーリエ[止血が終わって リボンの代わりに包帯が巻かれた腕に顔を近づけた。] <いたいのいたいの とんでいけ> [傷に触れないよう、 あのとき指先で無事を確認した側面に口づける。 窓の外に向かってふうって息を送り出す] <いたいのいたいの とんでいけ> <かなしいのかなしいの とんでいけ> [唇に血が付くことはなかったけれど、 包帯に吸われた鉄錆のようなにおいが口に満ちた。] おきてよ リフル [ぽふんとベッドのすみっこに頭を乗せる] (D77) 2020/10/04(Sun) 22:45:17 |
【秘】 サティ家次期当主 シャーリエ → 使用人 リフルわたしの幸せだけじゃ足りない。 リフルが幸せじゃないとやだよ…… [治めるべき民よりも、 あなたを気にかけてしまうの**] (-153) 2020/10/04(Sun) 22:48:24 |
【独】 サティ家次期当主 シャーリエ/* リフルくんの盗賊に触れられない(・_・、) 怖かっただろうに……左手は人呼べば直せるけど 右手……痛いの飛んで!け!!! >>D65 ここでシャリエお触りした奴にとどめ刺して 血塗れの手でお揃いだよ、とか思いついたけど 彼女が傷つくことを恐れて くれたのと >>D66 お嬢様あつかいしてるから騎士さまになった。 (-156) 2020/10/04(Sun) 22:58:04 |
【独】 サティ家次期当主 シャーリエ/* 今回切ない……リフルくんリフルくん わあああん! えっちらえっちの七雲さんどこ行ったの。 七「狙ってる体位の都合で合意必須」 (-158) 2020/10/04(Sun) 23:00:51 |
【独】 サティ家次期当主 シャーリエ/* ちぅもしてないのに2dも終わってしまう、 リフルくん甘やかしたい気持ちと、つき合ってください気持ちが悪魔合体して好きって言わないと撫で回すモンスターができた。 コンゴトモヨロシク (-159) 2020/10/04(Sun) 23:07:00 |
【独】 サティ家次期当主 シャーリエ/* シャリエとしてはリフルくんが家にいれば 大国に頼らず自力で頑張るからベストエンドなんじゃないかなあ。 友達以上恋人未満とか、出家して生涯独身リフルくん側置きとかでも満たせるが、リフルくんが他の子と結婚しますってなったら抜け殻になりかねない。O(¦3ꇤ[▓▓] 王子ルートは即抜け殻だろうな…… (-160) 2020/10/04(Sun) 23:14:26 |
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