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【赤】 環 由人[ セックスでこんなふうに、 満たされて、たまらない気持ちに なったことなんてなかった。 惣菜屋を継ぐ前。 都心にいた頃はそれなりに体を重ねて 遊んだりもしていたし、固定で、 何度も会っていた人もいた。 なんとなく、付き合っているような そんな気がしていた人もいたけれど。 ───あれは、恋なんかじゃなかった、 今確かにそう言える。 だって、こんな多幸感は、 あの日々になかったから。 酒や熱に浮かされているだけ? いいや、違う。 …この人だから。 唯一の、人だから。] (*55) 2020/09/21(Mon) 1:48:03 |
【赤】 環 由人───奥、突いて、…いいっ も、平気だから、…… 雅治で、いっぱいに、してくれ、 [ そんな言ったこともないような 誘い文句だって言えてしまうのだ。 ほんとうに、欲しいと思えるから。] (*56) 2020/09/21(Mon) 1:48:29 |
【赤】 環 由人…は ぁ゛ッ…ぅ……ン、 [ 聳り立つ自身が彼の腹に擦れる。 指では届かなかった場所まで 拓かれて、突かれると、 中はもっと、とねだるようにうねった。 その腰の動きに合わせて動かす。 徐々にそこで得る快楽を思い出してきた 身体は、下腹部から確かな熱を上げて。 ぞくぞくする。] (*57) 2020/09/21(Mon) 1:49:25 |
【秘】 環 由人 → 橋本 雅治まさ、はる、ッぁ゛、ッ ……ぅ、すき、…ッ好き、だ、っ [ 背に回した腕に力を込める。 伝えても伝えても、あふれる気がした。] (-135) 2020/09/21(Mon) 1:49:50 |
【赤】 環 由人[ 肌を重ねて、言葉だけじゃない、 すべてで彼の熱を知って、 たぶん今もまた、どんどん 好きになっている気がする。 ───そんなこと、言えないけど。 高まっていく。 ベッドの軋みと、二人の息遣い、 粘度のある液体が混ざる音。] き、もちいッ…? [ 短く、問いかけて。]* (*58) 2020/09/21(Mon) 1:50:40 |
【赤】 環 由人[ 返事の代わりに抉られた最奥に、 一際強く、その屹立を締め付けた。] ッぅぁ゛あっ!!…ッン、 は [ その声に、また肌が粟立つように震え、 掻き抱かれた体ごと溶けて、 本当にひとつになれたらいいのに、 なんて頭に浮かんだ思考を 瞳に乗せるとぼろ、と涙が溢れた。 切迫した声が、言葉が、響いて、 己のものではないような 喘ぎ声が、息遣いが止まなくて。 それを口づけに掬われて、 呼吸すらすべて、共有するように繰り返した。 何度も何度も頷きながら、高まりに、 襲う、快楽の波に体を委ね。]] (*62) 2020/09/22(Tue) 0:11:42 |
【赤】 環 由人ァ゛…っ 俺、もッも…ぅ、っ だめ、イ、 ッきそ、っぁ゛、 イ、っく、いくッ………! ゔぁ、ッだ、もッ ン゛──────っ……ッ [ 中に広がった熱に腹が収縮する。 肩口に額を乗せたまま、荒い息と、 びく、びく、とした痙攣を繰り返して。] (*63) 2020/09/22(Tue) 0:12:02 |
【赤】 環 由人[ 覗き込まれた瞳は、揺れている。 ゆっくりと瞬きを二度繰り返して、 見つめ返したあと、漸く理解した。] ……ぁ…わ、かんね、… [ 小さく答えて、眉尻を下げ、 深く息を吐きながらもう一度、 肩口に顔を埋める。] ───ん。そうする…… …けどいまは、もちょっと、 …こうさせて、…… [ その熱に体を委ねた。] (*64) 2020/09/22(Tue) 0:12:41 |
【赤】 環 由人[ 翌朝目覚めたとき、その肌にまだ 包まれているのならばそっと手を添えて。 伏せられた長い睫毛を見つめながら、 ぼんやりとしているだろう。 久々によく眠れた気がした。 …久々に、長く眠れた気もした。 そのまぶたがゆっくり開いて、 朝の光に眇められ、こちらを向くまで、 じっと見つめたまま動かないでいて。 それで、一番初めに伝えるのだ。] (*65) 2020/09/22(Tue) 0:12:58 |
【人】 環 由人[ と、甘さの滲んだ朝の挨拶を。 今日は札幌のほうに行く。 オルゴール美術館に行って、海鮮を堪能して、 それからもう少し北海道の下の方。 登別にある温泉へと向かうのだ。 …昨晩は入れなかった、温泉。 時計はきっとまだ、朝食にも 早い時間を指しているはずだから。] …昨日シャワーで済ませたし、 ざっと温泉に浸かってから、 朝飯食いに行かない?せっかくだし。 [ そんな誘いをかけて、笑った。]* (56) 2020/09/22(Tue) 0:13:45 |
【人】 環 由人[ 一人きり、眠る夜はいつだって 寂寞に苛まれて、どうしたって 孤独に抗えなくて、痛くて。 和らげてくれるのは、ただひとつ、 誰ともなく落ちる柔らかな、 ラジオのパーソナリティの声だけ。 そんな日々をずっと、過ごしてきた。 一度、したと思っていた恋が、 独りよがりで無意味だったと知った あの日からずっと、なにかと理由をつけて きっと、好機を自分から掴もうともせず 手を伸ばすことも諦めていた。 ずっと。] (79) 2020/09/23(Wed) 0:11:35 |
【人】 環 由人[───あの日、差し出してみた手は、 そういう好機だとは思っていなかった。 ただの───気まぐれで、好奇心。 曖昧にしていても許されるあの場所を くれた人に、なんとなく、どこかで、 恩返しのような気持ちもあったのかも しれないけれど、わからない。 ただ、あの日の己がいなければ、 いまこうして、多幸感に満ちることは なかったし、これから先、 長い道のりを歩いていくことへの 不安も尽きなかっただろうけれど。] (80) 2020/09/23(Wed) 0:12:09 |
【人】 環 由人[ 二人で浸かった温泉。 昨晩薄明かりの下でみた その裸体は、陽の光の下だと、 あのときよりもしなやかで、白く見えた。 提案に、いいなーと頷いて、 蟹はしゃぶしゃぶがいい、と返したり。 ヒグマなんて、見たことないかも、と 思い浮かべるのはツキノワグマで、 こう、なんか模様があるやつ?と聞いたら ちがうと否定されたり。] (81) 2020/09/23(Wed) 0:13:00 |
【人】 環 由人[ そんな今日明日の話を繰り返している中、 落とされたWこれからWの話に、 そっとそちらを見つめた。 視線は合わない。 どこか、不安げに揺れて、 乳白色に注がれたまま。 まつげの先にともった水滴が見えた。] (82) 2020/09/23(Wed) 0:13:22 |
【人】 環 由人───そうだなあ、 ……あの時間、も結構好きだったし、 なんていうか……夜の時間? 誰も、起きてないような、気もする 静かな中で二人、向かい合えるのが、 ───こう、特別な感じは、してたんだけど [ 視線をそらして、膝を抱える。 そっと同じように水面に落として、見つめ。 ゆらゆら、揺れる。 湯気が立って、空気に溶けた。] (83) 2020/09/23(Wed) 0:13:51 |
【人】 環 由人雅治が、あの店大事なのも知ってるから、 …そんな簡単に、「そうしなよ」 なんていえないんだけど、さ。 本音だけ、いっとくと、 ───もっと、一緒にいられるなら。 ……昼も、当たり前に、 「普通」に雅治といられるなら、 おれはそれも、嬉しいし 特別、じゃなくて「当たり前」に なるのって、幸せだなって思うよ …そうなれたらなって、思う。 [ そこまで伝えて、また息を吸う。 ゆっくりと彼の横顔を見つめた。] (84) 2020/09/23(Wed) 0:14:13 |
【人】 環 由人でも、急がないから。 だって俺たちのWこれからWはまだ はじまったばかりなんだし、 ずっとずっと、続いていくって そう信じてるから───さ。 いっしょに考えよ。 [ そう微笑みかける。 なんとなく照れ臭くて、少しだけ 耳が熱かったけれど、それは 熱い温泉のせいにしておこう。] (85) 2020/09/23(Wed) 0:14:34 |
【人】 環 由人[ 旅行は、まだ続く。 決められた日程だけ、 終わればまた日常へ帰る。 だけど、俺たちの日常は続く。 「ひとり」と「ひとり」じゃない。 WふたりWの日常が続いていく。 口下手で、不器用で、 うまく伝えられるかどうかは これから先もわからないけれど、 それでも、伝えていきたい。 橋本雅治というひとに出会えた喜びを。 そのひとと共に生きていくこれからの 道のりへの、期待を。 そして、これからその道に立ちはだかる 山々もきっと、手を取り合って、 乗り越えていければいいと思う。] (86) 2020/09/23(Wed) 0:14:59 |
【人】 環 由人[ 特別なことなんてなくていい。 俺たちにとってのW普通Wを なんてことないことに。 今までずっと、W異質Wに カテゴライズしていたものを W当たり前Wに思える日々に。 そしてそのW当たり前WやW普通Wに 深い幸せと喜びを感じられるように。] (87) 2020/09/23(Wed) 0:15:55 |
【人】 君と共に 環 由人[ 生きていく。 エンドロールが終わるまで。 俺たちなりの、ハッピーエンドに向かって、 たぶんぐねぐね曲がっためんどくさい道を、 手を取り合って、永遠に。]** (88) 2020/09/23(Wed) 0:16:35 |
【独】 環 由人/* 遅くなってごめんなさい(深々) そんなかんじで旅行の日程も半ばですが〆です… なかなか時間が取れず、おへんじが遅くなりがちで申し訳ない… (-184) 2020/09/23(Wed) 0:18:32 |
【独】 環 由人/* というわけでご挨拶… ななと、と申します。 あさきさんはお久しぶりです…でしょうか。 もつはものすごーく久しぶりですね。 他の皆さまはいろんな村でお世話になっております… このたびは、楽しい村に参加させていただきありがとうございました。とても楽しかったです。全ての物語を読み切ることがまだできていないのですが、またのんびり読ませていただきます。 そして、相方のシュレッダーさんに深い感謝を。 環由人は、過去に自分で建てた深夜ラジオを聞くだけのソロル村で生まれたPCです。そのあとも何度か動かしたり、別のソロルPCと絡ませて出したりと、何かにつけて動かしてきた思い入れのあるPCでした。 今回の村に参加するにあたって、環に会いたいといってくださったこと、とても嬉しかったです。そして、環の弱いところをいっしょに分かち合ってくれる雅治さんに出会わせてくださって本当にありがとうございました。 これから先、また日常に戻る彼らはきっと、死よりも生を感じて生きていくんだろうな、って感じがします。 とても楽しかったですし、環が幸せになってとても嬉しかった。本当にありがとうございました。 ほかの参加者の皆様方にも深い感謝をしつつ、またどこかでお会いすることがあればよろしくお願いします。 かしこ (-187) 2020/09/23(Wed) 0:30:19 |
【独】 環 由人/* もちろんそれまでも行きたいけど、近場で済ませててもいいし ふたりで生きていれば、きっと近所のコインランドリーへの道のりも楽しいとおもうのです (-191) 2020/09/23(Wed) 0:37:44 |
【独】 環 由人/* いよいよ旅行にも行けないくらいおじいちゃんになったら、そのときはそれまでの思い出を「たのしかった」って話せたらいいな、とおもいます 良い人生だったってきっと言える気がするな ではでは、そろそろねむります おやすみなさい、ありがとうございました!** (-192) 2020/09/23(Wed) 0:40:48 |
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